| 【発明の名称】 |
使い捨て手袋とその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】増本 剛
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| 【要約】 |
【課題】プラスチック・フィルム製の使い捨て手袋において、各指部の付け根まわりの絞り構造に改良を加え、着用時には各指部が使用者の指先側へズレ動き難いようにしたうえで、容易に装着でき、かつ簡単に脱げるようにする。
【解決手段】2枚のプラスチック・フィルム1・2を重ねて、手の平部3の前方左右に5本の指部(5・6・7・8・9)を有する手袋形状に溶断されていて、手の平部3の基端の開口部10を除いて外郭線11が熱溶着されている。第2指用ないし第5指用の各指部(6・7・8・9)の付け根まわりには、外郭線11の内側で2枚のプラスチック・フィルム1・2を熱溶着してなる熱溶着部12が形成されている。外郭線11と熱溶着部12との間に、手の平部3の内部と各指部(6・7・8・9)の内部とを連通状にする通気路13が形成されている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 2枚のプラスチック・フィルム(1・2)を重ねて、手の平部(3)の前方左右に5本の指部(5・6・7・8・9)を有する手袋形状に裁断されていて、手の平部(3)の基端の開口部(10)を除いて外郭線(11)が熱溶着されており、少なくとも第2指用ないし第5指用の各指部(6・7・8・9)の付け根まわりにおいて、外郭線(11)の内側で2枚のプラスチック・フィルム(1・2)を熱溶着してなる熱溶着部(12)が形成されており、外郭線(11)と熱溶着部(12)との間に、手の平部(3)の内部と各指部(6・7・8・9)の内部とを連通状にする通気路(13)が形成されていることを特徴とする使い捨て手袋。 【請求項2】 2枚のプラスチック・フィルム(1・2)を重ねて、手の平部(3)の前方左右に5本の指部(5・6・7・8・9)を有する手袋形状に裁断されていて、手の平部(3)の基端の開口部(10)を除いて外郭線(11)が熱溶着されており、第2指用ないし第5指用の各指部(6・7・8・9)には、それぞれの付け根まわりの左右に、外郭線(11)との間に僅小の間隔を置いて2枚のプラスチック・フィルム(1・2)を熱溶着することにより、前後方向に延びる線状の熱溶着部(12)が形成されており、外郭線(11)と熱溶着部(12)との間に、手の平部(3)の内部と各指部(6・7・8・9)の内部とを連通状にする通気路(13)が形成されていることを特徴とする使い捨て手袋。 【請求項3】 第1指用の指部(5)には、付け根側の左右に、外郭線(11)との間に僅小の間隔を置いて2枚のプラスチック・フィルム(1・2)を熱溶着することにより、前後方向に延びる線状の熱溶着部(12)が形成されており、外郭線(11)と熱溶着部(12)との間に、手の平部(3)の内部と各指部(6・7・8・9)の内部とを連通状にする通気路(13)が形成されている請求項2記載の使い捨て手袋。 【請求項4】 各熱溶着部(12)の少なくとも後端部が、左右方向の外側に向かって屈曲形成されている請求項2または3記載の使い捨て手袋。 【請求項5】 2枚のプラスチック・フィルム(1・2)を重ね合わせるフィルム接合工程と、手の平部(3)の前方左右に5本の指部(5・6・7・8・9)を有する手袋形状に熱溶断するとともに、熱溶断時に手の平部(3)の基端の開口部(10)を除いて外郭線(11)を熱溶着する熱溶断溶着工程とからなり、熱溶断溶着工程において、少なくとも第2指用ないし第5指用の各指部(6・7・8・9)の付け根まわりの外郭線(11)の内側に、2枚のプラスチック・フィルム(1・2)を外郭線(11)と同時に熱溶着することにより、前後方向に延びる線状の熱溶着部(12)を形成し、外郭線(11)と熱溶着部(12)との間に、手の平部(3)の内部と各指部(6・7・8・9)の内部とを連通状にする通気路(13)が形成されるようにしたことを特徴とする使い捨て手袋の製造方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明が属する技術分野】本発明は、装着時に手袋の指部が手指の前方へズレ動かないように、指部の付け根まわりを絞ったプラスチック・フィルム製の使い捨て手袋とその製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】この種の使い捨て手袋は、弁当箱に食材を詰める作業などに多用されているところ、安価に提供するために太めで左右共用の同一形状に量産されている。