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使い捨てガーメントの製造方法 - 特開2002−235221 | j-tokkyo
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【発明の名称】 使い捨てガーメントの製造方法
【発明者】 【氏名】桑城 健夫

【要約】 【課題】使い捨てガーメントを機械的に連続して廉価量産する製造方法の提供。

【解決手段】互いに重なる第1及び第2ウェブに前後に離間して位置する境界分断線109c1,109c2で画成される仮想の加工域Sに一対の第1及び第2直状縦接合線109a,109bと、一対の第1及び第2略L字形接合線A1,A2と、略Z字形裁断線Bとを施して、袖3付き半身頃2A,2Bを形成したのち、該袖付き半身頃を両袖3とは反対側のそれらの内側縁を接合して使い捨てガーメントを完成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 互いに離間する平行な第1及び第2側縁を有し互いに重なり合ってガーメントの製造ライン上をその縦方向へ連続して移動する第1及び第2ウェブに、前記製造ラインの前方から後方へ同間隔でその横方向へ延びる仮想の第1及び第2境界分断線を介して前記縦方向へ連続する各加工域において、前記加工域の後端における前記第2境界分断線から前記第1側縁に近接して沿いながら前記加工域の前端における前記第1境界分断線へ延びる第1直状縦接合線と、前記第1境界分断線から前記第2側縁に近接して沿いながら前記第2境界分断線へ延びる第2直状縦接合線と、前記第1及び第2側縁から前記第1及び第2ウェブの縦中心線側へ離間して前記加工域の横中心線の近傍で前記横方向へ延びる第1横線と、前記第1横線の、前記第1直状縦接合線側における一端に接続して該一端から前記第2境界分断線まで延びる第1縦線とからなる第1略L字形接合線と、前記第1及び第2側縁から前記第1及び第2ウェブの前記縦中心線側へ離間しかつ前記横中心線の近傍で前記第1横線に対して前記縦方向に離間して前記横方向へ延びる第2横線と、前記第2横線の、前記第2直状縦接合線側における一端に接続して該一端から前記第1境界分断線まで延びる第2縦線とからなる第2略L字形接合線とを施すことにより、前記第1及び第2ウェブを互いに接合すること;前記第1及び第2略L字形接合線の前記第1及び第2横線の間に介在する第3横線と、前記第3横線の、前記第1略L字形接合線の前記第1縦線側における一端に接続して該一端から該第1縦線に沿って前記第2境界分断線まで延びる第3縦線と、前記第3横線の、前記第2略L字形接合線の前記第2縦線側における他端に接続して該他端から該第2縦線に沿って前記第1境界線まで延びる第4縦線とからなる略Z字形裁断線を施すことにより、前記第1及び第2ウェブを裁断して第1及び第2袖付き半身頃を形成すること;及び前記第1及び2袖付き半身頃を一対として整列させるとともに、前記袖付き半身頃の袖側とは反対側の該一対の袖付き半身頃の内側縁を接合すること;を含む使い捨てガーメントの製造方法。
【請求項2】 前記袖付き半身頃の袖に隣接する上端部を切除して襟刳りを形成する請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】 前記第1直状縦接合線と前記第1略L字形接合線の前記第1縦線との間隔を、前記横中心線の近傍から前記第2境界分断線へ向って次第に小さく形成し、かつ、前記第2直状縦接合線と前記第2略L字形接合線の前記第2縦線との間隔を、前記横中心線の近傍から前記第1境界分断線へ向って次第に小さく形成する請求項1に記載の製造方法。
【請求項4】 前記一対の袖付き半身頃の前記内側縁の接合は、前記第1及び第2ウェブ部分どうしをなす請求項1に記載の製造方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、病院における医師、看護婦、その他の作業者、受診者、その他の施設における健康診断試料の検査者、各種の実験者などが着用するのに簡便な使い捨てガーメントの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】特開昭46−5123号公報は、製造ライン上において、上衣を幅方向に二等分する一方の前後半身頃部材を形成する二枚の一定幅のウェブと他方の前後半身頃部材を形成する二枚の一定幅のウェブと前記幅方向に並列対向させてそれらの長さ方向へ連続的に移動させながら、前記一方と他方の後半身頃部材を互いに対向するそれらの内側縁をヒートシールラインで接合して身頃部材を形成するとともに、予め形成した一対の袖部材を、前記製造ライン上において、前記身頃部材に取付けることで、使い捨て上衣を機械で連続的に生産する技術を開示する。
