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【発明の名称】 スポーツウエアおよび衝撃吸収パーツ
【発明者】 【氏名】鎌田 真紀子

【要約】 【課題】スノーボードの如きスポーツのためのプロテクターにおける衝撃吸収部材を改良して、衝撃吸収能力を低下させることなく軽量にし、かつプロテクターが表衣(スポーツウエア)として着用されるようにすることを目的とする。

【解決手段】保護すべき人体部位に応じた輪郭の発泡プラスチック製衝撃反発層10と、この内側面に設けられた一回り小さい輪郭の発泡プラスチック製衝撃吸収層11と、発泡プラスチック製衝撃反発層の外側面に配置され発泡プラスチック製衝撃反発層と同じ大きさの輪郭を有する外面補強布12と、発泡プラスチック製衝撃反発層10と外面補強布12とをその外周縁で連結するための縁取り縁取り布13とからなり、発泡プラスチック製衝撃反発層10は外側面が凸状に、発泡プラスチック製衝撃吸収層11は内側面が凹状になっており、人体に装着されたときに人体表面と発泡プラスチック製衝撃吸収層11との間に衝撃吸収空気用中空部26が形成され、衝撃的に接地したとき外面補強布12は適当なすべりに寄与することを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 保護すべき人体の部位に配置される衝撃吸収パーツであって、所望の輪郭になした発泡プラスチック製衝撃反発層、およびこの発泡プラスチック製衝撃反発層の内側面に設けられ、発泡プラスチック製衝撃反発層より小さな面積であり、発泡プラスチック製衝撃反発層の輪郭に基本的に相似する輪郭を有する発泡プラスチック製衝撃吸収層を具備し、発泡プラスチック製衝撃吸収層は発泡プラスチック製衝撃反発層よりも柔軟であり、前記発泡プラスチック製衝撃反発層の外側面に配置され、発泡プラスチック製衝撃反発層と同じ広がりをもつ外面補強布を具備し、前記発泡プラスチック製衝撃反発層は外側面が凸状になるように成形され、この発泡プラスチック製衝撃反発層の内側面に設けられている前記発泡プラスチック製衝撃吸収層の内側面が凹状になっていることを特徴とする衝撃吸収パーツ。
【請求項2】 保護すべき人体の部位に、この部位の運動の大きさに応じて複数の区分に分割されかつ互いに間隔を置いて、配置される衝撃吸収パーツであって、各パーツは分割された人体部位に応じて所望の輪郭になした発泡プラスチック製衝撃反発層、およびこの発泡プラスチック製衝撃反発層の内側面に設けられ、発泡プラスチック製衝撃反発層より小さな面積であり、発泡プラスチック製衝撃反発層の輪郭に基本的に相似する輪郭を有する発泡プラスチック製衝撃吸収層を具備し、発泡プラスチック製衝撃吸収層は発泡プラスチック製衝撃反発層よりも柔軟であり、前記発泡プラスチック製衝撃反発層の外側面に配置され、発泡プラスチック製衝撃反発層と同じ広がりをもつ外面補強布、およびこの外面補強布の外周部の上側面に一側縁が取り付けられ、他側縁が前記発泡プラスチック製衝撃反発層の外周部の下側面に取り付けられて、外面補強布と発泡プラスチック製衝撃反発層との二層部の外周縁を縁取りする縁取り布を具備し、前記発泡プラスチック製衝撃反発層は外側面が凸状になるように成形され、この発泡プラスチック製衝撃反発層の内側面に設けられている前記発泡プラスチック製衝撃吸収層の内側面が凹状になっていることを特徴とする衝撃吸収パーツ。
【請求項3】 スポーツウエアであって、請求項1又は2記載の衝撃吸収パーツが少なくとも一つ外周縁に沿ってウエア生地に縫着されていることを特徴とするスポーツウエア。
【請求項4】 ウエア生地はニット製で丸首シャツを形成しており、少なくともその筒状袖の肘部において肘を保護する衝撃吸収パーツを有し、袖口に親指係合具を有していることを特徴とする請求項3記載のスポーツウエア。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスノーボード、スケートボードやマウンテンバイクを操ったり、フリースキー、バイシクルモトクロスの如き競技を行う人のためのプロテクター兼用スポーツウエアに関する。
