トップ :: A 生活必需品 :: A01 農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業




【発明の名称】 機能性材料
【発明者】 【氏名】岡本 弘

【氏名】井上 眞一

【氏名】佐野 昌隆

【氏名】宮松 宏樹

【氏名】吉田 貴美

【要約】 【課題】生活環境の総合的な改善を達成できるように設計した機能性材料を提供することを目的とする。

【解決手段】ティートリー、パイン、クローブ、セージ、ナツメグ、イチョウ葉、モミ殻、ネギ類、ナンキョウ、カフィライム、コーヒー豆、グァバ茶、ナナカマド、シコン、タケまたはクマザサ由来の精油ないし抽出物;洋ガラシ由来の配糖体;ヒアルロン酸またはアガリスク茸由来の多糖類;動植物または微生物由来の蛋白質またはその分解物;アミノ酸またはその誘導体;麹酸または紅麹分解物;アスコルビン酸、ビタミンD;カフェイン;よりなる群から選ばれた少なくとも1種の有効成分(B) と、セラミックス成分(C) との組成物からなる機能性材料である。また、上記の有効成分(B) と、セラミックス成分(C) とからなる組成物が、基材(O1)またはコーティング組成物(O2)からなる対象材料(O) の内部または/および表面に含有または/および担持されている機能性材料である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】ティートリー、パイン、クローブ、セージ、ナツメグ、イチョウ葉、モミ殻、ネギ類、ナンキョウ、カフィライム、コーヒー豆、グァバ茶、ナナカマド、シコン、タケまたはクマザサ由来の精油ないし抽出物;洋ガラシ由来の配糖体;ヒアルロン酸またはアガリスク茸由来の多糖類;動植物または微生物由来の蛋白質またはその分解物;アミノ酸またはその誘導体;麹酸または紅麹分解物;アスコルビン酸、ビタミンD;カフェイン;よりなる群から選ばれた少なくとも1種の有効成分(B) と、セラミックス成分(C) との組成物からなることを特徴とする機能性材料。
【請求項2】前記の群から選ばれた有効成分(B) と共に、動植物または微生物由来の他の種類の有効成分(B')を併用することを特徴とする請求項1記載の機能性材料。
【請求項3】有効成分(B) の少なくとも一部が、セラミックス成分(C) との複合体の形態となっている請求項1記載の機能性材料。
【請求項4】複合体が、有効成分(B) の少なくとも一部を含有した状態でセラミックス成分(C) が凝集した複合凝集体である請求項3記載の機能性材料。
【請求項5】ティートリー、パイン、クローブ、セージ、ナツメグ、イチョウ葉、モミ殻、ネギ類、ナンキョウ、カフィライム、コーヒー豆、グァバ茶、ナナカマド、シコン、タケまたはクマザサ由来の精油ないし抽出物;洋ガラシ由来の配糖体;ヒアルロン酸またはアガリスク茸由来の多糖類;動植物または微生物由来の蛋白質またはその分解物;アミノ酸またはその誘導体;麹酸または紅麹分解物;アスコルビン酸、ビタミンD;カフェイン;よりなる群から選ばれた少なくとも1種の有効成分(B) と、セラミックス成分(C) とからなる組成物が、基材(O1)またはコーティング組成物(O2)からなる対象材料(O) の内部または/および表面に含有または/および担持されていることを特徴とする機能性材料。
【請求項6】基材(O1)が内側成分Xと外側成分Yとで構成された芯鞘接合型またはバイメタル接合型の複合成形物または複合塗膜であり、その外側成分Yには、有効成分(B) がセラミックス成分(C) と共に内添されていることを特徴とする請求項5記載の機能性材料。
【請求項7】基材(O1)が内側成分Xと外側成分Yとで構成された芯鞘接合型またはバイメタル接合型の複合成形物または複合塗膜であり、その内側成分Xには、それ自体では揮散性の大きい有効成分(B) または/およびそれ自体では揮散性の大きい他の種類の有効成分(B')が、セラミックス成分(C) と共にまたはセラミックス成分(C) なしに内添されており、その外側成分Yには、有効成分(B) がセラミックス成分(C) と共に内添されていることを特徴とする請求項5記載の機能性材料。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抗微生物性、消臭性、リラクシゼーション性などの機能性を有する機能性材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】繊維、フィルム、各種部品等の基材や、塗料、化粧料等のコーティング組成物は、産業用、民生用、医療用、農業用をはじめとするあらゆる分野に広く普及している。そして最近においては、生活環境の改善のため、これらの基材やコーティング組成物に抗微生物性や消臭性を付与することが多くなっている。
【0003】基材やコーティング組成物に抗微生物性や消臭性を付与するためには、合成系の薬剤を含有または担持させることが有効であるが、安全性を考えると天然物系の有効成分を用いる方が推奨される。この観点から、茶由来の抽出物(茶葉抽出物、カテキン、サポニン等)をはじめとする種々の植物の抽出物や、キチン、キトサンなどを用いる工夫がなされている。本出願人においても、特に茶由来の抽出物を有効成分として用いて、基材やコーティング組成物に抗微生物性や消臭性を付与する技術につき、相当数の特許出願を行っている。
【0004】本出願人の出願にかかる特開2000−204277号公報には、カテキン類、サポニン類、茶葉粉末、茶葉抽出物およびタンニン(酸)よりなる群から選ばれた抗微生物性または脱臭性を有する機能性成分と、セラミックス成分とが配合された成形用樹脂の溶融成形物からなる機能性成形物が示されている。
【0005】本出願人の出願にかかる特開2000−271201号公報には、カテキン類、サポニン類、茶葉粉末、茶葉抽出物およびタンニン(酸)よりなる群から選ばれた抗微生物性、生理活性または脱臭性を有する機能性成分を、水膨潤性粘土鉱物に担持させた機能性材料が示されている。
【0006】無機多孔質マイクロカプセルに、植物精油、植物抽出物または動物抽出物を担持させることについても、各社から、種々の出願または提案がなされている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、植物や動物由来の有効成分を単に無機質成分に担持させたり、繊維等の対象物に植物や動物由来の有効成分を単に付着または内添するだけでは、有効成分による機能性が必ずしも充分には発揮されなかったり、揮発性が過多で刺激性が強すぎたり、有効成分が揮散や溶出により容易に失われたり、対象物に付着または内添したときにその対象物の風合、感触、強度等を損なったりすることがあった。
【0008】そして市場の性能向上の要求は日に日に高まっており、抗微生物性や消臭性をさらに向上させること、たとえば抗微生物性について言えば、抗細菌性および抗カビ性に関し、より広い種類の微生物に対してさらに有効になるようにすること、消臭性について言えば、より広い種類の臭気成分や複合臭に対してもさらに有効になるようにすることが要望されている。また、抗微生物性や消臭性のみにとどまらず、生活環境をより向上させる機能、たとえばリラクシゼーション作用、アロマテラピー作用も発揮され、あるいは人体に触れるような使い方をするときには、抗アレルギー作用や保湿作用など健康や美容に貢献する作用も発揮されるようにすることが望まれる。
