| 【発明の名称】 |
装身用パッド及びその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】高津 章
【氏名】神崎 磋利
【氏名】神崎 説夫
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| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】衣服に装着するために用いる装身用パッドであって、当該装身用パッドを構成する素材を、加熱加圧処理することによって所定の形状に形成される装身用パッドにおいて、前記装身用パッドを構成する素材を加熱加圧処理する際に、当該装身用パッドを構成する素材の一部の圧縮率を、他の部分に対して高く設定し、前記装身用パッドの一部の素材特性を他の部分と異ならせるように構成して課題を解決した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 衣服に装着するために用いる装身用パッドであって、当該装身用パッドを構成する素材を、加熱加圧処理することによって所定の形状に形成される装身用パッドにおいて、前記装身用パッドを構成する素材を加熱加圧処理する際に、当該装身用パッドを構成する素材の一部の圧縮率を、他の部分に対して高く設定し、前記装身用パッドの一部の素材特性を他の部分と異ならせたことを特徴とする装身用パッド。 【請求項2】 前記装身用パッドは、ブラジャー用の乳房パッドであって、前記乳房パッドを構成する素材の下辺に位置する端縁部を、他の部分に対して相対的に厚肉に形成し、当該厚肉に形成された素材の加熱加圧処理時の圧縮率を高めることにより、前記乳房パッドの下辺に位置する端縁部の弾性及び剛性の少なくとも一方を、他の部分よりも高く構成したことを特徴とする請求項1記載の装身用パッド。 【請求項3】 衣服に装着するために用いる装身用パッドの製造方法であって、当該装身用パッドを構成する素材を、加熱加圧処理することによって所定の形状に形成される装身用パッドの製造方法において、前記装身用パッドを構成する素材を、当該装身用パッドの部分における圧縮率を考慮した厚肉に形成した後、前記装身用パッドを構成する素材を加熱加圧処理する際に、当該装身用パッドを構成する素材の一部の圧縮率を、他の部分に対して高く設定することにより、前記装身用パッドの一部の素材特性を他の部分と異ならせたことを特徴とする装身用パッドの製造方法。 【請求項4】 前記装身用パッドは、ブラジャー用の乳房パッドであって、前記乳房パッドを構成する素材の下辺に位置する端縁部を、他の部分に対して相対的に厚肉に形成し、当該厚肉に形成された素材の加熱加圧処理時の圧縮率を高めることにより、前記乳房パッドの下辺に位置する端縁部の弾性及び剛性の少なくとも一方を、他の部分よりも高く構成したことを特徴とする請求項3記載の装身用パッドの製造方法。 【請求項5】 前記装身用パッドを構成する素材を加熱加圧処理する金型は、当該装身用パッドを構成する素材の一部を部分的に圧縮するもの、当該装身用パッドを構成する素材を全面的に圧縮するもの、当該装身用パッドを構成する素材を二次元的に圧縮するもの、当該装身用パッドを構成する素材を多次元的に圧縮するものから適宜選択あるいは組み合わせて使用することを特徴とする請求項3又は4記載の装身用パッドの製造方法。 【請求項6】 前記装身用パッドを構成する素材を加熱加圧処理する金型は、人体形状を基本とし、当該人体形状の湾曲率より幾分高い湾曲度を持たせたことを特徴とする請求項3乃至5のいずれかに記載の装身用パッドの製造方法。 【請求項7】 前記装身用パッドは、バストをリフト並びに支え且つバストを中央に寄せる補正力を持たせるハード性又は厚みを有するバストアンダーサイド部分と、前記移動した乳頭部を隆起させる補正力を持たせるセミハード性又は厚みを有する部分と、更に人体のセンター上部に移動する乳房容積の移動を妨げず且つチェストラインを構成するソフト又は薄い部分とを有することを特徴とする請求項3記載の装身用パッドの製造方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、スーツ、ジャケット、ドレス、ブラジャー、ブラスリップ、ボディスーツ、オールインワン、ボディシェイパー等の衣服用肩パッドや乳房パッド、女性用水着に使用する水着用パッド、運動用衣服に使用する肩当て、胸当て、肘当て等の各種運動用パッド等の各種の衣服に装着されて使用される装身用パッド及びその製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、この種の装身用パッドは、スーツやジャケット、あるいはブラジャーやボディスーツ等の衣服用の肩パッドや乳房パッドなどのように、女性用衣服などの一部を構成するものとして、広く使用されている。