トップ :: A 生活必需品 :: A41 衣類




【発明の名称】 女性用衣料
【発明者】 【氏名】高津 章

【氏名】神崎 磋利

【氏名】神崎 説夫

【要約】 【課題】

【解決手段】少なくとも一部に凸状に膨出した膨出部を有する女性用衣料において、前記女性用衣料の膨出部を構成する表面側及び裏面側の素材の少なくとも一方が、モールド成形によって所定の膨出形状に形成され、前記裏面側の素材にファンデーション機能を付与するとともに、前記表面側の素材にファッション性を付与するように構成して課題を解決した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 少なくとも一部に凸状に膨出した膨出部を有する女性用衣料において、前記女性用衣料の膨出部を構成する表面側及び裏面側の素材の少なくとも一方が、モールド成形によって所定の膨出形状に形成され、前記裏面側の素材にファンデーション機能を付与するとともに、前記表面側の素材にファッション性を付与したことを特徴とする女性用衣料。
【請求項2】 前記女性用衣料の裏面側の素材は、縫着線が表面に現れないように、表面側の素材と縫着されていることを特徴とする請求項1記載の女性用衣料。
【請求項3】 前記女性用衣料の裏面側の素材は、パッド状の部材からなり、当該ハッド状部材の表面側に、補正機能を持たせたワイヤーボーンが装着されていることを特徴とする請求項1又は2記載の女性用衣料。
【請求項4】 前記女性用衣料の裏面側の素材は、膨出部の外形を形成する部分と、人体への装着性を高める部分と、人体の矯正機能を発揮する部分のうち、少なくとも一つの部分を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の女性用衣料。
【請求項5】 前記女性用衣料の表面側の素材は、裏面側の素材に対して略相似形状ではなく、膨出部の輪郭形状が滑らかな曲線を形成するように成形されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の女性用衣料。
【請求項6】 前記女性用衣料の表面側の素材は、当該女性用衣料の膨出部と身頃部を一体的に形成することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の女性用衣料。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、アウターとして表現できるブラジャーやガードル等のファンデーション機能を有するトップ(ブラジャー付スリップ)やボトム等の女性用衣料に関し、更には、ドレス等のアウター、水着、リゾートウエア、ホームウエア、アンダーウエア等、又はトップとボトムが一体化されたボディスーツ、レオタード、ワンピースタイプの水着等の女性用衣料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のブラジャーやガードル等の女性用衣料は、バストやヒップなどの形を整えたり、プロポーションを美しく見せるため、ブラジャー100等の表面側及び裏面側を構成する布片等の各素材101、102を、図20に示すように、バストの外形に略沿った形状にそれぞれ裁断(カット)するとともに、図21に示すように、所定の形状にモールド成形し、これらのブラジャー100等の表面側及び裏面側を構成する布片101、102とバストパッド103とを積層した状態で、図22に示すように、上端縁及び下端縁にバイヤステープ104を縫着するとともに、被覆されたワイヤーボーン105を、バストカップ部106の下端縁に沿って縫着することによって構成されている。
【0003】その際、上記ブラジャー等の女性用衣料を構成する表面側の布片101などは、図22に示すように、バイヤステープ104やワイヤーボーン105とともに、バストパッド103を介して裏面側を構成する布片102と一体的に縫着されて、バストカップ部106を所定の形状に仕上げるように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来技術の場合には、次のような問題点を有している。すなわち、上記従来のブラジャー100等の女性用衣料の場合には、図22に示すように、当該ブラジャー100等の女性用衣料を構成する表面側の布片101などが、バイヤステープ104やワイヤーボーン105とともに、バストパッド103を介して裏面側を構成する布片102と一体的に縫着されているので、ブラジャー100等の女性用衣料の裏面側(肌側)に、バイヤステープ104やワイヤーボーン105等が露出し、凸起が多く肌当たりが悪いという問題点を有していた。
