トップ :: A 生活必需品 :: A41 衣類




【発明の名称】 ワーキングウェア
【発明者】 【氏名】横井 宏恵

【氏名】伊藤 直明

【氏名】後藤 裕利

【氏名】齋藤 公一

【要約】 【課題】本発明は、必要なときに、随時強力なマイナスイオンを発生するワーキングウェアを提供せんとするものである。

【解決手段】本発明のワーキングウェアは、摩擦または振動の少なくとも一つを伴う繰り返し応力が500Pa以上の状況下において、繊維構造物の表面からの距離が10cm内の空気中の負帯電分子の数が300個/cc以上である繊維構造物で構成されていることを特徴とするものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】摩擦または振動の少なくとも一つを伴う繰り返し応力が500Pa以上の状況下において、繊維構造物の表面からの距離が10cm内の空気中の負帯電分子の数が300個/cc以上である繊維構造物で構成されていることを特徴とするワーキングウェア。
【請求項2】該繊維構造物を構成する繊維が、竹の乾燥粉末、桐の乾燥粉末、茶葉の乾燥粉末、トルマリン鉱石粉末、および、平均細孔半径20nm以上の細孔を有し、かつ、比表面積20m2 /g以上である無機の多孔物質粉末の5種の粉末から選ばれた少なくとも1種以上を、該繊維重量に対して0.1重量%以上50重量%未満含むものである請求項1に記載のワーキングウェア。
【請求項3】該繊維が、該粉末を、繊維重量に対し0.1重量%以上30重量%未満の割合で練り込んでなる繊維を含むものであることを特徴とする請求項2に記載のワーキングウェア。
【請求項4】該繊維構造物が、該粉末を、繊維重量に対し0.1重量%以上30重量%未満の割合で、バインダーによって、その表面に固着してなるものであることを特徴とする請求項2または3に記載のワーキングウェア。
【請求項5】該粉末が、該繊維構造物の表面に、偏って含まれていることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載のワーキングウェア。
【請求項6】該繊維構造物が、多層構造体からなることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のワーキングウェア。
【請求項7】該繊維構造物が、ポリエステル系合成繊維を少なくとも15重量%以上含むものである請求項1〜6のいずれかに記載のワーキングウェア。
【請求項8】該ワーキングウェアが、吸湿性、防汚性および消臭性から選ばれた少なくとも1種の性能を有するものであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のワーキングウェア。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワーキングウェアに関するものである。ワーキングウェアとして着用することによって常時強力なマイナスイオンを発生し、作業時の疲労感やストレスを軽減するだけでなく、吸湿性、防汚性、消臭性にも優れることを特徴とする。
【0002】
【従来の技術】近年、地球温暖化や酸性雨などの環境問題が大きく取り上げられている。その中で特に、都会における日常生活の中で排気ガスなどによる空気中のプラスイオンが増大し、マイナスイオンが少なくなり、我々の身体や環境に悪影響を及ぼしていると言われている。プラスイオンがマイナスイオンに比べ増大すると、酸化腐敗、体内異常、老化が進むと言われ、今我々の身体や環境、植物体系、水系までが弱酸性化している。そこで、不足しているマイナスイオンを作りだし、中世に還元して行くのがマイナスイオン効果である。マイナスイオンは自然界で水分の多い森林や滝壺、海岸線などに多く発生し、人々の心を安らげる癒し効果、身体の代謝活性効果を発揮している。
【0003】このようなマイナスイオンを放出するものとして、これまでトルマリン鉱石が見出されている。このトルマリンは別名電気石と呼ばれ、永久自発電気分極をしている物質であるが、外部からの応力でマイナスイオンを発生する。例えば、特公平6−104926号公報には、微粒子化したトルマリンを有機繊維に固着もしくは含有させたエレクトレット繊維が提案されている。
【0004】しかし、元来、静置した状態のトルマリン自体が発するマイナスイオンは微弱であり、また、必要なときに、随時強力なマイナスイオンを発生させるための素材は皆無であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来技術の背景に鑑み、必要なときに、随時強力なマイナスイオンを発生するワーキングウェアを提供せんとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解決するために、次のような手段を採用するものである。
【0007】すなわち、本発明のワーキングウェアは、摩擦または振動の少なくとも一つを伴う繰り返し応力が500Pa以上の状況下において、繊維構造物の表面からの距離が10cm内の空気中の負帯電分子の数が300個/cc以上である繊維構造物で構成されていることを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の負帯電分子とは、広義のマイナスイオンを示すものである。狭義のマイナスイオンは、マイナスに帯電した空気中の分子を指すものであるが、本発明では、摩擦や振動によって起きる静電気が、揮発性高い分子に帯電し、その結果、空気中に放出された場合なども、広義のマイナスイオンとしてとらえて、これらを含むものとする。
【0009】かかるマイナスイオンは、本発明では、次の方法により測定したものを指すものと定義する。
<マイナスイオンの測定>装置:AIR ION COUNTER(USA製)
測定条件:室温 摂氏20度±1、湿度50±3%、室内広さ3×5×5m、測定時間 5分、 吸引量 60L/分、サンプルサイズ 20×20cm評価内容:測定時間5分間マイナスイオンおよびプラスイオンの平均発生量を測定する。
【0010】測定手順として、(1)20×20cmの評価対象布を3回重ね織りし、2.5cm×2 0cmにする。
【0011】(2)(1)を経たサンプルの両端から7cmの部分を両手で持ってAIRION COUNTERの測定部から10cm以内の距離に移動する。
【0012】(3)両手使ってサンプルの中央を中心に足が自転車のペダルを踏むが ごとくぐるぐると回す。
【0013】(4)上記測定手順(1)〜(3)を3回繰り返し、平均値を発生イオン量と する(単位は個/CC)。
【0014】(5)(3)の条件下において、生地の表面荒さに起因するが、摩擦は動摩擦において500Pa以上であり、繰り返し応力は500Pa以上とする。
【0015】マイナスイオンが、人を癒す効果を有することは、自然界で水分の多い森林や滝壺、海岸線などで、人が癒されることから明らかである。そこで、本発明は、かかる癒し効果を、通常の繊維構造物によって達成できないかを鋭意検討したものである。
【0016】通常のマイナスイオンを発生する繊維製品において静置状態では、マイナスイオンの発生が非常に弱い。いかにしてマイナスイオンの発生を増大させるか鋭意検討した結果、本発明者は、摩擦または振動の少なくとも一つを伴う繰り返し応力が存在する用途にこそ、常時強力なマイナスイオンの発生が得られることを見出した。
