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【発明の名称】 スポーツ用、作業用、又は一般カジュアル用シャツ
【発明者】 【氏名】高見 千穂未

【氏名】横野 比斗志

【氏名】田村 智行

【要約】 【課題】スポーツ用、作業用、又は一般カジュアル用シャツに関するものであり、着用時に腕を前後方向に移動させる運動において、腕の付根部分で引きつれが生じたり、しわが多く発生したりして身体にフィットすることができないという点を根本的に解決するという事を目的とする。

【解決手段】本発明に係わるスポーツ用、作業用、又は一般カジュアル用シャツは、胴側部から袖下部にかけて、前側に傾斜し曲線を有する形状の舌片部(a)を含む長手方向に伸縮し易い一体の側帯片(1)を有することを特徴とし、着用時に腕を前後方向に移動させる運動において、腕の付根部分で引きつれが生じたり、しわが多く発生することが少なく、身体にフィットする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 前身頃、後身頃、袖片、及び胴側部から袖下部にかけて長手方向に伸縮し易い一体の側帯片を有し、該側帯片は、胴側部においては、帯状をなし、前身頃と後身頃の間に縫着され、袖下部においては、徐々に幅が狭くなる舌片部を有する形状であって、該舌片部は袖片の間に縫着されるスポーツ用、作業用、又は一般カジュアル用シャツにおいて、前記舌片部は、先端が、胴側部における帯状の側帯片の長手方向中心線よりも前側に位置し、該舌片部の前側の凹状の曲線の長さよりも後側の凹状の曲線の長さが長い構成であることを特徴とするスポーツ用、作業用、又は一般カジュアル用シャツ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スポーツ用、作業用、又は一般カジュアル用シャツに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、スポーツ用、作業用、又は一般カジュアル用シャツにおいて、脇下部分から袖下部に特徴をもたせて、フィット感、及び着心地の良さを改良した上衣は知られている。例えば、実公昭35−17951号には脇下部から腰部に菱形の伸縮性網部を有し、腕の上げ下ろしの際、該菱形の伸縮性網部が伸縮することによって、身体の動きに順応するようなスポーツ用上衣が開示されている。
【0003】また、実公昭52−664号には脇下部から袖下部の先端まで一連に帯状部を有し、腕を上げたときの脇下部の引きつれを防止し、身体へのフィット性を向上させたラグラン型の長袖シャツが開示されている。
【0004】さらに、登録実用新案第3050354号には、前身頃と後身頃の脇線箇所に対し、生筆形状の襠布を介在させたことを特徴とする上衣が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記実公昭35−17951号に記載されたスポーツ用上衣に関しては、脇下部から腰部に施された伸縮性網部が菱形である為、菱形中央部において生地のたるみが生じ易く、腕を下ろした状態では該伸縮性網部がかさばり易く、身体に十分フィットしないという欠点があった。また、前記実公昭52−664号に記載されたラグラン型の長袖シャツは、前記帯状部が、脇下部から袖下部の先端まで一連に、ほぼ一定の幅であるため、腕の上下運動の際には、身体にフィットするものの、腕を前後方向に移動させる運動の際には、該帯状部が左右方向に伸縮しにくいため、かさばりが生じ易く、必ずしも身体にフィットしないという問題点があった。
【0006】さらに前記登録実用新案第3050354号に記載された前身頃と後身頃の脇線箇所に対し、生筆形状の襠布を介在させたことを特徴とする上衣においては、生筆形状の襠布が存在しても、機能的に何ら従来の技術と変わりない。つまり、生筆形状の襠布は、左右対象の舌片形状であるため、腕の上下運動の際だけに引きつれが生じないようにするものである。従って、前記実公昭52−664号に記載されたラグラン型の長袖シャツに記載された帯状部と同様に、該生筆形状の襠布は、腕を前後方向に移動させる運動の際には、該帯状部が左右方向に伸縮しにくいという問題点があった。また、日常生活において、人はやや両腕を前方に位置させているいることが多く、前記左右対象の生筆形状の襠布を有する作業服を着用していると、該襠布の生筆形状部分の前側がしわになりやすく、身体にフィットしないという問題点があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、上記の問題を解決し、身体にフィットし、腕の上下運動の際だけでなく、腕を前後方向に移動させる運動においても身体にフィットすることができるスポーツ用、作業用、又は一般カジュアル用シャツを発明をするに至った。即ち、本発明に関するスポーツ用、作業用、又は一般カジュアル用シャツは、胴側部から袖下部にかけて長手方向に伸縮し易い一体の側帯片を有し、該側帯片は、胴側部において、帯状をなし、前身頃と後身頃の間に縫着され、袖下部においては、徐々に幅が狭くなる舌片部を有する形状であって、該舌片部は袖片の間に縫着される。さらに、該舌片部は、該舌片部の先端が、胴側部における帯状の側帯片の長手方向中心線よりも前側に位置し、該舌片部の前側の凹状の曲線の長さよりも後側の凹状の曲線の長さが長い構成であることを特徴としている。従って、本発明のスポーツ用、作業用、又は一般カジュアル用シャツを着用すると、腕の上下運動の際だけでなく、腕を前後方向に移動させる運動の際にも身体にフィットする。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について説明する。図1(a)、及び図1(b)に示すとおり、本発明のスポーツ用、作業用、又は一般カジュアル用シャツは胴側部から袖下部にかけて、長手方向に伸縮し易い一体の側帯片(1)を有する。該側帯片(1)は、胴側部において帯状をなし(b)、前身頃(2)と後身頃(3)の間に縫着される。また、該側帯片(1)は、袖下部において、徐々に幅が狭くなる舌片部(a)を有し、該舌片部(a)は袖片(4)の間に縫着される。該側帯片(1)は、長手方向に伸縮し易く、胴側部から袖下部において一体であるため、腕を上下させるとき、抵抗感が少ない。従って、本発明のスポーツ用、作業用、又は一般カジュアル用シャツを着用した際、腕の上下運動において、該側帯片(1)が、上下方向に伸縮することによって脇下部分にフィットしやすく、脇下部分が引きつれて運動がしにくいということがない。
