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【発明の名称】 肩掛け布
【発明者】 【氏名】早川 澄江

【要約】 【課題】従来からスカーフやマフラ等に用いられている横長四角形状の布を用いて、多様な装着形態を容易に実現することのできる肩掛け布を提供すること。

【解決手段】横長四角形状の布本体22の四隅及び左右両端より一定の距離をおいた内側の上下端に留具23a〜23d、24a〜24dを設け、このうち、布本体22の長手方向の略中心より左側部分に設けられた留具23a,24a,23b,24bは、上端側がオス形又はメス形の一方で統一され、下端側がオス形又はメス形の他方で統一される一方、布本体22の右側部分に設けられた留具23c,24c,23d,24dは、前記左側部分とオス形とメス形の位置関係を逆になるようにした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 横長四角形状の布本体と、この布本体の四隅及び布本体の左右両端より一定の距離をおいた内側の上下端に設けられた留具とを有することを特徴とする肩掛け布。
【請求項2】 前記布本体の長手方向の略中心より左側部分に設けられた留具は、上端側がオス形又はメス形の一方で統一され、下端側がオス形又はメス形の他方で統一される一方、布本体の右側部分に設けられた留具は、前記左側部分とはオス形とメス形の関係が逆になっていることを特徴とする請求項1記載の肩掛け布。
【請求項3】 前記留具が、スナップ、ボタン又は面ファスナであることを特徴とする請求項1又は2記載の肩掛け布。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多様な使用形態に対応することのできる肩掛け布に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ファッション用として使用されるスカーフは略正方形状の布で形成され、該布の四隅を引っ張って首や頭部に巻きつけて使用している。また、このスカーフにバリエーションを持たせるために、正方形状の布を折り畳んで三角形状にしてから三角形の両端部を首や頭部に巻き付けて使用する場合もある。
【0003】上記スカーフにさらにバリエーションを持たせたものとしては、図18に示したようなa,b,cを頂点とした三角形状のスカーフ1がある(実開平5−45014参照)。このスカーフ1は、予め三角形状に形成され、そのうちの二辺3,4の一部に切欠き5を設けたものである。この切欠き5により折り重ねや巻き付けの組み合わせが多様に設定できると共に、切欠き5の周囲に頂点d〜gの数が増えることで、結び方や結び個所の選択の幅が広くなるようにしたものである。
【0004】一方、上記ファッション性を目的とするスカーフではないが、装着方法に限定してみれば図19に示した首から肩や腕にかけて装着する防寒具10がある(実開平6−76307参照)。これは四角形状の布11の各所に止め具12〜15を設け、この止め具12〜15で首や腕部を巻きつけて装着するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記図18で示した従来のスカーフにあっては、三角形状のスカーフ本体1に切欠き5を設けたことで、頂点の数d〜gが増え、結び方にバリエーションを持たせることができるものの、このようなバリエーションを持たせようとする場合は却って結び方が複雑となり、装着に時間が掛かってしまう。
【0006】一方、上記図19に示した従来の防寒具10においては、予め止め具12〜15の箇所を設定してあるため、装着は容易となるものの、止め箇所を変えるなどして装着形態を変化させるための工夫ができないといった問題がある。
【0007】そこで、本発明は従来からスカーフやマフラ等に用いられている横長四角形状の布を用いて、多様な装着形態を容易に実現することのできる肩掛け布を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、本発明の請求項1に係る肩掛け布は、横長四角形状の布本体と、この布本体の四隅及び布本体の左右両端より一定の距離をおいた内側の上下端に設けられた留具とを有することを特徴とする。
【0009】この発明によれば、布本体に設けられた留具の組み合わせによって肩掛け布自体が様々な形に変化するため、バリエーションに富んだ装着形態をとることができる。
【0010】請求項2の発明は、請求項1記載の肩掛け布において、前記布本体の長手方向の略中心より左側部分に設けられた留具は、上端側がオス形又はメス形の一方で統一され、下端側がオス形又はメス形の他方で統一される一方、布本体の右側部分に設けられた留具は、前記左側部分とはオス形とメス形の関係が逆になっていることを特徴とする。
【0011】この発明によれば、布本体の縦・横方向での止着が可能となるので、布本体の長辺同士を重ね合わせて使用することも、また短辺同士を重ね合わせて使用することもでき、重ね合わせにバリエーションを持たせることができる。また、留具がオス形とメス形の関係になっているため、ワンタッチで脱着できると共に、留めた箇所が平坦になることから留具自体が目立つことがない。
【0012】請求項3の発明は、請求項1又は請求項2記載の肩掛け布において、前記留具が、スナップ、ボタン又は面ファスナであることを特徴とする。