【0003】特開昭47−9270号は、製造ラインにおいて、二枚の同幅のウェブを互いに重ね合わせてその長さ方向へ連続的に移動させながら、前記二枚のウェブに順次、身頃と袖とが継ぎ目を介することなく連続する上衣の外輪郭縁に対応する接合線を施して接合するとともに、前記接合線の外側縁に沿って前記二枚のウェブを裁断することにより、使い捨て上衣を機械で連続的に生産する技術を開示している。
【0004】特開昭51−34337号公報は、製造ライン上において、広幅の身頃部材用ウェブと、その上面に幅広の袖部材用ウェブを重ね合せてその長さ方向へ連続的に移動させながら、前記袖部材用ウェブにより一対の袖部材を形成するとともに、前記身頃部材用ウェブにより身頃部材を形成して、前記袖部材と前記身頃部材とを接合することにより、使い捨て上衣を機械で連続的に生産する技術を開示する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特開昭46−5123号公報に開示の技術においては、身頃部材を形成するのに、それぞれ二枚の一方と他方の前後半身頃部材を形成するため合計四枚の連続ウェブを必要とし、しかも一対の袖部材を身頃部材とは別に予め形成しておく必要がある。
【0006】前記特開昭47−9270号公報に開示の技術においては、一対の袖が身頃の両肩部から外方斜めに延出する上衣を形成するところ、前記上衣を形成するための二枚の連続ウェブとしては、前記一対の袖の先端間の寸法に相当する広幅のウェブを必要とするとともに、上衣の外輪郭縁の外側域の前記二枚のウェブは切除され、経済的に無駄になる。
【0007】前記特開昭51−34337号公報に開示の技術においては、身頃部材とは別に予め一対の袖部材を形成しておいて身頃部材に取付ける必要がある。
【0008】したがって、前記各公知技術は、上衣を機械的に廉価量産するのに好適な方法であるとはいえない。
【0009】この発明は、一対の袖が身頃に継ぎ目を介することなく連続し、着用者の身体に対するフィット性やデザイン性を向上させることが可能な接合や裁断パターンを比較的任意に採択することが可能な使い捨てガーメントを製造ライン上において連続的に廉価量産するのに好適な方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明に係る使い捨てガーメントは、互いに離間する平行な第1及び第2側縁を有し互いに重なり合ってガーメントの製造ライン上をその縦方向へ連続して移動する第1及び第2ウェブに、前記製造ラインの前方から後方へ同間隔でその横方向へ延びる仮想の第1及び第2境界分断線を介して前記縦方向へ連続する各加工域において、前記加工域の後端における前記第2境界分断線から前記第1側縁に近接して沿いながら前記加工域の前端における前記第1境界分断線へ延びる第1直状縦接合線と、前記第1境界分断線から前記第2側縁に近接して沿いながら前記第2境界分断線へ延びる第2直状縦接合線と、前記第1及び第2側縁から前記第1及び第2ウェブの縦中心線側へ離間して前記加工域の横中心線の近傍で前記横方向へ延びる第1横線と、前記第1横線の、前記第1直状縦接合線側における一端に接続して該一端から前記第2境界分断線まで延びる第1縦線とからなる第1略L字形接合線と、前記第1及び第2側縁から前記第1及び第2ウェブの前記縦中心線側へ離間しかつ前記横中心線の近傍で前記第1横線に対して前記縦方向に離間して前記横方向へ延びる第2横線と、前記第2横線の、前記第2直状縦接合線側における一端に接続して該一端から前記第1境界分断線まで延びる第2縦線とからなる第2略L字形接合線とを施すことにより、前記第1及び第2ウェブを互いに接合することを含む。
【0011】さらに、この発明は、前記第1及び第2略L字形接合線の前記第1及び第2横線の間に介在する第3横線と、前記第3横線の、前記第1略L字形接合線の前記第1縦線側における一端に接続して該一端から該第1縦線に沿って前記第2境界分断線まで延びる第3縦線と、前記第3横線の、前記第2略L字形接合線の前記第2縦線側における他端に接続して該他端から該第2縦線に沿って前記第1境界線まで延びる第4縦線とからなる略Z字形裁断線を施すことにより、前記第1及び第2ウェブを裁断して第1及び第2袖付き半身頃を形成することを含む。
【0012】さらに、この発明は、前記第1及び2袖付き半身頃を一対として整列させるとともに、前記袖付き半身頃の袖側とは反対側の該一対の袖付き半身頃の内側縁を接合することを含む。
