| 【発明の名称】 |
冷暖房衣服システム |
| 【発明者】 |
【氏名】平石 貴補
【氏名】萩原 征幸
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| 【要約】 |
【課題】加熱又は冷却した液体を流通させるチューブを装着した衣服において洗濯を容易に行えるようにする。
【解決手段】アウタ部10の表地と裏地との間に、インナ部20を着脱容易に挟み込む。インナ部20には表地と裏地とを縫合して蛇行状の案内路を形成しておき、そこに可撓性のチューブ3を挿通する。アウタ部10は外側に面する表地と身体側に面する裏地共に汚れ易いが、インナ部20を取り外せばそのまま通常の衣類と同様に洗濯が可能である。インナ部20はあまり汚れないが、必要であればチューブ3を引き抜いて同様に洗濯が可能である。これにより、常に清潔に保つことができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 内部に液体が通過可能な可撓性のチューブを装着したインナ部、及び該インナ部の両面を被覆するアウタ部から成る衣服と、前記液体を加温又は冷却して前記チューブに循環させる液体循環手段と、を備えることを特徴とする冷暖房衣服システム。 【請求項2】 前記インナ部は表地と裏地とを有し、該表地と裏地との間に案内路を形成し、該案内路に前記チューブを挿通して成ることを特徴とする請求項1に記載の冷暖房衣服システム。 【請求項3】 前記衣服のアウタ部の一部に、前記液体循環手段を収納するための収納部を形成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の冷暖房衣服システム。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、例えば寒冷環境下又は炎熱環境下での作業等に好適な冷暖房衣服システムに関する。 【0002】 【従来の技術】従来、酷暑、炎熱環境下での作業などにおいて作業者の健康を維持すると共に作業能率の向上を図るために、いわゆる冷房服システムが提案されている。例えば特公平6−23630号公報には、内部に流体を流通可能な可撓性チューブを、表地と裏地との間に挟み込み、全体にループ状に巡らせて取り付けたフード付ベストが開示されている。この従来の衣服システムでは、チューブ内に冷却水を供給することにより、着用者の身体を冷却させるという冷房効果を得ることができる。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上述したような従来の衣服システムでは、衣服を洗濯する際には、チューブを損傷しないようにごく弱い手洗いによる洗濯を行わなければならない。しかしながら、この種の衣服は屋外での作業・工事等に使用されることも多く、外側からは土埃やその他の汚れが付着し易く、身体側からは汗などによる汚れや臭いが付着し易い。このため、家庭での手洗い程度の洗濯では不充分なことも多く、より強力な洗濯、例えば石油溶剤によるクリーニングが行えることが望ましい。しかし、そのためにはチューブを取り外す必要があり、そのための手間は大変に面倒であった。また同様に、チューブが損傷した場合のチューブの交換の手間等も面倒なものであった。 【0004】本発明はこのような課題を解決するために成されたものであり、その主な目的は、洗濯が容易であって衛生的な冷暖房衣服システムを提供することである。また、他の目的とするところは、チューブの破損等が生じた場合でも簡便にチューブの交換が可能な冷暖房衣服システムを提供することにある。 【0005】 【課題を解決するための手段、及び効果】上記課題を解決するために成された本発明に係る冷暖房衣服システムは、内部に液体が通過可能な可撓性のチューブを装着したインナ部、及び該インナ部の両面を被覆するアウタ部から成る衣服と、前記液体を加温又は冷却して前記チューブに循環させる液体循環手段と、を備えることを特徴としている。 【0006】すなわち、この冷暖房衣服システムでは、衣服は外装に相当するアウタ部とチューブを取り付けたインナ部とが独立していて容易に分離可能であって、外側に面した汚れ易いアウタ部にはチューブが配設されていない。アウタ部の外面は使用者が装着する際に外側になり、汚れが付着する。一方、アウタ部の内面は使用者が装着する際に身体側になり、汗等による汚れや臭気が付着し易い。したがって、このように汚れ易いアウタ部のみを取り外して洗濯することができるので、この衣服を常に清潔に保つことができる。 【0007】また、本発明に係る冷暖房衣服システムでは、インナ部は表地と裏地とを有し、該表地と裏地との間に案内路を形成し、該案内路に前記チューブを挿通して成る構成とすることが好ましい。 【0008】この構成によれば、チューブはインナ部に比較的容易に着脱可能であるので、インナ部を洗濯したい場合にはチューブを抜去してインナ部を洗濯することができる。また、チューブが破損した場合でも、チューブの交換が容易に行え保守性も良好である。上記案内路は表地と裏地との縫合によって形成するようにすれば、コストも低廉ですむ。 【0009】また、本発明に係る冷暖房衣服システムでは、衣服のアウタ部の一部に、前記液体循環手段を収納するための収納部を形成した構成とすることができる。この構成によれば、この衣服を着用した使用者は液体循環のための管路に拘束されることなく、自由に活動を行うことができる。勿論、そのためには前記液体循環手段は外部からの電源等の供給を必要としないものとしておく。 【0010】 【発明の実施の形態】以下、本発明に係る冷暖房衣服システムの一実施形態である暖房服システムについて、図面を参照して詳述する。図1はこの暖房服システムの全体外観図であり、(a)は正面図、(b)は背面図である。図2はこの暖房服システムの主要部である衣服の詳細断面図である。図3は衣服の下端部の概略断面図である。図4は衣服を構成するインナ部の平面図であり(a)は内面側、(b)は背面側である。 【0011】図1に示すように、本システムは大別して、使用者が着用する衣服1と、該衣服1に後述するように配設されたチューブ3に温水を循環供給する温水循環ユニット2とから成る。衣服1は、ファスナにより開閉自在である前合わせがほぼ縦一直線に設けられたベスト形状を有している。この衣服1は、大別して、外側から見えるアウタ部10と、該アウタ部10の内側に着脱自在に装着されるインナ部20とから成る。