【0009】このような背景下においては、抗微生物性や消臭性などの個々の機能が発揮されるというだけでは、必ずしも市場の要求を満たすものとは言えない。本発明は、このような状況に鑑み、生活環境の総合的な改善を達成できるように設計した機能性材料を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の機能性材料の一つは、ティートリー、パイン、クローブ、セージ、ナツメグ、イチョウ葉、モミ殻、ネギ類、ナンキョウ、カフィライム、コーヒー豆、グァバ茶、ナナカマド、シコン、タケまたはクマザサ茶由来の精油ないし抽出物;洋ガラシ由来の配糖体;ヒアルロン酸またはアガリスク茸由来の多糖類;動植物または微生物由来の蛋白質またはその分解物;アミノ酸またはその誘導体;麹酸または紅麹分解物;アスコルビン酸、ビタミンD;カフェイン;よりなる群から選ばれた少なくとも1種有効成分(B) と、セラミックス成分(C) との組成物からなることを特徴とするものである。
【0011】本発明の機能性材料の他の一つは、上記の有効成分(B) と、セラミックス成分(C) とからなる組成物が、基材(O1)またはコーティング組成物(O2)からなる対象材料(O) の内部または/および表面に含有または/および担持されていることを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。なお、本明細書においては「精油」、「油」、「抽出物」などの用語を適宜用いているが、これらは対象物中の有効成分または有効成分に富む成分の意味であって、互いの間に厳密な区別はない。
【0013】〈有効成分(B) 〉有効成分(B) としては、ティートリー、パイン、クローブ、セージ、ナツメグ、イチョウ葉、モミ殻、ネギ類、ナンキョウ、カフィライム、コーヒー豆、グァバ茶、ナナカマド、シコン、タケまたはクマザサ由来の精油ないし抽出物;洋ガラシ由来の配糖体;ヒアルロン酸またはアガリスク茸由来の多糖類;動植物または微生物由来の蛋白質またはその分解物;アミノ酸またはその誘導体;麹酸または紅麹分解物;アスコルビン酸、ビタミンD;カフェイン;よりなる群から選ばれた少なくとも1種が用いられる。
【0014】このうち特に重要なティートリーは、主としてオーストラリアに生育しているフトモモ科のレプトスペルムム属およびコバノブラッシノキ属の低木または高木の植物である(お茶の意味の「ティー」とは全く関係がない)。ティートリーの変種は多数あるが、特に重要なのはメラレウカ・アルテルニフォリアである。ティートリー油(ティートリー精油)は、主としてテルピネン類、シメン類、ピネン類、テルピネオール類、シネオール、セスキテルペンおよびセスキテルペンアルコール類からなる多種の有機化合物を含む精油であり、特にテルピネン−4−オールの含有量の30%以上のものが重要である。精油は、ティートリーの主として葉部を水蒸気蒸留することにより取得できる。
【0015】パイン精油、クローブ精油、セージ精油、ナツメグ精油、イチョウ葉抽出物、モミ殻抽出物、ネギ抽出物、ナンキョウ抽出物、カフィライム抽出物、コーヒー豆抽出物、グァバ茶抽出物、ナナカマド抽出物、シコン抽出物、タケ抽出物、クマザサ抽出物は、それぞれ、針葉樹のパイン、フトモモ科のクローブ、シソ科のセージ、ニクズク科のナツメグ、イチョウ科のイチョウ、モミ殻、ネギ類、ナンキョウ(タイショウガ)、カフィライム(コブミカン)、コーヒー豆、グァバ茶、ナナカマド、シコン、タケ、クマザサを、たとえば水蒸気蒸留または溶媒抽出などすることにより得られる。
【0016】洋ガラシ由来の配糖体としては、洋ガラシを抽出して得られる配糖体(たとえばシニグリン)を含む抽出物があげられる。
【0017】ヒアルロン酸は、動物の諸組織に含まれるアミノ糖とウロン酸とからなる複雑な多糖類である。アガリスク茸由来の多糖類としては、担子菌類に属するアガリスク茸を抽出して得られる高分子多糖類(たとえばβ−D−グルカン)を含む抽出物があげられる。
【0018】動植物または微生物由来の蛋白質またはその分解物としては、しらこ蛋白(プロタミン);ペクチン分解物;卵白、イチジクなどの低分子量の塩基性蛋白質であり酵素でもあるリゾチーム;ポリアミノ酸またはその塩;などがあげられる。
【0019】アミノ酸またはその誘導体としては、N−ステアリル−L−グルタミン酸塩、N−ラウリル−L−グルタミン酸塩、N−アシルメチルタウリン誘導体等のアミノ酸の金属石鹸(金属イオンはAg等の抗菌性金属が適当である);γ−アミノ酪酸(たとえば玄米から得られるもの);テアニン(γ−グルタミルエチルアミド);などがあげられる。
【0020】麹酸の主成分は、5−オキシ−2−オキシメチル−γ−ピロンである。紅麹分解物は、紅麹を分解することにより得られる。
【0021】アスコルビン酸(L−アスコルビン酸)、つまりビタミンCは、市場から容易に入手することができる。ビタミンDとしては、特にビタミンD3 が重要である。カフェインは、プリン塩基の一つであって、たとえば、茶、コーヒー、マテ茶などから得ることができる。
【0022】上述の有効成分(B) は、抗微生物性(抗菌性、殺菌性、静菌性、抗カビ性、抗ウィルス性を包含)、消臭性(脱臭性、悪臭消去性、有害ガス成分除去性を包含)、リラクシゼーション性、アロマテラピー性、抗アレルギー性、抗酸化性、炎症性、保湿性、有害小生物忌避作用のうちの少なくとも1種の性質を有する成分である。
【0023】〈有効成分(B')〉上記の群から選ばれた有効成分(B) と共に、動植物または微生物由来の他の種類の有効成分(B')を併用することも好ましい(この有効成分(B')には、植物中に含まれる成分と同等の合成物も含まれるものとする)。このような有効成分(B')の例を次にあげる。
【0024】カテキン類、サポニン類、茶葉粉末、茶葉抽出物およびタンニン(酸)よりなる群から選ばれた有効成分。このうちカテキン類は、茶由来のもののほか、阿仙薬をはじめとする茶以外の植物由来のものを用いることもできる。サポニン類は、茶由来のもののほか、ニンジン、チクセツニンジン、ダイズ、サイコ、アマチャヅル、ヘチマ、オンジ、キキョウ、セネガ、バクモンドウ、モクツウ、チモ、ゴシツ、カンゾウ、サンキライなどの植物由来のものを用いることもできる。茶の抽出物または茶粉末としては、一番茶・二番茶・三番茶の粉茶、深むし、かぶせなどの粉末、またはこれらの茶の抽出物、紅茶やウーロン茶の抽出物を用いることができる。タンニン(酸)としては、市販の精製されたタンニン酸を用いることができ、また五倍子、没食子などタンニン酸を多量に含む高タンニン酸含有天然植物の抽出物またはその半精製物をそのまま用いることもできる。
