| 【発明の名称】 |
ポリエステル系裏地およびその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】春田 勝
【氏名】柴田 忠弘
【氏名】榎原 章
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| 【要約】 |
【課題】曲げ柔らかく、曲げ回復性に優れたしなやかな風合いを有し、縫い目ずれの生じにくいポリエステル系フィラメントから成る裏地を提供する。
【解決手段】タテ糸およびヨコ糸ともポリエステル系フィラメントで構成され、次式で示されるカバーファクターが1550以上の平織物、または1800以上のツイル織物であり、KES法による曲げ剛性がタテ、ヨコとも0.030g・cm2/cm以下であり、かつ曲げ回復性がタテ、ヨコとも0.010g・cm/cm以下であるポリエステル系裏地。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】タテ糸およびヨコ糸ともポリエステル系フィラメントで構成され、次式で示されるカバーファクターCFが1550以上の平織物であり、KES法による曲げ剛性がタテ、ヨコとも0.030g・cm2/cm以下であり、かつ曲げ回復性がタテ、ヨコとも0.010g・cm/cm以下であるポリエステル系裏地。 CF={√(D1)×M}+{√(D2)×N} D1:タテ糸の繊度(dtex) M :タテ糸の密度(本/2.54cm) D2:ヨコ糸の繊度(dtex) N :ヨコ糸の密度(本/2.54cm) 【請求項2】タテ糸およびヨコ糸ともポリエステル系フィラメントで構成され、次式で示されるカバーファクターCFが1800以上のツイル織物であり、KES法による曲げ剛性がタテ、ヨコとも0.030g・cm2/cm以下であり、かつ曲げ回復性がタテ、ヨコとも0.010g・cm/cm以下であるポリエステル系裏地。 CF={√(D1)×M}+{√(D2)×N} D1:タテ糸の繊度(dtex) M :タテ糸の密度(本/2.54cm) D2:ヨコ糸の繊度(dtex) N :ヨコ糸の密度(本/2.54cm) 【請求項3】フィラメントの表面に柔軟仕上げ剤が付着している請求項1または2記載のポリエステル系裏地。 【請求項4】柔軟仕上げ剤がシリコーン系樹脂を含む請求項1〜3のいずれか記載のポリエステル系裏地。 【請求項5】15〜30%の減量加工を施してなる請求項1〜4のいずれか記載の裏地。 【請求項6】タテ糸およびヨコ糸ともポリエステル系フィラメントで構成された、次式で示されるカバーファクターCFが減量加工前の段階で1750以上の平織物に、15〜30%の減量加工を施すポリエステル系裏地の製造方法。 CF={√(D1)×M}+{√(D2)×N} D1:タテ糸の繊度(dtex) M :タテ糸の密度(本/2.54cm) D2:ヨコ糸の繊度(dtex) N :ヨコ糸の密度(本/2.54cm) 【請求項7】タテ糸およびヨコ糸ともポリエステル系フィラメントで構成された、次式で示されるカバーファクターCFが減量加工前の段階で2000以上のツイル織物に、15〜30%の減量加工を施すポリエステル系裏地の製造方法。 CF={√(D1)×M}+{√(D2)×N} D1:タテ糸の繊度(dtex) M :タテ糸の密度(本/2.54cm) D2:ヨコ糸の繊度(dtex) N :ヨコ糸の密度(本/2.54cm) 【請求項8】柔軟仕上げ剤を付与する請求項6または7記載のポリエステル系裏地の製造方法。 【請求項9】柔軟仕上げ剤がシリコーン系樹脂を含む請求項6〜8のいずれか記載のポリエステル系裏地の製造方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、しなやかな風合いを有する、ポリエステル系フィラメントから成る織物裏地(以下、ポリエステル系裏地とも呼ぶ。)に関する。 【0002】 【従来の技術】裏地は、表地とのなじみを良くし、衣服のシルエットを整えるために、柔らかさと、張り、腰、すなわち弾力性を併せ持つしなやかさが必要である。 【0003】従来のポリエステル系裏地は、天然繊維や再生繊維にない特性、すなわち防しわ性がよく、洗濯による寸法安定性に優れ、耐摩耗性に富み、外観変化の少ない特性を有しているが、風合いがペーパーライクでしなやかさに劣る欠点を有していた。 