そのため、使用者の指に対して手袋の指部が概ね大き過ぎてぶかぶかの状態にあり、使用中に手袋の指部が使用者の指先から脱げる方向に食み出しやすく、これが使い勝手の悪さにつながっていた。 【0003】この点を改善する従来例として、図7に示すごとく手袋の各指部20の付け根まわりを絞る形態が、実開平4−7616号公報に公知である。これは、手袋の各指部20の付け根まわりにおいて、熱溶着される外郭線21の形状に工夫をしたものである。別の従来例に登録第3048263号実用新案公報に示すものがあり、これは同一目的のもとに、図8に示すごとく手袋全体の外郭線21を通常の形状にしたうえで、各指部20の付け根まわりに斜線で示すV字状の熱溶着部22を付加している。 【0004】いずれの従来例も、使用者の指先の前方に手袋の指部がズレ動くのを防止することができる。しかし、手袋の各指部20は、内部が付け根部分で口径が絞られているので、手袋の着用に際して、各指部に該当の手指を嵌め込んで行くと、指部20の内部先端側に空気が押し込まれて、該指部の先端部が膨らんだ状態になりがちである。そのため、各指部20に手指を挿入するのが困難であった。また、各指部20の先端内部に押し込まれた空気を手の平部3の内部に完全に追い出さないと、手袋が脱げる方向に却ってズレ動きやすくなり、この空気追い出しの手間も面倒なところに問題があった。更に、手袋を脱ぐ際にも、各指部20の先端内部が真空引き状態となって各指部が使用者の指に密着し、脱ぎ外し難いところにも問題があった。 【0005】そこで本発明の目的は、プラスチック・フィルム製の使い捨て手袋において、各指部の付け根まわりの絞り構造に改良を加え、着用時には各指部が使用者の指先側へズレ動き難いようにしたうえで、容易に装着でき、かつ簡単に脱げるようにすることにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明は、図1および図3に示すごとく、2枚のプラスチック・フィルム1・2を重ねて、手の平部3の前方左右に5本の指部5・6・7・8・9を有する手袋形状に裁断されていて、手の平部4の基端の開口部10を除いて外郭線11が熱溶着されている使い捨て手袋を対象とする。 【0007】かかる使い捨て手袋において、請求項1記載の本発明は、図1および図2に示すごとく、少なくとも第2指用ないし第5指用の各指部(6・7・8・9)の付け根まわりにおいて、外郭線11の内側で2枚のプラスチック・フィルム1・2を熱溶着してなる熱溶着部12が形成されており、外郭線11と熱溶着部12との間に、手の平部3の内部と各指部6・7・8・9の内部とを連通状にする通気路13が形成されていることを特徴とする。この場合の熱溶着部12はスポット状のものでもよい。 【0008】上記の使い捨て手袋において、請求項2記載の本発明は、図1および図2に示すごとく、第2指用ないし第5指用の各指部(6・7・8・9)のそれぞれの付け根まわりの左右に、外郭線11との間に僅小の間隔を置いて2枚のプラスチック・フィルム1・2を熱溶着することにより、前後方向に延びる線状の熱溶着部12が形成されており、外郭線11と熱溶着部12との間に、手の平部3の内部と各指部(6・7・8・9)の内部とを連通状にする通気路13が形成されていることを特徴とする。線状の熱溶着部12とは、一つながりになっておらず、断続状に形成された形状も含む概念である。 【0009】請求項3記載の本発明は、請求項2記載の使い捨て手袋において、図1および図2に示すごとく、第1指用の指部5における付け根側の左右に、外郭線11との間に僅小の間隔を置いて2枚のプラスチック・フィルム1・2を熱溶着することにより、前後方向に延びる線状の熱溶着部12が形成されており、外郭線11と熱溶着部12との間に、手の平部3の内部と各指部(6・7・8・9)の内部とを連通状にする通気路13が形成されていることを特徴とする。 【0010】請求項4記載の本発明は、請求項2または3記載の使い捨て手袋において、各熱溶着部12の少なくとも後端部が、左右方向の外側に向かって屈曲形成されていることを特徴とする。この場合、各熱溶着部の前後端部が共に外郭線11側に向かって屈曲形成されていてもよい。 【0011】請求項5記載の本発明は、2枚のプラスチック・フィルム1・2を重ね合わせるフィルム接合工程と、手の平部3の前方左右に5本の指部(5・6・7・8・9)を有する手袋形状に熱溶断するとともに、熱溶断時に手の平部3の基端の開口部10を除いて外郭線11を熱溶着する熱溶断溶着工程とを経て使い捨て手袋を製造する方法において、先の熱溶断溶着工程において、少なくとも第2指用ないし第5指用の各指部(6・7・8・9)の付け根まわりの外郭線11の内側に、2枚のプラスチック・フィルム1・2を外郭線11と同時に熱溶着することにより、前後方向に延びる熱溶着部12を形成し、以て外郭線11と熱溶着部12との間に、手の平部3の内部と各指部(6・7・8・9)の内部とを連通状にする通気路13が形成されるようにしたことを特徴とする。 