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【発明の名称】 健康パン及びその製造方法
【発明者】 【氏名】近藤 誓

【要約】 【課題】合成乳化剤等の添加剤が多用されているため、健康上、好ましくない。

【解決手段】強力粉(イーグル)に対し上用粉6.6%、塩1.8%、脱脂粉乳2.6%、黒砂糖16.6%、玉子23.3%、イースト菌7%、グルテン3%、おから30%、30度のお湯40%をミキサーに入れて低速で3分間混捏した後、高速にて6分間混捏し、然る後、ゴボウ6.6%、人参6.6%、ひじき13.3%を追加して更に低速で2分間混捏してなるパン生地を、温度28度、湿度75%下で約60分間(フロアタイム)一次発酵させ、次いで、整形後、ガス抜きをして更に温度35度、湿度75%下のホイロで約30分間二次発酵させ、然る後、食パン型に入れたものをオーブンで180度、35分間焼成した健康パン。尚、ゴボウ、人参、ひじきは、予め千切りにして一晩水につけ、翌日、水切りしたものを使用し、おからは、一日冷蔵庫に入れて保冷したものを使用する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】少なくともゴボウ、人参、ひじき、おからを混捏してパン生地を作る第1工程と、第1工程で得たパン生地をフロアタイムで一次発酵させる第2工程と、整形後、ガス抜きをして更にホイロで二次発酵させる第3工程と、発酵調製されたパン生地を所定温度で焼成する第4工程とからなることを特徴とする健康パンの製造方法。
【請求項2】強力粉に対し上用粉5〜8%、塩1〜3%、脱脂粉乳1〜5%、黒砂糖又は三温糖15〜18%、玉子20〜25%、イースト菌8〜12%、グルテン1〜5%、ゴボウ5〜8%、人参5〜8%、ひじき12〜15%、おから20〜40%、お湯30〜50%を混捏してパン生地を調製することを特徴とする請求項1に記載の健康パンの製造方法。
【請求項3】先にゴボウ、人参、ひじき以外の材料をミキサーに入れて低速で1〜5分間混捏した後、高速にて3〜8分間混捏し、然る後、ゴボウ、人参、ひじきを追加して更に低速にて1〜5分間混捏することを特徴とする請求項1又は2に記載の健康パンの製造方法。
【請求項4】ゴボウ、人参、ひじきは、予め千切りにして一晩水につけ、翌日、水切りして使用することを特徴とする請求項1、2又3に記載の健康パンの製造方法。
【請求項5】おからは、一日冷蔵庫に入れて保冷し、翌日使用することを特徴とする請求項1又は2に記載の健康パンの製造方法。
【請求項6】強力粉に対し上用粉5〜8%、塩1〜3%、脱脂粉乳1〜5%、黒砂糖又は三温糖15〜18%、玉子20〜25%、イースト菌8〜12%、グルテン1〜5%、おから20〜40%、お湯30〜50%をミキサーに入れて低速で1〜5分間混捏した後、高速にて3〜8分間混捏し、然る後、予め千切りにされたゴボウ5〜8%、人参5〜8%、ひじき12〜15%を追加して更に低速にて1〜5分間混捏してなるパン生地を、温度26〜30度、湿度70〜80%下で50〜70分間(フロアタイム)一次発酵させ、整形後、ガス抜きをして温度30〜40度、湿度70〜80%下のホイロで20〜40分間二次発酵させ、然る後、所定の型に入れて160〜190度で25〜50分間焼成してなることを特徴とする健康パン。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、おからの入った健康パンに関し、更に詳しくは、便秘、肥満又は糖尿病等を患った人に最適な低カロリーの健康パン及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、パンの製造においては、主原料の小麦粉、油脂、イーストの他、香味、質感を与える添加物、換言すれば、合成乳化剤、塩化アンモニウム、炭素カルシウム等の無機塩類、酵素を所定の割合で配合したイーストフード等を水と共に混捏し、第一次発酵及び第二次発酵を経た後、所定形状に整形して焼成している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述した従来のパンにあっては、多種の添加剤、すなわち、合成乳化剤、塩化アンモニウム等の無機塩類が多用されているため、健康上、好ましくないといった問題を有すると共に、蛋白質や繊維物が少なく、また、その上に、ハンバーグ等の肉類、チーズ、バター、マーガリン等の二次食品がトッピング若しくは塗布されることも相俟って、高カロリーとなっている。
