トップ :: A 生活必需品 :: A42 頭部に着用するもの




【発明の名称】 汗取りバンド
【発明者】 【氏名】平田 貞造

【要約】 【課題】頭部や前額部などから流下した汗が目に入るのを防ぐことができ、使用中に吸汗して重さが増加することなく、繰り返し使用も可能な汗取りバンドを提供する。

【解決手段】汗取りバンド10は、使用時に前額部に当接させる帯状の柔軟な本体シート11と、使用時に後頭部に係止して本体シート11を動かないように保持する係止部材であるゴムバンド12と、本体シート11の下縁部に形成した樋状の汗受け部13と、汗受け部13の両端に連接した樋状の汗排出部14とを備えている。汗排出部14は、汗受け部13の両端部分からそれぞれ延設して形成され、本体シート11の背面部分には、吸水性を有する綿布を貼着して滑り止め部17が形成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 使用時に前額部に当接させる帯状の本体シートと、使用時に後頭部に係止して前記本体シートを保持する係止部材と、前記本体シートの下縁部に形成した樋状の汗受け部と、前記汗受け部の両端に連接した樋状または管状の汗排出部とを備えた汗取りバンド。
【請求項2】 前記本体シートの背面に滑り止め部を設けた請求項1記載の汗取りバンド。
【請求項3】 前記本体シートの表面に、凸部を分散配置した請求項1または2記載の汗取りバンド。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、運動中あるいは労働中などに頭部や前額部から出た汗が顔面を伝わって目に流れ込むのを防止するための汗取りバンドに関する。
【0002】
【従来の技術】スポーツや肉体労働を行っているとき、頭部や前額部から出た汗が皮膚に沿って流下して目に入ると目がしみたり、視野が妨げられたりするので不快であり、高所作業や運転などを行っているときは危険である。そこで、このような不快感が生じるのを未然に防ぐため、頭部や前額部などにかいた汗を吸収する機能を有する様々な汗取り具が開発されている、【0003】このような汗取り具は、帽子やサンバイザーなどの正面部分の内側に装着して使用され、これらの帽子などを被ったとき汗取り具が前額部に密着した状態となり、頭部や前額部などから出た汗が汗取り具に吸収されるので、汗が目に入ることもなくなる。
【0004】また、帽子やサンバイザーなどを利用することなく、単独でも使用可能な、頭部の汗取り具が、実開平5−10424号公報などに開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】実開平5−10424号公報などに開示されている従来の汗取り具は、頭部などで発生した汗を吸収することによって、汗が流下して目に入ることを防ぐものであるため、前額部などに装着した状態で長時間経過すると、吸収された汗により汗取り具全体が重くなっていくので、その重さで汗取り具が本来の装着位置から移動して目を覆ったり前額部から離脱したりして、汗取り具としての用をなさなくなることがある。また、汗を吸収して重くなった汗取り具が、スポーツを行っている者の身体の動きに悪影響を及ぼしたり、作業者の作業を妨げることがある。
【0006】さらに、従来の汗取り具は、使用中、汗を吸収した状態のまま前額部などの皮膚に接触し続けるので不快であり、悪臭を発する可能性もある。また、従来の汗取り具に使用されている汗吸収材は、いわゆる使い捨て方式のものが多いため、近年高まっているゴミ削減あるいは資源保護の思想に反することとなる。
【0007】このような問題は、実開平5−10424号公報に開示されている、頭部の汗取り具においても同様に発生する。
【0008】本発明が解決しようとする課題は、頭部や前額部などから流下した汗が目に入るのを防ぐことができ、使用中に吸汗して重さが増加することなく、繰り返し使用も可能な汗取りバンドを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の汗取りバンドは、使用時に前額部に当接させる帯状の本体シートと、使用時に後頭部に係止して前記本体シートを保持する係止部材と、前記本体シートの下縁部に形成した樋状の汗受け部と、前記汗受け部の両端に連接した樋状または管状の汗排出部とを備えたことを特徴とする。
