| 【発明の名称】 |
コンタクトレンズ用使い捨て収納保存容器 |
| 【発明者】 |
【氏名】勢力 良平
【氏名】加藤 憲恭
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| 【要約】 |
【課題】コンタクトレンズの容器にバイオフィルムが形成されるのを防止するため、使い捨ての収納保存容器を開発する。
【解決手段】本体11と蓋体12を保存槽パッキン19aを介して嵌合させて保存槽13にコンタクトレンズを保存し、本体11と蓋体12を開くことにより嵌合部17が破壊される収納保存容器1を提供する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 コンタクトレンズ用の収納保存容器であって、使用後のコンタクトレンズの密封保存が可能であり、上記コンタクトレンズの再使用に際して上記密封保存状態の構成を開封することにより上記収納保存容器の構成の一部が不可逆的損傷を蒙り、上記収納保存容器の再使用が不可能となるような構成を有することを特徴とするコンタクトレンズ用使い捨て収納保存容器。 【請求項2】 コンタクトレンズ用の収納保存容器であって、洗浄槽と保存槽を有し、コンタクトレンズの収納保存に際しては上記保存槽が密封手段により密封されて上記コンタクトレンズの収納保存状態となり、上記コンタクトレンズの再使用に際しては上記密封手段を開封することにより上記密封手段の一部又は全部が不可逆的損傷を蒙り、上記収納保存容器の再使用が不可能となるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のコンタクトレンズ用使い捨て収納保存容器。 【請求項3】 コンタクトレンズ用の収納保存容器であって、洗浄保存槽を有し、コンタクトレンズの収納保存に際しては上記洗浄保存槽が密封手段により密封されて上記コンタクトレンズの収納保存状態となり、上記コンタクトレンズの再使用に際しては上記密封手段を開封することにより上記密封手段の一部又は全部が不可逆的損傷を蒙り、上記収納保存容器の再使用が不可能となるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のコンタクトレンズ用使い捨て収納保存容器。 【請求項4】 予め保存液が封入された保存槽を有する本体と予め洗浄液が封入された洗浄槽を有する蓋体から構成され、上記密封手段がシート状パッキンを介して上記本体と上記蓋体を嵌合させる嵌合部及び係止部より構成され、コンタクトレンズの収納保存に際しては上記保存槽が上記密封手段により密封されて上記コンタクトレンズの収納保存状態となり、上記コンタクトレンズの再使用に際しては上記密封手段を開封することにより上記嵌合部と上記係止部のうち少なくとも上記嵌合部が不可逆的損傷を蒙り上記収納保存容器の再使用が不可能となるように構成されていることを特徴とする請求項2に記載のコンタクトレンズ用使い捨て収納保存容器。 【請求項5】 予め洗浄保存液が封入された洗浄保存槽を有する本体と蓋体から構成され、上記密封手段がシート状パッキンを介して上記本体と上記蓋体を嵌合させる嵌合部及び係止部より構成され、コンタクトレンズの収納保存に際しては上記洗浄保存槽が上記密封手段により密封されて上記コンタクトレンズの収納保存状態となり、上記コンタクトレンズの再使用に際しては上記密封手段を開封することにより上記嵌合部と上記係止部のうち少なくとも上記嵌合部が不可逆的損傷を蒙り上記収納保存容器の再使用が不可能となるように構成されていることを特徴とする請求項3に記載のコンタクトレンズ用使い捨て収納保存容器。 【請求項6】 予め保存液が封入された保存槽を有する本体と予め洗浄液が封入された洗浄槽を有する蓋体から構成され、上記密封手段がシート状パッキンを介して上記本体と上記蓋体を嵌合させる嵌合部及び係止部及び上記保存槽の開封孔に被着された開封用シールより構成され、コンタクトレンズの収納保存に際しては上記保存槽が上記密封手段により密封されて上記コンタクトレンズの収納保存状態となり、上記コンタクトレンズの再使用に際しては上記密封手段のうち上記開封用シールを開封することにより上記開封用シールが不可逆的損傷を蒙り上記収納保存容器の再使用が不可能となるように構成されていることを特徴とする請求項2に記載のコンタクトレンズ用使い捨て収納保存容器。 【請求項7】 予め洗浄保存液が封入された洗浄保存槽を有する本体と蓋体から構成され、上記密封手段がシート状パッキンを介して上記本体と上記蓋体を嵌合させる嵌合部及び係止部及び上記洗浄保存槽の開封孔に被着された開封用シールより構成され、コンタクトレンズの収納保存に際しては上記洗浄保存槽が上記密封手段により密封されて上記コンタクトレンズの収納保存状態となり、上記コンタクトレンズの再使用に際しては上記密封手段のうち上記開封用シールを開封することにより上記開封用シールが不可逆的損傷を蒙り上記収納保存容器の再使用が不可能となるように構成されていることを特徴とする請求項3に記載のコンタクトレンズ用使い捨て収納保存容器。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明のコンタクトレンズ用使い捨て収納保存容器は一旦該収納保存容器に密封保存したコンタクトレンズの再使用に際し該コンタクトレンズを該収納保存容器より取り出すことにより該収納保存容器の構成の一部が破壊されて該収納保存容器の再使用が不可能となるような構成を有するコンタクトレンズ用使い捨て収納保存容器に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、コンタクトレンズを収納保存する容器は各種存在し、容器自体が使い捨てではなく、何度もコンタクトレンズの収納保存が可能なものであった(1例として、特願平6−523579、コンタクトレンズ容器および使用方法)。 【0003】また、容器自体が使い捨ての場合は必ずその中に収納されているコンタクトレンズも1回限りの使い捨てであり、1回限りの使い捨てのコンタクトレンズと1回限りの使い捨ての容器がセットで販売されているのが現状である。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】1回限りの使い捨てのコンタクトレンズと1回限りの使い捨ての容器がセットで販売されているものを購入して、上記1回限りの使い捨てのコンタクトレンズと上記1回限りの使い捨ての容器の両者を使い捨てとして使用する場合には何等問題は発生しないが、再使用が可能なコンタクトレンズを再使用が可能な保存容器に繰り返し収納保存する場合には各種の問題が発生するのを避けることができなかった。 【0005】その諸問題のうち最大のものは衛生面での問題である。再使用が可能なコンタクトレンズの場合には装用者には細菌感染等より眼球を保護するために、毎日コンタクトレンズをケアすることが求められるのは周知の事実である。 