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【発明の名称】 ストレッチシャツ地
【発明者】 【氏名】鰐部 勝重

【氏名】梶 修一

【氏名】佐伯 浩司

【要約】 【課題】本発明は従来技術では得られない、ストレッチがあり、ソフトな風合いを有し、着用快適性に優れ、かつ、寸法安定性と高い染色堅牢度を持つストレッチシャツ地を提供することを課題とするものである。

【解決手段】植物繊維またはポリエステル繊維と植物繊維が混紡された紡績糸と、ポリトリメチレンテレフタレートを主体とした2種類のポリエステル系重合体を繊維長さ方向に沿ってサイドバイサイド型に貼り合わせた複合ポリエステルフィラメント繊維とを用いてなる織物からなるストレッチシャツ地。
【特許請求の範囲】
【請求項1】植物繊維またはポリエステル繊維と植物繊維が混紡された紡績糸と、ポリトリメチレンテレフタレートを主体とした2種類のポリエステル系重合体を繊維長さ方向に沿ってサイドバイサイド型に貼り合わせた複合ポリエステルフィラメント繊維とを用いてなる織物からなるストレッチシャツ地。
【請求項2】該紡績糸と、該複合ポリエステルフィラメントとが、交織されてなる請求項1記載のストレッチシャツ地。
【請求項3】該紡績糸と、該複合ポリエステルフィラメントとの交撚糸を用いてなる請求項1記載のストレッチシャツ地。
【請求項4】該紡績糸と、該複合ポリエステルフィラメントとが、同方向に配列されてなる請求項1記載のストレッチシャツ地。
【請求項5】該複合ポリエステルフィラメント繊維が、織物重量中、10重量%以上、60重量%以下含まれる請求項1〜4のいずれかに記載のストレッチシャツ地。
【請求項6】伸長率が15%以上である請求項1〜5のいずれかに記載のストレッチシャツ地。
【請求項7】平均伸長回復率が70%以上であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のストレッチシャツ地。
【請求項8】仕上げ目付が180g/平方メートル以下である請求項1〜7のいずれかに記載のストレッチシャツ地。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、着用快適な高ソフトストレッチを有する植物系繊維を含むストレッチシャツ地に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、綿、麻などの植物系繊維は吸湿性や表面のナチュラル感を特徴として、シャツ地として広汎に使用されている。
【0003】しかしながら、ストレッチがなく、風合いも硬く、ゴワゴワしており、着用しにくいという問題がある。また、洗濯するにしたがって、収縮が大きくなり、寸法安定性に欠けること、更には、洗濯で色が落ちて他の白物を汚してしまい、染色堅牢性が良くないことも問題である。
【0004】これらのことから、植物系繊維にポリウレタンなどの弾性繊維などを混用してストレッチ性を付与することが考えられるが、ポリウレタンは水道水の塩素で劣化すること、また、ストンウォッシャー加工で色を落とす場合の還元剤やアルカリで劣化してしまい、製品化は困難な状況である。
【0005】一方、ポリエステル加工糸を混用する場合はかかる耐薬品性の問題は少ないが、肝心の伸長性や伸長回復率が不十分で着心地感や伸縮回復率の悪が悪く、型くずれなどの問題点がある。
【0006】また、従来のサイドバイサイド型の複合ポリエステルでは、例えば、特公昭44−2504号公報や特開平4−308271号公報には固有粘度差あるいは極限粘度差を有するポリエチレンテレフタレート(以下PETと略す)のサイドバイサイド複合糸、特開平5−295634号公報には非共重合PETとそれより高収縮性の共重合PETのサイドバイサイド複合糸が記載されている。このようなサイドバイサイド型複合繊維を用いれば、ある程度のストレッチ性のある糸を得ることはできるが、織物にした際のストレッチ性が不充分となり、満足なストレッチ性織物が得られにくいという問題と寸法安定性に欠ける問題がある。これは、従来のサイドバイサイド型複合糸は織物拘束中での捲縮発現能力が低く、あるいは捲縮が外力によりヘタリ易いためである。