【0025】次に例示するような植物由来の精油ないし抽出物、たとえば、アニス、アミリス、アンジェリカ、安息香樹、イモーテル、イランイラン、エレミ、オリガナム、オレンジ、カミツレ(カモミール)、カユプテ、ガーリック、カルダモン、ガルバナム、カンファー(クスノキ)、キャラウェイ、キャロットシード、グアヤックウッド、クミン、クラリセージ、グレープフルーツ、コリアンダー、サイプレス、サンダルウッド(ビャクダン)、サントリナ、シダーウッド、シトロネラ、シナモン、ジャスミン、ジュニパー、ジンジャー(ショウガ)、スターアニス、スパイクラベンダー、スペアミント、ゼラニウム、タイム、タジェティーズ、タラゴン、タンジェリン、ディル、テレビン、ニアウリ、乳香樹、ネロリ、バイオレット、バジル、バーチ、パチュリー、バーベナ、バラ、パルマローザ、ヒソップ、ピメント、ファー(モミ)、ウイキョウ(フェンネル)、プチグレン、ブラックペッパー、ベチバー、ペパーミント、ベルガモット、ライムブロッサム(ボダイジュ花)、マージョラム、マートル、マンダリン、メリッサ、ミルラ(没薬)、セイヨウノコギリソウ(ヤロウ)、ユーカリ、ライム、ラバンジン、ラベンダー、リツェアクベバ、レモン、レモングラス、ローズウッド、ローズマリー、ローレルなど。
【0026】次に例示するような植物由来の精油ないし抽出物、たとえば、アオキ、アオギリ、アカネ、アカメガシワ、アカヤジオウ、アロエ、アンズ、イカリソウ、イタドリ、イチイ、イチジク、イノコズチ、ウコン、ウンシュウミカン、エビスグサ、エンジュ、オウレン、オオバコ、オケラ、オタネニンジン、オトギリソウ、カキ、カギカズラ、カキドオシ、カノコソウ、カラシナ、カラスビシャク、カワラヨモギ、カンゾウ、キカラスウリ、キキョウ、キササゲ、ギシギシ、キハダ、キバナオウギ、キンミズヒキ、クコ、クズ、クチナシ、クロモジ、クワ、ゲンノショウコ、ゴオウ、コガネバナ、ゴシュユ、サジオモダカ、サネブトナツメ、サルトリイバラ、サンシュユ、サンショウ、シソ、シャクヤク、ジャノヒゲ、ショウガ、スイカズラ、スギナ、セリ、センキュウ、センブリ、ダイオウ、ダイダイ、タラノキ、タンジン、タンポポ、ツヅラフジ、ツルドクダミ、ツワブキ、トウキ、ドクダミ、トリカブト、ナツメ、ナルコユリ、ナンテン、ニガキ、ニワトコ、ニンニク、ノイバラ、ハトムギ、ハナスゲ、ハナミョウガ、ハブソウ、ハマスゲ、ハマボウフウ、ヒキオコシ、ヒルガオ、ビワ、ビンロウ、フジバカマ、ベニバナ、ボタン、マオウ、マタタビ、ミシマサイコ、ムクゲ、メハジキ、モモ、ヤマノイモ、ユキノシタ、ヨモギ、リンドウ、クジン、サイコ、オウバク、ハッカ、ジオウ、ウコン、トウキ、ブクリョウ、ケイヒ、オウゴン、スオウ、レンギョウ、チモ、チョウジ、シロナンテン、アセンヤク、チョウジ、クマザサ、オウギ、ビャクシ、ケイガイ、ハクセンビ、ペッパー、ワサビ、セロリ、パセリ、オレガノ、柑橘類種子、タデ、大豆、ブドウ果皮、ホコッシ、モウソウチク、モミガラ、ピメンタ、エゴノキ、カワラヨモギ、ヒノキ、ホオノキ、レンギョウ、リンゴ、霊芝、ヤマブシタケなど、さらには、これらのうち生薬または漢方薬の抽出物を組み合わせたもの、たとえば、黄連解毒湯、消風散、麻杏よく甘湯、名葛根湯、十味敗毒湯、荊芥連翹湯、苦参湯、荊防敗毒湯、蛇床子湯など。
【0027】植物中に含まれる成分と同等の合成物、たとえば、ワサビやカラシの有効成分であるアリルイソチオシアネートである。
【0028】そのほか、キチン、キトサンなどの多糖類、ミツバチが採取した植物性樹脂成分と自らの分泌物とが混ぜ合わされた膠状物質であるプロポリス、【0029】さらにそのほか、植物粉砕物、動物粉砕物、微生物またはその粉砕物、たとえば、モミガラ粉砕物、竹粉、竹炭粉砕物、ホタテ貝殻の焼成物の粉砕物、霊芝粉砕物、アガリスク茸粉砕物など。
【0030】〈セラミックス成分(C) 〉セラミックス成分(C) としては、たとえば、含水ケイ酸ゲルを経て得られるシリカゲル、無機質焼結助剤−無機質凝集剤を組み合わせたもの、または、セラミックス粒子−無機質焼結助剤−無機質凝集剤を組み合わせたものがあげられる。これらを用いれば、凝集力を利用して有効成分(B) との複合化を図ることができる。
【0031】このうちシリカゲルとしては、含水ケイ酸ゲルを経て得られるシリカゲルが好適に用いられる。このときには、ケイ酸塩の水溶液を酸と混合することによりpHを調整して含水ゲルとなし、さらにこの含水ゲルを水洗してイオンを除去してから乾燥することによりシリカゲルを得る。ケイ酸塩としては、Na2O・n SiO2で表わされるケイ酸ナトリウムや、 K2O・n SiO2で表わされるケイ酸カリウムが用いられ、特に前者のケイ酸ナトリウムが重要である。ケイ酸塩の濃厚水溶液は一般に水ガラスと呼ばれ、市販の代表的な水ガラスのSiO2含有量は22〜38重量%、Na2O含有量は5〜19重量%である。
【0032】無機質焼結助剤としては、リン酸、硫酸、硝酸、炭酸などの無機酸の多価金属塩(アルミニウム、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、マンガン等)やアルカリ金属塩;アルカリ金属やアルカリ土類金属のフッ化やケイフッ化物があげられる。これらは通常は含水塩ないし水和物を水に溶解した形で使用に供される。アルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウムなどがあげられ、アルカリ土類金属としては、マグネシウムやカルシウムがあげられる。アルカリ金属やアルカリ土類金属のフッ化やケイフッ化物は、先に述べたフッ素化セラミックス(CF)の役割も果たす。
【0033】無機質凝集剤としては、ゾル状または溶液状の無機質凝集剤、殊に、ゾル状の無水ケイ酸または溶液状のケイ酸塩(ケイ酸ナトリウムやケイ酸カリウム)が好適に用いられる。ゾル状の無水ケイ酸には、水を媒体とする通常のコロイダルシリカのほか、アルコール等の有機溶媒を媒体とするオルガノシリカゾルがある。
【0034】セラミックス粒子−無機質焼結助剤−無機質凝集剤におけるセラミックス粒子としては、各種の粘土鉱物、酸化物、水酸化物、複合酸化物、窒化物、炭化物、ケイ化物、ホウ化物、ゼオライト、クリストバライト、ケイ藻土、ケイ酸の多価金属塩などがあげられる。粘土鉱物としては、カオリン、ベントナイトなどがあげられる。酸化物としては、アルミナ、チタニア、シリカ、ジルコニア、マグネシア、酸化亜鉛などが例示される。水酸化物としては、アルミニウム、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、マンガンの水酸化物などがあげられる。複合酸化物の例はミョウバンである。窒化物の例は、窒化ケイ素、窒化ホウ素などである。炭化物の例は、炭化ケイ素、炭化ホウ素などである。ケイ酸の多価金属塩としては、アルミニウム塩、亜鉛塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、マンガン塩などがあげられ、ケイ酸のアルカリ金属塩としては、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩などがあげられる。
【0035】セラミックス成分(C) としては、任意のセラミックスのフッ素化物またはF基を有するセラミックスを用いることができる。このようなフッ素化セラミックスの代表例は、次に述べるようなタルクのフッ素化物またはF基を有する合成マイカである。
【0036】セラミックス成分(C) としては、そのほか、水を吸って膨潤する性質を有する粘土鉱物、たとえば、セピオライト、バーミキュライト、ベントナイト、セリサイト粘土などを用いることもできる。これらの中では、特異な繊維状構造を有するセピオライトが特に重要である。
