| 【発明の名称】 |
作業服上衣、作業服下衣および作業つなぎ服 |
| 【発明者】 |
【氏名】村井 保雄
【氏名】舟木 勝法
|
| 【要約】 |
【課題】身体の曲げ伸ばしに対するツッパリ感を緩和できる作業服を提供する。
【解決手段】袖部分が、袖中心線および袖下線で縫い付けられる前袖部分4と後袖部分3とからなる。前袖部分は、袖中心線部4aが前身頃2と後身頃1の縫い合わされる肩線の延長線上に取られて裁断され、且つ前身頃への袖付け部から袖口部まで1枚の型で生地取りされる。後袖部分は、袖中心線部3aが肩線の延長線よりも上向きに取られ、且つ後身頃への袖付け部が肩甲骨の内側縁にほぼ沿う位置に取られ、且つ袖付け部から袖口部までが肩背面部31、上腕背面部32、前腕背面部33に3分割された型で生地取りされる。後身頃と肩背面部との第1縫い付け部x、肩背面部と上腕背面部との第2縫い付け部y、上腕背面部と前腕背面部との第3縫い付け部zは、肘や肩の関節を前方屈曲させるときの伸張側の引きつりを緩和する立体裁断にされる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 袖部分が、袖中心線および袖下線で縫い付けられる前袖部分(4)と後袖部分(3)とからなり、前記前袖部分(4)は、その袖中心線部(4a)が前身頃(2)と後身頃(1)の縫い合わされる肩線の延長線上に取られるように裁断されており、前記後袖部分(3)は、その袖中心線部(3a)が前記肩線の延長線よりも上向きに取られるように裁断されていることを特徴とする作業服上衣。 【請求項2】 袖部分が、袖中心線および袖下線で縫い付けられる前袖部分(4)と後袖部分(3)とからなり、前記前袖部分(4)は、前記前身頃(2)への袖付け部から袖口部まで1枚の型で生地取りされており、前記後袖部分(3)は、前記後身頃(1)への袖付け部が肩甲骨の内側縁にほぼ沿う位置に取られ、且つ該袖付け部から袖口部までが肩背面部(31)、上腕背面部(32)、および前腕背面部(33)の3枚に分割された型で生地取りされ、前記後身頃(1)と肩背面部(31)との第1縫い付け部(x)、肩背面部(31)と上腕背面部(32)との第2縫い付け部(y)、上腕背面部(32)と前腕背面部(33)との第3縫い付け部(z)が、肘関節または肩関節の少なくともいずれか一方を前方屈曲させるときの伸張側の引きつりを緩和する立体裁断にされていることを特徴とする作業服上衣。 【請求項3】 前記前袖部分(4)は、前記前身頃(2)への袖付け部から袖口部まで1枚の型で生地取りされており、前記後袖部分(3)は、前記後身頃(1)への袖付け部が肩甲骨の内側縁にほぼ沿う位置に取られ、且つ該袖付け部から袖口部までが肩背面部(31)、上腕背面部(32)、および前腕背面部(33)の3枚に分割された型で生地取りされ、前記後身頃(1)と肩背面部(31)との第1縫い付け部(x)、肩背面部(31)と上腕背面部(32)との第2縫い付け部(y)、上腕背面部(32)と前腕背面部(33)との第3縫い付け部(z)が、肘関節または肩関節の少なくともいずれか一方を屈曲させるときの伸張側の引きつりを緩和する立体裁断にされている、請求項1記載の作業服上衣。 【請求項4】 前記後袖部分(3)は、袖下線(3b)が水平よりも上向きにとられている、請求項3記載の作業服上衣。 【請求項5】 下衣前身頃(5)と下衣後身頃(6)とが縫い合わされてなる作業服下衣であって、前記下衣前身頃(5)は、膝部(51)が幅が狭くなるように絞られており、前記下衣後身頃(6)は、ウェスト背面部(61)、ヒップ背面部(62)、大腿背面部(63)、脛背面部(64)の4枚に分割された型で生地取りされ、前記ウェスト背面部(61)とヒップ背面部(62)との第4縫い付け部(f)、ヒップ背面部(62)と大腿背面部(63)との第5縫い付け部(e)が、膝を折ってしゃがんだり上半身を前屈みに倒したときに臀部の中心の上下方向の引きつりを緩和するように立体裁断にされており、前記大腿背面部(63)と脛背面部(64)との第6縫い付け部(d)が、膝裏を窪ませるように立体裁断にされており、前記下衣前身頃(5)の膝部(51)と、前記下衣後身頃(6)の第6縫い付け部(d)とが一致して縫い付けられ、該下衣前身頃(5)と下衣後身頃(6)とが縫い合わされる脇の線が、該膝部(51)で前方へ突出して屈曲していることを特徴とする作業服下衣。 