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【発明の名称】 男性用パンツ
【発明者】 【氏名】清水 久光

【要約】 【課題】ステテコや股引,パジャマズボン等の男性用パンツと下着パンツとの二枚重ねによる着脱時の手間ひまを軽減する。陰茎や陰のうの汗ばみや蒸れの発症を極力抑える。陰茎や陰のうの圧迫感と収まりの悪さとを同時に解消する。睡眠時にリラックスした開放感が得られようにする。

【解決手段】ステテコ1の前身頃1aの内側に陰茎及び陰のうを収容するサポート布3を設ける。同じくステテコ1の後身頃1bの内側に肛門を覆う尻あて布4を設ける。サポート布3を、前あき2の両側部に配設される左側片3a及び右側片3bと、両側片3a,3bの下側を前あき2の下側を迂回してつなぐつなぎ片3cとを有する二股状に形成する。左側片3a及び右側片3bの上縁と内側縁とをそれぞれ前身頃1aに縫い合わせる。つなぎ片3cの下縁を前身頃1aと後身頃1bとの縫合部分に縫い合わせする。左側片3a及び右側片3bの両外側縁と、つなぎ片3cの外側縁に弾性紐6を連続して張設し、サポート布3をステテコ1の内方へ緩やかな袋状に湾曲させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 股間前後部を覆う前身頃と後身頃とを備え、該前身頃の略中央に前あきを有する男性用パンツにおいて、前記前身頃の内側に陰茎及び陰のうを収容するサポート布を、前記後身頃の内側に肛門を覆う尻あて布をそれぞれ配設し、前記サポート布を、前記前あきの両側部に配設される左側片及び右側片と、該左側片及び右側片の下側を前記前あきの下側を迂回してつなぐつなぎ片とを有する二股状に形成して、前記左側片及び右側片の上縁と、該左側片及び右側片の前記前あきを挟んで対向する内側縁とをそれぞれ前記前身頃に縫い合わせ、前記つなぎ片の下縁を前記前身頃と後身頃のいずれか一方または双方に縫い合わせすると共に、前記左側片と右側片からつなぎ片に亙るサポート布の外側縁に弾性紐を張設して、該サポート布を前記パンツの内方へ袋状に湾曲させたことを特徴とする男性用パンツ。
【請求項2】 股間前後部を覆う前身頃と後身頃とを有する男性用パンツにおいて、前記前身頃の内側に陰茎及び陰のうを収容するサポート布を、前記後身頃の内側に肛門を覆う尻あて布をそれぞれ配設し、前記サポート布の上縁を下縁よりも幅広に形成して、該上縁を前記前身頃に縫い合わせすると共に、前記下縁を前記前身頃と後身頃のいずれか一方または双方に縫い合わせし、前記サポート布の両外側縁に弾性紐を張設して、該サポート布を前記パンツの内方へ袋状に湾曲させたことを特徴とする男性用パンツ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブリーフ型の下着パンツやトランクス型の下着パンツの上に着用する長ズボンや半ズボン,トランクス,ステテコ,股引,パジャマズボン等の男性用パンツに関する。
【0002】
【従来の技術】男性が下半身に着用する広義のパンツは、長ズボンや半ズボン等の外装着と、ステテコや股引,パジャマズボン等の中間着と、下着として素肌に直接まとうブリーフ型やトランクス型のパンツ(以下、下着パンツという)に大別され、男性が長ズボンを着用する場合に、その下には下着パンツを穿くのが一般的であり、さらに長ズボンと下着パンツとの間に股引やステテコ等のズボン下を着用することがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このような二枚重ね,三枚重ねといった重ね穿きでは、穿いたり脱いだりする手数が二倍,三倍かかるという煩わしさがあり、特にズボン下を含む三枚重ねでは下半身が重くなって動きにくいものとなる。また、快適な睡眠を得るためには、できるだけ素肌に近い状態で眠るのがよいとされているが、下着パンツとパジャマズボンとの二枚重ねではリラックス感が得られにくく、かといってパジャマズボンを素肌に直接まとうのには抵抗感がある。
【0004】さらに、夏場や運動時の重ね穿きは、しばしば陰茎や陰のうが汗ばんで内股に付着したり蒸れて痒くなったりすることがあり、このような発症は、陰茎や陰のう周りを密閉するブリーフ型の下着パンツを併用した場合に多く見られる。またブリーフ型の下着パンツでは、肌に密着する度合いが高いことから、陰茎や陰のうへの締め付け感が大きいものとなる。さらに、開放的で比較的空気の流通があるトランクス型の下着パンツとの併用では、蒸れなどの発症や締め付け感が少ない反面、陰茎や陰のうの収まりが悪いものとなり、さらにトランクス型の下着パンツにスポーツ用のトランクスや半ズボンを重ね穿きした場合には、外から陰のうや陰茎が覗けてしまうという不具合がある。
