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【発明の名称】 ピザ台およびピザパイの製造法
【発明者】 【氏名】山本 幸弘

【氏名】上村 竜治

【氏名】石神 真二

【要約】 【課題】短時間に焼成・調理し得るピザ台およびピザパイの製造法。

【解決手段】デュラム小麦粉を含有するピザ台用穀粉を用いて光波オーブンでピザ台およびピザパイを焼成あるいは調理する方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 デュラム小麦粉を含有するピザ台用穀粉を用いて光波オーブンで焼成することを特徴とするピザ台の製造法。
【請求項2】 請求項1記載のピザ台に具材を載置した後光波オーブンで調理することを特徴とするピザパイの製造法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ピザ台およびピザパイの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ピザ(ピッツァ)は強力粉にイーストを加えて混練し、発酵させて薄くのばした生地に、トマトを主材料として煮込んだピザソースを塗り、チーズと好みの具を載置し、オリーブオイルをふりかけてガスオーブンで焼成して調製していた。
【0003】そしてピザ台の焼成あるいはピザパイの調理の際の加熱手段としてはもっぱら伝熱による調理、対流による調理によって行われていた。しかしながら近年は調理作業時間の短縮を目的としてマイクロ波幅射による調理あるいは可視領域および近可視領域の電磁スペクトルの幅射エネルギーを与える高出力ランプを有する光波オーブン(以下光波オーブンという)を使用する試みがなされている。
【0004】前記マイクロ波幅射オーブンの場合はマイクロ波がピザ台あるはピザパイの深部にまで非常に迅速にゆきわたって加熱することができるが、反面表面部の水分が失われる欠点があった。また光波オーブンで焼成・調理した場合、生地の弾性が強すぎてピザパイの形状が悪くなり、かつ粘着性やひきが強く硬くなる欠点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、これら従来の欠点を解消し、簡単に焼成・調理でき、かつ歯切れおよび口溶けの良いピザ台ならびに優れた形状を有するピザパイを得べく種々検討を重ねた結果、特に光波オーブンによる焼成・調理に適したピザ台およびピザパイの製造法を見出し本発明を完成するに至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、デュラム小麦粉を含有する、ピザ台用穀粉を用いて光波オーブンで焼成・調理するピザ台およびピザパイの製造法に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明に使用されるデュラム小麦粉としては硝子質粒を75%以上を有するハード・アンバー・デュラムあるいは硝子質粒75〜60%のアンバー・デュラム等が挙げられ、これらは硬質で蛋白含有量が多く、黄色色素を多く含有している。このデュラム小麦粉は、粒度3〜750ミクロン、特に15〜190ミクロンの範囲のものが好適である。
【0008】また本発明の光波オーブンに使用されるランプとしては商業上入手することができるクオーツボデータングステン−ハロゲンランプ、クオーツアークランプ等が挙げられる。これらの光波ランプを装着した光波オーブンはカドラックス社より「Flash Bake」の商品名で市販されており、その具体的構造については特表平9−506205号公報に開示されている。
【0009】本発明のピザ台用穀粉はデュラム小麦粉を30〜100重量%含有し、その他の原料として強力粉、中力粉、薄力粉、加工澱粉等を適宜含有したものが好適である。特にデュラム小麦粉:強力粉の重量比が100〜70:0〜30、好ましくは70〜50:30〜50の範囲が最適である。
【0010】次にピザパイの製造の一例を示す。少量の湯にイーストを溶かし、イースト液を調製する。次にピザ台用穀粉に牛乳、食塩および前記イースト液を加えて良く混合し生地を調製する。得られた生地は発酵させた後分割して厚さ1cm以下の平たいパンケーキ状に伸ばす。パンケーキ状のピザ台生地は真中より縁部を少し高めにして上に載せる具がこぼれ落ちないように成形する。次にこの凹み部に好みの具や調味料を載せ、油を引いた天板、テフロン(登録商標)鍋、付着しないタルト用の鍋等に載せ、強火のオーブンに入れて焼き上げることによってピザパイを調製する。
【0011】
【実施例】次に本発明を実施例を挙げて具体的に説明する。
実施例1〜8,比較例1ピザ台用穀粉100重量部にイーストフード0.1重量部を加え次いで、イースト3重量部、砂糖3重量部、ショートニング3重量部、食塩1重量部および水66重量部を加えて混捏を行った。混捏の操作としては、全材料をミキサーに入れ、低速5分、高速5分で混捏し、捏ね上げた。捏ね上がった生地は、温度27℃および湿度75%の条件下で発酵させた後100gずつに分割し、丸めを行い、ベンチタイムを15分間取った後、モルダーを用いて成形した。次いで温度38℃および湿度80%の条件下で最終発酵を行った後、光波オーブン〔「フラッシュ ベーク」(カドラックス社商品名)〕で焼成してピザ台を得た。得られたピザ台の各々に対して10gのピザソースを塗り、その上にハム10gとチーズ20gをトッピングし、これを前記の光波オーブンに入れて2分間調理(焼成)してピザパイを製造した。ピザパイの品質評価をパネラー数10名で表1に示す基準に基づいて行い、その平均の結果を表2に示す。
【0012】
【表1】

【0013】
【表2】

【0014】また、上記の配合で製造されたピザ台(100g/1枚)の各々に対して10gのピザソースを塗り、その上にハム10gとチーズ20gをトッピングし、これを−40℃の冷凍庫で20分間急速冷凍して冷凍ピザパイを製造した。これを−18℃の冷凍庫で2週間保存し、冷凍したピザパイを直接光波オーブンで焼成した。各ピザパイの風味および食感を上記の表1に示した評価基準に従って10名のパネラーにより評価しその平均値を表3に示す。
【0015】
【表3】

【0016】上記表2および表3の結果から、デュラム小麦粉を30〜100%の割合で含有する小麦粉を用い、ハロゲンランプを熱源とした調理器具で焼成した本発明のピザパイは生地の物性、ピザパイの形状、風味、食感および焼き色のいずれもが優れていることがわかる。
【0017】比較例2実施例1と同様の配合、工程でピザパイを作成したのち電気窯により焼成(300℃)を行った。その結果一般的なオーブン(電気窯)により焼成すると、2分以内では製品の焼き色が付かなかった。なお、フラッシュオーブンを用いたときと同様の焼き色を出すには約5分の焼成が必要であった。
【0018】
【発明の効果】本発明のピザ台用穀粉を用いることによってピザ台生地の物性およびピザパイの形状が優れ、かつ光波オーブンで短時間で焼成・調理することができ、また冷凍したピザパイも解凍することなく直接光波オーブンで解凍・加熱しても食感等の優れたピザパイを得ることができる。
【出願人】 【識別番号】301049777
【氏名又は名称】日清製粉株式会社
【出願日】 平成12年10月18日(2000.10.18)
【代理人】 【識別番号】100068700
【弁理士】
【氏名又は名称】有賀 三幸 (外4名)
【公開番号】 特開2002−119199(P2002−119199A)
【公開日】 平成14年4月23日(2002.4.23)
【出願番号】 特願2000−317576(P2000−317576)