これらの衣服用の各種パッドは、肩や乳房などの形を整えたり、プロポーションを美しく見せるため、スーツやジャケット、あるいはブラジャーやボディスーツ等の女性用衣服などの肩部や胸部等に、モールド成型などにより成形された肩パッドや乳房パッド等として装着されるように構成されている。 【0003】そして、このような装身用の各種パッドとしては、例えば、ポリウレタン発泡体、ポリエチレン発泡体、ポリ塩化ビニル発泡体等の各種の合成樹脂発泡体をそのまま所定の形状にモールド形成等により形成したものや、これらの合成樹脂発泡体で形成した芯体の表面を適当な不織布や生地等からなる表地で被覆したもの、あるいは不織布用の繊維であるファイバーフィルのシート体を芯体として所定の形状にモールド成型等により成型したものなどが使用されている。 【0004】上記の如く構成される装身用パッドは、例えば、ブラジャー用の乳房パッドとして使用される場合、当該ブラジャーのカップ部を形成する表地及び裏地を、所定の形状に裁断(カット)するとともに、これら表地及び裏地の間に乳房パッドを挟んだ状態で、当該表地及び裏地を縫製(ソーイング)することによって装着される。 【0005】その際、上記ブラジャー等の女性用衣服などにおいては、女性の胸部等の整形性や保形性を高めるために、乳房パッド等の装身用パッドの一部(例えば、下縁部等)に、合成樹脂や形状記憶合金などからなるワイヤーボーンを、乳房パッド等とともに同時に縫着することが、多く行なわれている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来技術の場合には、次のような問題点を有している。すなわち、上記従来の装身用パッドの場合には、女性の胸部等の整形性や保形性を高めるために、乳房パッド等の装身用パッドの一部(例えば、下縁部等)に、合成樹脂や形状記憶合金などからなるワイヤーボーンを、乳房パッド等とともに同時に縫着することが多く行なわれているが、女性の胸部等の整形性や保形性を高めるためには、ワイヤーボーンが女性の乳房を上方に上げたり、内側に寄せる機能を果たす必要があり、当該ワイヤーボーンが女性の乳房を圧迫し、着用感を低下させるという問題点があった。かかる問題点を解消するためには、ワイヤーボーンによる女性の胸部等の整形性や保形性をある程度犠牲にせざるを得ず、十分な整形性や保形性と、快適な着用感とを両立することは困難であった。 【0007】また、近年、女性の胸部等の整形性や保形性に対する要求の高まり等によって、ワイヤーボーンの形状が立体的かつ複雑なものとなってきており、当該ワイヤーボーンの縫着作業には、高い縫製技術が必要となってきており、ブラジャー等の女性用衣料のコストアップの原因ともなっているという問題点があった。 【0008】本発明者らは、上記の問題点を解決するため、鋭意研究した結果、従来のワイヤーボーンは、形状記憶合金や合成樹脂からなる線状部材からなるものであったが、このような整形性や保形性等の機能を発揮する部分を、原則、面として構成することにより、従来の課題を解決可能であるという結果に達した。 【0009】そこで、この発明は、上記従来技術の問題点を解決するためになされたものでり、その目的とするところは、女性の胸部等の整形性や保形性を高める機能を十分に満足しつつ、着用感にも優れた装身用パッドを、低コストにて製造することが可能な装身用パッド及びその製造方法を提供することにある。 【0010】 【課題を解決するための手段】すなわち、この出願に係る発明は、装身用パッドを構成する素材として、例えば、弾性のある発泡体を、熱プレス等によって加熱加圧処理することにより、所定の形状に形成される装身用パッドにおいて、当該装身用パッドの着用時における引っ張り張力や伸縮率、あるいは装身用パッドを装着する乳房等の重量並びに形状や大きさ、更には製品に与える圧力を、設計の基本的な制約事項等として考慮し、その上で最も理想とする装身用パッドの形状を、着用時に創設できるような外形状を基本形状とし、その一部にボーンのような役割を持った補正機能を持たせるべく、弾性及び剛性の少なくとも一方を高めるように圧力の高い部分を構成したブラジャー等の装身用パッド及びその製造方法にある。 【0011】更に説明すれば、請求項1に記載された発明は、衣服に装着するために用いる装身用パッドであって、当該装身用パッドを構成する素材を、加熱加圧処理することによって所定の形状に形成される装身用パッドにおいて、前記装身用パッドを構成する素材を加熱加圧処理する際に、当該装身用パッドを構成する素材の一部の圧縮率を、他の部分に対して高く設定し、前記装身用パッドの一部の素材特性を他の部分と異ならせるように構成したものである。 