【0005】この対策として、下着パンツの前身頃の内側にポケットを設けて、陰茎や陰のうを収容するようにしたものがあるが、この場合にはポケットの上から陰茎や陰のうをたらし込むように収めるために使用感が悪く、さらに陰茎や陰のうを収容したポケットの内部は、狭くて通気性の悪い密閉空間となるため、衛生的に好ましくない。しかも、陰茎や陰のうが下着パンツの前身頃に直接触れるため、前身頃を汚損する虞も高い。
【0006】本発明は、一般に下着パンツの上に外装着として着用される長ズボンや半ズボン、中間着として着用されるトランクス,ステテコ,股引,パジャマズボン等の男性用パンツを対象とするもので、その目的とするところは、下着パンツとの重ね穿きによる着脱時の手間ひまを軽減したり、睡眠時にはリラックスした開放感が得られようにし、また陰茎や陰のうの汗ばみや蒸れの発症を極力抑えると共に、陰茎や陰のうの圧迫感と収まりの悪さとの背反する双方の不具合を同時に解消することのできる男性用パンツを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の目的に従って、第1発明では、股間前後部を覆う前身頃と後身頃とを備え、該前身頃の略中央に前あきを有する男性用パンツにおいて、前記前身頃の内側に陰茎及び陰のうを収容するサポート布を、前記後身頃の内側に肛門を覆う尻あて布をそれぞれ配設し、前記サポート布を、前記前あきの両側部に配設される左側片及び右側片と、該左側片及び右側片の下側を前記前あきの下側を迂回してつなぐつなぎ片とを有する二股状に形成して、前記左側片及び右側片の上縁と、該左側片及び右側片の前記前あきを挟んで対向する内側縁とをそれぞれ前記前身頃に縫い合わせ、前記つなぎ片の下縁を前記前身頃と後身頃のいずれか一方または双方に縫い合わせすると共に、前記左側片と右側片からつなぎ片に亙るサポート布の外側縁に弾性紐を張設して、該サポート布を男性用パンツの内方へ袋状に湾曲させる。
【0008】また第2発明では、股間前後部を覆う前身頃と後身頃とを有する男性用パンツにおいて、前記前身頃の内側に陰茎及び陰のうを収容するサポート布を、前記後身頃の内側に肛門を覆う尻あて布をそれぞれ配設し、前記サポート布の上縁を下縁よりも幅広に形成して、該上縁を前記前身頃に縫い合わせすると共に、前記下縁を前記前身頃と後身頃のいずれか一方または双方に縫い合わせし、前記サポート布の両外側縁に弾性紐を張設して、該サポート布を男性用パンツの内方へ袋状に湾曲させる。
【0009】第1発明または第2発明のサポート布には、U字状やV字状,逆三角形などの上縁が幅広で下縁が幅狭の布を用いるとよく、また尻あて布にも同様に逆三角形のものを用いるとよい。サポート布と尻あて布には、それぞれ個別の布を用いるほか、一枚の布地で一体的に形成してもよい。またこれらサポート布と尻あて布に、通気性や吸水性や速乾性に優れる素材を使用したり、抗菌加工や防臭加工を施したものを用いるとより好ましい。通気性並びに吸水性と速乾性に優れた素材として、例えば綿にポリエステルを交編したものがある。
【0010】第1発明または第2発明の男性用パンツによれば、サポート布と尻あて布が、従来素肌に直接まとっていた下着パンツとしての機能を持つこととなり、サポート布は陰茎や陰のうが前身頃に直接触れるのを防止し、尻あて布が肛門と後身頃との直接接触を防ぐので、別途に下着パンツを着用せずとも衛生的な使用が可能となる。
【0011】サポート布の内部には、陰茎と陰のうが収容される。このサポート布は、弾性紐の張力によって男性用パンツの内方へ湾曲するため、褌を弛めたいわゆる緩ふんのような状態となり、陰茎と陰のうを圧迫せずに、着用者の動作に合わせた自然な動きを妨げないように包み込む。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の男性用パンツをステテコに適用した形態例を、図面に基づいて説明する。図中、図1及び図2は本発明の第1形態例を示し、図1はステテコの要部を前方向から見た斜視図、図2はステテコの要部断面側面図、図3は本発明の第2形態例を示すステテコの要部を前方向から見た斜視図である。