該サイドバイサイド型複合糸はポリウレタン系繊維のように繊維自身の伸縮によるストレッチ性を利用しているのではなく、複合ポリマ間の収縮率差によって生じる3次元コイルの伸縮をストレッチ性に利用している。このため、例えば、ポリマーの収縮が制限される織物拘束下で熱処理を受けるとそのまま熱固定され、それ以上の収縮機能を失うためコイルが十分に発現せず、上記問題が発生している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、上述のような従来技術では得られなかった、ストレッチがあり、ソフトな風合いを有し、着用快適性に優れ、かつ、寸法安定性と高い染色堅牢度を持つポリエステル、植物系繊維混用ストレッチシャツ地を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記した課題を解決するため本発明は、次の構成を有する。
【0009】すなわち、植物繊維またはポリエステル繊維と植物繊維が混紡された紡績糸と、ポリトリメチレンテレフタレートを主体とした2種類のポリエステル系重合体を繊維長さ方向に沿ってサイドバイサイド型に貼り合わせた複合ポリエステルフィラメント繊維とを用いてなる織物からなるストレッチシャツ地に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明においては、織物の経糸及び緯糸の少なくとも一方に、ポリエステル系の際ドバイサイド型複合繊維を用いる。
【0011】サイドバイサイド型の複合繊維は、固有粘度や共重合成分、共重合率等が異なる重合体を貼り合わせ、それらの弾性回復特性や収縮特性の差によって、捲縮を発現するものである。固有粘度差を有するサイドバイサイド型複合の場合、紡糸、延伸時に高固有粘度側に応力が集中するため、2成分間で内部歪みが異なる。そのため、延伸後の弾性回復率差および織物の熱処理工程での熱収縮率差により高粘度側が大きく収縮し、単繊維内で歪みが生じて3次元コイル捲縮の形態をとる。この3次元コイルの径および単位繊維長当たりのコイル数は、高収縮成分と低収縮成分との収縮差(弾性回復率差を含む)によって決まると言ってもよく、収縮差が大きいほどコイル径が小さく、単位繊維長当たりのコイル数が多くなる。
【0012】ストレッチ素材として用いられる場合のコイル捲縮に要求される特性は、コイル径が小さく、単位繊維長当たりのコイル数が多い(伸長特性に優れ、見映えが良い)、コイルの耐へたり性が良い(伸縮回数に応じたコイルのへたり量が小さく、ストレッチ保持性に優れる)、さらにはコイルの伸長回復時におけるヒステリシスロスが小さい(弾発性に優れ、フィット感がよい)等である。これらの要求を全て満足しつつ、ポリエステルとしての特性、例えば適度な張り腰、ドレープ性、高染色堅牢性を有することで、トータルバランスに優れたストレッチ素材とすることができる。
【0013】ここで、前記のコイル特性を満足するためには高収縮成分(高粘度成分)の特性が重要となる。コイルの伸縮特性は、低収縮成分を支点とした高収縮成分の伸縮特性が支配的となるため、高収縮成分に用いる重合体には高い伸長性および回復性が要求される。
【0014】そこで、本発明者らはポリエステルの特性を損なうことなく前記特性を満足させるために鋭意検討した結果、高収縮成分にポリトリメチレンテレフタレート(以下PTTと略記する)を主体としたポリエステルを用いることを見出した。PTT繊維は、代表的なポリエステル繊維であるポリエチレンテレフタレート(以下PETと略記する)やポリブチレンテレフタレート(以下PBTと略記する)繊維と同等の力学的特性や化学的特性を有しつつ、弾性回復性、伸長回復性に極めて優れている。これは、PTTの結晶構造においてアルキレングリコール部のメチレン鎖がゴーシュ−ゴーシュの構造(分子鎖が90度に屈曲)であること、さらにはベンゼン環同士の相互作用(スタッキング、並列)による拘束点密度が低く、フレキシビリティーが高いことから、メチレン基の回転により分子鎖が容易に伸長・回復するためと考えている。