【0006】ケアの方法としては、通常はコンタクトレンズを外したのち、洗浄液でコンタクトレンズを洗浄し、保存液の入った保存容器中にコンタクトレンズを浸漬し、容器を密封して保存する方法が採られている。あるいは洗浄と保存の両機能を有する洗浄保存液でコンタクトレンズを洗浄し、該洗浄保存液の入った保存容器中にコンタクトレンズを浸漬し、容器を密封して保存する方法を採る場合もある。 【0007】いずれの方法にせよ、装用者の関心はコンタクトレンズ本体の洗浄保存に向けられており、コンタクトレンズ本体の洗浄保存に関してはどの装用者も比較的熱心にこれを行う傾向が認められる。しかしながら、コンタクトレンズ本体を収納保存する容器の方の衛生状態については比較的無関心であり、容器まで毎日洗浄するという装用者は極めて少ないのが現状である。 【0008】しかし、近年、コンタクトレンズ本体のケアと同様、コンタクトレンズ保存容器のケアの重要性も説かれる機会が増えてきており、医療サイドから、あるいはコンタクトレンズのメーカーサイドから、コンタクトレンズ保存容器のケアの重要性が装用者に盛んにアピールされはじめている。 【0009】確かに、コンタクトレンズ保存容器内には抗菌性のある保存液、あるいは洗浄保存液が常時充填されているので一見すると清潔が保たれているように思われ、特にケアをせずに繰り返し使用しても大丈夫であると装用者の多くが考えてしまうのも無理からぬことといい得る。 【0010】しかしながら、近年バイオフィルムの問題が指摘されるようになり、改めて容器自体の衛生面でのケアが問題視されるようになってきた。 【0011】バイオフィルムとは、細菌同士が疑集して形成するフィルム状の細菌の集合体の意で、一旦このバイオフィルムが形成されるとこのバイオフィルムが鎧の役割を果たし、バイオフィルム内部の細菌は抗菌剤から守られ、その結果、殺菌、除菌が非常に困難となる。 【0012】このようなバイオフィルムは、工業界ではフィルターポンプの目詰まり現象などで以前から問題視されていたが、近年、慢性持続性感染症の問題に関して医学界でも話題にされるようになり、抗菌薬が有効量に達していても除菌されないという現象の原因とされるようになってきた。 【0013】コンタクトレンズ業界にても、コンタクトレンズ保存容器にこのバイオフィルムが形成され、いくらレンズ自体をケアしても保存容器に形成されたバイオフィルム内に細菌が生き残り、この細菌がコンタクトレンズに付着し、さらに眼球に入り、感染症を引き起こすケースが少なからず存在することがわかってきた。 【0014】上記理由により医療サイドから、あるいはコンタクトレンズメーカーサイドから、コンタクトレンズ保存容器もコンタクトレンズ同様毎日ケア(洗浄)を行い、バイオフィルムが形成されないようにすることが大切であるとのアピールがなされ始めた次第である。 【0015】しかしながら、装用者の側には、前記のように抗菌性の保存液あるいは洗浄保存液が充填された保存容器内部は当然清浄であるという固定観念が強く、コンタクトレンズ本体のケアは毎日行っても、保存容器のケアを毎日行う人は殆どいないのが現状である。 【0016】したがって、保存容器のケアのアピールを続行すると同時に、ケアを行わなくともコンタクトレンズを清浄に保存できるようなコンタクトレンズの保存手段の開発が望まれているのが現状である。 【0017】また、再使用が可能な従来のコンタクトレンズ用保存容器のもう1つの問題点として、毎日、コンタクトレンズを収納する度にコンタクトレンズ用保存容器を空にして保存液あるいは洗浄保存液を入れ替えねばならないという不便さがあった。 【0018】しかも、その際に、ボトルに入れられた状態の保存液あるいは洗浄保存液をコンタクトレンズ用保存容器内に充填するシステムであるため、充填中に誤って保存液あるいは洗浄保存液をこぼしてしまう等のトラブルも少なからずあり、不経済であった。 【0019】したがって、上記不具合を解消できる保存手段の開発が求められているのもまた現状である。 【0020】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、以下の解決手段を提供するものである。 <解決手段1>コンタクトレンズ用の収納保存容器であって、使用後のコンタクトレンズの密封保存が可能であり、上記コンタクトレンズの再使用に際して上記密封保存状態の構成を開封することにより上記収納保存容器の構成の一部が不可逆的損傷を蒙り、上記収納保存容器の再使用が不可能となるような構成を有することを特徴とするコンタクトレンズ用使い捨て収納保存容器を提供する。 <解決手段2>コンタクトレンズ用の収納保存容器であって、洗浄槽と保存槽を有し、コンタクトレンズの収納保存に際しては上記保存槽が密封手段により密封されて上記コンタクトレンズの収納保存状態となり、上記コンタクトレンズの再使用に際しては上記密封手段を開封することにより上記密封手段の一部又は全部が不可逆的損傷を蒙り、上記収納保存容器の再使用が不可能となるように構成されていることを特徴とする解決手段1に記載のコンタクトレンズ用使い捨て収納保存容器を提供する。 <解決手段3>コンタクトレンズ用の収納保存容器であって、洗浄保存槽を有し、コンタクトレンズの収納保存に際しては上記洗浄保存槽が密封手段により密封されて上記コンタクトレンズの収納保存状態となり、上記コンタクトレンズの再使用に際しては上記密封手段を開封することにより上記密封手段の一部又は全部が不可逆的損傷を蒙り、上記収納保存容器の再使用が不可能となるように構成されていることを特徴とする解決手段1に記載のコンタクトレンズ用使い捨て収納保存容器を提供する。 <解決手段4>予め保存液が封入された保存槽を有する本体と予め洗浄液が封入された洗浄槽を有する蓋体から構成され、上記密封手段がシート状パッキンを介して上記本体と上記蓋体を嵌合させる嵌合部及び係止部より構成され、コンタクトレンズの収納保存に際しては上記保存槽が上記密封手段により密封されて上記コンタクトレンズの収納保存状態となり、上記コンタクトレンズの再使用に際しては上記密封手段を開封することにより上記嵌合部と上記係止部のうち少なくとも上記嵌合部が不可逆的損傷を蒙り上記収納保存容器の再使用が不可能となるように構成されていることを特徴とする解決手段2に記載のコンタクトレンズ用使い捨て収納保存容器を提供する。 <解決手段5>予め洗浄保存液が封入された洗浄保存槽を有する本体と蓋体から構成され、上記密封手段がシート状パッキンを介して上記本体と上記蓋体を嵌合させる嵌合部及び係止部より構成され、コンタクトレンズの収納保存に際しては上記洗浄保存槽が上記密封手段により密封されて上記コンタクトレンズの収納保存状態となり、上記コンタクトレンズの再使用に際しては上記密封手段を開封することにより上記嵌合部と上記係止部のうち少なくとも上記嵌合部が不可逆的損傷を蒙り上記収納保存容器の再使用が不可能となるように構成されていることを特徴とする解決手段3に記載のコンタクトレンズ用使い捨て収納保存容器を提供する。 <解決手段6>予め保存液が封入された保存槽を有する本体と予め洗浄液が封入された洗浄槽を有する蓋体から構成され、上記密封手段がシート状パッキンを介して上記本体と上記蓋体を嵌合させる嵌合部及び係止部及び上記保存槽の開封孔に被着された開封用シールより構成され、コンタクトレンズの収納保存に際しては上記保存槽が上記密封手段により密封されて上記コンタクトレンズの収納保存状態となり、上記コンタクトレンズの再使用に際しては上記密封手段のうち上記開封用シールを開封することにより上記開封用シールが不可逆的損傷を蒙り上記収納保存容器の再使用が不可能となるように構成されていることを特徴とする解決手段2に記載のコンタクトレンズ用使い捨て収納保存容器を提供する。 <解決手段7>予め洗浄保存液が封入された洗浄保存槽を有する本体と蓋体から構成され、上記密封手段がシート状パッキンを介して上記本体と上記蓋体を嵌合させる嵌合部及び係止部及び上記洗浄保存槽の開封孔に被着された開封用シールより構成され、コンタクトレンズの収納保存に際しては上記洗浄保存槽が上記密封手段により密封されて上記コンタクトレンズの収納保存状態となり、上記コンタクトレンズの再使用に際しては上記密封手段のうち上記開封用シールを開封することにより上記開封用シールが不可逆的損傷を蒙り上記収納保存容器の再使用が不可能となるように構成されていることを特徴とする解決手段3に記載のコンタクトレンズ用使い捨て収納保存容器を提供する。 【0021】本発明のコンタクトレンズ用使い捨て収納保存容器においては、コンタクトレンズを一旦密封保存状態とした後、該コンタクトレンズを再使用する場合に、上記密封保存状態の構成を開封することにより収納保存容器の構成のうちのいずれかの部分が不可逆的損傷を蒙り、その結果として収納保存容器の再使用が不可能となるような構成を採っている点に最大の特徴がある。 【0022】すなわち、解決手段4及び解決手段5の発明においては、密封手段としてシート状のパッキンを介して本体と蓋体を嵌合させる嵌合部及び係止部を用いるが、開封の際に少なくとも上記嵌合部が破壊(不可逆的損傷)され、収納保存容器の再使用が不可能となる。 【0023】また、解決手段6及び解決手段7の発明においては、密封手段としてシート状のパッキンを介して本体と蓋体を嵌合させる嵌合部及び係止部に加えて保存槽あるいは洗浄保存槽に穿設された開封孔に被着されている開封用シールを用いるが、開封の際に上記開封用シールを剥離することにより上記開封用シールの接着部が不可逆的損傷を蒙り、収納保存容器の再使用が不可能となる。 【0024】このように、1度使用することにより収納保存容器の構成のうちのいずれかの部分が不可逆的損傷を蒙り、その結果として収納保存容器の再使用が不可能となるような構成を採っているので、装用者は収納保存容器の再使用が物理的に不可能となり、使い捨てにせざるを得ない。 【0025】その結果としてコンタクトレンズは毎回常に新しい容器に収納保存されることになり、バイオフィルムが形成されることもあり得ず、極めて衛生的である。また、従来のように収納保存容器の保存槽に保存液を(あるいは洗浄保存槽に洗浄保存液を)ボトルから注ぐ必要がないので手間がかからず、保存液あるいは洗浄保存液をこぼす心配もない。 【0026】要するに、本発明は、1回限りで使い捨てにせざるを得ない構成の収納保存容器を提供することにより装用者に衛生面では完全に清浄で、使い勝手の点でも極めて便利なコンタクトレンズの保存手段を提供するものである。 【0027】 【発明の実施の形態】本発明を図面を参照しながら詳細に説明する。 <第1実施例>本発明の第1実施例は請求項4に記載された発明の1実施例である。本実施例の収納保存容器1は、未使用状態では、図1a、図1b、図3a〜図3d、図4に示すように、保存槽13が設けられた本体11と洗浄槽14が設けられた蓋体12と本体11と蓋体12を接続する蝶番部15より構成されている。 【0028】本実施例の収納保存容器1は、未使用状態では保存槽13、洗浄槽14共にシート状のパッキン19(図1b参照)により密封されている。すなわち、図3aに示すようにパッキン19は接着剤Pにより保存槽13の周辺部と洗浄槽14の周辺部に接着されている(点描部分が接着剤Pを表す)。なお、保存槽13には保存液(図示せず)が、洗浄槽14には洗浄液(図示せず)が密封充填されている。 【0029】図1b、図5a、図5bに見るようにパッキン19は保存槽に被着される保存槽パッキン19aと洗浄槽に被着される洗浄槽パッキン19bが一体として連接されている。 【0030】保存槽パッキン19aと洗浄槽パッキン19bの境界線にはミシン目Mが入れられており、保存槽パッキン19aと洗浄槽パッキン19bを容易に切り離せるよう構成されている。また、保存槽パッキン19aの左方には孔19cが、洗浄槽パッキン19bの中央やや左方には孔19dが夫々穿設されている。 【0031】本実施例の収納保存容器1は全体が合成樹脂製で、本体11、蓋体12、蝶番部15は一体として成型されている。本体11と蓋体12は略同一の厚さで構成されるが、図1aに見るように蝶番部15は本体11及び蓋体12に比較して薄く、合成樹脂の弾力性を利用して本体11と蓋体12を蝶着する構成となっている。 【0032】収納保存容器1の原材料としてはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂が使用できる。また、シート状のパッキン19の原材料としてはポリエチレン等の合成樹脂が使用できる。 【0033】本体11と蓋体12には蝶番部15にて連続する平面部16が設けられており、平面部16は本体平面部16aと蓋体平面部16bより構成される。保存槽13は本体平面部16aに僅かの盛り上がりを有するフランジ13aに囲繞されて平面形状が逆D字状の椀状に形成されており、洗浄槽14は蓋体平面部16bに僅かの盛り上がりを有するフランジ14aに囲繞されて平面形状が円形状の椀状に形成されている。 【0034】本体11と蓋体12の周辺部には蝶番部15にて連続する本体片縁部11aと蓋体片縁部12aが設けられており、本体片縁部11aは本体平面部16aより低く、蓋体片縁部12aは蓋体平面部16bより高く、本体11と蓋体12を嵌合させた状態(図2a、図2b参照)で本体片縁部11aと蓋体片縁部12aがパッキン19の保存槽パッキン19aを挟着して嵌合するように構成されている(後述のように、この状態では洗浄槽パッキン19bは遺棄されている)。 【0035】また、本体11の左端と蓋体12の右端には嵌合部17が設けられている(図1a参照)。本体11の左端には本体11の左端下部に設けられた安定板11bから直立する柱17c、17dに一体に渡設された係止片17bと係止片17bの下部に構成される開口部17aとが設けられている。 【0036】さらに蓋体12の蓋体片縁部12aの右端には突片17eが設けられており、本体11と蓋体12を嵌合させた状態(図2a、図2b)で突片17eが開口部17aに嵌合し係止片17bにより突片17eが係止されて本体11と蓋体12の嵌合状態が保持できるように構成されている。 