【0017】この場合、より強い摩擦や振動を伴うことが望ましいが、実際の生活において起こりうる摩擦における条件は、製品の表面粗さにもよるが、動摩擦において、500Pa以上の繰り返し応力を与えることが必須である。また、摩擦の内容は特に限定されないが、例を挙げると、皮膚と繊維構造物との摩擦も好ましいし、肌着と上着の様に、繊維構造物と繊維構造物も好ましい。また、一つの繊維構造物内における経緯の糸同志の摩擦も好ましく、一つの糸内における単糸同志の摩擦も好ましい、とりわけ静摩擦係数を大きくするために表面粗さの大きな異形断面の単糸よりなる繊維構造物において、該繊維構造物同志の摩擦がマイナスイオン発生には好ましい結果を与える。
【0018】さらに、振動については高周波数域と低周波数域のどちらでも良いが、振幅が大きく振動数が大きいことがマイナスイオン発生に良い結果を与えることから、好ましくは振幅が0.1mm以上で、かつ、2Hz以上、より好ましくは振幅が1mm以上で、かつ、振動数3Hz以上、特に好ましくは振幅が2mm以上振動数が5Hz以上であるのがよい。
【0019】また、本発明においては、十分な効果を発揮するためには、繰り返し応力を与えることが必須であり、その値は500pa以上であることが重要である。このような条件を満たす用途として、ワーキングウェアが最も適していることを究明したものである。
【0020】つまり、ワーキングウェアは、肌、肌着、内衣などの上に着用するものであり、常時、肌や肌着、内衣などとの摩擦が生じ、また、作業時の身体の動きを阻害しない繊維構造を有するものが多いため、糸と糸との摩擦においても、かかる応力を受けやすいものである。
【0021】本発明におけるワーキングウェアとは、一般に作業服やユニフォームと呼ばれる類のものであり、たとえばオフィスユニフォーム、厨房衣、医療用白衣をはじめ、エプロン・割烹着、つなぎ、土木作業用ニッカズボンなど、また広義としては学生服などあらゆる場面で用いられる作業服全般を指すものである。
【0022】かかるワーキングウェアは、身体に密接または近接するものであり、主に各種作業を行う時に着用するものであることから、マイナスイオンの発生条件のひとつである、摩擦を伴う繰り返し応力が500Pa以上である条件を実現する状態で使用される。例えば、立ったり、座ったり、走ったり、手を動かしたり、しゃべったりする際応力が加わるため、一般に言われるマイナスイオンによる効能、例えばリラックス効果などの癒し効果が最も顕著に現れる。このようなことから、ワーキングウェアを構成する繊維構造物がマイナスイオンを発生することは、非常に好ましいものである。
【0023】また、本発明は、マイナスイオンの発生のみならず、ワーキングウェアとしての要求特性である、吸湿性、防汚性、消臭性を兼ね揃えていれば、着用することにより、リラックス感と快適な着用感を有するワーキングウェアを提供することができるものである。
【0024】本発明において、繊維構造物を構成する繊維としては、合成繊維、好ましくは熱可塑性合成繊維が使用されるが、かかる熱可塑性合成繊維としては、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリアクリル系などを使用することができる。中でもポリエステル系合成繊維が好ましく使用され、特に繊維構造物としてはポリエステル系合成繊維を好ましくは15重量%以上、より好ましくは50重量%以上、特に好ましくは100重量%含有するものが使用される。
【0025】かかるポリエステル系合成繊維としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリヘキサメチレンテレフタレートなどが好ましく使用される。また、かかるポリエステル系合成繊維を構成するポリエステルとしては、第3成分を共重合したものも使用することができ、かかる第3成分としては、イソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、メトオキシポリオキシエチレングリコールなどを共重合させたものが好ましく使用される。
【0026】本発明においては、ポリエステル系繊維の他に、たとえばポリアミド、ポリアクリル等の合成繊維、アセテート、レーヨン等の半合成繊維、羊毛、絹、木綿、麻等の天然繊維が含まれていてもよい。
【0027】本発明において、繊維構造物は、単糸、糸条、織編物および不織布を意味するものであるが、ワーキングウェアとしては、経緯糸または単一糸からなる織編物または不織布で構成されたものを意味するものであり、特に限定するものではないが、ワーキングウェアとして、見た目のシルエットや破れなどに対する強度を重視する用途においては、織物が好ましく使用され、快適に動作を行うことを目的とする用途においては編物が好ましく使用され、使い捨てなど低コストであることが望まれる用途においては不織布が好ましく使用される。また、これら織編物、不織布などを含む複合材料であってもよい。さらに、これらの織編物や不織布は、単層として構成されたものでもよいが、2層、3層などの多層構造体にしたものであってもよい。
【0028】かかる多層構造体としては、少なくとも、裏面に竹の乾燥粉末、桐の乾燥粉末、茶葉の乾燥粉末、および、平均細孔半径20nm以上の細孔を有し、かつ、比表面積20m2/g以上である無機の多孔物質粉末の4種の粉末の少なくとも1種以上が固着されていることが好ましい。また、多層構造体の裏面を構成する繊維が、かかる粉体の少なくとも1種が練り混まれた繊維で構成されていることが好ましい。つまり、ワーキングウェアを着用した場合に、ワーキングウェアは着衣の最も外側に着用するため、表面と外部の摩擦は少ないが、裏面に接触する肌や肌着や内衣との摩擦は非常に大きく、この応力によりマイナスイオンが強力に放出されるものである。特に、衣服内に放出されるため、マイナスイオンによるリラックス効果や癒し効果がより強力に身体に作用するものである。また、衣服内に放出されたマイナスイオンは、着用された衣服の衿口部、袖口部、裾部などの開口部より外部にも放出される。中でも特に、衿口部から放出されたマイナスイオンを多量に含む空気を呼吸によって体内に取り込むことにより、さらに積極的な効果が得られる。
【0029】かかる条件から、該粉末は、該繊維構造物の表面に、偏って存在すること、さらには、多層構造体であれば、その裏面層に偏って存在することが、より好ましい構造であるといえる。
【0030】本発明において、マイナスイオンを発生させる粉末としては、竹の乾燥粉末、桐の乾燥粉末、茶葉の乾燥粉末、トルマリン鉱石粉末、および、平均細孔半径20nm以上の細孔を有し、かつ、比表面積20m2/g以上である無機の多孔物質粉末の5種の粉末の少なくとも1種以上を使用することができるが、これらは、それぞれ単独にまたは複数種混ぜて使うこともできる。複数種混ぜて使う場合には、無機系粉末の発するマイナスイオンと有機系粉末の発する芳香性のあるマイナスイオンおよび抗菌性の相乗効果が期待できるので好ましい。
【0031】かかるマイナスイオンを発生させる粉末として、竹の乾燥粉末または桐の乾燥粉末が好ましく使用される。これは、竹や桐に含まれる香り成分が非常にマイナスに分極しやすいことが判明したためである。これらが種々の加工により繊維に含有または付着され、摩擦や振動や熱を加えることにより揮発し結果的にはマイナスイオンを放出することになる。また、竹や桐に限らず木材は炭化させることでマイナスイオン発生することがすでに数多く確認されているが、炭化させる前の木材は、吸湿性、抗菌性、消臭性が非常に優れた天然機能性物質であり、マイナスイオン発生を重視するために、これら優れた機能を炭化のため減退消失してしまうことは非常に問題である。そのため、優れた吸湿性、抗菌性、消臭性を兼ね揃えつつ、マイナスイオンをも発生させる天然機能性物質を得るためには、マイナスに分極しやすい揮発性分を有する竹や木材、なかでも真竹や桐を凍結乾燥後粉砕することで得られることが判明した。かかる粉末において、微粒子化の際、微粒子の径は、繊維に練り込みなどで含有させる場合には、10μm未満が好ましく、より好ましくは1μm以下が良い。繊維に付着させる場合には、0.1μm以上100μm未満が好ましい。
