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【発明の名称】 植物に対する有害生物の防除方法及びそれに使用される材料
【発明者】 【氏名】謝式 ▲半▼▲い▼

【氏名】黄 睿志

【要約】 【課題】自然分解可能な福寿蝶防除材の提供。

【解決手段】植物に対する有害生物の防除方法に関し、自然分解可能な基材を提供するステップと、一種以上の有害生物の抑制又は有害生物を消滅する活性物質を自然分解可能な基材に添加するステップと基材を栽培植物の播種材料上に敷設するステップとを備えてなる方法。また農作物に対する福寿螺危害の防除方法に関し、殺螺剤を自然分解可能な基材に添加するステップと、殺螺剤を含む基材を栽培植物の播種材料上に平に敷くステップとを備えてなる方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】植物に対する有害生物の防除方法であって、自然分解可能な基材を提供するステップと、少なくとも一種の、有害生物の生長を抑制又は有害生物を消滅する活性物質を前記自然分解可能な基材に添加するステップと、前記基材を栽培植物の播種材料上に敷設するステップと、を備えてなる植物に対する有害生物の防除方法。
【請求項2】前記有害生物を抑制又は有害生物を消滅する活性物質はSDS(sodium dodecyl sulfate)であることを特徴とする請求項1記載の有害生物の防除方法。
【請求項3】前記自然分解可能な基材は紙蓆、不織布及び分解可能な高分子重合物からなる群より一つ選ばれたものであることを特徴とする請求項1記載の有害生物の防除方法。
【請求項4】農作物に対する福寿螺危害の防除方法であって、殺螺剤を自然分解可能な基材に添加するステップと、前記殺螺剤を含む基材を栽培植物の播種材料上に平に敷くステップと、を備えてなる福寿螺危害の防除方法。
【請求項5】前記殺螺剤はSDS(sodium dodecyl sulfate)であることを特徴とする請求項4記載の福寿螺危害の防除方法。
【請求項6】前記SDS(sodium dodecyl sulfate)を接着剤と均一に混合した後、これを前記自然分解可能な基材上に塗布し、室温下で風乾させて前記自然分解した基材に添加し、前記粘着剤はCMC(carboxymethyl cellulous sodium salt)である、ことを特徴とする請求項5記載の福寿螺危害の防除方法。
【請求項7】前記SDS(sodium dodecyl sulfate)の使用量は100ppmよりも大きく、好ましくは500〜10000ppmに介在し、前記自然分解可能な基材はさらに同時に雑草の生長を防止できるフォトレジスタンスの性質を有する、ことを特徴とする請求項5記載の福寿螺危害の防除方法。
【請求項8】農作物に対する福寿螺危害の防除に適用される自然分解可能な基材であって、前記基材を栽培水稲の播種材料上に平らに敷いて、該福寿螺に対する防除効果を達成できる殺螺剤を含んでなる、ことを特徴とする自然分解可能な基材。
【請求項9】さらに、同時に雑草の成長を防止できるフォトレジスタンスの性質を有し、前記基材の厚さは0.2ないし0.3mmである、ことを特徴とする請求項8記載の自然分解可能な基材。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は植物に対する有害生物の防除方法に関し、特に水稲に対する福寿螺の危害を防除する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、農業生産の有害生物に対する管理過程においては常に病虫害及び雑草の問題に面している。特に福寿螺が不当に台湾に引入れられてから、生態環境のバランスに対して大きな影響を及ぼしている共に、その繁殖力が非常に強く、水田での田植初期によく全株の苗が食い潰されてしまい、水稲生産の厳重な損失を引起していた。目前ではいずれも化学薬剤であるフェンチンアセテートを使用して害中防除を行っているが、当該薬剤における重金属が土壌に累積して汚染性土壌となっている状態なので全面的禁用に面する日も近い将来であることから、それに代る防除方法の開発が嘱目されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】さらに、現在農業生産上に使用されている資材は大部分がプラスチック材質の製品であり、使用が便利かつ廉価という利点を有しているので広く応用されているが、農業永続経営の理念について言えば、その最大なる欠点は自然分解ができず、回収及び廃棄物処理等の問題が生じ、生態環境の累積汚染を来たすことが予見されている。したがって、他の代用品を開発してこれら農業資材に代ることは、経済利益及び環境保護の上で先駆性の目標を有している。そしてさらに病害の防除機能と結合することができれば、より一歩進んで研究することに値する目標である。このようにすると農民の選択使用の意欲を増加できると共に、農薬の環境汚染に対する衝撃を改善でき、農業の永続経営に寄与できる。