【0037】本体平面部16aの右端と蓋体平面部16b周囲には蓋体平面部16bを囲繞するように帯状の溝部12bが穿設されている。溝部12bは蓋体12の右端部分にて不連続となっており、蓋体12の中央の蓋体平面部16bはこの不連続部分を橋梁部12cとして蓋体片縁部12aに一体に連接されている。 【0038】橋梁部12cの底面には図2a(本体11と蓋体12を嵌合させた状態)、図3a、図3dに示すように、橋梁部12cの前端部にリブ12eが、後端部にリブ12dが突設されており、リブ12eの前方部分は溝型の薄肉部12gとなり、リブ12dの後方部分は溝型の薄肉部12fとなっている。 【0039】蓋体平面部16bの洗浄槽14の左方には係止部18が設けられている。係止部18は鉤型の凸部18aより構成されており、本体11と蓋体12を嵌合させた状態(図2a、図2b参照)で凸部18aの鉤状先端部が本体平面部16aの底面に係止され、本体11と蓋体12の嵌合状態を保持し得るよう構成されている。したがって、本体11と蓋体12の嵌合状態は、前記嵌合部17と上記係止部18の2箇所により保持されるよう構成されている。 【0040】本実施例の収納保存容器1の作用を図6a〜図7dにて説明する。図6a〜図7dは説明図であるので細部(図1aに見るフランジ13a、14a等)は省略してある。 【0041】図6aは本実施例の収納保存容器1の未使用状態を示す。この状態では本体11と蓋体12が未嵌合で、本体平面部16aに保存槽パッキン19aが、蓋体平面部16bに洗浄槽パッキン19bが接着され、保存槽13には保存液(図示せず)が充填密封され、洗浄槽14には洗浄液(図示せず)充填密封されている。なお、保存槽パッキン19aと洗浄槽パッキン19bはミシン目Mで切り離されておらず、シート状パッキン19を形成している。 【0042】図6bに見るように、コンタクトレンズCの装用者はコンタクトレンズCを外した後、まず洗浄槽パッキン19bを蓋体平面部16bより剥離しミシン目Mより切り離して遺棄する。これにて洗浄槽14は開封されるので、コンタクトレンズCを洗浄槽14の洗浄液(図示せず)にて洗浄する。洗浄後、洗浄液(図示せず)は遺棄される。この際、保存槽13はまだ密封状態であるので、保存槽13内の保存液(図示せず)は充填密封されたままである。 【0043】次に、図6cに見るように保存槽パッキン19aを3分の2程剥離させ、洗浄されたコンタクトレンズCを保存槽13内の保存液(図示せず)中に投入する。さらに、図6dのように蓋体12を蝶番部15を中心に反時計回りに回動させ、図6eのように本体11と蓋体12を嵌合させる。このとき、蓋体平面部16bの端部Tは反時計回りに回動して収納保存容器1全体の右端に突出する。 【0044】この際、図6dに見るように、保存槽パッキン19aはその3分の2ほどが接着力を失っているが、保存槽パッキン19aの周辺部分が本体片縁部11aと蓋体片縁部12aの間に挾着されて保存槽13を密封するので、保存槽13内の保存液(図示せず)の漏洩を確実に防止する。 【0045】また、前述の嵌合部17の嵌合作用と係止部18の係止作用(図2b参照)により、本体11と蓋体12の嵌合状態は確実に保持されるものである。これにより、コンタクトレンズCは保存槽13の保存液(図示せず)中に安定的に保持される。 【0046】次に、コンタクトレンズCを再利用する際には、図7aに示すように収納保存容器1の右端に突出した状態の端部Tに指を掛けて強く上方に引上げる。これにより、まず係止部18の凸部18aが本体平面部16aの底面右端に係止された状態(図2b参照)から解除され、蓋体平面部16bは蓋体12の橋梁部12c(図2a参照)を支点として反時計回りの回動を開始する。 【0047】この際、図2aに見るように溝部12bによって隔てられかつ蝶番部15、15によって本体平面部16a(図1参照)に蝶着されている蓋体片縁部12aは静止状態にある。その結果、力学的不均衡のストレスは橋梁部12cの前後の薄肉部12f、12g(最も弱い部分・図2a参照)に集中し、この部分が破断される(図7b)。すなわち、橋梁部12cの構成は不可逆的損傷を蒙る。 【0048】次に、図7cに示すように、蓋体12の左方寄りの部分を指で摘み、この部分を強く引上げる。これにより、嵌合部17(図2b参照)の突片17eは開口部17aより強制的に抜脱されることとなり、係止片17bにストレスが加わり、柱17c、17dを含めた嵌合部17の構成が不可逆的損傷を蒙る。 【0049】これにより、本体11と蓋体12の嵌合状態は完全に解除され、蓋体12は蝶番部15を中心として時計回りに回動し、図7dに示す状態となる。この際、突片17eが保存槽パッキン19aを載上したまま回動するので、保存槽パッキン19aも蓋体12と共に時計回りに回動し、保存槽13は開封状態となり、コンタクトレンズCを保存槽13より摘出可能となる。コンタクトレンズCを保存槽13より摘出後、再利用不能となった収納保存容器1は遺棄される。 【0050】<第2実施例>本発明の第2実施例は請求項4に記載された発明の1実施例である。本実施例の収納保存容器2は、図8a〜図8d、図9、図11a、図11bに示すように、保存槽23が設けられた本体21と洗浄槽24が設けられた蓋体22と本体21と蓋体22を接続する蝶番部25より構成されている。 【0051】本実施例の収納保存容器2は、未使用状態では保存槽23、洗浄槽24共にシート状のパッキン29(図11b参照)により密封されている。すなわち、図8aに示すようにパッキン29は接着剤Pにより保存槽23の周辺部分と洗浄槽24の周辺部分に接着されている(点描部分が接着剤Pを表す)。なお、保存槽23には保存液(図示せず)が、洗浄槽24には洗浄液(図示せず)が密封充填されている。 【0052】図11bに見るようにパッキン29は保存槽23に被着される保存槽パッキン29aと洗浄槽24に被着される洗浄槽パッキン29bが一体として連接されている。保存槽パッキン29aと洗浄槽パッキン29bの境界線にはミシン目Mが入れられており、保存槽パッキン29aと洗浄槽パッキン29bを容易に切り離せるよう構成されている。また、保存槽パッキン29aの左端近傍には略長方形の孔29cが、洗浄槽パッキン29bの左端近傍には略長方形の孔29dが夫々穿設されている。 【0053】本実施例の収納保存容器2は全体が合成樹脂製で、本体21、蓋体22、蝶番部25は一体として成型されている。本体21と蓋体22は略同一の厚さで構成されるが、図8b、図11aに見るように蝶番部25は本体21及び蓋体22に比較して薄く、合成樹脂の弾力性を利用して本体21と蓋体22を蝶着する構成となっている。 【0054】収納保存容器2の原材料としてはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂が使用できる。また、シート状のパッキン29の原材料としてはポリエチレン等の合成樹脂が使用できる。 