【請求項6】 請求項1ないし4のいずれかに記載の作業服上衣と、請求項5記載の作業服下衣とが上下一体に連結されてなることを特徴とする作業つなぎ服。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、作業時における身体動作の自由度を高める作業服に係り、特に肘および肩、あるいは膝および脚付け根を関節で屈曲させるときに、そのような部位における伸長側の生地の引きつりを緩和する、着用者の作業性に優れた作業服に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、作業服は各種作業において広く用いられている。図8は一般的な作業服上衣の、袖および前後の身頃の片側(左半身)展開図である。袖部分7は、通常その中心線7aに沿って2つ折りして筒状となし、前身頃2及び後身頃1の袖ぐり13、21に縫製される。このとき、袖の中心線7aは前身頃2の肩の延長線2a上にくる様に縫製されている。 【0003】このような構成により縫製された作業用上衣は、作業時の関節の動きに対して所謂「ツッパリ感」を着用者に与える。すなわち、着用者は腕を上げたり前に伸ばしたり、肘で腕を屈伸したりする時に、肩の背面側や脇の部分、あるいは肘の裏側ないし外側に作業服の引きつりによるツッパリ感を覚える。 【0004】このようなツッパリ感を解消するために種々の対策が従来からとられている。その一つとして、後身頃の肩背面部にアクションプリーツと呼ばれるプリーツを設けたものがある。このプリーツは、腕を前方へ上げたときの肩背面部の伸びを許容してツッパリ感をなくし、これにより身体の活動性を向上させている。図9は、そのような作業服上衣の一例を示す片側(左半身)展開図である。この作業服は、後身頃が、主に背中部分に当たる上部1と主に胴部分に当たる下部11とに分かれており、プリーツ14が、後身頃上部1の肩背面部に縦方向に延びて形成される。プリーツ14は、折り畳まれた状態で後身頃上部1と後身頃下部11とを縫い合わせて下端が止められ、後身頃上部1と前身頃2とを縫い合わせて上端が止められる。 【0005】この様な作業服は、腕を前方に上げたときにプリーツ14が左右に広がって肩背面部の伸びを許容し、着用者のツッパリ感を緩和して活動性を高めている。 【0006】しかし、背中に設けられたプリーツ14は、肘の曲げに対する機能は低く、腕の肘の裏側ないし外側に感じるツッパリ感を完全に解消することはできない。また、このプリーツ14は、着用者が腕を肩よりも高く前方に上げて作業する状況については特別な配慮が払われていない。すなわち、プリーツ14は背中の両サイドに縦方向に延びているため、その生地の広がりは、主に水平方向に向けられる。したがって、着用者は、腕を肩よりも高く前方に上げて作業するとき、依然ツッパリ感を覚えながら作業を行わなければならなかった。 【0007】また、作業服上衣のみならず、作業服下衣についても同様に身体の曲げ伸ばしに伴う作業服のツッパリ感は存在するものの、これを何ら改善する手段はなされていないのが現状である。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に鑑みて創案されたものであり、作業者が腕を前方だけでなく上方に伸ばしたり、肘を曲げ伸ばしする作業の場合にもツッパリ感を覚えることの極めて少ない作業服を提供するものである。また併せて、作業服下衣についても同様に脚の付け根や膝などの曲げ伸ばしに対するツッパリ感を解消することができる作業服を提供するものである。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解決するために以下の構成を有する。 【0010】本発明に係る第1の作業服上衣は、袖部分が、袖中心線および袖下線で縫い付けられる前袖部分と後袖部分とからなり、前記前袖部分は、その袖中心線部が前身頃と後身頃の縫い合わされる肩線の延長線上に取られるように裁断されており、前記後袖部分は、その袖中心線部が前記肩線の延長線よりも上向きに取られるように裁断されている。 