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【発明の名称】 カップ部を有する衣類
【発明者】 【氏名】豊崎 純一

【氏名】平野 春奈

【要約】 【課題】ブラジャー着用時の脇サイドから背面にかけての締め付け感を緩和すると共にシルエットを美しくする。

【解決手段】脇側サイドよりバック側まで延在させるサイド・バック部20を、その上下方向の中央部20Aのパワーを強くし、上下両側部20B、20Cのパワーを中央部20Aのパワーより弱くし、上下方向の中央部で強い緊締力を面状に負荷すると共に上下両側で弱い緊締力を面状に負荷する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 カップ部の脇側サイドよりバック側まで延在させるサイド・バック部を、その上下方向の中央部のパワーを強くし、上下両側部のパワーを中央部のパワーより弱くしていることを特徴とするブラジャー。
【請求項2】 上記サイド・バック部の脇側端は、その下部を土台布と縫着すると共に上部をカップの脇側端縁に縫着、あるいは、脇側端の全体を土台布と縫着しているブラジャーからなる請求項1に記載のカップ部を有する衣類。
【請求項3】 上記パワーの強い部分の上下幅は最も広い部分で2cm以上とし、パワーの強い部分はパワーの弱い部分に対して1.3倍〜3倍のパワーを持たせている請求項1または請求項2に記載のカップ部を有する衣類。
【請求項4】 上記サイド・バック部は上下両側部を同程度の弱いパワーとしている請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のカップ部を有する衣類。
【請求項5】 上記上下両側の弱いパワーに挟まれた中央部は、該中央部の上下両側より中心部に向かってパワーを段階的に強めている請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のカップ部を有する衣類。
【請求項6】 上記サイド・バック部は、パワーが同一あるいはパワーが相違する複数の布より構成し、これらの布の端縁同士を縫着し、あるいは布の一部を重ね合わせて縫着して、上下方向にパワーを切り替えている請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のカップ部を有する衣類。
【請求項7】 上記サイド・バック部は、一枚布からなり、該一枚布のパワーを上下方向で異ならせている請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のカップ部を有する衣類。
【請求項8】 上記サイド・バック部は、パワーの弱い布にパワーの強い布を重ねて縫着している請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のカップ部を有する衣類。
【請求項9】 上記サイド・バック部は、上下両側部を端始末不要なパワーネットを用いている請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載のカップ部を有する衣類。
【請求項10】 上記サイド・バック部は、上下両側部を1枚布から構成し、テープ材を縫着していない請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載のカップ部を有する衣類。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カップ部を有する衣類に関し、特に、ブラジャーに好適に用いられ、サイド・バック部の肌当たりを柔らかくし、締め付け感を無くすものである。
【0002】
【従来の技術】従来のブラジャーでは、図23(A)に示すように、ブラジャー1のカップ部2および/または土台布3に縫着され脇側から背面にかけて覆うサイド・バック布4は、その上下両側端縁に伸縮性の強い細幅テープ4b、4cを取り付けてパワーを強めており、よって、中央部4aより上下両側端縁4b、4cのパワーが強くなっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構成のブラジャー1は、図23(B)に示すように、着用時に、パワーの強い細幅テープ4b,4cにより線状の緊締力がかかるため、上下両側端縁に局部的な圧迫が発生し、そのため、着用感の低下や運動追従性が悪い問題がある。また、細幅テープが線状に皮膚に食い込み、細幅テープの両側で皮膚が盛り上がって段差が発生し、この段差が外衣に現出して美しいシルエットを形成できない問題がある。
【0004】また、激しい運動などによりサイド・バック布4の位置ズレが生じると、中央部4aから皮膚が伸展して、パワーの強い上下細幅テープ4b、4cの部分で皮膚が元の中央部4aの内側に戻りにくいため、位置ズレによる違和感や不快感を感じやすい問題もある。
【0005】なお、図24に示すブラジャー5のように、サイド・バック布6をパワーの大きい伸縮性編地から形成し、下端縁6aの縁取りテープをなくしたものが実用新案登録第3052217で提案されている。しかしながら、上記ブラジャー5は、下端縁6aの縁取りをなくすことによって下端縁6aの外衣への現出を解消することを課題としており、また、サイド・バック布6の上端縁6bには縁取りテープが縫着されているため、該テープによる局部的な線状の圧迫感を解消することはできず、かつ、この部分で皮膚に段差が生じる問題も解消されていない。
