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【発明の名称】 使い捨て汗止め用具
【発明者】 【氏名】伊藤 教行

【要約】 【課題】安価に製作できる材料を用いた発汗を積極的に吸収し得る使い捨て汗止め用具を提供する。また、素材に抗菌加工や滅菌効果を与えた使い捨て汗止め用具を提供する【解決手段】 ドライメッシュシートで少なくとも人体に接触する面が被覆された吸水パット3と、該吸水パット3の長手方向端部に夫々装着部4a,4bを設けた。

【解決手段】ドライメッシュシートで少なくとも人体に接触する面が被覆された吸水パット3と、該吸水パット3の長手方向端部に夫々装着部4a,4bを設けた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ドライメッシュシートで少なくとも人体に接触する面が被覆された吸水パットと、該吸水パットの長手方向端部に夫々装着部を設けたことを特徴とする使い捨て汗止め用具。
【請求項2】 人体に接触しない面が防水性を有する多孔性シートおよび/または断熱材シートで被覆された請求項1記載の使い捨て汗止め用具。
【請求項3】 前記ドライメッシュシートおよび/または前記吸水パットに抗菌加工を施した請求項1または2記載の使い捨て汗止め用具。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、使い捨て汗止め用具に関し、特には、鉱業、農林業、土木建設業、製造業等、発汗作用が促進される環境下において好適に使用される使い捨て汗止め用具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、鉱業、農林業、土木建設業、製造業等において、屋外での作業では、真夏の炎天下、大量の発汗が伴うものであり、作業中はタオル等を首に巻いて汗を拭ったり、スポーツ用のリストバンドを使用して汗を拭ったりしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、タオル等を首に巻いた状態では、作業中にタオルが装置に巻き込まれる危険があった。また、スポーツ用のリストバンドは、大量の発汗を吸水するには適しておらず、長時間の作業においては吸水しきれない発汗等が原因で使用部分の蒸れを誘発し、かぶれ等を生じることもあり、皮膚が敏感な使用者にとっては、皮膚疾患を招く場合も見られた。さらに、かかるタオルやリストバンドを洗濯することなく使い続けることは衛生面で好ましいものではなかった。
【0004】そこで、本発明の目的は上記問題点を解消し、安価に製作できる材料を用いた発汗を積極的に吸収し得る使い捨て汗止め用具を提供することにある。本発明の他の目的は、上記目的に加え、衛生面で優れた効果を有する使い捨て汗止め用具を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、本発明の使い捨て汗止め用具は、ドライメッシュシートで少なくとも人体に接触する面が被覆された吸水パットと、該吸水パットの長手方向端部に夫々装着部を設けたことを特徴とするものである。かかる構成により、人体から発する汗を積極的に吸収し、人体接触面における水分残留を防止して、使用者にとって汗による不快感を防ぐことができる。また、直接人体皮膚に触れるのを考慮し、使い捨てとしたことで衛生上好ましいものである。
【0006】また、本発明の使い捨て汗止め用具は、人体に接触しない面を防水性を有する多孔性シートおよび/または断熱材シートで被覆することが好ましい。多孔シートを積層させることにより、通気性を良好に保つことが可能となり、また、断熱材シートを積層させることにより装着面の表面温度の調節が可能となる。