【0032】また、別のマイナスイオンを発生させる粉末として、茶葉の乾燥粉末が好ましく使用される。これは、緑茶の香り成分が非常にマイナスに分極しやすい事が判明した。これらが種々の加工により、繊維に含有または付着し、摩擦や振動や熱を加えることにより揮発し、結果的には、マイナスイオンを放出することになる。ここで、マイナスに分極しやすい揮発成分を用いれば、どんな物でも同様の効果が期待できるが、日本人が古来より愛飲している緑茶の香りを用いることは、精神的な効果をも期待できより好ましい。
【0033】また、さらに別のマイナスイオンを発生させる粉末として、トルマリン粉末が好ましく使用される。これは、外部から応力が加わることにより、マイナスイオンを発生するものである。外部からの応力により、無機の多孔物質等のマイナスイオン発生物質を含む部材に歪みが生じ、結晶構造内での分極が生じマイナスイオンが発生する。本発明においては、いわゆる電気石と呼ばれるトルマリン鉱石が好ましく使用される。
【0034】かかるトルマリン鉱石粉末においては、繊維への加工の場合は、微粒子の形態で、好ましくは粒径が0.1μmから50μmのもの、さらには0.1μmから1.0μmのものが、加工する際、概微粒子がバインダーを主成分とする液状の様態をとる場合に分散性の点で好ましい。また、その構成成分としては、非常に多くの元素から成り立つが、Mg、Fe、Li、Al、Na、B、Si、K、Ca、Mn、O、Hが含まれていることが望ましい。
【0035】また、さらに別のマイナスイオンを発生させる粉末として、平均細孔半径20nm以上の細孔を有し、かつ、比表面積が20m2/g以上の無機の多孔質物を好ましく用いることができる。細孔半径が大きくなると、それだけ空隙が増して一般的には比表面積も大きくなる。細孔半径、比表面積が大きいことは、それだけ気体(空気)または液体(水)との接触面積が増えることで活性が高まることを意味する。本発明においては、その意味から、平均細孔半径20nm以上の細孔を有し、かつ比表面積が20m2/g以上のものが好ましく用いられる。平均細孔半径は、無機物中に入った空気などの気体や、水などの液体をスムーズに通過させ、マイナスイオンの発生や、遠赤外線の放射や、臭い成分の吸着などの活性を高めるためには大きい方がいいという点から、好ましくは20nm以上であり、より好ましくは30nm以上である。また、比表面積は、大きいほど空隙があることになり、細孔半径と同様に気体や液体との接触性が向上するという点から、20m2/g以上であり、好ましくは30m2/g以上である。ここで、平均細孔半径は、カルロエルバ2200型の装置を用い水銀圧入法細孔分布測定(PD)方法に従い測定する。また、比表面積は、QUANTA CHROME社製QUANTA SORB OS−8の装置を用い比表面積測定方法に従い測定する。
【0036】無機多孔質物の素材としては、無機物であればよく、例えば、多孔質泥、粘土、ケイソウ土、竹炭、木炭、ヤシガラ活性炭、石炭系活性炭、ゼオライト、パーライト等が挙げられる。中でも、天然無機物の多孔質泥が好ましく用いられ、主に数千年前に、海中や湖中の各種ネクトン(殻、魚類)、プランクトン(微生物)、藻類などが地殻変動で埋没、堆積したと推定される泥で、特定の地域に分布しているものが好ましく用いられる。例えば福島県東白川郡棚倉町や滋賀県甲賀郡信楽町の山中の断層に含まれている。これらの泥には、二酸化ケイ素と酸化アルミニウムとが含まれていることが多く、特に、二酸化ケイ素を40重量%以上、酸化アルミニウムを7重量%以上含む場合、天然物として多孔質構造になりやすいので特に好ましい。また、天然多孔質泥は、摂氏35度における遠赤外線の放射が認められ、好ましく使用される。
【0037】かかる無機多孔質物が焼成してなるものも、本発明においては好ましく用いられる。焼成のときに多孔質物にガラス粉末と粘土質粉末を混練させて所定形状に焼結成形させる方法がセラミック化に好ましい。この時の焼成温度は微細多孔質になりやすい摂氏1000〜1500度が好ましい。
【0038】また人工的に無機多孔質物を得ることも可能である。この際、二酸化ケイ素を15重量%以上、酸化亜鉛または酸化ジルコニウムまたはアナターゼ型の酸化チタンの少なくとも1つ以上が85重量%以上の複合酸化物が好ましく、左記の複合酸化物としては日本触媒(株)のSX−T1が好適に用いることができる。
【0039】また、上記の天然および人工の多孔質物の形態としては、特に限定はしないが、原糸練り込みの場合は製糸性の安定のために粒子状が好ましく、後加工付与の場合は繊維からなる乗物用内装品としての風合いや、バインダーを介し付与するということ、また、分散性にも優れる必要があることからも、やはり粒子状のものが好ましく用いられる。さらに、水等への分散性の点で、その平均粒子径は0.01〜5μmであることが好ましい。また、分散安定剤として無機分散剤または有機分散剤を該多孔質物に対して0.05〜20重量%の割合で使用することが好ましい。また、多孔質物を微粒子化するためには、乾式粉砕器、湿式粉砕器等を使用することができる。
【0040】本発明においてマイナスイオンを発する物質を合成繊維単糸内に練り込む場合には製糸性やコストの観点から、繊維重量に対して、0.1重量%以上20重量%未満が好ましいが0.1重量%以上10重量%未満がより好ましい。
【0041】本発明において、該粉末を繊維構造体上に固着させるためのバインダーは、アルキルシリケート系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、グリオキザール系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エチレン尿素系樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂およびアミノプラスト系樹脂から選ばれた少なくとも1種の樹脂を用いれば良い。詳しくは、粉末の水分散体とバインダー水溶液を混合し加工液とする。この加工液に繊維構造体を含浸させた後、マングルロールなどで一定量に絞り、ドライ−キュア行程を経るか、あるいは、この加工液を適当な粘度に調整して、ナイフコーターやグラビアロールコーター、捺染などで塗布した後、摂氏200度以下の温度で固着させる。この際、該粉末の繊維構造体に対する付着量は、風合いの点から0.1重量%以上30重量%未満が好ましい。
【0042】いずれにしても、かかる粉末は、該繊維構造物および繊維の表面に、偏って存在すること、さらには、多層構造体であれば、その裏面層に偏って存在することが、より好ましい効果を奏する構造であることは、前記したとおりである。
【0043】本発明において、ワーキングウェアとしての要求特性を追加付与し、より好適なものとすることが好ましい。詳しくは、吸湿性、防汚性、消臭性、抗菌性、制菌性などを組み合わせることが好ましい。
