| 【発明の名称】 |
増毛装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】岡島 孝雄
【氏名】藤波 進
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| 【要約】 |
【課題】設置すべき箇所に増毛用ピースをスムースに粘着させて、多数の毛髪による増毛を迅速かつ容易に行うことのできる増毛装置を提供する。
【解決手段】基材12に複数本の毛髪13が取り付けられた増毛用ピース11を装着して頭皮に粘着させる際に用いる増毛用ユニット14を複数収容し、各増毛用ユニット14による増毛用ピース11の頭皮への粘着を連続して行うことを可能にする増毛装置10であって、平行4辺形状のケース部30と、ケース部30の角部に形成された毛髪射出開口31と、収容した増毛用ユニット14を付勢する押出し手段32とからなり、押出された増毛用ユニット14を、毛髪射出開口31を挟んだ一方の辺部33の内側に保持しつつ、各増毛用ユニット14に装着された増毛用ピース11を頭皮に粘着する。毛髪射出開口31を挟んだ他方の辺部34は、一方の辺部33に対して30°〜85°の角度θで傾斜して延設している。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 基板に複数本の毛髪が取り付けられた増毛用ピースを装着して該増毛用ピースを頭皮に粘着させる際に用いる筒状の増毛用ユニットを複数収容し、各増毛用ユニットによる増毛用ピースの頭皮への粘着を連続して行うことを可能にする増毛装置であって、前記複数の増毛用ユニットを中心軸を平行にして連接した状態で収容する4辺形状のケース部と、該ケース部の角部に形成された毛髪射出開口と、収容した前記増毛用ユニットを前記毛髪射出開口側に押出すように付勢する押出し手段とからなり、押出された前記増毛用ユニットを、前記4辺形状の前記毛髪射出開口を挟んだ一方の辺部の内側に沿って順次保持しつつ、各増毛用ユニットに装着された前記増毛用ピースを前記毛髪射出開口を介して頭皮に粘着し、且つ前記毛髪射出開口を挟んだ他方の辺部は、前記一方の辺部に対して30°〜85°の角度で傾斜して延設している増毛装置。 【請求項2】 前記複数の増毛用ユニットは、中心軸を平行にして連接した状態でカートリッジに収容されており、該カートリッジをケース部本体に着脱可能に装着することにより、前記4辺形状のケース部が形成される請求項1記載の増毛装置。 【請求項3】 前記増毛用ユニットは、2段に俵積みされて連接した状態で前記ケース部に収容される請求項1又は2に記載の増毛装置。 【請求項4】 前記増毛用ユニットは、基板に複数本の毛髪が取り付けられた増毛用ピースをユニット本体に装着したものであって、該ユニット本体は、前記毛髪が収容される筒状部と、該筒状部の先端面に設けられた細管部とからなり、前記増毛用ピースは、前記毛髪が前記細管部の先端開口から筒状部に向けて挿入されている状態で前記基板を前記先端開口に仮止めすることにより前記ユニット本体に装着されている請求項1〜3のいずれかに記載の増毛装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、増毛装置に関し、特に多数の毛髪による増毛を行うことのできる増毛装置に関する。 【0002】 【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】増毛技術としては、かつらを用いる方法や、自毛の根本に人工毛髪を結着させる方法等が一般的に知られている。かつらを使用する方法は、広い面積を一度に覆うことができる反面、むれやすく、また一気に外観がかわるため不自然で、初期コスト及び維持費も高価である。人工毛髪を結着させる方法は、自毛に負担をかけることになるため、かえって脱毛を促進させることになる。 【0003】これに対し、複数本の人工毛髪を有する増毛用ピースを接着剤を介して頭皮に直接接着させるようにした増毛技術が、例えば特開平8−41718号公報に記載されている。また実開平5−94226号公報や、特開平5−78901号公報には、このような増毛用ピースを複数頭皮に接着させて多数の毛髪による増毛を行うことのできるのできる増毛装置が開示されている。 【0004】しかしながら、これらの従来の増毛装置によれば、複数の増毛用ピースを装置から連続的に取り出すことは容易であるが、各増毛用ピースを頭皮に接着する際には、設置すべき箇所を鏡等を介して直接視認することが困難なため、一人で増毛作業を行う場合の取り扱いが難しく、迅速に増毛することできないという課題があった。 