【0013】
【発明の実施の形態】図面を参照しながら、この発明に係る使い捨てガーメントの製造方法に関する実施の形態を説明すると、以下のとおりである。
【0014】図1〜図4において、この発明に係る使い捨てガーメントの一例としての上衣が示されている。上衣1は、可撓性シートを素材としており、背面がその縦方向中央部において開放する、いわゆる背閉じ合せ型の身頃2と、その両肩部から外側方へ延出する両袖3とから構成されている。具体的には、身頃2は左右半身頃2A,2Bとから構成され、左右半身頃2A,2Bはそれぞれ前側部3a,4aと、背側部3b,4bとから構成され、両袖3は、左右半身頃2A,2Bの肩部から外側方へ延出する前側部5a,6aと背側部5b,6bとから構成されている。左右半身頃2A,2Bは、両前側部3a,4aの内側縁7と、前背側部3a,3b,4a,4bの各外側縁(脇縁)8において接合され、両袖3は、前背側部5a,5b,6a,6bの上下側縁9,10において接合されている。身頃2の上端中央部には襟刳り11が形成されている。こうした構成を有する上衣1においては、着用状態では、背側部3b,4bがこれらの内側縁12の近傍に連結された帯片(図示せず)で互いに結合される。ただし、内側縁12を互いに接合して上衣1をその裾部から身体を通して着用するようにしてあってもよい。
【0015】上衣1の形成のための接合線及び裁断線のパターンの記載から容易に理解されるように、上衣1は、着用者の身体や好みのデザインに適応できるように、例えば、袖3の上下縁9,10間の寸法、それらの角度、身頃2の脇縁8,8間の寸法、それらの角度、身頃2の裾縁13の角度、身頃2の丈などを比較的任意に採択することができる。
【0016】図5〜図8において、前記上衣1の製造過程の概要が示してある。
【0017】可撓性シートからなる同幅で連続する第1及び第2連続ウェブ1A,1Bが各供給ロール15,16に巻取られており、供給ロール15から第1ウェブ1Aが送りロール17群を含む移送手段L1上へ供給されてY方向へ移送されるとともに、供給ロール16から第2ウェブ1Bが第1ウェブ1A上に重ね合わされるように供給されて第1ウェブ1Aとともに移送される。移送手段L1は、その下流に、送りロール17と同速回動する第1及び第2ウェブ1A,1Bの引張りロールを備えるが、図示では省略されている。
【0018】第1及び第2ウェブ1A,1Bには、前記上衣1の丈よりも若干大きい横寸法と前記上衣1の横寸法にほぼ相当する縦寸法の各加工域Sにおいて、以下に述べる第1及び第2直状縦接合線109a,109bと、第1及び第2略L字形接合線A1,A2と、略Z字形裁断線Bとが施されることにより、前記袖3付き左右半身頃2A,2Bが形成される。
【0019】第1直状縦接合線109aは、加工域Sにおいて、後端における第2境界分断線109c2から加工域Sの横中心線C2を前端における第1境界分断線109c1側へ若干超えるまで延び、かつ、第2直状縦線109bは、加工域Sにおいて、前記第1境界分断線109c1から横中心線C2を第2境界分断線109c2側へ若干超えるまで延びる。
【0020】第1及び第2略L字形接合線A1,A2は、加工域Sにおいて、第1及び第2直状縦接合線109a,109b間で横中心線C2の両側に近接対向する第1及び第2横線108a,108bと、第1直状縦接合線109a側における第1横線108aの一端に接続して該一端から第1直状縦接合線109aとの間隔が第2境界分断線109c2へ向って次第に小さくなるように延びる第1縦線110a及び第2直状縦接合線109b側における第2横線108bの一端に接続して該一端から第2直状縦接合線109bとの間隔が第1境界分断線109c1へ向って次第に小さくなるように延びる第2縦線110bとからそれぞれなる。
【0021】略Z字形裁断線Bは、加工域Sにおいて、前記接合線を施すのと同時又はその後、第1及び第2略L字形接合線A1,A2の第1及び第2横線108a,108bの間を横方向へ延びる第3横線108cと、その一端に接続して第1略L字形接合線A1の第1縦線110aに近接して沿いながら第2境界分断線109c2まで延びる第3縦線110c及び該第3横線108cの他端に接続して該他端から第2略L字形接合線A2の第2縦線110bに近接して沿いながら第1境界線109c1まで延びる第4縦線110dとからなる。
