トップ :: A 生活必需品 :: A21 ベイキング;生地製造または加工の機械あるいは設備;ベイキングの生地

【発明の名称】 離乳食及びその製造方法
【発明者】 【氏名】大日田 哲男

【要約】 【課題】アレルゲンの高い卵、牛乳、大豆を使用せずアレルゲン性の低い素材を使用することにより、成長期に必要な栄養のバランスに優れ、食物アレルギーの乳幼児に適した離乳食の提供、及び風味、食味や食感に優れるとともに、食物アレルギーの発症を防ぎ経済性、量産性に優れる離乳食の製造方法を提供する。

【解決手段】100%国内産小麦粉100重量部に対し、ショートニング等のオイル35〜50重量部と、ビートグラニュー糖等の糖分35〜45重量部と、澱粉含有根菜ペースト3〜15重量部と、乾燥野菜粉状物0.5〜4重量部と、カルシウム含有材料0.5〜4重量部と、乾燥果実粒状物2〜5重量部と、ジャム状物3〜15重量部と、必要に応じて緑茶、カテキン含有物、抹茶及びクロレラ等の粉状物のうち1種又は2種以上からなる機能性食品材料0.5〜1.5重量部と、を含有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】小麦粉100重量部に対し、ショートニング等のオイル35〜50重量部と、ビートグラニュー糖等の糖分35〜45重量部と、澱粉含有根菜ペースト2〜15重量部と、乾燥野菜粉状物0.5〜4重量部と、カルシウム含有材料0.5〜4重量部と、乾燥果実粒状物2〜5重量部と、ジャム状物3〜15重量部と、必要に応じて緑茶、カテキン含有物、抹茶及びクロレラ等の粉状物のうち1種又は2種以上からなる機能性食品材料0.5〜1.5重量部と、を含有することを特徴とする離乳食。
【請求項2】ショートニング等のオイルとビートグラニュー糖等の糖分を混合し、水を加えながら泡立てる泡立工程と、前記泡立工程で得られた混合物に澱粉含有根菜ペーストと、乾燥野菜粉状物と、カルシウム含有材料と、乾燥果実粒状物と、ジャム状物と、必要に応じて緑茶、カテキン含有物、抹茶及びクロレラ等の粉状物のうち1種又は2種以上からなる機能性食品材料を加え、次いで小麦粉を加えて混ぜ合わせる混合工程と、前記混合工程で作成された生地をまとめて成型する成型工程と、前記成型工程で成型された生地を焼成する焼成工程と、前記焼成工程で焼成された生地を粉末状又はペースト状にする粉末工程と、を備えたことを特徴とする離乳食の製造方法。
【請求項3】請求項2に記載の離乳食の製造方法が、請求項1に記載の離乳食の各配合量で配合されることを特徴とする離乳食の製造方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食物アレルギーの乳幼児等に利用される離乳食及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、アレルギー患者が増加の一途をたどり、大きな社会問題になっており、特に、アトピー性皮膚炎や喘息、鼻炎、結膜炎、下痢等の食物アレルギー症状を訴える0〜2歳を中心とした乳幼児に多発している。わが国の食物アレルギーは、卵、牛乳及び大豆が3大アレルギー食品と言われ、更に、肉、ソバ、米、小麦粉についてもアレルギー発症頻度が高い。従来より、このような食物アレルギーへの対策としては、その原因となる食品を食べないようにする除去食物療法が行われてきた。ところが、アレルギー症状を訴える患者の多くが乳幼児等の成長期の子供であるため、発育上必要な栄養素を摂取する必要がある。一方、栄養のバランスのとれた顆粒状、固形状、ペースト状等の離乳食(ベビーフード)が数多く市販されており、外出時等に非常に便利なため一般に広く利用されているが、アレルギー症状の乳幼児に適した離乳食はほとんど見られないのが現状である。従って、アレルギー症状の乳幼児に対しては、離乳食商品の成分表を確認の上、アレルギーの原因となる卵、牛乳、大豆等が入っていないものを選択する必要があり、購入時に非常に煩雑であるだけでなく、上記食品は食生活の根幹をなす素材であるため、卵、牛乳、大豆等の入っていない離乳食はほとんどないというのが現状である。このため、アレルギーの原因となる食材のみを除去し、他の栄養成分を損なわない食品等が種々検討されている。