【0005】また、上記従来のブラジャー100等の女性用衣料の場合には、当該ブラジャー100等の女性用衣料を構成する表面側の布片101などが、バイヤステープ104やワイヤーボーン105とともに、バストパッド103を介して裏面側を構成する布片と一体的に縫着されて、バストカップ部106を所定の形状に仕上げるように構成されているので、バイヤステープ104やワイヤーボーン105を縫着するための縫い糸が、バストカップ部106の表面に現れてしまうため、外観やファッション性が低下してしまい、アウターとして着用するには適さないという問題点を有していた。
【0006】さらに、上記従来のブラジャー100等の女性用衣料の場合には、当該ブラジャー100等の女性用衣料を構成する表面側の布片101などが、バストパッド103を介して裏面側を構成する布片102と一体的に縫着されて、バストカップ部106を所定の形状に仕上げるように構成されているので、図23に示すように、略円錐形状のバストカップ部106が身頃部107とつながる斜線が、平面的に角度を成して交わるため、バストカップ部106の輪郭が不本意に強調されてしまい、バストカップ部106から身頃部107につながる滑らかな曲線を創出することができず、この点からも、外観やファッション性が低下してしまい、アウターとして着用するには適さないという問題点を有していた。
【0007】そこで、この発明は、上記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、ブラジャー等の女性用衣料の裏面側に、帯状の縁布やワイヤーボーン等が露出することなく、肌当たりが良好で、着用感に優れているとともに、バイヤステープやワイヤーボーンを縫着するための縫い糸が、バストカップ部の表面に現れたり、バストカップ部の輪郭が不本意に強調されてしまうことがなく、外観やファッション性に優れ、アウターとしての着用に適した女性用衣料を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、請求項1に記載の発明は、少なくとも一部に凸状に膨出した膨出部を有する女性用衣料において、前記女性用衣料の膨出部を構成する表面側及び裏面側の素材の少なくとも一方が、モールド成形によって所定の膨出形状に形成され、前記裏面側の素材にファンデーション機能を付与するとともに、前記表面側の素材にファッション性を付与したことを特徴とする女性用衣料である。
【0009】また、請求項1に記載の発明は、前記女性用衣料の裏面側の素材は、縫着線が表面に現れないように、表面側の素材と縫着されていることを特徴とする請求項1記載の女性用衣料である。
【0010】さらに、請求項3に記載の発明は、前記女性用衣料の裏面側の素材は、パッド状の部材からなり、当該ハッド状部材の表面側に、補正機能を持たせたワイヤーボーンが装着されていることを特徴とする請求項1又は2記載の女性用衣料である。
【0011】また更に、請求項4に記載の発明は、前記女性用衣料の裏面側の素材は、膨出部の外形を形成する部分と、人体への装着性を高める部分と、人体の矯正機能を発揮する部分のうち、少なくとも一つの部分を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の女性用衣料である。
【0012】さらに、請求項5に記載の発明は、前記女性用衣料の表面側の素材は、裏面側の素材に対して略相似形状ではなく、膨出部の輪郭形状が滑らかな曲線を形成するように成形されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の女性用衣料である。
【0013】又、請求項6に記載の発明は、前記女性用衣料の表面側の素材は、当該女性用衣料の膨出部と身頃部を一体的に形成することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の女性用衣料である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0015】実施の形態1図2はこの発明の実施の形態1に係る女性用衣料としてのブラジャーを示すものである。
