| 【発明の名称】 |
ヘルメット用耐弾付加器及びそれを用いた防護用ヘルメット |
| 【発明者】 |
【氏名】川島 義一
【氏名】矢部 章
|
| 【要約】 |
【課題】本発明の課題は、ヘルメットの重量を増加することなく耐衝撃性(耐弾性)を向上し、かつ耐弾付加器の着脱を容易にしたヘルメット用耐弾付加器を提供することである。更には、既に使用しているヘルメットを加工することなく、耐衝撃補強体が容易に着脱でき、かつヘルメットに装着した際はしっかりと固定できる付加器を提供することにある。
【解決手段】ヘルメットの前頭部と後頭部に相当する位置に、セラミックを主たる素材とした耐衝撃補強体を、ヘルメット外部を覆うカバー内に内包させたヘルメット用耐弾付加器。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ヘルメットの前頭部と後頭部に相当する位置に、セラミックを主たる素材とした耐衝撃補強体を、ヘルメット外部を覆うカバー内に内包させたヘルメット用耐弾付加器。 【請求項2】 セラミックの主成分が炭化珪素、炭化ホウ素、窒化珪素及びアルミナの中から選ばれる一種以上で構成される請求項1記載のヘルメット用耐弾付加器。 【請求項3】 請求項1又は2記載のヘルメット用耐弾付加器を有する防護用ヘルメット。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ヘルメットの耐弾性を付加する耐弾付加器及びそれを用いた防護用ヘルメットに関するものである。具体的には、飛翔体からの防護の用途に好ましく用いることができるものである。 【0002】 【従来の技術】セラミック単体が飛翔体の衝突時に、飛翔体の持つ運動エネルギーを大きく低減させることは公知であり、「特開平10−298817号公報」において先進複合材料(ACMと呼称する)からなるヘルメットにセラミックを主な素材とした耐衝撃補強体を固定した耐衝撃性ヘルメットに関する技術を開発している。しかし、耐衝撃補強体を付加したことによりヘルメットの重量が増加し、実用上操用性が低下するなどの不具合が出ている。また、ヘルメットと一体となっているために外部状況に応じて耐衝撃補強体を着脱できないため、装備の重複化が避けられず、改善が求められている。耐衝撃補強体の固定方法の面でも、接着やボルト、リベット等による機械的な固定方法があるが、外部状況の変化に合わせ着脱することが困難で装備の重複化は避けがたい状況にある。また、いずれの方法もヘルメット本体への穴あけ加工等が必要となり、強度面での不具合が想定されること、すでに使用しているヘルメットにそのまま装着することができないことなどの欠点がある。飛翔体の運動エネルギーを受ける際、固定されていることによる衝撃力は膨大であり、頭部への致命的な衝撃となる可能性が高いことは容易に想定される。運動エネルギーを低減するには衝突する部位のセラミックスが衝撃を受けた際、破壊と共に装着したヘルメットの位置から若干でも移動できる構造になっていることが望ましく、接着や機械的な固定では衝撃を直接受けることになりヘルメット着用者への身体的負担が著しく望ましいことではない。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点に鑑み、ヘルメットの重量を増加することなく耐衝撃性(耐弾性)を向上し、かつ耐弾付加器の着脱を容易にしたヘルメット用耐弾付加器を提供することである。更には、既に使用しているヘルメットを加工することなく、耐衝撃補強体が容易に着脱でき、かつヘルメットに装着した際はしっかりと固定できるヘルメット用耐弾付加器を提供することにある。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明は、(1)ヘルメットの前頭部と後頭部に相当する位置に、セラミックを主たる素材とした耐衝撃補強体を、ヘルメット外部を覆うカバー内に内包させたヘルメット用耐弾付加器、(2)セラミックの主成分が炭化珪素、炭化ホウ素、窒化珪素及びアルミナの中から選ばれる一種以上で構成される第(1)項記載のヘルメット用耐弾付加器、(3)第(1)又は(2)項記載のヘルメット用耐弾付加器を有する防護用ヘルメット、である。 【0005】 【発明の実施の形態】本発明の耐衝撃補強体に用いられるセラミックは、主としてファインセラミックスと呼ばれているもので、主成分がアルミナ(純度90〜99.9%)系、窒化珪素系、炭化珪素系、ジルコニア系、炭化ホウ素等が挙げられる。耐弾性能の点から、アルミナ、炭化珪素、窒化珪素、炭化ホウ素の中から選ばれた一種以上を好適に用いることができる。セラミックの形状は、前及び後頭部の耐衝撃補強体がそれぞれ1枚のセラミック板で構成されていても良いが、多角形のタイル状に加工されたセラミック片を並べた多面形であって差し支えはない。セラミックスの物性としては、ビッカース硬度1000kg/mm2以上、曲げ強さ30kgf/mm2以上、弾性率2.8×104kgf/mm2以上が好ましい。 【0006】本発明の特徴である耐衝撃補強体の固定方法は、耐衝撃補強体をヘルメット外部を覆うカバーの前後頭部の位置に耐衝撃補強体を挿入できるファスナー等で開閉できる構造のポケットを設置し、このカバーをヘルメットに装着することによって容易に可能となる。カバーの材質、色調に関しては本発明を制限する要因はない。ポケットの開閉方法にはファスナー、マジックテープ(登録商標)、面ファスナー、紐、ボタンなど何ら制限されるものではない。 【0007】本発明に用いられるヘルメットは特に限定されないが、耐弾性能の点でアラミド繊維織布とフェノール系樹脂からなるFRP製のヘルメットが好ましい。 【0008】 【実施例】以下、本発明を図に従って具体的に説明する。 【0009】図1は本発明の耐弾付加器を装着したヘルメットであり、図2耐弾付加器用の布カバー構造図である。図中の1はヘルメット、2は耐衝撃体を内包した布製カバーすなわち耐弾付加器で、22は前頭部用衝撃体、23は後頭部用衝撃体、24は布カバーをヘルメットに固定するための紐である。21は耐弾付加器用布カバー本体であり、25、26は前後頭部用衝撃体を挿入できるポケット、27、28はポケット開閉用のファスナーである。ヘルメットへの取り付けは紐であるため衝撃を受けた際、ヘルメットと耐弾付加器間の僅かのズレが生じて身体への負担が軽減される。図1に示すように本発明のヘルメット用耐弾付加器は、ヘルメットの外部を覆うように取り付けられ、紐24でヘルメットと固定する。また、脱着するときは紐24をほどくことで容易に脱着できる。図2に示すように耐衝撃補強体はカバーのポケットに簡単に挿入することができ、かつ取り替えも容易である。カバーのポケットはファスナーで開閉することができる。 【0010】 【発明の効果】本発明により、耐衝撃補強体の装着が容易で、ヘルメットへの耐弾付加器の着脱容易で、従来のヘルメットに対応できるため二重装備化が回避できる。さらに、使用中のヘルメットにもポケットつきの布カバーに交換することで対応ができ、耐衝撃体を使用しない場合も布カバーは本来の使用目的を果たすことができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000002141 【氏名又は名称】住友ベークライト株式会社
|
| 【出願日】 |
平成13年3月29日(2001.3.29) |
| 【代理人】 |
|
| 【公開番号】 |
特開2002−294512(P2002−294512A) |
| 【公開日】 |
平成14年10月9日(2002.10.9) |
| 【出願番号】 |
特願2001−96619(P2001−96619) |
|