| 【発明の名称】 |
家禽用飼料及び該飼料を用いた家禽の飼育方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】深山 雅彦
【氏名】藤田 彰
【氏名】山田 豊
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| 【要約】 |
【課題】エネルギー補給、栄養および飼料効率の改善、さらにはカルシウム補給の改善などによって、産卵率、卵重および卵殻強度などの大幅な改善を図りうる家禽用飼料、及び該飼料を給与する家禽の飼育方法を提供すること【解決手段】 脂肪酸カルシウム0.5〜15重量%と石化海藻0.05〜10重量%とを含有することを特徴とする家禽用飼料、及び脂肪酸カルシウムと石化海藻を含む飼料を給与することを特徴とする家禽の飼育方法である。
【解決手段】脂肪酸カルシウム0.5〜15重量%と石化海藻0.05〜10重量%とを含有することを特徴とする家禽用飼料、及び脂肪酸カルシウムと石化海藻を含む飼料を給与することを特徴とする家禽の飼育方法である。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 脂肪酸カルシウム0.5〜15重量%と石化海藻0.05〜10重量%とを含有することを特徴とする家禽用飼料。 【請求項2】 家禽が産卵鶏である請求項1記載の家禽用飼料。 【請求項3】 脂肪酸カルシウムが炭素数14〜24の脂肪酸からなる脂肪酸カルシウムである請求項1または2に記載の家禽用飼料。 【請求項4】 石化海藻が粉末状である請求項1〜3のいずれかに記載の家禽用飼料。 【請求項5】 石化海藻が、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、鉄、カリウム、リン及びヨウ素からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する請求項1〜4のいずれかに記載の家禽用飼料。 【請求項6】 脂肪酸カルシウムと石化海藻を含む飼料を給与することを特徴とする家禽の飼育方法。 【請求項7】 家禽が産卵鶏である請求項6記載の飼育方法。 【請求項8】 脂肪酸カルシウムと石化海藻を、1日あたりそれぞれ0.5〜20g、0.05〜15g給与する請求項7記載の飼育方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、家禽用飼料、特に鶏等の家禽の産卵率および卵の品質を向上することのできる家禽用飼料、及び該飼料を用いた家禽の飼育方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】近年、鶏等の家禽用の配合飼料は、飼料効率を高める目的で、高蛋白質、高カロリ―に設計され、いわゆる濃厚飼料化される傾向にあり、また、とうもろこしや麦類のような穀類、芋類などの澱粉、蛋白質として大豆粕や魚粉などを、多量に給与する傾向にある。このような濃厚飼料の多量給与は、鶏等の家禽の生理上大きなストレスを引き起し、肝臓に負担をかけ、産卵率や肉量および肉質の低下などの問題を引き起こしやすい。また、特に産卵鶏は夏季、冬季の気温の変化に敏感で、この変化が原因となってストレスを生じやすい。さらに、飼養期間が長いために、たとえば400日令以降には、急激な産卵率の低下が起こつたり、また卵殻強度の低下などの品質が悪化し、これが原因となって養鶏現場から一般消費段階に至るまでの流通段階で、5〜6%程度の破損卵を生じている。これらの問題に対して、(1)ビタミン混合物やアミノ酸混合物の添加、(2)エネルギ―補給源として動植物油脂の多量の給与、(3)炭酸カルシウム、りん酸カルシウム、かき殻、石化海藻などの無機物をカルシウム源として添加、(4)無機物カルシウムを可溶化して腸管吸収を高めるためにカゼインホスホペプチドの利用などが検討されており、これらは、たとえば、「日本栄養食糧学会誌」第39巻、第6号、第433〜439頁、1986年に報告されている。 【0003】また、特公平3−71101号公報には、カゼインホスホペプチドを一般の鶏用飼料に配合することにより、カルシウムの吸収性を高め、骨格形成や卵殻質を改善することが開示され、特開平5−168420号公報には、特定のカゼインカルシウム分解物を含有する飼料を与えることにより、ミネラルの吸収性を高め、成長骨格形成や卵殻質の改善により破損卵が減少することが開示されている。一方で、特開平3−198748号公報には、一般の鶏用飼料に中鎖脂肪酸を配合し、吸収性が高く蓄積性のないエネルギ―源として与えることにより、産卵率を改善できることが開示され、特開平2−177865号公報には、中鎖脂肪酸のカルシウム塩を配合することにより、エネルギ―源としての中鎖脂肪酸を与え、また有機キレ―トの形でカルシウムを与えることにより、破卵率の低下や産卵率の改善を図ることが開示されている。更に、特開平7−147910号公報では、脂肪酸カルシウムとカゼインホスホペプチドとを含有する鶏用飼料が産卵率、卵重、卵殻強度等の改善をもたらすことが開示されている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公知技術に記載された添加剤を配合した家禽用飼料は、エネルギー補給、栄養および飼料効率の改善、さらにはカルシウム補給などの点で、なお満足できるものではなく、家禽の産卵率や卵殻強度などの品質の問題を十分に解決できるものとはいえなかつた。