| 【発明の名称】 |
ガードル |
| 【発明者】 |
【氏名】長 岡 宣 雄
|
| 【要約】 |
【課題】使用者の体型に合わせて自在にガードルのサイズを調節することが可能であり、快適に着用できるガードルを提供する。
【解決手段】装着者の腰部を包む腰囲繞部分10aと、装着者の脚部を包む脚囲繞部分10b,10cとを有し、腰囲繞部分10aは脚囲繞部分10b,10cに一体的に連続して一枚の布地からなり、腰囲繞部分10aは前身頃12a,bに着脱可能な係止部材30,32を有し、装着者の腰部を包んで装着者の腹部の前で重なって係止部材30,32によって調節可能に係止でき、脚囲繞部分10b,10cは着脱可能な係止部材34b,35b,34b,34cを有する少なくとも一つの突出した端部10b’,10c’,10b’’,10c’’を有し、装着者の脚部を巻き包んで端部10b’’,10c’’が下側のガードルの一部に係止部材35b,35cによって調節可能に係止できるように構成した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】装着者の腰部を包む腰囲繞部分と、装着者の脚部を包む脚囲繞部分とを有し、前記腰囲繞部分は脚囲繞部分に一体的に連続して一枚の布地からなるガードルであって、前記布地の腰囲繞部分は前身頃に着脱可能な係止部材を有し、装着者の腰部を包んで装着者の腹部の前で重なって前記係止部材によって調節可能に着脱でき、前記布地の脚囲繞部分は着脱可能な係止部材を有する少なくとも一つの突出した端部を有し、装着者の脚部を巻き包んで前記端部が下側になったガードルの一部に前記係止部材によって調節可能に着脱できるように構成したことを特徴とするガードル。 【請求項2】前記脚囲繞部は装着時に装着者の股部分にできる開口を装着者の股の間に引き込むことができる、ことを特徴とする請求項1に記載のガードル。 【請求項3】前記腰囲繞部分と脚囲繞部分の係止部材は、重なり合う部分の一方に設けられた面ファスナーの雄部材と、重なり合う部分の他方に設けられた面ファスナーの雌部材あるいは面ファスナーの雌部材として機能する素材とからなる、ことを特徴とする請求項1または2に記載のガードル。 【請求項4】前記腰囲繞部分の前身頃または後身頃、あるいは前記脚囲繞部分は、張力を与えた時に緊迫力を生じる補整用布地をさらに有する、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のガードル。 【請求項5】両端部に着脱可能な係止部材を有する帯状体をさらに有する、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のガードル。 【請求項6】前記腰囲繞部分の重なり合った部分に着脱可能に固定可能な腹部抑え布をさらに有する、ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のガードル。 【請求項7】装着者の胴部に延在し、ブラジャー部分に一体的に連続している、ことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のガードル。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、新規な下着に関し、より詳しくは、着用が容易で、装着者の体型に応じてサイズの調節可能であり、引き締めたい箇所を所望の程度に補整可能な男女兼用可能なガードルに関する。 【0002】 【従来の技術】従来から体型補整機能を有する衣類としてガードル等が着用されている。これらは体型補整機能を発揮させるため、伸縮性のある生地で構成されている。従って、ガードル等を着用する者は、これらの体型補整用下着を着用することによって身体の各部位を締め付け、補整が行われる。また、補整を効果的に行うために、特定の部位に重点的に強力な伸縮性を有する補強布地などから成る材料をさらに付加させたものなどが市販されている。 