| 【発明の名称】 |
鳩目打装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】足羽 浩
【氏名】小野 剛
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| 【要約】 |
【課題】自動化による正確さ及び高速化を確保しながら、穿孔、加締めを連続的に実現する構造を小型化し、鳩目ピッチの自由度を高めることができる鳩目打装置を提供する。
【解決手段】シート20に貫通孔を穿孔し、この貫通孔に一対の鳩目上下金具を加締める打機本体Aと、この打機本体Aへ鳩目上金具を供給する上供給機Bと、この打機本体Aへ鳩目下金具を供給する下供給機Cとから構成する鳩目打装置において、打機本体Aはシート20に貫通孔を穿孔する打抜部23を備えた打抜プランジャ2と、この貫通孔に鳩目上金具を加締める鳩目雄型22を備えた加締プランジャ1とからなり、(1)打抜プランジャ2の往動、(2)打抜プランジャ2の復動、(3)加締プランジャ1の往動、そして(4)加締プランジャ1の復動を順番に実行し、各プランジャ1,2による穿孔、加締めを連続的に実現する鳩目打装置である。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 素材に貫通孔を穿孔し、該貫通孔に一対の鳩目上下金具を加締める打機本体と、該打機本体へ鳩目上金具を供給する上供給機と、該打機本体へ鳩目下金具を供給する下供給機とから構成する鳩目打装置において、打機本体は素材に貫通孔を穿孔する打抜部を備えた打抜プランジャと、該貫通孔に鳩目上金具を加締める鳩目雄型を備えた加締プランジャとからなり、(1)打抜プランジャの往動、(2)打抜プランジャの復動、(3)加締プランジャの往動、そして(4)加締プランジャの復動、を順番に実行し、各プランジャによる穿孔、加締めを連続的に実現することを特徴とする鳩目打装置。 【請求項2】 加締プランジャは円筒状で打抜プランジャを内包する同軸配置関係とし、打抜プランジャに連結する打抜ピストンには打抜シリンダを、加締プランジャに連結する加締ピストンには加締シリンダをそれぞれ個別に割り当て、打抜シリンダには打抜ピストンを加締ピストンに向けて押す打抜圧力室と、打抜ピストン及び加締ピストンに挟まれた共用圧力室とを、加締シリンダには加締ピストンを打抜ピストンに向けて押す加締圧力室を構成し、初期状態で加締ピストンは打抜シリンダ及び加締シリンダの連結によって形成したクランク外周端に達し、打抜シリンダの開口面積で共用圧力室に面している請求項1記載の鳩目打装置。 【請求項3】 素材に貫通孔を穿孔し、該貫通孔に一対の鳩目上下金具を加締める打機本体と、該打機本体へ鳩目上金具を供給する上供給機と、該打機本体へ鳩目下金具を供給する下供給機とから構成する鳩目打装置において、上供給機は鳩目上金具を投入する上金具ストッカと、素材上にあって供給されてきた鳩目上金具を支持する上金具保持部と、上金具ストッカ及び上金具保持部を結ぶ偏平断面の空気搬送路と、上金具ストッカから正姿勢で上金具を空気搬送路に送り出す姿勢矯正部とからなることを特徴とする鳩目打装置。 【請求項4】 上金具保持部は鳩目上金具が通過可能な鉛直通過孔を有し、鳩目上下金具を加締める打機本体の鳩目雄型に押されて開く保持爪を鉛直通過孔に設け、空気搬送路から該保持爪に向けて鳩目上金具を誘導する下り勾配路を設けた請求項3記載の鳩目打装置。 【請求項5】 素材に貫通孔を穿孔し、該貫通孔に一対の鳩目上下金具を加締める打機本体と、該打機本体へ鳩目上金具を供給する上供給機と、該打機本体へ鳩目下金具を供給する下供給機とから構成する鳩目打装置において、下供給機は鳩目下金具を投入する下金具ストッカと、素材下にあって供給されてきた鳩目下金具を支持する下金具保持部と、下金具ストッカ及び下金具保持部を結ぶ偏平断面の空気搬送路と、下金具ストッカから正姿勢で下金具を空気搬送路に送り出す姿勢矯正部とからなることを特徴とする鳩目打装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、テント用幌布、野積シートやその他のシート等の素材に鳩目を設ける鳩目打装置に関する。 