【0002】
【従来の技術】スノーボード、スケートボードやマウンテンバイクを操ったり、フリースキーやバイシクルモトクロスの如き競技を行う人は転倒した時に備えて防具を身につけている。
【0003】防具の原型は綿の詰め物の如き衝撃吸収部材であり、保護すべき人体部位を覆うように人体に取り付けられるものである。衝撃吸収部材には綿の詰め物の他に、スポンジ、弾力性に富んだゴム、発泡樹脂等の材料がある。更に、これらの材料を組み合わせたもの、更にはこれらの上に硬い甲皮を有するものもある。かかる衝撃吸収部材を人体に取り付けるために種々の工夫がなされている。例えば、特開平9−299540号に開示されているように、このプロテクターは腰および尾?骨を保護するために臀部保護部分とその両側から張り出した腰両側保護部分とからなり、このプロテクターは臀部保護部分の上側縁に取り付けられて着用者の腰に巻く腰紐と、臀部保護部分の下側縁中央に取り付けられて着用者の股を通って腰両側保護部分に係合せしめられる二本の太股紐とを有して、おむつを装着する要領で人体に取り付けられる。
【0004】あるいは特開平10−88401号に開示されているように、腰および尾?骨を保護するために、パンツの内側面に臀部パッド収納用ポケットと腰両側パッド収納用ポケットを設け、これらポケットに臀部パッドと腰両側パッドを収納するようになっている。
【0005】あるいは特開平10−254702号に開示されているように、膝を保護するために、ズボンの内側面に膝部パッド収納用ポケットを設け、このポケットに膝部パッドを収納するようになっている。
【0006】また、図4に示すように、背中、肩、肘を保護するために、ジッパー15で前開きになったシャツ16に肩保護部材17、肘保護部材18、腕保護部材19、背中保護部材20を取り付けたものがある。これらの保護部材は人体に面する側に柔軟性に富んだ詰め物(衝撃吸収作用層)とこれを外側から覆う比較的硬い甲皮(衝撃反発作用層)とからなる。
【0007】更には図5に示すように、臀部を主体とする腰回り部を保護するために、パンツ21に尾?骨保護部材22、臀部保護部材23、大腿骨保護部材24、骨盤両側保護部材25を取り付けたものがある。これらの保護部材は単一の発泡プラスチック材料層からなっている。この図から判るように、腰および太股の動きを阻害しないように、パンツ21を複数の区分に分けて複数の保護部材22,23,24,25が互いに間隔を置いてパンツ生地に取り付けられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】スノーボード等を操るスポーツは常に危険と隣り合わせにあるので、防具はかかるスポーツをする人にとって必需品である。その防具はこれを身につける人の動きを出来るだけ阻害しないものでなければならず、着心地のよいものでなくてはならない。また、スポーツをする人は当然に汗をかくので、防具は汗を効率よく吸収し、かつ通気性のよい構造で体の熱を逃がし洗濯しやすいものでなければならない。また、防具は収納時にはコンパクトにまとめられることが望まれる。