【0055】本体21と蓋体22は蝶番部25にて連続する平面部26をなしており、平面部26は本体平面部26aと蓋体平面部26bより構成される。保存槽23は本体平面部26aに平面形状が円形状の椀状に形成されており、洗浄槽24は蓋体平面部26bに円環の土手状のフランジ24aに囲繞されて平面形状が円形状の椀状に形成されている。 【0056】蓋体21を蝶番部25により回動させ本体21の本体平面部26aと蓋体22の蓋体平面部26bを密接させた状態(図10a、図10b、図11c)でフランジ24aが保存槽パッキン29aを介して保存槽23の上部に嵌合するように構成されていいる(後述のようにこの状態では洗浄槽パッキン29bは遺棄されている)。 【0057】図8aに見るように本体21の右端部分から蓋体22の前端部分及び後端部分にかけては直線状の溝部22bが穿設されており、蓋体平面部26b及び洗浄槽24は平面形状が逆コ字状の該溝部22bに囲繞されている。したがって、蓋体平面部26bの前端及び後端は該溝部22bに区画されて細長い長方形状の蓋体片縁部22aを形成している。 【0058】本体21の左端と蓋体22の右端には嵌合部27が設けられている。本体21の左端の嵌合部27は細長い長方形状の孔27eであり、また、蓋体22の右端の嵌合部27は鉤状爪27b、27c、27dを有する頭部断面が三角形状の壁状凸部27aとなっている。 【0059】嵌合部27は本体21の本体平面部26aと蓋体22の蓋体平面部26bを密接させた状態(図10a、図10b、図11c)で壁状凸部27aが孔27eに嵌合し、鉤状爪27b、27c、27dが本体平面部26aの底面に係止されて、洗浄槽24のフランジ24aが保存槽パッキン29aを介して保存槽23の上部に嵌合した状態が保持できるように構成されている。 【0060】蓋体平面部26bの左端近傍には係止部28が設けられている。係止部28は鉤状爪28b、28c、28dを有する頭部断面が三角形状の壁状凸部28aとなっており、本体21の本体平面部26aと蓋体22の蓋体平面部26bを密接させた状態(図10a、図10b、図11c)で鉤状爪28b、28c、28dが本体平面部26aの底面に係止されるよう構成されている。したがって、本体11と蓋体12の嵌合状態は、前記嵌合部17と上記係止部18の2箇所により保持されるよう構成されている【0061】保存槽23には保存液(図示せず)が充填密封され、洗浄槽24には洗浄液(図示せず)充填密封されている。なお、未使用状態においては保存槽パッキン29aと洗浄槽パッキン29bはミシン目Mで切り離されておらず、シート状パッキン29を形成している(図11a参照)。 【0062】以下に本実施例の収納保存容器2の作用を図12a〜図13dによって説明する。図12a〜図13dは説明図であるので、細部の構成は適宜省略してある。 【0063】図12aに見るように、本実施例の収納保存容器2は、未使用状態では本体平面部26aと蓋体平面部26bが連続した一連の平面部26をなし、保存槽23には保存液(図示せず)が充填密封され、洗浄槽24には洗浄液(図示せず)充填密封され、シート状パッキン29により密封状態が保持されている。 【0064】図12bに見るように、コンタクトレンズCの装用者はコンタクトレンズCを外した後、まず洗浄槽パッキン29bを蓋体平面部26bより剥離しミシン目Mより切り離して遺棄する。これにて洗浄槽24は開封されるので、コンタクトレンズCを洗浄槽24の洗浄液(図示せず)にて洗浄する。洗浄後、洗浄液(図示せず)は遺棄される。この際、保存槽23はまだ密封状態であるので、保存槽23内の保存液(図示せず)は充填密封されたままである。 【0065】次に、図12cに見るように保存槽パッキン29aを3分の2程剥離させ、洗浄されたコンタクトレンズCを保存槽23内の保存液(図示せず)中に投入する。さらに、図12dのように蓋体22を蝶番部25を中心に反時計回りに回動させ、図12eのように本体21と蓋体22を嵌合させる。このとき、蓋体平面部26bの端部Tは反時計回りに回動して収納保存容器2全体の右端に突出する。 【0066】この際、図12dに見るように、保存槽パッキン29aはその3分の2ほどが接着力を失っているが、保存槽パッキン29aが洗浄槽24のフランジ24aと保存槽23の上部との間に挾着されて保存槽23を密封するので、保存槽23内の保存液(図示せず)の漏洩を確実に防止する。 【0067】また、前述の嵌合部27の嵌合作用と係止部28の係止作用(図11c参照)により、本体21と蓋体22の嵌合状態は確実に保持されるものである。これにより、コンタクトレンズCは保存槽23の保存液(図示せず)中に安定的に保持される。 【0068】次に、コンタクトレンズCを再利用する際には、図13aに示すように収納保存容器2の右端に突出した状態の端部Tに指を掛けて強く上方に引上げる。これにより、まず係止部28の鉤状爪28b、28c、28dが本体平面部26aの底面右端に係止された状態(図11c参照)から解除され、蓋体平面部26bは嵌合部27を支点として反時計回りの回動を開始する。 【0069】この際、図8aに見るように溝部22bによって隔てられかつ蝶番部25、25によって本体平面部26aに蝶着されている蓋体片縁部22aは静止状態にある。その結果、力学的不均衡のストレスは嵌合部27に集中し(図13b参照)、嵌合部27の本体21側の孔27eを変形させ、かつ蓋体22側の壁状凸部27a自体を変形させる。すなわち、嵌合部27の構成は不可逆的損傷を蒙る。 【0070】次に、図13cに示すように、蓋体22の左方寄りの部分を指で摘み、この部分を強く引上げる。これにより、嵌合部27の壁状凸部27a及び鉤状爪27b、27c、27dは開口部27eより強制的に抜脱されることとなり、嵌合部27にさらにストレスが加わり、孔27eと壁状凸部27aのさらなる変形を招き、嵌合部27の構成はより一層の不可逆的損傷を蒙る。 【0071】これにより、本体21と蓋体22の嵌合状態は完全に解除され、蓋体22は蝶番部25を中心として時計回りに回動し、図13dに示す状態となる。この際、鉤状爪27b、27c、27dが保存槽パッキン29aを掛止したまま回動するので、保存槽パッキン29aも蓋体22と共に時計回りに回動し、保存槽23は開封状態となり、コンタクトレンズCは保存槽23より摘出可能となる。コンタクトレンズCを保存槽23より摘出後、再利用不能となった収納保存容器2は遺棄される。 【0072】<第3実施例>本発明の第3実施例は請求項4に記載された発明の1実施例である。本実施例の収納保存容器3は、図14a〜図14c、図15、図18aに示すように、保存槽33が設けられた本体31と洗浄槽34が設けられた蓋体32と本体31と蓋体32を接続する蝶番部35より構成されている。 【0073】本実施例の収納保存容器3は、未使用状態では保存槽33、洗浄槽34共にシート状のパッキン39(図18b参照)により密封されている。