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【発明の名称】 装着品
【発明者】 【氏名】野辺 龍一

【要約】 【課題】現在時点の体温を看取可能にし、かつデザイン性の向上を図る。

【解決手段】肌に直接接触するように身体に装着される装着品1であり、体温の変化に応じて異った色を発色する温度発色部2を一体に有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 肌に直接接触するように身体に装着され、かつ体温の変化に応じて異った色を発色する温度発色部が一体に設けられていることを特徴とする装着品。
【請求項2】 前記温度発色部が液晶発色体の塗布またはプリント、もしくはスプレーにより設けられていることを特徴とする請求項1に記載の装着品。
【請求項3】 前記温度発色部が示温組成物の塗布またはプリント、もしくはスプレーにより設けられていることを特徴とする請求項1に記載の装着品。
【請求項4】 前記液晶発色体が、液晶を含む液晶塗料、またはこの液晶塗料を塗布またはプリントしたシートであることを特徴とする請求項2に記載の装着品。
【請求項5】 前記示温組成物が、示温塗料、またはこの示温塗料を塗布またはプリントしたシートであることを特徴とする請求項3に記載の装着品。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、人体に装着されて、体温に応じて変化する色により検温を行ったり変化のあるデザインを創出したのすることができる装着品に関する。
【0002】
【従来の技術】人が身体の健康状態を観察するのに、体温計による検温が広く行われている。この検温は、体温計を例えば脇の下に挟んだり、口や耳の中に差し入れたりして行われる。このため、この体温計は、これの温度検知部が身体の所定部位に正しく接触するように取り扱われる必要がある。この接触状態が不十分であると正しい検温が行えないため、その体温計の取り扱いは慎重に行われるべきである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、小児や痴呆老人などでは、体温計を身体の前記部位に一定時間安定的に保持できない場合があり、従って、このような小児や痴呆老人の体温測定、すなわち検温を正しく行えず、この検温結果にもとづく正しい病状管理や病気治療を行えない場合があるという問題があった。また、小児や痴呆老人以外の健常者にあっても、検温の度に衣服を脱ぐなどして温度計を脇の下に挟むなどの作業が極めて煩わしく不便であり、より簡単に検温できる技術の提供が望まれていた。
【0004】本発明はこのような従来の問題点および技術提供の要請に着目してなされたものであり、人体に直接接触するように用いられる肌着などの少なくとも一部を、体温によって異った色に発色させることにより、検温のために体温計を体の一部に保持するという面倒な作業を回避でき、いつでも現在時点の体温を直ちに、しかも略正しく看取可能にするとともに、色彩の変化によりデザイン性の向上を図ることができる装着品を得ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的達成のために、請求項1の発明にかかる装着品は、肌に直接接触するように身体に装着され、かつ体温の変化に応じて異った色を発色する温度発色部が一体に設けられていることを特徴とする。これにより、身体に装着された下着などの装着品上の温度発色部が発生している色を看取することで、体温を直ちにかつ略正確に看取並びに把握することができるとともに、色彩の変化に伴う新しいファッションモードを創出できる。
【0006】また、請求項2の発明にかかる装着品は、前記温度発色部が液晶発色体からなることを特徴とする。これにより、体温の変化に伴う液晶発色体の発色変化を、コレステリック液晶等によって明確に行わせることができる。
【0007】また、請求項3の発明にかかる装着品は、前記温度発色部が示温組成物からなることを特徴とする。これにより、示温塗料としての化学的測温材を用いて、体温の変化に伴う示温組成物の発色変化をローコストに行わせることができる。
【0008】また、請求項4の発明にかかる装着品は、前記液晶発色体が液晶を含む液晶塗料、またはこの液晶塗料を塗布またはプリントした液晶シートであることを特徴とする。これにより、液晶塗料を装着品に直接塗布したり、プリントしたり、液晶塗料を塗布またはプリントした液晶シートを貼り付けたりすることによって、この装着品が接触する肌を通じて体温の計測表示等を簡単に行わせることができる。
【0009】また、請求項5の発明にかかる装着品は、前記示温組成物が示温塗料、またはこの示温塗料を塗布またはプリントしたシートであることを特徴とする。これにより示温塗料を装着品に塗布したり、プリントしたり、示温塗料を塗布またはプリントしたシートを貼り付けたりすることにより、装着品が接触する肌を通じて体温の計測表示等を簡単に行わせることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態を図について説明する。図1は本発明の装着品である例えばアンダーシャツ1を示す正面図であり、これが綿織物などの薄い生地により作られている。このアンダーシャツ1は、胴部の表面に、身体の体温の変化に応じて異った色に発色する温度発色部2を一体に有する。
【0011】この温度発色部2は液晶発色体としての、例えばノナン酸コレステリル、酢酸コレステリル、オレイン酸コレステリルなどの混合系のコレステリック液晶からなり、温度により反射光の波長が変化し、前記混合系の混合割合によって種々の温度−色特性を示す組み合わせが得られる。つまり、温度変化に応じて反射光の色が変化する液晶発色体を構成することができる。また、このようなコレステリック液晶は、微粒子状のマイクロカプセルに入れてバインダと混合し、液晶塗料としてまたはこの液晶塗料を塗布した液晶シートとしての利用に適する。
