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【発明の名称】 |
棒状化粧料繰り出し容器 |
| 【発明者】 |
【氏名】細貝 治 【氏名】笠原 弘喜 【氏名】柚原 幸知 |
【課題】オジーブ61を棒状化粧料レフィル体41から外す際に棒状化粧料59を破損せずに外すことができる棒状化粧料繰り出し容器11を提供する。
【解決手段】螺旋溝23を内周面に有する筒状の容器本体21内側に、筒軸方向に案内スリット33を有する案内筒31を回転自在に設け、案内筒内側に、レフィル体41を保持する保持筒71を筒軸方向の上下に移動自在に設けるとともに、保持筒外周面の凸部73を、案内スリットを貫通して螺旋溝に係合させて、容器本体と案内筒とを相対回転させることで保持筒を上下移動させる。レフィル体は、保持筒に着脱可能に嵌合される中皿43と、中皿とこれに嵌合されたオジーブとで画成された空間に溶融充填される棒状化粧料とからなる。オジーブには、保持筒の下降に伴い容器本体と係合し、オジーブを棒状化粧料から外す係止部65が備えられ、中皿とオジーブとの間には、両者の上下相対移動を許容しつつ相対回転を阻止する回転阻止手段54、64が設けられる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 螺旋溝を内周面に有する筒状の容器本体内側に、筒軸方向に案内スリットを有する案内筒を回転自在に設け、該案内筒内側に、棒状化粧料レフィル体を保持する保持筒を筒軸方向に移動自在に設けるとともに、該保持筒外周面に形成された凸部を、該案内筒の該案内スリットを貫通して該容器本体の該螺旋溝に係合させて、該容器本体と該案内筒とを相対回転させることにより該保持筒を該案内スリットに案内させて筒軸方向に上下移動させる棒状化粧料繰り出し容器において、前記棒状化粧料レフィル体は、前記保持筒内側に着脱可能に嵌合される中皿と、該中皿とこれに取り外し可能に嵌合されたオジーブとで画成された空間内に溶融状態で充填される棒状化粧料とからなり、前記オジーブには、保持筒の下降に伴って容器本体と係合して、オジーブ自身を棒状化粧料レフィル体から上方に外す係止部が備えられるとともに、中皿とオジーブとの間には、両者の上下相対移動を許容しつつ相対回転を阻止する回転阻止手段が設けられていることを特徴とする棒状化粧料繰り出し容器。 【請求項2】 前記中皿とオジーブとは、前記相対回転方向に係合するスプライン嵌合をしていて、該嵌合部が前記回転阻止手段を兼ねることを特徴とする請求項1に記載の棒状化粧料繰り出し容器。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、棒状化粧料を常時は収納し、その使用時に容器の一部を回転することにより突出させるようにした棒状化粧料繰り出し容器であって、特に棒状化粧料を同容器に着脱交換可能なレフィルタイプの棒状化粧料繰り出し容器に関する。 【0002】 【従来の技術】従来から、口紅等の棒状化粧料を繰り出し繰り入れ自在に収納する棒状化粧料繰り出し容器が使用されている。これは、棒状化粧料の基部を保持筒で保持し、該保持筒を案内筒内に筒軸方向へ摺動自在に嵌挿するとともに、保持筒の外周面に形成された凸部を、案内筒に形成した筒軸方向に延びる案内スリットに貫通してあり、また、前記案内筒の外側に相対回転自在に筒状の容器本体が嵌合され、該容器本体の内周面に形成した螺旋溝に前記凸部の先端部を係合して構成されている。そして、案内筒と容器本体とを相対回転させることにより、凸部が前記螺旋溝に沿って移動しつつ前記案内筒内を上下に摺動して、前記棒状化粧料が容器本体から出没されるようになっている。 【0003】一方、資源リサイクルなどの観点から、前記棒状化粧料をその繰り出し容器に着脱可能なレフィルタイプにすることで、消耗した棒状化粧料のみを廃棄して繰り出し容器はそのまま繰り返し使用できる棒状化粧料繰り出し容器も提案されている。これは、上記構成の中で、保持筒に直に棒状化粧料を固定することに代えて、保持筒に着脱自在に嵌合する中皿内に棒状化粧料を固定し、この中皿と保持筒との着脱によって棒状化粧料のみを廃棄可能としたものである。 【0004】このレフィルタイプの棒状化粧料(以下、棒状化粧料レフィル体と記す。)