【0044】本発明において、吸湿性を付与する方法としては、該繊維構造体を構成する合成繊維を内部改質する方法や各種吸湿剤をバインダーを介して繊維表面に固着させる方法があるが、中でも、該繊維構造体を構成する合成繊維を内部改質する方法としてはアクリル酸またはメタクリル酸をグラフト重合することが好ましく、また繊維表面に固着させる方法としては親水性モノマーを繊維上で重合することが好ましい。アクリル酸やメタクリル酸をグラフト重合させる方法においては、使用する重合開始剤の性質上、染色工程の前にグラフト重合を行う必要があるため工程管理などが難しいが、親水性モノマーを繊維上で重合する方法においては、最終工程で重合を行うため汎用性がありより好ましい。アクリル酸やメタクリル酸をグラフト重合した吸湿性合成繊維は、少なくとも50重量%以上含有することが好ましく、さらには100重量%含有することがより好ましい。親水性モノマーとしては、N−メチロールアクリルアミド基を有するビニル化合物などがあげられるが、ポリマーの合成繊維に対する親和性、入手容易性などの観点から、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドが好ましい。該方法によって得られた吸湿性は、ワーキングウェアを着用する上でムレ感がおきず、快適に作業を行うことができるため好ましい。吸湿性の程度としては、摂氏20度、湿度65%RH環境下における吸湿率と、摂氏30度、湿度90%RH環境下における吸湿率との差が2%以上10%以下であることが好ましい。
【0045】本発明において、防汚性を付与する方法としては、該繊維構造体の繊維表面に親水性有機化合物またはシリカ化合物を固着させる方法、あるいは、親水性樹脂またはフッ素系撥水剤を固着させる方法が好ましい。
【0046】前者は主に、黒ずみを防止することができるため、特に白衣などに有効である。前者において、親水性有機化合物は、ポリアルキレングリコール、芳香族ジカルボン酸、アルキレングリコールのブロック共重合対などが好ましく用いられる。該親水性有機化合物を繊維構造体上に固着させる方法としては、ノニオン系またはアニオン系の界面活性剤を用いて水に分散させた後摂氏100度〜摂氏210度で熱処理を行う。該親水性有機化合物の繊維構造体に対する付着量としては、0.01重量%以上5.0重量%以下であることが好ましい。また、シリカ化合物は、有機物によって変性されているものが好ましい。中でも、変性オルガノシリケートがより好ましく用いられる。該シリカ化合物を繊維構造体上に固着させる方法は特に制限はないが、水中あるいは溶剤中に分散させた溶液に繊維構造物を浸漬し、目標となる付着量になるようにマングル等で絞り、摂氏100度〜摂氏140度で熱処理する方法が好ましい。該シリカ化合物の繊維構造体に対する付着量としては、0.1重量%以上5.0重量%以下であることが好ましい。
【0047】後者は、主に油汚れを防止することができるため、特に厨房衣や機械油の付着しやすい場面に有効である。後者において親水性樹脂は、たとえばポリエチレングリコールなどの親水基を有するものであり、フッ素系撥水剤は、ポリフルオロアルキル基を側鎖に有するもので、これらの樹脂の両方を有していている場合は、撥水効果も兼ね揃えることができるため、より好ましい。
【0048】本発明において、消臭性を付与する方法としては、物理吸着系、中和系、酸化分解系、マスキング系のいずれの消臭機構をも採用することができる。また、これらの機構を有する種々消臭剤をバインダーで固着させる方法があるが、中でもチタンとケイ素からなる複合酸化物が好ましい。該複合酸化物は、100〜300m2/gの比表面積を有し平均一次粒子径1〜20nmであることがより好ましく、マイナスイオン発生の相乗効果も有する。また、該複合酸化物の繊維構造物に対する付着量としては、0.05重量%以上30重量%であることがより好ましい。
【0049】本発明において、抗菌性、制菌性を付与する方法としては、分子量200〜700、無機性/有機性=0.3〜1.4かつ平均粒径が2μm以下であるピリジン系抗菌剤を含む液中に、繊維構造物を浸し、常圧または加圧の下で、摂氏90度〜160度の条件で液中処理する方法があげられる。また、該条件に当てはまるピリジン系抗菌剤を、パディング処理またはスプレー処理によって繊維構造物に付与した後、摂氏160度〜200度の条件で乾熱または湿熱の過熱処理をする方法もあげられる。こうして繊維構造物に付与されたピリジン系抗菌剤は、合成繊維に対し強固に付着または吸尽、拡散するので、レンタル用のワーキングウェアのように摂氏60度〜80度の工業洗濯を多数回繰り返しても、抗菌性、制菌性の低下がない。すなわち、医療用白衣などに非常に効果的である。
【0050】
【実施例】以下に、実施例に基づき本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、実施例中の「%」および「部」とは、断らない限り重量基準である。また、実施例中での品質評価は次の方法に従った。
<平均細孔半径の測定>水銀圧入法細孔分布測定(PD)
装置:カルロエルバ2200型SEMによる拡大写真撮影<比表面積の測定>装置:QUANTA CHROME社製 QUANTA SORB OS−8測定条件:DET−1点法、流通法、TDC検出前処理:N2下 摂氏250度×15分<遠赤外線の測定>装置:フーリエ変換型赤外線分光光度計(FTIR) 機種JIR−E500測定条件:分解能 1/16cm、積算回数 200回、検知器 MCT測定温度:摂氏35度評価:黒体に対する平均放射率(%)
<マイナスイオンの測定>装置:AIR ION COUNTER(USA製)
測定条件:室温 摂氏20度±1、湿度50±3%、室内広さ3×5×5m、測定時間 5分、 吸引量 60L/分、サンプルサイズ 20×20cm評価内容:測定時間5分間マイナスイオンおよびプラスイオンの平均発生量を測定する。
【0051】測定手順として、(1)20×20cmの評価対象布を3回重ね織りし、2.5cm×2 0cmにする。
【0052】(2)(1)を経たサンプルの両端から7cmの部分を両手で持ってAIRION COUNTERの測定部から10cm以内の距離に移動する。
【0053】(3)両手使ってサンプルの中央を中心に足が自転車のペダルを踏むが ごとくぐるぐると回す。
【0054】(4)上記測定手順(1)〜(3)を3回繰り返し、平均値を発生イオン量と する(単位は個/CC)。
【0055】(5)(3)の条件下において、生地の表面荒さに起因するが、摩擦は動摩擦において500Pa以上であり、繰り返し応力は500Pa以上とする。
<皮膚表面温度の測定>装置:サーモグラフィ AV10 TV−200感度 摂氏0.01度、範囲 摂氏−20〜200度サンプル:本発明の加工布、未加工布を用い各々肌着を作成測定室内条件:室温 摂氏21.5±0.5度、湿度 65±1%RH測定方法:被験者を測定室内で上半身裸で1時間椅座安静状態で室内環境に順化させる。その後、被験者の上半身に肌着を着用させ30分間椅座安静後肌着を脱ぎ、さらに10分後の背中部5カ所の皮膚温をサーモグラフィで測定した。
【0056】被験者は5人で実施した。
【0057】評価:各々計測点5カ所の平均温度を計算し、加工布、未加工布における着用前後における温度差を出した。温度差は被験者5人の加工布−未加工布とした。
<吸湿性の測定>吸湿性は次式で得られるΔMRで表す。
【0058】ΔMR(%)=MR2−MR1MR1:摂氏105度の乾熱乾燥機内に2時間放置し絶乾状態とした後、摂氏20度×湿度65%RH雰囲気下に24時間放置したときの吸湿率(%)を言い、例えば衣服であれば、洋服ダンスの中に入っている状態、 すなわち着用前の環境に相当する。
