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【発明の名称】 練りパイ生地の製造方法
【発明者】 【氏名】若松 義夫

【氏名】板垣 和雄

【氏名】深澤 哲

【氏名】嶋田 真由美

【氏名】笠松 澄丈

【要約】 【課題】安定した品質の練りパイ生地の簡便な製造方法を提供する。

【解決手段】粉末原料と冷凍したシート状油脂とを混合し、そして水を添加し、混合した後、圧延−折り畳み操作を行うことを特徴とする練りパイ生地の製造方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 粉末原料と冷凍したシート状油脂とを混合し、そして水を添加し、混合した後、圧延−折り畳み操作を行うことを特徴とする練りパイ生地の製造方法。
【請求項2】 上記冷凍したシート状油脂の硬さが、−20℃で500〜10000g/cm2 である請求項1記載の練りパイ生地の製造方法。
【請求項3】 請求項1又は2の製造方法により得られた練りパイ生地を用いた食品。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、練りパイ生地の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】パイの種類は、その製造法の違いから折りパイと練りパイの2種類に大別される。練りパイは、小麦粉、水及び食塩等に可塑性油脂の小片を加え軽く捏ね上げた後、圧延−折り畳み操作を行うことによって調製したパイ生地を焼成することにより製造される。
【0003】練りパイは、折りパイに比較して焼成後の浮きが小さく、層の形成も不均一であるが、食感がサックリと軽く、また焼き縮みも少ない等の利点があり、用途や好みによって使い分けられている。
【0004】しかしながら、安定した品質の練りパイ生地を工業的生産レベルで安定して製造するには、ロールイン油脂は予めダイス状やチップ状等の小片にしておき、これを常法に従って他の原料と共に軽く捏ね、圧延−折り畳みを繰り返すという方法が一般的である。このとき、ロールイン油脂を小片化させるために特殊な製造機が必要であった。
【0005】従って、本発明の目的は、安定した品質の練りパイ生地の簡便な製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討した結果、粉末原料と冷凍したシート状油脂とを混合し、そして水を添加し、混合した後、圧延−折り畳み操作を行うことを特徴とする練りパイ生地の製造方法が、上記目的を達成し得ることを知見した。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の練りパイ生地の製造方法について詳述する。
【0008】本発明で用いる粉末原料としては、強力粉、薄力粉、中力粉、その他製菓製パン用に用いられる小麦粉、ライ麦粉、オーツ麦粉、大麦粉、糖類、各種澱粉及びそれら加工品(加工澱粉)、乳化剤、乾燥卵白、乾燥卵黄、ココアパウダー、粉乳、果実粉末、果汁粉末、生クリーム粉末、チーズ粉末、コーヒー粉末、ヨーグルト粉末、食塩、アーモンドプードル、ナッツやくるみ等の粉末、すり胡麻、香辛料、魚介エキスパウダー、紅茶粉末、緑茶粉末、抹茶粉末、グルコン酸、乳酸等が挙げられる。
【0009】上記糖類としては、特に制限はなく、上白糖、グラニュー糖、粉糖、ブドウ糖、果糖、蔗糖、麦芽糖、乳糖、転化糖、還元澱粉糖化物、オリゴ糖、還元糖ポリデキストロース、還元乳糖、ソルビトール、トレハロース、キシロース、キシリトール、マルチトール、エリスリトール、マンニトール、フラクトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、乳果オリゴ糖、ラフィノース、ラクチュロース、パラチノースオリゴ糖、ステビア、アスパルテーム等の粉末状の糖類が挙げられる。これらの糖類は、単独で用いることもでき、又は2種以上を組み合わせて用いることもできる。
【0010】本発明で使用するシート状油脂は、油脂を含有するものであり、例えば、パーム油、パーム核油、ヤシ油、コーン油、綿実油、大豆油、菜種油、米油、ヒマワリ油、サフラワー油、胡麻油、オリーブ油、シア脂、牛脂、乳脂、バター、豚脂、カカオ脂、魚油、鯨油等の各種植物油脂、動物油脂、並びにこれらを水素添加、分別及びエステル交換から選択される一又は二以上の処理を施した加工油脂が挙げられる。本発明においては、これらの油脂を単独で用いることもでき、又は2種以上を組み合わせて用いることもできる。
【0011】上記油脂の含有量は、シート状油脂中、好ましくは40〜100重量%、さらに好ましくは60〜100重量%、最も好ましくは70〜100重量%である。
