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【発明の名称】 リバーシブル寝衣
【発明者】 【氏名】石河 靖

【要約】 【課題】クリーニングする際に表裏の確認を省くことができる衣類を提供する。

【解決手段】互いに縫着して連続させる布端部にそれぞれJ状折曲部を設けて、一方の折返端片を他方の袋部に挿入して本体部で挟み込んで、かつ、各布の先端部をU形状としたカバー布の内部に挿入し、表裏両面を同一縫製状態としている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 上下セパレートのパジャマ・タイプ、上下連続したガウンやゆかたタイプあるいはじんべい・タイプの寝衣であって、互いに縫着して連続させる布端部にそれぞれJ状折曲部を設けて、折返端片と本体部との間に袋部を形成し、これらJ状折曲部を向かい合わせて重ね、一方の折返端片を他方の袋部に挿入して両方の折返端片を本体部で挟み込んで4枚重ねの状態とし、この重ね合わせ部分の両側折曲端近傍を縫着して表裏両面を同一縫製状態とし、かつ、各布の先端部をU形状としたカバー布の内部に挿入すると共に、該カバー布の両端縁を内向きに折り返し、上記布先端部とカバー布とを5枚重ね状態で縫着して布先端部を封入し、表裏両面を同一縫製状態としていることを特徴とするリバーシブル寝衣。
【請求項2】 前身頃布と後身頃布との脇線縫着部および肩部縫着部、前身頃布、後身頃と袖布との肩回り縫着部、袖布の縫着部、パジャマのズボンの左右レッグ布の両側縫着部、クロッチ部を上記袋部重ね状態で縫着し、パジャマの上衣およびズボンの下端の裾、ガウンおよびじんべいの下端の裾、袖先端の袖口を上記カバー布に封入して縫着している請求項1に記載のリバーシブル寝衣。
【請求項3】 上記パジャマのズボンの上端には、上記カバー布の内部にゴム帯を封入して縫着している請求項1に記載のリバーシブル寝衣。
【請求項4】 上記前身頃布は左右前身頃布からなり、これら左右前身頃布は前中央開きとし、該左右前身頃の前中央開き側先端および後身頃の首回り端にかけて、上記カバー布を襟布として被せて縫着している請求項1または請求項2に記載のリバーシブル寝衣。
【請求項5】 上記左右前身頃布のいずれか一方には、表面側の脇側端および前中央先端より結び紐を突設している一方、左右前身頃布のいずれか他方には、裏面側の脇側端および前中央先端より結び紐を突設し、表裏両面のいずれを使用しても左右身頃部を重ね合わせた状態で脇側と前中央先端から突出する左右の結び紐を結ぶことができる構成としている請求項4に記載のリバーシブル寝衣。
【請求項6】 上記左右前身頃布のいずれか一方の前中央先端近傍の表裏両面に雌雄ホックを取り付けると共に、いずれか他方の前中央先端近傍の表裏両面に雌雄ホックを取り付け、表裏両面のいずれを使用しても左右身頃布を合わせた状態で雌ホックと雄ホックとが対向して係止できる構成としている請求項4に記載のリバーシブル寝衣。
【請求項7】 上記カバー布に封入する布先端部と、カバー布の両側折返部との間にそれぞれ識別テープを挟み込んで縫着し、識別テープを表裏両面のいずれにおいても外部に露出させている請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のリバーシブル寝衣。
【請求項8】 上記布は先染めした布からなり表裏両面に同様の模様が現出しているものからなる請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載のリバーシブル寝衣。
【請求項9】 上記布は表面側および裏面側に同一プリントあるいは異なるプリントが施されている請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載のリバーシブル寝衣。
【請求項10】 病院用寝衣、ホテル用寝衣からなる業務用のものである請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載のリバーシブル寝衣。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リバーシブル寝衣に関し、特に、病院やホテルで使用され、クリーニングに出される業務用寝衣として好適に用いられるものである。