【0037】セラミックス成分(C) の一部は、酸化亜鉛であることも好ましい。酸化亜鉛は、セラミックスでありながら、それ自体がある程度の消臭能力を有するからである。
【0038】またセラミックス成分(C) の一部は、低硬度で劈開性を有する板状鉱物であることも好ましい。低硬度で劈開性を有する板状鉱物の代表例はタルクと天然マイカである。タルクは、滑石と呼ばれる鉱石の粉砕物であり、その化学組成は基本的には 4SiO2・3MgO・H2O で表わされる。タルクは、無機質鉱物の中では、モース硬度が1と最も硬度が低いものである。天然マイカとしては、絹雲母(セリサイト)、白雲母(マスコバイト)、金雲母(フロゴパイト)、フッ素金雲母、着色元素が結晶中に配位した着色マイカ、雲母チタン、紫外線吸収マイカなどがあげられる。天然マイカの硬度は、モース硬度で 2.5〜3.2 程度のものが多い。
【0039】セラミックス成分(C) としては、シリカ、アルミナ、チタニアなどのセラミックス成分の微粉をそのまま用いることもできる。また、コロイダルシリカや、エチルシリケート由来のセラミックスを用いることもできる。
【0040】各成分の割合は、無機質焼結助剤−無機質凝集剤の組み合わせにあっては、無機質焼結助剤の固形分100重量部に対し、無機質凝集剤が固形分で100〜200重量部程度あるいはそれ以上とすることが多い。セラミックス粒子−無機質焼結助剤−無機質凝集剤の組み合わせにあっては、セラミックス粒子を主体とし、無機質焼結助剤および無機質凝集剤はそれぞれの役割を発揮する量とするが、セラミックス粒子100重量部に対し、無機質焼結助剤が固形分で 0.5〜20重量部程度、無機質凝集剤が固形分で 0.5〜25重量部程度とすることが多い。
【0041】〈有効成分(B) とセラミックス成分(C) との複合体粒子〉有効成分(B) とセラミックス成分(C) とは、複合体の形態にあることが好ましい。複合体の形態とは、・セラミックス(C) の製造工程の任意の工程において、有効成分(B) を共存させた形態、・セラミックス(C) の層間に、有効成分(B) が取り込まれている形態、・セラミックス(C) の製造が凝集工程を伴う場合、その凝集粒子の間に有効成分(B) が混在している形態、・セラミックス(C) に有効成分(B) が配位している形態などがあげられる。
【0042】セラミックス(C) と有効成分(B) との複合化は、典型的には、セラミックス成分(C) 中の凝集力のある成分が凝集するときまたは凝集前に有効成分(B) を存在させることによりなされる。
【0043】セラミックス成分(C) が含水ケイ酸ゲルを経て得られるシリカゲルであるときは、ケイ酸塩水溶液と酸との混合前、混合時または混合後のゲル化反応完了前に有効成分(B) を添加して、その有効成分(B) をシリカゲル中に含有させることが望ましい。このようにすると、有効成分(B) を含有する状態でセラミックスを凝集させることができる。コロイダルシリカから出発するときは、そのコロイダルシリカ中に有効成分(B) を添加、混合し、溶媒を除去すればよい。
【0044】セラミックス成分(C) が無機質焼結助剤−無機質凝集剤を組み合わせたものである場合は、有効成分(B) を含有する状態でセラミックスを凝集させることが好ましい。例をあげると、無機質焼結助剤の一例としてのリン酸アルミニウムの水溶液に有効成分(B) を粉末であるいは水溶液またはアルコール溶液として混合し、pHを3〜4に調整して、無機質凝集剤の一例としてのコロイダルシリカのコロイド液を混合して系のpHを中性程度にもっていくと、凝集が起こるので、その凝集物をルツボや蒸発皿に移し、乾燥器または電気炉にて乾燥するまで加熱処理する。
【0045】セラミックス成分(C) がセラミックス粒子−無機質焼結助剤−無機質凝集剤を組み合わせたものであるときも、有効成分(B) を含有する状態でセラミックスを凝集させることが好ましい。例をあげると、ケイ酸アルミニウム、アルミナ、チタニア等のセラミックス粒子に無機質焼結助剤の一例としてのリン酸アルミニウムの水溶液を硬練りペースト程度の粘度になるように加えて混練し、続いて有効成分(B) を粉末であるいは水溶液またはアルコール溶液として混合し(あるいはセラミックス粒子に有効成分(B) を混合しておいてから無機質焼結助剤を混練し)、また必要に応じてリン酸アルミニウムの水溶液を追加混合し、pHを3〜4に調整して、無機質凝集剤の一例としてのコロイダルシリカのコロイド液を混合して系のpHを中性程度にもっていくと、凝集が起こるので、その凝集物をルツボや蒸発皿に移し、乾燥器または電気炉にて乾燥するまで加熱処理する。
【0046】〈複合体粒子中の各成分の割合〉複合体粒子中の各成分の割合は、種々に設定できるものの、セラミックス成分(C) と有効成分(B) との合計量を100重量部とするとき、有効成分(B) の割合が1〜70重量部(好ましくは2〜60重量部)で、セラミックス成分(C) がその残余とすることが多い。
【0047】〈対象材料(O) 〉セラミックス成分(C) と有効成分(B) とからなる組成物は、粉体や粒状物あるいはそれを造粒または任意の形状に成形した状態で使用に供することもできるが、以下に述べるように、対象材料(O) の内部または/および表面に含有または/および担持させた状態で使用することも好ましい。このときにも、有効成分(B)は、セラミックス成分(C) との複合体粒子の形態で対象材料(O) の表面または/および内部に担持されていることが望ましい。
【0048】対象材料(O) としては、基材(O1)またはコーティング組成物(O2)があげられる。基材(O1)としては、天然繊維、再生繊維、合成繊維、半合成繊維、あるいはそれから作られる繊維製品、たとえば、原料繊維(鞘−芯型やバイメタル型の複合繊維を含む)、糸(モノフィラメント、マルチフィラメント糸、紡績糸、紡毛糸、カバリング糸等)、パイル、綿(わた)状物、織布、不織布、編布、植毛布など任意であり、また他の材質の繊維や糸との混合品、混紡品、交織品、交編品、引き揃え品などであってもよい。基材(O1)としては、フィルム、シート、ボトル、各種部品などもあげられる。コーティング組成物(O2)としては、塗料、コーティング剤、インク、接着剤、シール材などがあげられる。
【0049】基材(O1)またはコーティング組成物(O2)が、樹脂を主剤とするものあるいは樹脂を被膜形成成分またはバインダー成分とするものであるときの樹脂としては、熱可塑性樹脂、熱硬化型樹脂、常温硬化型樹脂、活性エネルギー線硬化型樹脂などがあげられる。「樹脂」の用語の中には、通常の合成樹脂のほか、エラストマーないしゴムや、セルロース系高分子のような高分子も含まれるものとする。
【0050】基材(O1)が樹脂成形物であるときは、その成形物は、通常の単独の成形物であってもよく、また内側成分Xと外側成分Yとで構成された芯鞘接合型またはバイメタル接合型の複合成形物であってもよい。複合成形物の場合には、内側成分X、外側成分Yの樹脂成分がそれぞれ第1樹脂、第2樹脂からなる。これら第1樹脂と第2樹脂とは、同種の樹脂、異種の樹脂のいずれであってもよい。そして、内側成分Xの第1樹脂および外側成分Yの第2樹脂の少なくとも一方に、有効成分(B) およびセラミックス成分(C) が配合される。