【0006】本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、ブラジャーのサイド・バック部を改良して、着用時における締め付け感を緩和し、かつ、脇側から背面にかけてのシルエットを美麗にし、また安定感を良好とするブラジャーの提供を課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解決するために、脇側サイドよりバック側まで延在させるサイド・バック部を、その上下方向の中央部のパワーを強くし、上下両側部のパワーを中央部のパワーより弱くしていることを特徴とするブラジャー等のカップ部を有する衣類を提供している。なお、ブラジャー以外に、背面がブラジャー部分とパンテイ部分とに分離したボデイスーツやビキニタイプの水着にも好適に適用できる。
【0008】上記構成のように、サイド・バック部では、その上下両縁に伸縮性の強いテープを取り付けて線状の強い緊締力を負荷していた従来の手法に代えて、面状に緩やかな緊締力を負荷している。よって、圧迫感を解消でき着用感を良好なものとすることができる。また、着用者の肌に対して上下方向の中央部を最も強く圧接させ、その上下に皮膚を伸展させ、このパワーの強い中央部を挟む上下両側部の弱いパワー部分で、緩やかに面状に緊締するため、中央部より伸展した皮膚を分散させることができる。その結果、従来の上下両縁に細幅テープを縫着していた場合にテープの端縁に沿った部分で発生していた皮膚に段状発生を無くすことができ、脇側から背面側にかけて段差のないスッキリと美麗なシルエットを形成することができる。
【0009】また、上記のとおり、サイド・バック部の上下両側部は緊締力が分散されやすい構造であるため、上下両縁より皮膚を外部に分散させると同時に外部から伸展した皮膚をサイド・バック内部に吸収しやすい。そのため、運動時等に脇側や背面側が大きく皮膚伸展しても、その伸展量を分散、吸収してサイド・バック部の位置ズレを防止することができる。
【0010】上記パワーの強い部分の上下幅は最も広い部分で2cm以上とすることが好ましい。サイド・バック部の幅はカップ側から背面側まで略均一な幅としてもよいし、背面側中央に向かって次第に狭くなるようにしてもよい。この次第に狭くなる場合において最も広い幅の部分を上記のように2cmとしていることが好ましい。このように、パワーの強い中央部を所要幅とすると、線状ではなく面状に肌に緊締することができるため、位置ズレによる違和感や不快感を緩和することができると共に、着用時の皮膚にぴったりとした感じを持たせることができ、ブラジャー全体の安定感を増大させることができる。
【0011】また、パワーの強弱は、パワーの強い部分はパワーの弱い部分に対して1.3倍〜3倍のパワーを持たせており、より好ましくは1.5倍〜2倍である。上記1.3〜3倍としているのは、3倍を越えると極端にパワーの差がつき過ぎ、身体にフィットせず、中央部に局部的な緊締力を発生することとなり、上下両側が縒れる状態となりやすい。なお、上記パワーの差異は隣接するパワーの強弱を指し、段階的にパワーを中央に向かって強める場合には、中央の最もパワーの強い部分と上下両縁の最もパワーの弱い部分との差は3倍以上となる場合もある。さらに、上下幅方向のパワーの強弱の差異は、サイド・バック部の脇側からバック側にかける全長にわたって付与していることが好ましいが、バック側中央部の係合具取付位置等の一部分に、パワーの差異を持たせていない部分を存在させてもよい。
【0012】上記サイド・バック部の脇側端は、その下部を土台布と縫着すると共に上部をカップの脇側端縁に縫着、あるいは、脇側端の全体を土台布と縫着している。
【0013】上記サイド・バック部は、背面側の中央で分離されて留め具により着脱自在に連結しても良いし、背面側で分離せずに連続させてもよい。後者は、スポーツブラジャーや子供用ブラジャーに多い頭からスッポリ被るタイプや、左右カップ部の間に留め具を縫着してフロントサイドで着脱するタイプとなる。
【0014】上記サイド・バック部では上下両側部を中央部よりもパワーを弱くすればよい。 よって、上下幅方向の中心線を対象線として上下両側部に均等なパワーを持たせてもよく、この場合には、上下のパワーバランスがとれて、いずれかにずれたり、着崩れが生じることが無く、面で押さえる効果がより発揮できる。上記のように、上下両側部を同一のパワーとしても良いが、上側部より下側部のパワーを強くすることが好ましく、特に、ノンワイヤーブラジャーにおいては好適なものとなる。即ち、上下両側のパワーが均等の場合、カップ部の上辺と下辺とを均一な力で引っ張るため、ノンワイヤーブラジャーの場合はカップ部が偏平化しやすくなる。これに対して、下側部のパワーを上側部より強くすると、カップ下辺により強い引っ張り力を負荷して、カップ部を造型し、乳房を下から持ち上げる作用がある。
【0015】さらに、上記上下両側の弱いパワーに挟まれた中央部は、該中央部の上下両側より中心部に向かってパワーを段階的に強めてもよい。この場合、面状にかかる緊締力を細かく段階的に分散できるため、段差を解消して美しいシルエットを形成することができる。
【0016】上記サイド・バック部は、パワーが同一あるいはパワーが相違する複数の布より構成し、これらの布の端縁同士を縫着し、あるいは布の一部を重ね合わせて縫着して、上下方向にパワーを切り替えてもよい。なお、それぞれの布が均一のパワーで構成されている場合に限らず、部位によってパワーを異ならせて形成されていてもよい。また、これら複数の布を一部重ね合わせて縫着する場合は、該重ね合わせ部のパワーをより強めることができ、パワーの強弱の段階数を増やすことができる。