【0004】
【課題を解決するための手段】したがって、本発明は上記のような問題点を解決するために実験と研究を重ねた結果、ついに本発明の植物に対する有害生物の防除方法及びそれに使用される材料を創作した。
【0005】そこで、本発明の主たる目的は農民の選択使用の意欲を増加できると共に農薬の環境汚染に対する衝撃を改善でき、農業の永続に寄与できる、植物に対する有害生物の防除方法及びそれに使用される材料を提供することにある。
【0006】本発明は上記目的を達成するために以下のように定義されている。すなわち、【0007】請求項1の発明は植物に対する有害生物の防除方法であって、自然分解可能な基材を提供するステップと、少なくとも一種の、有害生物の生長を抑制又は有害生物を消滅する活性物質を前記自然分解可能な基材に添加するステップと、前記基材を栽培植物の播種材料上に敷設するステップと、を備えてなる。
【0008】請求項2の発明は上記請求項1記載の植物に対する有害生物の防除方法において、前記有害生物の生長を抑制又は有害生物を消滅する活性物質がSDS(sodiumdodecyl sulfate)であることを特徴とする。
【0009】請求項3の発明は上記請求項1記載の植物に対する有害生物の防除方法において、前記自然分解可能な基材が紙蓆、不織布及び分解可能な高分子重合物からなる群より一つ選ばれたものであること特徴する。
【0010】請求項4の発明は農作物に対する福寿螺危害の防除方法であって、殺螺剤を自然分解可能な基材に添加するステップと、前記殺螺剤を含む基材を栽培農作物の播種材料上に平に敷くステップと、を備えてなる。
【0011】請求項5の発明は上記請求項4記載の植物に対する福寿螺危害の防除方法において、前記殺螺剤がSDS(sodium dodecyl sulfate)であることを特徴とする。
【0012】請求項6の発明は上記請求項5記載の植物に対する福寿螺危害の防除方法において、前記SDS(sodium dodecyl sulfate)を粘着剤と均一に混合した後、これを前記自然分解可能な基材上に塗布しかつ、室温下で風乾させて前記自然分解した基材に添加し、前記粘着剤はCMC(carboxymethyl cellulous sodium salt)である、ことを特徴とする。
【0013】請求項7の発明は上記請求項5記載の植物に対する福寿螺危害の防除方法において、前記SDS(sodium dodecyl sulfate)の使用量が100ppmよりも大きく、好ましくは500〜10000ppmに介在する、ことを特徴とする。
【0014】ちなみに、前記殺螺剤は被覆剤で被覆された後、前記自然分解可能な基材上に添加されることにより、該殺螺剤が植種材料材料に釈放される時間を延長すると共に、迅速に分解されるのを回避する。該被覆剤は重合物であってもよい。
【0015】また、本発明によれば上記請求項4記載の植物に対する福寿螺危害の防除方法において、【0016】前記自然分解可能な基材が紙蓆、不織布又は分解可能な高分子重合物より製造される薄層であり、この薄層の厚さは好ましくは0.2〜0.3mmの間に介在し、前記自然分解可能な基材はさらに同時に雑草の成長を防止できるフォトレジスタンスの性質を有する。
【0017】請求項8の発明は農作物に対する福寿螺危害の防除に適用される自然分解可能な基材であって、前記基材を栽培水稲の播種材料上に平に敷いて、該福寿螺に対する防除効果を達成できる殺螺剤を含んでなることを特徴とする。
【0018】請求項9の発明は上記請求項8記載の自然分解可能な基材において、さらに同時に雑草の成長を防止できるフォトレジスタンスの性質を有し、前記基材の厚さは約0.2ないし0.3mmである、ことを特徴とする。
【0019】本発明の他の目的は、農作物に対する福寿螺危害の防除に適用される自然分解可能な基材を提供することにあり、そして該基材を栽培水稲の播種材料上に平に敷いて、福寿螺の防除効果を達成できる殺螺剤を含む。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について詳しく説明する。
