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【発明の名称】 リストバンド
【発明者】 【氏名】渡辺 勲

【要約】 【課題】簡単に製作でき、装着性に優れたリストバンドを提供する。

【解決手段】リストバンド10は、バンド本体12にミシン目14で型抜きされており、その一端14Bが完全に貫通した状態で型抜きされるとともに、他端14Cが一点で繋がった状態で型抜きされている。したがって、リストバンド10をバンド本体12から切り離す際は、この貫通して型抜きされたリストバンド10の一端14Bを引っ張り上げるだけで簡単にリストバンド10をミシン目14に沿ってバンド本体12から切り離すことができる。また、バンド本体12は、ポリエチレンテレフタレート製の中間基材の表面にユポ合成紙が貼付されるとともに、裏面にポリエチレン製の不織布が貼付された構成であるため、印字特性、耐水性、装着性に優れ、長期間使用しても肌への刺激が少ない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 帯状に形成されたバンド本体にミシン目で型抜きされ、該バンド本体からミシン目に沿って切り離して使用されるリストバンドにおいて、前記リストバンドの両端部の少なくとも一方が、前記バンド本体に貫通して型抜きされていることを特徴とするリストバンド。
【請求項2】 前記バンド本体は、ポリエチレンテレフタレート製の中間基材の表面に合成紙が貼付されるとともに、裏面にポリエチレン製不織布が貼付されて形成されていることを特徴とする請求項1に記載のリストバンド。
【請求項3】 前記リストバンドは、外周のコーナー部分が円弧状に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のリストバンド。
【請求項4】 前記リストバンドは、一端にセット穴を有するとともに他端にバンド穴を有し、該セット穴とバンド穴とを止め具で止めることによって環状に形成されて手首あるいは足首などに巻き付けられるリストバンドであって、前記セット穴とバンド穴は一部が前記リストバンドに一体化された状態で前記リストバンドに型抜きされていることを特徴とする請求項1、2又は3に記載のリストバンド。
【請求項5】 前記バンド本体が、長手方向に沿って連続して形成されていることを特徴とする請求項1、2、3又は4に記載のリストバンド。
【請求項6】 隣り合うバンド本体同士の境界にミシン目が形成されており、該ミシン目に沿ってバンド本体同士が分離可能に形成されていることを特徴とする請求項5に記載のリストバンド。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はリストバンドに係り、特に病院で患者の手首や足首などに巻き付けて使用されるリストバンドに関する。
【0002】
【従来の技術】最近、患者の取り違えによって誤った手術を行なうといった社会問題が発生している。この患者取り違えに対応するため、たとえば患者の名前や年齢、血液型といった患者固有の識別データを表示したリストバンドを患者の手首あるいは足首などに取り付け、患者を間違えないようにすることが行なわれている。
【0003】このリストバンドは、プリンタによって連続的に発行することができるようにするために、一般に連続的に形成されており、この連続体をロール状に巻き取ってプリンタにセットするようにしている。
【0004】このようにプリンタを用いて発行するリストバンドは、プリンタへの適合性を考慮して一定幅の帯状に形成されていることが多く、特殊形状のリストバンドの場合は、プリンタでの印字後に所定の形状に切り抜いて使用するようにしていた。
【0005】また、リストバンドは、患者が風呂等に入った場合であっても、切れたりすることがないようにするために、耐水性を考慮してビニール製とされていることが多かった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、リストバンドを一つ一つ発行するためには、プリンタ側にカッターを備えなければならず、コスト高になるという欠点もあった。
【0007】また、ビニール製のリストバンドは、プリンタでの印字のりが悪く、肌への装着感もあまりよくないという欠点があった。
【0008】本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、簡単に製作でき、装着性に優れたリストバンドを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明は、前記目的を達成するために、帯状に形成されたバンド本体にミシン目で型抜きされ、該バンド本体からミシン目に沿って切り離して使用されるリストバンドにおいて、前記リストバンドの両端部の少なくとも一方が、前記バンド本体に貫通して型抜きされていることを特徴とするリストバンドを提供する。