【0004】本発明はこのような従来の問題点に鑑みてなされたもので、健康上、好ましくない添加物を不要とし、便秘、肥満、糖尿病予防に適する低カロリーの健康パン及びその製造方法を提供することを目的としたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の如き従来の問題点を解決し、所期の目的を達成するため本発明の要旨とする構成は、少なくともゴボウ、人参、ひじき、おからを混捏してパン生地を作る第1工程と、第1工程で得たパン生地をフロアタイムで一次発酵させる第2工程と、整形後、ガス抜きをして更にホイロで二次発酵させる第3工程と、発酵調製されたパン生地を所定温度で焼成する第4工程とからなる健康パンの製造方法に存し、延いては、強力粉に対し上用粉5〜8%、塩1〜3%、脱脂粉乳1〜5%、黒砂糖又は三温糖15〜18%、玉子20〜25%、イースト菌8〜12%、グルテン1〜5%、ゴボウ5〜8%、人参5〜8%、ひじき12〜15%、おから20〜40%、お湯30〜50%を混捏してパン生地を調製する健康パンの製造方法に存する。
【0006】また、前記第1工程では、先にゴボウ、人参、ひじき以外の材料をミキサーに入れて低速で1〜5分間混捏した後、高速にて3〜8分間混捏し、然る後、ゴボウ、人参、ひじきを追加して更に低速にて1〜5分間混捏するのが良い。
【0007】更に、ゴボウ、人参、ひじきは、予め千切りにして一晩水につけ、翌日、水切りして使用するのが良く、また、おからは、一日冷蔵庫に入れて保冷したものを使用するのが良い。
【0008】また、本発明は、強力粉に対し上用粉5〜8%、塩1〜3%、脱脂粉乳1〜5%、黒砂糖又は三温糖15〜18%、玉子20〜25%、イースト菌8〜12%、グルテン1〜5%、おから20〜40%、お湯30〜50%をミキサーに入れて低速で1〜5分間混捏した後、高速にて5〜8分間混捏し、然る後、予め千切りにされたゴボウ5〜8%、人参5〜8%、ひじき12〜15%を追加して更に低速にて1〜5分間混捏してなるパン生地を、温度26〜30度、湿度70〜80%下で50〜70分間(フロアタイム)一次発酵させた後、整形後、ガス抜きをして更に温度30〜40度、湿度70〜80%下のホイロで25〜50分間二次発酵させ、然る後、所定の型に入れて温度160〜190度で25〜50分間焼成してなる健康パンに存する。
【0009】このように構成される本発明の健康パン及びその製造方法は、常用の合成乳化剤、塩化アンモニウム等の無機塩類等々の添加剤を不要とすべく天然乳化剤成分、蛋白質、食物繊維を含んだ低カロリーのパンを提供し得ることとなる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る健康パン及びその製造方法について具体的に説明する。まず、本製造方法の第1工程について説明する。パンの材料としては、強力粉に対し上用粉5〜8%、塩1〜3%、脱脂粉乳1〜5%、黒砂糖又は三温糖15〜18%、玉子20〜25%、イースト菌8〜12%、グルテン1〜5%、ゴボウ5〜8%、人参5〜8%、ひじき12〜15%、おから20〜40%、お湯30〜50%をミキサー等で混捏する。
【0011】更に、好ましくは、強力粉に対し上用粉6.6%、塩1.8%、脱脂粉乳2.6%、黒砂糖又は三温糖16.6%、玉子23.3%、イースト菌7%、グルテン3%、ゴボウ6.6%、人参6.6%、ひじき13.3%、おから30%、お湯40%の配合で混捏するのが良い。
【0012】また、斯かる材料の混捏方法(Mixing)としては、先にゴボウ、人参、ひじき以外の材料をミキサーに入れて低速で1〜5分間(好ましくは3分間)混捏した後、高速にて3〜8分間(好ましくは6分間)混捏し、然る後、ゴボウ、人参、ひじきを追加して更に低速にて1〜5分間(好ましくは2分間)混捏するのが良い。
【0013】ここで低速混捏とは150r/m、中速混捏とは200〜300r/m、高速混捏とは300r/m以上を云うものであるが、この範囲(上限、下限)に限定されるものではない。
【0014】更に、ゴボウ、人参、ひじきは、予め千切りにして一晩水につけ、翌日、水切りして使用するものであり、また、おからは、一日冷蔵庫に入れて保冷したものを使用するのが良い。
【0015】蓋し、ゴボウ、人参、ひじきにつき、みじん切り、おろし、粉(パウダー)等にして実験した結果、千切りが一番パンの仕上がりや食感が良く、また、一晩、水につけた方が、あくや独特の臭みが抜け、水につけないものよりも野菜としての食感が残ったからである(水につけないものはカリカリしたものになった)。
【0016】また、おからは、出来立ての熱々を仕入れてくるため、そのままパン生地に入れても良いパンはできず、色々と実験した結果、一晩、冷蔵庫で冷やしたおからを使用した方が、適度におからの水分が抜けパン生地としての相性も良く、パンが上手く膨らむことがわかったからである。因に、おからは、浅めの容器に均一に広げ、ふきんを被せて冷蔵庫に入れて置くのが良い。