【0007】さらに、本発明の使い捨て汗止め用具は、前記ドライメッシュシートおよび/または前記吸水パットに抗菌加工を施してもよく、これにより、使用時の衛生性がより高度に保たれることになる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の使い捨て汗止め用具の実施の形態について説明する。図1は本発明の使い捨て汗止め用具の一例であるリストバンドの全体斜視図である。また、図2は図1におけるA−A線に沿う断面図である。リストバンド1は、略長方形の形状で、吸水パット3をドライメッシュシート2で被覆した構造からなる。リストバンド1の長手方向端部は、夫々伸縮自在のギャザー5を介して装着部4a、4bを有する。
【0009】装着部4a、4bは、素材として不織布又は織布を用い、繰り返しの付け外しが容易で比較的接着性が高いもの、例えば、市販の紙おむつ等で慣用される面状ファスナーや粘着面が好適に使用される。なお、使い捨ての場合にはより安価な素材が好適であり、例えば、装着部4a、4bのいずれか一方を所定の作業時間において十分に接着性を発揮し得る程度の簡単な粘着面とすることが好ましい。
【0010】ギャザー5は、リストバンド1を手首に巻きつけて装着部4aと4bを重ね合わせて装着したときの装着具合を調節するためのものであり、必ずしも両端に設ける必要はない。
【0011】ドライメッシュシート2は、ポリエチレンテレフタレート(PET)またはポリプロピレン(PP)等を用いた不織布等を素材とした透水性を有するメッシュ状のシート材料を使用する。メッシュ表面は、ポリエステル系、ポリビニルアルコール系など合成繊維を含有する不織布を用いて、部分的に加熱加圧を行うことにより、通気性繊維間隙を残したまま、部分的にフィルム化したものが好ましい。表面素材のフィルム化率は、不織布全体の30%〜60%の範囲が好適である。
【0012】ドライメッシュシート2は、皮膚より発生した汗等体液により人体装着面のべた付き感と不快感の発生を防止するとともに、発生した汗等体液を内部にある吸水パット3に吸収させる作用を有する。また、吸収した汗等体液は、吸水パット3内でゲル化され閉じ込められ逆戻りすることはない。ドライメッシュシート2を、皮膚接触面と反対の面にも設けた場合には、手首のみならず額の発汗を拭うときにも効果的である。
【0013】吸水パット3は、天然または合成繊維の織布もしくは不織布の袋とその中に密封された吸水性ポリマー材料によって構成される。吸水パット3は、ドライメッシュシート2を通して吸水した水分を含水し、吸水性ポリマーがジェル状に変化し、吸水パット外に逆流することを防ぐ作用を有する。吸水パット3に使用する吸水性ポリマーは、現在自己質量の400倍以上の水分を吸収・ゲル化し、経口毒性並びに皮膚の刺激性試験おいても食品添加物なみの毒性と刺激性を有さないものを使用するのが好ましい。また、吸水パット3は抗菌加工されたものが好ましく、例えば特開平9−108261号で開示されているようにフィトンチッドまたはグリチルリチンをシクロデキストリンに包接したものを吸水パット3内に含有させたものを使用することができる。
【0014】前記特開平9−108261号公報に開示されているように、このグリチルリチンは甘草から抽出されるトリテルペン系配糖体であり、その薬用効果としては抗炎症、抗アレルギー、抗ウィルス、解毒、肝機能改善、免疫調整等の作用が知られており、その薬用作用ゆえに多くの医薬品に利用されているものである。本来グリチルリチンは有機酸またはその塩として甘草から抽出されるものであるが、人によってはこの薬剤自体で皮膚に悪影響を及ぼすことが考えられるため、好ましい態様として、グリチルリチンをシクロデキストリンに包接し吸水パット3中に含有すれば、汗や結露等による水分により発生される温湿度により、効果的にその効能が発揮できるものである。上記シクロデキストリンとは、環状α−1,4グリコキシド結合で構成されたマルトオリゴ糖である。
【0015】また、上記グリチルリチン以外に天然のフィトンチッドをシクロデキストリンに包接し、グリチルリチン包接体と併用使用するか、またフィトンチッドとグリチルリチンを一緒にシクロデキストリンに包接したものを使用することにより、より一層抗菌の効果が高まる。天然のフィトンチッドとは、天然の樹木、枝葉、根茎、木皮、果実等より水蒸気蒸留等の抽出方法により得られた天然の木精油や木酢油であり、たとえばひのき、杉、ひばの針葉樹やユーカリの木から抽出される木精油である。このフィトンチッドは(C58nで表されるイソプレン誘導体であり、これらの内、n=2,3のモノテルペン、セキステルペン類は揮発性が高く、香りを伴う物質であり、代表的に例としては、α−ピネン、β−ピネン、ジテンペン、テルピノレン、リナロール等主にデルペン系物質を含むものである。