【0005】本発明は、一人で増毛作業を行う場合でも、設置すべき箇所に増毛用ピースをスムースに粘着させて、多数の毛髪による増毛を迅速かつ容易に行うことのできる増毛装置の提供を目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明は、基板に複数本の毛髪が取り付けられた増毛用ピースを装着して該増毛用ピースを頭皮に粘着させる際に用いる筒状の増毛用ユニットを複数収容し、各増毛用ユニットによる増毛用ピースの頭皮への粘着を連続して行うことを可能にする増毛装置であって、前記複数の増毛用ユニットを中心軸を平行にして連接した状態で収容する4辺形状のケース部と、該ケース部の角部に形成された毛髪射出開口と、収容した前記増毛用ユニットを前記毛髪射出開口側に押出すように付勢する押出し手段とからなり、押出された前記増毛用ユニットを、前記4辺形状の前記毛髪射出開口を挟んだ一方の辺部の内側に沿って順次保持しつつ、各増毛用ユニットに装着された前記増毛用ピースを前記毛髪射出開口を介して頭皮に粘着し、且つ前記毛髪射出開口を挟んだ他方の辺部は、前記一方の辺部に対して30°〜85°、好ましくは50°〜70°の角度で傾斜して延設している増毛装置を提供することにより、上記目的を達成したものである。 【0007】 【発明の実施の形態】本発明の好ましい第1実施形態に係る増毛装置10は、毛髪の薄い部分の頭皮に多数の毛髪を粘着して増毛を行う際に使用される装置である(図2参照)。すなわち、本第1実施形態の増毛装置10は、基板12に複数本の毛髪13が取り付けられた増毛用ピース11(図10参照)を装着してこの増毛用ピース11を頭皮に粘着させる際に用いる筒状の増毛用ユニット14(図8参照)を複数収容しており(図1参照)、各増毛用ユニット14による増毛用ピース11の頭皮への粘着を連続して行うことを可能にするものである。 【0008】そして、本第1実施形態に係る増毛装置10は、図1に概念図として示すように、複数の増毛用ユニット14を中心軸を平行にして連接した状態で収容する4辺形状のケース部30と、このケース部30の一つの角部に形成された毛髪射出開口31と、収容した増毛用ユニット14を毛髪射出開口31側に押出すように付勢するバネ等からなる押出し手段32とからなり、押出された増毛用ユニット14を、4辺形状のケース部30の毛髪射出開口31を挟んだ一方の辺部33の内側に沿って順次保持しつつ、各増毛用ユニット14に装着された増毛用ピース11を毛髪射出開口31を介して頭皮に粘着する。また本第1実施形態の増毛装置10は、毛髪射出開口31を挟んだ他方の辺部34が、一方の辺部33に対して60度の角度θで傾斜して延設していることにより、後述するように、増毛用ピース11を頭皮の所望の粘着箇所に粘着させる作業を、一人でも容易に行うことが可能になる。 【0009】本第1実施形態の増毛装置10を構成するケース部30は、より具体的には、図3に示すカートリッジ35と、このカートリッジ35が着脱可能に装着される図4に示すケース部本体36とからなる。カートリッジ35は、透明な合成樹脂製の略平行4辺形の平面形状を有する中空厚板状のカートリッジ容器であって、内部に円筒状の増毛用ユニット14が、その中心軸を平行にして連接した状態で複数収容されている。カートリッジ35の一方の短辺部は送出し開口37として開口していて、ケース部本体36にカートリッジ35が装着された際に、この送出し開口37から増毛用ユニット14を順次送出すことができるようになっている。またカートリッジ35の裏面側には、送出し開口37からカートリッジ35の長辺部と平行に延設して、帯状切欠き38が略全長に亘って形成されており、ケース部本体36にカートリッジ35が装着された際に、この帯状切欠き38に沿ってケース部本体36の押出し係止部39が増毛用ユニット14を係止しつつスライド移動できるようになっている。 【0010】ケース部本体36は、略平行4辺形の平面形状を有する板状基板部40と、この板状基板部40の一方の短辺部に沿って設けられたユニット保持シェル部41とからなる。板状基板部40の内側面には、長辺部と平行に設けた一対の案内レール42に沿ってスライド移動する押出し係止部39が設けられ、また両端を押出し係止部39及びユニット保持シェル部41の内部に各々連結して伸張することにより、押出し係止部39をユニット保持シェル部41側に付勢するバネ43が設けられている。なお、押出し係止部39及びバネ43は、増毛用ユニット14を毛髪射出開口31側に押出すように付勢する本発明の押出し手段を構成する。