【0012】また、前記温度発色部2として、前記のような液晶発色体に代えて示温組成物を用いることができる。この示温組成物には化学的測温材としての示温塗料がある。この示温塗料は、水銀などのハロゲン化物の結晶移転による変色を利用する顔料およびラッカーやアクリル樹脂ワニスなどのビヒクルを用いて作られる。
【0013】従って、前記液晶塗料や示温塗料を塗布したシートをアンダーシャツ1の所定部位に貼付し、あるいは液晶塗料や示温塗料をアンダーシャツ1の所定部位に直接塗布または印刷(プリント)することにより、これらを体温を測定する検温器として利用することができる。通常アンダーシャツ1は身体の肌に直接触れるようにして用いられるため、このアンダーシャツを着用している限りにおいて、前記液晶塗料や示温塗料は体温の変化に応じて発色が変化することとなる。なお、検温の感度を上げるために、前記アンダーシャツの一部を繰り抜いて、この部位に液晶シートを縫い付けまたは貼り付けることにより、液晶シートが肌に直接触れるように構成してもよい。
【0014】図2は前記液晶シート2の一例を示す斜視図である。この液晶シート2は、例えば6個の矩形の表示部2a〜2fを並設したものからなり、これらの各表示部2a〜2f上に体温35℃〜40℃の各表記が印刷などにより行われている。また、各表記の温度35℃〜40℃に対応して異った発色をする液晶が、各表示部2a〜2fに設けられている。
【0015】図3は液晶シート2の他の例を示す。これは、6個の各表示部2a〜2fの幅を表記温度が上がるに従って太くして、温度の移り変わりを分り易くしたものである。また、液晶による色表示に温度幅があることを利用して、例えば図4に示すように、三つの色表示について体温35℃〜36℃を平熱、36℃〜37℃を微熱、37℃〜39℃を高熱とする表記2g、2h、2iを行うこともできる。
【0016】また、前記においては、アンダーシャツ1に液晶シート2を設けたものを示したが、図5に示すようなトランクス3、図示しない婦人用のショーツ、ストッキング、ガードル、キャミソール、サポータのほか、乳児や介護老人のおむつを含む各種下着にも、前記液晶シート2を設けることができ、これにより前記トランクス3やショーツなどを着用した状態にて、表示部2a〜2iによる、例えば婦人の基礎体温測定のための検温表示を容易に行うことができる。特に乳児、幼児あるいは痴呆老人の検温を、面倒な作業を行うことなく迅速に行えるという利点が得られる。
【0017】さらに、前記においては温度発色部が液晶シート2である場合について述べたが、前記化学的測温材である示温組成物、例えば示温塗料を、図2乃至図4に示すようにシート上に塗り分けて用いることにより、前記同様の検温表示機能が得られる。
【0018】なお、前記においては、液晶塗料や示温塗料を下着などに直接塗布またはプリントしたり、あるいはこれらの各塗料を塗布またはプリントしたシートを下着に貼着するなどして、これらの塗料の色彩変化により検温を行う場合について述べたが、その塗料の色彩変化により前記下着等に新しいデザインを付与し、新しいファッションモードを創出することができる。また、前記の各塗料を、塗布やプリントするほか、各個人がスプレーによりアンダーシャツなどの装着品に任意に付着させても、同様の効果が得られる。
【0019】すなわち、図1に示すようなアンダーシャツ1の全体または一部に、前記液晶塗料や示温塗料を用いて所望の図柄を塗布またはプリントもしくはスプレーすることにより、体温の変化や周囲温度の変化に伴うこれらの液晶塗料や示温塗料の色彩変化により、図柄の全部または一部が変化する新しいデザイン効果をアンダーシャツ1上に表出させることができる。例えば、うさぎの図柄の目が白から赤に変化するなどのデザイン上の面白さをアンダーシャツ上に表現できる。
【0020】従って、そのアンダーシャツ1上の図柄や文字を表出する液晶塗料や示温塗料を、その図柄に応じて塗布またはプリント、もしくはスプレーにより塗り分けることで、前記温度の変化に応じて色彩を変化させたとき、これまでにない最新のファッションモードを創出できるものとなる。
【0021】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、人の肌に直接接触する装着品に、体温の変化に応じて異った色を発色する温度発色部を一体に設けたので、この温度発色部が発生している色を看取するのみで、取り扱いが面倒な体温計を用いずに、体温を直ちにかつ略正確に看取並びに把握することができるという効果が得られる。また、発色する色彩の変化によりこれまでにない新しいファッションモードを創出できるという効果も得られる。
【0022】また、本発明によれば、前記温度発色部を液晶発色体としたので、体温の変化に伴う発色変化をコレステリック液晶等によって簡単に行える。また、前記温度発色部を示温組成物である示温塗料などのような化学的測温材を用いることで、体温の変化に伴う示温組成物の発色変化をローコストに実現できるという効果が得られる。
【0023】また、本発明によれば、前記液晶発色体を、液晶を含む液晶塗料、またはこの液晶塗料を塗布またはプリントしたシートとしたので、液晶発色体を装着品に直接塗布したり、プリントしたり、スプレーしたり、またはその液晶発色体を塗布またはプリントした液晶シートを装着品に貼り付けたりすることにより、装着品が接触する肌を通じて体温の計測等を簡単に行うことができる。また、前記示温組成物を、示温塗料、またはこの示温塗料を塗布またはプリントしたシートとしたので、その示温塗料を装着品に直接塗布したり、プリントしたり、スプレーしたり、または示温塗料を塗布またはプリントしたシートを装着品に貼り付けたりすることにより、装着品が接触する肌を通じて体温の計測等を簡単に行うことができるという効果が得られる。
【出願人】 【識別番号】599021284
【氏名又は名称】野辺 龍一
【出願日】 平成13年5月22日(2001.5.22)
【代理人】
【公開番号】 特開2002−339121(P2002−339121A)
【公開日】 平成14年11月27日(2002.11.27)
【出願番号】 特願2001−190438(P2001−190438)