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【発明の名称】 製品加工用光触媒作用を有する酸化チタン電解水溶液
【発明者】 【氏名】吉川 貴之

【要約】 【課題】従来の抗菌や防臭機能を有する酸化チタン水溶液や酸化チタンを加工する方法があるが、実際に塗布した場合酸化チタン自体が剥がれ落ちてしまい機能性を発揮出来ないことや劇毒物に指定されている化学薬品を使用することで物質の表面に付着させる方法があったが、加工する上で専門的な知識を必要とし、廃水処理設備や脱臭装置などの設備コストがかさむ上、危険性が高い薬品が含まれているため一般家庭やそれらの化学知識のない者が使用をするのに困難であった。

【解決手段】本発明は、人体に対して影響のない電気分解した強酸性電解水及び強アルカリ性電解水に光触媒作用を有する酸化チタンを含有した加工用水溶液の製造法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】電気分解して得た強酸性イオン水を利用した光触媒作用を含む酸化チタン粒子を含有した加工用水溶液【請求項2】電気分解して得た強アルカリ性イオン水を利用した光触媒作用を含む酸化チタン粒子を含有した加工用水溶液
【発明の詳細な説明】【0001】
【考案の属する技術分野】本発明は、電気分解したイオン水に光触媒作用を有する酸化チタンを含有した加工用水溶液の製造に関する。
【0002】
【従来の技術】今までの水溶液は中性のコロイド水溶液や硫酸、塩酸、水酸化ナトリウムなどの劇毒物薬品に攪拌して光触媒作用を有する酸化チタンを塗布する方法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の抗菌や防臭機能を有する酸化チタン水溶液や酸化チタンを加工する方法があるが、実際に塗布した場合に酸化チタン自体が剥がれ落ちてしまい機能性を発揮出来ないことや劇毒物に指定されている化学薬品を使用することで物質の表面に付着させる方法があった。又、それらを使用する上で専門的な知識と加工するための特殊な設備や脱臭装置など専門的な工場などでしか加工が不可能であった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、これらの欠点を解決して人体に触れても何ら害も無く、使用する上で専門的な知識がなくても簡単に使用出来る上、加工するための特別な設備や脱臭装置のコストを下げることが出来、万が一設備上の破損や不具合などで土壌や河川に流れた場合でも安全且つ環境への影響がない光触媒作用を有する酸化チタンを含有した水溶液の製造方法にある。
【0005】使用する水は一般家庭の通常の水道水に0.04〜0.1重量%の食塩を添加した水を電気分解して陰極側より酸化還元電位(ORP)+1,100mv以上、水素イオン濃度(PH)2.7以下、溶存塩素(HClO)10〜60ppm、溶存酸素(O)10〜25ppmの強酸性電解水を取水し、陽極側からORP:−800mv、PH:11以上の強アルカリ電解水を製造したものを使用する。
【0006】電解水の特徴としては、水(2HO)は電気分解によりOH(ハイドロキシアイドロン)とH(オキシニウムイオン)に電離し、水に溶けている食塩はNa(ナトリウムイオン)とCl(塩素イオン)に電離し、電極反応により陽極で活性塩素OH(ClO2、ClO、HClOなど)が生成され、水中で解けている各種イオンとともに、陰イオンは陽極、陽イオンは陰極に集められたものとする。
【0007】これらの、強酸性電解水(以下、強酸性水)と強アルカリ性電解水(以下、強アルカリ性水)を用いて、酸化チタン水溶液を製造する。
【0008】これらの水溶液中に、光触媒作用を有する酸化チタン粉末(以下、酸化チタン粉末)及びゾル、ゲル状にした酸化チタン水溶液(以下、酸化チタンコロイド水溶液)を混合する。酸化チタンの粉末には、酸化チタン表面処理にアルミナ、シリカ及びチタニアを表面処理して被覆されたものも含む。
【0009】ここで使用する酸化チタンは光触媒作用を有するあらゆる酸化チタン粒子とし、粒子の大きさは0.1〜50nmの間の酸化チタン粒子とし、さらに小さければ単位重量当りの表面積が大きくなるため好ましく強酸水及び強アルカリ水溶液内の酸化チタン濃度は、水溶液に対して0.03〜1.7重量%の含有量を添加し十分に攪拌する。