【0051】複合成形物とするときは、その外側成分Yに、有効成分(B) (または有効成分(B) と他の種類の有効成分(B'))とをセラミックス成分(C) と共に(殊に両者の複合体の形態で)内添することが好ましい。
【0052】このとき、内側成分Xには、それ自体では揮散性の大きい有効成分(B) または/およびそれ自体では揮散性の大きい他の種類の有効成分(B')を、セラミックス成分(C) と共にまたはセラミックス成分(C) なしに内添することができる。このようにすると、内側成分Xに内添されている有効成分(B) (または有効成分(B)と他の種類の有効成分(B'))が徐々に複合成形物から揮散または放出されるので、すぐれた徐放性が奏されるからである。
【0053】樹脂、あるいは複合成形物の場合の第1樹脂、第2樹脂としては、溶融成形が可能な樹脂や、溶液成形またはエマルジョン成形が可能な樹脂が用いられる。なお先にも述べたように、「樹脂」の用語の中には、エラストマーないしゴムや、セルロース系高分子のような高分子も含まれるものとする。
【0054】溶融成形の場合の成形法としては、押出成形法、射出成形法、圧縮成形法、トランスファー成形法をはじめとする種々の溶融成形法を採用することができる。溶融成形が可能な樹脂の例は、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体系樹脂、各種耐熱性樹脂、各種高強度樹脂などであり、各種熱可塑性エラストマー、生分解性樹脂も包含される。他の種々の溶融成形用樹脂も使用可能である。
【0055】溶液成形またはエマルジョン成形が可能な樹脂としては、セルロース系高分子(ビスコースレーヨン、アンモニアレーヨン、アセテート、トリアセテート等)、アクリロニトリル系ポリマー、ポリウレタン系ポリマー、ポリビニルアルコール系ポリマー、ポリ塩化ビニリデン系ポリマー、ポリ塩化ビニル系ポリマーなどが例示できる。ある種の高分子(たとえばミヨシ油脂株式会社製の「ランディCPシリーズ」)もエマルジョン成形が可能であるので、ここに言う樹脂として使用することができる。
【0056】〈含有または担持方法〉本発明の機能性材料は、対象材料(O) の内部または/および表面に、上述のセラミックス成分(C) と有効成分(B) とを含有または/および担持させたものである。
【0057】(含有方法)対象材料(O) の内部に有効成分(B) とセラミックス成分(C) とを含有させるときは、基材(O1)用の成形原料(たとえばペレットないし粉粒物段階の成形原料)に有効成分(B) とセラミックス成分(C) とを配合し、ついでそれを押出成形やその他の成形に供する。有効成分(B) の配合量は、たとえば 0.1〜30重量%程度とすることができる。セラミックス成分(C) の配合量は、たとえば 0.1〜60重量%程度とすることができる。一旦有効成分(B) およびセラミックス成分(C) の濃度の高いマスターバッチを作り、それを基材(O1)用の成形原料を適当な割合で混合して溶融成形などの成形に供することもできる。
【0058】基材(O1)用の成形原料に有効成分(B) とセラミックス成分(C) とを配合して成形に供するときは、得られた成形物を水と接触するような使い方をするときであっても、その成形物から容易には有効成分(B) が失われないので、たとえば時々水洗を行うような用途であっても比較的長期にわたり機能性が維持されるという利点がある。
【0059】成形用原料には、もし必要なら、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、滑剤、帯電防止剤、艶消し剤、流動性改善剤、可塑剤、難燃剤などの助剤を内添しておくことができる。特に内添材料を配合した側の樹脂には、特に溶融成形の場合、酸化防止剤等の安定剤と共に、金属石鹸をはじめとする凝集防止性ないし分散性の向上に有効な成形助剤を併用配合して、内添材料の均一分散を確保することが好ましい。また有効成分(B) 種類によっては、その担持性を向上させるため、銅塩、鉄塩、カルシウム塩、チタン塩、アルミニウム塩、銀塩、スズ塩、亜鉛塩、クロム塩、コバルト塩などの金属イオン源を適当量共存させておくこともできる。
【0060】フィラメント状のものを得る場合、成形後は延伸を行うことが多い。延伸倍率に特に限定はないものの、倍率が余りに小さいときは、用途によっては強度が不足する傾向があるので、延伸倍率は3倍以上、殊に4倍以上とするのが通常である。延伸倍率の上限は一般には10倍程度までである。延伸を行うと、フィラメントの表面に本発明の機能性材料が露われやすくなるので、効果が大きくなる。なお、延伸を必要としない用途もあるので、延伸は必須ではない。フィルムまたはシート状のものを得るときも、必要に応じ成形後に延伸を行うことができる。本発明の機能性材料による効果を大きくするには、延伸と共にまたは延伸に代えて、表面粗面化処理も有効である。表面粗面化処理としては、溶剤処理、コロナ放電処理、紫外線照射処理、プラズマ処理、機械的粗面化処理などがある。
【0061】殊に複合成形物である場合、その外側成分Yに、第2樹脂の種類や内添物の量を選択または制御して熱融着性を持たせるようにすれば、熱融着品を得ることができる。たとえば、芯鞘接合型の複合フィラメントや、バイメタル接合型のフィルムを細巾にスリットした線条を用いて、編織物(ネット、織布、編布)や不織布を製造したとき、熱融着によりフィラメントや線条の交叉点を融着することができるので実用時や二次加工時における目ずれを防止することができ、あるいはそのような編織物や不織布を枠体などに熱融着により固定することができる。
【0062】対象材料(O) がコーティング組成物(O2)であるときは、そのコーティング組成物(O2)の調製時に有効成分(B) とセラミックス成分(C) とを好ましくはそれらの複合体粒子の形で配合すればよい。他の成分は、被膜形成成分、媒体、添加剤などである。コーティング組成物(O2)を用いるときは、コーティング層を2層以上とし、そのうちの少なくとも1層、殊に最上層にこのコーティング組成物(O2)を使用する態様も好ましい。
【0063】このときのコーティング組成物(O2)中の本発明の機能性材料の割合は、固形分基準で、有効成分(B) とセラミックス成分(C) との合計量が 0.2〜90重量%(殊に1〜80重量%)とすることが多い。有効成分(B) とセラミックス成分(C)との比率は、先に述べた如くである。
【0064】対象材料(O) がコーティング組成物(O2)であるときは、先の複合成形物の場合のように、内側成分Xと外側成分Yとで構成された2層以上の複合塗膜とすることも好ましい。
【0065】複合塗膜とするときは、その外側成分Yに、有効成分(B) (または有効成分(B) と他の種類の有効成分(B'))とをセラミックス成分(C) と共に(殊に両者の複合体の形態で)内添することが好ましい。
