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【発明の名称】 自動手袋装着機
【発明者】 【氏名】瀬崎 滋樹

【要約】 【課題】第三者の介助を得ることなく、自ら消毒した清浄な手に手袋を装着できる自動手袋装着機を得る。

【解決手段】通孔を有するインサート筒と、連結板により一体となつたエアシリンダーにて前記インサート筒に上下動可能にはめ合わせて減圧室4に立設し、シリンダー14,15の作動により連結板を押上げて上下動させる機構と、機械室並びに減圧室より成る手袋装着機1を用い、手袋をインサート筒に差込み、足踏スイッチ7で減圧機を動作させて常圧の1.5〜5%若しくは10〜20%減に減圧室を負圧にして手袋を膨張させ、この手袋内に手を挿入した後スイッチ断とし、エアシリンダーでチヤキングして同時に手袋を手に装着させるように構成した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】通孔を設けたインサート筒と、連結板により一体となつたエアシリンダーにて前記インサート筒に上下動可能にはめ合わせて減圧室に立設し、シリンダー軸に設けた連結板を連結し、シリンダーの作動により前記連結板を押し上げて上下動させる機構と、機械室並びに減圧室より成る手袋装着機において、手袋を自動的にインサート筒内に差込み、足踏スイッチで減圧機を動作させて減圧室を負圧にして手袋を膨張させ、膨張した手袋内に消毒した手を挿入した後スイッチ断とし、一定時間後にエアシリンダーでチャッキングして、同時に手袋を装着させることを特徴とする自動手袋装着機。
【請求項2】上下左右の作動機構をエアシリンダーとしたことを特徴とする請求項1記載の自動手袋装着機。
【請求項3】減圧する圧力を、常圧の1.5〜5%減若しくは10〜20%減としたことを特徴とする請求項1記載の自動手袋装着機。
【請求項4】減圧室を単複両用とし、足踏スイッチで減圧バルブを調節して減圧するように構成したことを特徴とする請求項1記載の自動手袋装着機。
【発明の詳細な説明】【0001】〔発明の属する技術分野〕本発明は、医療分野における外科手術、若しくは半導体製造並びに食品精密器械等の作業に用いる薄手のゴム手袋を着用するに際し、第三者の介助を得ることなく、自らの行動で装着することを可能とする手袋装着機に関する。
【0002】〔従来の技術〕原子力産業の従事者、病院等の医療従事者、或は放射性物質、薬品等を取扱う場合、薄手のゴム手袋を装着するが、例えば従来一般的に行われている手術用手袋の装着は、医師が手術前に丹念に手洗いを実施して消毒の完了した両手に、看護婦が手伝いながら手袋を装着すると云う方法が一般的であるが、手術用手袋には、医師が手術中に触診等の微妙な感触を要求されるため、薄手のゴム等で製作され、且つ手に密着することが求められるので、手袋中に気泡等が存在することは好ましくなく、そのため手袋中に残留している気泡を排除する必要が生ずる。そのため、手袋の内面に滑石等の微少粉末を塗布して滑り易くする外に、手等で手袋内の残留気泡をしごいて気泡を手袋外に排出する等の種々の手段を講じてはいるが、抜本策ではなく、非能率であることは避けられなかつた。
【0003】これを解決するための手段として、図7(従来図)に示す手袋の装着機が提案されているが、これによると、手袋収容ケーシング31の前面に手袋縁支持筒32を設け、これに手術用手袋aを取付けた後にケーシング31内に挿入し、真空ポンプ33を駆動させて排気管34によりケーシング内を減圧し、手袋aを膨張させて両手を手袋a内に差込み、その後真空ポンプ33を停止して常圧となつた所で支持筒32より外すという装着機が提案されている。これとても、負圧による手袋の膨張方法並びに手袋の支持筒への取付け、取外し等の作業が必ずしも良好な結果が得られず、依然として看護婦等の第三者の介助を得て手袋の装着が行われていた。
【0004】〔発明が解決しようとする課題〕このように手袋の装着に対しては、手袋装着機が充分な機能を果せず、看護婦等の第三者の介助を得て装着するのが主流であるため、非能率さは被い難く、そのために雑菌の付着或は塵埃の混入等の恐れが常に付き纒つていたので、この問題の解決と効率化が強く求められていた。