また、腸管からのカルシウム吸収量を高めるために家禽用飼料にカゼインホスホペプチド等を使用することは、コスト高となり、実用に適したものではなかった。本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、エネルギー補給、栄養および飼料効率の改善、さらにはカルシウム補給の改善などによって、産卵率、卵重および卵殻強度などの大幅な改善を図りうる家禽用飼料、及び該飼料を給与する家禽の飼育方法を提供することを目的としている。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、添加剤として、安価な脂肪酸カルシウムと石化海藻とを組み合わせて添加してなる飼料を家禽に給与したときに、エネルギー、栄養、飼料効率の改善およびカルシウム源の補給の改善に好結果が得られ、卵の生産量および品質を向上でき、特に、産卵率、卵重および卵殻強度を大きく改善できることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、脂肪酸カルシウム0.5〜15重量%と石化海藻0.05〜10重量%とを含有することを特徴とする家禽用飼料、及び脂肪酸カルシウムと石化海藻とを含む飼料を給与することを特徴とする家禽の飼育方法に関するものである。 【0006】 【発明の実施の形態】以下に、本発明を更に詳細に説明する。家禽用飼料及び家禽の飼育方法における家禽とは、一般に、卵、肉を取得する目的で飼育する鳥を総称するもので、本発明においては、例えば、鶏、鶉、アヒル、ダチョウなどが挙げられ。本発明の飼料及び飼育方法は、特に、産卵鶏に適用することが好ましい。本発明に用いる脂肪酸カルシウムとしては、通常の製造方法により製造されるものをいずれも使用できるが、たとえば、牛脂、豚脂などの動物性油脂、鰯油、鯖油、鮫肝油、鱈肝油、鯨油、鰊油などのいわゆる水産動物油脂、あるいはキリ油、ナタネ油、大豆油、パ―ム油、パ―ム核油、シソ油、アマニ油、ヒマワリ油、サフラワ―油、ヒマシ油、綿実油、ゴマ油、コーン油、落花生油、オリーブ油、やし油、米ぬか油、紅花油、月見草油、ボラージ油などの植物性油脂を加水分解して製造した脂肪酸を出発原料とし、湿式または乾式直接法、複分解法などの方法によって製造される脂肪酸カルシウムを用いることができる。 【0007】上記のうち、大豆油、コーン油、ナタネ油などの不飽和脂肪酸を多く含む脂肪酸を原料として脂肪酸カルシウムを製造するときは、エクストルーダ法、例えば、それぞれ所定の温度に設定された原料供給帯域、混練・反応帯域及び冷却帯域を有するエクストルーダを用いることにより効率良く製造することができる。脂肪酸カルシウムを構成する脂肪酸としては特に制限はないが、炭素数14〜24の脂肪酸が好ましく、このような脂肪酸として、例えば、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトオレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸等を挙げることができる。これら脂肪酸は、エネルギー源となる以外に、卵黄構成脂肪酸として卵黄に移行することから、卵重を増加でき、栄養価の高い家禽卵を産出させることができる。 【0008】上記脂肪酸カルシウムは、常温で固体であるため、液体状の添加物に比べて配合、給与時の作業性に優れている。また、家禽の好む粒状に成形することも容易であり、夏場の採食低下時においても、効率的にエネルギ―を補給できる。脂肪酸カルシウムの配合量は、飼料全体に対し0.5〜15重量%、好ましくは1〜10重量%である。上記配合量が0.5重量%未満では、飼料中のエネルギ―源が不十分となり、15重量%を超えると、逆にエネルギ―過剰となるおそれがある。 【0009】本発明においては、このような脂肪酸カルシウムを、石化海藻と組み合わせ使用したときに、エネルギー、栄養および飼料効率の改善、さらにはカルシウム補給の改善の面で、とくに好結果が得られるものである。本発明に用いる石化海藻は、海中で海藻等がミネラルを吸収して石化した天然ミネラルであり、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、鉄、カリウム、リン、ヨウ素等を主成分とし他のミネラルをバランス良く含有している多孔性の物質である。ここで、ヨウ素は生理的役割として、エネルギー代謝の速度を調整する甲状線ホルモンの合成にかかわり、欠乏すると体内の甲状線ホルモンが不足し、家禽の成長や繁殖に対する悪影響が生じること等が知られており、重要な微量成分である。本発明によれば、このようなヨウ素をバランスよく、家禽に給与することができる。なお、石化海藻はアイルランド等の沿岸の海中に堆積していることがよく知られているものである。 【0010】石化海藻の給与形態は、通常粉砕され、家禽が摂取可能なものであればその形状、大きさ等には特に限定はないが、粉末状であることが好ましい。特に、その粒径が250μm以下である微粉末が優れている。このような石化海藻は、液体状の添加物に比べて配合、給与時の作業性がよく、また、家禽の好む粒状に成形することも容易である。