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布地の縫合構造及びこれを用いた防水衣服 - 特開2002−212822 | j-tokkyo
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【発明の名称】 布地の縫合構造及びこれを用いた防水衣服
【発明者】 【氏名】定藤 浩樹

【要約】 【課題】2枚の布地の縫合部での引張強度を確保しつつ、外観上縫い目が現われない縫合構造、さらには防水を満足できる縫合構造及びこれを用いた防水衣服を提供する。

【解決手段】第1布地の端部を裏側に折り返すことにより形成された折り返し部が、第2布地の端部と、少なくとも1ヶ所で縫合されており、且つ該折り返し部と該第1布地の本体とが、該折り返し部と該第1布地の本体との間に挟持されている熱可塑性シートによって熱融着されて接合一体化されている。前記第2布地には、開口部が形成されており、且つ該開口部が外界と連通するように前記折り返し部で覆われていてもよく、前記第2布地における前記開口部の裏側には、ポケットが取り付けられていてもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 第1布地の端部を裏側に折り返すことにより形成された折り返し部が、第2布地の端部と、少なくとも1ヶ所で縫合されており、且つ該折り返し部と該第1布地の本体とが、該折り返し部と該第1布地の本体との間に挟持されている熱可塑性シートによって熱融着されて接合一体化されている布地の縫合構造。
【請求項2】 前記第2布地には、開口部が形成されており、且つ該開口部が外界と連通するように前記折り返し部で覆われている請求項1に記載の縫合構造。
【請求項3】 前記第2布地における前記開口部の裏側には、ポケットが取り付けられている請求項2に記載の縫合構造。
【請求項4】 前記開口部は、開閉手段により開閉可能にされている請求項2又は3に記載の縫合構造。
【請求項5】 前記開閉手段は、ファスナーである請求項4に記載の縫合構造。
【請求項6】 第1布地及び第2布地は、布帛の裏面に防水性樹脂層が積層されたものである請求項1〜5のいずれかに記載の縫合構造。
【請求項7】 前記防水性樹脂層には、更に保護用布帛が積層されている請求項6に記載の縫合構造。
【請求項8】 前記防水性樹脂層は、延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜である請求項6または7に記載の縫合構造。
【請求項9】 前記熱可塑性シートは、180℃における流動値が20〜200×10-3cm3/sの樹脂シートである請求項8に記載の縫合構造。
【請求項10】 前記第1布地と前記第2布地の縫合部、及び前記第1布地の折り返し端を覆うように、前記第1布地及び第2布地の裏側に目止めテープが貼着されている請求項1〜9に記載の縫合構造。
【請求項11】 前記1〜10のいずれかに記載の縫合構造を有する防水衣服。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2枚の布地の縫い合わせ部分の縫合構造に関するもので、特に防水性が要求されるレインウェアや雨天用の屋外作業服の2枚の布地の縫合部分、さらにはポケット部分に好適な縫合構造、及び当該縫合構造により防水された防水衣服に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、2枚の布地を縫合する場合、まず図11(a)に示すように、第1布地1と第2布地2とを各布地1,2の表側同士が重ねあうようにした状態で、第1布地1及び第2布地2の各端部に夫々縫いしろ1a、2aを残すようにして縫いあわせて、第1縫合部3aを形成する。次に、第1布地1を矢印方向に折り返すと、第1布地1の縫い代部分1aと第2布地2の縫い代部分2aに、更に第1布地本体1bが重なり合い、第1布地本体1bの表側及び第2布地本体2bの表側が外部に現われるようになる(図11(b))。かかる状態で、第1布地本体1bと縫い代部分1a,2aとが重なる部分を第1布地本体1bの表側から縫い着けて、第2縫合部3bを形成する(図11(c))。2枚の布地の縫合部分の引張強度は、2ヶ所の縫合(第1縫合部3a及び第2縫合部3b)により、確保されることになる。
【0003】しかしながら、図11に示すような縫合構造(従来技術1)による2枚の布地の縫い合わせは、第2縫合部3bが布地の表側に現われるため、縫い糸の色と布地の色とが合っていないと縫い糸が目立って外観上好ましくないという問題がある。また表側に現われた縫目は、着用時に外界の物と擦れ合う機会が多いため、縫製糸がほつれたり、切れたりし易いという問題もある。さらに、レインコートや雨天用の屋外作業服のように、防水性が要求される衣服の場合、布地自体に防水加工がなされていても、第1布地と第2布地との縫合部分、具体的には縫合部のミシン目や針穴から水が入り込むことになる。