【0003】しかし、装着者の体型は、個々に相違しているのに対し、市販されているガードルのサイズは、限定されたS、M、L、LLなどの数種類のサイズに分けられている。これらのサイズは、サイズ毎にそれぞれ胴周り、腰周り、下腹周り、股上、太腿付け根の周囲の長さ等の細部にわたる寸法を設定し、設定された標準寸法を有する型に合わせて形状が決定され、伸縮の強さの調節が行われて製作されているのが現状である。 【0004】着用しようとする者は、自身の体型に合わせたオーダーメイドとする以外は、自身の体型に比較的近いサイズの下着を限られた数種類のグループから選択して着用せざるを得ない。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかし、数種類のサイズに限られた標準体型に個々の使用者の体型が完全に合致することは困難である。例えば、下腹部のサイズが合致したとしても臀部のサイズが必ず一致しない。 【0006】このように、ある部位のサイズに合ったガードルを使用しても、他の部位の寸法が合わないことがある。ある部位のみの締め付けが過度となると、装着者は不快感を覚え、ストレスの原因となる。また、締め付けが過度となると、その部位の血液の流れが妨げられ、血圧の上昇、体温調節機能の低下、手足の冷え、肩こり及び不眠症などの症状が現れる場合がある。更にきつく締め付けすぎると内臓を変形させてしまう場合がある。 【0007】上記に鑑み、特開平9−195105号公報に、個人の体型差や要望に応じて広範囲の補整効果の調節を目的としたガードルが開示されている。 【0008】このガードルは、ガードル本体の後身頃内側に中央部が縫着された弾性帯を有し、装着者がこの弾性帯の両端を自分の好みの強さで引っ張ってガードル本体の前身頃内側に縫着された弾性布に固定することによって、ガードルの締め付け強度を変更することができるものであって、個人の体格差や要望に応じた補整ができる。しかし、このガードルにおいても一定のサイズのガードル本体を使用するため、必ずしもガードル本体が装着者の腹部などの全ての部位の寸法に一致することはない。また、装着者がやせたり太ったりして各部位の寸法が着用当初の時期に比較して変異してしまうと、当初使用していたガードルが使用できなくなる欠点がある。 【0009】さらに、従来のガードルは、いずれも股部分を有する形状であり、このため、装着者の股が圧迫され、また閉鎖されるために蒸れが生じ易く、不衛生となる等の問題を生じさせていた。また、最大の欠陥は、大小用便の際、ひざ下まで完全にずらすか、脱いでしまわないと、用をたすことが困難であった。 【0010】一方、装着者の好みの強さで腰部と大腿部に巻き付けて固定することができる医療用コルセットが提案されている(特開平9−135856号公報、および、特開平10−137276号公報)。 【0011】このコルセットによれば、腰部と大腿部を装着者の好みの強さで固定でき、かつ、股部分がないので装着者の股に対する圧迫、むれ等の問題は生じない。 【0012】しかし、この医療用コルセットは、単に腰に巻くサポーターと大腿部に巻くサポーターとを一体的に接続したものである。装着者がこの医療用コルセットを着用した時は、腰部に巻いたサポーターと大腿部に巻いたサポーターが臀部のまわりで接続されている状態の装身具になる。このような装身具は医療用コルセットとしては使用できるが、装着者の股部分が覆われないために、下着としては使用することができない。 【0013】そこで、本発明が解決しようとする一つの課題は、使用者の体型に合わせて自在にガードルのサイズを調節することが可能であり、快適に着用できるガードルを提供することにある。 【0014】また、本発明が解決しようとする他の課題は、使用者の体型に合わせて自在にサイズを調節でき、かつ、着用した姿が通常の下着と変わらないガードルを提供するものである。 【0015】さらに、本発明が解決しようとする他の課題は、装着者の股を圧迫あるいは密閉することがないガードルを提供することにある。 