【0015】本発明におけるPTTとは、テレフタル酸を主たる酸成分とし、1,3−プロパンジオールを主たるグリコール成分として得られるポリエステルである。ただし、20モル%、より好ましくは10モル%以下の割合で他のエステル結合の形成が可能な共重合成分を含むものであってもよい。共重合可能な化合物として、例えばイソフタル酸、コハク酸、シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、ダイマ酸、セバシン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸などのジカルボン酸類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのジオール類を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。また、必要に応じて、艶消し剤となる二酸化チタン、滑剤としてのシリカやアルミナの微粒子、抗酸化剤としてヒンダードフェノール誘導体、着色顔料などを添加してもよい。
【0016】また、低収縮成分(低粘度成分)には高収縮成分であるPTTとの界面接着性が良好で、製糸性が安定している繊維形成性ポリエステルが好ましく用いられ、力学的特性、化学的特性および原料価格を考慮すると、繊維形成能のあるPETが好ましい。
【0017】また、両成分の複合比率は製糸性および繊維長さ方向のコイルの寸法均質性の点で、高収縮成分:低収縮成分=75:25〜35:65(重量%)の範囲が好ましく、65:35〜45:55の範囲がより好ましい。
【0018】本発明に用いるサイドバイサイド型複合繊維の断面形状は、丸断面、三角断面、マルチローバル断面、偏平断面、ダルマ型断面、X型断面その他公知の異形断面であってもよいが、捲縮発現性と風合いのバランスから、丸断面の半円状サイドバイサイドや軽量、保温を狙った中空サイドバイサイド、ドライ風合いを狙った三角断面サイドバイサイド等が好ましく用いられる。
【0019】また、単糸繊度は、1.1〜10dtexが好ましく、より好ましくは1.1〜6dtexである。1.1dtex以上とすることで、捲縮によるストレッチ性の実効を充分に得ることができ、また10dtex以下とすることによりシボ感を抑えることができる。
【0020】本発明においては、このサイドバイサイド型複合繊維を実質的に無撚から甘撚りで用いることがストレッチ性と風合いから好ましい。実質的に無撚から甘撚とは、製織性を向上するために経糸に施す500回/m以下の甘撚であり、特に好ましくは、300回/m以下である。
【0021】これを超えて実撚を施した場合には、滑らかな触感やソフトな風合いが損なわれ風合いが硬くなる傾向があり、また、単糸の配列に凹凸が生じ、凹凸による光の乱反射により光沢も損なわれる場合がある。
【0022】本発明のポリエステル系ストレッチ織物は、経緯の少なくとも一方について、織物伸長率が15%以上であることが好ましい。織物伸長率とは、実施例中の「測定方法」にて定義されるストレッチ性のパラメータである。織物伸長率が15%未満である場合には、人体の運動時の皮膚の伸縮に追随できない場合がある。
【0023】また、本発明の織物は平均伸長回復率(タテとヨコの平均)は70%以上であることが好ましい。織物伸長回復率が70%未満である場合には、着用時に生地が回復しにくく、膝や肘部がたるみを惹起し、シワとなる場合がある。なお、本発明でいう平均伸長率、回復率とは織物の経、緯の平均値をいう。
【0024】本発明ではかかるサイドバイサイド型複合繊維と植物系繊維との混用率は10%〜60%であることが好ましい。ストレッチ性、堅牢度から、特に好ましくは20〜50%に混用することが好ましい。10%未満の場合には、ストレッチ性、寸法安定性が乏しくなり、また、60%を越える場合は、植物系繊維の吸湿性、表面変化が乏しくなる傾向がある。
【0025】本発明ではサイドバイサイド型複合繊維と植物系繊維、或いは植物繊維とポリエステル繊維との混紡糸を用いて布帛を織成する際に、本発明の効果を最大限に発揮させるものとして、タテ糸或いはヨコ糸の一方或いは両方にかかる複合繊維を無撚りか甘撚りで単独に交織する方法、或いは綿糸と合撚する方法が好ましい。特に交織する方法ではかかる複合繊維と植物系繊維とを経糸と緯糸に1本づつ交互に配列させて交織する事が寸法安定性を更に高めることから好ましい。合撚する方法では単純に複合繊維と植物系繊維と合撚する以外に、紡績で複合繊維を芯糸に植物系繊維を鞘糸に、或いはこの逆に複合する精紡合撚法も合理的で好ましい。