【0011】本発明に係る第2の作業服上衣は、袖部分が、袖中心線および袖下線で縫い付けられる前袖部分と後袖部分とからなり、前記前袖部分は、前記前身頃への袖付け部から袖口部まで1枚の型で生地取りされており、前記後袖部分は、前記後身頃への袖付け部が肩甲骨の内側縁にほぼ沿う位置に取られ、且つ該袖付け部から袖口部までが肩背面部、上腕背面部、および前腕背面部の3枚に分割された型で生地取りされ、前記後身頃と肩背面部との第1縫い付け部、肩背面部と上腕背面部との第2縫い付け部、上腕背面部と前腕背面部との第3縫い付け部が、肘関節または肩関節の少なくともいずれか一方を前方屈曲させるときの伸張側の引きつりを緩和する立体裁断にされている。 【0012】勿論、上述の第1の作業服上衣の特徴と、第2の作業服上衣の特徴とを併せ持っていてもよい。また、前記後袖部分は、その袖下線が水平よりも上向きにとられているのが好ましい。 【0013】本発明に係る作業服下衣は、下衣前身頃と下衣後身頃とが縫い合わされてなる作業服下衣であって、前記下衣前身頃は、膝部が幅が狭くなるように絞られており、前記下衣後身頃は、ウェスト背面部、ヒップ背面部、大腿背面部、脛背面部の4枚に分割された型で生地取りされ、前記ウェスト背面部とヒップ背面部との第4縫い付け部、ヒップ背面部と大腿背面部との第5縫い付け部が、膝を折ってしゃがんだり上半身を前屈みに倒したときに臀部の中心の上下方向の引きつりを緩和するように立体裁断にされており、前記大腿背面部と脛背面部との第6縫い付け部が、膝裏を窪ませるように立体裁断にされており、前記下衣前身頃の膝部と、前記下衣後身頃の第6縫い付け部とが一致して縫い付けられ、該下衣前身頃と下衣後身頃とが縫い合わされる脇の線が、該膝部で前方へ突出して屈曲している。 【0014】さらに、上述の作業服上衣と作業服下衣とが一体に連結されて作業つなぎ服に構成されてもよい。 【0015】 【発明の実施の形態】以下に本発明の各実施形態にかかる作業服上衣について、図に従って詳細に説明する。 【0016】(第1実施形態)図1は、本発明に係る作業服上衣の第1実施形態における袖および前後の身頃の片側(左半身)展開図である。図中1は後身頃、2は前身頃、3は後袖部分、そして4は前袖部分である。後身頃1はさらに、胴部11と背中部12に分割されている。 【0017】後袖部分3は、その袖中心線3aが後身頃1の肩部の延長線12aよりも上に向けて型取りされている。また、背中上部から肩までに該当する肩背面部31、肩関節から肘関節に該当する上腕背面部32、肘関節から手首までに該当する前腕背面部33に3分割して裁断されている。この裁断は、肘関節を前方ないし内側へ、あるいは肩関節を前方ないし内側へ曲げようとすると、またその両方を共に前方ないし内側へ屈曲させるときに、関節の伸張側(裏側ないし外側)に当たる個所で生地が引きつるのを緩和するように、以下のように立体裁断にされている。なお、肩背面部31の脇部31aは、腕を上げたときに引きつらないように、袖下線3bが水平よりも上向きにされている。 【0018】後袖部分3の立体裁断の具体的な型取り形状および縫い合わせについて説明する。後身頃1に対する後袖部分3の袖付け部は、後袖部分3の肩背面部31と後身頃1の背中部12との間に、図2に示したように第1立体裁断xが施されている。第1立体裁断xは、中央部分の間隔Aよりもその両端の間隔a、a’が大きくなる様に裁断されており、縫製後には肩甲骨の内側縁に沿って外方へ膨らむ丸みを帯びた形状となる。 【0019】肩背面部31と上腕背面部32との間には、第2立体裁断yが施されている。第2立体裁断yは、中央部分の間隔Bよりもその両端の間隔b、b’が大きくなっており、縫製後には肩付け根部の背面側が外方へ膨らむ丸みを帯びた形状となる。 【0020】同様に、上腕背面部32と前腕背面部33との間にも第3立体裁断zが施されている。第3立体裁断zも、中央部分の間隔Cよりもその両端の間隔c、c’が大きくなっており、縫製後には肘の背面側が外方へ膨らむ丸みを帯びた形状となる。さらに、肘の関節は肩などの関節に比べて動きの範囲が大きく、第1立体裁断xや第2立体裁断yと比べると、中央部分の間隔に対して両端の間隔が大きくなっている割合が大きくされている。 