【0059】MR2:前述の絶乾状態から、摂氏30度×湿度90%RH雰囲気下に24時間放置した時の吸湿率(%)を言い、例えば衣服であれば、運動状態における衣服内の環境にほぼ相当する。
【0060】ΔMR:MR2からMR1の値を差し引いた値で表されるものであり、たとえば衣服であれば、衣服を着用してから運動したときに、衣服内のムレをどれだけ吸収するかに相当し、ΔMR値が高いほど快適といえる。
【0061】一般に、ポリエステルのΔMRは0%、ナイロンで2%、木綿で4%、 ウールで6%程度である。
<防汚性の測定(黒ずみ)>手順1:ポリエチレン袋(20リットル)に摂氏100度で2時間乾燥させた表1に示す組成の汚染物0.2gと、タテ10cm、ヨコ16cmのサンプルとICIピリング用ゴム管を1本入れる。摂氏20度×65%RHの空気で袋を膨らませ(約10リットルにする)輪ゴムで止める。
【0062】
【表1】

【0063】手順2:手順1のポリエチレン袋をICI試験器の箱の中に入れ、1時間回転させる。その後サンプルを取り出す。
【0064】手順3:処理サンプルを標準洗濯条件で1回洗濯する。手順1〜3をさらに2回繰り返す。
【0065】手順4:上記のとおり汚染剤付着・洗濯を3回繰り返したサンプルと未処理のサンプルのL値を測色計で測定し、その差であるΔL値を計算する。
<検知管による消臭率評価>500mlのポリエチレン製容器に10cm×10cmの加工布を入れ、初期濃度が200ppmになるようにアンモニアガスを入れて密閉し、30分間放置後、ガス検知管で残留アンモニアガス濃度を測定した。なお、消臭率は下記式で算出した。
消臭率(%)=([初期濃度]−[30分後の残留濃度])/[初期濃度]×100<防汚性の測定(油汚れ)>B重油除去法(SR性):試験布をガラス板上に広げ、B重油(JIS K2205 2種)を0.1ミリリットル滴下し、その上にガラス板を置き、さらに200gの荷重を乗せ、60秒後に荷重とガラス板を取り外し、余分のB重油を拭き取り、室温に24時間放置した後、試験布とバラスト布で500gにし、市販の合成洗剤(花王石鹸(株)製:商標アタック)50gとともに、浴量25リットル(水道水使用)にして家庭用電気洗濯機で、摂氏40度、5分間処理した後、すすぎ、風乾した。乾燥した試験布は、残存するシミの状態を判定標準写真板と比較し、該当する判定級(表2)で表した。なお、判定写真板は、エーエーティーシーシー テストメソッド130−1970(AATCC Test Method 130−1970)のものを使用した。
【0066】
【表2】

【0067】<実着評価>下記に示される実施例1〜10の加工布について、種々シーンのワーキングウェアをして作業現場での実着用試験を実施した。着用期間は2週間であり、各々5名のパネラーを用いた。5人中3名以上が、作業中にイライラしなくなる、肩こりがなくなる、長時間作業しても疲れないなど、何らかの通常に対して良好な効果が得られた場合を◎で表し、2名または1名が同様の効果を得られた場合は○で表し、1名も効果が得られなかった場合は×で表している。
<抗菌性の測定>評価方法は、統一試験法を採用し、試験菌体は黄色ブドウ状球菌臨床分離株を用いた。試験方法は、滅菌試験布に上記試験菌を中加し、18時間培養後の生菌数を計測し、殖菌数に対する菌数を求め、次の基準に従った。
【0068】log(B/A)>1.5の条件下、log(B/C)を静菌活性値とし、2.2以上を合格とした。ただし、Aは、無加工品の接種直後分散回収した菌数、Bは、無加工品の18時間培養後分散回収した菌数、Cは、加工品の18時間培養後分散回収した菌数を表す。
【0069】実施例1通常の工程を経た82デシテックス、36フィラメントのポリエステル仮撚加工糸を用いて、タテ128本/inch、ヨコ112本/inchの平織物を製織し、通常の方法により、精錬、乾燥、中間セット、染色を行った後、10重量%のN−メチロールアクリルアミドと10重量%のメタクリル酸および0.3重量%の過硫酸アンモニウムを含む水溶液に浸漬後、マングルで絞り率60%になるように絞り、次いで摂氏110度の高温スチーマに3分間投入過熱し重合処理を行った。次に接し100度で20分間の湯洗浄の後、乾燥した。さらに亜硫酸水素ナトリウム(20%owf)と硫酸アンモニウム(5%owf)を添加した液流染色機で摂氏100度で20分間吸湿発現処理(浴比1:40)を行った後、乾燥した。次いでテンターで摂氏170度でセットし、試験布Aとした。
【0070】次に、真竹を凍結後10μmに粉砕して粉体とし、該粉体を濃度20%の水溶液とし、これを濃度45%のアクリル系バインダー15g/lに対し50g/l投入して加工液とした。試験布Aを加工液に浸漬後、マングルで絞り(絞り率80%)、摂氏130度×2分で乾燥後、ピンテンターで摂氏180度×30秒間乾熱処理を行い、機能性付与加工布を得た。この時の真竹粉末の付着量は繊維布帛に対して0.8重量%、アクリル樹脂は0.5重量%であった。
【0071】こうして得られた織物を用いて婦人用ブラウスを縫製し、オフィスユニフォームとして実着用評価を行った結果を表3にまとめた。なお比較例1として、真竹粉末を入れない以外はすべて実施例1と同様に加工して得られた織物を用いて婦人用ブラウスを縫製したものを用意し、これを同様に実着用評価を行った。
【0072】表3から明らかなように、比較例1のブラウスは、実着用時の被験者の自己申告より、作業時の疲労感は通常と何ら変わりなく、非常に疲労を感じるものであったのに対し、実施例1のブラウスの着用では、作業時の疲労感が軽減されることが明らかになった。
【0073】実施例2実施例1において、凍結真竹の替わりに、孟宗竹を用いた。孟宗竹のの生竹材を切断、分割、圧縮粉砕した後、乾燥粉砕器により粉体にした。この粉体の平均粒径をレーザー分析法により確認したところ、30μmであった。かかる粉体30g/lと、KT−7014(高松油脂(株)製、シリコーン樹脂)20g/lとで調整した水分散処理液に試験布Aを浸漬し、マングルで絞り(ピックアップ80%)、ピンテンターで摂氏130度×2分乾燥し、次いで摂氏180度×1分の乾熱処理を行った。
【0074】こうして得られた織物を用いて婦人用ブラウスを縫製し、オフィスユニフォームとして実着用評価を行った結果を表3にまとめた。なお比較例2として、孟宗竹粉末を入れない以外はすべて実施例1と同様に加工して得られた織物を用いて婦人用ブラウスを縫製したものを用意し、これを同様に実着用評価を行った。
【0075】表3から明らかなように、比較例2のブラウスは、実着用時の被験者の自己申告より、作業時の疲労感は通常と何ら変わりなく、非常に疲労を感じるものであったのに対し、実施例2のブラウスを着用した場合は、作業時の疲労感が軽減されることが明らかになった。
【0076】実施例3孟宗竹の替わりに、10μmに粉砕した凍結桐材を用いる以外は、実施例2と同様の処理を行ない、得られた織物を用いて婦人用ブラウスを縫製し、オフィスユニフォームとして実着用評価を行った結果を表3にまとめた。なお比較例3として、桐粉末を入れない以外はすべて実施例1と同様に加工して得られた織物を用いて婦人用ブラウスを縫製し、同様に実着用評価を行った。
【0077】表3から明らかなように、比較例3のブラウスは、実着用時の被験者の自己申告より、作業時の疲労感は通常と何ら変わりなく、非常に疲労を感じるものであったのに対し、実施例3のブラウスを着用した場合は、作業時の疲労感が軽減されることが明らかになった。