【0016】 【課題を解決するための手段】本発明によるガードルは、装着者の腰部を包む腰囲繞部分と、装着者の脚部を包む脚囲繞部分とを有し、前記腰囲繞部分は脚囲繞部分に一体的に連続して一枚の布地からなるガードルであって、前記布地の腰囲繞部分は前身頃に着脱可能な係止部材を有し、装着者の腰部を包んで装着者の腹部の前で重なって前記係止部材によって調節可能に着脱でき、前記布地の脚囲繞部分は着脱可能な係止部材を有する少なくとも一つの突出した端部を有し、装着者の脚部を巻き包んで前記端部が下側になったガードルの一部に前記係止部材によって調節可能に着脱できるように構成したことを特徴とするものである。 【0017】本発明のガードルによれば、前身頃及び脚囲繞部分の開閉部分に設けられた係止部(係止部材)により、装着者が、自由に補整の強さを調節し、着脱することができる。また、本発明のガードルは、股部分を有さないため、身頃の筒状部分に脚をくぐらせて着用する必要がない。ガードルの開閉部を開放することによって一枚の布地になるため、前記布地を身体に当ててガードルを装着することが可能であり、着用後も、装着者の局部に圧迫がなく、不衛生な蒸れが生じず、快適に着用することができる。さらに、脱がなくても、脚囲繞部分の開閉部を開くことにより、用便が可能である。 【0018】また、本発明によるガードルは、前記脚囲繞部は装着時に装着者の股部分にできる開口を装着者の股の間に引き込むことができる、ことを特徴とするものである。 【0019】この場合、着用後は装着者の股部分を隠すことができ、且つ、通常の視角からは股部分の開口が見えず、外見上通常の下着と何ら変わらない好ましい外観のガードルを得ることができる。 【0020】 【発明の実施の形態】本発明の第一の実施形態のガードルについて図面を用いて詳しく説明する。 【0021】本実施形態のガードルは、装着者の腰部と脚部とに巻き付けることができ、展開すると一枚の布地になるものである。なお、以下の実施形態の説明では脚部として大腿部を例として説明する。 【0022】図1は展開した状態の本実施形態のガードルの装着者の身体に面する面を示す。図2は同じく展開した状態の本実施形態のガードルの装着者の衣服に面する面を示す。 【0023】図1,2に示すように、本実施形態のガードル10は、装着者の腰部に当てられ、腰部の周りに巻き付けられる腰囲繞部分10aと、それぞれ装着者の右太腿と左太腿に巻き付けられる脚囲繞部分10b,10cとを有している。腰囲繞部分10aは人体の腰部の形状に沿ってそれを包むように両端部分が幅が狭く、中央部分が幅広くなっている。腰囲繞部分10aの下縁はほぼ全長にわたって脚囲繞部分10b,10cの上縁に続いており、好ましくは境目がなく一体になっている。腰囲繞部分10aの下縁の中央部分10a’は脚囲繞部分10b,10cのいずれにも接続しておらず、着用時には装着者の股の間に引き込まれるようになっている。 【0024】符号14は、着用時に装着者の腰部の後から左右両側にかかる部分を覆う後身頃を示し、符号12aは、着用時に装着者の腰部の右側から下腹部の前側にかかる部分を覆う右の前身頃を示し、符号12bは、着用時に装着者の腰部の左側から下腹部の前側にかかる部分を覆う左の前身頃を示している。後身頃14と右の前身頃12aと左の前身頃12bは全体で腰囲繞部分10aを構成している。 【0025】本発明のガードルは、少なくとも、前身頃12a,12bと後身頃14及び脚囲繞部分10b,10cとが一体として構成されている。なお、図1において、腰囲繞部分10aの左右両側の端部と脚囲繞部分10b,10cとの接合部に示されている突起10a’’は、布地が波打っている様子を表しており、布地に余裕を持たせた部分であり、装着時には引き延ばされて装着者の体にぴたりと合うようになっている。 【0026】符号40aは第一の補整用布地を示している。第一の補整用布地40aは、その中央部分は腰囲繞部分10aの下端部に位置し、その両端部は上向きの円弧状に延びて腰囲繞部分10aの両側に達する。この補整用布地40aは、後身頃14の臀部の膨らみの下にあたる部分を引き上げ、脇部を経由し装着者の腹部に緊迫力を生じて引き締める。