| 【発明の名称】 |
大腿骨頚部保護具 |
| 【発明者】 |
【氏名】平部 久彬
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| 【要約】 |
【課題】患者が転倒した際などに受ける衝撃を吸収・拡散し、大腿骨頚部を安全に保護することができるばかりでなく、使い勝手が良く、患者の経済的負担を軽減することができる大腿骨頚部保護具を提供する。
【解決手段】腰部及び大腿骨頚部が包囲可能な筒状に形成された伸縮自在の腰巻本体2と、腰巻本体2の装着時に使用者の臀部に隣接する位置に取付けられた緩衝体収納ポケット3と、緩衝体収納ポケット3内に収納される緩衝体5とから構成し、腰巻本体2を縦方向に複数回折り返し可能な長さにする。緩衝体5としては、スポンジ5aを合成樹脂製包袋5bで空気Aと共に密封し、さらにこれを和紙5cで被包したものを用いる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 腰部及び大腿骨頚部が包囲可能な筒状に形成された伸縮自在の腰巻本体と、腰巻本体装着時に使用者の臀部に隣接する位置に取付けられた緩衝体収納ポケットと、該緩衝体収納ポケット内に収納される緩衝体とからなることを特徴とする大腿骨頚部保護具。 【請求項2】 腰巻本体が縦方向に複数回折り返し可能な長さにされていることを特徴とする請求項1記載の大腿骨頚部保護具。 【請求項3】 緩衝体がスポンジ、合成樹脂製包袋、空気及び紙を積層したものであることを特徴とする請求項1記載の大腿骨頚部保護具。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、主として病院や専門医療施設で使用される保護具(プロテクター)に関し、とくに高齢者等の被介護者(以下、患者という)が転倒した際に大腿骨頚部への衝撃を緩和し、骨折等の怪我を防止するために使用される大腿骨頚部保護具に関するものである。 【0002】 【従来の技術】大腿骨頚部骨折は、骨が弱くなることが主要因であり、高齢者の骨折の90%は転倒によるものとされている。このような転倒骨折予防のため、海外、特に北欧では大腿骨頚部保護具(ヒッププロテクター)の実用化が促進されている。例えば、特許第2902117号公報所載のもののように、ユーザーの臀部の窪みに隣接して位置する領域に保護ボウルを固定するポケットを設けたパンティブリーフ型の保護具等が提案されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来の保護具は、股間部分も被覆されたパンティブリーフ型であるため、排便・排尿の際に不便であり、例えば夏場においては、局所的な蒸れが生じたりして装着感の悪いものであった。また、発汗や失禁の都度パンティブリーフ毎新しいものに着替える必要があり不経済であった。 【0004】本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、患者が転倒した際などに受ける衝撃を吸収・拡散し、大腿骨頚部を安全に保護することができるばかりでなく、使い勝手が良く、患者の経済的負担を軽減することができる大腿骨頚部保護具を提供することを目的とするものである。 【0005】 【課題を解決するための手段】このため、本発明の大腿骨頚部保護具は、腰部及び大腿骨頚部が包囲可能な筒状に形成された伸縮自在の腰巻本体と、腰巻本体装着時に使用者の臀部に隣接する位置に取付けられた緩衝体収納ポケットと、該緩衝体収納ポケット内に収納される緩衝体とからなることを第1の特徴とする。この場合、腰巻本体が縦方向に複数回折り返し可能な長さにされていることを第2の特徴とする。 【0006】また、本発明の第3の特徴である大腿骨頚部保護具に使用する緩衝体としては、スポンジ、合成樹脂製包袋、空気及び紙を積層したものが好ましい。 【0007】本発明の大腿骨頚部保護具の腰巻本体は、患者の身体にぴったりとフィットするように伸縮性のあるニット編地によって編成されているので、柔軟で身体へのフィット感が良好になる。また、股間の部分は開放されているので、排便・排尿に支障が生じない。また、腰巻本体を縦方向に折り返し、この折り返し部分で覆うだけで緩衝体を簡単に固定することができ使い勝手が良い。尚、夏場などの暑い季節には、腰巻本体を通気性の高い薄手の生地、例えば、木綿や麻の縮織で作ると良い。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、本発明に係る大腿骨頚部保護具を構成する各要素について図面を参照しながら説明する。図1は本発明に係る大腿骨頚部保護具を示す斜視図、図2は本発明に係る大腿骨頚部保護具を示す正面図、図3はポケット及び緩衝体の取付け状態を示す一部平面断面図、図4及び図5は保護具の装着状態を示す正面図である。 【0009】 【実施例】図1乃至図3に示すように、本発明に係る保護具1の腰巻本体2は、患者の腰部及び大腿骨頚部が包囲可能な筒状に形成され、患者の身体にぴったりとフィットするように伸縮性のあるニット編地によって編成されている。