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【発明の名称】 和風スナック用生地組成物及びそれを用いた和風スナックの製造方法
【発明者】 【氏名】小島 敏宏

【氏名】須藤 純一

【氏名】長谷川 恭美

【要約】 【課題】焼成した際に、生地の表面がパリパリとしており、中身はしっとり感・クリーミー感があり、かつこの食感の経時的変化が少なく、特に冷蔵・冷凍保存後に電子レンジなどで再加熱しても食感の劣化の少ない和風スナック用生地組成物及びそれを用いた和風スナックの製造方法を提供する。

【解決手段】和風スナック用生地組成物に、小麦粉と、10〜80メッシュの難溶性粒状粉体と、タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、米粉及びそれらの化工品からなる群から選ばれた1種以上を含有させる。この和風生スナック用生地は乳化剤を含むことが好ましく、前記乳化剤がHLB7〜15であることが好ましい。そして、上記和風スナック用生地組成物を用いて調製したバッターに具材を添加して焼成して和風スナックを得る。この和風スナックは冷蔵又は冷凍することが好ましい。また冷蔵又は冷凍した和風スナックは、電子レンジで加熱、あるいは電子レンジで加熱後、油ちょうすることが好ましい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 小麦粉と、10〜80メッシュの難溶性粒状粉体と、タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、米粉及びそれらの化工品からなる群より選ばれた1種以上を含有することを特徴とする和風スナック用生地組成物。
【請求項2】 乳化剤を含む請求項1に記載の和風スナック用生地組成物。
【請求項3】 前記乳化剤が、HLB7〜15である請求項2に記載の和風スナック用生地組成物。
【請求項4】 タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、米粉及びそれらの化工品からなる群より選ばれた2種以上を含む、請求項1〜3のいずれか一つに記載の和風スナック用生地組成物。
【請求項5】 請求項1〜4のいずれか一つに記載の和風スナック用生地組成物を用いて調製したバッターに具材を添加して焼成することを特徴とする和風スナックの製造方法。
【請求項6】 前記焼成して得られた和風スナックを冷蔵又は冷凍する請求項5に記載の和風スナックの製造方法。
【請求項7】 前記冷蔵又は冷凍した和風スナックを電子レンジで加熱する請求項6に記載の和風スナックの製造方法。
【請求項8】 前記冷凍した和風スナックを電子レンジで加熱した後、さらに油ちょうする請求項7に記載の和風スナックの製造方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、焼成した際に、生地の表面(皮)がパリパリとしており、中身はしっとり感・クリーミー感のある、皮と中身の食感が異なる和風スナック用生地組成物及びそれを用いた和風スナックの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】鯛焼き、大判焼き、タコ焼き、お好み焼きなど(以下、和風スナックという)は、小麦粉を主成分とした生地組成物に水、卵を加えて調製したバッターに所定の具材を加えて焼成して作られる。例えば、タコ焼きはバッターにキャベツ、紅しょうが、天かす等の具材を添加して調製した生地をタコ焼きの型に流し込み、ぶつ切りにしたタコを加えて焼成して得られる。
【0003】近年のソフト化志向を反映して、特にタコ焼きなどは内部がクリーミーで皮がパリパリとした、いわゆる関西風のタコ焼きが好まれる傾向にある。
【0004】和風スナックは、焼成後すぐに食すのが最も美味しく、焼成後の時間が経過するに伴って、具材や内部の水分が皮に移行して、パリパリとした食感が失われて水っぽくなり、型くずれを生じてしまう。特に、焼成済みの和風スナックを冷蔵又は冷凍保存した後、電子レンジで再加熱して食する場合に上記劣化が顕著に起こる。
【0005】そのため、冷蔵・冷凍保存時における和風スナックの生地の劣化、再加熱した際の食感を改善するために、例えば以下のような技術が開示されている。特開平6−62813号公報には、小麦粉、油脂及び澱粉エーテルの混合物を主原料としたことを特徴とするタコ焼き用ミックスが開示されている。
【0006】特開平9−299069号公報には、(a)小麦粉から主としてなる穀粉類、(b)アセチル化ワキシー澱粉、架橋処理ワキシー澱粉、アセチル化し且つ架橋処理したワキシー澱粉、アセチル化タピオカ澱粉、架橋処理タピオカ澱粉及びアセチル化し且つ架橋処理したタピオカ澱粉から選ばれる1種又は2種以上の澱粉、並びに(c)キサンタンガムを含有することを特徴とするお好み焼き類用又はタコ焼き類用の組成物が開示されている。
【0007】特開平10−150957号公報には、小麦粉100質量部と可溶性澱粉3〜20質量部とからなるタコ焼き用粉が開示されている。
【0008】特開平6−277011号公報には、小麦粉とハイドロキシプロピル化デンプンを含有するプレミックスが開示されている。
【0009】特開平6−86658号公報には、澱粉100質量部に対して、大豆蛋白粉10〜50質量部及びグルコノデルタラクトン1〜10質量部が原料中に配合されていることを特徴とする明石風タコ焼きが開示されている。
【0010】特開平8−317780号公報には、調理加熱時に水分や油分のドリップが流出しやすい食品に乾燥マッシュポテト又は/及びジェランガムゲルを配合することを特徴とする冷凍食品の製造方法が開示されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このように、和風スナックの食感を改善するため、生地組成物に関する数多くの技術が提案されているが、焼成後に時間が経過した場合や、冷蔵・冷凍保存後に電子レンジなどで再加熱した場合における食感の劣化防止に対して、十分に満足できる技術は未だ見出されていないのが現状である。
【0012】したがって、本発明の目的は、焼成した際に、生地の表面(皮)がパリパリとしており、中身はしっとり感・クリーミー感があり、かつこの食感の経時的変化が少なく、特に冷蔵・冷凍保存後に電子レンジなどで再加熱しても食感の劣化の少ない和風スナック用生地組成物及びそれを用いた和風スナックの製造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明の和風スナック用生地組成物は、小麦粉と、10〜80メッシュの難溶性粒状粉体と、タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、米粉及びそれらの化工品からなる群より選ばれた1種以上を含有することを特徴とする。
【0014】この和風生スナック用生地はさらに乳化剤を含むことが好ましく、前記乳化剤がHLB7〜15であることが好ましい。また、タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、米粉及びそれらの化工品からなる群より選ばれた2種以上を含むことが好ましい。
【0015】本発明の和風スナックの製造方法は、前記和風スナック用生地組成物を用いて調製したバッターに具材を添加して焼成することを特徴とする。