これにより装着者のヒップラインの位置を上げる効果を有する。 【0027】符号40bは第二の補整用布地を示している。この第二の補整用布地40bは腰囲繞部分10aの上端部に沿って延在し、両端が第一の補整用布地40aの両端と重なり、ガードルを着用した際与えられた張力により、ウェスト部分、腹部を引き締める効果がある。 【0028】なお、緊迫力を生じる補整用布地は、上記の実施例のほか、本発明のガードルの前身頃、後身頃、脚部の任意の位置に設置することができる。 【0029】緊迫力を有する補整用布地であって装着者の各部位を個別に補整することができる布地としては、弾性を有するガードル本体と同様の素材や、ゴム、スパンデックスを含む繊維の編物、織物があげられる。 【0030】腰囲繞部分10aの両端部は、装着者の下腹部の前で互いに重なりあうようになっている。腰囲繞部分10aの両端部またはそのいずれか一方の端部は係止部材30,32が設けられている。本実施形態では、右の前身頃12aを左の前身頃12bの上に重ねる形態であるため、右の前身頃12aの装着者の身体に面する面に係止部材32を設け、左の前身頃12bの衣服に面する面に係止部材30を設けている。むろん、左の前身頃12bを右の前身頃12aの上に重ねる形態とすることもでき、その場合には、係止部材32を右の前身頃12aの衣服に面する面に設け、係止部材30を左の前身頃12bの装着者の身体に面する面に設けることができる。 【0031】係止部材30,32は一組の接着部材として機能し、補整のために調節可能に着脱できれば任意の手段を用いることができる。ただし、係止部材32,30は緊張または弛緩の調節が可能であり、係止した後は装着者が解除する以外は係止状態を継続しうることが必要である。これらの条件を満たした素材として、たとえば、フック、スナップ、ボタン、面ファスナー等が用いられる。係止部材はこれらの素材を組み合わせて設けることができる。また、面ファスナーの雌部材として機能する素材を用いる場合は、係止部材30を特に設けなくてもよい。緊張または弛緩の調節を可能にするため、係止部材は装着者の体の動きを阻害しない程度に広い面積を有し、装着者が自由に係止部材の重なり合う面積を選択できるようにするのが好ましい。 【0032】本明細書において、「開閉」とは係止部材の着脱によって布地が展開し、及び、巻き付いて固定されることをいい、「開閉面」とは開閉するガードルの一部である面、「開閉部」とは係止、離脱する部分、たとえば係止部材同士が重なり合う面をいう。 【0033】フック、スナップ、ボタンを用いる場合、下側になる腰囲繞部分10aの端部、本実施形態では左の前身頃12bにそれぞれの雌部を複数組設け、この雌部の選択により補整のための張力の調節をすることができる。 【0034】係止部材として面ファスナーを使用する場合、本実施形態では右の前身頃12aに面ファスナーの雄部材を設け、左の前身頃12bに面ファスナーの雌部材を設ければ、容易に着脱を行うことができる。面ファスナー雄部材の占める面積は、面ファスナー雌部材と密着させ、本発明のガードルを装着者が装着した後、装着者の動作によっても、外れない強度を保持するために必要な面積であることが好ましい。面ファスナー雌部材の占める面積は、装着者の体型に合わせ、さらに、補整のための調節をする目的のために、広い面積を有していることが好ましい。また、面ファスナー雄部材と面ファスナー雌部材の面積は、本発明のガードルの上に着用する着衣の表面形状に影響なく、また装着者の動作に支障を及ぼさない範囲が好ましい。 【0035】面ファスナー雄部材,雌部材の各箇所への設置方法は、接着または縫着、あるいは熱圧着等当業者の実施の範囲内で行われ得る。 【0036】ガードル本体の素材を面ファスナーの雌部材に成り得る素材にして面ファスナーの雌部材に代えることができる。このような面ファスナーの雌部材に成り得る素材としては、たとえばフレンチパイル等を使用でき、この場合には係止部材30を省略することができる。 