| 【発明の名称】 |
飼料又は食品の製造方法及び製造装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】古谷 泰
【氏名】森山 貴幸
【氏名】小川 康夫
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| 【要約】 |
【課題】悪臭成分の発生や腐敗がなく、飼料又は食品を製造できる製造方法と装置を提供する。
【解決手段】廃棄食品又は食品原料10を、順次加工する待機室4、破砕機8、乾燥室3及びヒートポンプ2を有する粒状乾燥飼料又は食品の製造装置において、前記ヒートポンプ温流体を、乾燥室3を加熱する伝導加熱型装置7の加熱に用いる手段22〜24、28、29と、前記乾燥室の加熱により蒸発した水蒸気の一部を外部に放出する真空ポンプ6と、前記ヒートポンプの低熱源を、前記待機室4の冷却に用いる手段12〜15、19、20、21とを有するか、又は、該手段と、前記廃棄食品又は食品原料の凍結に用いる手段とを有するものであり、また、前記製造装置には、乾燥室と真空ポンプを接続する経路16に該乾燥室で蒸発した水蒸気を冷却凝縮する凝縮器5を設けることができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 廃棄食品又は食品原料を、処理前の待機、破砕及び乾燥処理を行い、粉粒状乾燥飼料又は食品に加工するに際し、前記乾燥処理は、ヒートポンプ温流体による伝導加熱型装置を用いた加熱により行われ、該乾燥処理により加熱され蒸発した水蒸気の一部は、真空ポンプにより外部に放出され、且つ、ヒートポンプの低熱源の少なくとも一部は、前記処理前待機時の廃棄食品又は食品原料を直接又は間接的に冷却するための冷却熱として利用することを特徴とする飼料又は食品の製造方法。 【請求項2】 廃棄食品又は食品原料を順次加工する待機室、破砕機、乾燥室及びヒートポンプを有する粉粒状乾燥飼料又は食品の製造装置において、前記ヒートポンプ温流体を、前記乾燥室を加熱する伝導加熱型装置の加熱に用いる手段と、前記乾燥室の加熱により蒸発した水蒸気の一部を外部に放出する真空ポンプと、前記ヒートポンプの低熱源を、前記待機室の冷却に用いる手段とを有することを特徴とする飼料又は食品の製造装置。 【請求項3】 廃棄食品又は食品原料を順次加工する待機室、破砕機、乾燥室及びヒートポンプを有する粉粒状乾燥飼料又は食品の製造装置において、前記ヒートポンプ温流体を、前記乾燥室を加熱する伝導加熱型装置の加熱に用いる手段と、前記乾燥室の加熱により蒸発した水蒸気の一部を外部に放出する真空ポンプと、前記ヒートポンプの低熱源を、前記待機室の冷却に用いる手段と、前記廃棄食品又は食品原料の凍結に用いる手段とを有することを特徴とする飼料又は食品の製造装置。 【請求項4】 請求項2又は3記載の飼料又は食品の製造装置において、前記乾燥室と真空ポンプを接続する経路に、該乾燥室で蒸発した水蒸気を冷却凝縮する凝縮器を設け、該凝縮器で冷却凝縮液化した凝縮水を該製造装置の洗浄に用いるように構成することを特徴とする飼料又は食品の製造装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、飼料又は食品の製造に係わり、特に、廃棄食品又は食品原料から、低温流体、高温流体同時製造型ヒートポンプを用いて、粉粒状乾燥飼料又は食品を製造する方法と装置に関する。 【0002】 【従来の技術】現在、家庭などで膨大な売れ残り食品や食べ残し食品が、生ごみとして廃棄されている。これは、単に有用な食品の利用率が悪くなっているというだけでなく、膨大なごみ処理費用が必要になるという2重の無駄を発生せしめている。厚生省の資料によれば、厨芥1トン当たりの全処理費用は、日本平均で4万円以上になっている。しかも、今後は、容器包装リサイクル法実施によるごみの発熱量低下やダイオキシン問題などにより、この処理費用は、更に高騰すると予想される。更に最近、食品メーカーやスーパー、外食産業などの大企業に対して、生ごみのある一定比率以上について、リサイクル義務を負わせるという「食品循環資源再生利用促進法」が成立した。これらの事情に鑑み、最近多くの企業で、廃棄食品を電熱又は灯油などの化石燃料燃焼熱を用いて乾燥させる試みがなされている。しかしながら、これらの方法は下記3つの大きな欠点があり、普及しにくいものであった。 