【0016】この和風スナックの製造方法においては、前記焼成して得られた和風スナックを冷蔵又は冷凍することが好ましい。また、前記冷蔵又は冷凍した和風スナックを電子レンジで加熱することが好ましい。さらに、前記冷凍した和風スナックを電子レンジで加熱した後、さらに油ちょうすることが好ましい。
【0017】本発明によれば、和風スナック用生地組成物に、小麦粉と、10〜80メッシュの難溶性粒状粉体と、タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、米粉及びそれらの化工品からなる群より選ばれた1種以上を含有させたことにより、焼成した際に、生地の表面(皮)がパリパリとしており、中身はしっとり感・クリーミー感があり、かつこの食感の経時的変化が少なく、特に冷蔵・冷凍保存後に電子レンジなどで再加熱しても食感の劣化を顕著に低減させることができる。
【0018】また、この和風スナック用生地組成物を用いて調製したバッターに具材を添加して焼成することにより、上記の良好な食感を有し、かつこの食感の経時的変化が少なく、特に冷蔵・冷凍保存後に電子レンジなどで再加熱しても食感の劣化の少ない和風スナックを得ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の和風スナック用生地組成物は、小麦粉を主成分とし、10〜80メッシュの難溶性粒状粉体と、タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、米粉及びそれらの化工品からなる群より選ばれた1種以上を含有する。本発明においては、少なくとも特定の粒度範囲にある難溶性粒状粉体と特定の澱粉類及び/又は米粉類(以下、澱粉類等という。)の2成分を併用することが重要であり、いずれか一つが欠けても目的とする生地が得られない。
【0020】本発明において難溶性粒状粉体とは、水に分散させたときに、その表面の一部が溶けることがあっても、内部まで完全に溶けることのない可食性の粒状粉体を意味する。具体的には、■小麦粉、コーンスターチなどの澱粉、化工澱粉、コーンフラワー、大豆粉などを造粒したもの、■小麦セモリナ、コーングリッツ、ドライパン粉を粉砕あるいは整粒したもの、■穀類、豆類をパフ処理したもの等が挙げられる。本発明においては小麦セモリナが好ましく、特にデュラム小麦セモリナが好ましい。
【0021】また、難溶性粒状粉体は、その粒度が10〜80メッシュが好ましく、特に20〜60メッシュが好ましい。粒径が10メッシュより大きいと口溶けが悪く、食した際に口の中に残ってしまいざらついた食感になる。また、バッターを調製する際の作業性も悪くなる。一方、粒度が80メッシュより小さいと焼成した際に生地の表面(皮)がパリパリとした食感にならない。
【0022】上記範囲内の粒度を有する難水溶性粒状粉体は、公知の手段により粉砕又は整粒するか、グアガムやキサンタンガム等のガム溶液をバインダーとして用いて流動槽造粒機などにより造粒して得ることができる。
【0023】上記澱粉類等としては、タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、米粉及びそれらの化工品からなる群より選ばれた1種以上が好ましく用いられる。化工処理は、α化処理、酸処理、エーテル化処理、エステル化処理、架橋処理等が挙げられる。
【0024】上記特定の澱粉類等を用いることにより、焼成した生地が程よくソフトになり、口溶けがよく、また保形性も維持され、型崩れしにくくなる。しかし、例えばワキシー澱粉を用いた場合、生地が柔らかくなりすぎてしまい、コーンスターチを用いた場合は生地が固くなりすぎてしまう。
【0025】本発明の和風スナック用生地組成物は、第3の成分として乳化剤を含有することが好ましい。乳化剤を用いることにより生地をソフトにすることができる。
【0026】乳化剤としては、例えばショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステルやレシチンなどが挙げられる。本発明においては、ショ糖脂肪酸エステルが好ましく用いられる。また、HLB7〜15が好ましく、より好ましくはHLB9〜13である。HLBが7未満であると、中身のしっとり感・クリーミー感が弱くなることがあり、HLBが15超であると生地が柔らかくなりすぎてしまうことがある。
【0027】本発明の和風スナック用生地組成物には、上記の他に、前記米粉類以外のライ麦粉やコーンフラワーなどの穀粉類又はそれらの化工品や、前記澱粉類以外の各種澱粉又はそれらの化工澱粉や、大豆粉、大豆蛋白質、えんどう蛋白質、小麦グルテン、卵粉末、脱脂粉乳等の蛋白素材や、大豆油、菜種油、オリーブ油、パーム油などの植物油脂ならびにヘット、ラードなどの動物油脂およびこれらの油脂を使用したショートニング、粉末油脂などの加工油脂等の油脂類や、山芋粉、食物繊維、膨脹剤、調味料、塩、砂糖、調味料、ビタミン類、ミネラル類を適宜添加してもよい。
【0028】本発明の和風スナック用生地組成物は、 例えば鯛焼きや大判焼き用生地組成物では、小麦粉50〜80質量%、上記難溶性粒状粉体1〜10質量%、上記澱粉類等5〜20質量%、上記乳化剤0.05〜1質量%を含有することが好ましい。
【0029】そして、この生地組成物100質量部に対して、水100〜120質量部、全卵5〜40質量部を加えて混合し、バッターを調製する。このバッターを型に流し込み、後は常法にしたがって、餡を入れて焼成すればよい。
【0030】また、タコ焼きやお好み焼き用生地組成物では、小麦粉50〜80質量%、上記難溶性粒状粉体5〜30質量%、上記澱粉類等5〜30質量%、上記乳化剤0.5〜2質量%を含有することが好ましい。
【0031】そして、この生地組成物100質量部に対して、水100〜300質量部、全卵5〜100質量部を加えて混合し、バッターを調製する。このバッターにキャベツ、紅しょうが、天かす、桜エビ等の具材を適宜添加して生地を調製し、常法にしたがって、タコ焼きにおいてはぶつ切りのタコを加え、お好み焼きにおいては豚肉、イカ、エビ等を加えて焼成すればよい。
【0032】本発明においては、上記のようにして焼成して得られた和風スナックを冷蔵してチルド食品としてもよく、冷凍して冷凍食品としてもよい。また、冷蔵又は冷凍した和風スナックは、そのまま電子レンジで加熱するだけで、焼成直後の良好な食感を有する和風スナックとなる。また、冷蔵又は冷凍した和風スナックをそのまま160〜190℃の油中で油ちょうしてもよい。
【0033】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
試験例1(タコ焼き)
表1に示す各種の和風スナック用生地組成物100質量部に、水275質量部及び全卵10質量部を加えてバッターを調製し、さらに具材として刻んだキャベツ25質量部、天かす15質量部、紅しょうが2質量部を加えて、タコ焼き用生地を得た。なお、難溶性粒状粉体として60メッシュの造粒したコーンスターチ、澱粉類等としてタピオカ澱粉及び米粉、乳化剤としてHLB10のグリセリン脂肪酸エステルを用いた。
【0034】この生地をタコ焼きの焼き型に流し込み、ぶつ切りのタコを入れて190℃、10分間焼成してタコ焼きを製造した。
【0035】これらのタコ焼きを、■焼成直後の状態、及び■焼成してから24時間冷蔵した後電子レンジで加熱した状態で、10名のパネラーに試食させて、食感(皮のパリパリ感、中身のクリーミー感)を評価した。評価は、非常に良いものを10とし、逆に非常に悪いものを1として10段階で行い、10名のパネラーの平均値で表した(以下の試験例において同じ)。この結果を表1に示す。
【0036】
【表1】

