| 【発明の名称】 |
オーブン |
| 【発明者】 |
【氏名】橋本 辰也
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| 【要約】 |
【課題】加熱装置の発熱量が同等でも、従来より焼成時間を短縮することが可能な固定式のオーブンを提供すること。
【解決手段】パン類等の食品類の生地を載置する焼成床11と、上記生地を加熱して焼成する加熱装置10、15とを焼成室3内に配置したオーブンにおいて、焼成室3内の空気を流動させる流動装置を備えたオーブン。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 食品類の生地を載置する焼成床と、上記生地を加熱して焼成する加熱装置とを焼成室内に配置したオーブンにおいて、上記焼成室内の空気を流動させる流動装置を備えたことを特徴とするオーブン。 【請求項2】 上記流動装置は、焼成室に隣接させて設けられた循環室と、焼成室と循環室との間で空気を循環させる循環手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載のオーブン。 【請求項3】 上記循環手段は、焼成室と循環室間に設けられた排気孔と、循環室から焼成室内へ延長され、焼成室内に複数の吹出し口を有する吹出しノズルと、循環室内に回転自在に配置され、焼成室内の空気を排気孔を介して循環室に排出させた後、吹出しノズルを介して再度焼成室内に吹き出す循環ファンとからなることを特徴とする請求項2記載のオーブン。 【請求項4】 上記吹出しノズルは焼成室の周囲を仕切る壁の近傍に当該壁に沿って配設されるとともに、上記吹出し口は上記壁に向かって開口されていることを特徴とする請求項3記載のオーブン。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、パン類や菓子類等の食品類の生地を焼成する固定式のオーブン(焼成窯)に関するものである。 【0002】 【従来の技術】パン類等の生地を焼成するオーブンには、生地を移動させながら焼成するものを含めて種々のタイプのものがあるが、生地を移動させないで焼成する固定式オーブン(固定窯)としては、焼成室内の底部に下火ヒータを配置し、この下火ヒータ上に生地を載置するための焼成床を設けるとともに、焼成室内の上部に上火ヒータを配置した構造が一般的である。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の固定式オーブンにおける生地の加熱は、(1)下火ヒータから焼成床を介して生地底面に伝わる熱伝導、(2)焼成室内の高温の空気による熱伝達、及び(3)上火ヒータからの輻射熱により行われるが、3種類の加熱方法を組み合わせても、未だ熱量が不足しがちなために、焼成に長時間を要するという問題を有していた。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明は前記の課題を解決するため、従来より焼成時間を短縮することが可能な固定式のオーブンを提供することを目的とする。そのため、本発明の請求項1のオーブンは、食品類の生地を載置する焼成床と、上記生地を加熱して焼成する加熱装置とを焼成室内に配置したオーブンにおいて、上記焼成室内の空気を流動させる流動装置を備えたことを特徴としている。 【0005】請求項2のオーブンは、請求項1の構成において、上記流動装置は、焼成室に隣接させて設けられた循環室と、焼成室と循環室との間で空気を循環させる循環手段とを備えたことを特徴とするものである。 【0006】請求項3のオーブンは、請求項2の構成において、上記循環手段は、焼成室と循環室間に設けられた排気孔と、循環室から焼成室内へ延長され、焼成室内に複数の吹出し口を有する吹出しノズルと、循環室内に回転自在に配置され、焼成室内の空気を排気孔を介して循環室に排出させた後、吹出しノズルを介して再度焼成室内に吹き出す循環ファンとからなることを特徴とするものである。 【0007】請求項4のオーブンは、請求項3の構成において、上記吹出しノズルは焼成室の周囲を仕切る壁の近傍に当該壁に沿って配設されるとともに、上記吹出し口は上記壁に向かって開口されていることを特徴とするものである。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。側面図である図1に示すように、本実施の形態の固定式のオーブン1は、大略直方体状の本体ケース2内に、複数、例えば、3つの焼成室3を上下方向に重ね合わせて配置した構造である。