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【発明の名称】 たこ焼きミックス
【発明者】 【氏名】飯塚 洋悦

【氏名】小松 由紀

【要約】 【課題】本発明は、なめらかで、かつクリーミーな食感を有するたこ焼きミックスを提供することを目的とする。

【解決手段】乳蛋白質を含有するたこ焼きミックス。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 乳蛋白質を含有することを特徴とする、たこ焼きミックス。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、なめらかで、かつクリーミーな食感を有するたこ焼きミックスに関する。
【0002】
【従来の技術】オーソドックスなたこ焼きは、小麦粉に、だし汁、卵、食塩、水等を加えて攪拌、混合して得られる生地を用いるスナックで、かっては主として関西地方で食されていたが、近年は全国に普及した食品である。たこ焼きを製造するには、鉄板に半球状の凹部を有するたこ焼き器という道具を用いる。まず生地をたこ焼き器に流し込んで、次にたこのぶつ切り、天かす、紅生姜、ネギ等を適宜入れ、さらに生地を流し込んで加熱する。そして、たこ焼き器に接した部分が焼けてきたら、竹串等を用いて、生地を反転させて、全体に熱が通るまで焼成する。
【0003】さらに近年は前記のオーソドックスなたこ焼き以外に、各種澱粉、山芋等を生地原料として適宜配合したり、また、焼成後にソース、マヨネーズ等を適宜かけ、青海苔、かつお節等をふりかけて食する等の新しいタイプのたこ焼きが提供されている。
【0004】たこ焼きの食感は、たこ焼きの外側と内部とによって異なる。すなわち外側の食感は、地域、店舗等によって異なり、皮にしわがよったようなやわらかいものが好まれる場合もあれば、カリッとしてかたい食感を好む場合もある。しかしながら、たこ焼き内部の食感については、いずれの地域や店舗の違いにかかわらず、なめらかでクリーミーな食感が好まれる。
【0005】このようなたこ焼きの内部の食感をなめらかで、かつクリーミーにするのは容易ではなかった。従来これらの目的のために油脂および澱粉エーテルの混合物を主原料とする方法(特開平6−62813号公報参照)や小麦粉とハイドロキシプロピル化澱粉の混合物を主原料とする方法(特開平6−277011号公報参照)が提案されているがいずれの方法も満足できる効果が得られていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、たこ焼き内部の食感がなめらかで、かつクリーミーなたこ焼きを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる状況に鑑み、上記の課題を解決すべく、鋭意研究を重ねたところ、乳蛋白質を原料に配合すると、この課題が著しく改善することを見出し、本発明を完成した。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明における乳蛋白質は、牛乳に含まれる蛋白質成分を指す。牛乳由来の蛋白質は、通常、酸により凝固するカゼインと、それ以外の非カゼイン蛋白質である乳清蛋白質に分類されるが、本発明においては、そのいずれもが効果を示す。すなわち、牛乳中の乳蛋白そのもののようにカゼインと非カゼイン蛋白質の両方を含むもの、カゼイン単独、非カゼイン蛋白質すなわち乳清のいずれもが含まれる。ただし、カゼインは乳清蛋白質に比べ、たこ焼き内部の食感をなめらかでかつ、クリーミーにする効果が小さく、カゼイン単独よりも乳清蛋白質、あるいは乳清蛋白質とカゼインの双方を含む乳蛋白質が好ましい。このことから、乳蛋白質のゲル化力が強い方が、より効果がある。
【0009】食品添加物・食品素材としての乳清蛋白質は、チーズ製造時の副産物であるチーズホエーやカゼイン製造の副産物であるカゼインホエー等があるが、そのいずれも効果を示す。そして本発明はたこ焼きミックスであるゆえに、チーズホエーやカゼインホエーは粉末化したものを使用する。また、乳蛋白質を含む食品原料としては、全脂粉乳あるいは脱脂粉乳が知られているが、全脂粉乳、脱脂粉乳、及び上述の乳清は、乳糖を多く含むので、焼成後の色を黒っぽくさせる傾向にある。よって、乳糖を除去した乳蛋白質素材を使用する方が好ましい。
【0010】また、乳清蛋白質としては、各社から熱凝固性を強化したり、あるいは弱くしたり、また、食塩溶液下の熱凝固性を強くした乳清蛋白質素材が世に出されている。これらの各種処理済の乳清蛋白質のいずれも、ある程度のゲル化力がある場合には、処理の種類や有無にかかわらず、たこ焼き内部の食感をなめらかでかつ、クリーミーにする効果がある。
【0011】この改質乳清蛋白質の添加量は、たこ焼きミックス中に0.1〜1.5重量%、特に0.3〜1.0重量%含有させる量が好ましい。この添加量が0.1重量%未満であると効果がなく、また1.5重量%を超えると硬い食感となり好ましくない。
【0012】本発明におけるたこ焼きミックスに用いる他の原料としては、小麦粉(薄力粉、中力粉)、各種澱粉、米粉、デキストリン、粉末卵(全卵、卵白、卵黄)、油脂、乳化剤、調味料等を適宜配合することができる。
【0013】
【実施例】次に実施例をさらに具体的に説明するために、実施例を掲げて説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
【0014】実施例1〜8、比較例1下記の表1に示す配合によりたこ焼きミックスを調製した。このたこ焼きミックス100重量部に、水320重量部を加えて攪拌してバッターを調製した。このバッターを加熱したたこ焼きプレートの半球状の凹部に半分量注入した後、1.5cm角に切ったたこを加え、次の天かす、紅生姜、ネギを加えた後さらにこの上にバッターを流し込んだ。これを、約5分間焼成後、竹串で反転させて、さらに約5分間焼成してたこ焼きを得た。
【0015】
【表1】

【0016】試験例実施例1〜8および比較例1において得られたたこ焼きを、焼成した直後、および2時間経過後にたこ焼き内部の食感を下記表2に示す評価基準に従って10名のパネラーにより官能評価した。その結果を表3に示す。
【0017】
【表2】

【0018】
【表3】

【0019】
【発明の効果】本発明の、乳蛋白質を含有するたこ焼きミックスを用いてたこ焼きを焼成すると、焼成直後および焼成後時間が経った後においてもたこ焼きの内部の食感がクリーミーで、かつ口溶けが良好なたこ焼きが得られる。
【出願人】 【識別番号】398012306
【氏名又は名称】日清フーズ株式会社
【出願日】 平成13年6月18日(2001.6.18)
【代理人】 【識別番号】100068700
【弁理士】
【氏名又は名称】有賀 三幸 (外6名)
【公開番号】 特開2002−369648(P2002−369648A)
【公開日】 平成14年12月24日(2002.12.24)
【出願番号】 特願2001−182699(P2001−182699)