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【発明の名称】 おはしょり簡単ウェストベルトとこれを用いた着物の着つけ方法
【発明者】 【氏名】黒澤 登代

【要約】 【課題】着物のおはしょりが容易に作れると共に、着崩れがない、ウェストベルトの提供。

【解決手段】第1ベルト10と第2ベルト11と第3ベルトからなる。第1ベルト10は、下前1のウェスト位置に固定する留め具14と、長じゅばんを締めた伊達締めに係止する係止具15とを両端に有する。第2ベルト11は、身体の後から回して前で互いに係止する係止具21を有するベルト本体17と、ベルト本体17から分岐し、上前2のウェスト位置に係止できる留め具14を有する補助ベルト20からなる。第3ベルト12は、中間部を結合したAベルト22とBベルト23からなる。Aベルト22はおはしょり4を作った後、身八つ口から下前1のウェスト位置のえり7に止める留め具14aと、上前2のえり8のウェスト位置に止める留め具14bを両端に具備し、Bベルト23は身体の後から回して係止する係止具25、26を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 第1のベルトと、第2のベルトと、第3のベルトからなり、第1のベルトは、着物の着丈をきめた下前のウェスト位置に固定する留め具を一端に有すると共に、長じゅばんを締めた腰ひもまたは伊達締めに係止する係止具を他端に有し、第2のベルトは、身体の後から回して前で互いに係止する係止具を有するベルト本体と、このベルト本体から分岐しており、つま先の長さを決めた上前のウェストの位置に係止できる留め具を有する補助ベルトからなり、第3のベルトは、それぞれの中間部同士を結合したAベルトとBベルトからなり、Aベルトはおはしょりを作った後、身八つ口から下前のウェスト部分のえりに止める留め具と、上前のえりのウエスト位置に止める留め具を両端に具備し、Bベルトは身体の後から回して、前で互いに係止する係止具を有することを特徴とするおはしょり簡単ウェストベルト。
【請求項2】 着物を着つけるに際し、着丈をきめた下前のウェスト位置に第1ベルトの一端の留め具を係止し、他端の係止具を長じゅばんを締めた腰ひもまたは伊達締めに係止し、つぎに、第2のベルトのベルト本体から分岐する補助ベルトに設けた留め具を、つま先の長さを決めた上前のウェストの位置に係止し、つぎに、ベルト本体を身体の後から回してその両端を前で互いに係止し、つづいて、身八つ口から手を差し入れておはしょりを作り、その後、ベルト中間部同士を結合したAベルトとBベルトからなる第3ベルトにおける、前記Aベルトの一端の留め具を前記身八つ口から差し入れて下前のウェスト位置に止めると共に、他端を上前のえりのウェスト位置に止め、つづいてBベルトを身体の後から回して、その両端を前で係止しすることを特徴とするおはしょり簡単ウェストベルトを用いた着物の着つけ方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、着物の着つけに用いる小物の一つである、ウェストベルト(腰ひも)に係り、特に、着物を着付けるときおはしょり(お端折り、おからげともいう)を簡単に作ることができると共に、おはしょりを作って着物を着たとき、着崩れがしない、おはしょり簡単ウェストベルトとこれを用いた着物の着つけ方法に関する。
【0002】
【従来の技術】着物を着るときは、まず肌じゅばんを着、その上に長じゅばんを着、その上に、着物(振りそでなど)を着る。
【0003】着物の下に着る肌じゅばんと長じゅばんは、着つけの上では比較的簡単であって、伊達締め、腰ひもなどで身体に締めればよいのに対し、上に着る着物では、着る人の背丈に合わせておはしょりを作り、さらに、上前と下前のえりやつま先を合わせてきれいに着ることが、着物を着慣れていない人にとっては難しく、特に、着崩れがしないように着付けるのが大変難しい。
【0004】今、着物を着つける際のおはしょりを作る手順を、図5によって簡単に説明する。おはしょり作る手順に至る前に、下前1の上に上前2を重ね(このとき、下前のつま先を適切な高さに引上げ、また、上前幅もきめてそのつま先も適切な高さに引上げる)、すそ合わせをして腰ひもまたは伊達締め(図5(A)の手の内側に位置するが、図示省略)をきつめに締める。