【0003】第1の欠点は、原料が腐敗し易い点にある。この腐敗・悪臭は、下記3段階で問題となる。第1段階は、乾燥処理前の待機時である。例えば、レストランなどでは、残食品は不規則に、且つ日に何回も発生するが、小型乾燥機ではバッチ式が多く、連続式の場合でも、ある程度まとめて処理する場合が多いので、この乾燥処理前に腐敗することが多かった。第2段階は、乾燥加熱時である。従来の乾燥機は、空気を加熱して乾燥する方式なので、多くのバクテリアは死滅するのでバクテリア起因の腐敗はないが、高温の空気に晒されるので、原料の一部が酸化し、種々の化学反応が起き、悪臭物質が発生する。そのため、電熱乾燥型では脱臭装置を装備している場合が多く、この脱臭のためのコストがかかり、この手間も普及阻害要因となっている。第3段階は、装置休止時の腐敗である。即ち、装置停止中に装置に付着し残った食品に、空気中のバクテリアが着き増殖・腐敗するという問題があった。 【0004】第2の欠点は、原料の種類によっては破砕し難い点にある。通常、乾燥し易くするために、乾燥前に原料を破砕すべきであるが、例えば、餅などは剪断し難く、剪断機が過負荷となり、又は破砕できないので、乾燥に膨大な時間がかかる。第3の欠点は、従来の乾燥装置は、エネルギー源が電熱方式の場合は勿論のこと、灯油の場合でもエネルギー費が高価になるという点にある。図4は、乾燥用エネルギー費を比較した一試算例である。エネルギー費は、その設備条件により大きく異なるが、図では条件を同じ(運転時間:10hr/日、原料水分:80%、製品水分:10%)として相対比較を行ったものである。最近、家庭用の生ゴミ乾燥機として販売されている電熱ヒータを用いたものは、図の51のように、エネルギー費が高くなり、大量に処理しなければならない本目的には不適である。また、52の灯油の燃焼熱により乾燥する方式は、電熱方式より少なくなるが、この価格は、市町村によってはごみ焼却場で処理する場合の焼却価格よりかなり高くなり、なかなか普及しにくい。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技術に鑑み、悪臭成分の発生や腐敗がなく、飼料又は食品を製造できる製造方法と装置を提供することを課題とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、本発明では、廃棄食品又は食品原料を、処理前の待機、破砕及び乾燥処理を順次行い、粉粒状乾燥飼料又は食品に加工するに際し、前記乾燥処理は、ヒートポンプ温流体による伝導加熱型装置を用いた加熱により行われ、該乾燥処理により加熱され蒸発した水蒸気の一部は、真空ポンプにより外部に放出され、且つ、ヒートポンプの低熱源の少なくとも一部は、前記処理前待機時の廃棄食品又は食品原料を直接又は間接的に冷却するための冷却熱として利用することを特徴とする飼料又は食品の製造方法としたものである。また、本発明では、廃棄食品又は食品原料を順次加工する待機室、破砕機、乾燥室及びヒートポンプを有する粉粒状乾燥飼料又は食品の製造装置において、前記、ヒートポンプ温流体を、前記乾燥室を加熱する伝導加熱型装置の加熱に用いる手段と、前記乾燥室の加熱により蒸発した水蒸気の一部を外部に放出する真空ポンプと、前記ヒートポンプの低熱源を、前記待機室の冷却に用いる手段とを有することを特徴とする飼料又は食品の製造装置としたものである。 【0007】さらに、本発明では、廃棄食品又は食品原料を順次加工する待機室、破砕機、乾燥室及びヒートポンプを有する粉粒状乾燥飼料又は食品の製造装置において、前記ヒートポンプ温流体を、前記乾燥室を加熱する伝導加熱型装置の加熱に用いる手段と、前記乾燥室の加熱により蒸発した水蒸気の一部を外部に放出する真空ポンプと、前記ヒートポンプの低熱源を、前記待機室の冷却に用いる手段と、前記廃棄食品又は食品原料の凍結に用いる手段とを有することを特徴とする飼料又は食品の製造装置としたものである。前記飼料又は食品の製造装置において、前記乾燥室と真空ポンプを接続する経路に、該乾燥室で蒸発した水蒸気を冷却凝縮する凝縮器を設け、該凝縮器で冷却凝縮液化した凝縮水を該製造装置の洗浄に用いるように構成することができる。 【0008】 【発明の実施の形態】本発明は、廃棄食品又は食品素材である飼料又は食品の原料をヒートポンプにより冷却される冷蔵棚に入れ冷蔵し、その後破砕し、これをヒートポンプにより真空状態で伝導加熱される乾燥装置に入れて乾燥し、粉粒状乾燥飼料又は食品とする飼料又は食品の製造方法と製造装置である。