【0002】
【従来の技術】従来、病院やホテルでパジャマやガウン等の寝衣が貸し出されている。これらの寝衣は、通常の個人所有の寝衣と同様に、表側と裏側との区別がなされており、クリーニング後において、当然のことながら表側を表面側として、折り畳んで仕上げられ、この状態で提供されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記病院やホテルで貸し出される業務用の寝衣では、使用後のクリーニング時には、上着の袖が裏返しになった状態や、ズボンの片側が裏返しになった状態等、寝衣の一部、或いは全部が裏返しになった状態のままクリーニングに出される。これら業務用の大量にクリーニングされる寝衣を、一枚毎に表側になるように揃える作業は非常に手数のかかる作業となる。特に、無地で表裏両面が同色の場合や、ストライプ等の模様が先染め繊維を用いた織物から作成されて表裏両面が同様な模様を現出している場合等においては、表側と裏側との区別がつきにくい。よって、このような場合には、縫着部を見て、表側を確認する作業が必要となり、業務用で大量である点より作業手数の迅速化を妨げる要因となる。
【0004】よって、表裏両面の区別が不要となるリバーシブルな寝衣が要望されるが、パジャマやガウン等の寝衣では、前後身頃部の縫着部、袖付けの縫着部、襟回りの縫着部、端始末部等、縫着部がかなり多いため、リバーシブルとすることは容易ではなく、そのため、リバーシブル寝衣は提供されていない。
【0005】本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、クリーニング後に表裏の確認を省くことができるリバーシブル衣類を提供することを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため、本発明は、上下セパレートのパジャマ・タイプ、上下連続したガウンやゆかたタイプあるいはじんべい・タイプの寝衣であって、互いに縫着して連続させる布端部にそれぞれJ状折曲部を設けて、折返端片と本体部との間に袋部を形成し、これらJ状折曲部を向かい合わせて重ね、一方の折返端片を他方の袋部に挿入して両方の折返端片を本体部で挟み込んで4枚重ねの状態とし、この重ね合わせ部分の両側折曲端近傍を縫着して表裏両面を同一縫製状態とし、かつ、各布の先端部をU形状としたカバー布の内部に挿入すると共に、該カバー布の両端縁を内向きに折り返し、上記布先端部とカバー布とを5枚重ね状態で縫着して布先端部を封入し、表裏両面を同一縫製状態としていることを特徴とするリバーシブル寝衣を提供している。
【0007】上記構成とすると、布の端部同士の縫着部では袋部重ね状態で縫着しているため、表裏の区別が付かず、また、布の端始末部分ではカバー布を被せ、該カバー布の両端を袋縫いしているため表裏の区別が付かない。このように、表側と裏側の区別がついていた縫着部を表裏の区別がつかない構成としているため、表側と裏側とのいずれもが使用できるリバーシブルとなる。そのため、クリーニング後に、表裏どちらが表面側になってもよく、表側、裏側を確認する必要がなくなり、クリーニング後の折り畳んで貸し出し状態とする作業を効率良く行うことができる。
【0008】具体的には、前身頃布と後身頃布との脇線縫着部および肩部縫着部、前後身頃布と袖布との肩回り縫着部、袖布の縫着部、パジャマのズボンの左右レッグ布の両側縫着部、クロッチ部を含めて、布端部を互いにに縫着する部分は全て、上記袋部重ね状態で縫着している。 また、パジャマの上衣およびズボンの下端の裾、ガウンおよびじんべいの下端の裾、袖先端の袖口を含めて、布の端始末が必要な部分は全て、カバー布に封入して縫着している。
【0009】上記パジャマのズボンの上端には、上記カバー布の内部にゴム帯を封入して縫着している。上記構成とすることにより、表裏面において同一の縫製となると共に、ズボン上端にゴム帯が取り付けられることにより、ウエスト部でずり落ちないようにとめることができる。