【0002】 【従来の技術】素材に貫通孔を穿孔し、この貫通孔に一対の鳩目上下金具を加締める鳩目打装置では、前記穿孔及び加締めを順番に実施できることが望ましい。具体的には、貫通孔を穿孔する打抜部を備えた打抜プランジャと、この貫通孔に鳩目金具を加締める鳩目雄型とを順番に作動させることになる。例えば特許第2989789号「ハト目打ち機」では、打抜プランジャを備えたプランジャの動きに追随して移動金型と保持器とが順次移動し、打抜プランジャ先端により加工対象物に下孔を開け、移動金型と固定金型の接合により鳩目を成形する鳩目打装置を提案している。打抜プランジャで開孔し、プランジャで鳩目を形成する。両者は手作業により押し下げ、時間差で対象物を穿孔し、鳩目金具の加締めを連続的に実現する。両プランジャの原位置への復帰はバネによる。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】生産効率向上には自動化が一つの方法であり、現在はカム駆動に基づく自動装置が主流となっている。これから、上記従来技術(特許第2989789号)は基本的に手作業を前提としているが、機械化も可能と思われる。しかし、各プランジャの押し下げの動力を考えた場合、原位置復帰用のバネとは異なる動力になることが避けられず、勢い自動化のための装置構成が複雑になり、大型化を招く虞れがある。大型化は、鳩目ピッチの制限をもたらし、鳩目レイアウトの制約となり、好ましくない。また、バネを用いた原位置の復帰は部材に衝撃を与える問題がある。そこで、異なる処理を連続的に実現する鳩目打装置について、自動化による穿孔、加締めを連続的に実現する構造を小型化し、鳩目ピッチの自由度を高めることができる鳩目打装置の構成を検討した。 【0004】 【課題を解決するための手段】検討の結果開発したものが、素材に貫通孔を穿孔し、この貫通孔に一対の鳩目上下金具を加締める打機本体と、この打機本体へ鳩目上金具を供給する上供給機と、この打機本体へ鳩目下金具を供給する下供給機とから構成する鳩目打装置において、打機本体は素材に貫通孔を穿孔する打抜部を備えた打抜プランジャと、この貫通孔に鳩目上金具を加締める鳩目雄型を備えた加締プランジャとからなり、(1)打抜プランジャの往動、(2)打抜プランジャの復動、(3)加締プランジャの往動、そして(4)加締プランジャの復動、を順番に実行し、各プランジャによる穿孔、加締めを連続的に実現する鳩目打装置である。 【0005】具体的には、加締プランジャは円筒状で打抜プランジャを内包する同軸配置関係とし、打抜プランジャに連結する打抜ピストンには打抜シリンダを、加締プランジャに連結する加締ピストンには加締シリンダをそれぞれ個別に割り当て、打抜シリンダには打抜ピストンを加締ピストンに向けて押す打抜圧力室と、打抜ピストン及び加締ピストンに挟まれた共用圧力室とを、加締シリンダには加締ピストンを打抜ピストンに向けて押す加締圧力室を構成し、初期状態で加締ピストンは打抜シリンダ及び加締シリンダの連結によって形成したクランク外周端に達し、打抜シリンダの開口面積で共用圧力室に面する構造とする。各圧力室へは空気(エア)や油をはじめとする従来公知の加圧媒体を流し込む。 【0006】本発明の鳩目打装置における打機本体は、まず(1)打抜圧力室に加圧媒体を流し込んで打抜ピストンを往動して打抜部により素材に貫通孔を穿孔し、(2)共用圧力室に圧力媒体を流し込み、打抜ピストンを打抜シリンダ端まで復動させて貫通孔から打抜部を引き抜き、貫通孔と同心かつ素材上に鳩目上金具、素材下に鳩目下金具を供給してきた後、(3)共用圧力室に圧力媒体を流し込むことで共用圧力室の圧力を高めて加締ピストンを往動させて鳩目上下金具を鳩目雄型及び鳩目雌型で挟んで加締め、最後に(4)加締圧力室に加圧媒体を流し込むことで加締ピストンを復動させて鳩目雄型を鳩目上下金具から離す。