【0037】好ましくは、腰囲繞部分10aの下縁中央部10a’から腰囲繞部分10aの上縁中央部にヒップアップテープ33を設ける。ヒップアップテープ33は、装着時に装着者の臀部を引き上げる効果を有する。 【0038】右の脚囲繞部分10bは腰囲繞部分10aの右の前身頃12aと後身頃14の一部と境目なく連続しており、装着者の右大腿部の前側から内側に巻き付ける前端部10b’と、装着者の大腿部の後から内側と前側を回って装着者の右の大腿部外側に巻き付ける後端部10b’’とを有している。同様に、右の脚囲繞部分10cは、腰囲繞部分10aの左の前身頃12bと後身頃14の一部と境目なく連続しており、装着者の大腿部の前側から内側に巻き付ける前端部10c’と、装着者の大腿部の後から内側と前側を回って装着者の左の大腿部外側に巻き付ける後端部10c’’とを有している。なお、この例では、脚囲繞部分10b,10cは、それぞれ前端部10b’,10c’と後端部10b’’,10c’’とを有しているが、巻き付けて上側になる端部を一つだけ有するようにしてもよい。 【0039】右の脚囲繞部分10bの後端部10b’’の身体に面する面には係止部材35bが設けられており、装着時に係止部材35bが重なる部分の脚囲繞部分10bの衣服に面する面には係止部材34bが設けられている。 【0040】この例は後端部10b’’を上に重ねるて留める場合であるが、前端部10b’を上に重ねる場合は、右の脚囲繞部分10bの前端部10b’に係止部材を設け、対応する箇所に他の係止部材を設ける。係止部材として面ファスナーを使用する場合、ガードルをフレンチパイル等の面ファスナー雌部材になり得る素材で形成して雌部材を省略することができる。 【0041】左の脚囲繞部分10cの後端部10c’’の身体に面する面には係止部材35cが設けられており、装着時に係止部材35cが設けられている。係止部材34c,35cの取り付ける面を反対にしてもよいことは右の脚囲繞部分10bの場合と同じである。また、面ファスナーの雌部材を省略することができることも右の脚囲繞部分10bの場合と同じである。 【0042】なお、左右の脚囲繞部分およびそれらの係止部材は、左右対称形がバランス上好ましい。 【0043】好ましくは、腰囲繞部分10aの両端部、および各脚囲繞部分10b,10cの両端部には補強部材36が設けられる。補強部材36は、特に面ファスナーの雄部材、すなわち係止部材32,35b,35c、の裏側に設置すると、補強の観点より好ましい。 【0044】補強部材36の材料としては、本発明のガードルに使用される素材との関係にもよるが、使用者の負荷に耐え得る材料であれば、特に限定されないが、例えば、デニム、ジーンズ、人工皮革、ストレッチ性の強い生地等が挙げられる。 【0045】ガードル10の装着者の身体に面する面には、装着者の皮膚を保護するために、例えば、ストレッチテープの裏面には、綿素材、ウレタン素材等の吸湿性の良好で、柔軟な素材の編地、織物地からなる布を当てておくとよい。 【0046】次に、ガードル10の着用の状態を図3〜図4を用いて説明する。 【0047】図3は着用された状態のガードル10の斜視図、図4は着用された状態のガードル10の正面図、図5は着用された状態のガードル10の背面図をそれぞれ示している。 【0048】図3,4,5に示すように、本実施形態によるガードル10は、腰囲繞部分10aは装着者の腰部を後から取り囲むようにして包み、装着者の下腹部の前で重ねて固定する。固定する際は、図3,4に示すように、係止部材30と係止部材32の重なる面積によって装着者の好みの緊迫力で固定することができる。 【0049】右の脚囲繞部分10bは、最初に右の脚囲繞部分10bの前端部10b’を装着者の右大腿部の前側から内側に巻き付け、次に右の脚囲繞部分10bの後端部10b’’を装着者の大腿部の後から内側と前側に回して装着者の右の大腿部外側で係止部材35bを係止部材34b上に重ねて固定する。固定する際は、係止部材34bと係止部材35bの重なる面積によって装着者の好みの緊迫力で固定することができる。 