【0010】酸化チタンを含有する水溶液のPHは強酸性水でPH4以下且つPH3.5以下のものであれば申し分なく、望むのならばPH3以下とするのが好ましい。
【0011】強アルカリ性水はPH値8以上且つ9以上あれば申し分なく、望むのならばPH10以上が好ましい。
【0012】酸化チタン粒子を水中に浸漬すると、酸化チタン粒子は+又は−の電荷をもち、電場内で対極に向かって泳動し、この電気泳動によって酸化チタン粒子の水中における荷電すなわち界面電位(ζ−potential)を得ることが出来、これは酸化チタン粒子−水系のPHによって大きく変化し、界面電位は酸化チタン表面に解離、吸着した+(陽)イオン及−(陰)イオンにより生ずるため、PHが低い酸性水に酸化チタン粒子を混ぜると粒子表面にプロトン(H+)付加が行われ界面電位は+になり逆にPHが高いアルカリ水に酸化チタン粒子を混ぜるとプロトンが引き抜かれるため界面電位は−となる。
【0013】酸化チタン粒子の表面のOH基が水溶液のPHに対して酸性側では、界面電位は+、アルカリ性側では−電位を帯び、酸化チタン表面の電位と付着させる物質の表面電位差により酸化チタンを付着させる表面電位に引き寄せられ、単層状に付着させることが出来る。
【0015】
【発明の実施の形態】
【実施例】以下、本発明の実施例により具体的な効果があること説明する。
【0016】使用する水は一般家庭の通常の水道水に0.06重量%の食塩を添加した水を電気分解して陰極側より酸化還元電位+1,100mv、水素イオン濃度2.7、溶存塩素30ppm、溶存酸素15ppmの強酸性電解水600ml中に、株式会社タオ製の光触媒作用を有する株式会社タオ製のチタン水溶液TK70−170(チタン水溶液1.7重量%、酸化チタン濃度水素イオンPH6.0〜7.0、酸化チタン粒子2〜10nm)150gを攪拌したPH3.6、酸化チタン0.34重量%の水溶液を作りその中にナイロン製靴下を10分間浸漬させたものを抗菌性試験と洗濯試験を行った。
【0017】抗菌性試験はJIS L 1902の「繊維製品の抗菌性試験方法の定量試験」に準拠し、統一試験方法とした。試験は無加工試料と光触媒酸化チタンを有する加工溶液に5分浸漬した靴下の編地(以下、原布試料)と光触媒酸化チタンを有する加工溶液に5分浸漬した靴下をJIS L 0217の「繊維製品の取扱に関する表示記号及びその表示方法」の103号の試験方法により10回洗濯した編地(以下、洗濯試料)を各々の試料をいれた黄色ブドウ球菌培養液中で培養した菌の数により効果があるかの試験を行い、比較して実際の酸化チタン付着状態を確認し、光触媒作用による効果を示すかを試験した。
【0018】統一試験方法の結果を下記に示す。
試験前の殖菌数(培養前)の生菌数:2.4×10(logA4.4)
無加工試料との培養後の生菌数 :2.2×10(logB7.3)
原布試料との培養後の生菌数 :4.5×10(logC5.7)
洗濯試料との培養後の生菌数 :3.2×10(logC5.5)
【0019】logB−logA=2.9>1.5の為、試験は有効であり、生菌数で比較すると、培養後は無加工試料が22百万の生菌数に対し、原布試料は45万、洗濯試料では32万まで生菌数が抑制されることが出来る機能性を有していることが確認できた。
【0020】
【発明の効果】本発明は、表面上に単層状に酸化チタン粒子を安全且つ簡単に付着させることが出来、酸化チタン自体の脱落も非常に少なく高い洗濯性能を有し、酸化チタン自体の光触媒作用により菌の繁殖の抑制、脱臭作用を一般家庭や病院、事務所などの一般的な生活環境内で手軽に且つ安全に使用できるものであり、又、酸化チタン自体が人体に対する影響が少ないため、周囲の環境に悪影響を与えない水溶液である。
【出願人】 【識別番号】501243708
【氏名又は名称】吉川 貴之
【出願日】 平成13年5月14日(2001.5.14)
【代理人】
【公開番号】 特開2002−338417(P2002−338417A)
【公開日】 平成14年11月27日(2002.11.27)
【出願番号】 特願2001−184099(P2001−184099)