このように、(1)打抜ピストンの往動、(2)打抜ピストンの復動、(3)加締ピストンの往動、そして(4)加締ピストンの復動、を順番に実行し、各プランジャによる穿孔、加締めを連続的に実現する。 【0007】この打機本体では、同軸二段に穿孔用の打抜ピストンと加締め用の加締ピストンとを並べることで、鳩目ピッチを左右する水平方向での装置の小型化を実現している。この同軸二段の各ピストンを排他的(入れ替わり)に作動させるには、各圧力室の構成が重要である。例えば、各シリンダを各ピストンの往復方向に凹ませて各圧力室を構成することもできる。しかし、各シリンダは単純な円筒状にすると加工が容易になるため、(a)打抜ピストンに打抜シリンダ端面及び加締ピストン端面に当接する規制突部を往復方向それぞれに突設したり、(b)加締ピストンに加締ピストン端面に当接する規制突部を往復方向に突設するとよい。前記各規制突部のうち、打抜ピストンにおける打抜シリンダ端面に当接する規制突部は、加締ピストンが作動を始めるタイミングを調節する役割を有する。すなわち、前記規制突部が早く打抜シリンダ端面に当接すれば、それだけ早く共用圧力室を加圧することができ、加締シリンダの作動が早くなる。 【0008】上記打機本体は、加圧媒体を用いた打抜プランジャ及び加締プランジャの駆動による自動化を実現するが、鳩目上下金具の各上下供給機が供給する鳩目上下金具の姿勢の正確さ(正確な姿勢を正姿勢と呼ぶ)及び供給タイミングの適正化(供給途中の引っ掛かりの防止)ができなければ、意味をなさない。そこで、同鳩目打装置において、鳩目上金具を投入する上金具ストッカと、素材上にあって供給されてきた鳩目上金具を支持する上金具保持部と、上金具ストッカ及び上金具保持部を結ぶ偏平断面の空気搬送路と、上金具ストッカから正姿勢で上金具を空気搬送路に送り出す姿勢矯正部とからなる上供給機を構成した。 【0009】鳩目上金具は、シートの撓みによる姿勢の変動を受けないように、加締める寸前までシートから離しておく方がよい。また、鳩目上金具は、中心を上下に開孔した断面きのこ形状であるため、空気搬送路で正姿勢を保って送られてきても、終端となる上金具保持部で姿勢が崩れる可能性がある。このため、本発明では、上金具保持部は鳩目上金具が通過可能な鉛直通過孔を有し、鳩目上下金具を加締める打機本体の鳩目雄型に押されて開く保持爪を鉛直通過孔に設け、空気搬送路からこの保持爪に向けて鳩目上金具を誘導する下り勾配路を設けた。下り勾配に従って鳩目上金具は正姿勢を保ったまま上金具保持部まで導かれ、断面きのこ形状の傘部分を保持爪で保持する。鳩目上金具は、降りてきた鳩目雄型により保持爪が開くと解放されるが、続いて鉛直通過孔を鳩目雄型に押されることで正姿勢を崩すことなく加締めることができる。 【0010】同様に、下供給機は鳩目下金具を投入する上金具ストッカと、素材下にあって供給されてきた鳩目下金具を支持する下金具保持部と、下金具ストッカ及び下金具保持部を結ぶ偏平断面の空気搬送路と、下金具ストッカから正姿勢で下金具を空気搬送路に送り出す姿勢矯正部とから構成した。鳩目上金具と異なり、鳩目下金具は通常扁平な環状円板で、下金具保持部は環状溝を刻設した受台でよい。 【0011】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について図を参照しながら説明する。図1は本発明の鳩目打装置の一構成例を示した部分垂直断面図、図2は初期状態における上供給機Bにおける上金具保持部17の空気搬送路18側から見た垂直断面図、図3は同初期状態における上金具保持部17の保持爪19,19の平面図である。本例では、1基の打機本体Aに対して、上下供給機B,Cを1基ずつ割り当てた構成になっているが、実際の運用に当たっては、多数配列した打機本体A,…に対して、共有の上下供給機B,Cを1基割り当て、同時に鳩目上下金具を供給して一度に多数の鳩目を加締めるようになる。 