【0017】あるいは、上記サイド・バック部は、一枚布からなり、該一枚布のパワーを、下記の手法で上下方向で異ならせてもよい。
■(地)編組織を切り替える。
■挿入する弾性糸の本数を変える。
■挿入する弾性糸のデニール数(太さ)を変える。
■上記■と■、■と■、■と■の組み合わせ。
■上記■と■と■の組み合わせ。
なお、サイド・バック布は伸縮性が必要なため弾性糸を挿入していることが好ましい。
【0018】さらには、上記サイド・バック部は、パワーの弱い布にパワーの強い布を重ねて縫着してもよい。重ねる位置は表側でも裏側でもよい。
【0019】上記サイド・バック部は、上下両側部にパワーネットを用いることが好ましい。パワーネットは、ゴムやアンダーテープなどを縫着する端始末が不要であるため、サイド・バック部の上下両側端部でのソフトな伸縮作用を阻害しない上、締め付け感も少ないため、着用感を良好とすることができる。
【0020】さらに、上記サイド・バック部は、上下両側部を1枚布から構成し、テープ材を縫着していない。即ち、上下両側部のパワーを弱くしても、この部分にテープ材を縫着すると、パワーが強くなって線状の緊締力を生じることとなるため、本発明では、あくまでも両側のパワーの弱い部にテープ材を縫着していない。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、発明の実施形態を図面を参照して説明する。なお、以下の説明する実施形態に於いても、上側部、中央部、下側部の上下方向の各幅WB、WA、WCは位置によっても異なるが、同位置のサイド・バック部の幅Wに対し、WBおよびWCが30%〜25%の範囲内、WAが40〜50%の範囲内となるように設定し、中央部WAの寸法を最も広い位置で2センチ以上となるように設定している。
【0022】図1乃至図3は、本発明の第1実施形態に係るブラジャー10を示し、左右カップ布11、土台布14、肩紐15、およびサイド・バック部20より構成される。
【0023】上記左右カップ布11は、表布12と肌側布13(図中破線で示す)の2枚重ねで構成され、肌側布13には肌あたりの良いシルクプロテイン加工された綿地を用いている。また、上記サイド・バック部20は、背面側の中央で左右に分離され、留め具17で着脱自在に連結する構成としている。
【0024】上記カップ布11の中心側下端縁11aには土台布14が縫着され、該土台布14の脇側端縁14aとカップ布11の脇側下端縁11bには、上記サイド・バック部20の脇側端縁20aを縫着して連続させている。また、サイド・バック部20とカップ布11とは左右の肩紐15で連結し、該肩紐15には、肩への圧迫感を軽減できる幅広で高伸度のストラップを用いている。なお、カップ布11の連続する中心側下端縁11aと脇側下端縁11bに沿って、ワイヤー(図示せず)を封入した袋状テープ16を表側に縫着し、肌あたりの良いアウトインワイヤー構造としている。
【0025】上記サイド・バック部20は、図2に示すように、いずれも裏に綿糸を編み込んだヘムパワーネットからなる上下2枚の布21、22で構成され、上側布21の下端縁21bと下側布22の上端縁22aを縫着Hして、上下方向にパワーの異なる上側部20B、中央部20A、下側部20Cを形成している。即ち、上布21は上下二層でパワーを異ならせ、上段部211は280デニールの弾性糸体を挿入することにより上側部20Bを構成するパワーの弱い編組織とすると共に、下段部212には420デニールの弾性糸体を挿入することにより中央部20Aを構成するパワーの強い編組織としている。一方、下布22は280デニールの弾性糸体を挿入することにより、下側部20Cを構成するパワーの弱い編組織としている。上側部20Bと下側部20Cのパワーは同程度の弱さとしている。
【0026】詳細には、上布21は6センチ幅のサテンヘムパワーネットからなり、素材はナイロン56%、弾性糸29%、綿糸15%の混合率からなる。該上布21の上側部20Bは上下幅2センチとし、上記のように280デニールの弾性糸体を挿入している。中央部20Aは上下幅4センチとし、上記のように420デニールの弾性糸体を挿入してパワーの強い組織とし、パワーに差異を持たせている。上記下布22は、2センチ幅のサテンヘムテープからなり、上布21の上側部20Bと同一の素材からなり、ナイロン56%、弾性糸29%、綿糸15%の混合率で、上記のように280デニールの弾性糸体を挿入して、パワーの弱い組織としている。
【0027】上記上下布21、22を構成するサテンヘムパワーネットとサテンヘムテープとは共にパワーネットの編み組織からなり、上記のように、6センチ幅、2センチ幅で両端が端始末不要なヘム状態に編まれ、端始末不要なこれらの2枚に布を縫着して1枚のサイド・バック部を形成している。このように上下2枚の布21、22よりサイド・バック部を形成しているのは、図2に示すように、バック側では上布21の上側部20B、中央部20Aの幅を先端に向かって狭くしており、上縁と下布22の下縁が平行でないため、1枚布の両端を端始末不要なヘム状態に編成することが困難なことによる。
【0028】上記構成のブラジャー10を着用すると、図3の黒矢印で示すように、サイド・バック部20の中央部20Aが強いパワーで脇側サイドから背面側にかけて面状に強い緊締力を負荷し、図中白矢印で示すように皮膚を上下方向に伸展させる。一方、中央部20Aを挟む上側部20Bと下側部20Cは、中央部20Aよりも弱いパワーであるが、上下方向に所要幅(各2センチ幅)を有しているため、緩やかな緊締力を面状に負荷し、中央部から伸展した皮膚を押さえながら上下方向に分散させることができる。