【0050】左の脚囲繞部分10cも右の脚囲繞部分10bと同様にして装着する。 【0051】着用順序は、前身頃からでもよいし、脚部からでもよい。 【0052】図3,4,5から明らかなように、本実施形態のガードル10によれば、各脚囲繞部分の後端部10b’’,10c’’を装着者の大腿部の間から装着者の体の前方に引くようにすることにより、腰囲繞部分10aの下縁の中央部分10a’は装着者の股の間に引き込まれて装着者の臀部の布地の割れ目が外から見えなくなる。このようにして、着用時に装着者の股部分にできる開口が通常の視線からは隠される。 【0053】また、各大腿部の前端部10b’,10c’を装着者の大腿部の間から装着者の体の後方に引くことにより、左右の前身頃12a,12bの端部が装着者の下腹部を包んで大腿部の間に回り込む。このとき左右の前身頃12a,12bの端部が重なって装着者の下腹部を覆い、外から見えなくすることができる。 【0054】すなわち、本実施形態のガードル10は、脚囲繞部分の端部10b’,10b’’,10c’,10c’’が着用状態において股部分の開口を装着者の股の間に引き込むことに特徴がある。これにより、通常の視角では、装着者の下腹部を覆い、且つ、股の開口部が隠れ、外見上通常の下着と変わらない外観を呈することができるのである。 【0055】前身頃12a,12bの端部は、装着者の腹部中心線に対し、対照形に配置されていることが、本発明のガードル素材の弾性や開閉部の締結に伴う装着者の身体にかかる負荷が、装着者の身体の左右に対して均等であるため好ましい。 【0056】以上の説明から明らかなように、本実施形態によるガードル10は、装着者の腰部と大腿部の全体を包み、装着者の股部分は通常の視線に対して露出するがない。また、腰囲繞部分10aと右の脚囲繞部分10b、および腰囲繞部分10aと左の脚囲繞部分10cは、連続した布地でできている。これにより、本実施形態によるガードル10は、装着状態において、外見上通常の下着と変わらない。しかし、実際には股部分を有しておらず、装着者の股部分が密閉され、あるいは圧迫されることがない。また、脚囲繞部分10b,10cの係止部材34b,35b,34c,35cを開放することにより、ガードル10を取り外すことなく用をたすことができるのである。 【0057】また、ガードル10によれば、右の前身頃12aと左の前身頃12bの重なりの程度、右の脚囲繞部分の前端部10b’と後端部10b’’の重なりの程度、および、左の脚囲繞部分の前端部10c’と後端部10c’’の重なりの程度により、下腹部、左右の大腿部の緊迫力を自由に調節でき、装着者の好みの補整効果を得ることができる。 【0058】前身頃12a,12bは装着者の特に腹部及びウエスト部の補整を行うことを目的として、補整機能を発揮するように調節される。脚囲繞部分10b,10cは特に太腿の引き締めを目的として、補整機能を発揮するように調節される。また、補整用布地40a,40bとヒップアップテープ33は装着者の臀部を補整することを目的として、その補整機能を発揮するように調節される。 【0059】なお、本発明のガードルは、ウェスト部分が装着者の胴部を覆うように幅広い形状であってもよい。例えばアンダーバストまで伸びた形状であってもよい。本発明のガードルは、ウエスト部分には、従来のガードルと同様に、ストレッチ性の生地で、裏打ちがなされて、補強される。 【0060】前身頃12a,12bの重複部分の面積は、特に限定されないが、重複部分にあたる装着者の腹部分は、二重に補整されていることになり、補整機能が十分発揮されうるので、装着者の動きに妨げとならない範囲で広くしてもよい。同様に脚囲繞部分の端部10b’,10b’’,10c’,10c’’の重複部分の面積については、前身頃12a,12bと同様に、特に限定はされないが、装着者の動きの妨げとならない範囲内で広くしてもよい。また、前身頃12a,12b、脚囲繞部分の端部10b’,10b’’,10c’,10c’’は、本発明のガードルに用いられる素材の伸縮性により、十分な補整機能を発揮することができる範囲で、端部の形状は特に限定されない。 