そして、腰巻本体2の両側縁下部で、患者の臀部の窪みに隣接する領域には、後述する緩衝体5を収納・固定するためのポケット3が設けられている。ポケット3はその背面側(腹巻本体に縫い付けられる側面)を二重底に重ねて形成されると共に、ポケット3の縦方向の略中心部分を一箇所のみあるいは二箇所程度ごく狭い範囲でもって直線状に縫い付けて取り付けられている。これは、ポケット3全面あるいは横方向幅広に複数箇所縫い付けてしまうと、腹巻本体2の横方向の伸縮を規制してしまい、装着が困難になるからである。また、ポケット3の上部開口には蓋部としてのフラップ3aが面ファスナー4によって着脱自在に取り付けられ開閉可能とされている。 【0010】緩衝体5は、方形あるいは患者の局部に馴染む形状の窪みを持たせたウレタンスポンジ5aを空気Aと一緒に合成樹脂製包袋5bに封入して密封した後、さらにこれを和紙5cで包んで、ポケット3に収容可能な大きさに形成されており、極めて軽量なものとなっている。和紙5cは比較的丈夫で圧力の吸収効果があり、汗などの水分を吸収する上、湿気に強いので、局所的な蒸れなどの不快感を解消できる。また、包囲した和紙に空気抜き穴5dを形成しておけば、転倒などにより急激に外力を受け合成樹脂製包袋5bが破裂した場合、合成樹脂製包袋5b内の空気を逃がして衝撃を拡散することができる。尚、和紙以外にも炭酸カルシウムを含有したポロプロピレン製の合成紙等も、丈夫で湿気等に強く同様の効果がある。以上のように構成した緩衝体5は極めて軽量で装着感が良好であるばかりでなく、衝撃力の吸収・拡散といった緩衝効果を充分に発揮する。このため、患者は装着による不快感をほとんど感じることがなく安心して使用することができる。尚、合成樹脂製包袋5bの中に発色剤、香料あるいは粉を入れておき、合成樹脂製包袋5bが破損した際に発色や臭いあるいは粉の拡散が起こるようにしておけば、破損が明確に判別でき、緩衝体5の交換の要否や患者が転倒などにより大腿骨頚部に衝撃を受けたことを客観的且つ的確に把握することができる。 【0011】次に、本実施例保護具の使用方法と作用について説明する。先ず、図4に示すように、腰巻本体2のポケット3に緩衝体5を収納し、ポケット3が患者Mの臀部に隣接するように位置決めして腰部に装着する。次いで、腰巻本体2の上部を下方に1〜2回折り返して、この折返し部分2aにて当初位置決めした場所からポケット3がずれないように被覆して固定する(図5参照)。すなわち、ポケット3(緩衝体5)を腰巻本体2の折り返し部分2aで覆うことにより、その伸縮作用により緩衝体5は患者の身体にフィットして固定される。ここで、腰巻本体2の端部内側面に面ファスナーのフック体(ベルクロ)を取り付けておき、パンティブリーフなどに貼着して係止可能にしておけば、保護具のズレ防止の一助となる。また、腰巻本体2に、適切な装着のための目印、例えば、患者の臍の位置と照合して位置決めするためのマーク6を腰巻本体2の上下に付しておくと良い。 【0012】本発明の大腿骨頚部保護具1は、緩衝体5を腰巻本体2の折り返し部分2aで覆うことにより、簡単に緩衝体5の保持効果が付与される。しかも、腰巻本体2及び緩衝体5ともに柔軟性を有し、身体の動きに対する追従性があり自由度が高い。尚、本発明に係る緩衝体の特徴は、軽量で且つ充分な衝撃吸収効果を得るために、スポンジ、合成樹脂製包袋、空気及び紙を積層させた点にあり、上記実施例では合成樹脂製包袋を紙で包んでいるが、スポンジを紙で包んだ後、合成樹脂製包袋に密封したものでも良く、これら各構成材を積層させる順番は任意である。 【0013】 【発明の効果】以上のように本発明の大腿骨頚部保護具は、衝撃緩衝効果に優れているのは無論のこと、着脱が容易で、且つ軽量であるので装着感が良く、また、安価に提供することができ患者の経済的負担が軽くて済むという優れた効果を有する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】592257804 【氏名又は名称】平部 久彬
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| 【出願日】 |
平成13年3月7日(2001.3.7) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100087228 【弁理士】 【氏名又は名称】衞藤 彰
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| 【公開番号】 |
特開2002−266126(P2002−266126A) |
| 【公開日】 |
平成14年9月18日(2002.9.18) |
| 【出願番号】 |
特願2001−63892(P2001−63892) |
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