【0003】例えば、特開2000−69935号公報(以下、イ号公報という)には、乳児用の粉ミルクや、幼児の食べる食品の中に生きた乳酸桿菌属の乾燥抽出物を混合しアトピー性皮膚炎を予防する保健食品が開示されている。特開平5−227891号公報(以下、ロ号公報という)には、鶏卵、牛乳の代替物として乳蛋白質消化物を使用し、バターの代替物として、菜種マーガリン、菜種サラダ油、コーンサラダ油、しそ油、ぶどう油、ごま油、えごま油、ひまわり油から選択される少なくとも一つの材料を使用する菓子が開示され、更に菓子の材料を混合する混合工程で造られた生地を所望の形状に成型する成型工程へ移行する前に−5℃以下の温度に3時間以上放置して凍結し、凍結した生地が解凍されるまでの間に成型工程を終了させて、生地を加熱する加熱工程へ移行させる菓子の製造法が開示されている。特開平10−108613号公報(以下、ハ号公報という)には、アレルゲン性の高い小麦粉および鶏卵を使用しないで、小麦粉の代用として澱粉を用い、これにアレルゲン性の低い油脂を併用することでクッキーの生地物性を改善して生地の取り扱いを容易にした食物アレルギー患者用クッキーおよびクッキーミックスが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来の離乳食及びその製造方法は、以下のような課題を有していた。
(1)イ号公報は、乳幼児用粉ミルクや幼児用離乳食の中に生きた乳酸桿菌属乾燥抽出物を配合させたもので、ビフィズス菌、アシドフィルス菌等の乳酸桿菌属を人工的に培養増殖させて生きたままで乾燥させて製造するため、製造工程に手間と時間がかかり、製造コストも高く経済性に欠けるという問題点を有していた。
(2)ロ号公報は、鶏卵、牛乳の代替物として乳蛋白質消化物を使用し、バターの代替物として、菜種マーガリン、菜種サラダ油、コーンサラダ油、しそ油、ぶどう油、ごま油、えごま油、ひまわり油から選択される少なくとも一つの材料を使用することから、生地を成型する場合まとまり難く、成型が困難で機械製造に適さないという問題点を有していた。
(3)ロ号公報は、製造工程に生地の冷凍工程を入れなくてはならず、多くの作業工数を要し生産性に欠けるとともに、冷凍エネルギーを要し省エネルギー性に欠けるという問題点を有していた。
【0005】(4)ロ号公報は、クッキーおよびクッキーミックスが開示されており、乳幼児のおやつにはなり得ても主食となり得ないため、食物アレルギーの乳幼児に必要な栄養を摂取できないという問題点を有していた。
(5)ハ号公報は、小麦粉の代わりに澱粉を使用し、澱粉100重量部に対してアレルゲン性の低い油脂を20〜10重量部使用することにより生地のつながりを改善し、機械製造にも適応する生地を作ることを目的としているが、小麦粉の代わりに小麦澱粉やコーンスターチやタピオカ澱粉や馬鈴薯澱粉等の澱粉のみを使用するため風味や食味が劣るという問題点を有していた。
(6)ハ号公報は、菓子および菓子の製造方法が開示されており、乳幼児のおやつにはなり得ても主食にはなり得ないため、食物アレルギーの乳幼児に必要な栄養を摂取できないという問題点を有していた。
【0006】本発明は、上記従来の課題を解決するもので、アレルゲンの高い卵、牛乳、大豆を使用せずアレルゲン性の低い素材を使用することにより、成長期に必要な栄養のバランスに優れ、食物アレルギーの乳幼児に適した離乳食の提供、及び風味、食味や食感に優れるとともに、食物アレルギーの発症を防ぎ、経済性、量産性に優れる離乳食の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載の離乳食は、小麦粉100重量部に対し、ショートニング等のオイル35〜50重量部と、ビートグラニュー糖等の糖分35〜45重量部と、澱粉含有根菜ペースト2〜15重量部と、乾燥野菜粉状物0.5〜4重量部と、カルシウム含有材料0.5〜4重量部と、乾燥果実粒状物2〜5重量部と、ジャム状物3〜15重量部と、必要に応じて緑茶、カテキン含有物、抹茶及びクロレラ等の粉状物のうち1種又は2種以上からなる機能性食品材料0.5〜1.5重量部と、を含有する構成を有している。