【0029】即ち、従来のサイド・バック部では、上下両端縁に強い緊締力を線状に負荷する細幅テープを取り付けていたが、本発明では、サイド・バック部20の上下両側には中央部20Aよりもパワーの弱い層を幅を持たせて存在させ、緩やかな緊締力を面状に負荷しているため、従来のようにサイド・バック部の上下両端縁で皮膚に段差が殆どつかず、サイドからバックにかけてのシルエットを段差の殆どない美しいものとすることができる。しかも、端始末不要のヘムパワーネットを生地に使用することによって、上下両端部が肌に食い込まず、皮膚面の段差量を確実に軽減させることができる。
【0030】さらに、脇側や背面が大きく皮膚伸展する運動時においても、サイド・バック部20の上下両側部のパワーが弱いため、サイド・バック部20外に伸展した皮膚は上側部20Bおよび下側部20C内に戻りやすく、元のサイド・バック部内の位置に収容されるため、位置ズレが生じにくい構成となっている。さらにまた、中央部20Aの上下幅が2センチ以上(本実施形態では4センチ)であるため、パワーの強い中央部20Aが細幅の線状でなく面で肌に当接し、肌あたりがソフトで身体に安定的にフィットすると共に、位置ズレが生じても着用者は違和感や不快感を感じにくくなる。
【0031】図4および図5は本発明の第2実施形態にかかるフロントホックタイプのブラジャー10’を示している。該ブラジャー10’は、左右カップ布11’の間で同様に左右に分離された土台布14’の相対向する端縁に一対の留め具17’を縫着し、該留め具17’を開閉して着脱する構造であり、サイド・バック部25は背面側で分離せずに連続している。また、左右の土台布14’は左右のカップ布11’の中心側下端縁11a’から脇側下端縁11b’までの全長にわたってそれぞれ縫着され、サイド・バック部25の脇側端縁25aは、その全長を土台布14’の脇側端縁14a’に縫着している。
【0032】上記サイド・バック部25は、図5に示すように、上記第1実施形態と同様に、上側布26の下端縁26bと下側布27の上端縁27aを互いに縫着Hして形成すると共に、パワーの強い中央部25Aを該中央部25Aよりもパワーの弱い上側部25Bと下側部25Cで挟む上下3段構成としている。上側布26は上記上側部25Bを構成するパワーの弱い弾性糸挿入部分のみからなり、一方、下側布27を上下二層でパワーを異ならせ、上段部271は中央部25Aを構成するパワーの強い弾性糸挿入部分で、下段部272は下側部25Cを構成するパワーの弱い弾性糸挿入部分で形成しており、この点が第1実施形態と相違している点であり、その他の点では上記第1実施形態と同様であるため同符号を付して説明を省略する。本実施形態においても、サイド・バック部25全体として上からパワーを弱・強・弱で構成しており、第1実施形態と同様に面状に緊締することにより皮膚の伸展、分散を図り、サイドからバックにかけて皮膚の段差発生を解消することができる。
【0033】図6は本発明の第3実施形態にかかるブラジャー10のサイド・バック部30を示し、該サイド・バック部30は、上記第1実施形態と同様に、上側布31の下端縁31bと下側布32の上端縁32aを互いに縫着Hし、接ぎ合わせて形成すると共に、パワーの強い中央部30Aをパワーの弱い上側部30Bと下側部30Cで挟む上下3段構成としている。第1実施形態との相違点は、上側布31と下側布32をほぼ同一幅とすると共に、上側布31も下側布32も上下二層でパワーを異ならせている点である。
【0034】即ち、上側布31は、パワーの弱い弾性糸を挿入した上段部311と、パワーの強い弾性糸を挿入した下段部312からなる。下側布32は、上側布31の下段部312と同一パワーの弾性糸を挿入した上段部321と、上側布31の上段部311と同一パワーの弾性糸を挿入した下段部322からなる。上記中央部30Aは縫着Hにより連続した上側布31の下段部312と下側布32の上段部321とで構成され、上側部30Bは上側布31の上段部311で、また下側部30Cは下側布32の下段部322で構成される。他の点では上記第1実施形態と同様である。
【0035】図7(A)(B)は本発明の第4実施形態に係るブラジャー10のサイド・バック部35を示し、該サイド・バック部35は、上記第1実施形態と同様に、上側布36と下側布37の2枚の布で構成されると共に、パワーの強い中央部35Aをパワーの弱い上側部35Bと下側部35Cで挟む上下3段構成としている。第1実施形態との相違点は、図7(A)に示すように、上側布36と下側布37がいずれも互いに同程度のパワーで切り替えのない布からなり、上側布36の下部に下側布37の上部を重ねた重合部38(図中斜線で示す)で上記中央部35Aを形成している点である。
【0036】即ち、図7(B)に示すように、上側布36と下側布37とは互いに端縁を縫着するのではなく、上側布36の上に下側布37を一部重ねて重合部38を形成したうえで、下側布37の上端縁37aを上側布36に縫着Hする。これにより、重合部38からなる中央部35Aは2枚の生地が重なるためパワーが強化される一方、該中央部35Aの上方と下方はそれぞれ一重の生地からなり、パワーの弱い上側部35Bと下側部35Cを構成している。他の点では、上記第1実施形態と同様であり、本実施形態のサイド・バック部35も上から弱・強・弱のパワー切り替えが形成される。