【0012】また、本発明で使用するシート状油脂は、水、糖類、乳化剤、グアーガム、ローカストビーンガム、カラギーナン、アラビアガム、アルギン酸類、ペクチン、キサンタンガム、プルラン、タマリンドシードガム、サイリウムシードガム、結晶セルロース、CMC、メチルセルロース、寒天、グルコマンナン、ゼラチン、澱粉、化工澱粉等の増粘安定剤、生乳、牛乳、特別牛乳、生山羊乳、殺菌山羊乳、生めん羊乳、部分脱脂乳、脱脂乳、加工乳等の乳、クリーム、チーズ、濃縮ホエイ、濃縮乳、脱脂濃縮乳、無糖練乳、無糖脱脂練乳、加糖練乳、加糖脱脂練乳、全粉乳、脱脂粉乳、クリームパウダー、ホエイパウダー、蛋白質濃縮ホエイパウダー、バターミルクパウダー、加糖粉乳、調製粉乳、発酵乳、乳酸菌飲料、乳飲料等の乳製品、カゼインカルシウム、カゼインナトリウム、ホエープロテインコンセートレート等の乳蛋白、卵及び各種卵加工品等の蛋白質、食塩や塩化カリウム等の塩味剤、アミラーゼ、プロテアーゼ、アミログルコシダーゼ、プルラナーゼ、ペントサナーゼ、セルラーゼ、リパーゼ、ホスフォリパーゼ、カタラーゼ、リポキシゲナーゼ、アスコルビン酸オキシダーゼ、スルフィドリルオキシダーゼ、ヘキソースオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ等の酵素、トコフェロール、茶抽出物等の酸化防止剤、β―カロチン、カラメル、紅麹色素等の着色料類、酢酸、乳酸、グルコン酸等の酸味料、調味料、pH調整剤、食品保存料、日持ち向上剤、果実、果汁、コーヒー、ナッツペースト、香辛料、カカオマス、ココアパウダー、穀類、豆類、野菜類、肉類、魚介類等の食品素材、着香料等を含有していてもよい。
【0013】上記水の含有量は、特に制限はないが、シート状油脂中、好ましくは0〜60重量%、さらに好ましくは0〜50重量%、最も好ましくは0〜30重量%である。
【0014】上記糖類としては、特に限定されないが、例えば上白糖、グラニュー糖、粉糖、液糖、ブドウ糖、果糖、ショ糖、麦芽糖、乳糖、転化糖、液糖、酵素糖化水飴、還元澱粉糖化物、異性化液糖、ショ糖結合水飴、オリゴ糖、還元糖ポリデキストロース、還元乳糖、ソルビトール、トレハロース、キシロース、キシリトール、マルチトール、エリスリトール、マンニトール、フラクトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、乳果オリゴ糖、ラフィノース、ラクチュロース、パラチノースオリゴ糖、ステビア、アスパルテーム、はちみつ等の糖類が挙げられる。これらの糖類は、単独で用いることもでき、又は2種以上を組み合わせて用いることもできる。
【0015】上記糖類の含有量は、特に制限はないが、シート状油脂中、好ましくは0〜40重量%、さらに好ましくは0〜20重量%、最も好ましくは0〜10重量%である。
【0016】上記乳化剤としては、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、グリセリン有機酸脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、ステアロイル乳酸カルシウム、ステアロイル乳酸ナトリウム、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、レシチン、酵素処理レシチン等の乳化剤を用いることができる。これらのうち、グリセリン脂肪酸エステル、レシチンを用いるのが好ましい。また上記乳化剤の中から選ばれた1種又は2種以上を用いることができる。
【0017】上記乳化剤の含有量は、特に制限はないが、シート状油脂中、好ましくは0〜15重量%、さらに好ましくは0〜10重量%、最も好ましくは0〜5重量%である。
【0018】また、シート状油脂は、ショートニングタイプやマーガリンタイプのいずれでもよく、また水中油型、油中水型、油中水中油型等どのような乳化形態であっても構わない。
【0019】シート状油脂の大きさは、好ましくは重さが3000g以下で厚さ40mm以下、さらに好ましくは重さが2000g以下で厚さ5〜20mm、最も好ましくは重さが1500g以下で厚さ5〜15mmである。
【0020】本発明では上記のようなシート状油脂を冷凍したものを用いる。冷凍する温度は、好ましくは0〜−60℃、さらに好ましくは−5〜−40℃、最も好ましくは−15〜−30℃である。
【0021】また、冷凍したシート状油脂の硬さは、−20℃で、好ましくは500〜10000g/cm2 、さらに好ましくは1000〜8000g/cm2 、最も好ましくは1500〜7000g/cm2 である。なお、上記の硬さとは、不動工業株式会社製、商品名「レオメーター」を用いて測定した最大応力をもって示す。測定方法は、シート状油脂を縦80mm、横20mm、厚さ9mmの大きさ(サンプルという)に切断し、−20℃に調温する。これを間隔を65mmとした2本の棒の上に載せ、サンプルの中央にプランジャー形状が三角柱の「歯形押棒B」を2cm/分の速度で進入させ、サンプルが割れた時の応力を最大応力とした。なお、上記の歯形押棒Bの形状は底面の三角形の形状が8mm、11mm、11mmの二等辺三角形であり、高さが18mmの三角柱である。また歯形押棒Bの挿入方向は三角柱の底面の二等辺三角形を構成する2つの11mmの辺を有する2つの側面に挟まれた辺の部分を挿入させる。