【0005】〔課題を解決するための手段〕通孔を有するインサート筒と、連結板により一体となつたエアシリンダーにて前記インサート筒に上下動可能にはめ合わせて減圧室に立設し、吸板シリンダーとエアシリンダーを軸に設け連結板を連結し、エアシリンダーの作動により前記連結板を押上げて上下動させる機構と、機械室並びに減圧室より成る手袋装着機を用い、手袋をインサート筒に差込み、袖口を裏返しにしてインサート筒に落し込み、足踏スイッチで減圧機を動作させて常圧の1.5〜5%若しくは10〜20%減に減圧室を負圧にして手袋を膨張させ、この手袋内に手を挿入した後スイッチ断にし、一定時間後吸板エアシリンダーでチャッキングして自動的に手袋を装着させることにより、この問題を解決した。又減圧室を複数配置して多人数でも使用できるように構成した。
【0006】〔発明の実施の形態〕本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明実施例の自動手袋装着機における、全体像を示す図である。図2は本発明実施例の自動手袋装着磯における、エアシリンダー取付と右手袋左手袋を移動しブロアー室に装填部分の平面説明図である。図3は本発明実施例の自動手袋装着機における、吸板シリンダー並びにエアシリンダー部分を装着した説明図である。図4は本発明実施例に係る自動手袋装着機のシリンダーと連結板部分の説明図である。図5は本発明実施例の自動手袋装着機における、手袋装着を説明する図である。図6は本発明実施例の自動手袋装着機における、別の実施例である。
【0007】本発明の自動手袋装着機1は、一つの筐体から成り、床面上の移動に便ならしむるためのキヤスタ2が筐体下部に設けられ、筐体の下半分には大気圧を減圧する減圧機並びにこれの駆動のための電源部(共に図示せず)を収容した機械室3と、透明で内部が見通せる気密に作られた減圧室4の2部分より成り立つている。本実施例は一つの筐体として説明するが、これに限定されるものではなく、後述する応用実施例での説明のように、機械室3並びに減圧室4を分離して使用しても良い。
【0008】減圧室4の上面は、手前部分が若干の傾斜を有するアクリル樹脂等で構成された透明な天板5に、人間の手が楽に挿入できる径の約100mm程度で、高さ約100mm程度の透明なアクリル樹脂等で製作されたインサート筒10が設けられ、減圧室4内に貫通している。このインサート筒10には、上部より約10mm程度下部に落し込む。
【0009】インサート筒10の間に、約5mm程度の通孔13が複数設けられているが、この通孔13は、手袋を装着するためにインサート筒10に手袋24を取付け、減圧室4を負圧にした際、手袋24が減圧室4の負圧で内部に引き込まれないように、インサート筒10の外壁に吸着させる作用を果すものであつて、手袋24を減圧室4内に引込まれるのを防止する。
【0010】インサート筒10の両側面には、装着した手袋24を取外すための吸板シリンダーとエアシリンダー13を取付け、且つインサート筒10に填め合わせたアームエアシリンダー14により上下動する。又、アームエアシリンダー15により、インサート筒10内の手袋の上下動を補佐する。
【0011】この左右のエアシリンダー22は、連結板18で強固に結合されて一体となつており、連結板18には、インサート筒10の外側表面を滑らかに滑動できるように取付けられ、アームエアシリンダー14が滑らかに上下動できるようになつている。
【0012】連結板18には、シリンダー22軸に取付けられており、医師等がインサート筒10に取付けられた手袋24の中に手を挿入して手に装着し、足踏スイッチ7を解除すると、機械室3内にあるタイマ(図示せず)が作動して、一定時間後にシリンダー22をゆつくりと一回転させて停止する。
【0013】シリンダー22軸には連結板18で連結されているので、シリンダー22がゆつくりと作動すると、連結板が押上げられるので、手袋24は自らの収縮力でインサート筒10より外れ、夫々の手に装着される。