すなわち、図14aに示すようにパッキン39は接着剤Pにより保存槽33の周辺部分と洗浄槽34の周辺部分に接着されている(点描部分が接着剤Pを表す)。なお、保存槽33には保存液(図示せず)が、洗浄槽34には洗浄液(図示せず)が充填密封されている。 【0074】図18bに見るようにパッキン39は保存槽33に被着される保存槽パッキン39aと洗浄槽34に被着される洗浄槽パッキン39bが一体として連接されている。保存槽パッキン39aと洗浄槽パッキン39bの境界線にはミシン目Mが入れられており、保存槽パッキン39aと洗浄槽パッキン39bを容易に切り離せるよう構成されている。また、保存槽パッキン39aの周辺部には孔39d、39d、39d、39dが、洗浄槽パッキン39bの周辺部には孔39c、39c、39c、39cが夫々穿設されている。 【0075】本実施例の収納保存容器3は全体が合成樹脂製で、本体31、蓋体32、蝶番部35は一体として成型されている。本体31と蓋体32は略同一の厚さで構成されるが、図14b、図18aに見るように蝶番部35は本体31及び蓋体32に比較して薄く、合成樹脂の弾力性を利用して本体31と蓋体32を蝶着する構成となっている。 【0076】収納保存容器3の原材料としてはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂が使用できる。また、シート状のパッキン39の原材料としてはポリエチレン等の合成樹脂が使用できる。 【0077】図14b、図18aに見るように、本体31と蓋体32は蝶番部35にて連続する平面部36をなしており、平面部36は本体平面部36aと蓋体平面部36bより構成される。保存槽33は本体平面部36aに平面形状が円形状の椀状に形成されており、洗浄槽34は蓋体32の平面部36bに円環の土手状のフランジ34aに囲繞されて平面形状が円形状の椀状に形成されている。 【0078】蓋体31を蝶番部35により回動させ本体31の本体平面部36aと蓋体32の蓋体平面部36bを密接させた状態(図16b参照)でフランジ34aが保存槽パッキン39aを介して保存槽33の上部に嵌合するように構成されている。なお、この状態にては、後述のように洗浄槽パッキン39bは遺棄されている。 【0079】図14aに見るように本体31の右端部分から蓋体32の前端部分及び後端部分にかけてはスリット状の溝部32bが穿設されており、蓋体平面部36b及び洗浄槽34は該溝部32bに囲繞されている。したがって、蓋体平面部36bの前端及び後端は該溝部32bに区画されて細長い蓋体片縁部32aを形成している。該溝部32bは蓋体32右端には穿設されておらず、この部分は橋梁部32cとして蓋体平面部36b及び蓋体片縁部32aを一体に連接している。 【0080】本体31の保存槽33の左方、前方、後方、及び蓋体32の洗浄槽34の右方、前方、後方には嵌合部37が設けられている。本体31の3ヶ所の嵌合部37は平面形状が円形と正方形を連接した形状の孔37d、37e、37fであり、また、蓋体32の3ヶ所の嵌合部37は頭部に嘴状の突起を有する円柱状凸部37a、37b、37cとなっている(図14b、図14c、図18a参照)。 【0081】円柱状凸部37a、37b、37cは蓋体平面部36bに一体に突設されているが、その底面には先端が球状となった円柱状の薄肉用凹部Hが穿設されている。図17に円柱状凸部37bの縦断面図を示す(蓋体32と本体31の密接状態を示すので、上下が逆転している)。薄肉用凹部Hは円柱状凸部37bの中心にではなく偏芯して穿設されているので、片側は極めて肉が薄くなった薄肉部Uを形成している。該構成は円柱状凸部37a、37cも同様である。 【0082】嵌合部37は本体31の本体平面部36aと蓋体32の蓋体平面部36bを密接させた状態(図16a、図16b、図19、図20)で円柱状凸部37a、37b、37cの頭部の嘴状突起が孔37d、37e、37fに嵌合し、洗浄槽34のフランジ34aが保存槽パッキン39aを介して保存槽33の上部に嵌合した状態(図16b参照)が保持できるように構成されている。 【0083】平面部36の略中央には係止部38が設けられている。係止部38は本体平面部36a右端に形成され溝部32bに連接した孔38bと蓋体平面部36bの洗浄槽34の左方に突設された円柱状凸部38aより構成される。孔38bは孔37eと略左右対称の形状の平面形状を有し該平面形状の正方形部分が溝部32bに連接されている。円柱状凸部38aは円柱状凸部37a、37b、37cと同様頭部に嘴状突起を有しており、かつ底部には薄肉用凹部Hが穿設されている。 【0084】円柱状凸部38aと孔38bは、本体31の本体平面部36aと蓋体32の蓋体平面部36bを密接させた状態(図16a、図16b、図19、図20)で円柱状凸部38aの頭部の嘴状突起が本体平面部36aの右端底面に係止されるよう構成されている。したがって、本体31と蓋体32の嵌合状態は、嵌合部37と係止部38の2箇所により保持されるよう構成されている。 【0085】収納保存容器3の未使用状態にては、保存槽33には保存液(図示せず)が充填密封され、洗浄槽34には洗浄液(図示せず)充填密封されている。また、保存槽パッキン39aと洗浄槽パッキン39bはミシン目Mにて連接され、シート状パッキン39を形成している。 【0086】以下に本実施例の収納保存容器3の作用を図21a〜図22dにて説明する。図21a〜図22dは説明図であるので、細部は適宜省略してある。 【0087】図21aに見るように、本実施例の収納保存容器3は、未使用状態では本体平面部36aと蓋体平面部36bが連続した一連の平面部36をなし、保存槽33には保存液(図示せず)が充填密封され、洗浄槽34には洗浄液(図示せず)充填密封され、シート状パッキン39により密封状態が保持されている。 【0088】図21bに見るように、コンタクトレンズCの装用者はコンタクトレンズCを外した後、まず洗浄槽パッキン39bを蓋体平面部36bより剥離しミシン目Mより切り離して遺棄する。これにて洗浄槽34は開封されるので、コンタクトレンズCを洗浄槽34の洗浄液(図示せず)にて洗浄する。洗浄後、洗浄液(図示せず)は遺棄される。この際、保存槽33はまだ密封状態であるので、保存槽33内の保存液(図示せず)は充填密封されたままである。 【0089】次に、図21cに見るように保存槽パッキン39aを3分の2程剥離させ、洗浄されたコンタクトレンズCを保存槽33内の保存液(図示せず)中に投入する。さらに、図21dのように蓋体32を蝶番部35を中心に反時計回りに回動させ、図21eのように本体31と蓋体32を嵌合させる。このとき、蓋体平面部36bの端部Tは反時計回りに回動して収納保存容器3全体の右端に突出する。 【0090】この際、図21dに見るように、保存槽パッキン39aはその3分の2ほどが接着力を失っているが、図21eに見るように保存槽パッキン39aが洗浄槽34のフランジ34aと保存槽33の上部との間に挾着されて保存槽33を密封するので、保存槽33内の保存液(図示せず)の漏洩を確実に防止する。 