【0078】実施例4ポリエステル繊維において、繊維重量に対して3%のトルマリン鉱石粉末を練り込み、通常の工程を経て82デシテックス、36フィラメントのポリエステル仮撚加工糸を成した。トルマリン鉱石としては、平均粒径が1.2μmであり、(Na,Ca)(Li,Al,Mg,Fe,Mn)3 Al6 (BO3 3 Si618(OH)4 で示されるものを用いた。このポリエステル仮撚加工糸を用いてタテ128本/inch、ヨコ112本/inchの平織物を製織し、通常の方法により、精錬、乾燥、中間セット、染色を行った後、10重量%のN−メチロールアクリルアミドと10重量%のメタクリル酸および0.3重量%の過硫酸アンモニウムを含む水溶液に浸漬後、マングルで絞り率60%になるように絞り、次いで摂氏110度の高温スチーマに3分間投入過熱し重合処理を行った。次に接し100度で20分間の湯洗浄の後、乾燥した。さらに亜硫酸水素ナトリウム(20%owf)と硫酸アンモニウム(5%owf)を添加した液流染色機で摂氏100度で20分間吸湿発現処理(浴比1:40)を行った後、乾燥した。次いでテンターで摂氏170度でセットした。
【0079】こうして得られた織物を用いて婦人用ブラウスを縫製し、オフィスユニフォームとして実着用評価を行った結果を表3にまとめた。なお比較例4として、トルマリン鉱石粉末を練り混まない以外はすべて実施例4と同様に加工して得られた織物を用いて婦人用ブラウスを縫製し、同様に実着用評価を行った。
【0080】表3から明らかなように、比較例4のブラウスは、実着用時の被験者の自己申告より、作業時の疲労感は通常と何ら変わりなく、非常に疲労を感じるものであったのに対し、実施例4のブラウスを着用した場合は、作業時の疲労感が軽減されることが明らかになった。
【0081】実施例5ポリエステル繊維において、繊維重量に対して3%のトルマリン鉱石粉末を練り込み、通常の工程を経て82デシテックス、36フィラメントのポリエステル仮撚加工糸を成した。トルマリン鉱石としては、平均粒径が1.2μmであり、(Na,Ca)(Li,Al,Mg,Fe,Mn)3 Al6 (BO3 3 Si618(OH)4 で示されるものを用いた。このポリエステル仮撚加工糸を用いてタテ128本/inch、ヨコ112本/inchの平織物を製織し、通常の方法により、精錬、乾燥、中間セット、染色を行なった後、ポリアルキレングリコール、芳香族ジカルボン酸およびアルキレングリコールのブロック共重合体TO−SR−1(高松油脂株式会社製、固形分10%)7%owfを含み酢酸でPH4.5に調整した処理液に投入し、摂氏130度で15分処理後、水洗、乾燥し、次いで、変性オルガノシリケート(H−3669−2NI:高松油脂株式会社製)30g/リットル、メラミン樹脂(スミテックスレジンMK:住友化学工業株式会社製)3g/リットル、触媒(カタリストRC−W:株式会社京絹化成製)2g/リットルから成る処理液に浸漬後、マングルで絞り(ピックアップ60%)、摂氏120度×3分で乾熱処理後、テンターで摂氏190度×1分乾熱処理を行なった。
【0082】こうして得られた織物を用いて婦人用ブラウスを縫製し、オフィスユニフォームとして実着用評価を行なった結果を表3にまとめた。なお比較例5として、トルマリン鉱石粉末を練り混まない以外はすべて実施例5と同様に加工して得られた織物を用いて婦人用ブラウスを縫製し、同様に実着用評価を行った。
【0083】表3から明らかなように、比較例5のブラウスは、実着用時の被験者の自己申告より、作業時の疲労感は通常と何ら変わりなく、非常に疲労を感じるものであったのに対し、実施例5のブラウスを着用した場合は、作業時の疲労感が軽減されることが明らかになった。
【0084】実施例6ポリエステル繊維において、繊維重量に対して3%のトルマリン鉱石粉末を練り込み、通常の工程を経て82デシテックス、36フィラメントのポリエステル仮撚加工糸を成した。トルマリン鉱石としては、平均粒径が1.2μmであり、(Na,Ca)(Li,Al,Mg,Fe,Mn)3 Al6 (BO3 3 Si618(OH)4 で示されるものを用いた。このポリエステル仮撚加工糸を用いてタテ128本/inch、ヨコ112本/inchの平織物を製織し、通常の方法により、精錬、乾燥、中間セットを行った後、アクリル酸5%(対被処理物重量%)、メタクリル酸15%(対被処理物重量%)、過硫酸アンモニウム1%(対被処理物重量%)、スルホキシル酸ナトリウムとホルマリンとの反応物3%(対被処理物重量%)からなる、浴比1:20の水溶液中に浸漬し、徐々に摂氏80度まで昇温して、その温度で60分間処理し、グラフト重合した。このもののカルボキシル基の導入量は1.42×10-4グラム当量/グラムファイバーであった。次に炭酸ナトリウム30%(対被処理物重量%)からなる浴比1:20の水溶液中に浸漬し、摂氏80度まで加熱昇温し、その温度で30分間処理した。このもののアルカリ金属置換率は95%であった。
【0085】さらに染色を行なった後、ポリアルキレングリコール、芳香族ジカルボン酸およびアルキレングリコールのブロック共重合体TO−SR−1(高松油脂株式会社製、固形分10%)7%owfを含み酢酸でPH4.5に調整した処理液に投入し、摂氏130度で15分処理後、水洗、乾燥し、次いで、変性オルガノシリケート(H−3669−2NI:高松油脂株式会社製)30g/リットル、メラミン樹脂(スミテックスレジンMK:住友化学工業株式会社製)3g/リットル、触媒(カタリストRC−W:株式会社京絹化成製)2g/リットルから成る処理液に浸漬後、マングルで絞り(ピックアップ60%)、摂氏120度×3分で乾熱処理後、テンターで摂氏190度×1分乾熱処理を行なった。
【0086】こうして得られた織物を用いて婦人用ブラウスを縫製し、オフィスユニフォームとして実着用評価を行なった結果を表3にまとめた。なお比較例6として、トルマリン鉱石粉末を練り混まない以外はすべて実施例6と同様に加工して得られた織物を用いて婦人用ブラウスを縫製し、同様に実着用評価を行った。
【0087】表3から明らかなように、比較例6のブラウスは、実着用時の被験者の自己申告より、作業時の疲労感は通常と何ら変わりなく、非常に疲労を感じるものであったのに対し、実施例6のブラウスを着用した場合は、作業時の疲労感が軽減されることが明らかになった。
【0088】実施例7ポリエステル繊維において、繊維重量に対して3%の無機の多孔物質を練り込み、通常の工程を経て167デシテックス、72フィラメントのポリエステル仮撚加工糸を成した。無機の多孔物質として、福島県棚倉町の山中の断層に含まれている古代海洋腐植質泥を用いた。この泥の平均細孔半径は45nmで、比表面積は41.0m2 /gであった。また、組成物について分析結果、主なものは二酸化ケイ素56.2%、酸化アルミニウム12.5%、酸化鉄4.3%、酸化カルシウム3.5%、酸化マグネシウム1.6%、イオウ1.0%、水分8.0%であった。遠赤外線を測定した結果、放射率は88%であった。
【0089】このポリエステル仮撚加工糸を用いてタテ138本/inch、ヨコ107本/inchの綾織物を製織し、通常の方法により、精錬、乾燥、中間セット、染色を行った後、婦人用ブラウスを縫製し、オフィスユニフォームとして実着用評価を行った結果を表3にまとめた。なお比較例7として、無機の多孔物質を練り混まない以外はすべて実施例7と同様に加工して得られた織物を用いて婦人用ブラウスを縫製し、同様に実着用評価を行った。
【0090】表3から明らかなように、比較例7のブラウスは、実着用時の被験者の自己申告より、作業時の疲労感は通常と何ら変わりなく、非常に疲労を感じ、腰痛が激しかったのに対し、実施例7のブラウスを着用した場合は、作業時の疲労感が軽減されるだけでなく、腰痛が軽減することが明らかになった。