【0016】図2において、1は女性用衣料としてのストラップレスのブラジャーを示すものであり、このブラジャー1は、女性のバストをそれぞれ覆う膨出部としての左右のカップ部2、3を備えている。これらの左右のカップ部2、3は、当該左右のカップ部2、3の側方に設けられる身頃布4、5や、左右のカップ部2、3の下側に必要に応じて設けられる下辺連結布等と一体的に形成されている。上記ブラジャー1は、身頃布4、5の背面側を構成する素材に伸縮性を持たせるとともに、当該身頃布を円筒状に形成することによって、フックやアイ等からなる係止具を使用しないように構成されている。なお、上記ブラジャー1は、身頃布の背面側を構成する素材の両端部に、フックやアイ等からなる図示しない係止具を、縫着等の手段によって取り付けられるように構成しても良い。
【0017】上記左右のカップ部2、3は、図1及び図3に示すように、当該カップ部2、3の表面側を構成する素材6と、当該カップ部2、3の裏面側を構成する素材7トから構成されている。なお、上記左右のカップ部2、3は、図4に示すように、当該カップ部2、3の表面側を構成する素材6と、当該カップ部2、3の裏面側を構成する素材7と、これら表面側を構成する素材6と裏面側を構成する素材7との間に介在されたパッド状部材としての乳房パッド8とから構成しても勿論よい。
【0018】ところで、この実施の形態に係る女性用衣料では、女性用衣料の膨出部を構成する表面側及び裏面側の素材が、モールド成形によって所定の膨出形状に形成され、前記裏面側の素材にファンデーション機能を付与するとともに、前記表面側の素材にファッション性を付与するように構成されている。
【0019】また、この実施の形態では、前記女性用衣料の裏面側の素材は、縫着線が表面に現れないように、表面側の素材と縫着されるように構成されている。
【0020】さらに、この実施の形態では、女性用衣料の裏面側の素材は、パッド状の部材からなり、当該パッド状部材の表面側に、必要に応じて、補正機能を持たせたワイヤーボーンが装着されるように構成されている。
【0021】また更に、この実施の形態では、前記女性用衣料の表面側の素材は、裏面側の素材に対して略相似形状ではなく、膨出部の輪郭形状が滑らかな曲線を形成するように成形されている。
【0022】すなわち、上記ブラジャー1の左右のカップ部2、3は、それぞれ同一の構成を有しているが、ここでは、一方のカップ部2を例にして説明する。
【0023】上記ブラジャー1のカップ部2には、図3及び図4に示すように、当該カップ部2の表面側及び裏面側を構成する素材6、7と、このカップ部2と一体的に形成された身頃部4を構成する素材9として、ポリエステル、ナイロン、アセテート等の熱成形性を有する布状片を、所定の形状に裁断(カット)したものが用いられている。なお、上記カップ部2の表面側を構成する素材6は、原則として、成形性並びにフィット性を考慮して選択されるが、これらの条件を満たすものであれば、特に限定されない。
【0024】上記カップ部2の表面側及び裏面側を構成する素材6、7は、裏面側の素材7が、女性のバスト形状に応じた形状に裁断(カット)されているのに対して、表面側の素材6は、裏面側の素材7に対して略相似形状ではなく、カップ部2の身頃部4との境目に位置する輪郭形状が滑らかな曲線を形成するように裁断(カット)されている。その結果、上記カップ部2の表面側を構成する素材6は、特に、カップ部2の下端部近傍の形状が、裏面側を構成する素材7よりもある程度大きくなるように形成するのが望ましい。
【0025】また、上記の如く所定の形状に裁断されたカップ部2の表面側及び裏面側を構成する素材6、7は、図6及び図7に示すように、それぞれ異なる形状のモールド金型10、11を用いて、加熱加圧成形されている。上記カップ部2の裏面側を構成する素材7は、図6に示すように、バスト部の輪郭を明確に仕上げるため、カップ部2の輪郭部10a’、10b’が明確な角部を形成したモールド金型10a、10bを用いて、加熱加圧成形される。一方、上記カップ部2の表面側を構成する素材6は、図7に示すように、バスト部の輪郭形状に滑らかな曲線を形成するため、カップ部2の輪郭部11a’、11b’が湾曲した曲面を形成したモールド金型11a、11bを用いて、加熱加圧成形されるようになっている。
【0026】なお、上記カップ部2の表面側及び裏面側を構成する素材6、7の特性としては、前者が表面側素材6の特性×後者が裏面側素材7の特性とすると、<ファッション素材×機能素材><ソフト素材×ハード素材><高伸縮率×低伸縮率><非またはセミ造形性×造形性><シーム無し×シーム有り><ランジェリー及びアウター機能×ファンデーション機能><1−2パターン×複数パターン>等が考えられる。
【0027】従って、上記カップ部2の表面側を構成する素材6は、必ずしもモールドプレス加工を施さなくても、プリーツのように伸びるテクニック素材や、ストッキングのように超伸縮率の高い素材により形成することもできる。