アウタ部10の背中にはファスナにより開閉自在のポケット4が設けられ、温水循環ユニット2はポケット4内に収納されるようになっている。 【0012】図2に示すように、アウタ部10は、外側に露出する外地11と身体側に来る内地15とから成り、外地11は、表地12と裏地14とその間の中綿13との3層構造である。表地12は外部からの水の侵入を防止するとともに、内側からは湿気を外側へ放出できる素材が好ましい。中綿13は内部に空気を保持し、外側と内側との熱の伝導を妨げる、つまり内側の熱は外へ逃がさず、外側の寒さが内側へ伝導しないものであることが好ましい。更に、裏地14は、その内側のインナ部20で発生した熱を外部へ逃がさず身体に向けて反射するべく、熱反射性を有する素材であることが好ましい。具体的には、布地の表面にチタン等の金属薄膜をスパッタリングなどによって形成した素材が有用である。更にまた、内地15は保温性が良好で、且つインナ部20で発生した熱を内側に伝導し易い素材であることが好ましい。例えば、ポリエステル繊維などを原料とするフリースなどが有用である。 【0013】一方、インナ部20は、キルティング生地を用いた表地21(表布22、中綿23及び裏布24)と不織布である裏地25の2重構造となっており、表地21の中綿23には、蓄熱効果・保温効果を有する素材を用いている。具体的には、(株)グラフィティ21が市販している木炭繊維などが有用である。これによれば、遠赤外線効果によって保温効果を一層高めることができる。このインナ部20の表地21と裏地25との間に、可撓性を有するチューブ3を挟装している。 【0014】図4に示すように、インナ部20では、表地21と裏地25との縫合によって両者の間にチューブ3を通すための蛇行状に屈曲した案内路が形成されている。その案内路にチューブ3を挿通し、その両端をインナ部20の背中側の下から外部へと取り出す。したがって、チューブ3を直接的に表地又は裏地に対して縫着していないので、例えばチューブ3の破損などが生じたときには、容易にチューブ3を交換することが可能である。また、インナ部20を洗濯する必要がある場合にも、容易にチューブ3を抜去することができる。 【0015】また、インナ部20の外側の背中下方、つまりインナ部20をアウタ部10の中に取り付けたときにポケット4の内側に相当する部位には断熱部材201が縫着されている。これは、使用時に温水循環ユニット2自体の発熱がアウタ部10の外地11を介して伝導してきたときに、これによりチューブ3が加熱されるのを回避するためである。 【0016】アウタ部10の外地11と内地15とは下縁部を除く周縁部が縫合されており、その下縁部はファスナ17によって開閉自在になっている。つまり、下縁部を入口とする袋状に形成されている。この内部にインナ部20を入れるわけであるが、インナ部20を安定して挟装するとともにインナ部20の下縁部がファスナ17に噛み込まれるのを防止するため、図3に示すように、アウタ部10の内地15の内側には折返し布16を設けており、この折返し布16と内地15との間にインナ部20の下縁部を挿入した上でファスナ17を閉鎖する。 【0017】チューブ3の両末端には接続管31が設けられており、図1に示すように、その末端をアウタ部10のファスナ17の隙間から垂下させ、背中側に回してポケット4の底部に設けられた開口から挿入して温水循環ユニット2の温水吐出口及び温水吸込口に接続する。 【0018】温水循環ユニット2は、電源コード等を必要とせず、単体で或る程度の時間温水を循環供給することが可能であるものが望ましい。具体的には、例えば特開平11−201546号公報に記載されているような技術を利用した装置を用いることができる。すなわち、熱源として小型ガスカートリッジに収容されている可燃性ガスを用い、このガスの燃焼によって生じた熱で熱交換部を高温にし、チューブに流通する熱媒との熱交換によってこれを高温にする。或いは、熱源として炎が発生しない触媒燃焼を利用し、同様にして熱媒を加熱する。また、熱交換部で熱を受容する高温側面とそれに平行する低温側面による温度差を利用して電力を発生させ(ゼーベック効果)、この電力で熱媒をチューブに循環させるためのポンプを駆動する。なお、各種制御や表示等を行うために電池を組み込んでもよい。これにより、比較的小型で長時間(数時間程度)熱媒(温水)を循環させることができる。 【0019】而して、上記暖房服システムでは、インナ部20をアウタ部10に適切に装着して、チューブ3の末端の接続管31をポケット4の中に収納する温水循環ユニット2に接続する。そして、温水循環ユニット2により温水の循環を開始させる。これにより、温水循環ユニット2からチューブ3に加熱された温水が供給され、使用者の身体を暖めることができる。衣服1が汚れた場合には、インナ部20をアウタ部10から取り外し、アウタ部10のみを洗濯することができる。この場合、通常の衣服と同様に家庭又はクリーニング店舗等での通常の洗濯でよい。一方、インナ部20まで汚れた場合には、インナ部20からチューブ3を引き抜きさえすれば、通常の洗濯が可能である。 【0020】なお、上記実施形態は本発明の一例であって、本発明の趣旨の範囲で適宜に変更や修正を行えることは明らかである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】396006619 【氏名又は名称】株式会社アートヘブンナイン
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| 【出願日】 |
平成13年3月19日(2001.3.19) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100095670 【弁理士】 【氏名又は名称】小林 良平
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| 【公開番号】 |
特開2002−275710(P2002−275710A) |
| 【公開日】 |
平成14年9月25日(2002.9.25) |
| 【出願番号】 |
特願2001−77750(P2001−77750) |
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