また、板状基板部40のユニット保持シェル部41とは反対側の端部には一対の案内レール42の間に位置してストッパー係止溝44(図6参照)が設けられ、このストッパー係止溝44に押出し係止部39のストッパー45を係止しておくことにより、カートリッジ35を装着するのに先立って、バネ43を伸張した状態で押出し係止部39を板状基板部40の端部に仮固定しておくことができるようになっている。 【0011】ユニット保持シェル部41は、装着されたカートリッジ35から送出される増毛用ユニット14を一つ一つ取り出してケース部本体36の短辺部に沿って順次保持する外郭部分であって、3翼のプロペラ断面状の回転レバー46が設けられていると共に、これの下端部が開口して毛髪射出開口31となっている。またケース部本体36の短辺部に位置するユニット保持シェル部41の端面は、増毛用ユニット14の押出し開口面47となっていると共に、この押出し開口面47を挟んだ一対の挟持片48の間の間隔が増毛用ユニット14の直径よりも若干小さくなっていることにより、この挟持片46の弾性によって当該一対の挟持片46の間に増毛用ユニット14を挟み込むようにして一時固定できるようになっている。 【0012】そして、本第1実施形態によれば、図5に示すように、カートリッジ35がケース部本体36に着脱可能に装着一体化されて、増毛装置10が得られる。すなわち、図6(a)及び(b)に示すように、帯状切欠き38が形成されたカートリッジ35の裏面側を押出し係止部39に対向させつつ、カートリッジ35の送出し開口37側の端部をユニット保持シェル部41に挿入すると共に、当該カートリッジ35を押付けるようにして板状基板部40に装着すれば、この押付け力によって、押出し係止部39のストッパー45のストッパー係止溝44への係止状態が外れると共に、カートリッジ35内の最後尾に位置する増毛用ユニット14は、押出し係止部39の一対のユニット保持リブ49の間に填め込まれるようにして保持される。これによってカートリッジ35内の増毛用ユニット14は、バネ43によって、毛髪射出開口31を備えるユニット保持シェル部41側に押出されるように付勢された状態となる。 【0013】そして、このようにカートリッジ35をケース部本体36に装着した状態で、回転レバー46を略120度回転させれば、カートリッジ35内の最先端に位置する増毛用ユニット14は、回転レバー46の隣接する一対の翼の間に挟み込まれると共に、当該回転レバー46の回転力とバネ43の付勢力によって、ユニット保持シェル部41の押出し開口面47を挟んだ一対の挟持片48の間に押出されて挟持され、これによって増毛用ユニット14は、4辺形状のケース部30の毛髪射出開口31を挟んだ一方の辺部33の内側に沿って安定した状態で保持されることになる。この状態では、増毛用ユニット14のヘッド部18は、毛髪射出開口31を介してケース部30の外側に臨むことになり、このヘッド部18に仮止めされた増毛用ピース11の頭皮への粘着作業を行うことが可能になる。 【0014】一対の挟持片48によって保持された増毛用ユニット14による増毛用ピース11の粘着が終了したら、回転レバー46を更に略120度回転させる。これによって次の増毛用ユニット14が回転レバー46の隣接する一対の翼に挟み込まれると共に、増毛用ピース11の粘着が終了した空の増毛用ユニット14を押出し開口面47から押出しつつ、これと入れ替わるようにして一対の挟持片48の間に挟持され、当該入れ替わった増毛用ユニット14による増毛用ピース11の頭皮への粘着が行われる。さらに同様の作業を繰り返して、カートリッジ35に収容された複数の増毛用ユニット14による増毛を順次スムースに繰り返すことができる。複数の増毛用ユニット14による増毛作業が終了してカートリッジ35が空になったら、新しいカートリッジ35と取り替えて、引き続いて多数本の毛髪による増毛作業を行うこともできる。 【0015】本第1実施形態によれば、カートリッジ35に収容される各増毛用ユニット14は、図8に示すように、基板12に複数本の毛髪13が取り付けられた増毛用ピース11をユニット本体50に装着することによって構成されている。ユニット本体50は、増毛用ピース11の毛髪13が収容される筒状部15と、この筒状部15の先端面から突出して設けられた細管部としての突出細管16とからなり、増毛用ピース11(図10参照)は、毛髪13が突出細管16の先端開口から筒状部15に向けて挿入されている状態で、基板12を先端開口に仮止めすることにより、ユニット本体50に装着されている。 