【0004】このペーパーライクな風合いを改善し、しなやかさを付与するために、収縮率の大きな糸を用いて製織し、収縮、弛緩させてドレープ性の良好な織物を製造する方法もみられるが、このようにして得られた織物は、加工しわなどにより表面品位の劣るものが多く見られる。 【0005】また、柔らかさを得る方法として、一般的にアルカリ処理による減量加工があり、単純には高い減量率で減量することにより柔らかさを得るといったことも考えられる。しかし、減量率を高くすると、腰がなくなり、また、縫製後、縫い目に着用等により応力がかかると織糸がずれて開いてしまう現象である縫い目ずれが生じ易くなるため、減量率を低く設定せざるを得ないのが現状である。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記従来の欠点を解消し、柔らかさと弾力性を併せ持つしなやかさを有し、縫い目ずれの生じにくいポリエステル系裏地を提供せんとするものである。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意検討の結果、従来では採用し得なかった高密度の織物を裏地に採用し、更にその問題点を克服することで、本発明に到達した。 【0008】すなわち本発明は、タテ糸およびヨコ糸ともポリエステル系フィラメントで構成され、次式で示されるカバーファクターCFが1550以上の平織物であり、KES法による曲げ剛性がタテ、ヨコとも0.030g・cm2/cm以下であり、かつタテ、ヨコとも曲げ回復性が0.010g・cm/cm以下であるポリエステル系裏地である。 CF={√(D1)×M}+{√(D2)×N} D1:タテ糸の繊度(dtex) M :タテ糸の密度(本/2.54cm) D2:ヨコ糸の繊度(dtex) N :ヨコ糸の密度(本/2.54cm)。 【0009】また本発明は、タテ糸およびヨコ糸ともポリエステル系フィラメントで構成され、上記式で示されるカバーファクターCFが1800以上のツイル織物であり、KES法による曲げ剛性がタテ、ヨコとも0.030g・cm2/cm以下であり、かつ曲げ回復性がタテ、ヨコとも0.010g・cm/cm以下であるポリエステル系裏地である。 【0010】また本発明は、タテ糸およびヨコ糸ともポリエステル系フィラメントで構成された、上記式で示されるカバーファクターCFが減量加工前の段階で1750以上の平織物に、15〜30%の減量加工を施すポリエステル系裏地の製造方法である。 【0011】また本発明は、タテ糸およびヨコ糸ともポリエステル系フィラメントで構成された、上記式で示されるカバーファクターCFが減量加工前の段階で2000以上のツイル織物に、15〜30%の減量加工を施すポリエステル系裏地の製造方法である。 【0012】尚、従来のポリエステル系裏地においては、上記カバーファクターが平織物で1350〜1500程度、ツイル織物で1650〜1750程度のものが殆ど採用されていた。 【0013】 【発明の実施の形態】本発明の裏地について説明する。本発明で用いるポリエステル系フィラメントは、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート等のポリエステル系重合体及びこれらの共重合体からなるものであり、これらの重合体及び共重合体に制電剤、難燃剤、耐熱材、耐光剤、酸化チタン等の添加剤を加えることは何らさしつかえない。 【0014】例えば、A.混練により繊維内部に制電剤を筋状に分散させた態様B.芯鞘型複合繊維の芯部に制電剤を含有させた態様等は、裏地用途に好ましい制電性を、繊維に持続的に付与することができ、好ましい。 【0015】制電剤としては、ポリエーテルとポリアミドとのブロック共重合体であるブロックポリエーテルアミドを好ましく採用することができる。 【0016】ポリエーテルとしてはポリアルキレンエーテルが好ましく、ポリエチレンエーテル、ポリプロピレンエーテル、ポリエチレンプロピレンエーテルなどのエチレンオキサイドの重合生成物がある。