【0008】この構成により、以下の作用が得られる。
(1)アレルギーの原因となるアレルゲンを少なくし、食物アレルギー症状を抑えることができるとともに、栄養のバランスを十分に保つことができ、成長期に必要な栄養を摂取することができるという作用を有する。
(2)アレルゲンの高い卵、牛乳や大豆等を使用しないのでアレルギー症状を有する乳幼児が食してもアトピー性皮膚炎の発症を生じないという作用を有する。
(3)粘性を有するので生地をまとまりやすくし、更にホウレン草粉末やクルミ粒、ブルーベリー、緑茶を加えることで風味、食味や食感を向上させた栄養価の高い離乳食を得ることができるという作用を有する。
【0009】(4)緑黄色野菜を乾燥させた乾燥野菜粉状物が含有されているので、栄養価を高め、乳幼児の健全な発育を促すことができるという作用を有する。
(5)澱粉含有根菜ペースト等が含有されるので、アレルゲンの高い小麦粉の量を減らすことができるという作用を有する。
(6)カルシウム含有材料が含有されているので、乳幼児に必要なカルシウムを摂取することができ、骨の発育に優れるという作用を有する。
(7)小麦粉は漂白剤等が含有されていないので、不要な添加剤等が混入されておらず、乳幼児が食するのに適しているという作用を有する。
(8)ジャム状物が含有されているので、色彩がよく乳幼児の食欲を増進させることができるという作用を有する。
(9)ドライタイプあるいはウェットタイプのベビーフードにも適用でき、アレルギー症状を有する乳幼児でも容易に外出させ郊外で食事をさせることができ、利便性に優れる。
【0010】ここで、小麦粉としては、薄力粉、準強力粉、中力粉、中力粉と薄力粉を等量混合したもの、低アレルゲン小麦調製物等が挙げられる。特に、低アレルゲン小麦調製物は、アレルゲンが低減化されるうえ、グルテンの機能により離乳食の組織、骨格を構成し生地のつながり状態をよくするとともに、独特の味、食感を引き出すので好ましい。オイルとしては、アレルゲン性の低い100%植物性ショートニング、菜種マーガリン、菜種サラダ油、コーンサラダ油、しそ油、ぶどう油、ごま油、えごま油、ひまわり油等のうち1種又は2種以上が挙げられる。
【0011】糖分としては、ビートグラニュー糖、ショ糖、ブドウ糖、異性化糖、果糖、キシロール糖の糖類やその誘導体(ネオシュガー、パラチノース、カップリングシュガー等)、ソルビトール等の糖アルコール、蜂蜜、メープルシュガーのうち1種もしくはこれらの混合物が用いられるが、食感を向上させるためビート大根から得られる灰汁の少ないビートグラニュー糖が好ましい。澱粉含有根菜ペーストとしては、カボチャ、さつまいも、人参、ブルーベリー等のうち1種又は2種以上が挙げられるが、無農薬のものが好ましい。ここで、カボチャ、さつまいも、人参等を蒸し、又は茹でた後、漬して裏ごしすると、なめらかなペーストが得られ好ましい。澱粉としては、食用に用いられるものであれば、特に限定されるものではない。乾燥野菜粉状物としては、ホウレン草、人参、小松菜、カボチャ等のうち1種又は2種以上の緑黄色野菜を乾燥させた後、粉末にしたものが挙げられるが、無農薬のものが好ましい。