【0028】そして、上記の如く所定の形状にモールド成形されたカップ部2の表面側及び裏面側を構成する素材6、7は、図3又は図4に示すように、その上端縁部及び下端縁部が縫着されるが、その際、縫着線が表面に現れないように、互いに縫着されるように構成されている。また、このとき、上記カップ部2の表面側を構成する素材6は、バスト部の輪郭形状が滑らかな曲線を形成するように加熱加圧成形されているので、当該カップ部2の表面側を構成する素材6の下端部や側面部近傍は、裏面側を構成する素材7との間に、間隙Gが形成される。
【0029】ここで、縫着線が表面に現れないような縫い方としては、例えば、表裏を重ね合わせ縫いした後、表裏を反転する袋縫いや、一辺を袋縫いにし、他の一辺を纏り縫いとするもの、あるいは上縁を袋縫いにし、下縁を本縫い等によるアウター的仕上げをする、更には縁を装飾性を兼ねたテープ(加へテープ)等により仕上げる、また更には共地やサテン地等のバイヤス地にて玉縫いとする方法などがある。
【0030】また、上記カップ部2の表面側及び裏面側を構成する素材6、7の間に、乳房パッド8を介在させる場合には、図4に示すように、表面側の素材6の端縁6aを裏面側の素材7側へ二重に折り返し、当該二重に折り返された表面側の素材6と、裏面側の素材7と、乳房パッド8の上端縁部及び下端縁部が、縫着線12が表面に現れないように、互いに縫着される。なお、上記カップ部2の上端縁部及び下端縁部の縫着方法としては、図5(a)(b)に示すように、加へ方式や玉縁方式としても良い。ここで、加へ方式とは、所定の幅の生地の編み立て又は織りの設計を、当初から双股に織って使用することを前提にテープ状化し、これを双股に織って縫着時に製品の縁をカバーするものである。ブラジャー等の機能を失わないためには、ストレッチ性を有することが望ましい。また、アウターとしての機能を高めるためには、サテン地等、装飾性とステッチが目立たない配慮が望ましい。
【0031】なお、上記カップ部2の表面側及び裏面側を構成する素材6、7や、乳房パッド8を、モールド金型を用いて加熱加圧成形する際には、図8に示すように、人体骨格に適合する三次元の湾曲形状とするのが好ましい。更に説明すると、上記カップ部2の表面側及び裏面側を構成する素材6、7や、乳房パッド8は、人体の胸部にフィットするように、三次元的な湾曲形状に形成されており、バストの両サイドに位置する部分が、人体の胸部の側面に沿うように湾曲した形状となっているとともに、カップ部2の下端縁部の一部13が、人体の胸部の断面形状に沿うように、上方に窪んだ湾曲した形状に形成されている。
【0032】さらに、上記カップ部2の表面側及び裏面側を構成する素材6、7の間に、乳房パッド8を介在させる場合であって、図9に示すように、当該乳房パッド8が部分的に肉厚が異なり、バストの補正機能を有している場合には、表面側の素材6を裏面側へ二重に折り返し、裏面側の素材7を設けずに、当該二重に折り返された表面側の素材6と、乳房パッド8の上端縁部及び下端縁部が、縫着線12が表面に現れないように、直接縫着しても良い。なお、この場合であっても、裏面側の素材7を設けても良いことは勿論である。
【0033】また更に、上記カップ部2の表面側及び裏面側を構成する素材6、7の間に、乳房パッド8を介在させ、しかもバスト矯正用のワイヤーボーン15を用いる場合には、図9(c)に示すように、乳房パッド8の表面側であって、その外周縁の略下端部近傍に、ワイヤーボーン15を配置することにより、当該ワイヤーボーン15が人体に当たって装着感を損ねるのを防止することができる。その際、上記乳房パッド8の表面側には、その外周縁の略下端部近傍に、ワイヤーボーン15を埋設する凹溝16を形成することにより、ワイヤーボーン15の形状が外形に響くのを確実に防止できるとともに、当該ワイヤーボーン15と乳房パッド8が一体となり、バスト矯正効果を一層高めることができる。
【0034】上記の如く、上記カップ部2、3には、一般ブラジャーの各機能をデザインすることは当然可能であるが、原則として身頃部4、5と一体化構成にすることから、一般ブラジャーのボーン機能を身頃部4、5に内臓させるラーメン構造とすることができる。
【0035】このように、女性用衣料としてのブラジャー1の裏面側に、ワイヤーボーン等が露出することなく、肌当たりが良好で、着用感に優れているとともに、バイヤステープやワイヤーボーン15を縫着するための縫い糸12が、バストカップ部2、3の表面に現れたり、バストカップ部2、3の輪郭が不本意に強調されてしまうことがなく、外観やファッション性に優れ、アウターとしての着用に適した女性用衣料としてのブラジャーを提供することができる。