【0010】上記寝衣の前身頃布は左右前身頃布からなり、これら左右前身頃布は前中央開きとし、該左右前身頃の前中央開き側先端および後身頃の首回り端にかけて、上記カバー布を襟布として被せて縫着している。病院やホテルで貸し出される寝衣は、通常前中央開きである。即ち、パジャマの上着は前開きであり、脚先まであるガウン、膝近傍までのじんべいタイプの上下連続した寝衣も前開きとされている。また、これら前開きの両端には首回りから連続する太幅の襟布が取り付けられている。本発明の寝衣では、上記太幅の襟布をU形状に2枚重ねしたカバー布から構成することにより、表裏の区別が付かない工夫をしている。
【0011】上記前中央開きタイプの寝衣では、左右前身頃布のいずれか一方には、表面側の脇側端および前中央先端より結び紐を突設している一方、左右前身頃布のいずれか他方には、裏面側の脇側端および前中央先端より結び紐を突設し、表裏両面のいずれを使用しても左右身頃部を重ね合わせた状態で脇側と前中央先端から突出する左右の結び紐を結ぶことができる構成としている。
【0012】病院やホテルで使用される前中央開きのガウンやじんべいタイプの寝衣では、前打ち合わせした左右身頃は、内面側の先端と外面側裏面の脇側とに基部を縫着した紐を結ぶと共に、外面側の先端と内面側表面の脇側に基部を縫着した紐で結ぶ構成とされており、2本の結び紐が取り付けられている。本発明のリバーシブルからなる場合、上記のように4本の結び紐を取り付け、かつ、表側、裏側の何れが使用されても、上記した従来と同様の使い方で紐が結べるようにして、使用者に違和感を発生させないようにしている。なお、左右身頃布の中央先端に襟布を取り付ける場合には、襟布の先端に結び紐の基部を縫着している。
【0013】上記寝衣がパジャマタイプの場合には、その上着の左右前身頃布のいずれか一方の前中央先端近傍の表裏両面に雌雄ホックを取り付けると共に、いずれか他方の前中央先端近傍の表裏両面に雌雄ホックを取り付け、表裏両面のいずれを使用しても左右身頃布を合わせた状態で雌ホックと雄ホックとが対向して係止できる構成としている。
【0014】上記構成とすると、表側、裏側のいずれの場合も、重ね合わせた対向面で、雌雄フックが向き合うこととなり、これら雌雄フックを係止して留めることができる。
【0015】上記カバー布に封入する布先端部と、カバー布の両側折返部との間にそれぞれ識別テープを挟み込んで縫着し、識別テープを表裏両面のいずれにおいても外部に露出させていることが好ましい。挟み込むのは、襟布および/あるいはズボンの下端の裾が好ましいが、識別できる部位であればどこでもよい。病院やホテルで貸し出す寝衣は、通常、サイズに応じて色の相違する識別テープ布を取り付けている。本発明では、この識別テープをカバー布の両側先端折り返し部分に挟み込んで外部を露出させていることにより、表側と裏側の何れからも識別テープを外観することができ、クリーニング後に分類わけを容易に行うことができる。さらに、カバー布の取付箇所に識別テープを挟んで縫着することにより、寝衣の外観にデザイン的な要素も盛り込むことができ、品質向上を図ることができる。
【0016】本発明のリバーシブル寝衣を形成する布としては、先染めした布が好適に用いられる。この先染めした糸を織って形成された布は、表裏両面が同一の色調となり、布自体も表側と裏側の区別がなくなる。先染めした布は、無地でも良いし、プリント模様等の模様を施したものでもよい。さらに、先染めした布以外でも、表面側および裏面側に同一プリントあるいは異なるプリントが施されているものを用いても良い。表裏両面の模様を異ならせた場合、1枚の寝衣で2種類の外観をもたせることができる利点がある。このように、表側と裏側との区別がない布を用いることにより、リバーシブルとした場合に違和感のない寝衣とすることができる。
【0017】本発明のリバーシブル寝衣は、病院用やホテル用等の業務用のものとして好適に用いられる。ホテルや病院等では、寝衣が大量に使用され、クリーニング量も大量であるため、クリーニング後に表側として折り畳む作業を不要とでき、クリーニング作業効率を飛躍的に高めることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1に第1実施形態に係るリバーシブルとできる寝衣10を示す。寝衣10は、前中央開きで紐を用いて留める半纏タイプの上衣20、ズボン30からなる上下セパレートタイプのものである。上記寝衣10は、表面側10A、裏面側10Bとは略同一仕様として、いずれを外面側として着用しても良い縫製としている。