の多くは、大規模な成形用金型を用いずに済んで棒状化粧料の形状変更を容易にできる溶融直充填方法によって製造される。この方法は、前記中皿とその上部に液密に嵌合されたオジーブとで画成される空間内に、中皿の下端開口から溶融した化粧料を直に充填し固化させて、中皿とこれに固着した棒状化粧料とからなる棒状化粧料レフィル体を製造するものである。 【0005】通常、この棒状化粧料レフィル体は、成形型であるオジーブが外周に付着した状態で販売されていて、購入者は、このオジーブ付の棒状化粧料レフィル体を繰り出し容器に取り付けた後で、該オジーブを棒状化粧料レフィル体外周から外して使用する。 【0006】ところが、オジーブと棒状化粧料とは密着していて外しにくく、一方の手でオジーブをつまんで、他方の手で容器をつかんで外す際に棒状化粧料の表面の一部を欠損させてしまう虞がある。 【0007】そこで、オジーブをつままずに外せるようにオジーブを改良したものとして、図6に示すような棒状化粧料繰り出し容器101がある(実開平3−103020号参照)。 【0008】この棒状化粧料繰り出し容器101は、筒軸方向の保持筒103の上昇限にて、同保持筒103に棒状化粧料レフィル体(棒状化粧料105aと中皿105bとからなる。)105を着脱するようになっていて、同棒状化粧料レフィル体105に付着したオジーブ107は、前記上昇限にて、容器本体109の上端109aと係合する係合片107aを備えている。そして、案内筒111と容器本体109とを相対回転させて、この上昇限から保持筒103を下降して容器内に繰り入れる過程で、棒状化粧料レフィル体105も下降するため、前記係合片107aを介してオジーブ107には容器本体上端109aから上方方向の力が付与されて、該オジーブ107が棒状化粧料105aから上方に外されるようになっている。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このオジーブ107は保持筒103を下降することで外れるので、この外れる時には容器本体109と案内筒111とは相対回転をしていて、またこの案内筒111と保持筒103とは、案内スリット111aと凸部103aの係合により相対回転を規制されている。よって、この外れる時には、容器本体109と保持筒103とは相対回転をしていて、必然、保持筒103に嵌合された棒状化粧料レフィル体105、およびこれに密着するオジーブ107も容器本体109と相対回転をしている。したがい、容器本体上端109aに当接するオジーブ107の前記係止部107aには相対回転に伴う摺動摩擦力が生じていて、この摩擦力はオジーブ107と密着した棒状化粧料105aに筒軸中心の回転力として伝達されて、前記密着力が大きい場合には棒状化粧料105aはねじられてしまう虞がある。特に、オジーブの内形状たる棒状化粧料外形状が、上端を斜断した円筒体のように筒軸中心に非対称形状である場合には、オジーブと棒状化粧料の境界面たる密着部で滑れずに前記回転力が棒状化粧料に専ら作用してしまう。 【0010】本発明はかかる従来の課題に鑑みて成されたもので、オジーブを棒状化粧料から外す際に容器本体とオジーブの係止部との間に生じる摩擦力を棒状化粧料に伝達しないようにして、棒状化粧料をねじることなくオジーブを容易に取り外すことができる棒状化粧料繰り出し容器を提供することを目的とする。 【0011】 【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するために請求項1に示す発明は、螺旋溝を内周面に有する筒状の容器本体内側に、筒軸方向に案内スリットを有する案内筒を回転自在に設け、該案内筒内側に、棒状化粧料レフィル体を保持する保持筒を筒軸方向に移動自在に設けるとともに、該保持筒外周面に形成された凸部を、該案内筒の該案内スリットを貫通して該容器本体の該螺旋溝に係合させて、該容器本体と該案内筒とを相対回転させることにより該保持筒を該案内スリットに案内させて筒軸方向に上下移動させる棒状化粧料繰り出し容器において、前記棒状化粧料レフィル体は、前記保持筒内側に着脱可能に嵌合される中皿と、該中皿とこれに取り外し可能に嵌合されたオジーブとで画成された空間内に溶融状態で充填される棒状化粧料とからなり、前記オジーブには、保持筒の下降に伴って容器本体と係合して、オジーブ自身を棒状化粧料レフィル体から上方に外す係止部が備えられるとともに、中皿とオジーブとの間には、両者の上下相対移動を許容しつつ相対回転を阻止する回転阻止手段が設けられていることを特徴とする。 