【0012】カルシウム含有材料としては、白身魚、魚の赤身、アサリ、シジミ、イカ、カキ、ウニ等の魚介類、ワカメ、昆布、ヒジキ等の海藻等が挙げられるが、特に淡白で消化されやすい白身魚の骨が好ましい。乾燥果実粒状物としては、くるみ、レーズン等のうち1種又は2種以上が挙げられるが、無農薬のものが好ましい。ここで、ふきやサクランボを砂糖漬けして得られるアンジェリカやオレンジの皮で作られるオレンジピールも好適に用いられる。尚、ピーナツはアレルゲンとなるので好ましくない。ジャム状物としては、ブルーベリー、イチゴ、リンゴ、マーマレード等のうち1種又は2種以上が挙げられるが、無農薬のものが好ましい。機能性食品材料としては、緑茶、カテキン含有物、抹茶、クロレラ、DNA、キチン、キトサン、カルシウム、ビタミン類等が挙げられ、これらの材料を混合することによって、栄養のバランスが得られる。尚、機能性食品材料は含有してもしなくても構わない。次に各配合量について説明する。ショートニング等のオイルの配合量は、100%国内産小麦粉100重量部に対し35〜50重量部とされる。配合量が35重量部より少なくなるにつれ、離乳食全体の味と口溶けのバランスが崩れる傾向がみられ、50重量部より多くなるにつれ、食味が低下し食感が悪くなる傾向がみられるので、いずれも好ましくない。ビートグラニュー糖等の糖分の配合量は、100%国内産小麦粉100重量部に対し35〜45重量部とされる。配合量が35重量部より少なくなるにつれ、離乳食の甘味が低下し乳幼児の食欲が低減する傾向がみられ、45重量部より多くなるにつれ、離乳食全体の味のバランスが崩れるという傾向がみられるので、いずれも好ましくない。澱粉含有根菜ペーストの配合量は、100%国内産小麦粉100重量部に対し3〜15重量部とされる。配合量が3重量部より少なくなるにつれ、口溶けの良いサクサクとした食感が低下するがみられ、15重量部より多くなるにつれ、風味と食味のバランスが崩れる傾向がみられるので、いずれも好ましくない。乾燥野菜粉状物の配合量は、100%国内産小麦粉100重量部に対し0.5〜4重量部とされる。配合量が0.5重量部より少なくなるにつれ、乳幼児に必要なビタミンやカロチンが摂取できなくなる傾向がみられ、4重量部より多くなるにつれ、風味と食感が悪くなり乳幼児の食欲が低下する傾向がみられるので、いずれも好ましくない。カルシウム含有材料の配合量は、100%国内産小麦粉100重量部に対し0.5〜4重量部とされる。配合量が0.5重量部より少なくなるにつれ、乳幼児に必要なカルシウム、タンパク質が不足し十分な骨の発育を図ることができなくなる傾向がみられ、4重量部より多くなるにつれ、風味と食味のバランスが崩れる傾向がみられるので、いずれも好ましくない。乾燥果実粒状物の配合量は、100%国内産小麦粉100重量部に対し2〜5重量部とされる。配合量が2重量部より少なくなるにつれ、乳幼児に必要なビタミン等が摂取できなくなる傾向がみられ、5重量部より多くなるにつれ、風味と食味のバランスが崩れ、食感が悪くなり乳幼児の食欲が低下する傾向がみられるので、いずれも好ましくない。ジャム状物の配合量は、100%国内産小麦粉100重量部に対し3〜15重量部とされる。配合量が3重量部より少なくなるにつれ、食感及び食味も低下するとともに、色彩が悪くなり乳幼児の食欲を高めることができなくなる傾向がみられ、15重量部より多くなるにつれ、風味と食味のバランスが崩れる傾向がみられるので、いずれも好ましくない。機能性食品材料の配合量は、100%国内産小麦粉100重量部に対し0.5〜1.5重量部とされる。配合量が0.5重量部より少なくなるにつれ、離乳食全体の味が低下する傾向がみられ、1.5重量部より多くなるにつれ、風味と食味のバランスが崩れる傾向がみられるので、いずれも好ましくない。
【0013】本発明の請求項2に記載の離乳食の製造方法は、ショートニング等のオイルとビートグラニュー糖等の糖分を混合し、水を加えながら泡立てる泡立工程と、前記泡立工程で得られた混合物に澱粉含有根菜ペーストと、乾燥野菜粉状物と、カルシウム含有材料と、乾燥果実粒状物と、ジャム状物と、必要に応じて緑茶、カテキン含有物、抹茶及びクロレラ等の粉状物のうち1種又は2種以上からなる機能性食品材料を加え、次いで小麦粉を加えて混ぜ合わせる混合工程と、前記混合工程で作成された生地をまとめて成型する成型工程と、前記成型工程で成型された生地を焼成する焼成工程と、前記焼成工程で焼成された生地を粉末状又はペースト状にする粉末工程と、を備えた構成を有している。