【0012】この請求項1に記載された発明は、装身用パッドを構成する素材の一部の圧縮率を、他の部分に対して高く設定することを要旨とするものであり、装身用パッドを構成する素材の厚みを変化させる場合と、加熱加圧処理する際の圧縮率を変化させる場合の一方又は双方を含むものである。 【0013】ここで、上記装身用パッドを構成する素材としては、例えば、図14(a)に示すように、均一な厚さの素材が用いられ、当該素材を加熱加圧処理する際に、図14(b)に示すように、当該素材の一部の圧縮率を他の部分に対して高く設定し、前記装身用パッドの下端部分を、高い圧縮率に設定してハードな部分とし、他の部分を低い圧縮率に設定して、均一な厚みのソフトな部分としても良い。 【0014】また、上記装身用パッドを構成する素材としては、例えば、図15(a)に示すように、下端部分を厚く、上端部分に行くに従って徐々に厚みが薄くなるように設定し、当該素材を加熱加圧処理する際に、図15(b)に示すように、当該素材を均一な厚みとなるように加熱加圧処理し、結果的に、下端部分の圧縮率が高く、上端部分に行くに従って徐々に圧縮率が低くなるように設定しても良い。 【0015】さらに、上記装身用パッドを構成する素材としては、例えば、図16(a)に示すように、部分的に厚みを異ならせ、下端部分を比較的厚く、当該下端部分より上側の部分を厚く形成し、この最も厚い部分より上側に行くに従って徐々に厚みが薄くなるように設定し、当該素材を加熱加圧処理する際に、図16(b)に示すように、各部分の圧縮率を異ならせ、ハードな下端部分と、厚みが多元的に変化するソフトな部分とからなるように設定しても良いし、図16(c)に示すように、各部分の圧縮率を異ならせ、セミハードな下端部と、ハードな下端部分と、セミソフトな中間部分と、厚みが多元的に変化するソフトな部分とからなるように設定しても良い。 【0016】また、請求項2に記載された発明は、前記装身用パッドは、ブラジャー用の乳房パッドであって、前記乳房パッドを構成する素材の下辺に位置する端縁部を、他の部分に対して相対的に厚肉に形成し、当該厚肉に形成された素材の加熱加圧処理時の圧縮率を高めることにより、前記乳房パッドの下辺に位置する端縁部の弾性及び剛性の少なくとも一方を、他の部分よりも高く構成したことを特徴とする請求項1記載の装身用パッドである。 【0017】さらに、請求項3に記載された発明は、衣服に装着するために用いる装身用パッドの製造方法であって、当該装身用パッドを構成する素材を、加熱加圧処理することによって所定の形状に形成される装身用パッドの製造方法において、前記装身用パッドを構成する素材を、当該装身用パッドの部分における圧縮率を考慮した厚肉に形成した後、前記装身用パッドを構成する素材を加熱加圧処理する際に、当該装身用パッドを構成する素材の一部の圧縮率を、他の部分に対して高く設定することにより、前記装身用パッドの一部の素材特性を他の部分と異ならせたことを特徴とする装身用パッドの製造方法である。 【0018】この請求項3に記載された発明は、例えば、パッドを構成する素材、原布(発泡体等)の厚みを目標とする成形後の圧縮率を計算設計(目標とするグラデーション的圧縮比率を設定する、目的とする部分の圧縮比率を高める等)してモールド成形し、当該目的を達成するものである。 【0019】また更に、請求項4に記載された発明は、前記装身用パッドは、ブラジャー用の乳房パッドであって、前記乳房パッドを構成する素材の下辺に位置する端縁部を、他の部分に対して相対的に厚肉に形成し、当該厚肉に形成された素材の加熱加圧処理時の圧縮率を高めることにより、前記乳房パッドの下辺に位置する端縁部の弾性及び剛性の少なくとも一方を、他の部分よりも高く構成したことを特徴とする請求項3記載の装身用パッドの製造方法である。 【0020】さらに、請求項5に記載された発明は、前記装身用パッドを構成する素材を加熱加圧処理する金型は、当該装身用パッドを構成する素材の一部を部分的に圧縮するもの、当該装身用パッドを構成する素材を全面的に圧縮するもの、当該装身用パッドを構成する素材を二次元的に圧縮するもの、当該装身用パッドを構成する素材を多次元的に圧縮するものから適宜選択あるいは組み合わせて使用することを特徴とする請求項3又は4記載の装身用パッドの製造方法である。 【0021】この請求項5に記載された発明は、例えば、パッドを構成する素材、原布(発泡体等)の厚みを目的とする製品の機能に、プラス多元的に計算設計(必要な部分を厚く、又は薄くする等)し、さらにモールド型を必要な部分をより圧縮率を高め、又は全く圧縮をしない等多元的に設定デザインし、モールド成形をするものである。 