【0012】上記発明によれば、保持筒に取り付けられた棒状化粧料レフィル体が、容器本体と保持筒とが相対回転して下降する際に、棒状化粧料レフィル体に付着したオジーブの係止部と容器本体とが係合してオジーブに上方方向の力が付与されて、該オジーブは棒状化粧料から上方へ外される。この時、容器本体と係合する前記係止部には、両者間の相対回転に伴う摺動摩擦力が生じているが、この摩擦力は、オジーブを介して、オジーブと中皿との間に設けられた回転阻止手段によって中皿に伝達され、該摩擦力に中皿が抵抗する。したがい、この摩擦力がオジーブを介して棒状化粧料に伝達されることを防止できて、棒状化粧料はねじられることなくオジーブを外すことができる。 【0013】請求項2に示す発明は、請求項1に記載の棒状化粧料繰り出し容器において、前記中皿とオジーブとは、前記相対回転方向に係合するスプライン嵌合をしていて、該嵌合部が前記回転阻止手段を兼ねることを特徴とする。上記発明によれば、中皿とオジーブとの嵌合部が、回転阻止手段を兼ねるので、回転阻止手段を別途設ける必要なく構成部品を削減できる。 【0014】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して詳細に説明する。図1〜図5は本発明の一実施形態としての棒状口紅繰り出し容器を示し、図1は、付け替え位置にて新品の棒状口紅レフィル体を取り付けた状態を示す同容器の縦断面図、図2は、一部要部を破断して示す同容器の分解斜視図、図3は、新品の棒状口紅レフィル体を同容器に取り付ける直前の状態を示す同容器の縦断面図、図4は、棒状口紅レフィル体からオジーブを外した状態を示す同容器の縦断面図、図5は、棒状口紅レフィル体を上昇限に上昇させた状態を示す同容器の縦断面図である。 【0015】図1に示すように、本実施形態の棒状口紅繰り出し容器11は基本的には、螺旋溝23を内周面に有する筒状の容器本体21内側に、筒軸C方向に案内スリット33を有する案内筒31を回転自在に設け、該案内筒31内側に、棒状口紅レフィル体41を保持する保持筒71を筒軸C方向に移動自在に設けるとともに、該保持筒71外周面に形成された凸部73を、該案内筒31の該案内スリット33を貫通して該容器本体21の該螺旋溝23に係合させて、該容器本体21と該案内筒31とを相対回転させることにより該保持筒71を該案内スリット33に案内させて筒軸C方向に上下移動させるようになっている。前記棒状口紅レフィル体41は、前記保持筒71内側に着脱可能に嵌合される中皿43と、該中皿43とこれに取り外し可能に嵌合されたオジーブ61とで画成された空間内に溶融状態で充填される棒状口紅59とからなる。そして、前記オジーブ61には、保持筒の下降に伴って容器本体21と係合して、オジーブ61自身を棒状口紅レフィル体41から上方に外す係止部65が備えられるとともに、中皿43とオジーブ61との間には、両者の上下相対移動を許容しつつ相対回転を阻止する回転阻止手段54、64が設けられている。 【0016】図1および図2に示すように、本実施形態は、棒状口紅59を差し替え交換可能な棒状口紅繰り出し容器11であり、差し替え用棒状口紅である棒状口紅レフィル体(以下、レフィル体と記す。)41と、その下部を着脱可能に保持する保持筒71と、該保持筒71を筒軸C方向に摺動自在に嵌挿する案内筒31と、該案内筒31の外側に相対回転自在に嵌合されてその内周に螺旋溝23が形成される筒状の容器本体21とを備えている。 【0017】保持筒71は所定長さの円筒体であり、その外周下部には前記螺旋溝23に係合するための円柱凸部73が周方向にふたつ突設されるとともに、その内周の中間部に一対の矩形凸部75が互いに対向して突設されている。そして、この保持筒71の内周には、前記レフィル体(詳細には後述する。)41の中皿43の下部外周が嵌合され、その際、下部外周面の略L字状凹部47と前記矩形凸部75とが係合して筒軸C方向の抜止めとして機能する。 