【0026】また、本発明では織物の仕上げ目付は180g/平方メートル以下のものが、ストレッチシャツとして、強度面、フィット性、機能性に優れているので、好ましい。特に、100〜150g/平方メートルのものが好ましい。100g/平方メートル未満のものは薄地でペラペラしたものとなる場合がある。180g/平方メートルを越えるものはシャツ地として重くなる傾向がある。
【0027】本発明でいう植物系繊維とは植物或いは植物を原料とした再生繊維、半合成繊維であり、具体的には綿、麻などの植物性繊維、ビスコースレーヨン、キュプラ、テンセル、リヨセル、モダールなどの再生繊維、アセテート、トリアセテートなど半合成繊維である。
【0028】本発明に用いる織機においては限定するものではなく、エアージェットルーム、レピアルームを用いることができる。
【0029】織物の構成繊度(総繊度)としては、上記目付に相関して、経糸或いは緯糸に複合繊維フィラメント糸と植物系繊維(紡績糸)との混合糸として、50〜150デシテックスのものを用いることが好ましい。
【0030】織物の組織としては、サージ(綾織り)がストレッチ、ソフトさの点から最も好ましく、次いで、平織り、畦織りが好ましい。
【0031】製織後は通常のリラックス熱処理、中間セット、染色し、仕上げる。リラックス熱処理においては、サイドバイサイド型複合繊維の捲縮を、織物拘束力に打ち勝って充分に発現させるため、液中温度を80℃以上とすることが好ましい。染色はポリエステル側は分散染料で、綿側は直接染料や反応性染料を用いることが、より染色堅牢度が高められることから、好ましい。
【0032】以上のように、かくして得られた織物はストレッチ性があり、ソフトな風合いを有し、着用快適性に優れた機能性を持ち、且つ、寸法安定性と高い染色堅牢度を持つポリエステル/植物系繊維混用のストレッチシャツ地織物を提供することができた。
【0033】
【実施例】以下、本発明を実施例で詳細に説明する。実施例での評価方法を次に示す。
(評価方法)
(1)織物平均伸長率JIS L−1096の伸長率A法(定速伸長法)で測定した。値が高い程、ストレッチ性が良好であると評価した。
(2)平均伸長回復率JIS L−1096の伸長回復率A法(繰り返し定速伸長法)で測定した。値が高い程、伸長回復率が高く良好であると評価した。
(3)ソフト感染色仕上げ後の生地を手に持ち、10名による官能評価で次のように3段階評価で行った。
判定表示 ○:ソフト感が非常に良い△:ソフト感が一般織物並である×:ソフト感が無い。
(4)寸法安定性染色仕上げ品の織物の洗濯による寸法変化率をJISー1042G法に従って評価した。値が小さいほど寸法変化がなく、良好。通常は寸法変化率は2.5%以下であれば、良好とした。
(5)染色堅牢度染色仕上げ品の織物の洗濯堅牢度をJISーL0844に従って5段階に評価した。5級:汚染、色落ちなどが全くなく、優れている。4級:良好、3級:普通、2級:汚染、色落ちなどがあり、劣る。1級:極めて劣る。
実施例1(製糸)固有粘度(IV)が1.40のホモPTTと固有粘度(IV)が0.60のホモPETをそれぞれ別々に溶融し、紡糸温度275℃で24孔の複合紡糸口金から複合比(重量%)50:50で吐出し、紡糸速度1400m/分で引取り185デシテックス、24フィラメントのサイドバイサイド型複合構造未延伸糸を得た。さらにホットロール−熱板系延伸機(接糸長:20cm、表面粗度:3S)を用い、ホットロール温度75℃、熱板温度170℃、延伸倍率3.3倍で延伸し次いで一旦引き取ることなく、連続して0.9倍でリラックスして巻き取り、56デシテックス、24フィラメントの延伸糸を得た。
【0034】紡糸、延伸とも製糸性は良好であり、糸切れは発生しなかった。