【0010】本発明によれば、リストバンドの両端部の少なくとも一方がバンド本体に貫通して型抜きされている。したがって、リストバンドをバンド本体から切り離す際は、この貫通して型抜きされたリストバンドの端部を引っ張り上げるだけで簡単にリストバンドをミシン目に沿ってバンド本体から切り離すことができる。
【0011】また、請求項2に記載の発明は、前記目的を達成するために、前記バンド本体は、ポリエチレンテレフタレート製の中間基材の表面に合成紙が貼付されるとともに、裏面にポリエチレン製不織布が貼付されて形成されていることを特徴とする請求項1に記載のリストバンドを提供することを目的とする。
【0012】本発明によれば、印字面となるリストバンドの表面側が合成紙で形成されているので、プリンタでの印字のりがよく、容易に消えることがない。また、肌への接触面であるリストバンドの裏面側がポリエチレン製不織布で形成されているので、肌への刺激が少なく、長期間装着していても不快感を与えることがない。さらに、中間基材をポリエチレンテレフタレート製とすることにより、リストバンド自体にコシを与えることができ、プリンタで印字しても送り不良等を起こすことがない。
【0013】また、請求項3に記載の発明は、前記目的を達成するために、前記リストバンドは、外周のコーナー部分が円弧状に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のリストバンドを提供する。
【0014】本発明によれば、リストバンドの外周のコーナー部分をすべて円弧状に形成することにより、コーナー部分が肌に接触しても刺激を与えることがなくなる。これにより、装着感が向上する。
【0015】また、請求項4に記載の発明は、前記目的を達成するために、前記リストバンドは、一端にセット穴を有するとともに他端にバンド穴を有し、該セット穴とバンド穴とを止め具で止めることによって環状に形成されて手首あるいは足首などに巻き付けられるリストバンドであって、前記セット穴とバンド穴は一部が前記リストバンドに一体化された状態で前記リストバンドに型抜きされていることを特徴とする請求項1、2又は3に記載のリストバンドを提供する。
【0016】本発明によれば、セット穴とバンド穴は一部がリストバンドに一体化された状態で型抜きされているため、型抜き作業の効率が向上する。
【0017】また、請求項5に記載の発明は、前記目的を達成するために、前記バンド本体が、長手方向に沿って連続して形成されていることを特徴とする請求項1、2、3又は4に記載のリストバンドを提供する。
【0018】本発明によれば、バンド本体を連続体とすることにより、プリンタを用いて表面に印字が可能になり、連続的な発行が可能になる。
【0019】また、請求項6に記載の発明は、前記目的を達成するために、隣り合うバンド本体同士の境界にミシン目が形成されており、該ミシン目に沿ってバンド本体同士が分離可能に形成されていることを特徴とする請求項5に記載のリストバンドを提供する。
【0020】本発明によれば、連続体とされたバンド本体同士の境界部分がミシン目とされていることにより、バンド本体同士を手で切り離すことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に従って本発明に係るリストバンドの好ましい実施の形態について詳説する。
【0022】図1は、本発明に係るリストバンドの実施の形態の構成を示す平面図である。同図に示すように、本実施の形態のリストバンド10は、帯状に形成されたバンド本体12にミシン目(マイクロミシン目を含む)14で型抜きされて形成されており、プリンタで所望の情報を表面に印字した後、バンド本体12から抜き取って使用する。
【0023】バンド本体12は、長手方向に沿って連続的に形成されており、隣り合うバンド本体同士の境界部分にミシン目16が形成されている。バンド本体12は連続的に形成されているが、このミシン目16を利用することにより、カッター等を用いなくても、手で簡単に切り離すことができる。
【0024】また、このバンド本体12は、図2に示すように、3層で構成されている。すなわち、ポリエチレンテレフタレート(PET)製の中間基材12Bの表面にユポ合成紙12Aが貼付され、裏面にポリエチレン製の不織布12Cが貼付されている。印字面である表面をユポ合成紙12Aとすることにより、耐水性及び印字特性が向上し、また、肌に触れる面である裏面をポリエチレン製の不織布12Cとすることにより、装着感が向上する。さらに、中間基材12Bをポリエチレンテレフタレート製とすることにより、いわゆるコシが生まれ、プリンタ等を用いて容易に印字することが可能になる。