【0016】これらのフィトンチッドは、抗菌、防カビ、防虫作用、脱臭作用、リラクゼーション効果があることが知られてる。これら抗菌材料を吸水ポリマーに充填もしくは、吸水素材を被う不織布等に塗布あるいは含浸させるなどの方法により、吸水パット3内に含有させることにより、抗菌性を有する吸水パット3とすることが可能となる。なお、上記の抗菌加工についてはドライメッシュシート2について用いることも可能である。
【0017】吸水パット3は、その構造において空気層をも形成するため断熱層としての断熱効果を有する。また、吸水パット3内の吸水性ポリマー、例えば、自重の80倍〜1000倍の吸水性能を有するアクリル酸塩系(アクリル酸重合体部分ナトリウム塩架橋物)の吸水性ポリマー、吸水性樹脂の種類等の組み合わせにより吸水量を変化させて、具体的な使用状況に応じて調節することが可能である。
【0018】また、リストバンド1は、装着部端部4a、4bの裏面の双方に粘着テープを付けた場合には、例えばリストバンド1をヘルメットの内部に貼りつけることが可能であり、その場合には防暑用具としても十分な機能を有する。
【0019】本発明のリストバンド1は、優秀な吸汗素材とて十分な効果を発揮し、汗等が皮膚に残留し、細菌の増殖により発生する悪臭やかぶれ、並びに大量の発汗による不快感や蒸れ等を防止することができる。また、使い捨てに適している。
【0020】図3は本発明の使い捨て汗止め用具の他の好適例である頭部用バンドの全体斜視図である。また、図4は図3におけるB−B線に沿う断面図である。頭部用バンド10は、ドライメッシュシート12と吸水パット13と防水シート16の積層構造を有する略長方形の本体14とその長手方向にある2本の装着帯15からなる。
【0021】ドライメッシュシート12および吸水パット13は、前述のリストバンドに用いたものと同様のものとすることができる。
【0022】本体14は、その装着箇所が額であるため、図示するように、前述のリストバンドに比べて薄くて細長い形状が好適である。
【0023】装着帯14の端部には頭部に装着するためのもの、例えば面状ファスナー等を有してもよい(図示せず)し、特に何もなくても装着帯15を頭部に巻き付けて端部同士を結んで装着してもよい。
【0024】防水シート16は、ポリオレフィン等の素材により形成された多孔性のシートで、通気性を保ちながら液体不透過性を有する材料からなる。
【0025】防水シート16の内側には、断熱性を有する素材で、例えば、ウレタンシートやアルミライナーを状況により適宜積層してもよい。
【0026】頭部用バンド10は、前述と同様、優秀な吸汗素材とて十分な効果を発揮し、汗等が皮膚に残留し、細菌の増殖により発生する悪臭やかぶれ、並びに大量の発汗による不快感や蒸れ等を防止することができる。また、これも使い捨てに適している。
【0027】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の使い捨て汗止め用具においては、発汗を積極的に吸収することができ、また、素材に抗菌加工や滅菌加工を施し、また用具自体を安価に製作できる材料を使用することで、使用後に使い捨て可能であり、衛生的に優れた効果を発揮する。
【出願人】 【識別番号】500427925
【氏名又は名称】有限会社セブンセンスラボラトリー
【出願日】 平成12年10月4日(2000.10.4)
【代理人】 【識別番号】100096714
【弁理士】
【氏名又は名称】本多 一郎
【公開番号】 特開2002−115109(P2002−115109A)
【公開日】 平成14年4月19日(2002.4.19)
【出願番号】 特願2000−305551(P2000−305551)