【0009】従来の防具、例えば特開平9−299540号のものでは、おむつのようなものであるので、更に表衣(いわゆるスポーツウエア)を必要とする。また防具を着用しているという感触(違和感)はぬぐい切れず、腰紐や太股紐で皮膚に擦れ傷がついたりする。特開平10−88401号のものではパンツの内側のポケットに入れる衝撃吸収パッドはその位置がずれないようにY字状の切り込みや体表面にフィットするように切り込みを有しているが、衝撃吸収性と動きやすさは相い反し、衝撃吸収パッドを肉厚にすると体の動きに対する抵抗は大きくなり、また違和感が増す。特開平10−245702号のものでは、ズボンの内側(外側でもよい)のポケットに入れる膝衝撃吸収パッドはその取り付け位置が調節できるようになっている。そしてこの膝衝撃吸収パッドは断熱性と衝撃吸収性に優れた発泡ウレタンの平板状のものからなる。またズボンが全体として中綿をナイロンタフタ等の織布表地と裏地との間に挟んで厚手に縫製したものである。したがって全体としてこのズボンは収納に嵩張り、しかも中綿が入っているので洗濯が困難である。また、膝の屈伸時に平らな膝衝撃吸収パッドの輪郭がズボンの外見に現れて見苦しい感じがするのである。また、図4に示すものでは、シャツの要所々々に保護部材が取り付けられているのであるが、これら保護部材はいわゆる鎧の如き硬い甲皮とその内側の柔軟な材料とからなるものであり、体の動きを阻止する硬い甲皮(17A)を出来るだけ小さくし、この甲皮の下に甲皮よりも柔軟な材料(17B)を甲皮よりも広く配置したものである。そして特に肩や肘、腕の保護部材は着用者の所定部位からずれないようにピッタリと接するようになされている。そのため上腕部を大きく動かすと違和感を生むのである。また、このシャツは下着として着用されるものであり、表衣を必要とするのである。図5に示すものでは、パンツの外側面に取り付けられている衝撃部材は呼吸ができるように多数の穿孔を有する弾力層と、この弾力層の外側面をカバーする織布層と、そのまわりを縁取るリボンとからなるものであるが、この弾力層の内側面は着用者の体の表面にパンツ生地を介して全体的に密着するようになっているのである。
【0010】本発明は従来の防具を改良し、衝撃吸収能力を低下させることなく衝撃吸収部材を軽量になし、かつ衝撃吸収部材が表衣の外皮の一部としても利用できるようにすることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するため、本発明は保護すべき人体の部位に、この部位の運動の大きさに応じて複数の区分に分割されかつ互いに間隔を置いて配置される衝撃吸収パーツが、分割された人体部位に応じて所望の輪郭になした発泡プラスチック製衝撃反発層、およびこの発泡プラスチック製衝撃反発層の内側面に配置され、発泡プラスチック製衝撃反発層より小さな面積であり、発泡プラスチック製衝撃反発層の輪郭に基本的に相似する輪郭を有した発泡プラスチック製衝撃吸収層を具備し、発泡プラスチック製衝撃吸収層は発泡プラスチック製衝撃反発層よりも柔軟になされており、前記発泡プラスチック製衝撃反発層の外側面に配置され、発泡プラスチック製衝撃反発層と同じ広がりをもつ外面補強布を具備し、前記発泡プラスチック製衝撃反発層は外側面が凸状になるように成形され、この発泡プラスチック製衝撃反発層の内側面に配置されている前記発泡プラスチック製衝撃吸収層の内側面が凹状になっていることを特徴とする。なお、前記外面補強布を発泡プラスチック製衝撃反発層に取り付けるために縁取り布を用いるとよい。この縁取り布は外面補強布の外周部の上側面に一側縁が取り付けられ、他側縁が前記発泡プラスチック製衝撃反発層の外周部の下側面に取り付けられて、外面補強布と発泡プラスチック製衝撃反発層との二層部の外周縁を縁取りする。
【0012】
【発明の実施の形態】図1に示す衝撃吸収パーツの輪郭はほぼ四角形であるが、実際の衝撃吸収パーツでは図2および図3に示すように複雑かつ種々な輪郭をしている。しかし、衝撃吸収パーツは基本的には、発泡プラスチック製衝撃反発層と発泡プラスチック製衝撃吸収層という機能的に二つの層の構造であり、発泡プラスチック製衝撃反発層が外側に凸状に、発泡プラスチック製衝撃吸収層が内側に凹状になされて、この凹状面と人体の表面との間に中空部が形成されるようになっているのである。