【0022】このように、前記装身用パッドを構成する素材を加熱加圧処理する金型は、当該装身用パッドを構成する素材の一部を部分的に圧縮するもの、当該装身用パッドを構成する素材を全面的に圧縮するもの、当該装身用パッドを構成する素材を二次元的に圧縮するもの、当該装身用パッドを構成する素材を多次元的に圧縮するものから適宜選択あるいは組み合わせて使用するように構成したので、装身用パッドのデザインとしての形状を整えるため、原則として、装身用パッドを構成する素材に対して、全面的に成形を行うが、本目的の補正力等を持たせる高圧縮部分と区分することにより、部分的に所望の機能を発揮させることが可能となる。 【0023】又、請求項6に記載された発明は、前記装身用パッドを構成する素材を加熱加圧処理する金型は、人体形状を基本とし、当該人体形状の湾曲率より幾分高い湾曲度を持たせたことを特徴とする請求項3乃至5のいずれかに記載の装身用パッドの製造方法である。 【0024】この請求項6に記載された発明は、例えば、人体への接触を<銜える>と言う発想で形状をデザインするものであり、人体の湾曲形状(人体接触面)より幾分湾曲率を高め、銜える又はサポートする意図である。人体工学的、人体美学的要素の効果を高める商品機能を持った主にバストパッドを指すが、ヒップパッド並びに肩パッド等にも活かすことができるものである。 【0025】更に、請求項7に記載された発明は、前記装身用パッドは、バストをリフト並びに支え且つバストを中央に寄せる補正力を持たせるハード性又は厚みを有するバストアンダーサイド部分と、前記移動した乳頭部を隆起させる補正力を持たせるセミハード性又は厚みを有する部分と、更に人体のセンター上部に移動する乳房容積の移動を妨げず且つチェストラインを構成するソフト又は薄い部分とを有することを特徴とする請求項3記載の装身用パッドの製造方法である。 【0026】この請求項7に記載された発明は、例えば、バストパッド又はヒップパッドの人体工学的且つ人体美学的要素を持った商品機能を備えたもので、当該目的を達成するものである。 【0027】なお、請求項6、7に記載された発明は、特に、ブラジャー等の基本機能である寄せる、リフトさせるという機能に合間って相乗的に機能を高める役割を持っているものである。 【0028】 【発明の実施の形態】以下に、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。 【0029】実施の形態1図2はこの発明の実施の形態1に係る装身用パッドを適用したブラジャーを示すものである。 【0030】図2において、1は女性用下着としてのブラジャーを示すものであり、このブラジャー1は、女性のバストをそれぞれ覆う左右のカップ部2、3を備えている。これらの左右のカップ部2、3は、当該左右のカップ部2、3の下側に縫着された下辺連結布4によって、一体的に連結されており、この下辺連結布4の左右の両側には、女性の体の背面側で互いに係止される図示しない左右の側布がそれぞれ縫着されている。これら左右の側布の先端部には、フックやアイ等からなる図示しない係止具が、縫着等の手段によって取り付けられている。また、上記左右のカップ部2、3の三角形状に形成された上端部には、女性の肩に掛けるストラップ5、6がそれぞれ装着されている。なお、図2は、本発明を適用可能な一般的なブラジャーの形状を示すものであり、本発明を適用することにより、カップ部の形状等は、適宜変わってくるものである。例えば、図2では、カップ部下端の切り替え線が現れているが、本発明のバストパッドを適用することによって、切り替え線が現れなくなる場合が多い。 【0031】上記左右のカップ部2、3は、図3に示すように、装身用パッドとしての乳房パッド7と、この乳房パッド7の表面を覆う表地8と、乳房パッド7の裏面を覆う裏地9とからそれぞれ構成されている。 【0032】ところで、この実施の形態に係る装身用パッドは、衣服に装着するために用いる装身用パッドであって、当該装身用パッドを構成する素材を、加熱加圧処理することによって所定の形状に形成される装身用パッドにおいて、前記装身用パッドを構成する素材の一部を、他の部分に対して相対的に厚肉に形成し、当該厚肉に形成された素材の加熱加圧処理時の圧縮率を高めることにより、前記装身用パッドの一部の素材特性を他の部分と異ならせるように構成されている。 【0033】すなわち、上記乳房パッド7は、図4に示すように、当該乳房パッド7を構成する素材としてのウレタン等の発泡体10を、加熱加圧処理することによって所定の形状に形成されたパッド本体11と、このパッド本体11の表面を被覆する表地12a、12bとから構成されている。ただし、上記パッド本体11は、必ずしも、その表面を被覆しなくとも良いし、表地12bが製品本体の裏地を兼ねるように構成してもよく、又、表地12aが製品の表地を兼ねるように構成してもよい。上記パッド本体11は、例えば、図5(a)に示すように、1片が20cm前後の断面正方形の直方体状に形成されたウレタン等の発泡体13を用いて構成される。