トップ :: A 生活必需品 :: A21 ベイキング;生地製造または加工の機械あるいは設備;ベイキングの生地

【発明の名称】 どら焼の皮およびその製造方法
【発明者】 【氏名】平川 辰一

【要約】 【課題】膨張剤として天然酵母菌、イースト菌、ドライイースト菌、ルバン(葡萄の醗酵菌、林檎醗酵菌、果物の発抗菌)を用いた、製品にしっとり感のある新規のどら焼の皮およびその製造方法を提供することを目的とする。

【解決手段】膨張剤として天然酵母菌、イースト菌、ドライイースト菌、ルバン(葡萄の醗酵菌、林檎醗酵菌、果物の発抗菌)のうちの1種類もしくは2種類以上の混合物を、その合計量が生地全重量の0.2〜15%となる混入率で用いたものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 膨張剤として天然酵母菌、イースト菌、ドライイースト菌、ルバンのうちの1種類もしくは2種類以上の混合物を、その合計量が生地全重量の0.2〜15%となる混入率で用いたどら焼の皮。
【請求項2】 どら焼の皮の製造の際に、膨張剤として天然酵母菌、イースト菌、ドライイースト菌、ルバンのうちの1種類もしくは2種類以上の混合物を、その合計量が生地全重量の0.2〜15%となる混入率で用いることを特徴とするどら焼の皮の製造方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、膨張剤として重曹、ベーキングパウダー、イスパタ、アンモニヤ、焼きミョウバンを用いていない、どら焼の皮およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従前知られているどら焼は、薄力粉、鶏卵、水飴、蜂蜜、日本酒および膨張剤(重曹、ベーキングパウダー、イスパタ、アンモニヤ、焼きミョウバン)等を混ぜて溶き、鉄板等の熱板に流して焼き皮をつくり、その二枚の焼き皮で小豆餡等を挟んでつくられているものであって、その由来を鎌倉時代の麩焼きにまつわる銅羅の逸話にまで遡ることができるほど長い伝統のある和菓子であり、作られ始めたのは室町時代からとも言われ、市販され始めたのは江戸時代後期とされている。
【0003】このようなどら焼は、皮の生地を調製する際には充分に立つまでの泡立てを行わないないことや、二枚の皮の間に挟むものが小倉餡、羊羹、甘藷等の和菓子素材に限られていること、膨張剤に重曹を使用されることなどの特徴があることから、洋菓子のスポンジケーキ類とは、明確に区別されている。
【0004】しかし乍ら、粉のダマが残らず、硬い焼き上がりではない、しっとりとしていて、泡のきめ細かな、しかもウキの良いどら焼の皮の製造は、困難であるとされており、その困難さは、生地を焼くときの火加減もさることながら、生地の泡だての仕方や程度によるところが大きく、且つ膨張剤によるところが大きいとされていた。
【0005】そこで、本発明者は、特に後者すなわち膨張剤の選択・改善について鋭意研究した結果、膨張剤として、天然酵母菌、イースト菌、ドライイースト菌、ルバン(葡萄の醗酵菌、林檎醗酵菌、果物の発抗菌)を用いることが最も有効であることを見出し、製品にしっとり感等を出すことに成功し、本発明を完成するに至ったのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、膨張剤として天然酵母菌、イースト菌、ドライイースト菌、ルバン(葡萄の醗酵菌、林檎醗酵菌、果物の発抗菌)を用いた、製品にしっとり感のある新規のどら焼の皮および当該どら焼の皮の製造方法を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために本発明に係るどら焼きの皮は、膨張剤として天然酵母菌、イースト菌、ドライイースト菌、ルバン(葡萄の醗酵菌、林檎醗酵菌、果物の発抗菌)のうちの1種類もしくは2種類以上の混合物を、その合計量が生地全重量の0.2〜15%となる混入率で用いたものである。