【0004】このため、一般に、防水衣服における第1布地と第2布地の縫合については、図11(d)に示すように、第1縫合部3aと第2縫合部3bの裏側に防水性を有する目止めテープ4を貼着することにより、第1縫合部3aと第2縫合部3bから進入する水が布地の裏側(着用者の身体側)に漏水することを防止している。
【0005】しかしながら、目止めテープ4による防水が施されていても、レインウェア等の防水衣服に取り付けられているポケットの場合には次のような理由から防水が不十分である。一般に、レインウェアに取り付けられているポケットの場合、図12及び図13(図12に示すポケットのA−A及びB−B断面図)に示すように、ポケット6の開口部6aから水がはいらなように、第2布地2の裏側にポケット6を取り付け、その開口部6aを覆うように、第1布地1の折り返し部分でフラップ7を形成するようにしている。そして、第1布地1と第2布地2の縫合は、布地表側に現われている第2縫合部3bにより行われている縫合構造となる。このような縫合構造において、雨のように衣服の外側に付着した水滴は、第2縫合部3bを通じて布地の裏側に進入しようとする。目止めテープ4の作用により、縫合部3bに付着している水が第2布地2の裏側へまで進入することを防止する。その結果、縫合部3bに付着した水は、袋状に形成されたフラップ7の内部に進入する(矢印P)。また、ポケット6の開口部6aの防水は、開口部6aをファスナー等により閉じるとともに、フラップ7で覆うことにより行われ、通常、ファスナー自体及びファスナー取付部分は防水加工が施されない。このため、第1布地1と第2布地2の重ね合わせ部分をつたってポケット6の内部に進入するようになる(矢印Q)。このように、従来技術1による縫合構造の場合、第2縫合部3bが衣服の外側に現われて、外見的に好ましくないばかりか、防水面でも問題がある。
【0006】一方、外見上、縫着部分が現われない縫合構造として、図14に示すような縫合構造がある(従来技術2)。これは、第1布地1と第2布地2とを各布地1,2の表側同士が重なるように重ねあわせ、各布地1,2の端部に縫いしろ1a、2aを残すようにして2ヶ所縫いあわせて、縫合部3a、3bを形成している(図14(a))。次に、第1布地1を矢印方向に折り返して第1布地本体1bの表側及び第2布地本体2bの表側が外界側に現われるようにする(図14(b))。かかる状態では、第1布地1及び第2布地2のいずれの表側にも縫合部分が現われずに済む。また、図14(c)に示すように、第2布地2の裏側から、2ヶ所の縫合部3a,3bを覆うように、防水性の目止めテープ4を貼着することにより、防水を行うこともできる。
【0007】しかしながら、従来技術2による縫合構造の場合、第1布地1と第2布地2の縫合部に直交してかかる引張力は、実質的に縫合部3aだけで受けていることになるため、引張強度が充分でなく、第1布地1と第2布地2の縫合部分で破れたり、引き裂かれ易いという問題がある。
【0008】また、このような縫合構造は、フラップを形成することができないため、防水衣服のポケットには適用できない。
【0009】尚、防水衣服のポケットに関しては、実開平6−76311号に、針穴のない別個単位の防水袋体を外ポケット内に吊り下げる構造としたものが開示されている。しかしながら、内袋(防水袋体)と外袋(外ポケット)を別個に作成する必要があるなど、縫製工程が複雑で生産性低下の原因になり、またポケットに必要な布地の使用量が2倍になるなど、生産コストが増大する。さらに、当該公報に開示されているポケット構造では、ポケットの開口部を覆うフラップは、身頃生地に縫着されているので、この縫着部分からの水の浸入は結局防止できない。
【0010】本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、2枚の布地の縫合部での引張強度を確保しつつ、外観上縫い目が現われない縫合構造、さらには防水を満足できる縫合構造を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の縫合構造は、第1布地の端部を裏側に折り返すことにより形成された折り返し部が、第2布地の端部と、少なくとも1ヶ所で縫合されており、且つ該折り返し部と該第1布地の本体とが、該折り返し部と該第1布地の本体との間に挟持されている熱可塑性シートによって熱融着され接合一体化されている。
【0012】前記第2布地には、開口部が形成されており、且つ該開口部が外界と連通するように前記折り返し部で覆われていてもよく、前記第2布地における前記開口部の裏側には、ポケットが取り付けられていてもよい。また、前記開口部は、開閉手段により開閉可能にされていてもよい。前記開閉手段は、ファスナーであることが好ましい。