【0091】また、前述の嵌合部37の嵌合作用と係止部38の係止作用(図16b、図20参照)により、本体31と蓋体32の嵌合状態は確実に保持されるものである。これにより、コンタクトレンズCは保存槽33の保存液(図示せず)中に安定的に保持される。 【0092】次に、コンタクトレンズCを再利用する際には、図22aに示すように収納保存容器3の右端に突出した状態の端部Tに指を掛けて強く上方に引上げる。これにより、まず係止部38の円柱状凸部38aの頭部の嘴状突起が本体平面部36aの右端に係止された状態(図16b、図20参照)から解除され、蓋体平面部36bは蓋体32の橋梁部32cを支点として反時計回りの回動を開始せんとする(図22a参照)。 【0093】この際、まず円柱状凸部38aにストレスが集中するが、円柱状凸部38aの底面に穿設された薄肉用凹部H(図16b参照)により円柱状凸部38aの基部の一部が薄肉化されているので、円柱状凸部38aはこの部分から破断され、これにより係止部38は不可逆的損傷を蒙る(図22a参照)。 【0094】また、係止部38が解除されたのちさらに端部Tを上方に引上げる力を加えると、図14aに見るように溝部32bによって隔てられかつ蝶番部35、35によって本体平面部36aに蝶着されている蓋体片縁部32aは静止状態にあるので、力学的不均衡のストレスは次に嵌合部37の円柱状凸部37a、37cに集中する(図22a参照)。 【0095】円柱状凸部37a、37cには底部に薄肉用凹部Hが穿設されていてその基部が薄肉化されているので、この部分が破断する。これにより、嵌合部37の構成は円柱状凸部37a、37cの部分にて不可逆的損傷を蒙る。と同時に円柱状凸部37a、37cの頭部の嘴状突起が孔37d、37dに嵌合した状態が解除され、蓋体32は橋梁部32cを支点として端部Tが若干浮き上った状態となる(図22b参照)。 【0096】次に、図22cに示すように、蓋体32の左方寄りの部分を指で摘み、この部分を強く引上げる。これにより、嵌合部37の残る円柱状凸部37bに全てのストレスが集中する。円柱状凸部37bも底部に薄肉用孔Hが穿設されているので(図16b参照)基部が破断され、円柱状凸部37bの頭部の嘴状突起は嵌合していた孔37eから強制的に抜脱される。この際、孔37eも変形する。すなわち、嵌合部37は円柱状凸部37bの部分にても不可逆的損傷を蒙る。 【0097】これにより、本体31と蓋体32の嵌合状態は完全に解除され、蓋体32は蝶番部35を中心として時計回りに回動し、図22dに示す状態となる。この際、円柱状凸部37a、37b、37c及び円柱状凸部38aの頭部の嘴状突起が保存槽パッキン39aを掛止したまま回動するので、保存槽パッキン39aも蓋体32と共に時計回りに回動し、保存槽33は開封状態となり、コンタクトレンズCは保存槽33より摘出可能となる。コンタクトレンズCを保存槽33より摘出後、再利用不能となった収納保存容器3は遺棄される。 【0098】<第4実施例>本発明の第4実施例は請求項5に記載された発明の1実施例である。本実施例の収納保存容器4は、図23a〜図23cに示すように、本体41と蓋体42及び本体41と蓋体42を一体として連接する蝶番部45より構成されている。 【0099】本体41と蓋体42は平面部46として連接されており、平面部46の本体部分には洗浄保存槽43が設けられ、平面部46の蓋体部分には上記洗浄保存槽43の上部に嵌合される大きさの円盤状凸部44が設けられている。 【0100】本実施例の収納保存容器4は、未使用状態では洗浄保存槽43がシート状のパッキン49により密封されている。すなわち、図23aに示すようにパッキン49は接着剤Pにより洗浄保存槽43の周辺部分に接着されている(点描部分が接着剤Pを表す)。なお、洗浄保存槽43には洗浄保存液(図示せず)が充填されている。 【0101】平面部46には嵌合部47及び係止部48が設けられているが、その構成は実施例3の嵌合部37及び係止部38(図14a〜図20参照)と同一であるので詳細な説明は省略する。また、蝶番部45の構成も実施例3の蝶番部35(図14b参照)の構成と同一である。さらに材質も実施例3と同様の材質が使用できる。パッキン49も実施例3のパッキン39(図18b参照)と同様の材質が使用できる。 【0102】すなわち、本実施例の収納保存容器4は、実施例3の収納保存容器3(図14a〜図20参照)にて洗浄槽34を取り去り、保存槽33を洗浄保存槽43としたもので、洗浄保存液(図示せず)のみを用いるコンタクトレンズの保存方法に対応する容器である。したがって、実施例3における洗浄槽34のフランジ34aの代わりに円盤状凸部44(図23a、図23b参照)を設けて蓋体42と本体41のパッキン49を介した嵌合密封状態(図23c参照)を確実なものとするように構成してある。 【0103】すなわち、図23cに見るように、蓋体42に一体に設けられた円盤状凸部44が本体41の洗浄保存槽43の上部にパッキン49を介して嵌合されることにより、洗浄保存槽43の水密構成が確実に保持される。なお、嵌合部47の嵌合状態及び係止部48の係止状態は実施例3の保存容器3の嵌合部37の嵌合状態及び係止部38の係止状態(図16a、図16b、図20)と同一である。 【0104】本実施例の収納保存容器4の作用は、独立の洗浄槽を有しないので洗浄槽にてコンタクトレンズを洗浄する工程は省略されるが、爾後の工程は図21c〜図21e、図22a〜図22dに示す実施例3の収納保存容器3の作用と略同一である。 【0105】なお、本実施例における独立した洗浄槽を有しない構成は、実施例1あるいは実施例2にも当然適用可能である。 【0106】<第5実施例>本発明の第5実施例は請求項5に記載された発明の1実施例である。本実施例の収納保存容器5は、図24a〜図24dに示すように、別部品としての本体51と蓋体52より構成される。本体51の本体平面部55には洗浄保存槽53が設けられ、蓋体平面部56には上記洗浄保存槽53の上部に嵌合される大きさの円盤状凸部54が設けられている。 【0107】本実施例の収納保存容器5は、未使用状態では洗浄保存槽53がシート状のパッキン59により密封されている。すなわち、図24aに示すようにパッキン59は接着剤Pにより洗浄保存槽53の周辺部に接着されている(点描部分が接着剤Pを表す)。なお、洗浄保存槽53には洗浄保存液(図示せず)が充填されている。 【0108】本体平面部55及び蓋体平面部56には嵌合部57及び係止部58が設けられているが、その構成は実施例3の嵌合部37及び係止部38(図14a〜図20参照)と同一であるので詳細な説明は省略する。また、材質も実施例3と同様の材質が使用できる。パッキン59も実施例3のパッキン39(図18b参照)と同様の材質が使用できる。 【0109】すなわち、本実施例の収納保存容器5は、実施例3の収納保存容器3(図14a〜図20参照)にて洗浄槽34を取り去り、保存槽33を洗浄保存槽53とし、さらに蝶番部35も取り去って本体51と蓋体52を別部品としたもので、洗浄保存液(図示せず)のみを用いるコンタクトレンズの保存方法に対応する容器である。 