この直方体状に形成されたウレタン等の発泡体からなる素材13は、図5(b)及び図6に示すように、均一な厚みをもった表面14a及び裏面14bを有する円錐体状の部材14に裁断される。なお、円錐体状の部材14に裁断される前のウレタン等の発泡体13は、直方体状に形成されているため、円錐体状に裁断された後の発泡体の底辺は、実態的に四角形状となる。また、上記パッド本体11の素材としては、ストレッチ性と弾性を有する素材が望ましく、ストレッチ性と弾性を有するポリウレタン以外に、ラテックス系、エステル系、ポリエチレン系等の他の素材を用いても良い。 【0034】なお、上記図5及び図6は、基本的に刳り抜き工程で一般的には均一な厚みの素材を作成することが容易であるが、刳り抜くナイフの角度を刳り抜き工程の第1の工程と第2の工程での刳り抜き角度変えることにより、ある程度肉厚に変化を付けることができる。 【0035】しかし、完全に部分的(デザイン的)に厚みを変えるためには、スライス方式を採用する。この場合は、刃の角度を変えるのではなく、素材の圧縮形状により変えるようにするのが望ましい。なお、刃は一般的にベルト状のものが用いられる。 【0036】また、図17に示すように、上記乳房パッド7を成形する際に、ワイヤーボーン等の硬質の線状素材30を同時に一体的に圧着させるか、又は凹部を構成して、ワイヤーボーン等の硬質の線状素材を縫着又は接着させるように構成しても良い。 【0037】さらに、上記装身用パッドを構成する素材は、例えば、肩パッド等のように、あまり精度を必要としない製品の場合には、図18(a)〜(c)に示すように、シ−ト体をそのまま用いるか、シート体をテーパー状あるいは、シート体にスライス加工を施したものを用いても良い。 【0038】そして、上記パッド本体11を構成するウレタン等の発泡体からなる素材15は、図1に示すように、その一部、例えば乳房パッド7を構成する素材の下辺に位置する端縁部15aが、他の部分に対して相対的に厚肉に形成され、当該厚肉に形成された端縁部15aの加熱加圧処理時の圧縮率を高めることにより、前記乳房パッド7の下辺周辺部に位置する端縁部7aの弾性及び剛性を、他の部分よりも高く設定するように構成されている。 【0039】また、パッド本体11の表面を被覆する表地12a、12bとしては、綿、ナイロン、ポリエステル、アセテート又はこれらの混紡等の織編物や不織布等如何なるものでもよいが、それが人体に直接的あるいは間接的に触れるものであるから好ましくは肌触りのよいものであることが望ましい。 【0040】そして、上記パッド本体11と表地12a、12bとの間には、図7に示すように、必要に応じてフィルム層16が介在される。このフィルム層16としては、パッド本体11を密封することができ、かつ、耐洗濯性及び耐溶剤性を有するものであればよく、例えば、アクリル系樹脂フィルム層、ニトリルゴム系樹脂フィルム層、ホットメルトナイロン系樹脂フィルム層、その他ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂フィルム層、無変色ウレタン樹脂フィルム層、さらには四弗化エチレン樹脂製布地(W.L.ゴア&アソシエイツ社製品名:ゴアテックス(GORE−TEX)) 等を挙げることができる。 【0041】なお、本装身用パッドを例えば水着用として使用する場合には、上記フィルム層として、非含水性のものを使用し、パッド本体等が水分を完全に含むのを防止するように構成しても良い。 【0042】また、上記フィルム層16としてネット状のものを使用する場合には、パッドそのものの弾性を高めるために、弾性のあるものを使用するのも効果的である。さらに、一般的には、フィルム層16をコーティングする場合でも、樹脂を目荒なパッド本体側に塗布するが、接着を促す樹脂は、粒子状のものをバインダーを介して点接着となるように対応することも可能である。特に、代表的なものは、ホットメルト方式とよばれ、生地に樹脂を点接着又は粒子を仮止めするように構成される。 【0043】上記フィルム層16については、それ自体は接着性がなくて適当な接着剤と共に使用されてパッド本体11と表地12a、12bとの間に介装され、パッド本体11を密封するものであってもよく、また、それ自体が接着性を有してパッド本体11を被覆する表地周縁部間あるいはこの表地周縁部間及びパッド本体と表地との間を接着する接着剤を兼ねるものであってもよい。後者のような目的で使用し得るフィルム層16としては、例えば、アリリルエマルジョン、ニトリルゴムラテックス、ナイロン系ホットメルト系樹脂層等を挙げることができる。 