本発明において、原料として使用できる廃棄食品とは、実際に廃棄した食品や食品として使用しないことを決定した食品だけでなく、食品の製造過程において、栄養があるにもかかわらず、廃棄される食品の原料も含み、食品素材とは、人間が食する加工食品を作るための食素材をいう。次に、凍結体とは、一部又は全部が凍結しているものを意味し、全部が凍結していないものも含む。また、ヒートポンプとは、加熱目的だけの狭義のヒートポンプではなく、冷凍機も含む広義のヒートポンプも意味する。 【0009】次に、本発明を図面を用いて詳細に説明する。図1〜3は、本発明による飼料又は食品の製造装置の一例を示す概略構成図である。図において、装置全体は、保冷されたカバー1により被われ大型冷蔵倉庫状になっている。2は冷蔵乾燥用ヒートポンプ、3は伝導加熱型乾燥庫、4は待機室、5は凝縮器、6は真空ポンプ、7は加熱棚、8は破砕機、9−1〜9−4は原料皿、11は運搬用ロボット、12は保管棚である。これらの装置は手動で操作することも可能であるが、以下の説明では自動で運転される場合について説明する。まず、図1について説明すると、昼間時にカバー内は後述する蓄冷効果により、例えば3〜10℃程度の温度になっている。 【0010】原料10は、物によってはそのままで待機室4内に搬入してもよいが、通常は金属製原料皿9−1上に入れて搬入される。この原料皿9−1上の原料10が、本装置の待機室4内に搬入されると、運搬用ロボット11により、原料皿9−2のように上方向に運ばれ、更に横方向に移動され、保管棚12の棚上に置かれる。これらの操作時は、磁力などを利用して人が運搬するように安全に運ばれる。そして、この保管棚12の棚上で、次の工程である破砕、乾燥処理される前工程の待機状態となる。この保管棚12は、氷蓄熱棚になっていて、氷水保有部13に氷水が蓄えられている。この氷水保有部13の上部は、カバーがあってもよく、あるいはオープンになっていてもよい。そして、この氷水の中には、例えば管状などの熱交換器14があり、この管内には、温度の低いブラインを流すようになっている。ただし、昼間は、ブラインを流すブラインポンプ15は停止しているので、この昼間は氷水中の氷が溶けることにより、カバー1内(即ち、侍機室4内)は冷却され、低温に保たれている。従って、原料10は冷蔵され、破砕・乾燥処理前の待機時に腐敗が進行しないようになっている。 【0011】通常21時頃になると、氷水保有部13内の氷は僅かになり、ほとんど水だけになっている。この状態で破砕工程に移る。原料を保持した原料皿9−2上の原料は、破砕機8上部の投入口17から投入され、同時に破砕機8が運転され、粒状に加工される。必要な場合は、破砕機8の後に磨砕機を配備し、細かい粉状に加工される。この粉粒体は、破砕機8の粉粒体口から、原料皿9−3の上に取り出される。そして、この原料皿9−3は、前述運搬用ロボット11により原料皿9−4のように乾燥庫3の棚7の上に置かれる。そして、待機原料が全て粉粒状となって、この乾燥庫加熱棚7上に並べられると、乾燥庫3の扉が閉められる。 【0012】電力負荷が少ない22時になると、ヒートポンプ2が運転される。このヒートポンプには、ヒートソース側ブラインポンプ15とヒートシンク側高温水ポンプ18が付属していて、ヒートポンプ2本体の圧縮機と同時にこれらも運転される。ブラインは、蒸発器19内の蒸発冷媒より冷却され、配管20、21内を流れ、前述の氷蓄熱保管棚12の氷水保有部13内の水を冷却して氷に変化させる。一方、高温水は、ヒートポンプの凝縮器22内の凝縮冷媒に加熱されて、ポンプ18の運転によりタンク23内に吐出され蓄熱する。 【0013】8時になると、真空ポンプ6、加熱用温水ポンプ24、冷却ファン25、冷却水ポンプ26が運転され、乾燥工程に入る。温水ポンプ24からの高温水が配管28を通り、加熱棚7内の高温水通路に流れ、熱伝導により原料皿9−4内の粒状原料を加熱し、水分を蒸発させる。温度の下がった高温水は、配管29から再びタンク23に戻される。原料から蒸発した水蒸気は、真空ポンプ6により吸引され、配管16から凝縮器5に吸入される。この凝縮器5には、冷却水が流れる冷却伝熱体27があり、大部分の水蒸気は、ここで凝縮してタンク30に蓄えられる。