【0022】本発明の練りパイ生地の製造方法では、まず上記の粉末原料と冷凍したシート状油脂とを混合する。本発明では上記の混合に縦型ミキサー、横形ミキサー、スパイラルミキサー、ディオズナミキサー等を用いることができる。上記冷凍したシート状油脂は、練りパイ生地で使用する小麦粉100重量部に対して、好ましくは20〜150重量部、さらに好ましくは40〜130重量部、最も好ましくは60〜120重量部用いる。
【0023】そして水を添加し、さらに混合し、生地を捏ね上げる。水は、練りパイ生地で使用する小麦粉100重量部に対して、好ましくは20〜80重量部、さらに好ましくは30〜70重量部、最も好ましくは35〜60重量部用いる。なお、ここでいう水とは、水道水や天然水のみではなく、液体食品、例えば全卵、牛乳、液糖等も含むものである。また上記生地の捏ね上げ温度は、好ましくは0〜20℃、さらに好ましくは5〜15℃、最も好ましくは8〜14℃である。
【0024】得られた生地は、好ましくはリタードをとり、生地を休ませる。そして圧延−折り畳み操作を行う。このとき、折り畳み層数は、好ましくは16〜360層、さらに好ましくは48〜288層、最も好ましくは48〜240層である。
【0025】このようにして得られた生地を焼成したものの浮きは、好ましくは焼成前の生地の厚さの1〜8倍、さらに好ましくは焼成前の生地の厚さの2〜7倍、最も好ましくは焼成前の生地の厚さの2〜6倍である。
【0026】また、縮み率は、生地を縦100mm、横100mm、厚さ3mmに成形したときの横の長さの度合いを示すものであり、好ましくは焼成後の横の長さが焼成前の横の長さの25%未満、さらに好ましくは焼成後の横の長さが焼成前の横の長さの23%未満、最も好ましくは焼成後の横の長さが焼成前の横の長さの20%未満である。但し、横の長さとは、生地を最終圧延したときの方向と同方向に当たるものである。
【0027】また、本発明の製造方法により得られた練りパイ生地は、練りパイ生地のみを焼成してもよいし、ミートパイのように練りパイ生地にフィリングをサンドし焼成してもよいし、食パン、菓子パン、デニッシュ、シュー、ケーキ、クラッカー、クッキー、ハードビスケット、ワッフル、スコーン等のベーカリー生地と練りパイ生地を組合わせて焼成してもよい。
【0028】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
【0029】〔シート状油脂の調製)表1の配合に従い、シート状油脂を調製した。
【0030】(シート状油脂A)バルク状のバター(無塩バター)を、ピアノ線を用いてシート状に成形し、重さ1000gで厚さ9mmのシート状油脂Aを製造した。得られたシート状油脂Aを品温−20℃に調温し、その硬さを、レオメーター(不動工業株式会社製)を用いて測定したところ、3220g/cm2 であった。
【0031】(シート状油脂B)バルク状のバター(無塩バター)を、ピアノ線を用いてシート状に成形し、重さ1700gで厚さ15mmのシート状油脂Bを製造した。得られたシート状油脂Bを品温−20℃に調温し、その硬さを、レオメーター(不動工業株式会社製)を用いて測定したところ、3220g/cm2 であった。
【0032】(シート状油脂C)乳脂肪、水、乳化剤及び食塩を混合し、予備乳化したものを、急冷可塑化し、シート状に成形し、重さが1000gで厚さが9mmのシート状油脂Cを製造した。得られたシート状油脂Cを品温−20℃に調温し、その硬さを、レオメーター(不動工業株式会社製)を用いて測定したところ、2500g/cm2 であった。
【0033】(シート状油脂D)下記組成の油脂(a)、脱脂粉乳、水、乳化剤及び食塩を混合し、予備乳化したものを、急冷可塑化し、シート状に成形し、重さが1000gで厚さが9mmのシート状油脂Dを製造した。得られたシート状油脂Dを品温−20℃に調温し、その硬さを、レオメーター(不動工業株式会社製)を用いて測定したところ、1850g/cm2 であった。
【0034】(シート状油脂E)下記組成の油脂(b)、液糖、脱脂粉乳、水、乳化剤及び食塩を混合し、予備乳化したものを、急冷可塑化し、シート状に成形し、重さが1000gで厚さが9mmのシート状油脂Eを製造した。得られたシート状油脂Eを品温−20℃に調温し、その硬さを、レオメーター(不動工業株式会社製)を用いて測定したところ、1300g/cm2 であった。
【0035】(シート状油脂F)溶解した無塩バター、乳化剤及び食塩を混合し、予備乳化したものを、急冷可塑化し、シート状に成形し、重さが1000gで厚さが9mmのシート状油脂Fを製造した。得られたシート状油脂Fを品温−20℃に調温し、その硬さを、レオメーター(不動工業株式会社製)を用いて測定したところ、4250g/cm2 であった。
【0036】(シート状油脂G)溶解した無塩バター、乳化剤及び食塩を混合し、予備乳化したものを、急冷可塑化し、シート状に成形し、重さが1700gで厚さが15mmのシート状油脂Gを製造した。得られたシート状油脂Gを品温−20℃に調温し、その硬さを、レオメーター(不動工業株式会社製)を用いて測定したところ、4250g/cm2 であった。
【0037】
【表1】