【0013】第1布地及び第2布地は、布帛を表側とし、該布帛の裏面に防水性樹脂層が積層されたもの、あるいは前記防水性樹脂層に更に保護用布帛が積層されているであることが好ましい。前記防水性樹脂層は、延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)膜であることが好ましい。この場合、前記熱可塑性シートは、180℃における流動値が20〜200×10-3cm3/sの樹脂シートであることが好ましい。なお、かかる流動値の測定には、島津製作所社製のフローテスターCFT500を用いた。
【0014】前記第1布地と前記第2布地の縫合部、及び前記第1布地の折り返し端を覆うように、前記第1布地及び第2布地の裏側に目止めテープが貼着されていることが好ましい。
【0015】本発明の防水衣服は、上記本発明の縫合構造を有するものである。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の縫合構造を図1及び図2(図1(b)のC−C断面図)に基づいて説明する。
【0017】第1布地1の表側と第2布地2の表側とが重なり合うように、2枚の布地1,2を重ね合わせ、布地端部から2ヶ所を縫合する。端部側から第2縫合部3b、第1縫合部3aとして、第1縫合部3aを支点に第1布地1を折り返し、第1布地1の表側が現われるようにする。第1布地1の表側が現われている部分が第1布地本体1bとなり、第1布地1を裏側に折り返した端部部分が折り返し部1aとなる。ここで、該折り返し部1aと該第1布地本体1bとの間には熱可塑性シート10が挟持されるとともに、該熱可塑性シート10の熱融着により、前記折り返し部1aと前記第1布地本体1bとが接合一体化される。また、防水性の目止めテープ4が、第2布地本体2aの裏側から、第1縫合部3a及び第2縫合部3bを覆うように、第1布地本体1bの裏側に至るように貼着されている。
【0018】以上のような縫合構造によれば、第1布地1及び第2布地2の表側が現われる外界側には、縫合部3a,3bの縫い目が現われないので、縫製糸の選定の問題、外観上の問題、外界物との摩擦による縫製糸の切れの問題等が解決される。また、第1布地1と第2布地2とは、2ヶ所の縫合部3a、3bによる縫合だけでなく、熱可塑性シート10の熱融着により、折り返し部1aと第1布地本体1bが接合一体化されており、第1布地1と第2布地2の縫合部に直交してかかる引張り力は折り返し部1aと第1布地本体1bの接合一体化部分全体で受けることになるので、従来よりも引っ張り強度が高くなる。
【0019】また、外界側に縫い目が現われないことから、布地の表側に付着した水滴等が縫い目を通じて布地裏側(身体側)にまで進入することが防止される。さらに、縫合部3aに付着した水滴が縫合部3a,3bを伝って第2布地2の裏側に進入することを目止めテープ4で防止している。
【0020】ここで、上記第1布地1及び第2布地2としては、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリ塩化ビニリデン系、ポリフルオロカーボン系、ポリアクリル系等の合成繊維製布帛;綿、麻、獣毛、絹等の天然繊維製布帛;アセテート等の半合成繊維製布帛;レーヨン等の再生繊維製布帛等の種々の種類の布帛を用いることができるが、熱可塑性樹脂シート10が熱融着する際に、溶融した熱可塑性樹脂が布地の表側に漏出しない程度に織密度が密な織布が好ましく用いられる。また、第1布地1及び第2布地2は、熱可塑性シート10の融点より高い融点を有する耐熱性繊維で形成される布地でなければならない。従って、ナイロン繊維、ポリエステル繊維等の織布が、耐熱性、耐久性の観点から特に好ましく用いられる。防水衣服に適用される場合、図3に示すような布帛11の裏側に防水性樹脂層12を積層したもの、あるいは図4に示すような防水性樹脂層12上にさらに保護用布帛13が積層されたものを用いることが好ましい。
【0021】布帛11としては、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリ塩化ビニリデン系、ポリフルオロカーボン系、ポリアクリル系等の合成繊維製布帛;綿、麻、獣毛、絹等の天然繊維製布帛;アセテート等の半合成繊維製布帛;レーヨン等の再生繊維製布帛等の種々の種類の布帛を用いることができるが、熱可塑性シート10の融点より高い融点を有する耐熱性繊維で形成される布帛でなければならないため、ナイロン繊維、ポリエステル繊維等の織布が、耐熱性、耐久性、耐水性の観点から特に好ましく用いられる。また、布帛11表面に、フッ素系撥水剤やシリコーン系撥水剤をコーティングして、撥水性を付与してもよい。