【0018】案内筒31は、前記保持筒71および前記レフィル体41を収納するに十分な長さの円筒体であり、該案内筒31の側壁には筒軸C方向に延びる一対の案内スリット33が対向して形成され、これら案内スリット33には、それぞれ前記保持筒71外周の一対の円柱凸部73が貫通して外方に突出している。この案内スリット33は、案内筒31の下端近傍から上端近傍まで直線状に形成され、該保持筒71はこの円柱凸部73および案内スリット33による案内に従って、案内筒31との相対回転を規制されつつ、案内筒31の下端から上端まで移動可能となっている。 【0019】前記案内スリット33の上・下終端部には、図2に示すように周方向に鉤状となって切れ込む折曲スリット33a、33bが形成され、これら折曲スリット33a、33bは、前記螺旋溝23の螺旋方向に沿って互いに逆方向に形成される。つまり、保持筒71の上昇限である、レフィル体41を最も突出させた時に円柱凸部73が上方の折曲スリット33aに入り込む一方、保持筒71の下降限である、レフィル体41を収納した時に下方の折曲スリット33bに円柱凸部73が入り込むようになっている。 【0020】案内筒31の上端部外周には、筒径方向外方に突出した環状凸部35が形成され、この環状凸部35は、後述する容器本体21の上端内周の環状凹部25と係合するようになっている。前記環状凸部35には、これの縮径を許容する割り37が形成され、この割り37は、前記一対の案内スリット33の一方を上方に延長して形成される。この割り37は、保持筒71、案内筒31、容器本体21の組み付けを容易にするためのものであり、前記保持筒71を案内筒31内に嵌挿する際の、円柱凸部73の案内スリット33への挿入を容易にし、また縮径によって案内筒31の容器本体21への嵌挿を容易にするものである。 【0021】案内筒31の下端部31bには底部筒81が取付けられる。この底部筒81は、その下端部で連結される同心円状の短い内筒83と長い外筒85とを備え、連結部84には内筒83外周に隣接して環状溝84aが形成されている。この環状溝84aに前記案内筒31の下端部31bが嵌着される。そして、これに加え、底部筒81と案内筒31の両者は、内筒83の外周と案内筒31の内周との間に形成された係合部31c、83cによって上下方向に抜止めされていて、底部筒81内に挿入された状態にて案内筒31はこの底部筒81と一体化されている。 【0022】外筒85の上端部外周には、後述する容器本体21の上端部から被せられるキャップ(図示なし)の下端部を着脱自在に嵌着する小径部81aが形成されるとともに、小径部81aとキャップとの間には抜け止め用の係合部81bが設けられる。 【0023】図1に示すように、底部筒81の外筒85と案内筒31との間には環状の隙間δが設けられていて、この隙間δに前記容器本体21の下端部21bが嵌挿され、この容器本体21は、前記底部筒81およびこれと一体化された案内筒31に相対回転可能に支持される。一方、容器本体21の上部21aには、前記案内筒31の上端を覆って、該案内筒31の内径と略同径の開口径となる小径部27が形成されるとともに、この小径部27の直下部分に前記環状凹部25が形成され、この環状凹部25に前記案内筒31の環状凸部35が嵌合されて抜止めされる。すなわち、容器本体21は、下端部21bが前述した案内筒31と外筒83との間の環状の隙間δに挿入され、かつ上部21aは前記環状凸部35に係合されていて、案内筒31の外周に相対回転は可能、かつ上下の相対移動は阻止されて組み付けられている。 【0024】図1および図2に示すように、容器本体21の内周には、前記環状凹部25から前記下端部21bに亘って螺旋溝23が形成され、この螺旋溝23の筒軸C方向の形成範囲内に対応して前記案内スリット33が位置するようになっている。この螺旋溝23には、前記案内スリット33を通って外方に突出する、保持筒71の円柱凸部73の先端部が係合されていて、前記容器本体21と案内筒31とが筒軸中心の相対回転をすると、前記案内スリット33の形成範囲に亘って円柱凸部73が上下に移動し、これに伴って保持筒71も上下に移動するようになっている。 【0025】尚、この保持筒71の上下移動量を調整しやすくする目的で、前記相対回転に適度な回転トルクを要するように、前記案内筒31と容器本体21との間には環状ゴム39が介装されていて、相対回転時に摺動抵抗を生じるようになっている。