【0025】上述したようにリストバンド10は、バンド本体12にミシン目14で型抜きされて形成されている。このリストバンド10は、幅広に形成された表示部10Aと、その両側に延びるバンド部10B、10Cとで構成されている。
【0026】バンド部10B、10Cには、それぞれ後述するクリップ(止め具)30で係止するためのセット穴18及びバンド穴20が形成されている。
【0027】セット穴18は、図1において左側のバンド部10Bに1つ形成されいる。このセット穴18は、円形に形成されており、一部がリストバンド10に一体化された状態で型抜きされている。すなわち、C字状に型抜きされており、型抜きされた片18Aが連結点18aでバンド部10Bに繋がった状態で型抜きされている。したがって、セット穴18を貫通させても、型抜きされた片18Aは、バンド部10BCに残存したままの状態になる。
【0028】一方、バンド穴20は、図1において右側のバンド部10Cに8つ一定の間隔をもって形成されている。このバンド穴20は、U字状に形成されており、前記セット穴18と同様に一部がリストバンド10に一体化された状態で型抜きされている。すなわち、U字状に型抜きされており、型抜きされた片20Aが連結点20aでバンド部10Cに繋がった状態で型抜きされている。したがって、バンド穴20を貫通させても、型抜きされた片20Aは、バンド部10Cに残存したままの状態になる。
【0029】また、リストバンド10は、バンド本体12にミシン目14で型抜きして形成されるが、その一端14B(図1において左端)はミシン目ではなく完全に貫通して型抜きされている。これにより、リストバンド10をバンド本体12から抜き取る際、この貫通して型抜きされた一端14Bを引っ張り上げるだけで、簡単にリストバンド10をバンド本体12からミシン目14に沿って抜き取ることができる。
【0030】また、リストバンド10の他端14C(図1において右端)は、1点を残して貫通して型抜きされている。これにより、容易にリストバンド10をバンド本体12から抜き取ることができる。
【0031】さらに、リストバンド10は、その外周のコーナー部分R(両端14B、14Cや表示部10Aの四隅の部分、表示部10Aとバンド部10B、10Cとの連結部分)が、すべて円弧状に形成されている。これにより、手首等に装着した際、コーナー部分が肌に接触してカブレや不快感を与えるのを防止することができる。
【0032】図3は、リストバンド10を係止するためのクリップ30の構成を示す斜視図である。同図に示すように、クリップ30は、オスクリップ32とメスクリップ34とで構成されており、互いに連結部36を介して一体成形されている。
【0033】オスクリップ32は、円形状に形成されており、その上面中央部に円柱状の突起38が垂直に立設されている。突起38は、先端部に円錐台形状の係止部38Aを有している。
【0034】メスクリップ34は、円形状に形成されており、その中央部に係止穴40を有している。この係止穴40は、オスクリップ32に形成された突起38とほぼ同径に形成されている。
【0035】このクリップ30は、プラスチック等の合成樹脂で成形されており、オスクリップ32とメスクリップ34とを連結する連結部36は屈曲自在に形成されている。
【0036】使用時は、オスクリップ32の突起38を一方のバンド部10Bに形成されたセット穴18に挿入し、リストバンド10を手首等に巻き付ける。そして、手首等の太さに合わせて他方側のバンド部10Cのバンド穴20、20、…を一つ選択し、オスクリップ32の突起38に挿入する。その後、連結部36を屈曲させてメスクリップ34に形成された係止穴40を突起38に嵌め込む。この際、突起38は、先端の係止部38Aが弾性変形しながら、係止穴40内を通過し、通過後、拡径して係止穴40の上縁と係合する。オスクリップ32とメスクリップ34とが結合され、取り外し不能な状態で一体化される。
【0037】前記のごとく構成された本実施の形態のリストバンド10の作用は、次のとおりである。
【0038】連続して形成されたバンド本体12、12、…の連続体は、ロール状に巻回されてプリンタにセットされる。そして、そのプリンタで表示部10Aの表面に所定の情報が印字される。たとえば、図4に示すように、表示部10Aに患者名や血液型、科名、病棟名の他、患者固有の情報をコード化した二次元コードやバーコードなどを印字する。この印字の際、裏面に等間隔に設けられた既知の識別マーク(図示せず)を読み取って前記各情報の印字位置に位置決め可能なように設定されている。
【0039】ここで、このバンド本体12は、表面がユポ合成紙12Aで形成されているため、その表面に容易に印字することができる。また、ポリエチレンテレフタレート製の中間基材12Bによってコシを持たせているため、送り不良等を起こすことなく良好に印字することができる。