【0038】油脂(a)の組成:パーム硬化油(上昇融点45℃)15重量%、大豆油25重量%、牛脂60重量%油脂(b)の組成:パーム硬化油(上昇融点45℃)15重量%、大豆油25重量%、パーム油60重量%【0039】〔実施例1〕表2の配合イにて下記の製法により、層数が80層の練りパイ生地を製造した。
【0040】(1)強力粉、薄力粉、脱脂粉乳及び食塩と品温が−15.5℃のシート状油脂Aをミキサーに入れ、低速0.5分、高速4分にてミキシングを行い、水と全卵を投入し、低速1分、高速3分でさらにミキシングし、混捏温度12℃の生地を製造する。
(2)20℃、15分のフロアータイムをとる。
(3)CWCラインに付属するCWCドウフィーダー使用し、CWCラインに生地を供給する。
(4)CWCライン(レオン自動機株式会社製の生地成形ライン)で圧延−折り畳みを行う。
■CWCラインの自転・公転式ローラー(ストレッチャーマシン)により、生地を3.4mmに圧延する。
■CWCラインの折り畳み装置(パイラー)により、生地を10折りする。
■CWCラインの自転・公転式ローラー(ストレッチャーマシン)により、生地を2.5mmに圧延する。
■CWCラインの折り畳み装置(パイラー)により、生地を8折りする。
■CWCラインの自転・公転式ローラー(ストレッチャーマシン)により、生地を3mmに圧延する。
(5)生地を縦100mm、横100mm、厚さ3mmの正方形に成形する(ここにおいて、横は上記■にて生地を圧延するときの方向と同方向とする)。
(6)−40℃にて急速冷凍する。
【0041】
【表2】