この環状ゴム39は、案内筒31の下端部31b外周に形成された環状溝31dに嵌められていて、下端部31b外周面から若干外方に突出した環状ゴム39の外周面は容器本体21の内周に当接している。 【0026】容器本体21の前記小径部27の上端面は、上方に延長されて円筒部29が一体に形成されている。図1に示すようにこの円筒部29は、その内周と上昇限の保持筒71外周との間に隙間γをもつように形成され、この環状の隙間γには後述するレフィル体41のオジーブ61の下端61bが挿入される。 【0027】レフィル体41は、前記保持筒71の内周に、下部51が着脱可能に嵌合される円筒状の中皿43と、この中皿43とこの上部53に嵌合されたオジーブ61とで画成された空間内に溶融状態で充填され固化成形される棒状口紅59とから主に構成される。このレフィル体41は、保持筒71の上昇限にて、使用済みのものから新品に付け替えられる。その際に、この棒状口紅59が被っている成形型としてのオジーブ61は外され廃棄されて、棒状口紅59は口紅として使用可能な状態になる。 【0028】前記中皿43は、保持筒71の内周に着脱可能に嵌合する下部円筒51と、この上端に一体に形成されて、前記保持筒71から上方に突出する大径な上部円筒53とからなる。そして、保持筒71に嵌合した際には、上部・下部円筒53、51の境界の環状段部52は保持筒71の上端面と当接していて、保持筒71に保持されたレフィル体41の姿勢が安定化される。また、上部円筒53の外径は保持筒71外径と同径であり、前記嵌合状態にあってはこれらの外周面は互いに面一になっている。 【0029】下部円筒51の外周面には、図2に示すような一対の略L字状凹部47が前記保持筒71内周の矩形凸部75に対応して刻設されていて、下部円筒51が保持筒71内に嵌合した際に、前記矩形凸部75と係合して両者は抜止め状態となる。この略L字状凹部47は、下部円筒51の下縁から斜め上方に向かって刻設された筒軸方向凹部47aと、この筒軸方向凹部47a上端から周方向に延長形成された周方向凹部47bとからなる。そして、保持筒71内に下部円筒51を押し込んで嵌合する際に、保持筒71の前記矩形凸部75を前記筒軸方向凹部47aに係合させてこれに沿わせて移動し、押し込み終わったら保持筒71と下部円筒51とを相対回転することで、矩形凸部75を前記周方向凹部47bに係合させて該周方向凹部終端まで移動して、保持筒71と中皿43とは抜止め状態に嵌合される。 【0030】尚、前記周方向凹部47bには括れ部47cが形成されているが、これは、前記終端まで達した矩形凸部75が戻らないように係止するもので、前記嵌合状態の保持筒71と中皿43との相対回転を阻止する回り止めである。 【0031】上部円筒53の外周は、オジーブ61の内周と嵌合するために、図2に示すように上から順に上嵌合部53a、中嵌合部53b、下嵌合部53cと三つの嵌合部が形成されていて、上および下嵌合部53a、53cは通常の平滑な円周面の嵌合部で、中嵌合部53bが凸凹状のスプライン嵌合部である。 【0032】上嵌合部53aは、中・下嵌合部53b、53cよりも小さい外径に形成されていてその境界は段部となっている。中嵌合部53bには、その周方向に沿って一定ピッチに、多数の筒軸C方向の係合リブ54が刻設形成されていて、その係合リブ54の底部54aは上嵌合部53aと面一に、頂部54cは下嵌合部53cと面一に形成されている。 【0033】一方、この上部円筒53外周に嵌合するオジーブ61の内周面にも、これら嵌合部53a、53b、53cに対応して、上から順に、前記小嵌合部53a外径と略同じ内径の平滑円周面からなる上嵌合部63a、これと面一な頂部64aの縦リブ64が周方向に前記ピッチで刻設形成されたスプライン嵌合部たる中嵌合部63b、前記縦リブ64の底部64cと面一の平滑円周面からなる下嵌合部63cがそれぞれ形成されている。 【0034】そして、オジーブ61と上部円筒53とが嵌合した状態にあっては、上嵌合部同士53a、63a、下嵌合部同士53c、63cがそれぞれ、互いに液密に嵌合するとともに、中嵌合部53b、63bは互いの凸と凹とが噛み合って、係合リブ53と縦リブ54とは相対回転方向に係合している。