【0012】まず、素材であるシートに対して穿孔及び加締めを担う打機本体の構造について説明する。本例の打機本体Aは、図1に見られるように、同一方向に延びる加締プランジャ1及び打抜プランジャ2を順番に往復させ、内挿する打抜プランジャ2でシート20を穿孔し、外挿する加締プランジャ1でシート20の貫通孔21(図5及び図6参照)に鳩目上下金具を加締める。本例では各ピストン3,4をエア駆動としながら、鳩目打装置として小型化を図るために打抜シリンダ8及び加締シリンダ9を一体のシリンダケース10で構成している。また、各ピストン3,4の往復運動における直線性を確保するため、打抜ピストン3からは打抜プランジャ2と反対方向にシリンダケース10を貫通する補助プランジャ11を延設している。この補助プランジャ11に外部スイッチを設けて機械的な検知により、例えば穿孔後の鳩目上下金具他の供給等、必要な処理の連動を図ることができる。加締プランジャ1先端(下端)には鳩目雄型22、打抜プランジャ2先端(下端)には打抜部(カッタ)23を取り付けている。 【0013】打抜ピストン3は、打抜シリンダ8端面及び加締ピストン4端面に当接する規制突部12,13を一体に形成し、ピストン側面に嵌めた樹脂製リング14で打抜シリンダ8に対してシール構造を構成している。加締ピストン4は、加締シリンダ9端面に当接する規制突部15のみを一体に形成し、初期状態で打抜シリンダ8及び加締シリンダ9の連結によって形成したクランク外周端16に掛止している。加締ピストン4は、前記打抜ピストン3同様、ピストン側面に樹脂製リング14を嵌合して加締シリンダ9に対してシール構造を構成し、加締プランジャ1に内挿する打抜プランジャ2に対しても樹脂製リング14を摺接している。 【0014】打抜圧力室5は、打抜シリンダ8端面に当接する打抜ピストン3の規制突部12と打抜シリンダ8端面とに挟まれる空間で、エアを出し入れする。共用圧力室6は、加締シリンダ9端面に当接する打抜ピストン3の規制突部13と加締ピストン4端面とに挟まれる空間で、エアを出し入れする。そして、加締圧力室7は、加締シリンダ9端面に当接する加締ピストン4の規制突部15と加締シリンダ9端面とに挟まれる空間で、エアを出し入れする。 【0015】次に鳩目上金具の上供給機Bについて説明する。本発明では空気搬送方法を用いており、図1に見られるように、上金具ストッカ24に投入した鳩目上金具は、1個毎に姿勢矯正部25で傘部分を上にして偏平断面の空気搬送路18(略長方形断面チューブ)に送り込み、打抜プランジャ2及び加締プランジャ1下方に位置する上金具保持部17へと導く。上金具ストッカ24から空気搬送路18の構成については、従来各種の空気搬送方法に準じている。本発明における特徴は、特に鳩目上金具の構造に従った上金具保持部17にある。下供給機Cも上供給機Bと同様の構成で、下金具ストッカ38から姿勢矯正部39を経て、偏平断面の空気搬送路40(略長方形断面チューブ)を用いて下金具保持部34へと鳩目下金具を空気搬送する。 【0016】上金具保持部17は、図2及び図3に見られるように、加締プランジャ1の鳩目雄型22及び鳩目上金具が通過可能な鉛直通過孔26を有し、鳩目上下金具を加締める打機本体Aの鳩目雄型22に押されて開く保持爪19,19を鉛直通過孔26に設けている。保持爪19,19は、閉方向に付勢(本例ではスプリング27)した一対の爪ブロック28,28に対向関係で設けてある。鉛直通過孔26に対して軸着した前記爪ブロック28,28にはこの鉛直通過孔26内に突出する待避爪29,29を設けてあり、降下してきた鳩目雄型22が待避爪29,29を押し開くことで保持爪19,19が開き、下方に位置するシート20に向けて鳩目上金具を降下して加締める。待避爪29,29から鳩目雄型22が離れると、付勢によって爪ブロック28,28は初期状態(図2参照)に復帰する。