【0009】また、図2(a)に示すとおり、舌片部(a)は、前方向に対し凹状の曲線を有する形状であり、舌片部(a)の先端(c)が、胴側部における帯状の側帯片の長手方向中心線(Y)よりも前側に位置している。図2(b)に示すとおり、舌片部(a)は、前側の凹状の曲線の長さ(f)よりも後側の凹状の曲線の長さ(m)が長い。図2(a)に示すとおり、該舌片部(a)を有することにより本発明のスポーツ用、作業用、又は一般カジュアル用シャツは、両腕の位置がやや前方に位置する。従って、本発明のスポーツ用、作業用、又は一般カジュアル用シャツは、日常生活における、やや両腕を前方に位置させる人の基本姿勢に適応した設計である。図3(a)に示すとおり、本発明のスポーツ用、作業用、又は一般カジュアル用シャツは、前記日常生活における自然な姿勢において、舌片部(a)前側がしわにならず、身体にフィットする。
【0010】またさらに、腕を前後方向に移動させる運動において、該側帯片(1)が、前記舌片部(a)によって、着用者の腕の付根から肘の動きに合わせて伸縮し、脇下部分にフィットしやすく、脇下部分が引きつれて運動、又は作業がしにくいということがない。つまり、図3(b)に示すとおり、肘が胴体より離れた状態で、腕を後から前へと回転させる動きにおいて、腕の付根部分では、衣服と皮膚の間に腕の回転方向に沿って摩擦力(X)が生じる。またこの際、腕の付根部分では、前側(内側)よりも後側(外側)の方が、可動範囲が広いため、該摩擦力(X)も前側(内側Xa )よりも後側(外側Xb )の方が大きくなり、その分、後側(外側)の方の引きつれが生じ、着用者の違和感が生じやすい。そこで、本発明のスポーツ用、作業用、又は一般カジュアル用シャツは、側帯片(1)を有し、該側帯片(1)の舌片部(a)が腕の回転方向に沿って伸縮し、前記摩擦力(X)が、極端に小さくなる。
【0011】図2(a)、及び図2(b)に示すとおり、側帯片(1)の舌片部(a)の形状は、図3(b)に示した腕を後から前へと回転させる運動において、効果的に伸縮する形状である。舌片部(a)の形状は、前方向に対し、凹状の曲線を有した形状であればよく、シャツ全体のデザイン、生地の縫製のしやすさ等により、曲線だけでなく直線を含むものや、それらの組み合わせを含む形状であってもよい。図4(a)に、舌片部(a)の形状が、直線(g)と曲線(h)とを含む場合を示す。図4(b)に、舌片部(a)の形状が、曲線の組み合わせにより波線(w)を含む場合を示す。
【0012】側帯片(1)の舌片部(a)において、前側の曲線の長さは、80mm以上200mm以下の範囲であり、該範囲の中でも100mm以上180mm以下の範囲であることが望ましい。また、前記側帯片(1)の舌片部(a)において、後側の曲線の長さは、150mm以上300mm以下の範囲であり、該範囲の中でも150mm以上250mm以下の範囲であることが望ましい。(尚、舌片部(a)における、該範囲は、前側、及び後側の曲線が、直線を含む場合であっても曲線の長さとする。)また、本発明のスポーツ用、作業用、又は一般カジュアル用シャツは、袖が長袖である場合だけでなく、七部袖である場合や半袖である場合であってもよい。
【0013】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づき説明する。図5(a)に示すとおり、本発明における実施例のスポーツ用、作業用、又は一般カジュアル用シャツは、前身頃(2)、後身頃(3)、袖片(4)、及び側帯片(1)よりなるものである。図5(b)に示すとおり、該側帯片(1)は、長手方向に伸縮し易く、胴側部においては、帯状をなし(b)、前身頃(2)と後身頃(3)の間に縫着されている。また、該側帯片(1)は、袖下部においては、徐々に幅が狭くなり、前方向に傾斜した舌片部(a)を有し、袖片(4)の間に縫着されている。また、舌片部(a)の先端(c)が胴側部における、帯状の側帯片(1)の長手方向中心線(Y)よりも前側に位置している。そして、舌片部(a)は、前方向に対し、凹状の曲線を有する形状である。図5(c)に示すとおり、側帯片(1)の胴側部における、帯状である部分は、幅が145 mmであり、側帯片(1)の舌片部(a)における、前側の曲線の長さ(f)は、140mmであり、後側の曲線の長さ(m)は、220mmである。
【0014】
【発明の効果】本発明のスポーツ用、作業用、又は一般カジュアル用シャツは、前記のとおりの構成により、着用時に腕の上下運動の際だけでなく、腕を前後方向に移動させる運動の際にも、引きつれが生じることなく身体にフィットするという効果を奏する。図6(a)、及び図6(b)に示すとおり、本発明は、肘が胴体より離れた状態で、腕を後から前へと回転させる動きの多いスポーツ用シャツにおいて実施されると効果的である。
【0015】
【出願人】 【識別番号】000005935
【氏名又は名称】美津濃株式会社
【出願日】 平成13年2月6日(2001.2.6)
【代理人】
【公開番号】 特開2002−235213(P2002−235213A)
【公開日】 平成14年8月23日(2002.8.23)
【出願番号】 特願2001−30168(P2001−30168)