【0037】表1に示されるように、本発明で規定する範囲の粒度を有する難溶性粒状粉体、特定の澱粉類等及び乳化剤を併用した実施例1、2は、焼成直後の状態でも、焼成後24時間冷蔵保存して電子レンジで加熱した状態でも良好な食感を有することが分かる。特に澱粉類等を2種類使用した実施例1は、より食感がよいことが分かる。
【0038】これに対して、難溶性粒状粉体を使用しない比較例1、2は、焼成直後の状態でも、焼成後24時間冷蔵保存して電子レンジで加熱した状態でも食感が劣ることが分かる。
【0039】試験例2(大判焼き)
表2に示す各種の和風スナック用生地組成物100質量部に、水115質量部及び全卵15質量部を加えてバッターを調製し、大判焼き用生地を得た。なお、難溶性粒状粉体として20メッシュの小麦セモリナ、澱粉類等として馬鈴薯澱粉及び米粉、乳化剤としてHLB4又は10のショ糖脂肪酸エステルを用いた。
【0040】この生地を、大判焼きの焼き型に流し込み、170℃、5分間焼成して餡を入れ、別途同様にして生地のみを焼成したもので挟んで、さらに約5分間焼成して大判焼きを製造した。
【0041】これらの大判焼きを、焼成してから6時間室温に放置した後電子レンジで加熱した状態で、10名のパネラーに試食させて、試験例1と同様にして食感を評価した。この結果を表2に示す。
【0042】
【表2】