【0016】ユニット本体50の筒状部15は、図9(a)〜(d)にも示すように、一端部が半球状に湾曲して閉塞され、他端が円形に開口する外径10mm程度,長さ60mm程度の大きさのシリンダー部17((b)参照)と、シリンダー部17の他端開口を閉塞するように取り付けられるヘッド部18((a),(c),(d)参照)とからなり、ヘッド部18の先端面には突出細管16が5箇所から突出して設けられている。また本第1実施形態によれば、ヘッド部18の背面側には、その中央部分から立設して、断面を半円状に湾曲させた毛髪保持プレート19が毛髪保持手段として設けられている。毛髪保持プレート19は、その半円状断面の内側に中央の突出細管16と連通する挿通孔20を配置させて、ヘッド部18の中央部分に設けれられ、これによって各挿通孔20から延設される増毛用ピース11の毛髪13を、当該毛髪保持プレート19の先端でU字形状に曲折させた状態で筒状部15の内部に保持できるようになっている。 【0017】突出細管16は、外径2.2mm程度、内径0.8mm程度の円筒管であって、ユニット本体14の先端面を構成するヘッド部18の先端面から3mm程度の長さで突出配置される。また突出細管16は、ヘッド部18の先端面の中央に1カ所、及びその周囲に90度の等角度間隔で4カ所の合計5カ所に、略均等に分散して設けられている。各突出細管16は、その基端部分においてヘッド部18を貫通して形成された挿通孔20と連通し、増毛用ピース11の毛髪13を筒状部15の内部に向けて挿通させる。なお、突出細管16の外径は、2〜3mm程度とすることが好ましい。突出細管16の外径を2〜3mmとすることにより、細管16の肉厚が細くなりすぎて破損することがなく、また自毛25(図13参照)をかきわけることを効果的に行うことができる。また、突出細管16の突出長さは、10mm以下が好ましく、0.5〜2mmが特に好ましい。突出長さを0.5〜10mmとすることにより、自毛25を効果的にかきわけることができ、またコンパクトさを保持してねらった所に植毛しやすくすることができる。 【0018】本第1実施形態によれば、増毛用ピース11は、図10に概念図として示すように、裏面に粘着剤21が塗着された基板12と、この基板12の表面に植設された複数の毛髪13とからなる。また粘着剤21の粘着面には、微粉体としてのマイクロビーズ22が撒かれていることにより、当該増毛用ピース11を使用する前に、指やその他の物が粘着剤21に接触しないように当該粘着剤21を保護している。 【0019】基板12は、直径3mm程度の円形の平面形状を有し、ウレタン又はポリエステルからなる5〜100μm程度の厚さのものである。基板12は、200g/m2 24h程度の透湿度(JIS規格Z0208カップ法B法による透湿度、測定条件40℃、90%RHにて測定)と、2〜7MPa程度の機械強度(JIS規格K6301による引っ張り試験機械強度100%モジュラス25℃)を備え、これによって頭皮の動きに追随する適度の可撓性と、複数の毛髪13を一定期間安定して支持すると共に頭皮に負荷される物理的な荷重を受けても破損しない程度の物性を備える。また、その透湿性によって頭皮からの発汗作用に極端な影響を与えることがない。 【0020】粘着剤21は、200g/m2 24h程度の透湿度(JIS規格Z0208カップ法B法による透湿度、測定条件40℃、90%RHにて測定)を備える例えばN−アルキル置換アクリルアミドや(メタ)アクリレート、好ましくはアクリル酸ブチルアミド、アクリル酸2−エチルヘキシル、酢酸ビニル共重合体等からなり、5〜100μm程度の厚さで、基板12の裏面の全体に塗着される。これによって、裏面に粘着剤21が塗着された基板12は、その全体の厚さが10〜200μm程度に留まるので、増毛用ピース11を頭皮に粘着させた際に、指で触ってもほとんど感知することができず、取り付け後の違和感から開放されることになる。また、その透湿性によって頭皮からの発汗作用に極端な影響を与えることがない。 【0021】基板12の表面に植設される毛髪13は、人工毛髪或いは天然毛髪のいずれも使用することができるが、本実施形態によれば、例えば超音波溶融によって、10cm程度の長さの6本の人工毛髪が植設されている。なお、植設される毛髪13の本数や長さは、自毛25の頭皮における密度や長さ等を鑑みて適宜設定することができる。 【0022】マイクロビーズ22は、シリカ等からなる粒径0.5〜10μm程度の大きさの粘着剤21よりも硬い硬度の微粉体であって、乾式液晶スペーサ散布法(特開平6−160790号公報に記載の方法)により、粘着剤21の粘着面の全体にわたって略2〜5%の領域を覆うように付着している。なお、マイクロビーズ22によって粘着剤21の粘着面を覆う領域が広すぎると、基板12が頭皮に充分に粘着しないおそれがあり、粘着面を覆う領域が狭すぎると、当該増毛用ピース11を使用する前に、指やその他の物が粘着剤21に接触しやすくなる。 