【0091】実施例8通常の工程を経て得た167デシテックス、72フィラメントのポリエステル仮撚加工糸を用いて、タテ134本/inch、ヨコ105本/inchの綾織物を製織し、通常の方法により、精錬、乾燥、中間セット、染色を行った後、第1工程として、スミテックスレジンM−3(住友化学工業株式会社製)7.0重量%、過硫酸アンモニウム0.3重量%、浸透剤CB−01(コスモ化学株式会社製)0.2重量%の水溶液を処理液とし、ピックアップ80%でパッドし、ただちにハンギング型スチーマで湿度100%RH、温度摂氏105度で3分間蓄熱処理し、その後、ソーピング、水洗、乾燥してメラミン系樹脂被膜を形成した。次に第2工程として、親水性樹脂とフッ素系撥水剤の共重合物よりなる撥水・撥油剤2.5重量%、スミテックスレジンM−3(住友化学工業株式会社製)0.5重量%、スミテックスアクセレレーターACX(住友化学工業株式会社製)0.1重量%の水溶液を処理液とし、ピックアップ65%でパッドし、摂氏130度で3分間乾燥した後、テンターで摂氏180度で1分熱処理した。さらに第3工程として、茶葉を凍結後10μmに粉砕し粉末とし、この粉末を濃度20%の水溶液としたもの50g/リットル、アクリル系バインダー(濃度45%)15g/リットルの処理液に浸漬後、マングルで絞り(絞り率80%)、摂氏130度×2分で乾燥後、テンターで摂氏180度×30秒間乾熱処理を行った。この時の凍結茶葉の付着量は繊維布帛に対して0.8重量%、アクリル系樹脂は0.5重量%であった。
【0092】こうして得られた織物を用いて、厨房用の白衣とエプロンを縫製し、食堂の厨房にて実着用評価を行った結果を表3にまとめた。なお比較例8として、茶葉粉末を入れない以外はすべて実施例8と同様に加工して得られた織物を用いて厨房用の白衣とエプロンを縫製し、同様に実着用評価を行った。
【0093】表3から明らかなように、比較例8の白衣とエプロンでは、実着用時の被験者の自己申告より、作業時の疲労感は通常と何ら変わりなく、非常に疲労を感じるものであったのに対し、実施例8の白衣とエプロンを着用した場合は、防汚性が良いだけでなく、作業時の疲労感が軽減されることが明らかになった。
【0094】実施例9ポリエステル繊維において繊維重量に対して3%の複合酸化物を練り込み、通常の工程を経て167デシテックス、72フィラメントのポリエステル仮撚加工糸を成した。複合酸化物として日本触媒(株)のSX−T1(商品名)を用いた。この複合酸化物の平均一次粒子径は0.3μmで、比表面積は150m2 /gであった。また組成物について分析結果、主なものは二酸化ケイ素15%、酸化チタン85%であった。こうして得たポリエステル仮撚加工糸を用いて、タテ134本/inch、ヨコ105本/inchの綾織物を製織し、通常の方法により、精錬、乾燥、中間セット、染色を行った後、ポリアルキレングリコール、芳香族ジカルボン酸およびアルキレングリコールのブロック共重合体TO−SR−1(高松油脂株式会社製、固形分10%)7%owfを含み酢酸でPH4.5に調整した処理液に投入し、摂氏130度で15分処理後、水洗、乾燥し、次いで、変性オルガノシリケート(H−3669−2NI:高松油脂株式会社製)30g/リットル、メラミン樹脂(スミテックスレジンMK:住友化学工業株式会社製)3g/リットル、触媒(カタリストRC−W:株式会社京絹化成製)2g/リットルから成る処理液に浸漬後、マングルで絞り(ピックアップ60%)、摂氏120度×3分で乾熱処理後、テンターで摂氏190度×1分乾熱処理を行なった。
【0095】こうして得られた織物を用いて看護婦用白衣を縫製し、病院にて実着用評価を行なった結果を表3にまとめた。なお比較例9として、複合酸化物を練り混まない以外はすべて実施例9と同様に加工して得られた織物を用いて看護婦用白衣を縫製し、同様に実着用評価を行った。
【0096】表3から明らかなように、比較例9の看護婦用白衣では、実着用時の被験者の自己申告より、作業時の疲労感は通常と何ら変わりなく、非常に疲労を感じるものであり、患者に対して不安やイライラを感じるものであったたのに対し、実施例9の看護婦用白衣を着用した場合は、作業時の疲労感が軽減されるだけでなく、患者に対して穏やかな気分を持続できることが明らかになった。
【0097】実施例10ポリエステル繊維において、繊維重量に対して3%のトルマリン鉱石粉末を練り込み、通常の工程を経て82デシテックス、36フィラメントのポリエステル仮撚加工糸を成した。トルマリン鉱石としては、平均粒径が1.2μmであり、(Na,Ca)(Li,Al,Mg,Fe,Mn)3 Al6 (BO3 3 Si618(OH)4 で示されるものを用いた。このポリエステル仮撚加工糸を用いてタテ134本/inch、ヨコ105本/inchの綾織物を製織し、通常の方法により、精錬、乾燥、中間セットを行った後、高圧液流染色機を用い、浴比1:15でコロイド化した抗菌剤2−ピリジルチオール−1−オキシド亜鉛を1%owf、白色の分散染料を0.5%owf、染色助剤を入れPH5に調整し、摂氏130度で45分間染色加工の常法に従って処理した後、水洗、乾燥した。さらに、10重量%のN−メチロールアクリルアミドと10重量%のメタクリル酸および0.3重量%の過硫酸アンモニウムを含む水溶液に浸漬後、マングルで絞り率60%になるように絞り、次いで摂氏110度の高温スチーマに3分間投入過熱し重合処理を行った。次に接し100度で20分間の湯洗浄の後、乾燥した。さらに亜硫酸水素ナトリウム(20%owf)と硫酸アンモニウム(5%owf)を添加した液流染色機で摂氏100度で20分間吸湿発現処理(浴比1:40)を行った後、乾燥した。次いでテンターで摂氏170度でセットした。
【0098】こうして得られた織物を用いて看護婦用白衣を縫製し、病院にて実着用評価を行なった結果を表3にまとめた。なお比較例10として、トルマリン鉱石粉末を練り混まない以外はすべて実施例10と同様に加工して得られた織物を用いて看護婦用白衣を縫製し、同様に実着用評価を行った。
【0099】表3から明らかなように、比較例10の看護婦用白衣では、実着用時の被験者の自己申告より、作業時の疲労感は通常と何ら変わりなく、非常に疲労を感じるものであり、患者に対して不安やイライラを感じるものであったたのに対し、実施例10の看護婦用白衣を着用した場合は、作業時の疲労感が軽減されるだけでなく、患者に対して穏やかな気分を持続できることが明らかになった。
【0100】実施例11ポリエステル繊維において、繊維重量に対して3%の無機の多孔物質を練り込み、通常の工程を経て167デシテックス、72フィラメントのポリエステル仮撚加工糸を成した。無機の多孔物質として、福島県棚倉町の山中の断層に含まれている古代海洋腐植質泥を用いた。この泥の平均細孔半径は45nmで、比表面積は41/0m2 /gであった。また、組成物について分析結果、主なものは二酸化ケイ素56.2%、酸化アルミニウム12.5%、酸化鉄4.3%、酸化カルシウム3.5%、酸化マグネシウム1.6%、イオウ1.0%、水分8.0%であった。遠赤外線を測定した結果、放射率は88%であった。こうして得たポリエステル仮撚加工糸を用いて、タテ134本/inch、ヨコ105本/inchの綾織物を製織し、通常の方法により、精錬、乾燥、中間セット、染色を行った後、第1工程として、スミテックスレジンM−3(住友化学工業株式会社製)7.0重量%、過硫酸アンモニウム0.3重量%、浸透剤CB−01(コスモ化学株式会社製)0.2重量%の水溶液を処理液とし、ピックアップ80%でパッドし、ただちにハンギング型スチーマで湿度100%RH、温度摂氏105度で3分間蓄熱処理し、その後、ソーピング、水洗、乾燥してメラミン系樹脂被膜を形成した。次に第2工程として、親水性樹脂とフッ素系撥水剤の共重合物よりなる撥水・撥油剤2.5重量%、スミテックスレジンM−3(住友化学工業株式会社製)0.5重量%、スミテックスアクセレレーターACX(住友化学工業株式会社製)0.1重量%の水溶液を処理液とし、ピックアップ65%でパッドし、摂氏130度で3分間乾燥した後、テンターで摂氏180度で1分熱処理した。