【0043】表2に示されるように、本発明で規定する範囲の粒度を有する難溶性粒状粉体、特定の澱粉類等及び乳化剤を併用した実施例3及び4は、焼成してから6時間室温に放置した後電子レンジで加熱した状態でも良好な食感を有することが分かる。特にHLB10の乳化剤を用いた実施例4は、より食感がよいことが分かる。
【0044】これに対して、難溶性粒状粉体を使用しない比較例3、澱粉類等を使用しない比較例4は、焼成してから6時間室温に放置した後電子レンジで加熱した状態での食感が劣ることが分かる。
【0045】試験例3(鯛焼き)
表3に示す各種の和風スナック用生地組成物100質量部に、表に示す配合割合で水及び全卵を加えてバッターを調製し、鯛焼き用生地を得た。なお、難溶性粒状粉体として50メッシュのコーングリッツ、澱粉類としてエーテル化タピオカ澱粉、酸処理馬鈴薯澱粉及び米粉、乳化剤としてHLB10のショ糖脂肪酸エステルを用いた。
【0046】この生地を、鯛焼きの焼き型に流し込み、試験例2と同様にして焼成して鯛焼きを製造した。
【0047】これらの鯛焼きを、焼成してから1ヶ月間冷凍保存した後電子レンジで加熱した状態で、10名のパネラーに試食させて、試験例1と同様にして食感を評価した。この結果を表3に示す。
【0048】
【表3】