【0010】このような構成とすることにより、本体シートが前額部に当接する状態にして汗取りバンドを額に装着すれば、頭部や前額部などで発生し皮膚を伝わって流下した汗は、本体シートに沿って下縁部の樋状の汗受け部に流れ込んだ後、汗受け部の両端に向かって流れていき、両端の汗排出部から顔面の外へ排出されるので、汗が目に入るのを防ぐことができる。このように、発生した汗を吸収せず顔面外へ排出する方式であるため、使用中に吸汗して汗取り具の重さが増加することがなく、使用後に適切な方法で洗浄すれば、何度でも繰り返し使用することができる。
【0011】この場合、汗排出部を樋状とすると、本体シートの製作時に汗排出部を本体シートの汗受け部に連続させて本体シートと一体的に製作できるという利点がある。一方、汗排出部を管状とすると、本体シートと一体的に製作することはできないが、使用時に汗受け部から流れてきた汗が顔の側方に飛び散ることがなく下方に滴り落ちるという利点がある。
【0012】本体シート、汗受け部、汗排出部は柔軟な合成樹脂材で形成することが望ましく、頭部係止手段は伸縮性を有し、着脱も容易なゴムバンドが好適である。
【0013】ここで、前記本体シートの背面に滑り止め部を設けることにより、頭部などを激しく動かす運動や作業を行った場合に、本体シートが本来の位置から移動するのを防止できるようになるので、実用性が高まる。
【0014】また、前記本体シートの表面に、凸部を分散配置することにより、当該汗取りバンドを額に装着した状態で帽子やヘルメットなどを被ったとき、帽子などの内周部分が凸部に当接することで本体シート表面と帽子などとの間に汗の流下が可能な隙間を確保することができるので、帽子などを被っているときでも本体シート表面に沿った汗の流下が阻害されることがなくなり、優れた汗排出機能を発揮する。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は本発明の第1実施形態である汗取りバンドを正面側から見た斜視図、図2は図1に示す汗取りバンドを背面側から見た斜視図である。
【0016】本実施形態の汗取りバンド10は、使用時に前額部に当接させる帯状の柔軟な本体シート11と、使用時に後頭部に係止して本体シート11を動かないように保持する係止部材であるゴムバンド12と、本体シート11の下縁部に形成した樋状の汗受け部13と、汗受け部13の両端に連接した樋状の汗排出部14とを備えている。汗排出部14は、汗受け部13の両端部分からそれぞれ延設して形成されており、これら汗排出部14の長さLは約40mmである。本体シート11の背面部分には、吸水性を有する綿布を貼着することにより滑り止め部17が形成されている。
【0017】また、本体シート11の両端に隣接して形成された係止孔16a,16bのうちの係止孔16aにゴムバンド13の両端部を係止することによって、本体シート11と連続したリング形を形成している。ゴムバンド12の両端部分は、係止孔16aを貫通してU字状に折り曲げられ、バックル15で結束されている。
【0018】汗取りバンド10を使用する場合、図3に示すように、本体シート11の背面を前額部に当接させ、ゴムバンド13を側頭部および後頭部に巻くことによって、汗取りバンド10を額に装着する。この場合、頭部の大きさに応じて、係止孔16a,16bを選択し、あるいはバックル15の結束位置を変更することによってゴムバンド12の有効長さを頭部サイズに合致させ、確実な装着状態とすることができる。このようにして汗取りバンド10を額に装着することにより、本体シート11および汗受け部13は前額部に沿って湾曲し、汗排出部14はこめかみ部分から下方に向かって滑らかにカーブした状態となる。
【0019】運動や労働によって頭部や前額部などで汗Sが発生すると、図4に示すように、その汗Sは頭皮や額の皮膚を伝わって流下し、本体シート11の前面に沿って流下して樋状の汗受け部13に流れ込み、汗受け部13に沿ってその両端に向かって流れていき、両端の汗排出部14から顔面外へ排出されるため、頭部や前額部などで発生した汗Sが目に入るのを防止することができる。
【0020】このように、汗取りバンド10は、頭部や前額部などで発生した汗Sを吸収せず、顔面外へ排出するので、使用中に本体シート11などの重さが増加することがない。したがって、汗取りバンド10の装着者の運動時や労働時に体の動きを妨げたり作業に悪影響を及ぼしたりすることがない。また、汗吸収材などを全く用いていないので、使用後は本体シート11、汗受け部13および汗排出部14などを適切な方法で洗浄すれば、何度でも繰り返し使用することができる。