【0014】手袋24は薄手のゴム製ではあるが、用途によつてはその厚さが夫々異るので、余りに強力に減圧すると、手袋24は薄いゴム製なので、掌部分が風船のように膨張し、最悪の場合は破裂する可能性も生ずるので、減圧圧力は常圧の1.5〜5%或は10〜20%減圧すれば手袋24は充分に膨張して手を挿入できるから、真空ポンプ等の大型減圧器を用いる必要は無く、やや強力な扇風機等で吸引しても充分に機能する。
【0015】本発明の自動手袋装着機1の使用方法を説明すると、手袋24をインサート筒10内に挿入し落し込むと、インサート筒10の上部開口部と通孔13は、手袋24で封止されたので、減圧室4は気密構造となる。作業者が手洗い消毒を済ませた後、足踏スイッチ7を踏むと、機械室3内の図示しない減圧器が作動して、吸引孔6より減圧室4内を減圧するので、手袋24は大気圧に押されて膨張し、手を挿入し易くなる。
【0016】手袋24が膨張した所で、手を手袋24内に挿入して足踏スイッチ7を離すと、機械室内の減圧器が動作を止め、図示しないタイマが動作して約1秒後位経過するとエアシリンダー22が作動し始め、シリンダー軸に設けた連結板18がアームエアシリンダー14と共に上昇し、これに取付けられている。手袋24は自らの収縮力でインサート筒10より外れ、作業者の両手に装着される。
【0017】本発明の実施例の装置は、カセット19より手袋を1個取り出し(右手袋)NO1の右手袋まで移動させ、ブロアー室4に装填させ、つぎに左手袋を同じ様にNO2まで移動させ、ブロアー室に装填させて、右手袋、左手袋を同時に装填させる装置である。本発明の機能について更に具体的に述べれば、(1)カセット19内の手袋24をシリンダー送り装置16によりパット12に近づける。
(2)エアシリンダーでパット12に装着させキヤチングへ受渡す。
(3)ゴム手袋24をキヤチングをする。
(4)吸板エアシリンダー11でもつてキヤチング後アームシリンダー14で上昇させる。
(5)シリンダー上昇後アームシリンダー15により、右手袋に下降させる。
(6)下降させた後手袋をブロアにより手の大きさまで大きくする。完了後シリンダー14で上昇させる。
完了とする。
【0018】前記した実施例は比較的小人数である医療用従事者向けの手袋装着機1の使用方法であつたが、半導体産業、精密機械産業若しくは医薬品等の産業における現場の作業者に手袋を装着させるためには、一度に多数の手袋24を着用できなければならない。これに対応するため、図6に示すように、装着機1を分割して負圧を発生させる機械室3と減圧室4を分離し、複数の減圧室4と機械室3をホース26で連結し、減圧室4の圧力調整は減圧調整バルブ25で行い、足踏スイッチ7は減圧バルブ25の開閉とモータ22の回転を制御するように構成すれば、減圧幅は1.5〜5%若しくは10〜20%常圧減であるから、1台の機械室3で複数の減圧室4を制御するのは可能である。このように構成すれば、製造工業のように一度に多数の作業者に手袋を装着させなければならない業界でも、利用可能となる。
【0019】〔発明の効果〕従来は第三者の介助を得て手袋を装着しなければならなかつたが、この場合は一旦消毒した手に第三者の手が加わるので、汚染の機会がそれだけ増大するに対し、非接触タイプにして本装置を用いれば、作業者が第三者の介助を得ることなく、自動的に手袋を装着できるから、雑菌等に汚染される機会が減少するので衛生的である。又多数の作業者にも対応できるので、作業コストの低下が望めるから、産業界への応用もひらけ、その効果は計り知れないものがある。尚、膨張させた手袋の中に手を挿入するのであるから、手袋中に気泡は残留しない。
【出願人】 【識別番号】501055754
【氏名又は名称】瀬崎 滋樹
【出願日】 平成12年12月29日(2000.12.29)
【代理人】
【公開番号】 特開2002−212817(P2002−212817A)
【公開日】 平成14年7月31日(2002.7.31)
【出願番号】 特願2000−405052(P2000−405052)