【0008】同じく、本発明に係るどら焼の皮の製造方法は、製造の際に、膨張剤として天然酵母菌、イースト菌、ドライイースト菌、ルバン(葡萄の醗酵菌、林檎醗酵菌、果物の発抗菌)のうちの1種類もしくは2種類以上の混合物を、その合計量が生地全重量の0.2〜15%となる混入率で用いるようにしたものである。
【0009】
【実施例】次に、膨張剤として、天然酵母菌、イースト菌、ドライイースト菌、ルバン(葡萄の醗酵菌、林檎醗酵菌、果物の発抗菌)を用いて、どら焼きの皮を製造した一例を具体的に説明する。
【0010】まず、最初に生地の全重量を想定しておき、その生地重量の20〜40%程度の全卵をホイッパーでほぐし、これに水飴、蜂蜜、日本酒を添加して攪拌し、四〜五分立てにする。
【0011】次に、生地全重量の10〜30%程度の強力粉および10〜30%程度の薄力粉(両方でなく片方だけでもよくこの場合には20〜50%程度でもよい)を加えてダマにならないように軽く混合し、水を徐々に加えながら硬さを調整すると共に膨張剤として天然酵母菌を加えて混合し、1時間以上醗酵させ(寝かせて)これを生地とする。
【0012】この生地を約170度〜230度の加熱板上に少量ずつ(約20g)流し、そして通常の焼き方をすることによって、良好な品質のどら焼の皮を得たものである。
【0013】因みに、イースト菌、ドライイースト菌を使用した場合には、1〜3時間ぐらい25〜31度で醗酵させてから、所謂短時間醗酵させてから焼きに入ることが可能になり、また、天然酵母菌、ルバン(葡萄の醗酵菌、林檎醗酵菌、果物の発抗菌)を使用した場合には、1日前に仕込み2度〜30度以下で6時間以上48時間ぐらい25度以下で熟成させてから、所謂長時間醗酵させてから焼きに入ることが可能になる。
【0014】本発明に用いる膨張剤の量は、本発明の主たる目的であるどら焼の皮を改良する効果が発現する程度にする必要があるが、その好ましい量は、生地全重量に対しては0.2〜15%である。
【0015】これらの量の範囲を外れた場合、例えば、膨張剤の量が少ない場合には本発明の目的が達成されないことがあり、量が多い場合にはそれ以上に使用量を増大しても効果が増加しないので添加する意味が無い等の理由から、何れも製品に対して好ましくない影響を及ぼすことが多い。
【0016】尚、本発明の技術的範囲は、上記の例のみによって制限されるものではない。
【0017】
【発明の効果】本発明は、上記の通りであるので、新規のどら焼の皮およびその製造方法を提供するという所期の目的を完全に達成する著効を奏するは勿論であるが、本発明によれば、従来から要望されていたしっとりとした感触のウキの良いどら焼の皮を、慣れた従来の経験や勘等でも実施製造することができる利点があるのみならず本発明は天然酵母菌、イースト菌、ドライイースト菌、ルバン(葡萄の醗酵菌、林檎醗酵菌、果物の発抗菌)を使用しているので、従来の重曹による場合のように30分〜1時間という短い時間の醗酵の後に膨張がしぼみ始めてしまう(所謂飛んでしまう)ことから全部を一挙に焼き終えなければならないような忙しい焼き方をしなくともよいものであって、製造・販売等に合わせた楽で効率の良い作業工程を任意に組み易い利点があり、しかも仕込みの数時間後に焼いたり1日後に焼いたりすることや、半分ずつ小分けにして焼いたりすることができる等の実用的効果を奏するものである。
【出願人】 【識別番号】500344932
【氏名又は名称】株式会社ルフラン
【出願日】 平成12年8月8日(2000.8.8)
【代理人】 【識別番号】100060896
【弁理士】
【氏名又は名称】杉山 泰三
【公開番号】 特開2002−51687(P2002−51687A)
【公開日】 平成14年2月19日(2002.2.19)
【出願番号】 特願2000−240039(P2000−240039)