【0066】このとき、内側成分Xには、それ自体では揮散性の大きい有効成分(B) または/およびそれ自体では揮散性の大きい他の種類の有効成分(B')を、セラミックス成分(C) と共にまたはセラミックス成分(C) なしに内添することができる。このようにすると、内側成分Xに内添されている有効成分(B) (または有効成分(B)と他の種類の有効成分(B'))が徐々に複合塗膜から揮散または放出されるので、すぐれた徐放性が奏されるからである。
【0067】(担持方法)対象材料(O) が繊維などの基材(O1)であるときは、有効成分(B) およびセラミックス成分(C) の担持は、次のようにしてなされる。
【0068】第1の担持方法は、バインダーを用いて、有効成分(B) およびセラミックス成分(C) を基材(O1)に付着担持させるものである。セラミックス成分(C) が付着力のある成分を含むときは、その成分をバインダー代わりに用いることもできる。担持は、浸漬、コーティング、スプレーなどの手段により行うことができる。
【0069】第2の担持方法は、基材(O1)に、有効成分(B) およびセラミックス成分(C) を染着法(染色類似の方法、以下同様)により担持させるものである。このときの基材(O1)は、特に繊維または繊維製品の形状にあることが望ましい。セラミックス成分(C) は、有効成分(B) との組成物の形で、あるいは有効成分(B) の染着担持とは別の段階で(ただし終局的にはセラミックス成分(C) と有効成分(B) とが混在した形態となるように)担持させることができる。
【0070】基材(O1)に有効成分(B) およびセラミックス成分(C) を染着法により担持させるにあたっては、特に有効成分(B) の染着を図るために、キャリア剤、フィックス剤、カチオン化剤、還元剤等に属する助剤、媒染剤などを使用することができる。
【0071】染着処理は、有効成分(B) およびセラミックス成分(C) 、助剤、媒染剤などを一緒にまたは別々に含む浴中で、基材(O1)を同時にまたは逐次的に処理することによりなされる。助剤、媒染剤などを一緒に含む浴中で浴処理を行う場合、2以上の浴に分けて浴処理を行うこともできる。別々の浴を用いる場合、浴処理の順序は任意である。浴比は、基材(O1)の重量に対し5〜100倍程度、浴温は30〜140℃程度、処理時間は10分〜3時間程度とすることが多いが、必ずしもこの範囲に限られるものではない。浴処理を100℃を越えるような高温条件下に行うときには、加圧下での浴処理となるので、加圧型密閉染色機を用いるのが通常である。浴処理を行う前に、もし必要なら、基材(O1)(殊に繊維または繊維製品)の糊抜き、精練、漂白などを行っておくことができる。浴処理後の基材(O1)は、必要に応じ、酸洗浄やアルカリ洗浄、あるいはソーピングや水洗などの後処理を行ってから、自然乾燥または熱風乾燥する。
【0072】〈含有および担持方法の組み合わせ〉上述の含有方法および担持方法は、これらを組み合わせることもできる。たとえば、基材(O1)に有効成分(B) およびセラミックス成分(C) を含有させると共に、基材(O1)に有効成分(B) およびセラミックス成分(C) を担持させる如くである。なお、含有方法および担持方法のうちの一方は、有効成分(B) 、セラミックス成分(C) のうちの一方のみの含有または担持とすることもできる。
【0073】〈用途〉上記の機能性材料は、飲料や給水用の水、うがい用の水、ペット用の水、浴用の水、料理用の水、洗濯用の水、鑑賞魚用の水、食器や食材洗浄用の水、洗顔用の水、化粧水用の水、トイレットの流し水、プール用の水、生け花や園芸用の水などを浄化する浄水材料、ペット用の砂または砂代替物、フィルタ材料(空調機・空気清浄機・掃除機・クリーンルーム用のフィルタ、浄水フィルタ等)、ファンやファン周りの成形物、冷蔵庫の内壁パネル、衣類(衣服、芯地、裏地、エプロン、靴下、足袋等)、履物(靴、スリッパ、靴中敷等)、身回り品(タオル、スカーフ、マフラー、ベルト、帽子、手袋、テーブルクロス、傘地、かばん、バッグ、財布等)、日用品・台所用品(歯ブラシ、洋服ブラシ、ヘアブラシ、タワシ、食器洗い、雑巾、フキン、垢こすり、食器乾燥器およびその部品等)、医療用品・福祉関連用品・生理用品・衛生材料、(手術着、白衣、ベッドマット、マスク、包帯、ガーゼ、縫合糸、吸収材、創傷保護材、オムツ、各種生理用品等)、化粧用部材(パフ、化粧用ブラシ等)、インテリア製品・内装品・家具(ホットカーペット、カーペット、カーテン、椅子張り地、網戸、バスマット等)、室内の内装材(壁用シート、床材等)、ホルマリン・アセトアルデヒド等のVOC(揮発性有機化合物)によるシックハウス症候群防止用や、MCS(多種類化学物質過敏症)防止用の諸材料(壁装材、繊維板、クロス等)、建材、寝具(ふとんわた、シーツ、布団カバー、毛布、マット、枕カバー、座布団等)、スポーツ用品(スポーツ着等)、車内装品(車用カバーシート、シートクロス、天井材、床材等)、浴室・トイレタリー用品、ペット用品、包装材料などである。包装材料(食品包装用のフィルム、シート、ボトル、トレイ等、家電製品包装用フィルム、堆肥バッグ)、鮮度保持用フィルム・シート、緩衝材、買物袋、ゴミ袋、包装紙、その他産業用および民生用(テント、コンベアベルト、ホース、ロープ、幌、帆布、養生シート、植生用ネット・マット・不織布、工事用ネット、漁網、延縄、海苔網、釣り糸、防鳥網、防虫網、防獣網、ろ過布、抄紙機用ドライキャンバス、ヘルメット用汗取り、掃除機用アタッチメントブラシ、モップ、ぬいぐるみ、研磨ブラシ、縫い糸、蚊帳等、おしぼり、カード類、使い捨て食器、文具、日用雑貨等)
農業用フィルム、農業用簡易被覆材、寒冷紗、結束テープ、防草袋、防草ネット、植木用ネット、防根シート、育苗床・ポット、塗料、コーティング剤、インク、接着剤、シール材、化粧料、をはじめとする多種の用途に有用である。ただし、上に例示したもの以外の種々の用途に用いることもできる。
【0074】
【実施例】次に実施例をあげて本発明をさらに説明する。「部」、「%」とあるのは重量基準で表わしたものである。
【0075】〈各成分の準備〉有効成分(B) として、次のものを準備した。
・(B1): ティートリー精油・(B2): パイン精油・(B3): クローブ精油・(B4): セージ精油・(B5): ナツメグ精油・(B6): イチョウ葉抽出物・(B7): モミ殻抽出物・(B8): タマネギ抽出物・(B9): ナンキョウ抽出物・(B10):カフィライム抽出物・(B11):グァバ茶抽出物・(B12):配糖体シニグリンを含む洋ガラシ抽出物・(B13):ヒアルロン酸・(B14):高分子多糖類β−D−グルカンを含むアガリスク茸抽出物・(B15):しら子蛋白(プロタミン)
・(B16):卵白リゾチーム・(B17):ポリアミノ酸・(B18):N−ステアリル−L−グルタミン酸の銀塩・(B19):玄米由来のγ−アミノ酪酸・(B20):麹酸(5−オキシ−2−オキシメチル−γ−ピロン)
・(B21):紅麹分解物・(B22):L−アスコルビン酸・(B23):カフェイン・(B24):コーヒー豆抽出・(B25):ナナカマド抽出物・(B26):シコン抽出物・(B27):モウソウチク抽出物・(B28):クマザサ抽出物・(B29):ビタミンD3【0076】他の種類の有効成分(B')として、次のものを準備した。