【0036】実施の形態2図10乃至図12はこの発明の実施の形態2を示すものであり、この実施の形態2では、パッド状部材として、ワイヤー状の部材を用いるのではなく、パッド状部材を構成する素材を加熱加圧処理する際に、当該パッド状部材を構成する素材の一部の圧縮率を、他の部分に対して高く設定し、前記パッド状部材の一部の素材特性を他の部分と異ならせたり、パッド状部材の一部に材質の異なるシート状部材を積層することによって、パッド状部材を形成するように構成されている。
【0037】また、この実施の形態では、例えば、パッド状部材を構成する素材の下辺に位置する端縁部を、他の部分に対して相対的に厚肉に形成し、当該厚肉に形成された素材の加熱加圧処理時の圧縮率を高めることにより、前記乳房パッドの下辺に位置する端縁部の弾性及び剛性の少なくとも一方を、他の部分よりも高く構成したものである。
【0038】すなわち、この実施の形態では、図10に示すように、パッド状部材20のカップ部2、3以外の部分20aを、当該パッド状部材20を構成する素材の圧縮率を高く設定し、当該部分の剛性を高め、バストの補正力を高めるように構成されている。上記パッド状部材の素材としては、ストレッチ性と弾性を有する素材が望ましく、ストレッチ性と弾性を有するポリウレタン以外に、ラテックス系、エステル系、ポリエチレン系等の他の素材を用いても良い。
【0039】また、上記パッド状部材は、図10に示すように、そのカップ部2、3以外の部分に、合成樹脂フィルム21を接着等の手段によって積層することにより、当該部分の剛性を高め、バストの補正力を高めるように構成しても良い。
【0040】さらに、上記パッド状部材は、図11に示すように、カップ部2以外の部分全体の剛性を高めるのではなく、カップ部の外周に位置する輪郭部20aのみ剛性を高めるように構成しても良い。
【0041】また、この実施の形態では、図12に示すように、パッド状部材20が、バストをリフト並びに支え且つバストを中央に寄せる補正力を持たせるハード性又は厚みを有するバストアンダーサイド部分20aと、前記移動した乳頭部を隆起させる補正力を持たせるセミハード性又は厚みを有する部分20bと、更に人体のセンター上部に移動する乳房容積の移動を妨げず且つチェストラインを構成するソフト又は薄い部分20cとを有するように構成しても良い。
【0042】すなわち、この実施の形態2では、図13に示すように、カップ部2、3の下辺に位置する端縁部全体20aを、その圧縮率が最も高く設定して、その弾性及び剛性が高いハードな部分として構成し、当該パッド状部材20の端縁部20aの上部に位置する周縁部分20bを、その圧縮率が次に高く設定して、その弾性及び剛性がやや高いセミハードな部分として構成し、当該パッド状部材7のそれ以外の部分20cを、その圧縮率が低くなるように設定して、その弾性及び剛性が低いソフトな部分として構成されている。
【0043】このように、上記カップ部2の裏面側を構成するパッド状部材20は、ファンデーション機能を発揮するものであるため、当該パッド状部材20を構成する素材は、バストシルエットを形成する部分、人体へのフィット性を高める部分、更には矯正を司る部分等の領域からなり、この領域を<編み組織を変える><更には混入糸を変える><発泡体等の芯体を圧縮率の変化により創設する>等により創設することを基本とするが、極力パターンを省力化することを前提に、パターンの切り替えをして、目的別の素材を複合化して用いるように構成しても良い。
【0044】また、上記の如くパッド状部材20を構成する素材の圧縮率を、段階的に変化させるのではなく、図12に示すように、均一な厚さのパッド状部材7の表面側に、剛性を高める程度に応じて、合成樹脂製のシート状部材21を、1層あるいは2層に積層して、当該シート状部材21が積層されたパッド状部材20の剛性を、段階的に変化させるように構成しても良い。
【0045】その他の構成及び作用は、前記実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。
【0046】実施の形態3図13はこの発明の実施の形態3を示すものであり、この実施の形態3では、ブラジャー等の女性用衣料の仕上げ処理と、パッド状部材を複数の部材に分割して、これらの複数の部材を互いに縫着して、パッド状部材を構成するように構成されている。