【0012】 【発明の作用効果】請求項1記載の本発明に係る使い捨て手袋によれば、少なくとも第2指用ないし第5指用の各指部6〜9は、その付け根まわりの内部が熱溶着部12で絞られているので、手袋着用時に指部の先端が手指から脱げる前方向にズレ動くことを確実に防止できる。そのうえで、手袋の外郭線11とこれの内側に設けた各熱溶着部12との間が、通気路13になっているので、使用者が手袋の第2指用ないし第5指用の各指部(6〜9)に手指をはめ込む際に、これら各指部の先端側内部の空気は通気路13を介して手の平部3の内部に逃げ、各指部の先端側内部が空気の封じ込みで膨らむことがなく、手指を各指部へ容易に挿入できる。その結果、使用者の指先の前方に、各指部の先端が膨らんで食み出ることもない。逆に使用者が手袋を脱ぐときは、手の平部3の内部から通気路13を介して各指部(6〜9)の内部に空気が流入するので、該当の指部の内部が真空引き状となって手指に密着してまとわり着くことがなく、各指部から手指を容易に抜き外せる。 【0013】請求項2記載の本発明に係る使い捨て手袋によれば、請求項1記載の効果に加えて、第2指用ないし第5指用の各指部(6・7・8・9)には、それぞれの付け根まわりの左右に、外郭線11との間に僅小の間隔を置いて2枚のプラスチック・フィルム1・2を熱溶着することにより、前後方向に延びる線状の熱溶着部12が形成されている。このように各熱溶着部12が前後方向に延びる線状に形成されていると、各指部の付け根部における前後方向の絞り領域を確保するに有利であり、各指部の前後長さが対応する手指の長さよりも大きめに寸法設定されていても、手指の根元側に該当の指部を手繰って前方へはズレ動かないように装着しておくに有利である。線状の熱溶着部12は、これ自体の強度、すなわちプラスチック・フィルム1・2どうしの熱溶着が外れて破れたりすることをよく防止する。 【0014】請求項3記載の本発明に係る使い捨て手袋によれば、第2指ないし第5指のみならず、第1指も該当の指部5に確りと抜け止め保持できる。 【0015】請求項4記載の本発明に係る使い捨て手袋によれば、請求項2または3記載の使い捨て手袋において、各熱溶着部12の少なくとも後端部が各指部(6〜9)の左右外側向きに屈曲形成されているので、各指部に手指を差し込む際に、手指の先が各熱溶着部12の後端に突き当たって手袋の該当部位を破ることがなく、各指部に手指をスムーズに差し込むことができる。 【0016】請求項5記載の本発明方法によれば、手袋の外郭線11が熱溶断と同時に熱溶着され、更に熱溶着部12が外郭線11と同時に熱溶着されるので、従来と同様の製造工程で手袋を製造でき、その手袋は先の請求項2記載の本発明に係るそれと同様の作用効果を奏するものが得られる。 【0017】 【発明の実施の態様】(第1実施例) 図1ないし図3は本発明に係る使い捨て手袋の第1実施例を示す。これの製造に際しては、2枚のプラスチック・フィルム1・2を重ね合わせる。次いで、外郭線11が手の平部3の前方左右に5本の指部5・6・7・8・9を有する手袋形状になるように両フィルム1・2を熱溶断するとともに、この熱溶断時に手の平部3の基端の開口部10を除いて外郭線11を熱溶着してなる。手袋の着用に際し、使用者は前記開口部10から手袋内に手を差し込み、5本の手指を各指部にそれぞれ入れることになる。 【0018】第1指用の指部5を除き、第2指用ないし第5指用の4本の各指部6・7・8・9には、それぞれの付け根まわりの左右に、外郭線11との間に僅小の間隔を置いて2枚のプラスチック・フィルム1・2を熱溶着することにより、前後方向に連続して延びる線状の熱溶着部12を形成する。つまり、各指部において左右の熱溶着部12・12が外郭線11の内側近傍にあって左右対向状態に位置している。これらの各熱溶着部12は、外郭線11と同時に熱溶着される。 【0019】図の各熱溶着部12は、各指部の付け根まわりにおいて、前後端部が外郭線11側、すなわち左右外側方に屈曲しており、前後中央部が内部中央に向かって突曲する平面視で部分円弧状に形成されている。 【0020】ここで注目すべきは、線状の各熱溶着部12の前後端が外郭線11から分離されており、従って各熱溶着部12と外郭線11との間が、手の平部3の内部と各指部6・7・8・9の内部とをそれぞれ連通状にする通気路13に形成されている点にある。 