・(B'1):茶カテキン30%品・(B'2):純度70%の茶サポニン・(B'3):ラベンダー抽出物・(B'4):ユーカリ抽出物・(B'5):ハッカエキス・(B'6):アリルイソチオシアネート・(B'7):メントール・(B'8):紅花抽出物【0077】セラミックス成分(C) の原料として、次のものを準備した。
・(C1): ケイ酸塩水溶液(水ガラス)
・(C2): リン酸アルミニウムおよびコロイダルシリカ・(C3): シリカ、リン酸アルミニウムおよびコロイダルシリカ【0078】〈複合体粒子の製造〉下記のその1、その2、その3に従って、複合体粒子を製造した。
(その1)セラミックス成分(C) の原料のうち(C1)については、0℃に保った1N硫酸溶液に有効成分(B) (または有効成分(B'))を添加し、また別途1N水ガラス溶液を調製した。ついで、前記複合体を含有する1N硫酸溶液を激しく撹拌しながら、数分かけて1N水ガラス溶液を滴下した。このときの反応液は5〜7℃となった。混合液を流水にて1日洗浄してから、水分をよく切り、ついで細かく砕き、50〜60℃の温度をかけながら乾燥器中で真空乾燥し、粉末状の複合物を得た。
【0079】(その2)セラミックス成分(C) の原料のうち(C2)については、濃度25%のリン酸アルミニウム水溶液200部に有効成分(B) (または有効成分(B'))を混合し、pHを3〜4に調整して、コロイダルシリカのコロイド液(固形分40%)の130部を加えて混合し、pHを中性にもっていった。スラリーは徐々に凝集していったので、ハンドリングが可能なうちに蒸発皿(またはルツボ)に移し、恒温乾燥器または電気炉で加熱し、100〜300℃で乾燥し、加熱処理した。これにより硬い不定形の凝集体が得られたので、それを自動乳鉢(またはボールミル)で微粉砕し、篩で分級して100〜325メッシュの粒度のものを取得した。ついでこの凝集体の粒子を恒温乾燥器または電気炉で加熱処理した。
【0080】(その3)セラミックス成分(C) の原料のうち(C3)については、平均粒径325メッシュアンダーのシリカ400部と、有効成分(B) (または有効成分(B'))とを乾式混合した後、濃度25%のリン酸アルミニウム水溶液200部を添加しながら硬めに混練してペーストを得、このペーストにコロイダルシリカのコロイド液(固形分40%)50部を混合して、pHを中性にもっていった。この時点で徐々に凝集が起きてくるので、ハンドリングできるうちにルツボに移し、乾燥後、100〜300℃で脱水、加水分解させた。これを微粉砕した。
【0081】複合体粒子の製造条件を下記の表1に示す。
【0082】
【表1】

【0083】〈対象材料(O) への複合体粒子の含有〉〈材料の準備〉第1樹脂(R1)、第2樹脂(R2)として、いずれも融点128℃の同種のポリプロピレンを用いた。
【0084】実施例1〜13第2樹脂(R2)に、少量の酸化防止剤および凝集防止剤(分散剤)と共に、上記の方法で得た複合体粒子を配合して溶融押出すると共にペレット化した。このようにして得たペレットを外側成分(鞘成分)Yとして用いた。
【0085】第1樹脂(R1)に、少量の酸化防止剤および凝集防止剤(分散剤)と共に、上記の方法で得た複合体粒子または有効成分(B), (B') を配合して溶融押出すると共にペレット化した。このようにして得たペレットを内側成分(芯成分)Xとして用いた。なお第1樹脂(R1)については、そのペレットをそのまま内側成分(芯成分)Xとして用いる場合についても実施した。
【0086】複合ダイを備えた2台の押出機により、外側成分(鞘成分)Yについては第2樹脂(R2)の融点より約75℃高い温度条件、内側成分(芯成分)Xについても第1樹脂(R1)の融点より約75℃高い温度条件をそれぞれ使用して共押出成形し、ついで延伸することにより、芯鞘型の複合フィラメント(複合成形物)を得た。次に、この複合フィラメントから不織布を製造した。条件を表2に示す。
【0087】比較例1〜7第2樹脂(R2)への複合体粒子の内添を省略し、代りに有効成分(B1)〜(B7)を内添したほかは、上述の成形例と同様にして共押出し、ついで延伸することにより、複合フィラメントを得、ついで不織布を製造した。条件を表2に併せて示す。なお、実施例4,5および実施例12,13においては、内側成分Xとなる第1樹脂(R1)に、有効成分(B), (B') をそのまま(セラミックス成分(C) との複合体粒子の形態ではなく)配合してある。
【0088】
【表2】
内側成分X 外側成分Y 第1樹脂 複合体粒子 第2樹脂 複合体粒子 比較例1 (R1)50部 - - (R2)46部 - 4部 (B1) 比較例2 (R1)50部 - - (R2)46部 - 4部 (B2) 比較例3 (R1)50部 - - (R2)46部 - 4部 (B3) 比較例4 (R1)50部 - - (R2)46部 - 4部 (B4) 比較例5 (R1)50部 - - (R2)46部 - 4部 (B5) 比較例6 (R1)50部 - - (R2)46部 - 4部 (B6) 比較例7 (R1)50部 - - (R2)46部 - 4部 (B7) 実施例1 (R1)50部 - - (R2)40部 No.1 10部 (B1) 実施例2 (R1)50部 - - (R2)40部 No.1 10部 (B2) 実施例3 (R1)50部 - - (R2)40部 No.1 10部 (B3) 実施例4 (R1)46部 - 4部 (B'3) (R2)40部 No.1 10部 (B4) 実施例5 (R1)46部 - 4部 (B'4) (R2)40部 No.1 10部 (B5) 実施例6 (R1)40部 No.4 10部 (B'5) (R2)40部 No.1 10部 (B6) 実施例7 (R1)40部 No.4 10部 (B'6) (R2)40部 No.1 10部 (B7) 実施例8 (R1)40部 No.4 10部 (B'7) (R2)40部 No.1 10部 (B8) 実施例9 (R1)40部 No.4 10部 (B'8) (R2)40部 No.1 10部 (B9) 実施例10 (R1)40部 No.1 10部 (B1) (R2)40部 No.1 10部 (B10) 実施例11 (R1)40部 No.4 10部 (B'6) (R2)40部 No.1 10部 (B11) 実施例12 (R1)46部 - 4部 (B1) (R2)40部 No.2 10部 (B1) 実施例13 (R1)46部 - 4部 (B1) (R2)40部 No.3 10部 (B1) 【0089】〈溶出試験、揮散試験〉上記で作製した不織布を常温の水中に3時間浸漬してから一旦取り出して自然乾燥した後、もう一度水中に3時間浸漬してから取り出して自然乾燥し、重量減を調べた。また、上記で作製した不織布を温度40℃の環境下に8時間放置後、さらに1晩室温に放置する試験を行い、重量減を調べた。試験前の初期値ですでにマイナス値となっているのは、4%または8%添加した有効成分が成形工程において揮散によるロスしているからである。結果を表3に示す。表には、有効成分(B), (B') のにおいがどの程度感じられるかどうかについても、●(強すぎて不快感を伴う)、○(やや強いが不快感を伴なわない)、□(中〜弱)、△(さらに弱い)、×(ほとんど感じられない)の符号で付記した。
【0090】