これらポリエーテルの分子量は1000以上、好ましくは3000〜8000のものがよく、なかでもポリエチレングリコールの使用が最も適している。 【0017】ポリアミドとしては、ナイロン6、ナイロン8、ナイロン12、ナイロン66、ナイロン610のようなホモポリアミドあるいはこれら同士または他の共重合成分を含む共重合体がある。 【0018】ブロックポリエーテルアミド中のポリエーテル成分対ポリアミド成分の重量比は50対50から70対30が好ましい。 【0019】またさらに、有機電解質として、ドデシルベンゼンスルホン酸、トリデシルベンゼンスルホン酸、ノニルベンゼンスルホン酸、ヘキサデシルスルホン酸、ドデシルスルホン酸などのスルホン酸とナトリウム、カリウム、リチウムなどのアルカリ金属塩、ジステアリン酸ソーダなどのリン酸のアルカリ金属塩、その他有機カルボン酸のアルカリ金属塩を添加することも好ましい。なかでもドデシルベンゼンスルホン酸ソーダなどのスルホン酸の金属塩が良好である。 【0020】ブロックポリエーテルアミドとあわせた制電剤中の有機金属塩の比率は、1〜10重量%が好ましい。より好ましくは3〜7重量%の範囲である。1重量%以上とすることで制電性が向上し、10重量%以下とすることで制電剤の溶融粘度の低下を抑え、繊維中での筋形成により制電性が向上する。 【0021】上記Aの態様においては、ポリエステルに対し上記制電剤を0.2重量%以上、5重量%以下含有させることが好ましい。 【0022】上記Bの態様においては、同心芯鞘とするのが好ましく、芯鞘複合における芯成分の比率を5〜50重量%とするのが好ましく、芯成分は、鞘成分との親和性を有するポリエステルと上記制電剤とを混合したものとするのが好ましい。また、その際の上記制電剤の添加量は、芯鞘型複合繊維に対して0.03〜5重量%となるようにするのが好ましい。 【0023】また、フィラメントの断面形状ついての制限はなく、丸型、三角型、L型、Y型、T型、W型、扁平型、多角形型、多葉型、中空型や不定形型の様なものでもよい。 【0024】繊維の太さは、トータル繊度として、30〜150dtexが好ましく、さらには50〜100dtexが好ましい。単糸繊度は0.5〜10dtexが好ましく、さらには1〜6dtexの範囲が好ましい。 【0025】本発明におけるカバーファクターCFは、次式で示されるものであり、数値が大きいほど高密度な織物となる。 CF={√(D1)×M}+{√(D2)×N} D1:タテ糸の繊度(dtex) M :タテ糸の密度(本/2.54cm) D2:ヨコ糸の繊度(dtex) N :ヨコ糸の密度(本/2.54cm) そして本発明の裏地は、このカバーファクターCFが、平織物使いで1550以上、ツイル織物使いで1800以上とすることが重要である。カバーファクターが規定する数値の未満になると、張り・腰が無くなり、更には、タテ糸およびヨコ糸がずれ易くなり、縫い目ずれが発生する。また、曲げに対する柔らかさを考慮すると、カバーファクターCFは、平織物で1900以下、ツイル織物で2200以下とするのが好ましい。 【0026】本発明の裏地は、KES法による曲げ剛性がタテ、ヨコとも0.030g・cm2/cm以下であることが重要である。曲げ剛性が0.030g・cm2/cmを超えると、柔らかさを得ることができない。一方、曲げ剛性の下限値としては、好ましくは0.008である。曲げ剛性は、次のように測定される。 (曲げ剛性)カトーテック(株)製のKES−FB2を用いて、20cm×20cmの織物を有効試料長20cm×1cmで把持し、最大曲率±2.5cm-1の条件下で曲げたときの曲率が±0.5から±1.5cm-1の単位幅当たりの曲げモーメント(g・cm/cm)の変化分を曲率(cm-1)で除した値(g・cm2/cm)である。すなわち、曲げモーメントの傾きを示す。この数値が大きい程、曲げに対して硬くなる。 【0027】本発明の裏地は、KES法による曲げ回復性がタテ、ヨコとも0.010g・cm/cm以下であることが重要である。曲げ回復性が0.010g・cm/cmを超えると、張り、腰を得ることができない。一方、曲げ回復性の下限値としては、好ましくは0.0005である。曲げ回復性は、次のように測定される。 (曲げ回復性)カトーテック(株)製のKES−FB2を用いて、20cm×20cmの織物を有効試料長20cm×1cmで把持し、最大曲率±2.5cm-1の条件下で曲げたときの曲げモーメントをタテ軸として、曲率をヨコ軸に記した往復ヒステリシス曲線において曲率が±1.0cm-1での往復ヒステリシス曲線の幅の値(g・cm/cm)である。この数値が大きい程、曲げ回復性が低い。 【0028】従来のポリエステル系裏地においては、曲げ柔らかさ(適度な曲げ剛性)と曲げ回復性を上記の様に同時に満足することは不可能だったのである。その克服については後述の製造方法にて説明する。 【0029】本発明の裏地は、フィラメントの表面に柔軟仕上げ剤が付着していることが好ましい。柔軟剤を付与することにより、さらに曲げ柔らかくなり、また曲げ回復性も良くなり、しなやかな風合いが得られ好ましい。柔軟剤としては、シリコーン系樹脂、ウレタン系樹脂、エステル系樹脂、アクリル系樹脂、オレフィン系樹脂等を用いることができるが、滑り性の点で特にシリコーン系樹脂が好ましい。滑り性も、裏地として好適に望まれる特性である。 【0030】従来は、シリコーン系樹脂を用いると、織糸が滑り易くなり、縫い目ずれの問題が発生し易かったが、本発明のカバーファクターの範囲とした高密度織物では、これが問題ないレベルとなるという利点もある。 【0031】次に、本発明の裏地の製造方法について説明する。本発明の裏地の製造方法では、ポリエステル系フィラメントで構成された高密度の織物に、15〜30%の減量加工を施すことが重要である。高密度織物に高い減量率での減量加工を施すことにより、織糸の単糸間およびタテ糸、ヨコ糸の交錯点に空隙を作ることができ、自由度が向上する。すると、高密度織物としての張り・腰は保ちながらも、柔らかさを付与することが可能となり、前述のように従来のポリエステル系裏地では両立し得なかった、曲げ柔らかさと曲げ回復性を、同時に満足させることができる。減量率が15%未満では、曲げ硬くまた曲げ回復性も悪い。減量率が30%を超えると、曲げ柔らかさはあるが、曲げ回復性が悪くなる。また、縫い目ずれが発生する。減量率は、次式で算出する。 減量率(%)=100×(減量前の織物の質量−減量後の織物の質量)/減量前の重量 。 【0032】15〜30%の減量加工を施すための、ポリエステル系フィラメントで構成された高密度の織物のカバーファクターCFとしては、減量加工による繊度の変化等を考慮して、平織物で1750以上、ツイル織物で2000以上とする。そうすることにより、従来よりも高い減量率で減量加工しても織糸がずれにくく、縫い目ずれを抑えることができる。また、曲げに対する柔らかさを考慮すると、減量加工前の段階のカバーファクターCFは、平織物で2100以下、ツイル織物で2400以下とするのが好ましい。 【0033】また生機の段階でのカバーファクターも、精練処理による収縮を考慮して、減量加工前の段階で上記のカバーファクターになる様にする生機設計することになる。 【0034】以下、製造手順に沿って、本発明の裏地の製造方法をより具体的に説明する。ただし、これらに限定されることを示すものではない。製織は例えば、糊付けしたタテ糸を用い、ウォータージットルームで行うことができる。次いで、オープンソーパーで糊抜き・精練処理する。 【0035】乾燥後、減量加工前にピンテンター等で熱セットを行なうことが好ましい。織クリンプを熱固定することで、前述のように減量加工により織糸の単糸間およびタテ糸、ヨコ糸の交錯点に空隙を作りやすくなるからである。熱セットの条件としては、170℃以上の乾熱が好ましい。 【0036】次いで、液流染色機等を用いアルカリ減量加工を行なう。減量加工は、連続減量加工法、液流減量加工法、コールドバッチ減量加工法、吊り減量加工方法等、任意な加工法を用いればよいが、風合いおよびコスト面から連続減量加工法または液流減量加工法が好ましい。 【0037】減量加工後の染色加工としては、一般的なポリエステル系フィラメントで構成されている従来の裏地の染色加工方法でよく、液流染色機、ジッカー染色機、ビーム染色機、ウインス染色機等を用いることができるが、品位および風合い面から液流染色機で染色することが好ましい。染色条件としては、不要な収縮を抑えてカバーファクターの制御を容易とするよう、前記熱セットの条件との関係を考慮して設定すると良い。 