【0061】本発明のガードルの前身頃、後身頃及び脚部で構成されるガードル本体に用いられる素材としては、ガードル横方向に伸縮性を有する布地、また、2方向,マルチ方向に伸縮性を有する布地であってもよい。また、非伸縮性の布地を目的に合わせて部分的に用いてもよい。例えば、サテン調パワーネット、サテン調トリコット、メッシュ調トリコット、弾性繊維含有ラッセル編物、弾性繊維含有パワーネットや、弾性繊維含有トリコット編物等が用いられ得る。 【0062】面ファスナーの雌部材となり得るフレンチパイル等を使用すれぱ、重ねて固定する端部をガードル本体のいずれの位置にも着脱可能となり、幅広い体型に適用することができる。この場合、面ファスナーの雌部材は特に設置する必要がなく、素材が部分的に異なる違和感を使用者が感じることなく着用することができる。 【0063】補強部材36を設ければ、重ねて固定するガードルの端部に、丸まりが生じたり、着用に際し使用者が端部を把持し引っ張ることによって端部のみが伸張することを防止することができる。 【0064】本発明の第二の実施形態について図6,7,8を用いて説明する。 【0065】第二実施形態のガードル41は、第一の実施形態のガードル10に追加して着脱可能な帯状体42をさらに有している。帯状体42は、図6に示すように、その両端部に係止部材44,46が設けられている。 【0066】帯状体42は第一実施形態のガードルと変わらないガードルのウェスト部分の一部または全体に重複するように装着することによって、ガードルの補整効果に加えて、さらに装着者のウエスト部分全体が装着者の所望の程度に補整することができる。帯状体42は、腰囲繞部分10aの前身頃12a,12b及び/または後身頃14に着脱自在であるのが好ましい。一例として、図6に示すように、ガードル10の後身頃14のウエスト部分に係止部材50、対応する帯状体42の部分に係止部材48を設けることができる。係止部材48,50を有する場合は、装着者の動作に伴って、帯状体42がガードル10からずれることを防止することができる。 【0067】帯状体42の係止部材48は、面ファスナーで構成されることが好ましい。例えば、図6に示すように、ガードル10の後身頃14のウエスト部中央部に、面ファスナー雌部材を設け、帯状体42の対応する部分に係止部材48として面ファスナー雄部材を貼り付ける。また、帯状体42の端部の重複する箇所において、下側となる端部の表側に係止部材46として面ファスナー雌部材を設け、上側となる端部の裏側に係止部材44として面ファスナー雄部材を設ける。これらの面ファスナーにより、帯状体42の端部同士が係着し、装着者のウエスト部を補整することができる。帯状体42は長さ方向に弾性カのある布帛、例えば、ゴム、ポリウレタン繊維糸等で例示される弾性繊維含有のストレッチテープを所望の幅に形成したものとすることができる。帯状体の幅は、装着者の腹部を被覆すれば、特に限定されない。所望の補整効果を得たい部分の幅に設定すれぱよい。長さは、係止部材の重なり合う面積にも関連するが、装着者の幅広いウェスト寸法範囲に対応できることが好ましく、この限りにおいて、限定されない。 【0068】次に、本発明の第三実施形態によるガードル52について説明する。 【0069】本実施形態のガードル52は、図9に示すように、第一実施形態のガードル10に追加して腹部抑え布54を備えているものである。この腹部抑え布54は、ガードル本体と着脱可能であり、ガードルを着用した後、腹部をさらに補整するために着用することができるものである。 【0070】腹部抑え布54は、ストレッチ性を有する布であっても、伸縮性のない強度のある布地であってもよい。着脱機能は、腹部抑え布54に設けられた係止部材56により行われる、係止部材56は、面ファスナーであってもよい。この場合、前身頃12a,12bに、面ファスナー雌部材を設け、腹部抑え布54の係止部材56と係合させる。