【0042】〔実施例2〕実施例1で用いたシート状油脂Aに代えて、品温が−16.0℃のシート状油脂Bを用いた他は、実施例1と同様の方法で練りパイ生地を製造した。
【0043】〔実施例3〕実施例1で用いたシート状油脂Aに代えて、品温が−16.4℃のシート状油脂Cを用いた他は、実施例1と同様の方法で練りパイ生地を製造した。
【0044】〔実施例4〕実施例1で用いたシート状油脂Aに代えて、品温が−17.2℃のシート状油脂Dを用いた他は、実施例1と同様の方法で練りパイ生地を製造した。
【0045】〔実施例5〕実施例1で用いたシート状油脂Aに代えて、品温が−16.8℃のシート状油脂Eを用いた他は、実施例1と同様の方法で練りパイ生地を製造した。
【0046】〔実施例6〕実施例1で用いたシート状油脂Aに代えて、品温が−17.0℃のシート状油脂Fを用いた他は、実施例1と同様の方法で練りパイ生地を製造した。
【0047】〔実施例7〕実施例1で用いたシート状油脂Aに代えて、品温が−17.4℃のシート状油脂Gを用いた他は、実施例1と同様の方法で練りパイ生地を製造した。
【0048】〔実施例8〕表3の配合ロにてシート状油脂Aを用いて、実施例1と同様の製法により、練りパイ生地を製造した。
【0049】
【表3】