【0037】図8(A)(B)は本発明の第5実施形態に係るブラジャー10のサイド・バック部40を示し、該サイド・バック部40は、上記第4実施形態と同様に、上側布41と下側布42の2枚の布を一部重ねて縫着Hして形成している。一方、上記第4実施形態との相違点は、パワーの弱い上側部40Bと下側部40Cとで挟まれた中央部40Aが、さらに、最もパワーの強い中心部40AAとその上下両側にパワーが中程度の中央上段部40ABと中央下段部40ACを配置しパワー切り替えされた構成とし、サイド・バック部40全体として上下5段構成としている点である。
【0038】即ち、上記サイド・バック部40は、図8(A)に示すように、上側布41と下側布42が共に上下層でパワーを異ならせ、上側布41は、上段部411をパワーの弱い編組織で、下段部412をパワーが中程度(以下「中パワー」と略す)の編組織で形成し、下側布42は、上段部421を中パワーの編組織で、下段部422を弱いパワーの編組織で形成し、次いで、図8(B)に示すように、該上側布41の上段部411の中間位置に下側布42の上端縁42aが位置するように重ね、重合部43を形成したうえで、上側布41と下側布42とを縫着Hしている。このとき、上側布41の下段部412の幅と、下側布42の上段部421の幅をほぼ同寸としているため、上側布41の下端縁41bは下側布42の下段部422に重なる。
【0039】これにより、上記重合部43は、さらに、上側布41の弱いパワーの上段部411に下側布42の中パワーの上段部421が重なった重合上段部431と、上側布41の中パワーの下段部412と下側布42の中パワーの上段部421が二重になりパワーが強化された重合中段部432と、上側布41の中パワーの下段部412と下側布42の弱いパワーの下段部422とが重なった重合下段部433との3段階にパワーが切り替えられ、上からパワー程度が、(中+弱)<(中+中)>(中+弱)、に構成されるため、これらがそれぞれ上記中央上段部40AB、中心部40AA、中央下段部40ACに対応する。さらに、該重合部43の上下両側は共に弱いパワーの上側布41の上段部411と下側布42の下段部422に挟まれ、それぞれが上記上側部40Bと下側部40Cに対応する。
【0040】よって、上記サイド・バック部40は、上から弱・中・強・中・弱の5段階でパワー切り替えされ、上下両側から中心部に向かって段階的にパワーが強められる構成となっている。このサイド・バック部40は、3段階切り替えのサイド・バック部に比して、上下幅方向に緊締力が細かく漸次的に行われるため、皮膚の段差一層生じにくくなる。
【0041】図9(A)(B)は本発明の第6実施形態にかかるブラジャー10のサイド・バック部45を示し、該サイド・バック部45は、上記第4実施形態と同様に、上側布46と下側布47の2枚の布を一部重ねて縫着Hして形成している。一方、上記第4実施形態との相違点は、パワーの弱い編組織のみからなる上側部45Bと下側部45Cに挟まれたパワーの強い中央部45Aを、さらに、最もパワーの強い中心部45AAとその下側に中央下段部45ABと中央第2下段部45ACを設けた3段階構成とし、下側部45Cに向かって段階的にパワーを弱めており、全体として計5段階構成としている点である。
【0042】即ち、上記サイド・バック部45は、図9(A)に示すように、上側布46が弱いパワーの弾性糸挿入部分のみで、切り替えなく形成されている一方、下側布47は上中下層でパワーを異ならせ、上段部471は強いパワーの弾性糸挿入部分で、中段部472は中パワーの弾性糸挿入部分で、下段部473は弱いパワーの弾性糸挿入部分で形成し、次いで、図9(B)に示すように、該上側布46の上段部461の中間位置に下側布47の上端縁47aが位置するように重ね、重合部48を形成したうえで上側布46と下側布47とを縫着Hしている。このとき、上側布46と下側布47の幅はほぼ同寸としているため、上側布46の下端縁46bは下側布47の下段部473に重なる。
【0043】これにより、上記重合部48は、さらに、弱いパワーの上側布46に下側布47の強いパワーの上段部471が重なって強化された重合上段部481と、弱いパワーの上側布46に下側布47の中パワーの中段部472が重なりパワーが強化された重合中段部482と、弱いパワーの上側布46に下側布47の弱いパワーの下段部473とが重なった重合下段部483との3段階にパワーが切り替えられ、上からパワー程度が、(弱+強)>(弱+中)>(弱+弱)、に構成されるため、これらがそれぞれ上記中心部45AA、中央下段部45AB、中央第2下段部45ACに対応する。さらに、該重合部48の上下両側には共にパワーの弱い上側布46と下側布47の下段部473が位置し、それぞれが上記上側部45Bと下側部45Cに対応する。
【0044】よって、上記サイド・バック部45においても、上から弱・強・やや中・やや弱・弱の5段階でパワー切り替えされ、上下両側から中心部45AAに向かって段階的にパワーが強められる構成となっている。一方、最もパワーの強い中心部45AAをサイド・バック部の中心よりもやや上方に位置させると共に、該中心部45AAの上方と下方でパワーを異ならせ、下方のパワー切り替えの段回数を多くしている。これにより、脇下位置などに隠れて皮膚の段差が外衣に現出しにくいサイド・バック部45の上方よりも、目立ちやすいサイド・バック部45の下方の段差解消を強化することができる。
【0045】図10(A)(B)は本発明の第7実施形態にかかるブラジャー10のサイド・バック部50を示し、該サイド・バック部50は、上記第1実施形態と同様に、パワーの強い中央部50Aを弱いパワーの上側部50Bと下側部50Cとで挟む上下3段階構成としている。一方、第1実施形態との相違点は、上側布51、中間布52、および下側布53の3枚を、互いに端縁を縫着Hして上下に接ぎあわせて形成している点である。