【0049】表3に示されるように、本発明で規定する範囲の粒度を有する難溶性粒状粉体、特定の澱粉類等及び乳化剤を併用した実施例5及び6は、冷凍保存した後電子レンジで加熱した状態でも良好な食感を有することが分かる。
【0050】これに対して、難溶性粒状粉体を使用しない比較例5、澱粉類等を使用しない比較例6は、冷凍保存した後電子レンジで加熱した状態での食感が劣ることが分かる。
【0051】試験例4(お好み焼き)
表4に示す各種の和風スナック用生地組成物100質量部に、水120質量部、全卵80質量部及びサラダ油5質量部を加えてバッターを調製し、さらに具材として刻んだキャベツ150質量部、天かす15質量部、すりおろした山芋5質量部、紅しょうが5質量部、桜エビ3質量部を加えて、お好み焼き用生地を得た。なお、難溶性粒状粉体として30メッシュのドライパン粉、澱粉類等として酸処理タピオカ澱粉及び米粉、乳化剤としてHLB10のグリセリン脂肪酸エステルを用いた。
【0052】この生地を、ホットプレートで180℃、約10分間両面を焼成してお好み焼きを製造した。
【0053】これらのお好み焼きを、■焼成後1ヶ月間冷凍保存してから電子レンジで解凍した後、175℃のサラダ油で5分間油ちょうした直後の状態、及び■同様にして油ちょうした後、1時間経過した状態で、試験例1と同様にして食感を評価した。この結果を表4に示す。
【0054】
【表4】

【0055】表4に示されるように、本発明で規定する範囲の粒度を有する難溶性粒状粉体、特定の澱粉類等及び乳化剤を併用した実施例7は、冷凍保存後、解凍して油ちょうした直後の状態でも、油ちょう後1時間経過した状態でも良好な食感を有することが分かる。
【0056】これに対して、難溶性粒状粉体を使用しない比較例7、澱粉類等を使用しない比較例8、難溶性粒状粉体及び澱粉類等を使用しない比較例9は、冷凍保存後、解凍して油ちょうした直後の状態でも、油ちょう後1時間経過した状態でも食感が劣ることが分かる。
【0057】試験例5(タコ焼き)
表5に示す各種の和風スナック用生地組成物100質量部に、水270質量部及び全卵10質量部を加えてバッターを調製し、さらに具材として刻んだキャベツ25質量部、天かす15質量部、紅しょうが2質量部を加えて、タコ焼き用生地を得た。なお、難溶性粒状粉体として50メッシュのコーングリッツ、澱粉類等としてタピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉及び米粉、乳化剤としてHLB11のショ糖脂肪酸エステルを用いた。
【0058】この生地を、タコ焼きの焼き型に流し込み、ぶつ切りのタコを入れて180℃、11分間焼成してタコ焼きを製造した。
【0059】これらのタコ焼きを、焼成後10分間経過した状態で、試験例1と同様にして食感を評価した。この結果を表5に示す。
【0060】
【表5】

【0061】表5に示されるように、本発明で規定する範囲の粒度を有する難溶性粒状粉体、特定の澱粉類等及び乳化剤を併用した実施例8、9、11、本発明で規定する範囲の粒度を有する難溶性粒状粉体及び特定の澱粉類を併用した実施例10、12は、焼成後10分間経過した状態でも良好な食感を有することが分かる。特に難溶性粒状粉体、澱粉類等及び乳化剤の3成分を併用した実施例8、9、11はより食感がよいことが分かる。
【0062】これに対して、特定の澱粉類を使用しない比較例10は、焼成後10分間経過した状態での食感が劣ることが分かる。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、和風スナック用生地組成物に、小麦粉と、10〜80メッシュの難溶性粒状粉体と、タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、米粉及びそれらの化工品からなる群より選ばれた1種以上を含有させることにより、焼成した際に、生地の表面がパリパリとしており、中身はしっとり感・クリーミー感がある食感が得られ、かつこの食感の経時的変化が少なく、特に冷蔵・冷凍保存後に電子レンジなどで再加熱してもこの食感の劣化を顕著に低減させることができる。
【0064】また、この和風スナック用生地組成物を用いて調製したバッターに具材を添加して焼成することにより、上記の良好な食感を有し、かつこの食感の経時的変化が少なく、特に冷蔵・冷凍保存後に電子レンジなどで再加熱しても食感の劣化の少ない和風スナックを得ることができる。
【出願人】 【識別番号】000227489
【氏名又は名称】日東製粉株式会社
【出願日】 平成12年8月11日(2000.8.11)
【代理人】 【識別番号】100086689
【弁理士】
【氏名又は名称】松井 茂
【公開番号】 特開2002−51688(P2002−51688A)
【公開日】 平成14年2月19日(2002.2.19)
【出願番号】 特願2000−244315(P2000−244315)