【0110】したがって、実施例4同様、実施例3における洗浄槽34のフランジ34aの代わりに円盤状凸部54(図24b、図24d参照)を設けて蓋体52と本体51のパッキン59を介した嵌合密封状態(図25c参照)を確実なものとするように構成してある。 【0111】すなわち、図25cに見るように、蓋体52に一体に設けられた円盤状凸部54が本体51の洗浄保存槽53の上部にパッキン59を介して嵌合されることにより、洗浄保存槽53の水密構成が確実に保持される。なお、嵌合部57の嵌合状態及び係止部58の係止状態は実施例3の収納保存容器3の嵌合部37の嵌合状態及び係止部38の係止状態(図16a、図16b、図20)と同一である。 【0112】本実施例の収納保存容器5の作用は、独立の洗浄槽を有しないので洗浄槽にてコンタクトレンズを洗浄する工程は省略されるが、爾後の工程は図21c〜図21e、図22a〜図22dに示す実施例3の収納保存容器3の作用と略同一である。 【0113】ただ、本体51と蓋体52が独立した別部品であるので、実施例3における図21dから図21eの工程及び図22cから図22dの工程においては蝶番部で蓋体52を回動させるのではなく、蓋体52を指先で摘んで本体51に嵌脱する構成となる。なお、本実施例における蝶番部を有しない構成は、第1実施例、第2実施例にも当然適用可能である。 【0114】<第6実施例>本発明の第6実施例は請求項6に記載された発明の1実施例である。本実施例の収納保存容器6(図26a、図26b参照)は、第3実施例の保存容器3の構成において、保存槽33の構成をシール付保存槽63に変更したもので、これに伴い、蓋体61に突設される円柱状凸部E(保存容器3の円柱状凸部37a、37b、37c、38aに対応)の構成も若干変更される。爾余の構成は第3実施例の収納保存容器3の構成と同一である。 【0115】すなわち、本実施例の収納保存容器6においては本体61に設けられた保存槽63の底面に保存槽63の直径の3分の2程度の直径を有する開封孔Kが穿設されており(図26aは底面図である)、該開封孔Kより直接保存槽63内のコンタクトレンズCを取り出せるように構成されている(図32参照)。 【0116】未使用状態では図26a、図26bに見るようにシール付保存槽63の底面は略卵形状の開封用シールSにより密封されている。すなわち、開封用シールSは接着剤Pにより保存槽63の底面の開封孔Kの周辺部分に接着されているので、シール付保存槽63の内部は密封状態にある(点描部分が接着剤Pを表す)。この場合、接着剤Pは一旦剥離されると元の接着力を失う種類のものとする。なお、図28、図30には本体61と蓋体62を嵌合させた状態を示す。 【0117】本実施例の作用は、コンタクトレンズCの保存の際には第3実施例の収納保存容器3と略同一(図21a〜図21e参照)である。しかしコンタクトレンズCを再利用せんとする場合には図32に見るように保存容器6全体を裏返してシール付保存槽63の底面を上に向け、開封用シールSをシール付保存槽63の底面より全部又は一部剥離させ、開封孔KよりコンタクトレンズCを取り出すだけで良い。 【0118】接着剤P(図26a参照)は一旦剥離されると元の接着力を失うので、開封用シールSをシール付保存槽63の底面に再接着することは不可能である。すなわち、本実施例の保存容器6は開封用シールSをシール付保存槽63の底面から剥離することにより、その構成に不可逆的損傷を蒙るものである。 【0119】したがって、本実施例においては、第1実施例〜第5実施例のように嵌合部あるいは嵌合部と係止部が不可逆的損傷を蒙る構成にする必然性はない。それゆえに、本実施例においては、図26a、図26bに示すように蓋体62の上面に突設された円柱状凸部Eに、保存容器3の円柱状凸部37a、37b、37c、38aに設けられていた薄肉用凹部H(図14a、図17参照)が設けられていない。 【0120】本実施例におけるシール付保存槽63の構成は、当然第1実施例の保存槽13(図4参照)、第2実施例の保存槽23(図9参照)にも適用可能である。 【0121】<第7実施例>図27、図29に示す第7実施例の収納保存容器7は第4実施例における保存容器4の洗浄保存槽43(図23b参照)を、底面に開封孔Kと開封用シールSを有するシール付洗浄保存槽73に変更したものである。したがって、円柱状凸部Eも薄肉用凹部を有しない構成となっている。なお、71は本体、72は蓋体である。 【0122】<第8実施例>図31に示す第8実施例の収納保存容器8は第5実施例における保存容器5の洗浄保存槽53(図24c参照)を、底面に開封孔Kと開封用シールSを有するシール付洗浄保存槽83に変更したものである。したがって、円柱状凸部Eも薄肉用凹部を有しない構成となっている。なお、81は本体、82は蓋体である。 【0123】 【発明の効果】本発明のコンタクトレンズ用使い捨て収納保存容器は1度使用することにより収納保存容器の構成のうちのいずれかの部分が不可逆的損傷を蒙り、その結果として収納保存容器の再使用が不可能となるような構成を採っているので、装用者は収納保存容器の再使用が物理的に不可能となり、使い捨てにせざるを得ない。 【0124】その結果としてコンタクトレンズは毎回常に新しい収納保存容器に収納保存されることになり、バイオフィルムが形成されることもあり得ず、極めて衛生的である。また、従来のように収納保存容器の保存槽に保存液を(あるいは洗浄保存槽に洗浄保存液を)ボトルから注ぐ必要がないので手間がかからず、保存液あるいは洗浄保存液をこぼす心配もない。 【0125】要するに、本発明は、1回限りで使い捨てにせざるを得ない構成の収納保存容器を提供することにより装用者に衛生面では完全に清浄で、使い勝手の点でも極めて便利なコンタクトレンズの保存手段を提供するものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】599110658 【氏名又は名称】有限会社メイリツ産業
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| 【出願日】 |
平成13年4月18日(2001.4.18) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100063691 【弁理士】 【氏名又は名称】大矢 須和夫
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| 【公開番号】 |
特開2002−306227(P2002−306227A) |
| 【公開日】 |
平成14年10月22日(2002.10.22) |
| 【出願番号】 |
特願2001−119137(P2001−119137) |
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