【0046】即ち、図10(A)に示すように、上側布51は上記上側部50Bを構成するパワーの弱い編組織のみから、中間布52は上記中央部50Aを構成する強いパワーの編組織のみから、下側布53は上記下側部50Cを構成するパワーの弱い編組織のみからなるいずれもパワー切り替えのない生地であり、図10(B)に示すように、上側布51の下端縁51bと中間布52の上端縁52aを、中間布52の下端縁52bと下側布53の上端縁53aとを縫着Hして連続させている。その他の点では上記第1実施形態と同様である。
【0047】本実施形態においても、サイド・バック部50全体として上からパワーを弱・強・弱で構成しており、第1実施形態と同様に面状に緊締することによって、緊締力の分散を図り、サイドからバックにかけて皮膚の隆起による段差を解消することができる。なお、上側布51、中間布52、下側布53のいずれか、あるいは全てにパワー切り替えされた生地を用い、全体として4段階、5段階等の切り替えを形成してもよい。
【0048】図11は本発明の第8実施形態にかかるブラジャー10のサイド・バック部55を示し、該サイド・バック部55は、上記第1実施形態と同様に、パワーの強い中央部55Aを弱いパワーの上側部55Bと下側部55Cとで挟む上下3段階構成としている。一方、第1実施形態との相違点は、該サイド・バック部55を一枚布で構成し、パワー切り替えを挿入する弾性糸の本数あるいはデニール数の変更によって行っている点である。この場合は、複数枚を互いに縫着させて構成する場合と異なり、縫製の手間が省け、コスト削減を図ることができる。
【0049】図12は本発明の第9実施形態にかかるブラジャー10のサイド・バック部60を示し、該サイド・バック部60は、上記第8実施形態と同様に、一枚布で構成され、強いパワーの中央部60Aを弱いパワーの上側部60Bと下側部60Cとで挟む構成としている。
【0050】一方、第8実施形態との相違点は、パワーの強い中央部60Aを2.5センチ以上の広幅に設けるとともに、該中央部60Aの中心にパワーの強い弾性糸で編成された中心部60AAを形成し、該中心部60AAから上下両側には、弾性糸のデニール数を徐々に小さくし、および/あるいは、挿入する弾性糸の本数を減らしながら、上側部60Bおよび下側部60Cと同程度のパワーに近づくまで漸次的にパワーを弱めていくグラデーション層60AB、60ACを形成している点である。この場合も、サイド・バック部60は中心から上下両側に向かってパワーを弱めていく構成となる。
【0051】図13は本発明の第10実施形態にかかるサイド・バック部65を示し、該サイド・バック部65は、上記第8実施形態と同様に、一枚布で構成されるが、上下に7段階に挿入する弾性糸の本数やデニール数を変えながらパワーを切り替えている。
【0052】即ち、パワーの弱い上側部65Bと下側部65Cに挟まれたパワーの強い中央部65Aは、さらに、最もパワーの強い中心部65AAと、その上下両側の中央上段部65ABおよび中央下段部ACと、さらに、その上下両側の中央第2上段部65ADおよび中央第2下段部65AEの計5段からなり、パワーの程度が上から、上側部65B<中央第2上段部65AD<中央上段部65AB<中心部65AA>中央下段部65AC>中央第2下段部65AE>下側部65C、となるようにパワー切り替えされている。従って、このサイド・バック部65も、パワーの弱い上下両側から中心部に向かって段階的にパワーが強められている構成となる。
【0053】図14(A)(B)は本発明の第11実施形態にかかるサイド・バック部70を示し、該サイド・バック部70は、本体71に補強布71aを縫着することによってパワーの強い中央部70Aを形成している。
【0054】図14(A)に示すように、上記本体71は弱いパワーの編組織のみからなるパワー切り替えのない一枚布で形成される。また、上記補強布71aは本体71よりも細幅とし、本体よりも強いパワーの編組織で編成されている。この補強布71aを、図14(B)に示すように、本体71の中央位置に重ねて縫着することにより、パワーの強い中央部70Aを形成すると共に、該補強布71aの上下両側に本体71のみからなるパワーの弱い部分、即ち上側部70Bと下側部70Cを形成して、上下3段階にパワーを切り替えている。この場合も、上下両側から中央部に向かって段階的にパワーが強められる構成となる。
【0055】図15(A)(B)は本発明の第12実施形態にかかるサイド・バック部75を示し、該サイド・バック部75は、上記第11実施形態と同様に、補強布76aを用いてパワーの強い中央部75Aを形成しているが、本体76は、上側布77と下側布78の2枚で構成している。
【0056】即ち、図15(A)に示すように、上記上側布77、下側布78、補強布76はいずれもパワー切り替えのない同じパワーの布からなり、図15(B)に示すように、該上側布77の中間位置に下側布78の上端縁78aが位置するまで重ね、重合部79を形成したうえで互いを縫着Hして上記本体76を形成している。上記補強布76aは、本体76の重合部79と同一幅、同一形状となるように編成し、重合部79の上に重ねて本体76に縫着している。
【0057】これにより、サイド・バック部75は、重合部79にさらに補強布76aが重なってパワーが強化された中央部75Aと、その上下両側に、パワーの弱い上側布77と下側布78のみからなる上側部75Bと下側部75Bとが形成され、上下3段階にパワーが切り替えられる構成となる。