この保持爪19,19に向かって空気搬送路18から延びる下り勾配路30は、空気搬送路18から円滑に保持爪19,19へと導くもので、正姿勢を保つために、下り勾配路30下面には、鳩目上金具の凸部分が嵌まり込む誘導溝31を併せて設けている。また、下り勾配路30から保持爪19,19への鳩目上金具の受け渡しを容易にするため、保持爪19,19の下り勾配路30側(図3中白抜矢印基端側)を切除している。保持爪19,19は鳩目上金具の傘部分を支持するので、凸部分相当部位を切除しても、なんら問題はない。 【0017】本例の鳩目打装置による鳩目取付作業は、次の手順に従う。図4は穿孔作業における打機本体Aの各ピストン3,4の動きを説明する垂直断面図、図5は同穿孔作業における上金具保持部17の図2相当垂直断面図、図6は同穿孔作業における上金具保持部17の保持爪19,19の図3相当平面図、図7は鳩目上下金具供給作業における打機本体Aの各ピストン3,4の動きを説明する図4相当垂直断面図、図8は同鳩目上下金具供給作業における上金具保持部17での鳩目上金具32の供給過程を表した側面図、図9は同上金具保持部17の水平断面図、図10は同穿孔作業における上金具保持部17の図2相当断面図、図11は同鳩目上下金具供給作業における上金具保持部17の保持爪19,19の図3相当平面図、そして図12は加締作業における打機本体Aの各ピストン3,4の動きを説明する図4相当垂直断面図、図13は同加締作業における上金具保持部17の図2相当垂直断面図であり、図14は同加締作業における上金具保持部17の保持爪19,19の図3相当平面図である。 【0018】まず穿孔作業として、図4に見られるように、打抜圧力室5へエアを流し込み、相対的に共用圧力室6の圧力が低下すれば、打抜ピストン3が往動する。この打抜ピストン3の往動は、打抜圧力室5と共用圧力室6との相対的な圧力差によるから、加締ピストン4は動くことはないが、確実に加締ピストン4を停止させておくには、加締圧力室7のエアを封じ込めておく(流入出させない)とよい。打抜ピストン3は、規制突部13を加締ピストン4端面に当接した状態で往動を停止するので、共用圧力室6は確保できる。こうして、図5及び図6に見られるように、打抜プランジャ2のみがシート20に向かって降下し、打抜部23がシート20を穿孔する。 【0019】次に鳩目上下金具供給作業に先立って、打抜プランジャ2を引き上げる必要がある。このため、共用圧力室6へエアを流し込むと、図7に見られるように、打抜ピストン3が復動を始める。加締ピストン4を安定に停止させておくには、同時に加締圧力室7へエアを流し込めばよい。こうして打抜ピストン3が復動し、規制突部12が打抜シリンダ8端面に当接すると、一度エアの送り込みを中断し、上下供給機B,Cを作動させて、鳩目上下金具32,33をそれぞれの上下金具保持部17,34へと供給する。 【0020】鳩目上金具32は、図8及び図9に見られるように、空気搬送路18を正姿勢のまま送られてきて、上金具保持部17の下り勾配路30に入る。この下り勾配路30は、前半が四方を囲まれた密閉経路になっているが、後半は誘導溝31を設けて、鳩目上金具32の凸部分35を嵌まり込ませ、傘部分36のみを摺接させて保持爪19,19へと導いている。こうして図10又は図11に見られるように、正姿勢に保ちながら鳩目上金具32を高速に供給できるようになったので、加締めの失敗をなくすことができ、単位時間当たりの良品率を向上させることができる。鳩目下金具33は、単なる環状円板であるため、図10に見られるように、受台に刻設した環状溝37へ供給され、嵌まり込むように保持する。 【0021】こうして鳩目上下金具32,33が供給された後、加締作業として共用圧力室6へエアを流し込みはじめる。これにより、共用圧力室6の圧力が上昇すれば、図12に見られるように、加締ピストン4が往動を始める。加締ピストン4は、規制突部15が加締シリンダ9端面に当接するところで停止し、復動に際してエアを流し込むための加締圧力室7を確保できる。