【0022】防水性樹脂層12は、ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂等の防水性の高い樹脂をコーティングまたは防水性樹脂のシート又は膜をラミネートすることにより形成される。防水性樹脂層12は、熱可塑性シート10を介して折り返し部1aと第1布地本体1bとを熱融着する際に溶融しない程度の耐熱性を有することが好ましい。かかる理由から、防水性樹脂層12には、耐熱性に優れたポリウレタン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、フッ素系樹脂が好ましく用いられる。このような防水性樹脂層12は、熱可塑性シート10が熱溶融した際に軟化して、防水樹脂層12と一体化することにより、折り返し部1aと第1布地本体1bとの接合一体化に寄与する。また、防水性樹脂層12は、水を通過させないだけでなく、着衣者がむれないように、水蒸気透過性を有することが好ましく、この点から、ePTFE膜が好ましく用いられる。ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)はフッ素系樹脂で一般に他の樹脂との親和性が低いが、ePTFEは延伸により形成される外部に連通する気孔により熱可塑性シート10との接合一体化を図ることができる。
【0023】保護用布帛13は、防水性樹脂層12が当該第1布地1及び第2布地2で形成される衣服の内側に着衣している衣服との摩擦により摩耗したり、傷つけられたりすることを防止するために、防水性樹脂層12上に積層されるものである。目止めテープ4が熱融着の際に保護用布帛13から浸透して防水性樹脂層12と接合一体化できるように、保護用布帛13としては、密度が粗な織布、編布、メッシュ等が好ましく用いられる。また、熱可塑性シート10の熱溶融の際に、保護用布帛13を形成する繊維が溶融して織目または編み目を閉塞することがないように、保護用布帛13は熱可塑性シート10の融点より高い融点を有する耐熱性繊維で形成される布帛でなければならない。従って、保護用布帛13としては、ナイロン、ポリエステル等のニット、メッシュ等が好ましく用いられる。
【0024】本発明で用いられる熱可塑性シート10は、第1布地と第2布地とが接合一体化するために熱溶融する必要があることから、低融点を有するホットメルト型樹脂製シートが好ましく用いられ、具体的にはポリエチレン及びその共重合体、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリブチラール系、ポリ酢酸ビニル系、セルロース系、ポリメチルメタクリレート系、ポリビニルエーテル系、ポリウレタン系、ポリカーボネート系、ポリ塩化ビニル系樹脂のシートが用いられ、これらのうち、特にポリウレタン系シートが好ましく用いられる。ポリウレタン系シートが、ドライクリーニング耐久性、洗濯耐久性に優れ、折り返し部1a及び第1布地本体1bとの間に挟持され、これらと接合一体化された状態でも布地が本来有する柔軟な風合いを損なうことがないからである。
【0025】前記熱可塑性シート10の厚みは、50μm〜400μmであることが好ましく、より好ましくは150μm〜250μmである。50μm以下では熱可塑性樹脂シート10の溶融樹脂量が少なすぎて、折り返し部1aと第1布地本体1bとの間の十分な接合強度、縫合部3a,3bの縫い目部分での十分な接合強度が得られにくいからである。一方、400μm超では、布地の風合いが損なわれることと、熱可塑性シート10の熱溶融に時間がかかり、ひいては折り返し部1aと第1布地本体1bとの接合一体化に時間がかかって生産性低下を招くばかりか、布地に対する熱的ダメージも増大するからである。
【0026】熱可塑性シート10のサイズは、折り返し部1aの大きさに応じて適宜選択される。折り返し部1aと第1布地本体1bとの間で縫合部3a,3bを覆うようなサイズであることが好ましいが、第1縫合部3aと第2縫合部3bとの間隔よりも短い長さのシートであってもよい。
【0027】熱可塑性シート10の製造方法は特に限定せず、従来より公知の方法により製造される熱可塑性樹脂シートを使用することができる。具体的には、離型支持体上に熱溶融させた熱可塑性樹脂を、ダイコーターやロールコーターを用いて一定厚みでコーティングし、室温まで冷却して巻き取ることにより製造することができる。離型支持体としては、フィルム、織物、紙等の表面が平滑で、熱可塑性樹脂シート10を構成する樹脂(シート用樹脂)との親和性が低い表面を有する物が用いられ、上記シート用樹脂よりも優れた耐熱性、具体的には100℃以上、好ましくは200℃以上の耐熱性を有するものが用いられる。具体的には紙にシリコーン樹脂等をコーティング加工してなる支持体が好ましく用いられる。