これによって、中皿43とオジーブ61とは互いの間を液密に維持しながら、互いの相対回転を阻止しつつ筒軸C方向に上下相対移動可能となっている。 【0035】図1および図2に示すように、オジーブ61の外周下部には、周方向に沿って環状鍔部65が形成されている。この環状鍔部65は、上昇限の保持筒71に中皿43が嵌合した状態で、容器本体21の円筒部29の上端面21cと当接するようになっている。また、オジーブ61の下端61bは前記環状鍔部65よりも更に下方に延在していて、該下端61bは、前記嵌合状態にて、前記円筒部29と保持筒71との間の環状の隙間γに挿入されるようになっている。 【0036】図1に示すように、これらオジーブ61と中皿43とが嵌合して画成する内部空間には、下部円筒51の下端開口51aから溶融状態の棒状口紅59が、オジーブの尖頭状部61aから下部円筒51の略半分まで充填されている。そして、これが冷却固化した際には、下部円筒51内周の上部に形成された棚部58に定着されて中皿51から突出した棒状口紅59となる。尚、前記下端開口51a内周には有蓋筒状の密閉キャップ91が嵌着されていて、オジーブ61を外すまでの棒状口紅59の酸化などの劣化を防止する。 【0037】このような構成の本実施形態の棒状口紅繰り出し容器の作用を図1、図3および図4を用いて説明する。先ず、図3に示すオジーブ61を被った新品のレフィル体41は次ぎのようにして製造される。オジーブ61内周の縦リブ64と中皿43外周の係合リブ54とを係合させながら、両者を筒軸C方向にスライドしてオジーブ61内周に中皿43の上部円筒53を嵌合する。そして、この中に、中皿43の下端開口51aから溶融状態の棒状口紅59を充填する。この充填は、棒状口紅59の自由液面59aが、棒状口紅59を定着する前記棚部58を越えて、下部円筒51の略中間に達するまでおこなう。そして、前記下端開口51aに密閉キャップ91を嵌めて密閉し棒状口紅59を酸化などから保護しつつ、冷風を当てて冷却固化させた後、所定の包装、梱包を経て利用者に販売する。 【0038】利用者は、繰り出し容器の使用済みのレフィル体を、購入した新品のレフィル体に付け替えて口紅を使用するが、これは以下のようにしておこなわれる。先ず、棒状口紅繰り出し容器11のキャップ(図示なし)を外す。そして、容器本体21に対して底部筒81を回転する。すると、案内筒31は容器本体21に対して回転されるが、案内スリット33に円柱凸部73が貫通して回転方向に係合されているため、保持筒71も前記案内筒31と一体に回転され、これと同時に円柱凸部73の先端部はこれが係合する螺旋溝23に沿って相対移動しつつ上方に持ち上げられる。その結果、保持筒71は案内筒31内を上方に摺動する。そして、円柱凸部73が案内スリット33の上方終端部に到達しても底部筒81を回転し続けて前記円柱凸部73を上方の折曲スリット33a内に入り込ませて保持筒71を上昇限に設定し、これと嵌合した使用済みのレフィル体(図示なし)を、これが容器本体21から最も突出する付け替え位置に設定する。 【0039】次いで、使用済みのレフィル体と保持筒71とを相対回転して、図2に示す前記L字状凹部47の周方向凹部47bと矩形凸部75の係合を外した後、保持筒71から前記レフィル体を上方に引き抜いて外す。そして、新品のレフィル体41を、そのL字状凹部47の筒軸方向凹部47aを前記矩形凸部75に係合させつつ、中皿43の環状段部52が保持筒71上端面に当接するまで保持筒71内に押し込んだ後、レフィル体41と保持筒71とを相対回転して、前記周方向凹部47bに矩形凸部75を係合させて、図1に示すように保持筒71に新品のレフィル体41を抜け止め状態に取り付ける。 【0040】尚、この押し込み時には、前記折曲スリット33aに円柱凸部73が入り込んでいて、保持筒71の下降を阻止するため、容易に押し込むことができる。また、この取り付け状態にあっては、オジーブ61外周の環状鍔部65と容器本体21の円筒部29上端面21cとは当接しているとともに、オジーブ61の下端61bは前記円筒部29と保持筒71との間の隙間γに挿入されている。 【0041】新品のレフィル体41に付け替えたら前記底部筒81を逆方向に回転することにより、先ず円柱凸部73が前記折曲スリット33aから案内スリット33内に戻され、更に回転することにより円柱凸部73の先端部が螺旋溝23によって下方に降下される。