【0021】また、本体シート11、汗受け部13および汗排出部14は、柔軟な合成樹脂材で形成されているため、人体に当接したり、足で踏んだときに損傷を受けることがなく、ゴムバンド12が伸縮自在であるため、頭部への着脱も容易である。
【0022】さらに、本体シート11の背面に滑り止め部17を設けているため、汗取りバンド10の装着者が、頭部などを激しく動かす運動や作業を行うことがあっても、本体シート11が本来の位置からずれることがない。
【0023】次に図5を参照して、本発明の第2形態について説明する。なお、図5において前述した汗取りバンド10と同じ構造、機能を有する部分については、図1〜図4と同じ符号を付して説明を省略する。
【0024】本実施形態の汗取りバンド20においては、柔軟な合成樹脂製の本体シート21の下縁部に形成された汗受け部23の両端に、長さLが約40mmの管状の汗排出部24を設けている。汗排出部24が管状であるため、使用時に汗受け部13から流れてきた汗が顔の側方に飛び散ることがなく下方に滴り落ちるという利点がある。その他の部分の構造、機能については、汗取りバンド10と同様である。
【0025】次に図6,図7を参照して、本発明の第3形態について説明する。なお、図6,図7において前述した汗取りバンド10と同じ構造、機能を有する部分については、図1〜図4と同じ符号を付している。
【0026】図6、図7に示すように、本実施形態の汗取りバンド30は、使用時に前額部に当接させる帯状の柔軟な本体シート31と、使用時に後頭部に係止して本体シート31を動かないように保持するための係止部材であるゴムバンド12と、本体シート31の下縁部に形成した樋状の汗受け部33と、汗受け部33の両端に連接した樋状の汗排出部34とを備え、本体シート31の表面に、突出形状をした複数のスペーサ35を一定間隔ごとに配列している。本体シート31の背面部分には、吸水性を有する綿布を貼着して滑り止め部37が設けられている。本体シート31は柔軟な合成樹脂製であり、スペーサ35も本体シート31と同じ素材で一体的に形成されている。
【0027】図7に示すように、汗取りバンド30を額に装着した状態で帽子36を被ったとき、帽子36の内周部分は、本体シート31の表面にあるスペーサ35に当接するため、本体シート31の表面と帽子36との間に汗の流下が可能な隙間を確保することができる。したがって、帽子36などを被っているときでも本体シート31の表面に沿った汗Sの流下が阻害されることがなく、優れた汗排出機能を発揮する。
【0028】また、汗取りバンド30では、左右両側にある汗排出部34と本体シート31とを繋ぐ連接部38を設けているため、汗取りバンド30を額に装着したとき、汗排出部34は、本体シート31の左右両端部とともにこめかみ部分にフィットした状態となる。このため、汗排出部34が視界を妨げたり、帽子36の着脱の邪魔になったりすることがない。その他の部分の構造、機能については、汗取りバンド10と同様である。
【0029】
【発明の効果】本発明により、以下に示す効果を奏する。
【0030】(1)使用時に前額部に当接させる帯状の本体シートと、使用時に後頭部に係止して前記本体シートを保持する係止部材と、前記本体シートの下縁部に形成した樋状の汗受け部と、前記汗受け部の両端に連接した樋状または管状の汗排出部とを備えた構成とすることにより、これを額に装着すれば、頭部や前額部などで発生し皮膚を伝わって流下した汗は、本体シートの下縁部の汗受け部から汗排出部を通じて顔面の外へ排出されるので、汗が目に入るのを防ぐことができる。使用後は洗浄することにより何度でも繰り返し使用することができる。
【0031】(2)前記本体シートの背面に滑り止め部を設けることにより、頭部などを激しく動かしたときでも本体シートがずれるのを防止することができる。
【0032】(3)前記本体シートの表面に、凸部を分散配置することにより、当該汗取りバンドを額に装着した状態で帽子やヘルメットなどを被っても、本体シート表面に沿った汗の流下が阻害されることがなくなるため、優れた汗排出機能を発揮する。
【出願人】 【識別番号】500500860
【氏名又は名称】平田 貞造
【出願日】 平成13年6月14日(2001.6.14)
【代理人】 【識別番号】100099508
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 久
【公開番号】 特開2002−201525(P2002−201525A)
【公開日】 平成14年7月19日(2002.7.19)
【出願番号】 特願2001−180780(P2001−180780)