【0014】この構成により、以下の作用が得られる。
(1)卵やバターを使用しなくても、口溶けの良い食感、風味に優れ乳幼児が食し易い離乳食を得ることができるという作用を有する。
(2)極めて簡易な工程によりアレルゲン性の低い素材を用いて離乳食を製造することができるので、製造コストダウンを図ることができ経済性に優れるとともに、量産性に優れるという作用を有する。
(3)離乳食を粉末状又はペースト状にすることができ、取り扱い性に優れ、長期間保存することが可能という作用を有する。
(4)澱粉含有根菜ペースト等を用いたので、アレルゲンの高い卵やバターを使用しなくても、成型、圧延、型抜き等の作業を容易に行うことができるという作用を有する。
【0015】ここで、焼成工程において、焼成温度は特に限定されるものではないが、180℃程度のオーブンでゆっくり焼き上げるのが好ましい。粉末工程において、熱風でゆっくり乾燥して粉末状又はペースト状にするのが好ましい。粉末工程において、粉末状とは、粉末状のみならず顆粒状等を含む広い意味であり、用途に応じてペースト状にしてもよい。離乳食を粉末状、顆粒状あるいはペースト状にすることによって、乳幼児の月齢に応じた固さに調整できるとともに、長期間の保存に優れる。尚、混合工程において、機能性食品材料は加えても加えなくてもよい。
【0016】本発明の請求項3に記載の離乳食の製造方法は、請求項2に記載の離乳食の製造方法が、請求項1に記載の離乳食の各配合量で配合される構成を有している。
【0017】この構成により、請求項1又は2の作用に加え、以下の作用が得られる。
(1)アレルギー性の低い素材を利用して、食物アレルギーを有する乳幼児の栄養バランスを十分とることができ、成長を促すことができるという作用を有する。
(2)アレルゲンの高い卵、牛乳や大豆等を使用しないのでアレルギー症状を有する乳幼児が食してもアトピー性皮膚炎の発症を生じないという作用を有する。
(3)風味、食感、食味に優れた栄養のバランスのとれた離乳食を得ることができるという作用を有する。
(4)簡易な工程で食物アレルギーの発症のない離乳食を製造することができ、量産性に優れるとともに、製造コストダウンを図ることができ経済性に優れるという作用を有する。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明する。
(実施例1)表1に示した実施例1の配合比率で、ビートグラニュー糖とショートニングを混ぜ合わせ、水を加えながらよく泡立てる。その後、泡が立ったら、ブルーベリー、カボチャ、クルミ、ホウレン草、緑茶、白身魚の骨を加え、更に小麦粉を加えてよく混ぜ合わせる。このようにして作成された生地を麺棒で厚さ7mmに圧延した後、3g程度の生地重量になるような型抜きで生地を抜き取って天板上に並べ、オーブンで180℃15分間焼成した。その後、アレルギー症状の乳幼児10人に約30gの離乳食を50日間食べさせ、アレルギー症状発症の有無を確認した。
【0019】
【表1】

【0020】(実施例2)表1に示した実施例2の配合比率で、ビートグラニュー糖とショートニングを混ぜ合わせ、水を加えながらよく泡立てる。その後、泡が立ったら、ブルーベリー、カボチャ、クルミ、ホウレン草、緑茶、白身魚の骨を加え、更に小麦粉を加えてよく混ぜ合わせる。このようにして作成された生地を麺棒で厚さ7mmに圧延した後、3g程度の生地重量になるような型抜きで生地を抜き取って天板上に並べ、オーブンで180℃15分間焼成した。その後、アレルギー症状の乳幼児10人に約30gの離乳食を50日間食べさせ、アレルギー症状発症の有無を確認した。次いで、試料100gを取り、分析を行った。その結果を表2に示す。また、炭水化物と熱量を測定した。その結果を表3に示した。
【表2】

【表3】