【0013】図1及び図2の第1形態例に示すステテコ1は、前身頃1aの中央に小用の前あき2を有するタイプで、前身頃1aの内側にはサポート布3が設けられ、前身頃1aに続く後身頃1bの内側中央に尻あて布4が設けられている。
【0014】サポート布3は、前あき2の両側部に配設される左側片3a及び右側片3bと、両側片3a,3bの下側を前あき2の下側を迂回してつなぐつなぎ片3cとからなるU字状やV字状などの二股状に形成されている。左側片3aと右側片3bは、それぞれの上縁と、前あき2を挟んで対向する内側縁とが縫い糸5aを用いて前身頃1aと縫い合わせされ、また左右両側片3a,3bの内側縁に連続するつなぎ片3cの上縁が同じく縫い糸5aにて前身頃1aに縫い合わせされると共に、つなぎ片3cの下縁が、尻あて布4の下縁と共に、前身頃1aと後身頃1bとの縫合部分に縫い糸5bを用いて縫い合わせされている。
【0015】サポート布3の外周縁となる左側片3a及び右側片3bの両外側縁とつなぎ片3cの外側縁には、ゴム等の弾性紐6が連続して張設されており、サポート布3は、弾性紐6の張力によって、前後の身頃1a,1bを縫い合わせした左右両側片3a,3bの上縁及び内側縁とつなぎ片3cの上縁及び下縁を除く全体が前身頃1aを離れて、あたかも褌を弛めた如くステテコ1の内方へ緩やかな袋状に湾曲している。
【0016】前記尻あて布4には、上縁が幅広で下縁が幅狭の逆三角形の布が用いられており、尻あて布4の上縁及び両外側縁が、後身頃1bに縫い糸5cを用いて縫い合わせされ、また尻あて布4の下縁が、前述の如く、つなぎ片3cの下縁と共に前身頃1aと後身頃1bとの縫合部分に縫い糸5bを用いて縫い合わせされている。
【0017】以上のように構成される本形態例のステテコ1は、その下に下着パンツを着けることなく男性の素肌に直接着用され、陰茎がサポート布3の上側に、また陰のうがサポート布3の下側にそれぞれ収容されると共に、肛門が尻あて布4に覆われる。サポート布3の下部では、その形状や着用者の体格によって、陰のうを下側から直接支承するようになる。
【0018】このようにステテコ1は、サポート布3が陰茎と陰のうを収容しながら、陰茎及び陰のうが前身頃1aと接触するのを防ぎ、また尻あて布4が肛門と後身頃1bとの接触を防いで、双方の布3,4が下着パンツとしての機能を担う二重構造となるので、別途に下着パンツを着用する必要がなくなる。これにより、ステテコ1の着用では、下着パンツとの二枚重ねによる着脱の手間ひまが省け、また従来のズボンやズボン下の下に下着パンツを重ね穿きする場合に較べて、違和感や抵抗感の少ないものとなる。さらに、サポート布3と尻あて布4は、軽度な失禁にも対応が可能で、前後の身頃1a,1bが汚損されるのを極力防止するので、下着パンツを着用しないにも拘わらず、ステテコ1を衛生的で且つ安心して使用できるようになる。
【0019】また、弾性紐6の張力によってステテコ1の内方へ湾曲するサポート布3は、褌を弛めた如きいわゆる緩ふんのような状態となり、左右両側片3a,3bの外側縁並びにつなぎ片3cの外側縁と着用者の股間前部との間に空隙を生じる。これにより、サポート布3は、陰茎と陰のうを圧迫せず、且つ着用者の動作に合わせた自然な動きを妨げないよう陰茎と陰のうとを収まりよく安定して包み込みながらも、左右両側片3a,3bの外側縁とつなぎ片3cの外側縁を通して、サポート布3の内外に空気を流通させることが可能となる。
【0020】この結果、陰茎や陰のうが汗ばんで内股に付着したり、蒸れて痒くなることを極力防止することができ、特に夏場や運動での着用において顕著な効果が得られる。また、前身頃の内側にポケットを設けて、陰茎や陰のうを収容するようにした従来のものに較べると、陰茎と陰のうの前部にサポート布3が位置して、陰茎や陰のうが前身頃1aと直接触れることがないので、前身頃1aを汚損する虞が少ない。
【0021】さらに本形態例は、サポート布3と尻あて布4とを分離し、これらの下端を細幅に形成して前身頃1aと後身頃1bとの縫合部分に縫い合わせしたから、陰のうと肛門との間を妄りに締め付けないで済む。しかも、本形態例のステテコ1は、サポート布3で前身頃1aの内側を覆いながらも、サポート布3を前あき2の左右に振り分けた形状としたから、前あき2を用いた小用を支障なく行うことができる。
【0022】図3に示す第2形態例のステテコ10は、前身頃1aに前あきを有しないタイプで、上述の第1形態例とは、前身頃1aの内側に配設されるサポート布11の形状を変更した点で異なっており、その他の部分は第1形態例と略同様に構成されている。