【0013】この発明によれば、前記留具がスナップ、ボタン又は面ファスナで構成されることで、止めたり外したりすることが容易で、状況に合わせた装着が素早くできる。また、止着部分が目立たず、紐のように結び目以外の部分が垂れ下がったりしないため、見栄えも損なうことがない。
【0014】
【発明の実施の形態】以下添付図面に基づいて、本発明に係る肩掛け布の実施形態を詳細に説明する。図1は本発明に係る肩掛け布21を広げたときの平面形状を示したものである。この肩掛け布21は図に示すように、上下辺22a,22bと左右の側辺22c,22dとで形成される横長四角形状の布本体22と、この布本体22の四隅22e〜22hに設けた4個の留具23a〜23dと、前記四隅22e〜22hから一定の距離を置いて上辺22a及び下辺22b上に設けた4個の留具24a〜24dとを有する。前記四隅22e〜22h及び上下辺の留具24a〜24dの取付位置では、布本体22の一部が半円状に張出し形成されている。前記留具23a〜23d,24a〜24dは、スナップ、ボタン、面ファスナ等のオス形とメス形との組み合わせで構成される。図2は上記肩掛け布21をA−A線で切ったときの断面形状であり、留具としてオス形スナップ25とメス形スナップ26を配したときの例である。オス形スナップ25は円形の台座部の中央に突起部25aが設けられ、一方のメス形スナップ26には前記オス形スナップ25の台座部と略同形の台座部の中央に前記突起部25aが嵌合する孔部26aが設けられる。これらのスナップ25,26は、布本体22に縫い付けられている。
【0015】この実施形態では、図1に示したように、布本体22の長手方向の略中心より左側部分では上辺22a側の2個の留具23a,24aが前記オス形スナップ25で構成され、下辺22bの2個の留具23b、24bが前記メス形スナップ26で構成される一方、布本体22の右側部分では前記左側とは逆に、上辺22a側の2個の留具23c,24cが前記メス形スナップ26で構成され、下辺22b側の2個の留具23d,24dが前記オス形スナップ25で構成される。
【0016】また、この実施形態における上記肩掛け布21の大体の寸法、形状は以下の通りである。布本体22は横長の長方形状で、材質はアクリル80%、ポリエステル20%でラメ糸を使用している。上辺22a及び下辺22bの長さ…約140cm、左右の側辺22c,22dの長さ…約35cm、四隅の留具23a〜23dから上下辺上に設けられた留具24a〜24dまでの距離(L1〜L4)…約38cmなお、上記の寸法は一例であって、本発明の肩掛け布21の大きさや形状がこれに限定されないことは勿論である。
【0017】次に、上記構成からなる肩掛け布21の使用例を説明するが、本発明は以下に示す使用方法に限定されないことは勿論である。図3乃至図5は上記肩掛け布21の第1の使用例を示したものである。この使用例では、図3に示したように、布本体22の上下辺22a,22bの略真ん中を結んだ中心線27で2つ折りにし、内側の留具24a,24c及び24b,24dと、隅側の留具23b,23dをそれぞれスナップ留めする。すると図4に示したように、内側の2個所の止着点A1,A2と隅部の1箇所の止着点A3を有する肩掛け布21が形成される。図5はこのようにして形成された肩掛け布21を実際に身に付けた時の前後の姿を示したものである。即ち、布本体22の中心線27が頭頂部28に位置し、止着点A1が首の前側29に、止着点A2が首の後側30の付け根近辺に、そして止着点A3が背中31に位置するため、頭頂部28から両方の肩32、背中31の下方にかけて覆うことができる。この使用例は肩掛け布として最も一般的な使い方を示したものである。
【0018】図6乃至図8は上記肩掛け布21の第2の使用例を示したものである。この使用例では、図6に示したように、布本体22を長辺方向の中心線27で2つ折りにし、上辺22a側の内側の留具24a,24c、下辺22b側の隅の留具23b,23dをそれぞれスナップ留めする。すると、図7に示したしたように、内側の1箇所の止着点B1と隅側の1箇所の止着点B2を有する肩掛け布21が形成される。図8はこのようにして形成された肩掛け布21を実際に身に付けた時の前後の姿を示したものである。即ち、布本体22の中心線27が頭頂部28に位置し、内側の止着点B1が首の前側29に、隅側の止着点B2が背中31の中央に位置するため、頭頂部28から両方の肩32及び胸35を経て二股に分かれ両方の脇34の下から背中31にかけて覆うことができる。この使用例は上記第1の使用例の変形であり、ファッション性を一段階高めたものである。
【0019】図9乃至図11は上記肩掛け布21の第3の使用例を示したものである。この使用例では、図9に示したように、布本体22を長辺方向の中心線27で2つ折りにし、上辺22a側の内側の留具24a,24cをスナップ留めすると共に、隅部では上下のスナップ同士、即ち留具23aと23b及び23cと23dをそれぞれスナップ留めする。すると、図10に示したように、内側の1箇所の止着点C1と隅側の2箇所の止着点C2,C3を有する肩掛け布21が形成される。止着点C2,C3を設けたことで、布本体22の左右側に腕掛け部37a,37bが形成される。図11は、このようにして形成された肩掛け布21を実際に身に付けた時の前後の姿を示したものである。即ち、この使用例では布本体22の中心線27を首の後側30に当て、その左右両側を肩32から背中31にかけて被うと共に、内側の止着点C1を胸35の中央に位置させることで安定した装着が可能となる。また、腕掛け部37a,37bに両腕33a,33bを通し、左右の手首36a,36bの所に止着点C2,C3を位置させることで、両方の肩32から両腕33a,33b、両手首36a,36bにかけた部分を布本体22の腕掛け部37a,37bで覆うことができる。この使用例は肩掛け布21をショールのようにして使用する場合の例である。