本発明の飼料における石化海藻の配合量は、飼料全体に対し0.05〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%である。配合量が0.05重量%未満では、十分な効果が得られ難く、10重量%を超えて用いても著しい効果の増大は認められない一方で、コスト高となり経済的に不利である。 【0011】家禽への脂肪酸カルシウムおよび石化海藻の給与量は、その種類に応じ採食量に対応し適宜選択することができるが、例えば産卵鶏の場合、1日当たり平均して、それぞれ0.5〜20gおよび0.05〜15gの範囲の量であることが好ましい。本発明の家禽用飼料において、脂肪酸カルシウムと石化海藻とを配合する基礎飼料としては、市販のものをいずれも使用でき特に限定されないが、例えば、とうもろこしと少量の魚粉との混合物に、大豆粕、魚粉、米糠、アルファルファミ―ル、マイロ、りん酸カルシウム、炭酸カルシウム、食塩およびビタミン類・ミネラル類を配合した配合飼料が用いられる。 【0012】 【実施例】以下に、本発明を、実施例を挙げて更に具体的に説明する。 実施例1〜8基礎飼料として、二種混(とうもろこし92重量%、魚粉2重量%)52.2重量%、大豆粕13.6重量%、魚粉7.3重量%、米糠10.4重量%、アルファルファミール3.2重量%、マイロ10.4重量%、りん酸カルシウム0.5重量%、炭酸カルシウム1.6重量%、食塩0.4重量%およびビタミン類・ミネラル類〔コ―キン化学(株)製、商品名:ネオ家禽用プレミックス〕0.4重量%からなる配合飼料を用いた。 【0013】この基礎飼料に、下記の表1に示す顆粒状脂肪酸カルシウムと、粒径250μm以下の石化海藻粉末[セルティックシーミネラル(株)製、商品名:ACIDBUF]とを、それぞれ飼料全体に対する割合が同表に示す量(重量%)となるように添加し、これらを均一に混合して産卵鶏用飼料を調製した。なお、石化海藻中のミネラル成分は、カルシウム30重量%、マグネシウム5重量%、ナトリウム1.2重量%、リン575ppm、カリウム650ppm、鉄1825ppm、ヨウ素160ppmであった。 【0014】 【表1】
*1: 炭素数14〜18の脂肪酸*2: 炭素数14〜20の脂肪酸*3: 炭素数14〜20の脂肪酸*4: 炭素数14〜24の脂肪酸【0015】比較例1〜9実施例1で用いたと同じ基礎飼料に、下記の表2に示す油脂、大豆油脂肪酸カルシウム、かき殻または実施例1で用いたものと同じ石化海藻を、それぞれ飼料全体に対する割合が同表に示す量(重量%)となるように添加し、これらを均一に混合して産卵鶏用飼料を調製した。 【0016】 【表2】
【0017】以上の実施例1〜8および比較例1〜9で得られた産卵鶏用飼料と、更に参考例1として上記実施例において脂肪酸カルシウムと石化海藻粉末をいずれも添加しない基礎飼料そのままの飼料とについて、以下の方法で、産卵鶏に対する飼料給与試験を行い、産卵率、卵重および卵殻強度を調べた。これらの試験結果を、下記の表3に示した。 【0018】<飼料給与試験>34周令の白色レグホーン系コマーシャル(家禽)900羽を50羽づつ18の群に分け、その各群に実施例1〜8、比較例1〜9および参考例1の各産卵鶏用飼料(18種)の各々を12週にわたって給与した。採食は自由採食とした。給与期間中に産卵した卵について、その産卵率、卵重および卵殻強度を調べ、それぞれ50羽の平均値として表3に示した。なお、産卵率は、給与期間中に産んだ卵の数を1日を単位とする延羽数で割った割合である。また、卵殻強度は、富士平工業(株)製「卵殻強度計」を用いて、卵殻の破壊強度を調べたものである。給与期間において、産卵率、卵重、卵殻強度について、大きな変化は認められなかった。 【0019】 【表3】
【0020】上記の表3の結果から明らかなように、脂肪酸カルシウムと石化海藻とを組み合わせ本発明に規定される量配合した本発明の実施例1〜8の産卵鶏用飼料は、いずれも比較例1〜9および参考例1の配合飼料に比べて、産卵鶏の産卵率、卵重および卵殻強度をいずれも大幅に改善できるものであることがわかった。 【0021】 【発明の効果】本発明の家禽用飼料及び家禽の飼育方法によれば、卵の生産性および品質を向上させることができ、特に、産卵率の上昇、卵重の改善および卵殻強度の改善にすぐれた効果を発揮することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】591247868 【氏名又は名称】株式会社アグロメデック
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| 【出願日】 |
平成13年4月27日(2001.4.27) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100078732 【弁理士】 【氏名又は名称】大谷 保
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| 【公開番号】 |
特開2002−320450(P2002−320450A) |
| 【公開日】 |
平成14年11月5日(2002.11.5) |
| 【出願番号】 |
特願2001−130858(P2001−130858) |
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