【0040】所望の情報が印字されたバンド本体12は、プリンタ(図示せず)の排出口から排出されるので、この印字を終えたバンド本体12を後続するバンド本体12の連続体から切り離す。この際、バンド本体12は、バンド本体同士の連結部分にミシン目16が形成されているので、このミシン目16を利用することにより、手で容易に切り離すことができる。
【0041】連続体から分離したバンド本体12は、図4に示すように、リストバンド10の部分をミシン目14に沿って切り抜く。この際、リストバンド10は、一端14Bが完全に貫通してバンド本体12に型抜きされているので、この一端14Bをバンド本体12から捲り上げて、そのまま引っ張り上げることにより、容易にバンド本体12から切り離すことができる。
【0042】また、切り離し端である、リストバンド10の他端14Cが、一点を残して貫通した状態で型抜きされているので、リストバンド10をバンド本体12から容易に切り離すことができる。
【0043】バンド本体12から切り離したリストバンド10は、まず、一方のバンド部10Bに形成されたセット穴18にオスクリップ32の突起38を嵌め込む。次いで、リストバンド10を手首に巻き付ける。そして、手首等の太さに合わせて他方側のバンド部10Cのバンド穴20、20、…を一つ選択し、オスクリップ32の突起38に挿入する。その後、連結部36を屈曲させてメスクリップ34に形成された係止穴40を突起38に嵌め込む。これにより、装着が完了する。
【0044】なお、突起38をセット穴18及びバンド20に挿入する際、突起38は型抜きされた片18A、20Aを押し上げて挿入されるが、セット穴18及びバンド穴20は、一部がリストバンド10に一体化された状態で型抜きされているので、その型抜きされた片18A、20Aがバンド部10B、10Cに残存したままの状態で突起38が挿通される。
【0045】このように装着されたリストバンド10は、肌に接触する側の面がポリエチレン製の不織布12Cとされているため、肌への刺激が少なく、良好な装着感を得ることができる。
【0046】また、各コーナー部分Rが円弧状に形成されているため、このコーナー部分Rが肌に接触しても刺激を与えることがなく、カブレや肌荒れ等が生じることもない。
【0047】さらに、情報が印字されている面は、耐水性に優れたユポ合成紙12Aで形成されているため、患者が風呂等に入って水にぬれた場合であって滲んだり、擦れたりすることがなく、また、破れたりすることもない。
【0048】このように本実施の形態のリストバンド10によれば、耐水性、印字特性、装着感に優れ、長期間使用しても不快感を与えることがないリストバンド10を提供することができる。
【0049】また、本実施の形態のリストバンド10は、ミシン目14に沿ってバンド本体12から切り抜いて使用されるが、一端14Bが完全に貫通した状態で型抜きされるとともに、他端14Cが一点を残して貫通した状態で型抜きされているため、容易にリストバンド10をバンド本体12から切り抜くことができる。
【0050】また、隣り合うバンド本体同士の境界部分にミシン目16が形成されているので、プリンタで別途切断することなく、容易にバンド本体12を後続するバンド本体の連続体から切り離すことができる。
【0051】なお、本実施の形態では、リストバンド10の一端14Bが完全に貫通した状態で型抜きされて、他端14Cは一点で繋がった状態で型抜きされているが両方とも型抜きしてもよい。
【0052】また、セット穴18とバンド穴20は、共に連結部18a、20aでバンド部10B、10Cに繋がった例で説明したが貫通穴であってもよい。
【0053】また、本実施の形態では、リストバンド10を病院での使用を例にあげて説明したが、本発明に係るリストバンドの適用は、これに限定されるものではなく、他の分野においても使用することができる。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、バンド本体にミシン目で型抜きされたリストバンドの少なくとも一方をバンド本体に貫通して型抜きしておくことにより、リストバンドをバンド本体から簡単に切り離すことができる。
【0055】また、ポリエチレンテレフタレート製の中間基材の表面に合成紙を貼付するとともに、裏面にポリエチレン製不織布を貼付することにより、印字特性、耐水性、装着感に優れ、肌への刺激の少ないリストバンドを提供することができる。
【出願人】 【識別番号】000130581
【氏名又は名称】株式会社サトー
【出願日】 平成13年5月31日(2001.5.31)
【代理人】
【公開番号】 特開2002−363808(P2002−363808A)
【公開日】 平成14年12月18日(2002.12.18)
【出願番号】 特願2001−165703(P2001−165703)