【0023】マイクロビーズ22は、増毛用ピース11の未使用時に粘着剤21の粘着面に付着した状態から、増毛用ピース11の使用時において基板12を頭皮に押し付ける押圧力を受けると、この押圧力の作用によって、図11に示すように、粘着剤21の内部に沈み込んでゆき、粘着剤21を粘着面に表出させることにより、当該粘着剤21を介して基板12を頭皮に粘着させる。 【0024】そして、上記構成の増毛用ピース11は、毛髪13が突出細管16の先端開口から筒状部15に向けて挿入されている状態で基板12を突出細管16の各先端開口に仮止めすることにより、ユニット本体50に各々装着される(図8参照)。即ち、図12に示すように、5カ所の突出細管16の各先端開口から増毛用ピース11の毛髪13を挿入し、毛髪13の植毛部位の周囲に位置する基板12の表面を各突出細管16の開口縁部23に当接させ、仮止用粘着剤24を介して粘着することにより、粘着剤21が塗着された基板12の裏面を先端側に向けた状態で、5つの増毛用ピース11を増毛用ユニット14に各々取り付ける。なお、仮止用粘着剤24に代えて仮止用接着剤を用いることもできる。 【0025】本第1実施形態によれば、仮止用粘着剤(又は接着剤)24は、粘着剤21の粘着力よりも弱い粘着力を有する粘着剤(又は接着剤)からなり、各突出細管16の開口縁部23に予め塗着される。そして、基板12の表面を開口縁部23に当接させた際に、当該表面を粘着して、増毛用ユニット14の未使用時に各増毛用ピース11を突出細管16から抜け落ちないように安定した状態で仮止めする。また増毛用ユニット14の使用時には、図13(a)及び(b)に示すように、粘着力の強い粘着剤21により頭皮に粘着した基板12を、各突出細管16の開口縁部23から引き剥がして、毛髪13を円筒部16からスムースに抜き出しつつ増毛用ピース11による植毛ができるようになっている。なお、仮止用粘着剤(又は接着剤)24は非水溶性、水溶性いずれでもよいが、水溶性のものを用いることが好ましい。水溶性の粘着剤(又は接着剤)を用いることにより、増毛用ピース11を頭皮に粘着した後に、基板12の表面側に付着したまま残った仮止用粘着剤(又は接着剤)24を洗い落として、当該仮止用粘着剤(又は接着剤)24に汚れ等が付着するのを回避することができる。ここで、粘着剤としてはN−アルキル置換アクリルアミドや(メタ)アクリレート等を用いることができ、接着剤としては、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリビニルピロリドン等を用いることができる。 【0026】また、本第1実施形態によれば、増毛用ユニット14は、ユニット本体50の先端面が10mm程度の直径の円形形状を有し、これによって1cm2 程度の広さの領域の頭皮に増毛することを目的としているのに対して、先端面に略均等に分散して突出する5カ所の突出細管16には、6本の毛髪13を有する増毛用ピース11が各々取り付けられいることから、かかる増毛用ユニット14によって、1cm2 の頭皮に対して5×6=30本の毛髪13を一度に植毛できることになる。一般に天然の自髪の数は、1cm2 の頭皮に対して100〜200本とされているが、30本/cm2 で植毛すると隠蔽効果がある。本第1実施形態によれば、増毛用ユニット14を用いて増毛用ピース11を粘着させることにより、自毛に近い自然さでバランス良くスムースに増毛することが可能になる。 【0027】さらに、本第1実施形態によれば、10cm程度の長さの毛髪13は、60mm程度の長さの筒状部15の内部において、毛髪保持プレート19によりU字形状に曲折させた状態に保持されて、互いに絡みつくことなくまとまった状態で収容されるので、長い毛髪13を増毛する場合でも、当該増毛用ユニット14をコンパクトな形状にすることができると共に、筒状部15からのスムースな抜き出しを可能にする。 【0028】そして、本第1実施形態の増毛装置10によれば、一人で増毛作業を行う場合でも、粘着すべき箇所に増毛用ピース11をスムースに粘着させて、多数の毛髪による増毛を迅速かつ容易に行うことができる。すなわち、本第1実施形態の増毛装置10は、ケース部30の毛髪射出開口31を挟んだ、増毛用ユニット14が保持される一方の辺部33に対する他方の辺部34の傾斜角度θが60度となっていて、図2に示すように当該他方の辺部34の下方における鏡51に反射させた視界が拡がっているので、当該増毛装置10を用いて増毛作業を行う本人が、粘着すべき箇所を鏡51を介して容易に直接視認することでき、これによって増毛用ユニット14に装着された増毛用ピース11を、毛髪射出開口31を介して頭皮の粘着すべき箇所にスムースに粘着させることが可能になる。