【0101】得られた織物を用いて作業用つなぎを縫製し、看板塗装作業に使用して実着用評価を行った結果を表3にまとめた。なお比較例11として、無機の多孔物質を練り混まない以外はすべて実施例11と同様に加工して得られた織物を用いて作業用つなぎを縫製し、同様に実着用評価を行った。
【0102】表3から明らかなように、比較例11の作業用つなぎでは、実着用時の被験者の自己申告より、看板塗装作業時の疲労感は通常と何ら変わりなく、作業効率も通常と何ら変わりなかったのに対し、実施例11の作業用つなぎを着用した場合は、看板塗装作業時の疲労感が軽減されるだけでなく、細かい作業において作業性が向上することが明かになった。
【0103】実施例12通常の工程を経て得た206デシテックス、96フィラメントのポリエステル複合仮撚加工糸を用いて、タテ105本/inch、ヨコ96本/inchの綾織物を製織し、通常の方法により、精錬、乾燥、中間セット、染色を行った後、第1工程として、スミテックスレジンM−3(住友化学工業株式会社製)7.0重量%、過硫酸アンモニウム0.3重量%、浸透剤CB−01(コスモ化学株式会社製)0.2重量%の水溶液を処理液とし、ピックアップ80%でパッドし、ただちにハンギング型スチーマで湿度100%RH、温度摂氏105度で3分間蓄熱処理し、その後、ソーピング、水洗、乾燥してメラミン系樹脂被膜を形成した。次に第2工程として、親水性樹脂とフッ素系撥水剤の共重合物よりなる撥水・撥油剤2.5重量%、スミテックスレジンM−3(住友化学工業株式会社製)0.5重量%、スミテックスアクセレレーターACX(住友化学工業株式会社製)0.1重量%の水溶液を処理液とし、ピックアップ65%でパッドし、摂氏130度で3分間乾燥した後、テンターで摂氏180度で1分熱処理した。さらに第3工程として、真竹を凍結後10μmに粉砕し、濃度20%の水溶液としたもの50g/リットル、アクリル系バインダー(濃度45%)15g/リットルの処理液に浸漬後、マングルで絞り(絞り率80%)、摂氏130度×2分で乾燥後、テンターで摂氏180度×30秒間乾熱処理を行った。この時の凍結真竹の付着量は繊維布帛に対して0.8重量%、アクリル系樹脂は0.5重量%であった。
【0104】こうして得られた織物を用いて、学生服を縫製し、中学生により実着用評価を行った結果を表3にまとめた。なお比較例12として、真竹粉末を入れない以外はすべて実施例12と同様に加工して得られた織物を用いて学生服を縫製し、同様に実着用評価を行った。
【0105】表3から明らかなように、比較例12の学生服では、実着用時の被験者の自己申告より、授業中の集中力は通常と何ら変わりなかったのに対し、実施例12の学生服を着用した場合は、授業時の集中力が向上し、通常のように気力が散漫になって先生に怒られることもなかった。
【0106】実施例13ポリエステル繊維において、繊維重量に対して3%のトルマリン鉱石粉末を練り込み、通常の工程を経て82デシテックス、36フィラメントのポリエステル仮撚加工糸を成した。トルマリン鉱石としては、平均粒径が1.2μmであり、(Na,Ca)(Li,Al,Mg,Fe,Mn)3 Al6 (BO3 3 Si618(OH)4 で示されるものを用いた。このポリエステル仮撚加工糸を用いてタテ128本/inch、ヨコ112本/inchの平織物を製織し、通常の方法により、精錬、乾燥、中間セットを行った後、アクリル酸5%(対被処理物重量%)、メタクリル酸15%(対被処理物重量%)、過硫酸アンモニウム1%(対被処理物重量%)、スルホキシル酸ナトリウムとホルマリンとの反応物3%(対被処理物重量%)からなる、浴比1:20の水溶液中に浸漬し、徐々に摂氏80度まで昇温して、その温度で60分間処理し、グラフト重合した。このもののカルボキシル基の導入量は1.42×10-4グラム当量/グラムファイバーであった。次に炭酸ナトリウム30%(対被処理物重量%)からなる浴比1:20の水溶液中に浸漬し、摂氏80度まで加熱昇温し、その温度で30分間処理した。このもののアルカリ金属置換率は95%であった。次に、常法により染色を行なった後、ヒノキを凍結後10μmに粉砕し、濃度20%の水溶液としたもの50g/リットル、アクリル系バインダー(濃度45%)15g/リットルの処理液に浸漬後、マングルで絞り(絞り率80%)、摂氏130度×2分で乾燥後、テンターで摂氏180度×30秒間乾熱処理を行った。この時の凍結ヒノキの付着量は繊維布帛に対して0.8重量%、アクリル系樹脂は0.5重量%であった。
【0107】こうして得られた織物を用いて、学生服を縫製し、中学生により実着用評価を行った結果を表3にまとめた。なお比較例13として、トルマリン鉱石粉末を練り混まない以外はすべて実施例13と同様に加工して得られた織物を用いて学生服を縫製し、同様に実着用評価を行った。
【0108】表3から明らかなように、比較例13の学生服では、実着用時の被験者の自己申告より、授業中の集中力は通常と何ら変わりなく、気力が散漫になって先生の言うことが理解できないことがあったのに対し、実施例13の学生服を着用した場合は、授業時の集中力が向上することが明らかになった。
【0109】比較例14実施例1で用いたブラウスを着用しない状態でのマイナスイオン効果を測定した結果を比較例14とした。
【0110】比較例15実施例7において使用する無機の多孔物質を、比表面積15.0m2 /gのものにする以外は、すべて実施例7と同様に加工して得られた織物を用いて婦人用ブラウスを縫製し、オフィスユニフォームとして実着用評価を行った結果を表3にまとめた。
【0111】表3から明らかなように、実着用時の被験者の自己申告より、作業時の疲労感は通常と何ら変わりなく、非常に疲労を感じるものであった。
【0112】比較例16実施例8において使用する凍結茶葉を、粒子径120μmのものにする以外は、すべて実施例8と同様に加工して得られた織物を用いて厨房用の白衣とエプロンを縫製し、食堂の厨房にて実着用評価を行った結果を表3にまとめた。
【0113】表3から明らかなように、実着用時の被験者の自己申告より、作業時の疲労感は通常と何ら変わりなく、非常に疲労を感じるものであった。
【0114】
【表3】

【0115】表3より明らかなように、実施例のものは、比較例のものに対して、種々の効果において有効であることが一目瞭然である。また、マイナスイオンの発生効果が、着用することによって明確に現れることがわかる。
【0116】
【発明の効果】本発明によれば、作業時や授業時の疲労感やストレスを軽減するだけでなく、癒しや集中力を生み出す効果を併せ持つ優れたワーキングウェアを提供することができる。
【出願人】 【識別番号】000003159
【氏名又は名称】東レ株式会社
【出願日】 平成13年5月10日(2001.5.10)
【代理人】
【公開番号】 特開2002−339116(P2002−339116A)
【公開日】 平成14年11月27日(2002.11.27)
【出願番号】 特願2001−140019(P2001−140019)