【表3】

【0091】表3から、比較例においては、成形時のロスが多い上、溶出試験、揮散試験後には有効成分(B), (B') のほとんどが消失していることがわかる(残存しているものは主として不揮発性の夾雑物)。一方、実施例においては、成形時のロスが抑えられる上、溶出試験、揮散試験によっても有効成分(B), (B') の溶出または揮散が効果的に抑制され、効果が持続することがわかる。
【0092】実施例14〜31アクリル系の第2樹脂(R2)を塗膜形成成分とする塗布液に上記の方法で得た複合体粒子を配合して、外側成分Y用の塗布液を調製した。同様のアクリル系の第1樹脂(R1)を塗膜形成成分とする樹脂液に上記の方法で得た複合体粒子または有効成分(B), (B') を配合して、内側成分X用の塗布液を調製した。
【0093】ナイロン繊維製の細手でのモノフィラメント糸を、まず内側成分X用の塗布液中を通してから乾燥し、ついで外側成分Y用の塗布液中を通してから乾燥し、最後にキュアを行った。これにより、モノフィラメント糸の表面に、内側成分Xおよび外側成分Yからなる2層の構造の複合塗膜が形成された。条件を表4に示す。
【0094】比較例8〜25外側成分Y用の塗布液への複合体粒子の配合を省略し、代りに実施例14〜31に対応する有効成分(B12) 〜(B29) のみを5部宛内添したほかは、上記と同様にして塗布を行い、複合塗膜を形成した。条件を表4に併せて示す。表4には、比較例n(比較例8〜25)の欄に処方をまとめて記載してある((Bn)は、(B12) 〜(B29) )。
【0095】
【表4】
内側成分X 外側成分Y 第1樹脂 複合体粒子 第2樹脂 複合体粒子 比較例n (R1)50部 - - (R2)45部 - 5部 (Bn) 実施例14 (R1)50部 - - (R2)30部 No.1 20部 (B12) 実施例15 (R1)50部 - - (R2)30部 No.1 20部 (B13) 実施例16 (R1)50部 - - (R2)30部 No.1 20部 (B14) 実施例17 (R1)50部 - - (R2)30部 No.1 20部 (B15) 実施例18 (R1)50部 - - (R2)30部 No.1 20部 (B16) 実施例19 (R1)30部 No.4 20部 (B'6) (R2)30部 No.1 20部 (B17) 実施例20 (R1)30部 No.1 20部 (B1) (R2)30部 No.1 20部 (B18) 実施例21 (R1)30部 No.4 20部 (B'1) (R2)30部 No.1 20部 (B19) 実施例22 (R1)30部 No.4 20部 (B'2) (R2)30部 No.1 20部 (B20) 実施例23 (R1)30部 - 20部 (B'3) (R2)30部 No.1 20部 (B21) 実施例24 (R1)30部 - 20部 (B'4) (R2)30部 No.1 20部 (B22) 実施例25 (R1)30部 - 20部 (B1) (R2)30部 No.1 20部 (B23) 実施例26 (R1)30部 - 20部 (B1) (R2)30部 No.1 20部 (B24) 実施例27 (R1)30部 - 20部 (B1) (R2)30部 No.1 20部 (B25) 実施例28 (R1)30部 - 20部 (B1) (R2)30部 No.1 20部 (B26) 実施例29 (R1)30部 - 20部 (B1) (R2)30部 No.1 20部 (B27) 実施例30 (R1)30部 - 20部 (B1) (R2)30部 No.1 20部 (B28) 実施例31 (R1)30部 - 20部 (B1) (R2)30部 No.1 20部 (B29)【0096】先に述べたのと同様の溶出試験を行った後、有効成分(B) (またはこれと有効成分(B'))の効果が残っているかどうかを調べたところ、実施例14〜31においては重量の減少が小さく、対応する比較例8〜25においては重量の減少が著しいことが判明した。
【0097】(抗カビ試験)実施例1、12および比較例1の溶出試験および揮散試験の前後の不織布につき、次に述べる簡易的な抗カビ試験を実施した。すなわち、無機塩寒天培地を不織布サンプルに塗布し、そこに黒カビ菌株の胞子懸濁液を噴霧し、35℃、95%RHの条件下に7日間放置し、カビの生育状態とカビ抵抗性を調べた。
【0098】結果を表5に示す。判定は次の通りである。表中、カビ抵抗性の「3−2」は、2の評価には入るもののカビの生育面積が3に近いものの意味である。
・カビの生育− :カビの生育を認めない。
± :わずかに生育を認めた。
+→++++:この順にカビの生育が著しい。
・カビ抵抗性1 :カビの生育は試料面積の1/3以上。
2 :カビの生育は試料面積の1/3以内。
3 :カビの生育を認めない。
【0099】
【表5】
実施例1 実施例12 比較例1 カビ カビ カビ カビ カビ カビ の生育 抵抗性 の生育 抵抗性 の生育 抵抗性 試験の前 - 3 - 3 - 3 溶出試験後 + 3-2 + 3-2 ++++ 2 加熱試験後 + 3-2 + 3-2 ++++ 2 【0100】
【発明の効果】本発明の機能性材料にあっては、ティートリー精油をはじめとする特定の有効成分(B) (またはこれと他の種類の有効成分(B'))とセラミックス成分(C) との組成物からなり、これを基材(O1)またはコーティング組成物(O2)からなる対象物(O) に含有または担持させた機能性材料とすることができる。
【0101】この機能性材料にあっては、セラミックス成分(C) と有効成分(B), (B') との協働作用により、有効成分(B), (B') の機能が制御可能に発揮され、しかもその機能は、有効成分(B), (B') 自体が揮散しやすいものであったり水と接触したときに溶出しやすいものであっても、長期にわたり持続される。つまり、徐放性が得られ、かつその徐放性の程度を目的に応じて自在にコントロールすることができる。
【0102】特に、内側成分Xと外側成分Yとの複合成形物または複合塗膜とする構造を採用するときは、その内側成分Xと外側成分Yに内添する有効成分(B), (B') を種々に選択することができる。また、内側成分Xに揮散または溶出しやすい成分(B), (B') を含有させることができるので、揮散または溶出量を自在にコントロールできる。たとえば、外側成分Y中の有効成分(B), (B') により主たる機能や即効的機能を発揮させ、一方内側成分X中の有効成分(B), (B') により、揮散量を制御したリラクシゼーション効果、有効成分(B), (B') の補給作用、機能の持続効果を発揮させることができる。
【0103】よって、本発明は、生活環境の総合的な改善を達成する機能性材料として有用である。
【出願人】 【識別番号】596087812
【氏名又は名称】株式会社エルブ
【出願日】 平成13年12月25日(2001.12.25)
【代理人】 【識別番号】100087882
【弁理士】
【氏名又は名称】大石 征郎
【公開番号】 特開2002−316909(P2002−316909A)
【公開日】 平成14年10月31日(2002.10.31)
【出願番号】 特願2001−391848(P2001−391848)