(製織)タテ糸に綿糸50番手を使用し、ヨコ糸にはポリエステル/綿の50%混紡糸50番手と、サイドバイサイド型複合繊維の56デシテックスを300t/mの撚数で2本合撚して112デシテックスとした糸とを1:1の割合で配列し、生機密度103×83本/2.54cm、2/2ツイル、エアジェットルームにて製織した。織り上げ目付は95g/平方メートルであった。混用率はサイドバイサイド型複合繊維(PPT/PET)、綿、PETの比率は22%/67%/11%である。
(染色仕上げ)得られた生機をオープンソーパーで95℃でリラックス熱処理し、乾燥後、乾熱180℃で中間セットし、分散染料と直接染料で130℃と98℃で2浴で染色した。その後170℃の乾熱でピンテンター方式により仕上セットした。仕上反の密度は経緯で134×85本/2.54cmであった。仕上げ目付は125g/平方メートルであった。
(比較例1)サイドバイサイド型複合繊維の56デシテックスを300t/mの撚数で2本合撚した糸の代替としてポリエステル(PET)100%単独糸の仮撚加工糸56デシテックスを300t/mで2本合撚した以外は実施例1に従って織物を仕上げた。混用率はPET33%、綿67%である。
(比較例2)サイドバイサイド型複合繊維の56デシテックスを300t/mの撚数で2本合撚した糸の代替としてポリトリメチレンテレフタレート(PTT)100%単独糸の仮撚加工糸56デシテックスを300t/mで2本合撚した以外は実施例1に従って織物を仕上げた。混用率はPTT22%、綿67%、PET11%である。
(評価結果)実施例1で得られた織物のヨコ伸長率は22%であり、平均伸長回復率(タテ、ヨコ)は89%であり、非常に優れたストレッチ性を示していた。また、極めてソフトな風合いであり、(風合い評価:○)、同時に、寸法安定性は経糸方向:0.3%、緯糸方向:0.2%であり、染色堅牢度は変褪色、汚染、色落ちとも4−5級以上の高物性、高堅牢性であった。
【0035】なお、比較例1ではヨコ伸長率は、7.5%であり、全く不満足であった。
【0036】比較例2でのヨコ伸長率は、10.5%であり、また、伸長回復率は40%であり、劣るものであった。
(実施例2)実施例1と同様のサイドバイサイド型複合繊維の56デシテックスを300t/mで2本合撚して112デシテックスとした糸と綿糸50番手の糸とを1本交互に配列してタテ糸とした。ヨコ糸には同サイドバイサイド型繊維の合撚糸とポリエステル/綿の50%混紡糸50番手とを異本交互に打ち込み、生機密度103×78本/2.54cm、2/2ツイルの組織でエアジェットルームにて製織した。織上目付は97g/m2であった。混用率はサイドバイサイド型複合繊維、綿,PETの比率は50%/41%/9%であった。
(比較例3)サイドバイサイド型複合繊維の代替としてポリエステル(PET)100%の仮撚加工糸56デシテックスを300t/mで2本合撚した以外は実施例2に従って織物を織り上げた。混用率はPET60%、綿40%であった。得られた生機について実施例1と同条件にて染色加工を行った。
(評価結果)得られた生機について実施例1と同条件にて染色加工行った。仕上反の密度は134×90本/2.54cmで仕上目付は128g/m2であった。
【0037】実施例2で得られた織物のタテ伸長率は18%、ヨコ伸長率は23%、タテ、ヨコ平均伸長回復率は85%であり、優れたストレッチ特性を示した。
【0038】また。風合いもソフトであり(風合い評価:○)、同時に寸法安定性はタテ:0.4%、ヨコ:0.2%であり、染色堅牢度は変退色、汚染、色落ちとも4〜5級であった。
【0039】なお、比較例3ではタテ伸長率は8%、ヨコ伸長率は10%であり、伸長回復率も各々50%、40%と不満足の結果となった。
【0040】
【発明の効果】本発明により、従来技術では得られなかった、ストレッチ性及び伸長回復性があり、ソフトな風合いを有し、着用快適性に優れ、かつ、寸法安定性と高い染色堅牢度を持つストレッチシャツ地を提供することができた。
【出願人】 【識別番号】000003159
【氏名又は名称】東レ株式会社
【出願日】 平成13年1月26日(2001.1.26)
【代理人】
【公開番号】 特開2002−220719(P2002−220719A)
【公開日】 平成14年8月9日(2002.8.9)
【出願番号】 特願2001−18238(P2001−18238)