| 【発明の名称】 |
裏 地 |
| 【発明者】 |
【氏名】松居 敏之
|
| 【要約】 |
【課題】貸衣装は、着用者の皮脂や化粧が付着するため、着用後に除去作業が必要となるが、この除去作業は多くの手間がかかるほか、貸衣装の汚れを完全に除去できない恐れがあった。
【解決手段】裏地1を、ドレス2の裏面21側において、少なくとも着用者の肌に直接的に触れる部分に設け、ドレス2に対して着脱可能としている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】不特定多数の着用者が着用する可能性がある貸衣装等の衣服に設けた裏地であって、少なくとも着用者の肌に直接的に触れる部分に設けてあり、前記衣服に対して着脱可能である事を特徴とする裏地。 【請求項2】前記衣服との間に、着脱可能に止着するための止着部を具備している事を特徴とする請求項1記載の裏地。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、特に貸衣装等の衣服に好適に利用される裏地に関するものである。 【0002】 【従来の技術】例えば、不特定多数の着用者に着用される貸衣装等の衣服がある。この貸衣装の着用者は華美な装いをする場合が多く、顔から首にかけて化粧を厚めに塗布する傾向がある。特に貸衣装がウェディングドレス(以下ドレスと略す)である場合、ドレスのデザインは、肩から肩胛骨下部まで露出しているものが多数を占めており、着用者は、下着がドレスの縁から外部に表出しないように、そのドレスに応じた身体を被覆する範囲が狭い下着を着用する。そのため、着用者の肌とドレスが接触する面積が増え、化粧や皮脂等は、ドレスの襟刳り等の肌に直接的に触れる部分に付着する。 【0003】この化粧や皮脂等が付着することによって生じるドレスの汚れを除去するために、前記ドレスは早急に洗濯されるべきである。しかしながら、前記ドレスは、その需要に合わせて貸し出す必要があるので、洗濯は最小限にとどめられている。そのため、貸し手は、ベンジンや蒸気を利用して肌に直接的に触れる部分の汚れのみを除去する一時的な除去作業を行い、ドレスを次の借用者に貸し出すようにしている 。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかし、前述した除去作業は、肌に直接的に触れる部分に付着する汚れの検出と、ベンジンや蒸気等による前記汚れの浮き出しと、その浮き出た汚れのぬぐい取りと、作業後のドレスのしわを伸ばす等の多くの手順があり、極めて時間と手間がかかるものである。 【0005】さらに、この除去作業では、汚れを完全に除去および漂白する事ができない恐れがあり、この除去できない汚れは、ドレスに黄ばみやシミの原因を与えることに成りかねない。特にドレスは、生涯の貴重なセレモニーに着用するので、外観が清潔で華美である事が重視されるにもかかわらず、前記汚れは、そのドレスの価値を低減させる上、前記除去作業で使用するベンジンや蒸気は、ドレスの素材に負担を与え、その劣化を促進させる恐れがある。 【0006】 【課題を解決するための手段】上述した課題に鑑み、本発明は、不特定多数の着用者が着用する可能性がある貸衣装等の衣服に設けた裏地であって、少なくとも着用者の肌に直接的に触れる部分に設けてあり、前記衣服に対して着脱可能である事を特徴とする裏地である。 【0007】このような構成のものであると、裏地は、衣服の肌に直接的に触れる部分に取り付けられているので、化粧や皮脂等から衣服を保護できる。さらに、衣服に対して着脱可能であるので、前記裏地は、着用後に取り外され、洗濯して再利用されたり、廃棄処分して新しい裏地と交換されたりする等、前記衣服を常に美しく清潔な状態で保管、貸し出し等することを可能にする。また、ベンジンや蒸気による除去作業が不必要となるので、除去作業に費やす時間と手間が削減される上、衣服の素材に対する負荷がないため、除去作業が原因で衣服が劣化する恐れを払拭できる。 【0008】好適な実施の形態としては、衣服との間に、着脱可能に止着するための止着部を具備しているものが挙げられる。 【0009】このような構成のものであると、使用後の裏地は、衣服から容易に着脱できる。この止着部の好適な形態としては、衣服に仮縫いするための糸や、面ファスナ、ボタン等があり、これらの部材であれば、止着が容易で裏地の交換作業も単純化し、例えば衣服が、ウェディングドレス等の貸衣装である場合には、その貸し出し状況に合わせて裏地を迅速に交換できるので、貸衣装における業務効率の向上にも効果をもたらす。 【0010】 【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。本実施の形態では、本発明の裏地1を不特定多数の着用者が着用する可能性がある貸衣装として利用される衣服たるウェディングドレス2(以下ドレス2と略す)に適用した場合について説明する。なお、図3は、ドレス2を裏返して正面から見た正面図である。 【0011】裏地1は、図1〜図3に示すように、ドレス2の裏面21側において、少なくとも着用者の肌に直接的に触れる部分に設けてあり、前記ドレス2に対して着脱可能である。