【0021】一方、前袖部分4は、例えば図8または図9に示した従来技術における袖を中心線で分割した場合の前面部分と同様に型取りされており、その袖中心線4a(図1に示す)は前身頃2の肩部の延長線12a’上に取られている。前身頃2に対する前袖部分4の袖付けも従来技術と同様に行われる。 【0022】図3は本発明の第1実施形態に係る作業服上衣の正面及び背面を示す図である。この作業服上衣においては、後身頃1及び後袖部分3に片側3箇所の立体裁断がなされている。一方、前身頃2及び前袖部分4については、通常の作業服上衣と何ら構成として変わるところがない。このため、後面から見れば、この立体裁断が見られるが正面から見た場合は特にその形状において変わるところはない。 【0023】(第2実施形態)図4は本発明の第2実施形態の作業服下衣(以下、単に作業ズボンと称す)の片側(左側)展開図である。この作業ズボンは下衣前身頃5及び下衣後身頃6をそれぞれ縫製することにより構成される。 【0024】図10に示す従来の作業ズボンの片側(左側)展開図に示すように、一般の作業服ズボンでは、下衣前身頃5’のシルエットがヒップから裾へいくにしたがって、ほぼ直線的に細くなるように絞られている。一方、図4に示すように、本発明の作業ズボンの下衣前身頃5は、そのシルエットが図10のズボンよりも膝部で細く絞られており、裾部は図10のズボンとほぼ同じ幅(太さ)にされている。この膝部で絞られている型取りは、後述する下衣後身頃6の膝裏部における第6立体裁断dとの組み合わせのための形状である。 【0025】下衣後身頃6は、ウェスト背面部61と、ヒップ背面部62と、大腿背面部63および脛背面部64の四つの部分に4分割される。 【0026】ウェスト背面部61とヒップ背面部62との間および、ヒップ背面部62と大腿背面部63との間には、第4立体裁断fおよび第5立体裁断eが施されている。これら第4立体裁断fおよび第5立体裁断eは、もう一方の片側(右側)のウェスト背面部、ヒップ背面部および大腿背面部と左右対称に対をなすが、各片足の背面中心線(通常、ズボンの折り目が付くあたりの位置を通る)から、それぞれの対が互いに縫い合わせる側に向かって間隔が僅かに広げられており、各立体裁断部が縫い合わせられ且つ左右の生地が縫い合わせられたときに、ズボンの背面側中心線上で外側に膨らむ(ウェストからヒップにかけての臀部の膨らみに沿ってフィットする)。したがって、着用者が膝を折ってしゃがんだだり上半身を前屈みに倒したときに臀部の中心の上下方向全体に感じるツッパリ感が、これら第4立体裁断fおよび第5立体裁断eによって緩和される。なお、ヒップ背面部62の切込62aは、その内側に袋ポケット(図示せず)を取り付けるためのポケット用切込62aである。 【0027】また、従来のズボンでは、図10に示したようにウェストの前面側にはタックをとってウェストに余裕をとり、背面側にはダーツ(V字状の折れ線に沿って内側に畳み込まれるが、図には畳み込む前の状態で示している)66をとってウェストを絞っているが、本発明の作業ズボンでもウェストの前面側には同様のタックをとっている。タックの数は0でもよく、ワンタックやツータック等の従来の一般的な取り方でよい。 【0028】また背面側のダーツについては、従来のズボンではウェスト部分を絞るために生地自体を畳み込んでいるが、本発明の作業ズボンでは、生地自体を畳み込むのではなく、ウェスト背面部61とヒップ背面部62とを裁断する前に、それらの型紙に対してダーツをとっておき(型紙自体を畳み込んでおき)、そのダーツをとった型紙の形状に合わせてウェスト背面部61とヒップ背面部62の生地が裁断される。このように裁断されたウェスト背面部61とヒップ背面部62とが縫い合わせられる。ところで、本発明の作業ズボンで型紙にとられるダーツは、図10に示した従来のダーツよりも上下に長くとられる。図4に破線で示したV字状の折れ線65は、図10で示したダーツ66と同様に取った場合と比較できるように、型紙にとったダーツの折れ線を示している。その下端はヒップ背面部62の下端のほぼ中心に達するようにとられる。第5立体裁断eにおけるヒップ背面部62と大腿背面部63との間の間隔がズボンの背面側中心線に向かって広がり始める位置は、このV字状の折れ線の下端にほぼ一致する。