【0044】ところで、この実施の形態に係る装身用パッドの製造方法は、衣服に装着するために用いる装身用パッドの製造方法であって、当該装身用パッドを構成する素材を、加熱加圧処理することによって所定の形状に形成される装身用パッドの製造方法において、前記装身用パッドを構成する素材の一部を、他の部分に対して相対的に厚肉に形成した後、前記装身用パッドを構成する素材を、加熱加圧処理することによって所定の形状に形成する際、当該厚肉に形成された素材の加熱加圧処理時の圧縮率を高めることにより、前記装身用パッドの一部の素材特性を他の部分と異ならせるように構成されている。 【0045】この発明の装身用パッドを製造する方法としては、例えば、ウレタン等の発泡体の塊13から、所定の製品としてのパッド形状に切り出した(スライスした)ものを、そのまま加熱加圧処理工程で完成された形状の装身用パッドとして使用する方法が挙げられる。 【0046】また、上記装身用パッドを製造する方法としては、例えば、ウレタン等の発泡体の塊から、所定の形状に切り出した(スライスした)ものを、モールド成型により所定のパッド部材の形状に加熱加圧処理して成形し、この成形されたパッド部材の表面又は裏面の少なくとも一方を、表地又は裏地によって被覆する方法が挙げられる。この場合、例えば、パッド本体、フィルム層を構成する樹脂フィルム及び表地をそれぞれ別個に用意してこれらを適当な接着剤で貼り合わせてもよいが、好ましくは表地にラミネート加工を施してその片面側に耐洗濯性及び耐溶剤性を有すると共に加熱圧縮することにより接着性を発揮するフィルム層を形成し、このフィルム層を利用してパッド本体を表地で被覆する方法である。 【0047】すなわち、先ず、ウレタン等の発泡体のブロックから、図5(a)に示すように、1片が20cm前後の断面正方形の直方体状に形成されたウレタン等の発泡体13を切出し、この直方体状に切出されたウレタン等の発泡体からなる素材13は、図5(b)(c)及び図6に示すように、均一な厚みをもった円錐体状の素材14に裁断される。 【0048】次に、上記の如く円錐体状に裁断されたウレタン等の発泡体からなる素材14は、図1に示すように、乳房パッド7を構成する素材15の下辺に位置する端縁部15aが、他の部分に対して相対的に厚肉になるように、スライス加工によって切り出される。このように、ウレタン等の発泡体からなる素材15を、乳房パッド7を構成する素材の下辺に位置する端縁部15aが、他の部分に対して相対的に厚肉になるように切り出す加工は、必要とする形状がスライスできるように圧縮しスライスするもので、所望の部分が所望の肉厚となるように加工することが可能となる。 【0049】そして、上記のごとく、円錐体14から図1に示すようにパッド本体の大きさ及び形状に、バンドーナイフ等によってカット及びスライス加工により切り出した部材15を、モールド成型によって加熱加圧処理して成形することにより、完成された形状の装身用パッド7が製造される。このように、製品形状に近い準製品形状にカット及びスライスされたものを、モールド成型することによって完成された形状の装身用パッドを、そのまま装身用パッドとして使用しても良い。 【0050】さらに、上記のごとくカット及びスライス加工により切り出したものを、モールド成型した後、その表面及び/又は裏面を、図4に示すように、縫製若しくは成形によって形成した表地12a及び裏地12bで被覆することによって完成された形状の装身用パッド7を製造しても良い。その際、必要に応じて装身用パッド7の外周に縫止又はコーティングを施すようにしても良い。また、パッド本体11の裏面を覆う裏地を、パッド部材15の成形時にコーティングして一体成形し、表地は、上述した方法によって形成しても良い。さらに、表地を所定の凸形状に予め成形し、パッド部材15の成形時に裏地と同時に形成、コーティングすることによりパッド本体11の表裏両面を覆うようにしても良い。また更に、裏地のみをパッド部材15の成形時に同時に一体成形し、表面は被覆せずに、ブラジャー等の製品上の表地に縫着又は接着することにより、製品と一体的にデザインするようにしても良い。さらに、パッド本体11の表裏両面ともに被覆せずに、ブラジャー等の製品の表裏の素材によって覆うことにより、製品と一体的にデザインするようにしても良い。 【0051】なお、表地又は裏地に順応する素材としては、例えば、張力が弱く、より拡張率の高い素材が用いられる。 【0052】次に、上記装身用パッドの更に具体的な製造方法について説明する。すなわち、先ず、ウレタン等の発泡体のブロックから、図5(a)に示すように、1片が20cm前後の断面正方形の直方体状に形成されたウレタン等の発泡体13を切出し、この直方体状に切出されたウレタン等の発泡体からなる素材13は、図5(b)(c)及び図6に示すように、均一な厚みをもった円錐体状の素材14に裁断される。次に、円錐体14から図1に示すようにパッド本体11に対応した大きさ及び形状を有するパッド部材15を、バンドーナイフ等によってカット及びスライス加工により切り出す。