【0013】発泡プラスチック製衝撃反発層は発泡プラスチックからなるが衝撃に対して反発する程度の硬さを有する。発泡プラスチック製衝撃吸収層は発泡プラスチックからなり衝撃を吸収するに十分な柔軟性を有している。外面補強布は例えば織布からなる。外面補強布は衝撃吸収パーツが衝撃的に接地するとき発泡プラスチック製衝撃反発層の表面を保護するものである。この外面補強布がないと発泡プラスチック製衝撃反発層の表面が破壊されてしまうのである。この外面補強布は衝撃吸収パーツのすべりを促進させて接地時の衝撃を逃がしかつ発泡プラスチック製衝撃反発層の表面が破壊されることを防止する。この故に本発明の衝撃吸収パーツを外側面に有するウエアを表衣としてデザインできる。
【0014】外面補強布を発泡プラスチック製衝撃反発層に取り付けるために、外面補強布の外周縁を拡げて発泡プラスチック製衝撃反発層の外周縁よりはみ出させて発泡プラスチック製衝撃反発層の裏側にもたらし、そこで接着又は融着させる。あるいは裏側にもたらした外面補強布と外面補強布の表側とが発泡プラスチック製衝撃反発層を挟むようにしてミシン等で縫着してもよい。外面補強布を発泡プラスチック製衝撃反発層に取り付ける他の方法として、縁取り布がある。縁取り布は例えば織布製であり、外面補強布と発泡プラスチック製衝撃反発層の周縁部を縁取りする。一方、衝撃吸収パーツを取り付けるウエアの生地はポリエステル繊維の糸から出来た吸汗速乾性のニット製品である。かかるニット製品のウエアの外側面に衝撃吸収パーツをその周縁に沿って縫い付ける。これにより発泡プラスチック製衝撃反発層の周縁はしっかりとウエアの外側面に取り付けられる。衝撃吸収パーツはウエアに設けたポケットに着脱自在に装着するようにしてもよい。また衝撃吸収パーツの発泡プラスチック製衝撃反発層並びに発泡プラスチック製衝撃吸収層は通気用の穿孔を適当数だけ有していてもよい。
【0015】
【実施例】以下、図1乃至図3を参照して本発明の衝撃吸収パーツの基本構造および、かかる衝撃吸収パーツを備えたスポーツウエアの二例を詳しく説明する。図1の(a)は本発明の衝撃吸収パーツの図解的横断面図であり、図1の(b)は衝撃吸収パーツの裏面図である。これらの図において、参照符号10は発泡プラスチック製衝撃反発層、11は発泡プラスチック製衝撃吸収層、12は外面補強布、13は縁取り布、14は縫い目、26は中空部を示す。
【0016】発泡プラスチック製衝撃反発層10はエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)の10〜15倍発泡物であり、衝撃に反発する厚みと硬さを有する。しかし発泡プラスチックはEVAに限らず、他の適当な発泡プラスチック(例えばポリプロピレン)の適当な発泡度のもの、適当なウレタンフォームでもよい。また発泡プラスチック材料の単一層に限定されず、異なる発泡プラスチック材料の複合層で構成してもよい。更にはゴムの発泡物、スポンジの層で構成または組み合わせて構成してもよい。発泡プラスチック製衝撃吸収層11はEVAの約30倍の発泡物であり、衝撃を吸収する柔軟さと厚みを有する。発泡プラスチックはEVAに限らず、他の適当な発泡プラスチック(例えばポリプロピレン)の適当な発泡度のもの、適当なウレタンフォームでもよい。また発泡プラスチック材料の単一層に限定されず、異なる発泡プラスチック材料の複合層で構成してもよい。更にはゴムの発泡物、スポンジの層で構成または組み合わせて構成してもよい。外面補強布12は網目織りのもの(メッシュ)であっても十分に発泡プラスチック製衝撃反発層の表面を衝撃接地時に保護する。外面補強布12と発泡プラスチック製衝撃反発層10は同じ寸法のものである。これら二層の外周部を縁取り布13が縁取りしている。縁取り布も織布からなっている。この縁取り布(リボン)はその長手方向中央線に沿って折り重なるように曲げられて、その間に外面補強布12と発泡プラスチック製衝撃反発層10の二層の外周部を挟むようにして二層の外周部を縁取りする。この縁取りは例えばミシンによる縫い目14によって完成される。これによって外面補強布12はその外周部が発泡プラスチック製衝撃反発層10の外周部に連結される。なお、縁取り布によらずとも外面補強布の外周縁部を発泡プラスチック製衝撃反発層の外周縁部に直接熱融着又は接着させてもよい。あるいは外面補強布の外周縁部を発泡プラスチック製衝撃反発層の裏側にまで延ばして発泡プラスチック製衝撃反発層を挟んでミシン等で縫着してもよい。