【0021】(実施例3)表1に示した実施例3の配合比率で、ビートグラニュー糖とショートニングを混ぜ合わせ、水を加えながらよく泡立てる。その後、泡が立ったら、ブルーベリー、カボチャ、クルミ、ホウレン草、緑茶、白身魚の骨を加え、更に小麦粉を加えてよく混ぜ合わせる。このようにして作成された生地を麺棒で厚さ7mmに圧延した後、3g程度の生地重量になるような型抜きで生地を抜き取って天板上に並べ、オーブンで180℃15分間焼成した。その後、アレルギー症状の乳幼児10人に約30gの離乳食を50日間食べさせ、アレルギー症状発症の有無を確認した。
【0022】(比較例1)表1に示した比較例1の配合比率で、ビートグラニュー糖とショートニングを混ぜ合わせ、水を加えながらよく泡立てる。その後、泡が立ったら、ブルーベリー、カボチャ、クルミ、ホウレン草、緑茶、白身魚を加え、更に小麦粉を加えてよく混ぜ合わせる。このようにして作成された生地を麺棒で厚さ7mmに圧延した後、3g程度の生地重量になるような型抜きで生地を抜き取って天板上に並べ、オーブンで180℃15分間焼成した。
【0023】(比較例2)表1に示した比較例2の配合比率で、ビートグラニュー糖とショートニングを混ぜ合わせ、水を加えながらよく泡立てる。その後、泡が立ったら、ブルーベリー、カボチャ、クルミ、ホウレン草、緑茶、白身魚の骨を加え、更に小麦粉を加えてよく混ぜ合わせる。このようにして作成された生地を麺棒で厚さ7mmに圧延した後、3g程度の生地重量になるような型抜きで生地を抜き取って天板上に並べ、オーブンで180℃15分間焼成した。
【0024】(比較例3)表1に示した比較例3の配合比率で、ビートグラニュー糖とショートニングを混ぜ合わせ、水を加えながらよく泡立てる。その後、泡が立ったら、ブルーベリー、カボチャ、クルミ、ホウレン草、緑茶、白身魚の骨を加え、更に小麦粉を加えてよく混ぜ合わせる。このようにして作成された生地を麺棒で厚さ7mmに圧延した後、3g程度の生地重量になるような型抜きで生地を抜き取って天板上に並べ、オーブンで180℃15分間焼成した。
【0025】(評価例1)実施例1〜実施例3については、滑らかで口溶けもよく、風味、食味及び食感に優れた離乳食を得ることができた。アレルギー症状の乳幼児10人に実施例1〜3で得られた離乳食約30gを60日間食べさせたところ、食欲がすすみ良く食べた。更に、食した後もアレルギー症状は全く認められなかった。また、表2、表3から明らかなように、本実施例品は高カロリーで、栄養のバランスが極めてよいことが分かった。
【0026】(評価例2)比較例1については、澱粉含有根菜ペーストを用いないで、小麦粉、ショートニングのみを使用し、更に乾燥果実粒状物とジャム状物、乾燥野菜粉状物、カテキン化合物を入れてまとめたので、生地に伸びがなく圧延の際に生地が裂け、型抜き時においても作業性が著しく劣ることがわかった。更に、焼成後も硬く食感の悪い離乳食となった。
【0027】(評価例3)比較例2については、コーンスターチのみを使用したもので、ショートニング、くるみ、ブルーベリー、ホウレン草の乾燥粉末、乾燥緑茶粉末を使用したが、アルミ箔等で作成されたカップ内に生地を入れて焼かないと軟らかすぎてまとまらず、作業性が著しく悪いことがわかった。更に、食味も著しく劣ることがわかった。
【0028】(評価例4)比較例3については、水を用いないで作成したもので、焼成後は硬く食感が悪いことがわかった。
【0029】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば以下の有利な効果を奏することができる。請求項1に記載の発明によれば、(1)アレルギーの原因となるアレルゲンを少なくし、食物アレルギー症状を抑えることができるとともに、栄養のバランスを十分に保つことができ、成長期に必要な栄養を摂取することができる栄養性のバランス性に優れる離乳食を提供することができる。
(2)アレルゲンの高い卵、牛乳や大豆等を使用しないのでアレルギー症状を有する乳幼児が食してもアトピー性皮膚炎の発症を生じない利用性に優れる離乳食を提供することができる。