この切出されたパッド部材15の断面形状は、後述するモールド成型時等の圧縮率にもよるが、乳房パッド7を構成する素材の下辺に位置する端縁部15aが、他の部分に対して相対的に厚肉になるように設定される。 【0053】次に、表地12a、12bに接着剤を塗布するか、表地12a、12bにラミネート加工を施してその片面側に耐洗濯性及び耐溶剤性を有すると共に加熱圧縮することにより接着性を発揮するフィルム層16を形成し、このフィルム層16が形成された表地から上記パッド部材15の片面より若干大きめの一対の表地片を形成し、これら一対の表地片の間には、接着剤又はフィルム層を内側にして上記パッド部材15を挟みこみ、これら一対の表地片及びその間に挟みこまれたパッド部材を、図8に示すようにプレス成形機19にセットし、温度200℃及び圧力15Kg/cm2 /Gの条件で1分間加熱圧縮成形してパッド本体15を成形すると同時に上記一対の表地片12a、12bの周縁部を接着剤層又はフィルム層により接着するのがよい。そして、この加熱圧縮成形の際の成形条件については、使用するパッド部材15の材質や厚さ、さらには必要に応じて使用する接着剤の種類等によって異なるが、通常、温度が50〜250℃、好ましくは100〜220℃であって、圧力が0.5〜10Kg/cm2 /G、好ましくは1〜7Kg/cm2 /Gであり、加圧時間が3分程度又は5分程度である。 【0054】このように、上記実施の形態に係る装身用パッドとしての乳房パッド7は、図1に示すように、当該乳房パッド7を構成するウレタン等の発泡体10からなる素材15の下辺に位置する端縁部15aを、他の部分に対して相対的に厚肉に形成し、当該厚肉に形成された素材15の加熱加圧処理時の圧縮率を高めることにより、図9及び図10に示すように、前記乳房パッド7の下辺に位置する端縁部7aの弾性及び剛性が、他の部分よりも高くなるように構成したので、当該乳房パッド7の下辺に位置する弾性及び剛性が相対的に高い端縁部7aは、女性のバストの整形性や保形性等の補整効果を高めるボーンとしての役割を果たし、女性のバストの整形性や保形性を高める補整機能を十分に満足することができる。しかも、上記乳房パッド7の下辺に位置する弾性及び剛性が相対的に高い端縁部7aは、当該乳房パッド7と一体的に形成されており、しかも、当該補整機能を発揮する端縁部7aは、合成樹脂や形状記憶合金等からなるのではなく、乳房パッド7と同一の素材で一体的に形成されているため、必要にバスト等を圧迫することがなく、着用感が非常に優れたものとなる。 【0055】また、上記乳房パッド7の下辺に位置する弾性及び剛性が相対的に高い端縁部7aは、当該乳房パッド7の成形と一体的かつ同時に形成されるため、ブラジャーのカップ部2、3の下辺に位置する端縁部に、ボーンを縫着する等の作業が一切不要であり、ブラジャー1の製造工程が大幅に簡略化され、女性のバストの整形性や保形性等の補整効果を高めるボーンとしての役割を果たし、女性のバストの整形性や保形性を高める補整機能を十分に満足しつつ、着用感にも優れた装身用パッドを、低コストにて製造することが可能となる。 【0056】さらに、上記乳房パッド7は、図19に示すように、人体の胸部にフィットするように三次元的な形状に形成されており、バストの両サイドに位置する部分が、人体の胸部の側面に沿うように湾曲した形状となっている。そのため、上記乳房パッド7を使用したブラジャ−1は、人体の胸部に対するフィット性が高く、しかも、補形性や整形性をいっそう高めることができるようになっている。 【0057】実施の形態2図11及び図12はこの発明の実施の形態2を示すものであり、前記実施の形態1と同一の部分には同一の符号を付して説明すると、この実施の形態2では、乳房パッド7の下辺に位置する端縁部7aのみ、弾性及び剛性を相対的に高く設定するのではなく、乳房パッド7の部分によって段階的に弾性及び剛性を異ならせるように設定されている。 【0058】すなわち、この実施の形態2では、図11及び図12に示すように、乳房パッド7の下辺に位置する端縁部全体7Aを、その圧縮率が最も高く設定して、その弾性及び剛性が高いハードな部分として構成し、当該乳房パッド7の端縁部7Aの上部に位置する周縁部分7Bを、その圧縮率が次に高く設定して、その弾性及び剛性がやや高いセミハードな部分として構成し、当該乳房パッド7のそれ以外の部分7Cを、その圧縮率が低くなるように設定して、その弾性及び剛性が低いソフトな部分として構成されている。 【0059】このように、乳房パッド7の下辺に位置する端縁部7aのみではなく、広い部分にわたって、その弾性及び剛性を段階的に設定することにより、女性のバストの整形性や保形性を高める補整機能を一層十分且つ広い領域に渡って発揮させることができ、しかも、一部にのみ弾性及び剛性が高い部分が存在することがないので、着用感もその分だけアップさせることができる。 