【0028】また、本発明に用いる熱可塑性シート10としては、第1布地1、第2布地2の材質、耐熱性等に応じて適宜選択すればよいが、第1布地1及び第2布地2としてePTFE膜が含まれている場合には、180℃における流動値が20〜200×10-3(cm3/s)である熱可塑性樹脂製シートを用いることが望ましい。20×10-3(cm3/s)以下では樹脂の流動性が不足するため、熱溶融した樹脂が第1布地折り返し部1aと第1布地本体1bとの接合一体化における充分な密着強度が得にくいからである。一方、樹脂の流動性が200×10-3(cm3/s)以上になると、樹脂の流動性が高すぎて、熱圧着時に溶融した樹脂が縫合部3a,3bの縫製穴から染み出したりして、第2布地2の裏面を汚したり、第1布地1と第2布地2の縫合部から漏出して第1布地1及び第2布地2の表面を汚したりすることになるからである。尚、熱融着を高温で行うことにより熱可塑性シートの流動性を高めることは可能であるが、このような場合、第1布地を構成する繊維が熱分解するなど布地自体の特性が低下するため、ひいては第1布地1と第2布地2の縫合強度の低下をもたらすことになる。また、第1布地が図3又は図4に示すような防水性樹脂層12を有する積層構造の場合には、防水性樹脂層12を構成する樹脂が熱により劣化して熱可塑性シート10との接合一体化に支障をきたすだけではなく、防水機能の低下の原因にもなる。よって、熱融着温度を上げることによって熱可塑性シート10の流動性を確保する方法は好ましくない。
【0029】目止めテープ4は、縫合部の縫い目及び縫合部近辺の第1布地1及び第2布地2の裏面と熱融着して、縫い目から水が漏出することを防止するために用いられる。目止めテープ4としては、テープ状の高融点樹脂シートの一面にホットメルト型接着剤層を積層したもの、テープ状の高融点樹脂シートの一面にホットメルト型接着剤層が積層され、高融点樹脂シートの接着剤層が積層されていない側にニットやメッシュ等が積層されたもの等が好ましく用いられる。高融点樹脂シートとしては、目止めテープ4の熱融着温度で熱溶融しない程度の融点を有する樹脂シートで、熱硬化型ポリウレタンフィルムなどの高融点ポリウレタン樹脂フィルム、ePTFE等のフッ素樹脂系フィルム等が用いられ、ホットメルト型接着剤としては低融点ポリウレタンが好ましく用いられる。目止めテープの具体例としては、高融点樹脂シートとして高融点ポリウレタンシートを用いたSAN CHEMICAL ltd.のT−2000、FU−700、日清紡績株式会社のMF−12T、MF−12T2、MF−102Fや、高融点樹脂シートとしてePTFE膜を用いたGORE−SEAMTAPE等が挙げられる。このような構成を有する目止めテープ4は、ホットメルト型接着剤層の側を縫合部の縫い目に当てて、熱圧着することにより、縫合部の目止めを行うことができる。
【0030】第1布地1と第2布地2との縫合方法は、ミシン等を用いて一般的な方法により行うことができる。具体的には、1本または複数の縫製糸を用いて、本縫い、単環縫い、二重環縫い等により縫合することができる。また、縫合部3a,3bは、直線状に限らず、縫合部分の形状、衣服における縫合部の部位等に応じて、曲線状、ジグザグ状等に縫製してもよい。
【0031】縫製糸としては、綿、絹、麻、ナイロン、ポリエステル、ビニロン、ポリノジック、ポリウレタン等の単糸、混繊糸、混紡糸等種々の糸を用いることができるが、耐熱性の観点から、ナイロン糸、ポリエステル糸等を用いることが好ましい。縫製糸の太さ(番手)は使用する布地の厚み、織密度等によって適宜選択される。例えば、第1布地1及び第2布地2として、78デシテックスのナイロンタフタの片面にePTFE膜をラミネートし、更に25デシテックスナイロントリコットをラミネート加工した3層構造の防水性布地を用いた場合、50番手の縫製糸を用いることが好ましい。
【0032】本発明の縫合構造は、第1布地1の折り返し部1aと第2布地の縫い代部2aとを、少なくとも1ヶ所(図1及び図2の態様では2ヶ所だが、縫合部3aはなくてもよい)で縫合した後、折り返し部1aと第1布地本体1bとの間に熱可塑性シート10を挟持、熱融着することにより製造される。 縫合部3bの位置は、第1布地1の折り返し部1a及び第2布地の縫い代部2aの端部から1〜30mm、好ましくは3〜15mmである。1mm以下では縫製が難しくなり、30mm以上では、目止テープ4を用いる場合に、目止テープ4の幅を広くする必要がありコストが高くなる。
【0033】熱融着は、第1布地1の表側、あるいは第2布地2の裏側、あるいは第1布地1及び第2布地2を挟持するように、加熱ローラ、加熱板等の加熱圧着具を用いて熱圧着することにより行われる。熱融着温度、圧着時間、圧着圧力は、布地1,2の種類、熱可塑性シート10の種類等により適宜選択される。布地1,2が熱で劣化しない条件で、折り返し部1aと第1布地本体1bとの接合一体化に充分な接合強度が得られるように熱可塑性シート10が溶融し、且つ第1布地1の表面や縫合部3a,3bの縫い目を通じて熱可塑性シート10の熱溶融樹脂が漏出しない程度に熱可塑性シート10を熱溶融することができる条件で行うことが好ましい。また、加熱圧着具と布地1,2との間には耐熱性離型シートを挟持させた状態で、熱融着することが好ましい。