(3)粘性を有するので生地をまとまりやすくし、更にホウレン草粉末やクルミ粒、ブルーベリー、緑茶を加えることで風味、食味や食感を向上させた栄養価の高い離乳食を得ることができる作業性に優れる離乳食を提供することができる。
(4)緑黄色野菜を乾燥させた乾燥野菜粉状物が含有されているので、栄養価を高め、健全な発育を促すことができ発育性に優れる離乳食を提供することができる。
(5)澱粉含有根菜ペースト等が含有されるので、アレルゲンの高い小麦粉の量を減らすことができる利用性に優れる離乳食を提供することができる。
(6)カルシウム含有材料が含有されているので、乳幼児に必要なカルシウムを摂取することができ、骨の発育に優れる栄養性に優れる離乳食を提供することができる。
(7)小麦粉は漂白剤が含有されていないので、不要な添加剤等が混入されておらず、乳幼児が食するのに適した安全性に優れる離乳食を提供することができる。
(8)ジャム状物が含有されているので、色彩がよく食欲を増進させることができる食欲増進性に優れる離乳食を提供することができる。
(9)ドライタイプあるいはウェットタイプのベビーフードにも適用でき、アレルギー症状の乳幼児でも容易に外出することができ、利便性に優れる離乳食を提供することができる。
【0030】請求項2に記載の発明によれば、(1)卵やバターを使用しなくても、口溶けの良い食感、風味に優れ乳幼児が食べ易い離乳食を得ることができ食感性に優れる離乳食の製造方法を提供することができる。
(2)極めて簡易な工程によりアレルゲン性の低い素材を用いて離乳食を製造することができるので、製造コストダウンを図ることができ経済性に優れるとともに、量産性に優れる離乳食の製造方法を提供することができる。
(3)離乳食を粉末状又はペースト状にすることができ、取り扱い性に優れ、長期間保存することが可能な保存性に優れる離乳食の製造方法を提供することができる。
(4)澱粉含有根菜ペースト等を用いたので、アレルゲンの高い卵やバターを使用しなくても、成型、圧延、型抜き等の作業を容易に行うことができる作業性に優れる離乳食の製造方法を提供することができる。
【0031】請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2の発明の効果に加え、(1)アレルギー性の低い素材を利用して、食物アレルギーを有する乳幼児の栄養バランスを十分とることができ、成長を促すことができる栄養のバランス性に優れる離乳食の製造方法を提供することができる。
(2)アレルゲンの高い卵や牛乳、大豆等を使用しないのでアレルギー症状を有する乳幼児が食してもアトピー性皮膚炎の発症を生じない安全性に優れる離乳食の製造方法を提供することができる。
(3)風味、食感、食味に優れた栄養のバランスのとれた離乳食を得ることができるバランス性に優れる離乳食の製造方法を提供することができる。
(4)簡易な工程で食物アレルギーの発症のない離乳食を製造することができ、量産性に優れるとともに、製造コストダウンを図ることができ経済性に優れる離乳食の製造方法を提供することができる。
【0032】以上説明した通り、本発明はアレルゲンの高い卵、牛乳、大豆を使用せずアレルゲン性の低い素材を使用することにより、成長期に必要な栄養のバランスに優れ、食物アレルギーの乳幼児に適した離乳食の提供、及び風味、食味や食感に優れるとともに、食物アレルギーの発症を防ぎ経済性、量産性に優れる離乳食の製造方法を提供することができる。
【出願人】 【識別番号】399017027
【氏名又は名称】有限会社お菓子のピエロ
【出願日】 平成12年10月11日(2000.10.11)
【代理人】 【識別番号】100095603
【弁理士】
【氏名又は名称】榎本 一郎
【公開番号】 特開2002−119197(P2002−119197A)
【公開日】 平成14年4月23日(2002.4.23)
【出願番号】 特願2000−311333(P2000−311333)