【0060】更に説明すると、上記乳房パッド7は、バストをリフト並びに支え且つバストを中央に寄せる補正力を持たせるハード性又は厚みを有するバストアンダーサイド部分7Aと、前記移動した乳頭部をより美しいライン(隆起)として表現する補正力を持たせるセミハード性又は厚みを有する部分7Bと、更に人体のセンター上部に移動する乳房容積の移動を妨げず且つ美しいチェストラインを構成するソフト又は厚みの薄い部分7Cとを有するようになっている。 【0061】上記実施の形態1及び2によれば、バストパッドの最も圧縮した部分7Aと、製品のバストを寄せ、引き上げるのに必要な能力を備えた部分7Bとが連動して構成されることにより、製品としてのバストを引き寄せ、引き上げる効果を高める利点がある。 【0062】その他の構成及び作用は、前記実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。 【0063】実施の形態3図13はこの発明の実施の形態2を示すものであり、前記実施の形態1と同一の部分には同一の符号を付して説明すると、この実施の形態3では、乳房パッド7の下辺に位置する端縁部7aの弾性及び剛性を相対的に高めつつ、同時に、乳房パッド7の部分によって段階的に弾性及び剛性を異ならせるように設定されている。また、このこの実施の形態3では、乳房パッド7そのものが、左右のカップ部2、3の一部ではなく、左右のカップ部2、3そのものを兼ねるように構成されている。 【0064】すなわち、この実施の形態3では、図13に示すように、前記実施の形態2と同様に、乳房パッド7の下辺に位置する端縁部全体7Aを、その圧縮率が最も高く設定して、その弾性及び剛性が高いハードな部分として構成し、当該乳房パッド7の端縁部7Aの上部に位置する周縁部分7Bを、その圧縮率が次に高く設定して、その弾性及び剛性がやや高いセミハードな部分として構成し、当該乳房パッド7のそれ以外の部分7Cを、その圧縮率が低くなるように設定して、その弾性及び剛性が低いソフトな部分として構成されている。 【0065】また、この実施の形態3では、図13に示すように、乳房パッド7の下辺に位置する端縁部7aを、厚みを残した部分20と、その下方に位置する厚みを金型によって更に強制的に圧縮した部分21とから構成しており、これらの厚みを残した部分20と、更に強制的に圧縮した部分21とで、女性のバストの整形性や保形性等の補整効果を高めるボーンとしての役割を高め、女性のバストの整形性や保形性を高める補整機能を一層発揮することができるように構成されている。なお、厚みを残した部分20は、その分だけ弾性及び剛性を、強制的に圧縮した部分21よりも低くすることができるので、当該厚みを残した比較的ソフトな部分20が、女性のバストに当たることにより、着用感をも十分満足することが可能となっている。 【0066】その他の構成及び作用は、前記実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。 【0067】なお、前記実施の形態では、装身用パッドとして、乳房パッドに適用した場合について説明したが、これに限定されるわけではなく、この発明は、ヒップパッド、スポーツ用各種パッドに応用することが出来ることは勿論である。 【0068】 【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、女性の胸部等の整形性や保形性を高める機能を十分に満足しつつ、着用感にも優れた装身用パッドを、低コストにて製造することが可能な装身用パッド及びその製造方法を提供することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000133456 【氏名又は名称】株式会社ダッチェス
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| 【出願日】 |
平成12年7月24日(2000.7.24) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100082739 【弁理士】 【氏名又は名称】成瀬 勝夫 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−38310(P2002−38310A) |
| 【公開日】 |
平成14年2月6日(2002.2.6) |
| 【出願番号】 |
特願2000−222866(P2000−222866) |
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