【0020】図12乃至図14は上記肩掛け布21の第4の使用例を示したものである。この使用例では、図12に示したように、布本体22を側辺22c,22d方向で二つに折って上辺22aと下辺22bを重ね合わせ、上辺22a側の留具23a,23c,24a,24cと、これに対応する下辺22b側の留具23b,23d,24b,24dをそれぞれスナップ留めしたものである。すると、図13に示したように、布本体22の長手方向に沿って、4箇所の止着点D1,D2,D3,D4を有する肩掛け布21が形成される。この肩掛け布21においても、止着点D1とD3との間、及びD2とD4との間に腕掛け部37a,37bが形成される。図14は、このようにして形成された肩掛け布21を実際に身に付けた時の前後の姿を示したものである。即ち、この使用例では、先の使用例と同様、布本体22の中心線27を首の後側30に当て、その左右両側を肩32から背中31にかけて被うと共に、腕掛け部37a,37bに両腕33a,33bを通す。こうした時、左右の手首36a,36bの所に止着点D1,D2が位置し、左右の脇34の下に止着点D3,D4がそれぞれ位置するために、両方の肩32から両方の腕33a,33b及び両方の手首36a,36bにかけて覆うことができると共に、腕掛け部37a,37bで両腕33a,33bをすっぽりと包み込むことで、位置ずれなどを起こさずに安定している。また、前方から見ると両方の肩32から手首36a,36bにかけた腕33a,33bのみを覆い、前方の服装や装飾を強調することができるため、非常にファッション性を高めた着こなしができる。
【0021】図15乃至図17は上記肩掛け布21の第5の使用例を示したものである。この使用例では、図15に示したように、布本体22を長辺方向の中心線27で2つ折りにして左右の側辺22cと22dを重ね合わせ、対応する隅側の留具23a,23cと23b,23d、及び内側の上辺22a側の留具24a,24cをそれぞれスナップ留めしたものである。すると、図16に示したように、二つ折りにした隅の2箇所とその内側の1箇所に止着点E1,E2,E3を有する肩掛け布21が形成される。図17はこのようにして形成された肩掛け布21を実際に身に付けた時の前後の姿を示したものである。即ち、この使用は肩掛け布21を肩32から腕33aに掛けて用いることができ、止着点E3の内側に形成された首輪38の中に頭39を入れ、肩32まですっぽり通して止める。次に止着点E1及びE2によって形成された腕輪40の中に右腕33aを通し、手首36aから先を露出させて装着する。図では右腕33aを通して被覆した場合の例を示したが、左腕33bを通して装着することも可能である。なお、上記第1乃至第4の使用例は左右対称な形での使用例であったが、この第5の使用例では、両肩32から左右どちらかの腕33a,33bにかけて流れるようにして装着されるため、非対称の美しさを醸し出すことができる。
【0022】なお、上述の実施形態では布本体22の四隅23a〜23dと、上辺22a及び下辺22bに沿った2個所ずつの計8個所に留具を設けた場合について説明したが、装着の形態によっては留具をさらに増やすことも可能である。また、布本体22の大きさや内側の留具の位置を適宜変えることで、大人用や子供用といった使い分けが可能である。さらに、この発明では布本体22の素材の種類や織り方などは何ら限定されないものであり、スカーフとしてだけでなく、マフラその他の用途にも適用できる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る肩掛け布によれば、一枚の細長四角形状の布で多様な止め方ができるため、肩掛け布の形態が様々に変化し、装着形態にバリエーションやファッション性を持たせることができる。
【0024】また、留具がオス形とメス形との組み合わせによる部材を用いているため、装着が容易で、幾通りもの止め合わせが可能となる他、止着部分が目立たないので外観装飾性を損なうことがない。
【0025】さらに、本発明の肩掛け布は年間を通して使用することができ、例えば夏場のクーラの利き過ぎた室内や電車の中では肩や腕に掛けることで冷え過ぎを防ぐことができる一方、冬の寒い日などに屋内や戸外で防寒用として手軽に利用することができる。
【出願人】 【識別番号】500350863
【氏名又は名称】早川 富雄
【出願日】 平成12年7月27日(2000.7.27)
【代理人】 【識別番号】100097043
【弁理士】
【氏名又は名称】浅川 哲
【公開番号】 特開2002−38313(P2002−38313A)
【公開日】 平成14年2月6日(2002.2.6)
【出願番号】 特願2000−227069(P2000−227069)