図1では、最上部の焼成室3のみについて、本体ケース2並びに焼成室3の手前側の側壁4を取り除いた状態で内部構造を示しているが、各焼成室3の内部構造は基本的に同一である。そのため、以下では、最上部の焼成室3につき説明する。 【0009】図2に最上部の焼成室3の内部構造を拡大して示す。この焼成室3は、1対の側壁4(手前側のものは図示省略)、前壁5、後壁6、下側に隣接する焼成室3との間の隔壁を兼ねる底壁7及び天壁8とで周囲を仕切られた、密閉可能な空間である。前壁5には、パン類等の食品類の生地を充填した容器である食型(不図示)を出し入れするための開口5aが形成され、この開口5aは、支軸9aを中心として回動可能な扉9により開閉されるようになっている。 【0010】焼成室3の底部には、電熱式等の下火ヒータ10(加熱装置)が配置され、この下火ヒータ10の上部に、上記生地を載置するための焼成床11が設けられている。また、焼成室3の天壁8の直下には、蒸気発生器12が配置されている。この蒸気発生器12は、水を貯留する浅い貯水皿12aと、貯水皿12aの上方を覆う蓋体12bと備えている。 【0011】貯水皿12a内における焼成室3の前端部近傍に水拡散ノズル13が配置され、この水拡散ノズル13は不図示の給水管に接続されている。一方、貯水皿12a内における焼成室3の後端部側に排水孔14が設けられ、この排水孔14が不図示の排水管に接続されている。なお、排水孔14の近傍で貯水皿12aと蓋体12b間に僅かな隙間Gが形成されている。 【0012】これにより、図示しないパン類等の生地の焼成時には、焼成室3内の熱によって貯水皿12a内で蒸気が発生し、隙間Gを介して焼成室3内の各部へ供給される。周知のように、焼成時に、生地の表面に蒸気を供給することで、生地の乾燥を防止し、容積が大きく、ソフトな焼成製品を得ることができる。なお、蒸気発生器12の下部に隣接して、電熱式等の上火ヒータ15(加熱装置)が配置されている。 【0013】図3及び図4にも示すように、焼成室3の外部における後壁6の後方には、焼成室3内の空気を一旦排出した後、再度焼成室3内へ戻すための循環室16が設けられている。循環室16はケース17と後壁6とで周囲を密閉されている。 【0014】上記循環室16は、循環ファン18が回転軸20の回りで回転自在に収容されたファン室16aと、このファン室16aの上方で焼成室3の幅方向略全域に渡って左右方向へ延びる循環通路16bと、ファン室16aと循環通路16bとを連通する垂直通路16cとを備えている。後壁6には、焼成室3とファン室16aとを連通する排気孔6aが形成されている。 【0015】上記上火ヒータ15の下部に1対の吹出しノズル21が配設され(図3参照)、各吹出しノズル21は焼成室3内の左右の側壁4の近傍でこれらの側壁4に沿って前後方向略全域に延びている。循環室16、排気孔6a、循環ファン18及び吹出しノズル21は、焼成室3内の空気を循環させる流動装置を構成する。 【0016】各吹出しノズル21の後端部は、後壁6に設けた不図示の環流孔を介して循環室16に連通する一方、各吹出しノズル21の前端部は、蓋体22により閉塞されている。各吹出しノズル21には、複数の吹出し孔21aが所定の間隔で形成され、各吹出し孔21aは、上記側壁4側を向いて開口している。 【0017】図4にも示すように、本体ケース2の上面には、各焼成室3に対応する3つの電動式等の駆動モータ23が取り付けられている。各駆動モータ23の出力軸には駆動プーリ24が固定されている。 【0018】一方、上記循環ファン18の回転軸20は本体ケース2の後方まで延長され、本体ケース2の後方において回転軸20に従動プーリ25が固定されている。そして、各駆動モータ23の駆動プーリ24と、対応する焼成室3の従動プーリ25間にベルト26が掛け渡され、各駆動モータ23によって、各焼成室3の後方に配置された循環ファン18が回転されるようになっている。 【0019】上記構成において、各焼成室3内にパン類等の生地を充填した不図示の食型を収容して扉9を閉じ、下火ヒータ10及び上火ヒータ15で上記生地を加熱して焼成する。この焼成中に各駆動モータ23により各焼成室3に対応した循環ファン18を回転させる。 【0020】これにより、焼成室3内の高温の空気が循環ファン18の吸引力によって排気孔6aを介して一旦循環室16内に排出された後、再度、循環室16から吹出しノズル21に送り込まれ、複数の吹出し孔21aから焼成室3に吹き出される。 