【0050】〔実施例9〕実施例8で用いたシート状油脂Aに代えて、品温が−16.0℃のシート状油脂Bを用いた他は、実施例8と同様の方法で練りパイ生地を製造した。
【0051】〔実施例10〕実施例8で用いたシート状油脂Aに代えて、品温が−16.4℃のシート状油脂Cを用いた他は、実施例8と同様の方法で練りパイ生地を製造した。
【0052】〔実施例11〕実施例8で用いたシート状油脂Aに代えて、品温が−17.2℃のシート状油脂Dを用いた他は、実施例8と同様の方法で練りパイ生地を製造した。
【0053】〔実施例12〕実施例8で用いたシート状油脂Aに代えて、品温が−16.8℃のシート状油脂Eを用いた他は、実施例8と同様の方法で練りパイ生地を製造した。
【0054】〔実施例13〕実施例8で用いたシート状油脂Aに代えて、品温が−17.0℃のシート状油脂Fを用いた他は、実施例8と同様の方法で練りパイ生地を製造した。
【0055】〔実施例14〕実施例8で用いたシート状油脂Aに代えて、品温が−17.4℃のシート状油脂Gを用いた他は、実施例8と同様の方法で練りパイ生地を製造した。
【0056】〔比較例1〕表2の配合イにてシート状油脂Gを用い、下記の製法により、折りパイ生地を製造した。
【0057】(1)シート状油脂以外の原料をミキサーに入れ、低速3分、高速5分にてミキシングを行い、混捏温度12℃の生地を製造する。
(2)20℃、15分のフロアータイムをとる。
(3)CWCライン(レオン自動機株式会社製の生地成形ライン)に付属するCWCドウフィーダー使用し、CWCラインに生地を供給する。
(4)シート状油脂Gのロールインに適した温度(10℃)に調温した油脂を包み込む。
(5)CWCラインで圧延−折り畳みを行う。
■CWCラインの自転・公転式ローラー(ストレッチャーマシン)により、生地を3.4mmに圧延する。
■CWCラインの折り畳み装置(パイラー)により、生地を10折りする。
■CWCラインの自転・公転式ローラー(ストレッチャーマシン)により、生地を2.5mmに圧延する。
■CWCラインの折り畳み装置(パイラー)により、生地を8折りする。
■CWCラインの自転・公転式ローラー(ストレッチャーマシン)により、生地を3mmに圧延する。
(6)生地を縦100mm、横100mm、厚さ3mmの正方形に成形する(ここにおいて、横は上記■にて生地を圧延するときの方向と同方向とする)。
(7)−40℃にて急速冷凍する。
【0058】〔比較例2〕シート状油脂Gを用い、表3の配合ロにて、比較例1と同様の方法で折りパイ生地を製造した。
【0059】〔比較例3〕5℃に調温したシート状油脂Gを用い、表2の配合イにて、実施例1と同様の方法で練りパイ生地を製造した。
【0060】〔比較例4〕5℃に調温したシート状油脂Gを用い、表3の配合ロにて、実施例1と同様の方法で練りパイ生地を製造した。
【0061】〔パイ生地の評価〕CWCラインで圧延−折り畳みを行う前のパイ生地中の油脂の分散状態を下記に基づいて評価し、その結果を表4及び表5に示す。
良好:パイ生地中に練り込まれずに残っている油脂が存在し、さらにパイ生地中に分散している油脂の塊の重さが1つあたり、最大でも30gである状態。
不良:パイ生地中に油脂の大きな塊が残っている状態(油脂の塊の重さが1つあたり、30gを超える状態)であるか、或いはパイ生地中に完全に油脂が練り込まれた状態。
【0062】〔焼成したパイの評価〕パイ生地を冷蔵庫にて解凍し、200℃で15分間焼成した。
【0063】得られたパイの浮き倍率、縮み率、内層評価及び食感の官能評価を下記に基づいて測定又は評価し、その結果を表4及び表5に示す。
【0064】<浮き倍率>浮き倍率=焼成後のパイの浮き/焼成前の生地の厚さ<縮み率>縮み率=(a−b)/aa:焼成前の横の長さ(mm)
b:焼成後の横の長さ(mm)
<内層評価>10名による5点法でのパネルテストを行い、その平均点を示す。なお、5点法は以下の評価基準とした。
5点:層が膜薄であるもの。
4点:層が、やや膜厚であるもの。
3点:クッキー様の膜厚部分が層の一部にあるもの。
2点:クッキー様の膜厚部分が層の全体にあるもの。
1点:目が詰まりすぎているもの。
<官能評価(食感)>10名による5点法での試食パネルテストを行い、その平均点を示す。なお、5点法は以下の評価基準とした。
5点:非常にサックリとした食感で、引きが全く無いもの。
4点:サックリとした食感であるが、やや引きがあるもの。
3点:サックリとした食感であるが、引きが強く感じられるもの。
2点:食感が硬く、引きが強いもの。
1点:食感が硬く、クッキー様であるもの。
【0065】
【表4】

【0066】
【表5】

【0067】
【発明の効果】本発明は、折りパイを製造する際に用いられるシート状油脂を使用し、安定した品質の練りパイを簡便に製造する方法を提供するものである。
【出願人】 【識別番号】000000387
【氏名又は名称】旭電化工業株式会社
【出願日】 平成13年5月17日(2001.5.17)
【代理人】 【識別番号】100076532
【弁理士】
【氏名又は名称】羽鳥 修
【公開番号】 特開2002−335850(P2002−335850A)
【公開日】 平成14年11月26日(2002.11.26)
【出願番号】 特願2001−147272(P2001−147272)