【0034】例えば、第1布地1として、78デシテックスのナイロンタフタ生地の片面にePTFE膜をラミネート加工し、さらに25デシテックスのナイロントリコットニットをラミネート加工してなる3層構造の防水布地を用い、熱可塑性シート10として厚さ150μm、180℃における流動値が100×10-3(cm3/s)である熱可塑性ポリエステル系ポリウレタン樹脂を用いる場合、離型シートとして厚さ10mmの柔軟なシリコーン樹脂製スポンジシートを用いて、150℃から180℃、好ましくは160℃に加熱した熱板を、0.2〜1.0kg/cm2、好ましくは、0.5kg/cm2の圧力で3〜15秒間、好ましくは10秒間熱圧着する。熱圧着後、加熱部分が室温に戻るまで放冷すればよい。
【0035】以上のようにして構成される本発明の縫合構造は、布地の表側に縫い目が現われていないので、縫製糸の選択の自由度が広がり、しかも外見上優れている。また、第1布地1と第2布地2の縫合部分は、縫合部に直交するようにかかる引張力を、第1布地1の折り返し部1a全体で受けることができるので、従来の縫合構造と比べて引張強度が高い。さらに、第1布地1及び第2布地2として、布帛11に防水性樹脂層12を積層した防水性の布地を使用し、さらに好ましくは目止めテープ4で第2布地2の裏側に現われている縫い目を目止めすることにより、より高い防水性が得られる。従って、本発明の縫合構造は、防水衣服で、外界に連通する開口部を有する部分に適用して、必要な防水性を付与することもできる。
【0036】尚、図1及び図2に示す態様の縫合構造では、目止めテープ4を用いたが、防水性を要求しない用途ではなくてもよい。また、目止めテープ4は、図1及び図2の態様では第2布地本体2bの裏側から第1布地本体1bの裏側に至るまで貼着されていたが、防水性を要求しない用途では、縫合部のほつれ防止のために、縫合部3a,3bを覆うだけのサイズの目止めテープを貼着するだけでもよい。
【0037】次に、本発明の縫合構造を防水衣服のポケットに適用した場合について、図5及び図6(図5のD−D断面図)に基づいて説明する。
【0038】図5及び図6に示すポケットは、第2布地2に開口部20を開設し、この開口部20がポケット6の開口部となるように第2布地2の裏側にポケット6を取り付け、該開口部20が外界側と連通するように、第1布地1の折り返し部1aで覆ったものを示している。すなわち、第1布地1と第2布地2とは、縫合部3bで縫合され、折り返し部1aと熱可塑性樹脂シート10と第1布地本体1bとの接合一体化部分が開口部20を覆うフラップ17を形成するようになっていて、外部から、開口部20を通じてポケット6に手等を挿入することができるようになっている。また、ポケット6の開口部は、ファスナー22で開閉可能にされている。21はポケット6及びファスナー22を第2布地2の開口部20に取り付けるための縫い目である。ここで、ポケット6は、従来公知の布地で形成される袋体であってもよいし、防水布地で形成される袋体であってもよい。
【0039】このような構成を有するポケットでは、布地表側に第1布地1と第2布地2の縫合部3bの縫い目が現われていないので、外観上優れているだけでなく、縫い目を通じて第1布地1の表側に付着した水滴が第1布地1の裏側ひいてはフラップ17の内部に入り込んだりすることがない。特に、折り返し部1aと第1布地本体1bとは熱可塑性シート10を介して接合一体化されているので、折り返し部1aと第1布地本体1bとが袋状となっている従来のフラップと比べて強固なものとなり、風等にも吹き上がったりしにくくなっているので、開口部20を覆う役目をより着実に果たすことができる。従って、第2布地2の開口部20やポケット6の開口部、さらには開口部20に取り付けられているファスナー22に高価な防水処理をしなくても、ポケット6内の防水を達成することができる。
【0040】フラップ17の長さは、第2布地2の開口部20に外界から雨等が吹き込んだりすることがないように開口部20を十分覆うことができ、且つ外界側(布地表側)から開口部20への手にいれやすい長さである。具体的には、第2布地開口部20からフラップ17下端の長さLとして5〜90mm程度が好ましい。従って、折り返し部1aの大きさ等を考慮すれば、フラップ7全体の長さは、10〜100mm程度が好ましく、より好ましくは20〜80mm程度である。
【0041】尚、図5及び図6に示す態様では、ポケットの開口部をファスナー22で開閉可能としていたが、開閉手段が取り付けられていなくてもよい。
【0042】また、図5及び図6に示すポケット構造では、第2布地2にポケットが取り付けられていたが、内側に着用する衣服のポケットを利用する場合には、第2布地2に開口部20だけを設けてもよい。図7は、第2布地2に開口部20が開設されているが、ポケットは取り付けられていない場合で、開口部20に開閉可能な開閉手段としてのファスナー22を取り付けた場合を示している。