【0058】図16(A)(B)は本発明の第13実施形態にかかるサイド・バック部80を示し、該サイド・バック部80は、上記第12実施形態と同様に、上側布82と下側布83とからなる本体81に補強布81aを縫着してパワーの強い中央部80Aを形成している。一方、上記上側布82と下側布83とは、上側布82の下端縁82bと下側布83の上端縁83aとを縫着Hして接ぎあわせている点、および上側布82と下側布83とでパワーを異ならせている点で第12実施形態と相違している。
【0059】即ち、図16(A)に示すように、上側布82は弱いパワーの弾性糸挿入部分のみから、下側布83は中パワーの弾性糸挿入部分みからなり、これを上記のとおり互いの端縁を継ぎ合わせて本体81を形成している。一方、補強布81aは本体81よりも細幅とし、下側布83より強いパワーの弾性糸挿入部分のみで編成している。
【0060】上記補強布81aを、図16(B)に示すように、上記上側布82と下側布83との縫着線Lを跨ぐ位置に重ねて本体81に縫着し、パワーの強化された中央部80Aを形成し、その上下両側を、弱いパワーの上側布81のみからなる上側部80Bと、中パワーの下側布83のみからなる下側部80Cとで挟む構成としている。この中央部80Aはさらに、縫着線Lより上側でパワーの弱い上側布82と重合した中央上段部80ABと、縫着線Lより下側で中パワーの下側布83と重合した中心部80AAとの2段階に分かれている。従って、このサイド・バック部80は、上から、弱<(弱+強)<(中+強)>中、の4段階にパワー切り替えされる。
【0061】上記構成においても、サイド・バック部80は上下両側から中心部80AAに向かってパワーが強められるが、最もパワーの強い中心部80AAが少し下方に位置すると共に、該中心部80AAの上側のパワーを下側よりも弱くしている。これにより、脇下にたまりがちな脂肪を上側部80Bからサイド・バック80内に収容して、サイド・バック部80の内外での段差を少なくすると共に、中パワーの下側部80Cでサイドを引き締める効果を発揮することができる。
【0062】図17(A)(B)は本発明の第14実施形態にかかるサイド・バック部85を示し、該サイド・バック部85は、一枚布からなる本体86に2枚の補強布86a、86bを重ねて縫着して、パワーを強化した中央部85Aを形成している。
【0063】即ち、図17(A)に示すように、上記本体86は弱いパワーの編組織で編成されたパワー切り替えのない布からなり、上記補強布86aは、本体86より細幅で、本体よりも強いパワーの編組織で編成されたパワー切り替えのない布からなり、上記補強布86bは、補強布86aよりも細幅で、補強布86aと同程度のパワーの編組織で編成されたパワー切り替えのない布からなる。なお、本体86、補強布86a、86bを同一パワーの布で構成してもよい。
【0064】これらは、図17(B)に示すように、本体86の中間位置に補強布86aを重ねてパワーが強化された中央部85Aを形成し、その補強布86aの中間位置に補強布86bをさらに重ねてパワーが最も強化された中心部85AAを形成したうえで、互いに縫着され、サイド・バック部85として一体化される。これにより、上記中心部85AAの上下両側には、本体86と補強布86aが重合して形成された中パワーの中央上段部85ABと中央下段部85ACが位置し、さらにその上下両側には、本体86のみからなる弱いパワーの上側部85Bと下側部85Cとが位置する。
【0065】上記構成においても、サイド・バック部85は、上下両側から中心部85AAに向かって段階的にパワーが強化される。なお、補強布は3枚以上としてもよく、また、補強布86bに補強布86aよりもパワーの強いものを用いれば、中心部85AAのパワーを一層強化することができる。
【0066】図18は本発明の第15実施形態にかかるサイド・バック部90を示し、該サイド・バック部90は、本体91よりもパワーの強い補強布92を本体91の中に挟み込む構成としている。
【0067】即ち、上記本体91は、パワーの弱いトリコット等の一枚布からなる一方、上記補強布92はパワーの強いパワーネット等の一枚布からなる。上記サイド・バック部90は、本体91の中間位置に上記補強布92を配置した後、本体91の上端部91aと下端部92aを折り返し、該補強布92の上で互いに重ねて本体91および補強布92を一体に縫着して形成される。このとき、縫着後の補強布92の上下両側に、二重に折り返された本体91のみで形成された上側部90Bと下側部90Cが形成されるようにする。
【0068】上記構成においても、補強布92の表裏両面に計3枚の本体91が重合してパワーが強化された中央部90Aを形成し、その上下両側をパワーの弱い本体の2枚重ねからなる上側部90Bと下側部90Cが挟み、上下3段階にパワーが切り替えられる。また、折り返された本体91の上下両端部91a、91bを補強布92の上に重ねて縫着することにより、上側部90Bと下側部90Cには折り返しの「わ」が位置し、弱いパワーの上側部90Bおよび下側部90Cの伸びとソフトな肌あたりを維持し上下端部の肌への食い込みを防止することができる。なお、本体91の折り返しは、重合生地によって肌に違和感や締め付け感を与えないように外側に折り返すことが好ましい。