このように長いV字状の折れ線に沿うダーツを型紙でとることにより、第4立体裁断fおよび第5立体裁断eは、上述したようにズボンの背面側中心線(股ぐり部分を通る中心線)に向かって間隔が広げられ、後の股ぐりを長くする。すなわち、後の股ぐりの上下方向のツッパリ感が緩和される。 【0029】本発明の作業ズボンでは、さらに大腿背面部63と脛背面部64との間にも第6立体裁断dとが施されている。この第6立体裁断dは膝裏の箇所にあたり、生地の伸張側(図5の側面図に示す矢印方向に伸張)に膨らみを持たせる第4立体裁断fおよび第5立体裁断eとは逆に、膝裏の箇所を窪ませるようにしている。すなわち、中央部分の間隔がその両端部分の間隔よりも狭くなるように裁断されている。したがって、膝の屈曲時には、膝裏で折り畳まれるように生地がダブツクのを緩和して膝部が曲がり易くされている。また、上述したように、膝部分が幅狭に絞られている下衣前身頃5と大腿背面部63および脛背面部64とを縫い合わせると、図5の側面図にも示されるように脇の線が膝の位置51で若干「く」の字状に折れ曲がり、膝の屈曲がしやすくなっている。 【0030】本発明の作業ズボンでは、上述のような第4〜6立体裁断が後身頃6に施されているので、前方向から見れば図5の正面図に示すように通常の作業ズボンと殆ど何ら変わりないが、背面側から見るとその背面図に示すように、背骨の腰椎近辺の部分、臀部から脚の付け根に移り変わる股関節近辺の部分、膝裏の部分に、立体裁断された箇所の縫い合わせ部(切り替え)が現れる。また、図5の側面図にに示されるように、前身頃5と後身頃6とが縫い合わされる脇の線が膝の位置51で若干「く」の字状に折れ曲がっている。これらの構成により、本発明の作業ズボンは、膝の屈曲に対して、また、しゃがんだ状態や立った状態での腰を中心にした上体の前傾動作に対して、ウェスト部分やヒップ部分および膝部分の所謂ツッパリ感が全体的に緩和される。 【0031】(第3実施形態)図6に本発明の第3実施形態に係る作業服上衣の例を示す。この作業服上衣は、図3に示した第1実施形態の長袖ブルゾンタイプのものを長袖シャツタイプとしたものであり、第1実施形態と同様に後身頃1及び後袖部分3に立体裁断がなされている。同様の構成については図3と同じ参照符号を付しており、第1実施形態の作業服上衣と同じ作用効果を発揮する。 【0032】(第4実施形態)図7に本発明の第4実施形態に係る作業つなぎ服を示す。この作業つなぎ服は、第1実施形態の作業服上衣と同様の構成をその上部に、第2実施形態の作業服下衣と同様の構成をその下部にそれぞれ備えて一体に連結したものである。したがって、同様の構成については図3および図5と同じ参照符号を付しており、第1実施形態の作業服上衣および第2実施形態の作業服下衣がそれぞれ有する作用効果を同時に発揮する。 【0033】 【発明の効果】本発明は、作業服の背面側の各関節近辺部分にそれぞれ立体裁断を施しているので、身体の曲げ伸ばしに対して作業服のツッパリ感を総合的に緩和でき、さらに、前方からの見た目は通常の作業服と殆ど変わらない。また、立体裁断部分の縫い合わせについても、目立たない縫製を行うことができ、外観上では従来の作業服と殆ど変らないにも拘わらず、着用したときの身体動作の自由度の大きさは従来品と格段の差を着用者は感じることができる。 【0034】特に、作業服上衣に関しては、後袖部分の袖中心線が後身頃の肩の延長線よりも上向きにとっているので、通常の作業服上衣に比べると、腕を肩よりも高く上げる動作に対してもツッパリ感が少ない。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000001096 【氏名又は名称】倉敷紡績株式会社
|
| 【出願日】 |
平成12年7月27日(2000.7.27) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100062144 【弁理士】 【氏名又は名称】青山 葆 (外1名)
|
| 【公開番号】 |
特開2002−38322(P2002−38322A) |
| 【公開日】 |
平成14年2月6日(2002.2.6) |
| 【出願番号】 |
特願2000−227006(P2000−227006) |
|