【0043】また、本発明の縫合構造は、衣服のベンチレーションにも適用することができる。例えば、図8に示すように、第1布地1と第2布地2とが縫合部3bで縫合され、第2布地2の開口部20は、外界側と連通するように、第1布地1の折り返し部1aと第1布地本体1bと熱可塑性樹脂シート10の接合一体化部分で覆われている。つまり、第1布地1の折り返し部1aと第1布地本体1bと熱可塑性樹脂シート10の接合一体化部分がフラップ17′となり、フラップ17′下端と第2布地2との間を通じて外界と開口部20ひいては身体側と連通され、外界側と身体側との換気ができるようになっている。
【0044】この場合、開口部20からフラップ17′下端の長さは、身体の動きがあっても開口部20がフラップ17′で覆われる程度であればよく、5〜70mm程度であればよい。
【0045】このようなベンチレーション構造では、外観上、第1布地1と第2布地2の縫合部分の縫い目が現われないので、衣服のベンチレーションとしてデザイン上好ましく、しかも雨のように第1布地1の表側に付着した水滴がフラップ17′の内部や開口部20に進入することを防止できる。
【0046】
【実施例】<実施例1>第1布地及び第2布地として、布帛が78デシテックスのナイロンタフタ生地で構成され、防水性樹脂層がePTFE膜で形成され、さらに保護用布帛として25デシテックスのナイロントリコットニットが積層された3層構造の布地を用いた。さらに布帛には、フッ素系撥水剤(ダイキン工業製、ユニダインTG−520)が施されている。
【0047】また、熱可塑性シートとして厚さ150μmのポリエステルウレタン系ホットメルトシートを用いた。この熱可塑性シートの180℃における流動値は100×10-3cm3/sである。
【0048】目止めテープとしては、ePTFE膜を基材としてその片面に、180℃における流動値が100×10-3cm3/sのポリエステルウレタン系ホットメルト接着剤層(厚さ150μm)が積層されている幅22mmのテープを用いた。
【0049】上記第1布地及び第2布地及び熱可塑性シートを用いて、図1に示す縫合構造で第1布地及び第2布地を縫合した。折り返し部は5mmとし、第1縫合部と第2縫合部の間隔は3mmとした。縫合は、ミシン(TOYOTA社製のLS2−AD157−623)を用いて、50番手のポリエステル糸(帝人社製のテトロン糸、商品名エースクラウン)で行った。熱融着は、160℃に加熱した熱板を10秒間、0.5kg/cm2の圧力で圧着し、その後室温まで冷却することにより行った。折り返し部と第1布地本体の熱融着を行った後、第2布地の裏側から、第2布地の裏側から第1布地裏側に至るように、縫合部3a,3bに上記目止めテープを貼着した。
【0050】<実施例2>第1布地、第2布地、熱可塑性シート及び目止めテープとしては、実施例1で使用したものと同様のものを使用して、縫合条件も実施例1と同様にして、図8に示す縫合構造を作成した。ここで、開口部20は、第2布地の端部から2cmの位置に、横幅10cm、縦幅1cmの方形状の開口部を開設した。縫合部は1ヶ所だけにして、フラップの長さ(縫合部からフラップ下端までの長さ)を50mmとした。
【0051】<比較例1>第1布地、第2布地、及び目止めテープとしては、実施例1で使用したものと同様のものを使用し、縫合構造を図11に示す構造に変えた以外は実施例1と同様にした。つまり、第1布地と第2布地の縫合部のうち、1ヶ所の縫合部3bが第1布地の表側に現われている。
【0052】<比較例2>第1布地、第2布地、及び目止めテープとしては、実施例1で使用したものと同様のものを使用し、図14に示す縫合構造に変更した以外は実施例1と同様にして、第1布地と第2布地の縫合を行った。つまり、第1布地と第2布地の縫合部3a,3bは、いずれも第1布地の表側に現われていないが、縫合部に直交する引張力は第2縫合部3aだけで受けることになっている構造である。
【0053】<比較例3>第1布地、第2布地、及び目止めテープとしては、実施例1で使用したものと同様のものを使用し、図13に示す縫合構造(但し、ポケットは取り付けられていない)に変更した以外は実施例2と同様にして、第1布地と第2布地の縫合を行った。つまり、第2布地に開口部を開設し、第1布地の折り返し部が開口部を覆うフラップとなっている。
【0054】<評価>上記で作成した実施例1,2及び比較例1〜3の縫合について、以下に示す方法で摩耗耐久性、防水性を評価した。
【0055】■試験片の作成実施例1,2及び比較例1〜3の縫合構造を有する布地を、縫合部が中央に位置するように、幅20mm、長さ150mmの大きさにカットし、これを試験片とした。
【0056】■磨耗耐久性試験上記で作成した試験片を、JIS L 0849の4.(1.2)に規定する摩擦試験機II型(学振形)(安田精機製作所製)の試験片台に設置し、磨耗子には、YKK製の面ファスナー(商品名クイックロン 1QN)のフック面を設置し、それぞれ縫い目と直交するように500回磨耗した。
【0057】摩耗試験後の試験片及び摩耗試験前の試験片について、引張り試験機(島津製作所製、オートグラフAGS−100A)を用いて引っ張り、縫合部の引張強度を測定した。引張り速度は300mm/分、チャック間距離は50mmであった。測定はいずれの場合も5回行い、平均値を求めた。結果を表1に示す。