【0022】また、第1及び第2境界分断線109c1,109c2を介して対向隣接する第1及び第2直状縦接合線109a,109bが位置する加工域Sにおいては、完成した前記袖付き半身頃2A,2Bにおける前記袖3に隣接する上端部に相当する位置に切除線111aが施される。図5中符号130は、切除線111aによる第1及び第2ウェブ1A,1Bの切除片を示す第1及び第2略L字形接合線A1,A2は、第1及び第2直状縦接合線109a,109bの施しと同時か又はその施し後に、略Z字形裁断線B及び切除線111aは、第1及び第2略L字形接合線A1,A2の施し後又はその施しと同時になされることが好ましい。こうした接合線及び裁断線は、下流の加工域Sから上流のそれへ順次施される。
【0023】なお、第1及び第2直状縦接合線109a,109bと第1及び第2略L字形接合線A1,A2の第1及び第2縦線110a,110bとのそれぞれの間の寸法、それらの角度、第1及び第2境界分断線109c1,109c2と第1及び第2略L字形接合線A1,A2の第1及び第2横線108a,108bとのそれぞれの間の寸法、及びそれらの角度は、得ようとする前記上衣1の着用者の身体や好みのデザインに適応できるよう適宜選定することができる。
【0024】前記上衣1の製造工程は加工域Sにおけるウェブ1A,1Bの第1及び第2境界分断線109c1,109c2による第1及び第2ウェブ1A,1Bの裁断工程に引き続いて、前記袖3付き半身頃2A,2Bを互いに接合して前記身頃2を形成するための工程に移行される。
【0025】先ず、一対の袖付き半身頃2A,2Bが移送ラインL1を直進して移送手段L1の下流に位置する移送手段L2に移動する。移送手段L2に移動した袖付き半身頃2A,2Bのうち袖付き半身頃2Bが、移送手段L2と直交する移送手段L3へ移動してここで袖付き半身頃2Aの到来を待機し、袖付き半身頃2Aが移送手段2上の下流側に設けられた反転手段L2aによって移送手段L3へ反転移動して袖付き半身頃2Bとこれらの内側縁が近接対向するように整列する。次いで、整列した一対の袖付き半身頃2A,2Bが移送手段L3における接合手段18によって吸着されながら互いに上方へ持ち上げられるとともに内方へ引き寄せられて内側縁107a,107bが互いに合掌状に重ね合された状態で接合されるとともに内側縁112が互いに重ね合わせられる(図8参照)。ただし、内側縁107a,107bは、図示とは異なり、互いに上下に重なり合って接合されてもよい。
【0026】移送手段L1と移送手段L2とは、また移送手段L2と移送手段L3とは、整列した各一対の袖付き半身頃2A,2Bが互いにずれないように走行速度が同期するように調整される。また、一対の袖付き半身頃2Bの移送手段L2から移送手段L3への移動は、図示されていないが、袖付き半身頃2Bを吸着保持して移動するサクション手段によってなされる。反転手段L2aは、その上面への袖付き半身頃2Aの到来と同期してその基端部を支点として180度旋回可能にされている。
【0027】前記袖付き半身頃2A,2Bの前記整列は、この発明において単に一例を示すにすぎず、これに限定されない。
【0028】第1及び第2ウェブ1A,1Bの材料としては、例えば、スパンレース、サーマルボンド、メルトブローン、ケミカルボンド、エアースルーなど公知の不織布製造方法で得られる不織布が使用されることができる。また、不織布の材料としては、ポリオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系など公知の各種の繊維が使用されることができる。得ようとする上衣1の用途に応じて、不織布には公知の所要の性能、例えば、耐水圧、透湿性、引裂強度、嵩高性、柔軟性、伸縮性などを付与する処理が施されることもできる。
【0029】
【発明の効果】この発明に係る使い捨てガーメントの製造方法によれば、互いに重ね合せた第1及び第2ウェブの加工域に一対の直状縦接合線と、一対の略L字形接合線と、一つの略Z字形裁断線を単に施すだけで、袖付き身頃としてのガーメントを簡易に製造することができる。また、身頃と袖とが継ぎ目なく連続するガーメントを比較的小幅のウェブから製造することができる。さらに、袖の身頃に対する角度や身頃の側縁の形状などを任意に形成し、着用者の身体に対するフィット性やデザインを向上させることや、ガーメント材料を無駄なく使用するガーメントを高速で廉価量産することができる。
【出願人】 【識別番号】000115108
【氏名又は名称】ユニ・チャーム株式会社
【出願日】 平成13年2月2日(2001.2.2)
【代理人】 【識別番号】100066267
【弁理士】
【氏名又は名称】白浜 吉治 (外1名)
【公開番号】 特開2002−235221(P2002−235221A)
【公開日】 平成14年8月23日(2002.8.23)
【出願番号】 特願2001−27132(P2001−27132)