【0005】つぎに、図5(A)に示すように、一方の手3を下前1と上前2の間から、他方の手3を身八つ口1から着物の内側に差し入れて、前後のおはしょり4をおろす。つづいて、図5(B)に示すように、両端に留め具5があるコーリンベルト6の一端の留め具5aを上前のえり8に止めたうえ、ベルト6を後から前に回し、他端の留め具5bを身八つ口から通して下前のえり7に止める。
【0006】このように、おはしょり4作ったら、その上から、普通の腰ひもまたは、両端に留め具のついた伸縮自在のひもなどを用いて締めることで、下前2と上前1のえり7、8がピンと張って乱れないように着る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来、おはしょり(おからげ)を作ったうえ、その上からコーリンベルト等で締め付けて着崩れしないようにしているが、このコーリンベルトで上前と下前を重ねた上から締め付けるだけでは、着付けた後、身体を動かしているうちに、上前と下前がずれて、両えりが乱れ、或いは両つま先が乱れるなどの着崩れがが生じやすいという欠点があった。
【0008】本発明は、前記の欠点を改良するもので、着物を着つけるとき、おはしょりを簡単にきれいに作れると共に、着付けた後、上前と下前がしっかりとずれないように締め付けられて、上前と下前の両えりや両つま先が乱れるなどの着崩れが生じない、おはしょり簡単ウェストベルトとこれを用いた着物の着つけ方法を提供することを目的とする。
【0009】
【問題を解決するための手段】前記目的を達成するために、本発明は、次のように構成する。
【0010】第1の発明に係る、おはしょり簡単ウェストベルトは、第1のベルトと、第2のベルトと、第3のベルトからなり、第1のベルトは、着物の着丈をきめた下前のウェスト位置に固定する留め具を一端に有すると共に、長じゅばんを締めた腰ひもまたは伊達締めに係止する係止具を他端に有し、第2のベルトは、身体の後から回して前で互いに係止する係止具を有するベルト本体と、このベルト本体から分岐しており、つま先の長さを決めた上前のウェストの位置に係止できる留め具を有する補助ベルトからなり、第3のベルトは、それぞれの中間部同士を結合したAベルトとBベルトからなり、Aベルトはおはしょりを作った後、身八つ口から下前のウェスト部分のえりに止める留め具と、上前のえりのウエスト位置に止める留め具を両端に具備し、Bベルトは身体の後から回して、前で互いに係止する係止具を有することを特徴とする。
【0011】第2の発明に係る、おはしょり簡単ウェストベルトを用いた着物の着つけ方法は、着物を着つけるに際し、着丈をきめた下前のウェスト位置に第1ベルトの一端の留め具を係止し、他端の係止具を長じゅばんを締めた腰ひもまたは伊達締めに係止し、つぎに、第2のベルトのベルト本体から分岐する補助ベルトに設けた留め具を、つま先の長さを決めた上前のウェストの位置に係止し、つぎに、ベルト本体を身体の後から回してその両端を前で互いに係止し、つづいて、身八つ口から手を差し入れておはしょりを作り、その後、ベルト中間部同士を結合したAベルトとBベルトからなる第3ベルトにおける、前記Aベルトの一端の留め具を前記身八つ口から差し入れて下前のウェスト位置に止めると共に、他端を上前のえりのウェスト位置に止め、つづいてBベルトを身体の後から回して、その両端を前で係止しすることを特徴とする。
【0012】
【作用】本発明に係る、第1のベルトと、第2のベルトと、第3のベルトを用いることで、着物を着つけるとき、おはしょりを簡単にきれいに作れると共に、着付けた後、上前と下前がしっかりとずれないように締め付けられて、上前と下前の両えりや両つま先が乱れるなどの着崩れが生じない。
【0013】
【発明の実施の形態】次にこの発明を図示の実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0014】本発明は、図1(A)、(B)に示す第1のベルト10と、第2のベルト11と、図3に示す第3のベルトで構成される。
【0015】第1のベルト10は、着物の着丈をきめた下前1のウェスト位置13に固定する留め具14を一端に有すると共に、長じゅばんを締めた腰ひもまたは伊達締めに係止する係止具15を他端に有して構成される。