【0017】発泡プラスチック製衝撃反発層10は衝撃に反発する硬さを有しているのであるが、本発明ではその硬さはEVAの10〜15倍発泡物で厚みが約5mmのものが有する程度の硬さである。この発泡プラスチック製衝撃反発層10は、発泡プラスチック製衝撃吸収層11の内側面に中空部26を形成するように、外側面が凸状になるように成形されている。この成形は型において発泡プラスチック製衝撃反発層を発泡させることにより達成される。その他の方法として、発泡済の例えば円板状のプラスチック層にその外周から中心に向かって先細りになった切り欠きを適当な本数だけ設け、この切り欠きを詰めて接着又は融着させることにより円板を所望の凸状になしてもよい。かかる発泡プラスチック製衝撃反発層10の内側面に発泡プラスチック製衝撃吸収層11が取り付けられている。発泡プラスチック製衝撃吸収層11は衝撃を吸収する柔軟さと厚みを有しているのであるが、本発明ではその柔軟さはEVAの約30倍の発泡物で厚みが約8mmのものが有する程度のものである。発泡プラスチック製衝撃吸収層11の内側面は発泡プラスチック製衝撃反発層10に沿って凹面になる。この凹状の湾曲度は本発明の衝撃吸収パーツが人体の所望部位に配置されたとき体の表面と発泡プラスチック製衝撃吸収層との間に中空部26を形成するようになっている。中空部26はその中に空気を含んでいるので、衝撃接地時にその空気が衝撃吸収作用をなすのである。
【0018】大きな輪郭の外側の発泡プラスチック製衝撃反発層10と小さな輪郭の内側の発泡プラスチック製衝撃吸収層11との二つの機能層にすることにより衝撃吸収パーツの周辺部が人体に良好に接して衝撃接地時に中空部26に良好に空気を密封保持して良好な衝撃吸収作用をなすのである。また二つの機能層にすることにより発泡度を適当に選択でき、衝撃吸収パーツを薄く軽量にできる。
【0019】かかる衝撃吸収パーツ9は、本発明では通常、表衣としても利用できるスポーツウエアの外表面に直接取り付けられる。この取り付けは衝撃吸収パーツ9の周辺部をスポーツウエアの生地に縫い付けることにより達成される。この縫い目は図1の(b)に示されている縫い目14のループの外側にほぼ並行に延びるループになる。なお、スポーツウエアの生地に衝撃吸収パーツ9の周辺より一まわり小さい開口を形成して、スポーツウエアの裏側に衝撃吸収パーツ9を縫い付けて、衝撃吸収パーツ9の実質的な部分が前記生地の開口より露出するようにしてもよい。また、前記生地の前記開口を塞ぐように衝撃吸収パーツ9をスポーツウエアの表側に縫い付けてもよい。
【0020】図2は図1に示した基本構造の衝撃吸収パーツを備えたスポーツウエア(特にスノーボード用)を示す。このスポーツウエアは表衣として着用される。図2の(a)はスポーツウエア(シャツ)の概略正面図であり、図2の(b)は概略背面図である。これらの図において参照符号28はニット製丸首シャツ、29は肘用衝撃吸収パーツ、30は腕用衝撃吸収パーツ、31は肩甲骨用衝撃吸収パーツ、32は背部肋骨用衝撃吸収パーツ、33は胸椎用衝撃吸収パーツ、34は腰椎用衝撃吸収パーツ、35は尾?骨用衝撃吸収パーツ、27は親指係合具(紐輪)である。
【0021】このスポーツウエア36は表衣として着られるので、運動中に特に袖がねじれることがあり、肘用および腕用衝撃吸収パーツが衝撃接地時に所定部位に配置されていない場合がある。これを防止するために袖口に紐輪27が設けられる。この紐輪27を親指に通すことにより、袖のねじれ並びに袖口のずり上がりが非常に簡単に防止できる。