この裏地1は、ドレス2の上半身前面側に取り付ける左右一対の前身頃11と、ドレス2の上半身背面側に取り付ける後身頃12とを具備してなり、前記前身頃11と後身頃12の脇部111,121同士、及び、前身頃11と後身頃12の肩部112,122同士をそれぞれ縫着することにより構成してある。前記裏地1の素材は、縁部を始末する必要のない不織布である。また、前記裏地1の大きさは、前記ドレス2において少なくとも襟刳り22などの肌に直接的にふれる部分を、化粧や皮脂等から保護でき、且つ、裏地1がドレス2の縁部から外部に表出しない事を満足しているものとする。さらに、この裏地1と前記ドレス2との間には、前記裏地1を着脱可能にドレス2に止着するための止着部3が設けてある。 【0012】止着部3は、図3及び図4に示すように、ドレス2の裏面21側に縫着したボタン31と、裏地1において前記ボタン31に対応する位置に設けられた孔32とを具備しており、ドレス2と裏地1の数カ所に設けてある。そして、前記裏地1は、前記ボタン31に、そのボタン31と対応する位置にある孔32を掛止することで、ドレス2に止着してある。 【0013】次に、上述した裏地1を使用する場合の手順について説明する。 【0014】予め、前記裏地1の前身頃11及び後身頃12は、前記ボタン31と対応する位置にある孔32を掛止してドレス2に止着されている。これにより、ドレス2を着用した時、特にドレス2の襟刳り22等の肌に直接的に触れる部分に付着した化粧や皮脂等の汚れは、前記裏地1に付着する。そして、着用後に、化粧や皮脂等の汚れが付着した裏地1は、その孔32を前記ボタン31から外して、ドレス2から取り外される。ドレス2から取り外された裏地1は、廃棄処分される。また、裏地1を取り外したドレス2は、前述した手順に従い、新しい裏地1を止着して、保管されるか、次の借用者に貸し出しされる。 【0015】このような構成のものであると、裏地1は、ドレス2の裏面21側で、肌に直接的に触れる部分に取り付けられているので、化粧や皮脂等からドレス2を保護でき、さらに、ドレス2に対して着脱可能であるので、前記裏地1は、着用後に取り外され、洗濯して再利用されたり、廃棄処分して新しい裏地1と交換されたりする等して、前記ドレス2を常に美しく清潔な状態で保管、貸し出し等することを可能にする。また、ベンジンや蒸気による除去作業が不必要となるので、除去作業に費やす時間と手間が削減される上、ドレス2の素材に対する負荷がないため、除去作業が原因でドレス2が劣化する恐れを払拭できる。 【0016】また、ドレス2との間に、着脱可能に止着するための止着部3を具備しているので、使用後の裏地1は、ドレス2から容易に着脱でき、特に本実施の形態のように貸衣装である場合には、裏地2の交換作業の単純化及び迅速化を図ることが可能となり、貸衣装における業務効率の向上にも効果をもたらす。 【0017】なお、本発明は、以上に説明した実施の形態に限定されるものではない。例えば、上述した実施の形態では、裏地1の素材を不織布としたが、薄手で柔軟性や耐久性のあるものならばよく、例えば、綿、ポリエステル、紙等を使用状況に合わせて選択できる。特に、裏地1が、洗濯で再利用される事を目的とする場合には、綿やポリエステル等を選択し、裏地1が使い捨てを目的とする場合には、安価な紙を使用すれば裏地1を好適に使用できる。 【0018】また、止着部3についても、前記ボタン31と孔32に限定されず、糸、面ファスナ等であってもよい。このような素材であると、ドレス2の外観に影響を与えず、ドレス2に対して容易に止着できる。 【0019】その他の構成も、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。 【0020】 【発明の効果】本発明は、以上説明したような構成で実施され以下に記載されるような効果を奏する。 【0021】すなわち、本発明の裏地は、少なくとも着用者の肌に直接的に触れる部分に設けてあり、前記衣服に対して着脱可能であるので、化粧や皮脂等から衣服を保護できる上、貸衣装の借用者に常に清潔な衣服を提供できる。さらに、衣服の除去作業を着用後毎に行う必要がないので、除去作業に費やす時間と手間が削減される上、衣服の耐久性を向上させることができる。 【0022】また、衣服との間に、着脱可能に止着するための止着部を具備しているならば、裏地の交換作業も単純化するので、ウェディングドレス等の貸衣装である場合には、その貸し出し状況に合わせて裏地を迅速に交換できて、貸衣装における業務効率の向上にも効果をもたらす。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】501121761 【氏名又は名称】有限会社マツイ
|
| 【出願日】 |
平成13年3月26日(2001.3.26) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100085338 【弁理士】 【氏名又は名称】赤澤 一博 (外1名)
|
| 【公開番号】 |
特開2002−285415(P2002−285415A) |
| 【公開日】 |
平成14年10月3日(2002.10.3) |
| 【出願番号】 |
特願2001−88436(P2001−88436) |
|