【0021】かかる手袋によれば、これを着用するに際し、とくに第2指用ないし第5指用の各指部6〜9に使用者の手指を開口部10を介して挿入して行くと、各指部に指先が押し入るに伴い、各指部の内部空気は先の通気路13を介して手の平部3の内部に逃げる。従って、各指部の内部に空気が封じ込まれることがなく、各指部に該当の手指を先端まで円滑に差し込むことができる。各指部の先端が、封じ込まれた空気で膨らんで指先の前方に突出することもない。各指部6〜9の付け根部分は前記熱溶着部12で絞られて手指の根元を締め付けた状態下にあるので、手袋が指先側(前方)に抜け外れるようズレ動くのを確実に阻止できる。その結果、使用者にとって手袋の各指部が長さを含めて太目に形成されていても、使用者の手指に各指部をズレ動かないように抜け止め保持でき、手袋をして指先で物をはさんでつかむ作業が円滑に行える。 【0022】しかも、手袋を脱ぐときは、手袋の各指部6〜9から手指を手前側に抜くに際し、手の平部3の内部空気が通気路13を介して各指部の内部へ流入し得るので、各指部の先端側内部が真空引き状態にならない。従って、各指部が該当の手指に密着状にまとわり付くことがなく、各指部から手指をスムーズに抜き外すことができる。 【0023】前述の各熱溶着部12は、前後端部が外郭線11側の左右外側方に向けて屈曲するよう形成されている。従って、手袋を着用するときは、指先が各熱溶着部12の後端に突っ掛かることを避けられ、かつ手袋を脱ぐときは、指先が各熱溶着部12の前端に引っ掛かることを防止できる。従って、各指部(6〜9)の付け根が絞られていても、この各指部に対する手指の抜き差しが円滑に行える。 【0024】(第2実施例) 図4は本発明に係る手袋の第2実施例を示しており、請求項3記載の発明に対応するものである。これでは、上記の第1実施例に加えて、第1指用の指部5にも、付け根側の左右に、外郭線11との間に僅小の間隔を置いて2枚のプラスチック・フィルム1・2を熱溶着することにより、前後方向に延びる線状の熱溶着部12が形成されており、外郭線11と熱溶着部12との間に、同じく手の平部3の内部と該指部5の内部とを連通状にする通気路13が形成されている。これによれば、第1指用の指部5においても、これに第1指を挿入したとき絞り効果が期待でき、万全のものとなる。 【0025】(第3実施例) 図5は本発明に係る手袋の第3実施例を示す。これでは上記の第1実施例に加えて、第1指用の指部5と第2指用の指部6との間の付け根の左右に、外郭線11との間に僅小の間隔を置いて2枚のプラスチック・フィルム1・2を熱溶着することにより、前後方向に延びる線状の熱溶着部12(12a・12b)が形成されており、外郭線11と熱溶着部12との間に、同じく手の平部3の内部と該指部5・6の内部とを連通状にする通気路13が形成されている。この例で判るように、第2指用の指部6において第1指用の指部5につながる付け根に熱溶着部12bを設けることにより、第1実施例などにおける上方の熱溶着部12cはこれを省略してもよく、この省略した実施形式も請求項1・2・4・5に記載の発明が予想するところである。 【0026】(第4実施例) 図6は本発明に係る手袋の第4実施例を示す。これでは前述の各熱溶着部12が通孔15を介して断続する線状に形成されて外郭線11に接続されたものとなっている。これによっても、通孔15の存在で外郭線11と各熱溶着部12との間に、各指部の内部と手の平部3の内部とを連通状にする通気路13が形成されたものとなる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】390025036 【氏名又は名称】株式会社ホワイトマックス
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| 【出願日】 |
平成13年4月18日(2001.4.18) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100077920 【弁理士】 【氏名又は名称】折寄 武士
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| 【公開番号】 |
特開2002−317320(P2002−317320A) |
| 【公開日】 |
平成14年10月31日(2002.10.31) |
| 【出願番号】 |
特願2001−120312(P2001−120312) |
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