【0019】上衣20は、図2において、右前身頃布21、左前身頃布22、後身頃布23、右前左袖布24と右後袖布25、左前袖布26と左後袖布27、および襟布28から構成し、右左前身頃布21、22は前中央開きとして、襟布28を右左身頃布21、22の先端部から首回りにあけて連続して設けている。ズボン30は、図3において、右前レッグ布31、右後レッグ布32、左前レッグ布33、左後レッグ布34、ベルト布35、ゴム帯36、右裾布37、左裾布38から構成している。なお、図2および図3において、J状に折り曲げる部分に一点鎖線を示している。
【0020】上記襟布28、ベルト布35、右左裾布37、38はカバー布より構成しており、上衣20の前後身頃下端縁および左右袖口等にはカバー布29を取り付け、布の端始末が必要な箇所には全てカバー布を取り付けている。
【0021】上記カバー布からなる襟布28と右左身頃布21、22、後身頃布23との縫着部には識別テープ40を取り付けると共に、右左裾布37、38と右左前後レッグ布31と32、33と34との縫着部にも識別テープ40を縫着している。上記識別テープ40は本実施形態では紺色とし、一目で識別できるように他の布と色分けしている。
【0022】上記寝衣10は、先染された糸を織った布で構成しており、本実施形態では、色柄が白とピンクのストライプ模様とし、縫い糸の色を白としている。
【0023】上記上衣20およびズボン30は、基本的に、布の先端同士を縫着する部位、例えば、右前身頃布21と後身頃布23の脇線縫着位置では、図4に示すように、右前身頃布21の端縁である折返し端片21aと後身頃布23の端縁である折返し端片23aをそれぞれ折り曲げてJ状折曲部21b、23bを設けて、折り返し端片21a、23aと本体部21c、23cとの間に夫れ夫れ袋部21d、23dを形成している。上記J状折曲部21b、23bを向かい合わせて重ね、右前身頃布21の折り返し端片21aを後身頃布23の袋部23dに挿入すると共に、後身頃布23の折り返し端片23aを左前身頃布の袋部21dに挿入する。このように、折り返し端縁21a、23aを互いに相手方の袋部23d、21dに挿入して、折り返し端縁21a、23aを本体部21c、23cで挟み込んで4枚重ねの状態としている。このように、重ね合わせた状態で、重ね合わせ部の両側折曲端近傍を夫れ夫れ縫着(H1、H2)している。
【0024】このように、布の先端同士を縫着する部位において、袋部重ね状態で縫着しているため、表側と裏側のいずれにおいても、布の切断端が外部に露出せず、表裏両面が同一の縫製状態となる。
【0025】上記袋部を重ねて縫着する形態は、他の布端縁同士を縫着する全ての箇所に適用しており、上衣20では、右前身頃布21と右前後袖布24、25との縫着部、右前身頃布21と後身頃布23との肩部縫着部、左前身頃布22と後身頃布23との脇線、肩部の縫着部、左前身頃布22と左前後袖布26、27の縫着部に適用している。
【0026】上記右前身頃布21、後身頃23と右前後袖布24、25との肩回り縫着部および肩部縫着部では、図5(A)に示すように、右前身頃布21、後身頃23の袖付部21e、23eと右前後袖布24、25の端部である折返し端片24e、25eを向かい合わせる。ついで、図5(B)に示すように、それぞれにJ状折曲部を設けて、折り返し端片24e、25eを右前身頃布21、後身頃23の袖付部21e、23eに挿入する。さらに、図5(C)に示すように、両方の折り返し端片を本体部で挟み込んで8枚の布が重なった状態とし、重ね合わせ部分の両側折曲端近傍を縫製(H1’,H2’)としている。また、左前身頃布22、後身頃23と左前後袖布26、27とも同様にして縫着する。
【0027】各布の先端部で端始末が必要な部分、即ち、右前身頃布21の下端部21g、後身頃布23の下端部23g、左前身頃布22の下端部22g、および右前後袖布24、25の先端24g、25g、左前後袖布26、27の先端26g、27gは、図6に示すように、U形状としたカバー布29を被せ、該カバー布29の内部に挿入すると共に、カバー布29の両端縁29a、29bを内向きに折り返し、下端部21g、23g、22gとカバー布29とを5枚重ね状態で縫着(H3)して下端部21g、23g、22gを封入している。同様に右前後袖布24、25の先端部24g、25g、および左前後袖布26、27の先端部26g、27gについても両端縁を内向きに折り返したU形状のカバー布29を被せて縫着している。カバー布29として身頃布21等と同じ布を用いている。