【0016】留め具14には、例えば、支軸に枢支された金属製またはプラスチック製の2枚の挟持片がバネで互いに閉じる方向に付勢されており、この挟持片をバネに抗して手で開いた上、布地を挟ようにした周知の留め具を用いるとよく、この留め具14がベルトの一端部に結合されている。係止具15には、ヘラ状のプラスチック製の小片を用いるとよく、これをベルトの他端部に結合する。
【0017】第2のベルト11は、ベルト本体17と、このベルト本体17から分岐する態様で固着された補助ベルト20から構成される。補助ベルト20の先端には、着物のつま先の長さを決めた、上前2のウェストの位置13に係止できる留め具4を有している。
【0018】ベルト本体17は、適宜の伸縮性を有していると共に、一端部を折り返し部18とし、折返し先端を長さ調整係止具16で止めることにより、長さ調整可能に設けられおり、他端部に前記の折り返し部18に係合できるU字形の係止具21が設けられている。このベルト本体17は、身体の後から回して、前で一端部の折り返し部18と、他端の係止具21とで互いに係止できる【0019】図2に示す第3のベルト12は、それぞれの中間部同士を縫い付け部24で結合したAベルト22とBベルト23からなり、Aベルト22はおはしょり4を作った後、身八つ口から下前1のウェスト位置13のえり7に止める留め具14aと、上前2のえり8のウエスト位置13に止める留め具14bを両端に具備している。Bベルト23は、身体の後から回して、前で互いに係止する一対の係止具25、26を両端に有して構成される。このAベルト22とBベルト23の材質、伸縮性、長さ調節自在性、留め具の構成などは、第2ベルトと同じ周知のものでよい。
【0020】次に、第1のベルト10と、第2のベルト11と、第3のベルト12からなる、おはしょり簡単ウェストベルトを用いた、着物の着つけ方法を、図3〜図4によって説明する。
【0021】まず図3(A)に示すように、着物を着つけるに際し、着丈をきめた下前1のウェスト位置13に第1ベルト10の一端の留め具14を係止し、他端の係止具15を長じゅばんを締めた腰ひもまたは伊達締めに係止する。
【0022】つぎに、図3(B)に示すように、第2のベルト11のベルト本体17から分岐する補助ベルト20に設けた留め具14を、つま先27の長さを決めたあとの上前2のウェスト位置13に係止する。(このときベルト本体17は、図示点線のように垂れ下がっている)
【0023】つぎに、垂れ下がったベルト本体17を両手で引上げ、図示実線のように、身体の後から回してその両端の折返し部18と係止具21を前で互いに係止する。つづいて、身八つ口から手を差し入れておはしょり4を作る。(これは、図5(A)に示す従来例と同じなので、ここでは、その手順の図示を省略する。)
【0024】その後、図4に示すように、ベルト中間部同士を縫い付け部24で結合したAベルト22とBベルト23からなる第3ベルト12における、前記Aベルト22の一端の留め具14aを前記身八つ口から差し入れて下前1のえり7ウェスト位置に止めると共に、他端を上前2のえり8のウェスト位置に止める。つづいて、Bベルト23を身体の後から回して、その両端の係止し具25、26を前で係止しする。
【0025】前記の手順で、第1ベルト10、第2ベルト11、第3ベルト12を用いて着付けることで、初心者でも、手際よく、おはしょりを作って、着崩れしないように、きれいに着物を着付けることができる。
【0026】なお、本発明において、留め具14や係止具15などは公知のものを適宜設計変更して用いてよく、また、第1ベルト10、第2ベルト11、第3ベルト12の材質や幅、長さ調整手段など適宜変更して構わない。
【0027】
【発明の効果】本発明は以上の構成であるので、第1のベルトと、第2のベルトと、第3のベルトを用いることで、着物を着つけるとき、おはしょりを簡単にきれいに作れると共に、着付けた後、上前と下前がしっかりとずれないように締め付けられて、上前と下前の両えりや両つま先が乱れるなどの着崩れが生じないという優れた効果がある。
【出願人】 【識別番号】500520536
【氏名又は名称】黒澤 登代
【出願日】 平成12年10月6日(2000.10.6)
【代理人】
【公開番号】 特開2002−115114(P2002−115114A)
【公開日】 平成14年4月19日(2002.4.19)
【出願番号】 特願2000−344412(P2000−344412)