【0047】すなわち、この実施の形態3においては、女性用衣料としてのブラジャー1を、図13(a)に示すように、カップ部2の表面側を構成する素材6と、その裏面側に配設されるパッド状部材とから構成しても良いが、この場合には、例えば、表面側を構成する素材6の上端縁6aは、図13(b)に示すように、二重に折り返して、パッド状部材30の上端縁に、縫着線12が表面側の素材6に現れないように縫着される。また、表面側を構成する素材6の下端縁6bは、一重に折り返して、パッド状部材30の下端縁に、バイヤステープ31を介して、縫着線12が表面側の素材6に現れないように縫着される。
【0048】また、この実施の形態3においては、パッド状部材30を複数(図示例では、上下2つ)の部材30a、30bに分割し、これら上下のパッド状部材の素材片30a、30bを、互いに縫着して、その後、更に仕上げプレスを施すことにより、図14に示すように、乳頭部32に丸みを持たせると同時に、前記実施の形態2のように、ボーン構造を創設することが可能となる。
【0049】なお、上記パッド状部材30を複数(図示例では、上下2つ)の部材30a、30bに分割し、これら上下のパッド状部材の素材片30a、30bを、互いに縫着してパッド状部材を構成する場合には、図15及び図16に示すように、上下の素材片30a、30bを接ぎ線33、34を、カップ部2のトップ位置よりやや下方に下げるとともに、上下の素材片30a、30bの接ぎ線33、34の長さを、下側の素材片30bの接ぎ線34よりも、上側の素材片30aの接ぎ線33を長くするように設定する。こうすることによって、上下の素材片30a、30bの縫着部を、図14及び図15に示すように、先端を含めて丸みを帯びた形状とすることができ、上下の素材片30a、30bの接ぎ線の長さを互いに等しく設定して、これら上下の素材片を互いに縫着した場合のように、当該上下の素材片の縫着部の先端が、図17に示すように、鳶口状に尖った形状となって、表着に響くのを防止することができる。
【0050】また、この実施の形態3に係る女性用衣料としてのブラジャー1は、例えば、そのカップ部2が、当該カップ部2の表面側を構成する素材6と、その裏面側を構成する素材7とから構成されるか、これら表面側を構成する素材6と裏面側を構成する素材7との間に、図18に示すように、パッド状の部材を配設して構成されるが、図19に示すように、パッド状部材の裏面側が、製品としてのブラジャーの裏身頃を構成しても良い。この場合には、パッド状部材の裏面側を二重編にしたり、肌当たりの良い素材をコーテイングするなどすることによって、着用感をアップすることができる。
【0051】その他の構成及び作用は、前記実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。
【0052】なお、前記実施の形態では、女性用衣料として、ブラジャーに適用した場合について説明したが、これに限定されるわけではなく、この発明は、ガードル等のファンデーション機能を有するボトム等の女性用衣料や、更には、アウター、水着、リゾートウエア、ホームウエア、アンダーウエア等、又はヒップとボトムが一体化されたボディスーツ、レオタード、ワンピースタイプの水着等の女性用衣料に応用することが出来ることは勿論である。
【0053】また、図3や図4等に示す実施の形態では、女性用衣料としてのブラジャー等のカップ部2が、上端部まで二重乃至三重に形成した場合について説明したが、裏面側の素材7をカップ部2の途中までとし、カップ部2の上部を1枚の布地で構成しても良い。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれば、ブラジャー等の女性用衣料の裏面側に、帯状の縁布やワイヤーボーン等が露出することなく、肌当たりが良好で、着用感に優れているとともに、バイヤステープやワイヤーボーンを縫着するための縫い糸が、バストカップ部の表面に現れたり、バストカップ部の輪郭が不本意に強調されてしまうことがなく、外観やファッション性に優れ、アウターとしての着用に適した女性用衣料を提供することができる。
【出願人】 【識別番号】000133456
【氏名又は名称】株式会社ダッチェス
【出願日】 平成13年3月19日(2001.3.19)
【代理人】 【識別番号】100082739
【弁理士】
【氏名又は名称】成瀬 勝夫 (外2名)
【公開番号】 特開2002−275707(P2002−275707A)
【公開日】 平成14年9月25日(2002.9.25)
【出願番号】 特願2001−79036(P2001−79036)