また、回転レバー46を略120度づつ回転させるだけの操作によって、カートリッジ35に収容される複数の増毛用ユニット14を順次交換しながら連続して増毛作業を行うことができるきると共に、カートリッジ35もまた容易に交換することができるので、多数の毛髪による増毛を迅速に行うことが可能になる。 【0029】なお、本発明によれば、毛髪射出開口を挟んだ一方の辺部に対する他方の辺部の傾斜角度θは30°〜85°、好ましくは50°〜70°とする必要がある。傾斜角度θが85°以下であることにより植毛しようとしている所が見えにくくならない。また30°以上であることにより、増毛ユニットのスムースな押し出しを行うことができる。 【0030】図7は、本発明の第2実施形態に係る増毛装置60を示すものである。本第2実施形態に係る増毛装置60もまた、上記第1実施形態の増毛装置10と同様に、図1に概念図として示すような複数の増毛用ユニット14を収容する4辺形状のケース部61と、このケース部61の一つの角部に形成された毛髪射出開口62と、収容した増毛用ユニット14を毛髪射出開口62側に押出すように付勢するバネ等からなる押出し手段63とからなり、かつ毛髪射出開口62を挟んだ他方の辺部71は、一方の辺部70に対して60度の角度で傾斜して延設している。 【0031】本第2実施形態の増毛装置60によれば、ケース部61は、カートリッジを装着することなく、側端部に設けた着脱可能な蓋体64を取り外して増毛用ユニット14を必要に応じて補充するタイプのものであり、またケース部61の内部には、複数の増毛用ユニット14が、2段に俵積みされた状態で中心軸を平行にして収容されている。また、蓋体64の内側には、押出し手段63を構成する押圧バネ65と押圧プレート66が取り付けられており、蓋体64をケース部61に装着固定した際に押圧バネ65を収縮させて、収容した増毛用ユニット14を毛髪射出開口62側に押出すように付勢する。さらに、蓋体64と反対側に位置する、ケース部61の一方の辺部70である側端面は、増毛用ユニット14の押出し開口面67となっていると共に、この押出し開口面67を挟んだ一対の挟持片68の間に増毛用ユニット14を挟み込んで保持することができるようになっている。さらにまた、ケース部61の端部には、一方の辺部70に沿って、3翼のプロペラ断面状の回転レバー69が設けられている。 【0032】そして、本第2実施形態の増毛装置60によっても、ケース部61の毛髪射出開口62を挟んだ一方の辺部70に対する他方の辺部71の傾斜角度θが60度となっていることにより、増毛作業を行う本人が、粘着すべき箇所を鏡51を介して容易に直接視認することできると共に、回転レバー69を回転させて増毛用ユニット14を順次容易に交換することができ、これらによって、上記第1実施形態の増毛装置10と略同様の作用効果を奏することになる。 【0033】なお、本発明は、上記各実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、ケース部は、略平行4辺形の平面形状を備えている必要は必ずしもなく、台形状等その他の4辺形状であっても良い。また、増毛用ピースを装着した増毛用ユニットの細管部は、ヘッド部の先端面から突出配置した突出細管である必要は必ずしもない。 【0034】 【発明の効果】本発明の増毛装置によれば、一人で増毛作業を行う場合でも、設置すべき箇所に増毛用ピースをスムースに粘着させて、多数の毛髪による増毛を迅速かつ容易に行うことができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000918 【氏名又は名称】花王株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年6月8日(2001.6.8) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100076532 【弁理士】 【氏名又は名称】羽鳥 修 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−371420(P2002−371420A) |
| 【公開日】 |
平成14年12月26日(2002.12.26) |
| 【出願番号】 |
特願2001−173483(P2001−173483) |
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