【0069】図19(A)(B)(C)は第16実施形態を示し、肩紐なしのロングブラシャーからなり、サイドバック部100は脇側よりバック側中央にかけて上下幅が次第に狭くなる構成としている。該サイドバック部100も、パワーの強化された中央部100Aとパワーの弱い上下両側部100B、100Cとからなるが、中央部100Aはバック側中央先端に向かって脇側より上下幅が漸減する三角形状とし、上下両側部100B、100Cの上下幅は長さ方向で均一としている。第1実施形態と同様に、上側部100Bと中央部100Aは1枚の上布101からなり、下側部100Cを構成する1枚の下布102とを縫着している。上記上布101は第1実施形態と同様のサテンヘムパワーネットからなり、下布102はサテンヘムテープからなる。
【0070】図20は第17実施形態を示し、サイドバック部は図20(A)は第16実施形態と同様な形状としているが、肩紐つきとすると共に、バック側に向かって先細となる三角形状でパワーの強い中央部110Aと、パワーの弱い上下両側部110B、110Cとをそれぞれ別布から形成して縫着している。即ち、上下両側部110B、110Cをサテンヘムテープから形成し、中央部110Aをサテンヘムパワーネットから形成している。図20(B)はパワーの強い中央部110A’のバック側中央先端を鋭角状とせず、上下幅を持たせており、中央部110A’を細長い台形状としている。
【0071】図21は第18実施形態を示し、丸編み成型機によって編成した1枚の丸編み素材からなるかぶりタイプのブラジャー120からなる。このブラジャー120では、カップ部121は良く伸びるフロート編み、サイドバック部122は上下両側部122b、122cをパワーの弱いリブ編みとし、中央部122aをパワーの強いリブ編みとしている。このように、サイドバック部122は上下幅方向に編み組織を変えることにより、段状にパワーの差を持たせている。
【0072】図22は第19実施形態を示し、ボデイスーツ130に適用している。該ボデイスーツ130では前身頃130aにカップ部131を設けている一方、後身頃130bには、サイドバック部132とガードル・バック部133を設け、その間をあけている。上記サイドバック部132はバック中央で分離せずに一体化しており、上下方向の中央部132aのパワーを強くし、上下両側部132bと132cはパワーを弱くしている。
【0073】なお、本発明は上記実施形態に限定するものではなく、ビキニタイプの水着にも適用できる。さらに、サイド・バック部の生地は、パワーネット以外に、トリコット、ストレッチレース、ジャガードラッシェル等を用いてもよい。
【0074】また、中央部と上下側部とでは異なる種類の生地を用いても良い。パワー切り替えは、デニール数の異なる弾性糸を挿入したり、挿入する弾性糸の本数を増減したり、これらを組み合わせることにより行ってたり、あるいは編組織を変えてもよい。パワー切り替えの段回数も何段でもよく、また接ぎ合わせる生地の枚数を4枚以上としてもよい。また、補強布を用いる場合、補強布のパワーは本体布と同程度としてもよく、その貼り付け位置も本体布の内外いずれでもよい。さらに、補強布は、パワー切り替えされた2枚の生地、あるいはパワー切り替えされた生地とパワー切り替えのない生地の2枚を一部重ねて縫着形成した本体に貼り付けても良い。なお、可能な限り1枚あるいは少ない枚数で形成する方が縫製上の点で好ましい。
【0075】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明に係るブラジャー等のカップ部を有する衣類では、サイド・バック部の上下方向の中央部のパワーを強くし、その上下両側に該中央部よりパワーの弱い部分を設け、あるいはパワーの弱い上側部と下側部から中心部に向かって段階的にパワーを強めて、緊締力を面状に負荷しながら段階的に上下両端辺に向かって弱くなるようにしている。よって、中央部でしっかりと身体を押さえ、これにより上下両側へと皮膚が伸展した場合には上下両側部で緩やかな緊締力で面状におさえて、伸展した皮膚を分散吸収する。
【0076】その結果、従来のブラジャー等の着用時において上下両端のテープにより負荷される線状の強い緊締力により発生していた上下両端縁に沿う皮膚の段差発生を、本発明では解消することができる。さらに、サイド・バック部の中央部を強い緊締力で面状に押さえるため、サイドバック部の内部に皮膚が溜まって隆起することも防止できる。従って、ブラジャーの着用時に、段差が少なく外衣に影響しにくい美しいサイド・バックシルエットを形成することができる。
【0077】また、サイド・バック部の上下両側部は緩やかな緊締力を面状に負荷しているため、サイドバック部の上下両縁より皮膚を外部に分散させると同時に外部から伸展した皮膚をサイド・バック内部に吸収しやすい。そのため、運動時等に脇側や背面側が大きく皮膚伸展しても、その伸展量を分散、吸収してサイド・バック部の位置ズレを防止することができ、運動時等において安定した着用感が得られる。
【0078】さらに、このサイド・バック部の上下側部に端始末不要のヘムパワーネットを用いることにより、上下両端部の肌への食い込み、およびそれによる肉の隆起を防止し、美しいシルエット形成を一層確実にすることができる。
【出願人】 【識別番号】000139399
【氏名又は名称】株式会社ワコール
【出願日】 平成13年2月5日(2001.2.5)
【代理人】 【識別番号】100072660
【弁理士】
【氏名又は名称】大和田 和美
【公開番号】 特開2002−235209(P2002−235209A)
【公開日】 平成14年8月23日(2002.8.23)
【出願番号】 特願2001−28884(P2001−28884)