トップ :: A 生活必需品 :: A21 ベイキング;生地製造または加工の機械あるいは設備;ベイキングの生地

【発明の名称】 糊化度を上げるビスケットの製造法
【発明者】 【氏名】小林 真史

【要約】 【課題】いわゆるリッチなビスケットと言われているものは、小麦粉、砂糖、卵、バター等を使い、その生地に水分は少量しか含まれていない。この生地を焼き上げたとしても水分が少ないため糊化度は低い。しかし生地に水分を多量に与えると当初予定したリッチな味のビスケットにはならない。この発明は味を変えずに糊化度を高くする製造法に関するものである。

【解決手段】その方法とは練り上げた生地に、イ蒸す、ロ水分を噴霧する、ハ水に漬ける、と言うやり方で水分を与えて焼き上げたビスケットの糊化度を高くするものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】(1)小麦粉を主原料として練り工程を経てビスケット生地を作成し(2)そのビスケット生地に、以下(イ)〜(ハ)に挙げる加水過程のうちいずれかの一つを選択し(イ)生地を蒸す(ロ)生地に水を噴霧する(ハ)生地を水に漬ける(3)上記加水過程を加えた生地を焼き上げて糊化度を高めたビスケットの製造方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はビスケットの整形した生地に加水してから焼き上げてビスケットを製造する方法に関するもので、加水工程のないビスケットより糊化度が高いビスケットを製造するものである。
【0002】
【従来の技術】現在行われているビスケットの製造法は生地を整形後オーブンで焼き上げるものであり、その製品の糊化度は高いとは言えない。なぜなら糊化度を上げるためには水分の存在が不可欠だが、生地が小麦粉、砂糖、バター、卵などで形成され、水分がほとんど加えられないので、焼く過程で小麦澱粉が十分に糊化されなかったためと考えられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って従来のビスケットは糊化度が低いのが普通である。ところが糊化度の高いビスケットは低いものより消化が良く食味も良いものである。ゆえに糊化度の高いビスケットを製造しようとすれば生地の水分をできるだけ高めなくてはならない。しかし従来のビスケットは糊化度を高くするという視点はなかった。なぜなら焼き上げるのに最良の生地を作るためだけを考えていたから糊化度を高くするという考え方はなかったからである。もし糊化度を高くしようとすると従来方法では生地中に水を練り込まなければならない。しかしこれではザクザクとした低級なビスケットの味になってしまうものであった。
【0004】
【問題を解決するための手段】この発明はより糊化度の高いビスケットを製造するものであり、従来の方法で製造したビスケットに加水過程を加えることにより、生地に水分を多く与えてから焼き上げて糊化度を高くすることを特徴とするものである。即ち、練り工程を経てビスケット生地を作成し、そのビスケット生地に、(イ) 生地を蒸す。
(ロ) 生地に水を噴霧する。
(ハ) 生地を水中に漬ける。
のうちいずれかの一つを選択しその上で生地を焼き上げる方法である【0005】
【作用と実施例】次ぎにこの発明の実施方法を比較例と対比して説明する。
【0006】第1例 加水過程を蒸し過程とした場合原料として小麦粉80%水20%を混ぜて練りあげた生地を作成し、これを型抜きし、蒸し器に入れて2分間蒸した。これを取り出し、オーブンで180℃で5分間焼き上げた。
比較例 ビスケット生地の水分 24.5% ビスケット糊化度21.8%地実施例 ビスケット生地の水分 28.9% ビスケット糊化度30.1%地なお糊化度はグルコアミラーゼ法で測定した。
【0007】第2例 加水過程を蒸し過程とした場合小麦粉60%砂糖15%バター15%水10%の生地を用いて第1例と同様の実験を繰り返した。
比較例 生地 水分27.5% ビスケット 糊化度27.5%実施例 生地 水分33.8% ビスケット 糊化度51.9%【0008】第3例 加水過程を水の噴霧と水に浸す場合第2例の生地を用いて、その生地の両面に水を噴霧する。同じく水に浸す。これらを焼いてビスケットにする。
比較例 そのままの生地のビスケット糊化度27.5%実施例 水を噴霧した生地のビスケット糊化度43.4%実施例 水に浸した生地のビスケット糊化度29.0%【0009】
【発明の効果】以上の実施例の結果、生地に水を練り込まずにビスケットの整形後に蒸す、噴霧、浸漬の手段で加水するので、ビスケットの味を低級なものにすることなく、糊化度を高くすることができた。また消化吸収も良く食味も良いビスケットが得られた。
【出願人】 【識別番号】501229517
【氏名又は名称】小林 真史
【出願日】 平成13年5月6日(2001.5.6)
【代理人】
【公開番号】 特開2002−330694(P2002−330694A)
【公開日】 平成14年11月19日(2002.11.19)
【出願番号】 特願2001−173234(P2001−173234)