【0028】右前身頃布21の中央開き側先端部21h、後身頃の首回り端23h、左前身頃布22の中央開き側先端部22hに襟布28をカバー布として上記縫着方法と同様にして被せて縫着する。かつ、図7に示すように、襟布28に封入する右前身頃布21の中央開き側先端部21h、後身頃の首回り端23h、左前身頃布22の中央開き側先端部22hと、襟布28の両側折り返し部28a、28bとの間にそれぞれ識別テープ40(40A、40B)を挟み込んで縫着し、識別テープ40を表裏両面のいずれにおいても外部に露出させている。
【0029】上衣20の附属品として、図8に示すように、右前身頃布21の脇側端および前中央先端より結び紐41A、41A’を突設している一方、左前身頃布22にも脇側端および前中央先端より結び紐41B、41B’を突設している。さらに、左前身頃布22の表面にポケット42Aを縫着すると共に、右前身頃布21の裏面にポケット42Bを縫着している。表面側10Aを使用して、前打ち合わせで、図1に示すように、右前身頃布21を内側、左前身頃布22を外側として使用するときは、外側で結び紐41Aと41B’を結に、内側で紐41A’と41Bを結び、右左身頃布21A、22Aを重ね合わせて連結でき、ポケット42Aが現れる。一方、裏面側10Bを使用するときも同様で、結び紐41A’と41Bを結んで右左身頃布21B、22Bを重ね合わせることができ、ポケット42Bが現れる。
【0030】ズボン30も上衣20と同様な縫製としており、布の先端同士縫着する部位、即ち、右前レッグ布31と右後レッグ布32の両側の内外縫着部、左前レッグ布33と左後レッグ布34の両側の内外縫着部を、左右前レッグ布の前中心縫着部、左右後レッグ布の後中心縫着部は、上衣20と同様に、袋部を設けて重ね合わせ、折り返し端を袋部に挿入して縫着している。
【0031】即ち、図9(A)に示すように、右前レッグ布31の折り返し端部31bと右後レッグ布32の折り返し端部32bとを袋部31d、32dに挿入して縫着している。
【0032】右前後レッグ布31、32と左前後レッグ布33、34とのクロッチ部の縫着部では、図9(A)に示すように、右前後レッグ布31、32の股付部31c、32cと左前後レッグ布33、34の股付部33c、34cを向かい合わせ、図9(B)に示すように、それぞれJ状折曲部を設けて折り返し端片である股付部31c、32cを左前後レッグ布33、34と股付部33c、34cとでできる袋部に挿入して、図9(C)に示すように、両方の折り返し端片を本体部で挟み込んで重ね合わせ部分の両側折曲端近傍を2列にわたって縫着する。
【0033】ズボン30の上端のウエスト部W(W=31d+32d+33d+34d)に、図10に示すように、カバー布であるベルト布35を逆U形状として被せ、内部にゴム帯36を封入すると共に、ベルト布の両端縁を内向きの折返し部35a、35bを設けて、前後右左のレッグ布の上端部を挿入し、5枚重ね状態で縫着(H4)している。また、ベルト布35はウエスト部W(31d+32d+33d+34d)よりも長いものを用い、ギャザーをよせて縫着している。
【0034】さらに、図11に示すように、右前後レッグ布31、32の裾部31e、32eをU形状としたカバー布である右裾布37の内部に挿入し、右裾布37の両端縁を内向きの折り返し部37a、37bを設けて、先端部31e、32eと右裾布37の両側折返し部37a、37bとの間にそれぞれ識別テープ40を挟み込んで縫着し、識別テープ40を表裏両面のいずれにおいても外部に露出させている。また、左前後レッグ布33、34の裾部33e、34eについても同様に左裾布38で識別テープ40を挟み込んで縫着している。
【0035】また、表裏両面共、ウエストライン近傍にサイズ記載布43をそれぞれ縫着する。即ち、左前レッグ布33の表面側および右後レッグ布31の裏面側にサイズ記載布43を取り付けている。このように縫着すると、サイズ記載布43の縫着についても表裏対称となるため、表裏どちらを使用しても、一見してサイズがわかることとなる。