この加締ピストン4の往動に従って降下する加締プランジャ1は、図13及び図14に見られるように、爪ブロック28,28の待避爪29,29を押して保持爪19,19を開きながら降下を続け、シート20に対して鳩目上金具32を押し当て、加締めを実現する。 【0022】加締作業後、加締圧力室7へエアを流し込むと、復動した加締シリンダ9は、打抜シリンダ8及び加締シリンダ9の連結によって形成したクランク外周端16に達した段階で停止し、打機本体Aは初期状態に復帰する(図1参照)。打抜ピストン3を停止状態で安定させるには、打抜圧力室5におけるエアの出入りを封じることも考えられるが、本例のように打抜ピストン3が初期状態で規制突部12を打抜シリンダ8端面に当接させている場合は、特に打抜圧力室5におけるエアの出入りを封じることは必要ではない。 【0023】本発明の鳩目打装置では、打機本体における3つの圧力室5,6,7へ順番に圧力媒体(例えば油又はエア)を流し込むだけで各ピストン3,4が順番に作動させ、穿孔及び加締めを段階的かつ連続的に実現する。穿孔及び加締めそれぞれを実現する動力機構が上下二段、同軸で配しているため、とりわけ水平方向における装置の小型化が可能で、鳩目ピッチを小さくすることができる。また、自動化した打機本体に対して、空気搬送を利用した鳩目上下金具の供給機構は、特に鳩目上金具の正姿勢を保ちながら確実に上金具保持部まで供給できるようにするので、加締めの失敗を招かず、単位時間当たりの良品率を高めることに貢献する。このように、本発明は打機本体及び供給機の改良によって、鳩目の取付作業における作業効率を改善する。 【0024】 【発明の効果】本発明により、穿孔及び加締めを連続的に実現する鳩目打装置について、各作業のタイミング調整が容易な自動化(加圧媒体の圧力や供給量の加減)を実現する。打機本体における穿孔、加締めの手順は、3箇所の各圧力室へ順に圧力媒体を送り込むだけでよく、圧力媒体の圧力又は供給量による動作の調節が可能である。とりわけ、上下二段の同軸構成である打機本体は、水平方向の装置の小型化を実現し、鳩目ピッチを小さくすることに貢献する。鳩目ピッチが小さくできることは、鳩目ピッチの自由度、ひいては製品の多様性をもたらす効果となる。 【0025】また、空気搬送を用いた鳩目上下金具の供給機によれば、従来の重力を利用した滑走搬送に比べて、正姿勢を保ちながら供給タイミングを一定かつ正確に保つことができる。これは、打機本体毎にではなく複数の打機本体に対してそれぞれ1基ずつ供給機を設けた場合に顕著な差として現れる。こうして、供給機の制約を受けずに打機本体のみを配列できるので、鳩目ピッチは純粋に打機本体の幅のみを考慮すればよくなる利点がある。更に、1基の上下供給機から一度に多数の打機本体へと鳩目上下金具を供給することは、鳩目上下金具の補充が1箇所で済むことを意味する。これにより、鳩目取付作業において手間を要する鳩目上下金具の補充が容易になる効果が得られる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】300073643 【氏名又は名称】株式会社アース産業 【識別番号】000234122 【氏名又は名称】萩原工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年5月2日(2001.5.2) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100075960 【弁理士】 【氏名又は名称】森 廣三郎 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−327327(P2002−327327A) |
| 【公開日】 |
平成14年11月15日(2002.11.15) |
| 【出願番号】 |
特願2001−135056(P2001−135056) |
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