これに伴ってレフィル体41は案内筒31内に降下され、この時前記上端面21cと当接した環状鍔部65を介してオジーブ61には上方方向に力が付与される。そして、更に下降させることで、オジーブ61と棒状口紅59との密着力よりも前記力が大きくなって、オジーブ61は棒状口紅59および中皿43から上方へ外れる。この時、オジーブ61は、その内周の前記係合リブ64と中皿43の前記縦リブ54との係合によって上下相対移動可能に案内されているので、中皿43に対して上方に滑らかに移動する。 【0042】また、このレフィル体41の前記下降時には、容器本体21と案内筒31とは相対回転しているので、容器本体21と前記環状鍔部65とは相対回転している。つまり、前記オジーブ61が棒状口紅59から外れる際には、前記上端面21cと環状鍔部65との間には摺動摩擦力が生じていて、この摩擦力は前記環状鍔部65を介して、筒軸中心の回転力としてオジーブ61に作用する。しかし、この回転力は、オジーブ61の前記係合リブ64と中皿43の縦リブ54との係合によって中皿43に伝達されて、この中皿43にてこの回転力に抵抗する。したがい、棒状口紅59に回転力が作用することはなく、オジーブ61の取り外しに伴って棒状口紅59がねじられることはない。 【0043】次いで、更に回転を続けることによりレフィル体41は案内筒31内に降下されていき、図4に示すように円柱凸部73が案内スリット33の下方終端部に到達した時点で最下方位置となる。そして、円柱凸部73は下方の折曲スリット33a内に入り込んで下降限に達してレフィル体41が容器内に収納される。この時、オジーブ61は、その下端61bが容器本体21の上端開口21dに挿入されて、容器本体21上端面21cに安定して保持されている。 【0044】そして、オジーブ61を前記上端開口21dから外して、キャップ(図示なし)を底部筒81の小径部81aに嵌着させて容器に被せ、一連のレフィル体の付け替え作業が完了する。以降、このレフィル体41が消耗するまで、図5に示すように適宜棒状口紅59を容器から繰り出して使用する。 【0045】以上、本発明に係る一実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で以下に示すような変形が可能である。 (a)本実施形態においては、棒状化粧料として棒状の口紅への適用例を示したが、これに限るものではなく、これに代えて他の固形化粧料やまた固形糊(接着剤)などに適用してもよい。 (b)本実施形態においては、オジーブと中皿の間の回転阻止手段をオジーブと中皿の嵌合部の一部分に形成したが、これに限るものではなく、嵌合部と別の部分に設けてもよい。 【0046】 【発明の効果】以上説明したように、請求項1に示す発明によれば、摩擦力が棒状化粧料に伝達されることを防止できて、棒状化粧料はねじられることなく容易にオジーブを外すことができるので、使用者は安心して棒状化粧料レフィル体を使用できて、繰り出し容器のリサイクル化が促進する。 【0047】請求項2に示す発明によれば、回転阻止手段を別途設ける必要なく構成部品を削減できるので、製造コストの削減が図れる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001959 【氏名又は名称】株式会社資生堂 【識別番号】000160223 【氏名又は名称】吉田工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年9月11日(2000.9.11) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100071283 【弁理士】 【氏名又は名称】一色 健輔 (外3名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−85153(P2002−85153A) |
| 【公開日】 |
平成14年3月26日(2002.3.26) |
| 【出願番号】 |
特願2000−275049(P2000−275049) |
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