【0021】その結果、焼成室3内の高温空気が循環室16を介して循環することにより流動され、前述の熱伝達に伴って生地に与えられる熱量が増加するため、下火ヒータ10及び上火ヒータ15による発熱量は従来と同一であっても、生地の焼成に要する時間が短縮され、パン類等の生産性が向上する。 【0022】なお、図3に示したように、吹出し孔21aは焼成室3の側壁4側を向いて開口しているので、吹出し孔21aから吹き出された高温空気が生地に直接吹き付けられることはなく、生地が過熱されるような不具合は生じない。 【0023】また、吹出しノズル21は焼成室3の前後方向の略全域に渡って延び、この吹出しノズル21の長手方向に沿って複数設けられた吹出し孔21aから高温空気の吹出しが行われるので、吹き出される高温空気による熱伝達効果は焼成室3の各部で略均一となり、焼成品の品質を維持することができる。 【0024】更に、吹出しノズル21は上火ヒータ15の直下における焼成室3の側端部における側壁4の近傍に配置しているので、焼成床11と上火ヒータ15間には、生地を配置するための十分なスペースが確保され、吹出しノズル21を配置したことによる焼成室3内のスペースの減少は、実質的には殆ど生じない。 【0025】 【発明の効果】本発明の請求項1のオーブンは、食品類の生地を載置する焼成床と、上記生地を加熱して焼成する加熱装置とを焼成室内に配置したオーブンにおいて、上記焼成室内の空気を流動させる流動装置を備えたものであり、焼成中に焼成室内の高温空気が流動することにより高温空気から生地への熱伝達効率が向上するため、加熱装置の発熱量自体は従来と同等であっても、焼成時間を従来より短縮することができる。これにより、パン類、菓子類等の焼成を要する食品の生産性を向上させることができる。 【0026】請求項2のオーブンは、請求項1の構成において、上記流動装置は、焼成室に隣接させて設けられた循環室と、焼成室と循環室との間で空気を循環させる循環手段とを備えたものであり、焼成室内の高温空気を循環室を経由して再度焼成室内に戻すことにより、焼成室内の空気の流動を確実に行わせることができる。また、高温空気は焼成室と循環室との間を循環するのみで、外気と接触することはないので、焼成室内の高温空気の温度低下も防止できる。 【0027】請求項3のオーブンは、請求項2の構成において、上記循環手段は、焼成室と循環室間に設けられた排気孔と、循環室から焼成室内へ延長され、焼成室内に複数の吹出し口を有する吹出しノズルと、循環室内に回転自在に配置され、焼成室内の空気を排気孔を介して循環室に排出させた後、吹出しノズルを介して再度焼成室内に吹き出す循環ファンとからなるものであり、高温空気の流動源である循環ファンを循環室内に設けたので、例えば、上記流動源を焼成室内に配置する場合と異なり、焼成室内のスペースが減少することがなく、焼成室内で過大な高温空気の流動が生じて生地の過熱や焼成むらが生じることもない。 【0028】更に、循環室から焼成室への高温空気の環流は、吹出しノズルに設けた複数の吹出し口から行うようにしたので、焼成室内の各部で略均一な空気流を発生させて、生地の各部に対する熱伝達効果を略均一化し、焼成品の品質維持を図ることができる。 【0029】請求項4のオーブンは、請求項3の構成において、上記吹出しノズルは焼成室の周囲を仕切る壁の近傍に当該壁に沿って配設されるとともに、上記吹出し口は上記壁に向かって開口されているものであるから、焼成室内に戻される高温空気が直接生地に吹き付けられることがなく、生地の過熱や焼成むらが防止される結果、焼成品の品質を一層向上させることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000152033 【氏名又は名称】株式会社フジサワ
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| 【出願日】 |
平成13年2月20日(2001.2.20) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100080182 【弁理士】 【氏名又は名称】渡辺 三彦
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| 【公開番号】 |
特開2002−238437(P2002−238437A) |
| 【公開日】 |
平成14年8月27日(2002.8.27) |
| 【出願番号】 |
特願2001−43597(P2001−43597) |
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