また、ガードル本体の素材が、面ファスナー雌部材に成り得る素材、フレンチパイル等、であればより好ましく、この場合には特に前身頃12a,12bに面ファスナー雌部材を設ける必要はない。 【0071】本発明の第四実施形態としてガードルとブラジャーと一体化させてオールインワン(ボディスーツ)の形状としたものも可能である。例えば、図10に示すように、本実施形態のガードル58は、ガードルが装着者の胴部に延び、ブラジャー部分60と一体化させている。胴部分の開閉部は、面ファスナー等で係止され、ブラジャー部分は、フック、スナップ等で、段階的に調節可能なように、係止され得る。 【0072】以上、本発明にかかるガードルの実施の形態について説明したが、本発明は、これら実施の形態のみに限定されるものでなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で、当業者の知識に基づき、種々なる改良、変更、修正を加えた態様で実施し得るものである。 【0073】上記「脚囲繞部分」は、必要により伸長して、脚全体を覆う部分とすることができる。むろん、「脚囲繞部分」の代わりに「太腿囲繞部分」という場合も本発明の範囲に属する。 【0074】 【発明の効果】以上説明したように、本発明の新規なガードルは、その新規な形状から、装着者が、股部分を有さないため、身頃の筒状部分に脚をくぐらせる必要がなく、腰囲繞部分及び脚囲繞部分のそれぞれに設けられた係止部材を開放することにより身体を当てて装着することを可能とする。また、股部分を有しないため、着用後も、蒸れ等の問題なく、快適に着用することができる。 【0075】着用後も、股部分の開口が通常の視線から隠されており、通常の下着とほとんど変わらない外観を呈することができる。 【0076】さらに、腰囲繞部分と脚囲繞部分に設けられた着脱可能な係止部材により、サイズを自在に変化させることができる。従って、サイズが変化してもその体型に合わせて、調節することができ、また、男性と女性では、骨格や体型が異なるが、本発明のガードルのいずれの部分のサイズも自在に調節可能であることより、男女区別なく、着用ができる。 【0077】さらに、本発明のガードルは、前記前身頃、後身頃、脚囲繞部分の所定部に、伸縮性を有する繊維で構成された布地を設置することにより、装着者の各部位を個別に補整することができる。 【0078】また、本発明のガードルは、両端に係止部材が設けられた帯状体をさらに有することができ、腹部全体が補整され得る効果を有する。 【0079】さらに、本発明のガードルは、上に着用する衣服がいかなるスタイルであっても簡易に着用することができる。 【0080】また、体型補整機能を目的として記載したが、本発明のガードルは、筋肉サポート機能にも有用に発揮することができる筋肉疲労の軽減、予防を目的として、筋肉の筋繊維に沿って、伸縮性を有する繊維からなる布帛を設置することにより、この効果を得ることができる。 【0081】さらに、腰痛防止や腰痛緩和機能も有効に発揮し得る。本発明のガードルの後身頃及び/または帯状体の腰囲繞部分にサポート機能を有する弾性を有する布帛を配置したり、また、この布帛とともに、樹脂からなる板を支持体として封入することにより、腰痛防止や腰痛緩和の効果を得ることができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】593131334 【氏名又は名称】株式会社アマンライフ 【識別番号】501065982 【氏名又は名称】有限会社みつる
|
| 【出願日】 |
平成14年2月18日(2002.2.18) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100075812 【弁理士】 【氏名又は名称】吉武 賢次 (外5名)
|
| 【公開番号】 |
特開2002−317306(P2002−317306A) |
| 【公開日】 |
平成14年10月31日(2002.10.31) |
| 【出願番号】 |
特願2002−40044(P2002−40044) |
|