【0058】
【表1】

【0059】表1からわかるように、摩耗試験前のサンプルについての引張強度は、実施例1、比較例1、比較例2の順であった。これは、実施例1の縫合構造では、引張力を2ヶ所の縫合部だけでなく、接合一体化された折り返し部及び第1布地本体という面全体で受けることができたために高い引張力を示したと考えられる。また、比較例1と比較例2では、比較例1の縫合構造が2ヶ所の縫合部で引張力を受けるのに対して、比較例2では1ヶ所の縫合部で引張力を受けたためと考えられる。
【0060】次に、摩耗試験後の引張力について見ると、実施例1は摩耗試験前後でほとんど引張力が低下していないのに対し、比較例1は第1布地の表側に現われた縫い目が摩耗試験で疲労、部分的に切断したため、摩耗試験後の引張力の低下が大きかった。比較例2については、摩耗試験による引張力の低下度合いは比較例1ほどではないが、やはり低下した。これは摩耗試験により縫合部の縫い目が緩んだためではないかと考えられる。
【0061】■防水性試験JIS L 1092の6.3 A法に規定するブンデスマン雨試験装置(大栄科学精機製作所製のRT−101)を用いて行った。ブンデスマン雨試験装置の概略図を図9に示す。このブンデンスマン雨試験装置を用いて、図10に示すようにして防水性試験を行った。
【0062】幅200mm、長さ290mm、厚さ2mmのアルミニウム板を2枚準備し、1枚のアルミニウム板に、実施例2の試験片をフラップ17′が表側となるように載置し、もう1枚のアルミニウム板には、比較例3の試験片をフラップ7が表側となるように載置する。ここで、試験片の開口部とアルミニウム板との間にティッシュぺーパー(クレシア社製のJKワイパー 100−S)を介在させる。このような状態で、各試験片の周縁を粘着テープ(日東電工社製、NITTOTAPE)30でアルミニウム板に貼着固定することにより、周縁から水が進入しないようにした。このようにして試験片を固定した2枚のアルミニウム板を、図10に示すようにシャワー部側に頂部となる逆V字状で且つ水平基板に対して60°となるように組合わせた状態で試験カップに取り付けた。試験カップへの取付は、粘着テープ30′で行った。かかる状態で、シャワー部から30分間降雨した。
【0063】30分後、ティッシュペーパーを取出し、水分吸収にともなう変色の有無を目視で観察した。変色している場合は、ティッシュペーパーが水分を吸収したことを意味し、フラップで開口部を覆っているにもかかわらず開口部へ水が進入したことを意味する。
【0064】30分後、実施例2ではティッシュペーパーの変色は認められず開口部への水の進入は認められなかったが、比較例3ではティッシュペーパーの変色が起こり、フラップで開口部を覆っているにもかかわらず開口部へ水が進入していた。つまり、第1布地の表側に現われている縫い目から水が浸入したと考えられる。
【0065】
【発明の効果】本発明の縫合構造は、縫い目が布地の表側に現われることなく、第1布地と第2布地の縫合を行えるので外観上好ましく、また縫合用の縫製糸の選択の自由度が広がる。さらに、縫い目から水が布地の裏側に進入することもない。またさらに、縫合部に直交する引張力を縫合部だけでなく、布地の折り返し部全体で受けることができるので、引張強度が優れ、しかも縫い目が外界との摩擦により摩耗したり縫製糸が切れたりすることもないので、縫合部の耐久性が優れている。
【0066】本発明の縫合構造を適用したポケットは、ポケットの開口部がフラップで覆われ、フラップの付け根のにも縫い目が現われていないので、縫い目から、フラップ内やポケットの開口部に水が浸入することもない。従って、ポケットの開口部の防水がなされていなくても、ポケットの防水を達成できる。よって、本発明の縫合構造を適用した防水衣服は、布地の縫合部、さらにポケット部分についても、防水性に優れている。
【0067】また、本発明の縫合構造を適用した衣服のベンチレーションは、外界との通気性を満足しつつ、雨天時には布地の表側に付着した水が開口部から身体側に進入してくるのを防止できる。しかも、ベンチレーション用フラップのための縫い目が表側に現われていないので、ベンチレーションを設けるためのデザイン上の支障もない。
【出願人】 【識別番号】000107387
【氏名又は名称】ジャパンゴアテックス株式会社
【出願日】 平成13年1月12日(2001.1.12)
【代理人】 【識別番号】100067828
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 悦司 (外2名)
【公開番号】 特開2002−212822(P2002−212822A)
【公開日】 平成14年7月31日(2002.7.31)
【出願番号】 特願2001−5736(P2001−5736)