残りの水蒸気と僅かに漏れ込んだ空気は、真空ポンプ6により外気に放出される。 【0014】例えば、18時になると乾燥が完了し、この時点で、皿9−4上の製品は運搬用ロボット11により、包装機31まで運ばれ包装される。乾燥前に磨砕されていない場合には、包装前のこの時点で磨砕されてから包装される。空になつた皿9−4は再び原料を載せる皿として使用される。包装された飼料原料用などの製品32は、飼料会社などの需要先側に向け運ばれる。なお、タンク30に蓄えられた凝縮水は、原料皿9−1〜9−4などの洗浄水として有効利用させる。また、乾燥後は、通常乾燥庫3内の熱をヒートポンプ熱源として利用するため、乾燥庫3を開放するので乾燥庫内も低温となり、内部に付着して残った食品が腐るようなことがない。 【0015】図2は、図1の設備に、更に冷凍庫33を設けた場合の本発明の製造装置の概略構成図である。図2では、冷凍庫33は、冷蔵庫カバー1の待機室4内に設置されている。即ち、冷凍庫33を冷やす冷凍機は、低温ヒートシンク型冷凍機34となっていて、冷凍庫33内の熱を汲み上げ、冷蔵庫カバー1内に吐出するようになっている。原料のうち、硬く凍結していなければ破砕できないものは、この冷蔵庫33に入れてから破砕するようになっている。 【0016】また、図3は冷凍庫が多少大きく、冷凍庫の扉を開放することによる放冷作用により待機室4内が冷蔵温度に保たれる場合の装置の概略構成図である。この場合、冷蔵・乾燥用ヒートポンプ2の蒸発器19'の加熱はファン35を用いて直接行うようになっている。なお、この図3では破砕前の待機時には原料皿が用いられていないが、勿論原料皿に乗せて運搬するようにしてもよい。なお、今までの図1〜3の説明では、冷凍、冷蔵、蓄熱のための冷凍機やヒートポンプの運転は夜間に運転されるとしているが、1日20時間程度運転し、設備を小さくすることも可能である。この場合は、高温水タンク23は不要であり、待機室内温度変化も少なくなる。 【0017】 【発明の効果】本発明によれば、上記のような構成としたことにより、次のような効果を奏することができた。 1)直接又は間接的に乾燥前の原料を低熱源とするヒートポンプが運転されるので、原料が冷却され腐敗することがなく原料が悪臭を放つことがない。また、高温となる乾燥工程では、空気を介在しないので酸化による悪臭成分発生がほとんどない。更に、乾燥庫内に冷気を入れることができるので、乾燥後の残食品処理経路内での付着物も、腐敗進行することが少なく、その結果、頻繁に洗浄しなければならないという欠点が解消される。 【0018】2)破砕前に、原料は冷やされていて、又は場合によっては凍結しているので、原料の剪断力などが低下し、破砕が容易となる。その結果、乾燥効率が向上する。 3)1)で述べたように、直接又は間接的に乾燥前の原料を熱源とするヒートポンプが運転されるので、電熱型の乾燥方式と比べて、CO2排出量が小さくなり、深夜電力を利用するので、従来のヒートポンプ方式のように新たな発電所の建設増加となる電力設備増加量が少なくなる。その結果、エネルギー価格はCO2排出量や発電所建設費などに反映されるので、エネルギー費が安価となる。図4の53は、本発明の図1の装置のエネルギー費を、従来乾燥システムと比較した試算結果である。図のように、本システムのエネルギー費は、従来方式に比べて大幅に小さくなる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000239 【氏名又は名称】株式会社荏原製作所
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| 【出願日】 |
平成12年6月29日(2000.6.29) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100096415 【弁理士】 【氏名又は名称】松田 大
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| 【公開番号】 |
特開2002−10739(P2002−10739A) |
| 【公開日】 |
平成14年1月15日(2002.1.15) |
| 【出願番号】 |
特願2000−195507(P2000−195507) |
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