【0023】上記サポート布11は、上縁を横長の幅広に形成し、下縁をすぼませた略逆三角形に形成されており、サポート布11の上縁が縫い糸5aを用いて前身頃1aと縫い合わせされ、サポート布11の下縁が、尻あて布4の下縁と共に、前身頃1aと後身頃1bとの縫合部分に縫い糸5bを用いて縫い合わせされている。
【0024】サポート布11の上縁を除く外周縁には、ゴム等の弾性紐6が連続して張設され、該弾性紐6の張力にて、サポート布11の全体をステテコ1の内方へ緩やかな袋状に湾曲させて、陰茎と陰のうとを締め付け過ぎたり収まり悪く緩過ぎたりすることなく良好に包むようにしており、後身頃1b内側の尻あて布4と相俟って、第1形態例と同様の効果を奏するものとしている。
【0025】尚、上述の第1,第2形態例では、サポート布と尻あて布をそれぞれ別体に形成したが、本発明は連続した一枚布を用いることもできる。また、サポート布と尻あて布には、通気性や吸水性や速乾性に優れる素材や、抗菌・防臭加工を施した布地を用いると、より衛生的で好ましい使用感が得られるようになる。
【0026】さらに本発明は、形態例で例示したステテコ以外に、長ズボンや半ズボン,トランクス,股引,パジャマズボン等の他の男性用パンツにも適用が可能である。例えば、本発明を半ズボンやトランクスを適用した場合には、陰茎や陰のうがそとへはみ出たり外から見えたりすることがなく、また本発明をパジャマズボンや股引に適用して、これらを就寝着として用いる場合には、下着パンツとの二枚重ねが不要であるために、素肌に近い状態にも拘わらず使用時の抵抗感が減少するので、快適な睡眠が得られるようになる。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、第1発明または第2発明の男性用パンツによれば、これを男性が素肌に直接着用した場合に、サポート布が陰茎と陰のうを収容しながら、陰茎及び陰のうが前身頃と接触するのを防ぎ、また尻あて布が肛門と後身頃との接触を防いで、サポート布と尻あて布とが下着パンツとしての機能を担う二重構造となるので、別途に下着パンツを着用する必要がなくなる。これにより、下着パンツとの二枚重ねによる着脱の手間ひまが省け、また従来のズボンやズボン下の下に下着パンツを重ね穿きする場合に較べて違和感や抵抗感の少ないものとなる。さらにサポート布と尻あて布は、軽度な失禁にも対応が可能で、前身頃や後身頃の汚損を極力防止するので、男性用パンツを衛生的で且つ安心して使用することができる。
【0028】さらに、弾性紐の張力によって男性用パンツの内方へ湾曲するサポート布が、褌を弛めた如きいわゆる緩ふんのような状態となって、陰茎と陰のうとを締め付けることなく且つ安定して保持するようになる。またサポート布と着用者の股間前部との間には空隙を生じ、この空隙を通してサポート布内外に空気が流通するようになるので、陰茎や陰のうが汗ばんで内股に付着したり、蒸れて痒くなることを極力防止することができ、特に夏場や運動での着用において顕著な効果が得られる。さらに、前身頃内側のポケットに陰茎や陰のうを収容するようにした従来のものに較べると、サポート布が陰茎と陰のうの前部に位置して、陰茎や陰のうが前身頃と直接触れないので、前身頃を汚損する虞が少ない。
【0029】また本発明を、半ズボンやトランクスに適用した場合には、陰茎や陰のうがそとへはみ出たり外から見えたりすることがなく、さらにパジャマズボン等の就寝着として用いる場合には、下着パンツとの二枚重ねが不要であるために、素肌に近い状態にも拘わらず使用時の抵抗感が減少するので、快適な睡眠が得られるようになる。
【0030】さらに、前身頃に前あきを備えた第1発明の男性用パンツによれば、サポート布で前身頃の内側を覆いながらも、サポート布を前あきの左右に振り分けた形状としたから、前あきを用いた小用を支障なく行うことができる。
【出願人】 【識別番号】300038608
【氏名又は名称】株式会社クリエイト・シミズ
【出願日】 平成12年6月19日(2000.6.19)
【代理人】 【識別番号】100086210
【弁理士】
【氏名又は名称】木戸 一彦
【公開番号】 特開2002−4102(P2002−4102A)
【公開日】 平成14年1月9日(2002.1.9)
【出願番号】 特願2000−183416(P2000−183416)