【0022】このスポーツウエア36は多くの衝撃吸収パーツを備えているにもかかわらず、丸首シャツとしてスッポリと頭からかぶって着用できるので、スノーボード等のスポーツを気軽に楽しめるようになる。
【0023】このスポーツウエア36は図2に示すように多くの衝撃吸収パーツを備えなくてはならないということはなく、初級者、中級者、上級者に応じて衝撃吸収パーツの数を減少させることができる。
【0024】図3は別の実施例のスポーツウエアを示す。このスポーツウエアはヒップガード(特にスノーボード用のもの)として着用される。図3の(a)はスポーツウエア(パンツ)の概略正面図であり、図3の(b)は概略背面図である。これらの図において参照符号43はスノーボード用ヒップガードを兼ねるスポーツウエア(パンツ)、38はニット製パンツ、39は大腿骨保護用衝撃吸収パーツ、40は骨盤腰両側保護用衝撃吸収パーツ、41は臀部保護用衝撃吸収パーツ、42は尾?骨保護用衝撃吸収パーツである。
【0025】このヒップガード兼用スポーツウエア43は図面から見ると図5のヒップガード(パンツ21)と同じように思われる。しかし本発明のヒップガード兼用スポーツウエア43の衝撃吸収パーツは図1に示す特徴を有して、衝撃吸収パーツの内側面には中空部26が存在し、着用者の動きに応じて中空部26の空気が出入するようになっている。また、本発明では衝撃吸収パーツが図5に示す保護部分22〜25の発泡プラスチック層よりも柔軟でしかも良好な衝撃吸収作用をするのである。本発明の衝撃吸収パーツはスポーツウエアの外表面に取り付けることができるので、見た感じが洒落ていてかつ機能的にも優れているようにデザインされる。その故に本発明の衝撃吸収パーツはスポーツウエアに新たなファッションの種を蒔くものである。例えば発泡プラスチック製衝撃反発層を適当な色に着色し、これに被せる補強布を適当な開口を有するメッシュにしかつ発泡プラスチック製衝撃反発層とは異なる色に着色することにより、見る方向によりウエアの色が変わって見えるようにすることもできよう。そして縁取り布にも適当な色を着色して色彩を豊かにすることもできる。
【0026】
【発明の効果】■ 本発明の衝撃吸収パーツは基本的に発泡プラスチック製であるので、洗濯が容易で乾燥しやすい。
■ 本発明の衝撃吸収パーツは着用者の体の表面との間に中空部を有するので、この中空部が体の動きで呼吸し、通気性を向上させる。
■ 中空部は体が衝撃を受けたときにまず第1にその中の空気が圧縮されつつ周囲部から放出されるので、本発明の衝撃吸収パーツは従来のものに比して薄い層で良好に機能する。
■ 本発明の衝撃吸収パーツは薄い層であるのでコンパクトに収容できる。
■ 本発明の衝撃吸収パーツは発泡プラスチック製衝撃反発層の外側面に補強布を有しているので、接地したときに補強布が衝撃吸収パーツの適当なすべりに寄与し、衝撃を逃がす効果がある。
■ また、補強布は接地時に発泡プラスチック製衝撃反発層の表面が崩れるのを防止する効果があるので、スポーツウエアを表衣としても利用できる。従って、装備品を軽量にすることができる。
■ 本発明の衝撃吸収パーツの二つの機能層の合計の厚みは従来の単一の発泡プラスチック層の厚みよりも薄く、また本発明の衝撃吸収パーツは硬い甲皮を有さないので、人体の動きを従来の防具よりも一段と阻害しないようになっている。
【出願人】 【識別番号】595057546
【氏名又は名称】双葉パッキング工業株式会社
【出願日】 平成12年7月19日(2000.7.19)
【代理人】 【識別番号】100059694
【弁理士】
【氏名又は名称】安達 光雄 (外2名)
【公開番号】 特開2002−30502(P2002−30502A)
【公開日】 平成14年1月31日(2002.1.31)
【出願番号】 特願2000−219282(P2000−219282)