【0017】次に、第2工程について説明する。第1工程で得たパン生地を容器に入れて一次発酵をさせる。一次の発酵条件としては、温度26〜30度(好ましくは28度)、湿度70〜80%(好ましくは75%)下でフロアタイム50〜70分間(好ましくは60分間)発酵させるのが良い。
【0018】次に、第3工程について説明する。所定の形状に整形後、ガス抜きをして更に二次発酵をさせる。二次発酵条件としては、温度30〜10度(好ましくは35度)、湿度70〜80%(好ましくは75%)下のホイロで25〜50分間(好ましくは30分間)発酵させるのが良い。また、整形(保形)作業は、手作業でも或は機械によって自動的に行っても良く、手動、自動を問うものではない。
【0019】次に、第4工程について説明する。第3工程で調製されたパン生地を型に入れて焼成する。型としては、常套のトレー、食パン型等が挙げられる。また、焼成条件としては、型に入れたものをオーブンで160〜190度(好ましくは180度)、25〜50分(好ましくは35分程度)が良い。以下、本発明の実施態様の一例を示す。
【0020】
【実施例1】強力粉(イーグル)に対し上用粉6.6%、塩1.8%、脱脂粉乳2.6%、黒砂糖16.6%、玉子23.3%、イースト菌7%、グルテン3%、おから30%、30度のお湯40%をミキサーに入れて低速で3分間混捏した後、高速にて6分間混捏し、然る後、ゴボウ6.6%、人参6.6%、ひじき13.3%を追加して更に低速で2分間混捏してなるパン生地を、温度28度、湿度75%下で約60分間(フロアタイム)一次発酵させ、次いで、整形後、ガス抜きをして更に温度35度、湿度75%下のホイロで約30分間二次発酵させ、然る後、食パン型に入れたものをオーブンで180度、35分間焼成し、最終製品である健康パンを得た。尚、ゴボウ、人参、ひじきは、予め千切りにして一晩水につけ、翌日、水切りしたものを使用し、おからは、一日冷蔵庫に入れて保冷したものを使用した。
【実施例2】黒砂糖の代わりに三温糖を使用した以外は、実施例1と同じ条件で焼成したものであり、強力粉(イーグル)に対し上用粉6.6%、塩1.8%、脱脂粉乳2.6%、三温糖16.6%、玉子23.3%、イースト菌7%、グルテン3%、おから30%、30度のお湯40%をミキサーに入れて低速で3分間混捏した後、高速にて6分間混捏し、然る後、ゴボウ6.6%、人参6.6%、ひじき13.3%を追加して更に低速で2分間混捏してなるパン生地を、温度28度、湿度75%で約60分間(フロアタイム)一次発酵させ、次いで、整形後、ガス抜きをして更に温度35度、湿度75%下のホイロで約30分間二次発酵させ、然る後、食パン型に入れたものをオーブンで180度、35分間焼成して最終製品である健康パンを得た。尚、ゴボウ、人参、ひじきは、予め千切りにして一晩水につけ、翌日、水切りしたものを使用し、おからは、一日冷蔵庫に入れて保冷したものを使用した。
【0021】かくして本発明方法により製造された健康パンは、何れも従来法のパンと殆ど変わらないソフト感(膨らみ)があるにもかかわらず、口の中でゴボウ、人参、ひじきの野菜としてのサクサクとした「こし」のある美味しい食感が得られた。
【0022】また、斯かる実施例1及び実施例2で得た健康パンの栄養分析試験を行った結果、下表の検査成績が得られた。検査方法としては、栄養表示基準(衛新第13号)における栄養分析方法に基づいたものであり、エネルギー算出にあたっては次の計数を用いた。蛋白質:4キロカロリー/g、糖質:4キロカロリー/g。尚、蛋白質換算計数は6.25を使用。
【表1】

【表2】

【0023】尚、本発明の健康パン及びその製造方法は本実施例に限定されることなく、本発明の目的の範囲内で自由に設計変更し得るものであり、本発明はそれらの全てを包摂するものである。
【0024】
【発明の効果】本発明は上述の如く構成したことにより、従来法のパンと殆ど変わらないソフト感(膨らみ)があるにもかかわらず、口の中でゴボウ、人参、ひじき等のサクサクとした「こし」のある美味しい食感が得られると共に、健康上、好ましくない常用の添加物を不要とし、蛋白質、食物繊維を含んだ低カロリーの健康パンを提供できるものであり、特に、便秘、肥満な人又は糖尿病を患っている人にとって最適な健康食品となる。
【出願人】 【識別番号】500324277
【氏名又は名称】株式会社チカイ商事
【出願日】 平成12年7月10日(2000.7.10)
【代理人】 【識別番号】100063174
【弁理士】
【氏名又は名称】佐々木 功 (外1名)
【公開番号】 特開2002−17237(P2002−17237A)
【公開日】 平成14年1月22日(2002.1.22)
【出願番号】 特願2000−208200(P2000−208200)