【0038】その後、ピンテンター、クリップテンター等で仕上セットする。この仕上セット時に柔軟剤をパッディング等で付与すると良い。付与方法は特に限定はないが、設備の汎用性およびコスト面からパッディング後キュアリングして固着させる方法が好ましい。仕上げセットは、不要な収縮や緊張を抑えてカバーファクターの制御を容易とするよう、なるべく有り幅・有り長さに固定して行うのが好ましい。また、帯電防止剤、スリップ防止剤等を柔軟剤と併用しても良い。 【0039】 【実施例】以下、本発明を実施例で詳細に説明するが本発明はこれらに限定されるものではない。 (測定方法) (1)曲げ剛性:前記と同じ(2)曲げ回復性:前記と同じ(3)縫い目ずれ:JIS L−1096滑脱抵抗力B法の薄地測定法に準ずる。 (4)風合い官能試験風合いについて、次の4段階で官能評価した。 ◎:柔らかく、反発性に優れたしなやかな風合い。 ○:柔らかいが、やや反発性に劣る。 △:やや粗硬な風合い。 ×:粗硬な風合い。 【0040】〔実施例1〕タテ糸に56dtex、単糸数36本のポリエチレンテレフタレートの丸断面フィラメント糸をポリビニールアルコールで糊付けした糸を用い、ヨコ糸に84dtex、単糸数36本のポリエチレンテレフタレートの丸断面フィラメント糸を用い、平組織でタテ密度116本/2.54cm、ヨコ密度85本/2.54cmの織物を製織した。得られた織物をソフサーで糊抜きし、精練リラックス処理した後、乾燥し、ピンテンターでタテ密度が131本/2.54cm、ヨコ密度が92本/2.54cmになるように190℃で1分間プレセットした(プレセット後のカバーファクターCFは1824である)。その後、液流染色機で20%の減量加工を施した。引き続き、液流染色機でグレーに染色した。乾燥後パッダー付きのピンテンターで、シリコーン系の柔軟剤と帯電防止剤を付与し、180℃で40秒間仕上セットを施し、タテ密度が131本/2.54cm、ヨコ密度が92本/2.54cmの織物裏地を得た。この裏地のタテ糸およびヨコ糸を分解して繊度を測定したところ、タテ糸は50dtex、ヨコ糸は68dtexであり、カバーファクターは1684であった。 【0041】なお、用いたシリコーン系の柔軟剤と帯電防止剤は次のとおりである。 シリコーン系の柔軟剤:明成化学(株)製エレガノールHS-1 3wt%帯電防止剤:明成化学(株)製デレクトールLM-3 1wt% 。 得られた織物裏地の曲げ剛性、曲げ回復性、縫い目ずれおよび風合い官能試験の評価を行ない表1に示す。柔らかく、反発性に優れたしなやかな風合いで、また、縫い目ずれも実用上問題のない範囲のものであった。 【0042】[実施例2]タテ糸とヨコ糸の準備までは実施例1と同様に、1/2ツイル組織でタテ密度164本/2.54cm、ヨコ密度77本/2.54cmの織物を製織した。得られた織物をソフサーで糊抜き、精練リラックス処理した後、乾燥し、ピンテンターでタテ密度が175本/2.54cm、ヨコ密度が85本/2.54cmになるように190℃で1分間プレセットした(プレセット後のカバーファクターCFは2089である)。その後、液流染色機で22%の減量加工を施した。引き続き、液流染色機でグレーに染色した。乾燥後パッダー付きのピンテンターで、シリコーン系の柔軟剤と帯電防止剤を付与し、180℃で40秒間仕上セットを施し、タテ密度が175本/2.54cm、ヨコ密度が85本/2.54cmの織物裏地を得た。この裏地のタテ糸およびヨコ糸を分解して繊度を測定したところ、タテ糸は45dtex、ヨコ糸は62dtexであり、カバーファクターCFは1843であった。 【0043】なお、用いたシリコーン系の柔軟剤と帯電防止剤は、実施例1と同じである。得られた織物裏地の曲げ剛性、曲げ回復性、縫い目ずれおよび風合い官能試験の評価を行ない表1に示す。柔らかく、反発性に優れたしなやかな風合いで、また、縫い目ずれも実用上問題のない範囲のものであった。 【0044】[比較例1]タテ糸とヨコ糸の準備までは実施例1と同様に、平組織でタテ密度97本/2.54cm、ヨコ密度75本/2.54cmの織物を製織した。