【0036】上記構成とすると、上衣20、ズボン30からなる寝衣10は、表面側あるいは裏面側のどちらを使用しても同様の外観となる。そのため、クリーニング時に裏側となっていても表側に裏返す必要はなく、表裏の確認が不要となる。また、上衣20の襟部および下衣30の裾部に識別テープ40を挟み込んで縫製することにより、外観において一見してリバーシブル寝衣10のサイズ等が識別できる。そのため、クリーニング後におけるサイズ分けが容易になる。
【0037】図12、図13に、第1実施形態の変形例に係るリバーシブルの寝衣50を示す。上記寝衣50は、上衣51において前面中央で右左前身頃を雌雄ホックで合わせる構成としている点が第1実施形態と相違するだけで、上衣51とズボン58とからなる。即ち、右左前身頃布52、53の中央先端部にU形状に2つ折りしたカバー布54、55を被せて縫着し、カバー布54の表面側54Aに雄ホック56A、裏面側54Bに雌ホック56Bを取り付けると共に、カバー布55の表面側55Aに雄ホック57A、裏面側55Bに雌ホック57Bを取り付けている。
【0038】上記構成とすると、表裏両面のいずれを使用しても右左前身頃布52、53のいずれが外面側となっても、図13(A)(B)に示すように、雌雄ホックが対向した状態となり、これらを係止することができる。上記雌雄ホックは、布に縫い込ませて、布からの突出量が少ないタイプ(所謂、アメリカンフックタイプ)が好適に用いられる。ズボン58を含め、他の構成は識別テープ40を取り付ける構成を含め、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
【0039】図14は第2実施形態に係るリバーシブルの寝衣60を示す。上記寝衣60は、上下連続して、裾が膝近傍となるじんべい型とており、外側側とする左前身頃62の脇側端および前中央先端より結び紐63を突設している一方、内側とする右前身頃61の脇側端および前中央先端より結び紐64を突設している。他の構成は識別テープ40を取り付ける構成を含め、第1実施形態の上衣と同様な構成であるため説明を省略する。
【0040】第2実施形態の変形例に係るリバーシブルの寝衣70を図15に示す。上記寝衣70は、紐ではなく雌雄ホック56’、57’を用いている点のみが第2実施形態と相違し、識別テープ40を取り付けている構成を含め、他の点は第2実施形態と同様としている。
【0041】第3実施形態に係るリバーシブルの寝衣80を図16に示す。上記寝衣80は、布の両面に異なるプリント模様DとD’とを施したものであり、右左身頃布21’、22’、後身頃布23’、右前後袖布24’と25’,左前後袖布26’と27’はいずれも、表側はプリント模様Dとし、裏側は水玉模様D’としている。
【0042】なお、本発明は上記実施形態に限定されず、裾が足まである長いガウンタイプにも適用できる。さらに、ズボンタイプでは、レッグ部は前後で分割せずに、輪状に折り返して内側部のみで縫着するタイプとしてもよい。同様に、袖も前後で分割せずに、輪状に折り返して袖下部分で縫着するタイプとしてもよい。
【0043】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明のリバーシブル寝衣によれば、布同士を縫着する部分では袋部を重ね合わせて布先端を外部に露出させない縫製とし、布の端始末が必要は部分ではカバー布を被せて縫着しているため、表面側と裏面側を同一の縫製形態とすることができ、表面側と裏面側のどちらを使用しても同様の形態のリバーシブルとすることができる。よって、クリーニング後に表裏の確認をすることなく折り畳むことができ、病院やホテルで用いる貸し出し用の寝衣を大量にクリーニング後の作業を飛躍的に効率化することができる。
【出願人】 【識別番号】501046464
【氏名又は名称】株式会社廣瀬商会
【出願日】 平成13年4月25日(2001.4.25)
【代理人】 【識別番号】100072660
【弁理士】
【氏名又は名称】大和田 和美
【公開番号】 特開2002−317313(P2002−317313A)
【公開日】 平成14年10月31日(2002.10.31)
【出願番号】 特願2001−127392(P2001−127392)