得られた織物をソフサーで糊抜き、精練リラックス処理した後、乾燥し、ピンテンターでタテ密度が104本/2.54cm、ヨコ密度が82本/2.54cmになるように190℃で1分間プレセットした(プレセット後のカバーファクターCFは1413である)。その後、液流染色機で11%の減量加工を施した。引き続き、液流染色機でグレーに染色した。乾燥後パッダー付きのピンテンターで、帯電防止剤を付与し、180℃で40秒間仕上セットを施し、タテ密度が104本/2.54cm、ヨコ密度が82本/2.54cmの織物裏地を得た。この裏地のタテ糸およびヨコ糸を分解して繊度を測定したところ、タテ糸は50dtex、ヨコ糸は75dtexであり、カバーファクターCFは1445であった。 【0045】なお、用いた帯電防止剤は、実施例1と同じである。得られた織物裏地の曲げ剛性、曲げ回復性、縫い目ずれおよび風合い官能試験の評価を行ない表1に示す。粗硬な風合いのものであった。 【0046】[比較例2]タテ糸とヨコ糸の準備までは実施例1と同様に、1/2ツイル組織でタテ密度146本/2.54cm、ヨコ密度77本/2.54cmの織物を製織した。得られた織物をソフサーで糊抜き、精練リラックス処理した後、乾燥し、ピンテンターでタテ密度が150本/2.54cm、ヨコ密度が82本/2.54cmになるように190℃で1分間プレセットした(プレセット後のカバーファクターCFは1874である)。その後、液流染色機で10%の減量加工を施した。引き続き、液流染色機でグレーに染色した。乾燥後パッダー付きのピンテンターで、帯電防止剤を付与し、180℃で40秒間仕上セットを施し、タテ密度が150本/2.54cm、ヨコ密度が82本/2.54cmの織物裏地を得た。この裏地のタテ糸およびヨコ糸を分解して繊度を測定したところ、タテ糸は50dtex、ヨコ糸は76dtexであり、カバーファクターは1776であった。 【0047】なお、用いたシリコーン系の柔軟剤と帯電防止剤は、実施例1と同じである。得られた織物裏地の曲げ剛性、曲げ回復性、縫い目ずれおよび風合い官能試験の評価を行ない表1に示す。やや粗硬な風合いのものであった。 【0048】[比較例3]比較例1において減量率を20%とした以外は、比較例1と同様に加工し、タテ密度が104本/2.54cm、ヨコ密度が82本/2.54cmの織物裏地を得た。この裏地のタテ糸およびヨコ糸を分解して繊度を測定したところ、タテ糸は46dtex、ヨコ糸は68dtexであり、カバーファクターCFは1382であった。 【0049】得られた織物裏地の曲げ剛性、曲げ回復性、縫い目ずれおよび風合い官能試験の評価を行ない表1に示す。大きな縫い目ずれが発生した。 【0050】[比較例4]比較例2において減量率を20%とした以外は、比較例2と同様に加工し、タテ密度が150本/2.54cm、ヨコ密度が82本/2.54cmの織物裏地を得た。この裏地のタテ糸およびヨコ糸を分解して繊度を測定したところ、たて糸は45dtex、ヨコ糸は68dtexであり、カバーファクタァーCFは1682であった。 【0051】得られた織物裏地の曲げ剛性、曲げ回復性、縫い目ずれおよび風合い官能試験の評価を行ない表1に示す。大きな縫い目ずれが発生した。 【0052】 【表1】
【0053】 【発明の効果】本発明によって、曲げ柔らかく、曲げ回復性に優れたしなやかな風合いを有し、表地とのなじみがよく、また、縫い目ずれ問題のないポリエステル系フィラメントから成る裏地を得ることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003159 【氏名又は名称】東レ株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年4月12日(2001.4.12) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2002−309423(P2002−309423A) |
| 【公開日】 |
平成14年10月23日(2002.10.23) |
| 【出願番号】 |
特願2001−113819(P2001−113819) |
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