【0021】上記に説明されたように、本発明は植物に対する有害生物の防除方法を提供するものであって、自然分解可能な基材を提供するステップと、少なくとも一種の有害生物の生長を抑制又は有害生物を消滅する活性物質を前記自然分解可能な基材に添加するステップと、前記基材を栽培植物の植種材料に敷設するステップとを備えてなることを特徴とする。
【0022】その中、この自然分解可能な基材は好ましくは紙蓆、不織布又は自然分解可能な高分子重合物により製造された薄層である。
【0023】そして該自然分解可能基材は同時に雑草の生長を防止できるフォトレジスタンスの性質を有している。
【0024】以下、紙蓆にSDS(sodium dodecyl sulfate)を添加して水田が福寿螺に侵害されるのを防治する方法を一例として、本発明のアイディア及び特徴をより詳しく説明する。
【0025】SDSは福寿螺の幼螺、成螺及び卵のいずれに対しても致死させる効力を有しているので防除の効果を達成することができる。このSDSを紙蓆中に添加すると、同時に福寿螺に対して防除効果を生ずると共に、土壌の汚染問題となるのを解消することができる。SDSの紙蓆への添加方法は1リットルの水に250グラムのCMC(carboxymethyl cellulous sodium salt)を混ぜてガム状の水溶液に精製した後、エナメル・ブラシで所定のサイズに裁断した紙蓆上に塗布し、しかる後室温下で風乾して完成される。1m毎に約400ミリリットルを要するので、1cm毎に0.01グラムのSDSが存在すると、水田に5cm高さの水を灌漑する場合、SDS濃度は2000ppmとなる。また、粘着剤としてCMSを使用すると、SDSが平均的に紙蓆上に付着され、浸水した後、CMSが水溶性であるので溶解した時SDSをも溶解する。勿論、スプレー方式で直接紙蓆に添加してもよい。
【0026】上記の添加方法を裏付けるために以下のテストを行った。
【0027】実験室でのテスト【0028】それぞれ不同濃度のSDS溶液を配合して使用に備える。永豊餘(株)製の紙蓆を直径9cmの円形紙板に剪断し、それぞれ2ミリリットルのSDS溶液を吸い取って円形紙板上に点滴し吸収された後、ベーカー(30℃)に入れてベーキーグし、使用に備える。そして壌土を取りこれに水を水田の含水率までに加え、直径9cmのガラス培養皿に各皿50グラムづつ装入する。しかる後、上記風乾した含SDSの円形紙板を土面上に平に敷き、水を10ミリリットル加え、各皿に10個の福寿螺を入れ、室温中に置いて観察し、SDS処理をしなかった円形紙板及び円形紙板を貼付しない場合の処理を対照組とした。
【0029】水田でのテスト【0030】水田を整地した後、辺長11mの正方形テスト区を辺長1.5m方形の16小区に分割し、各小区の間に1m幅の通路を空けた。そしてそれぞれ以下の処理を行った。
【0031】(1)SDSの紙蓆への添加処理【0032】5000ppmのSDS水溶液に精製し、噴霧器で所要サイズに剪断した紙蓆に1m毎に400ミリリットルをスプレーした後、室温下で風乾して使用に備えた。そして、稲の苗を土壌中に計25束(束毎に5株)を移植し、SDSを添加してある紙蓆を土壌の上へカバーした。
【0033】(2)SDSの直接スプレー【0034】稲の苗を上記のテスト小区に計25束(束毎に5株)を移植し、田植え後100ppmSDS水溶液をテスト小区ごとに50ミリリットルを施した。
【0035】(3)殺螺剤処理【0036】稲の苗を上記のテスト小区に計25束(束毎に5株)を移植し、田植え後福寿螺防除用殺螺剤の70%可湿性紛剤を、各テスト小区毎に0.09グラムを施した。以上の処理を4回繰り返すと共に、SDS及び殺螺剤処理を施さなかったものを対照組とする中に、保護通路、殺螺剤処理組及び対照組は殺草剤1.8%を粒剤に混和して雑草を防除した。
【0037】SDS溶液処理による、雑草防除・カバー用紙蓆の福寿螺に対する防除効果のテストにおいて、SDS濃度が増加すれば福寿螺への傷害率も増加することを見出した。第1回のテストにおいて、SDS濃度が2000ppmの時、表1に示されるように福寿螺への傷害率は20.00%である。
【表1】

【0038】第2回のテストではSDS濃度を増加し比較的小さい福寿螺でテストを行ったところ、福寿螺に対する致死率が表2に示すように100.00%に達した。
【表2】

【0039】上記を総合した結果から分るように、本発明に使用された界面活性剤(SDS)は台湾水稲を厳重に危害する福寿螺に対して有効かつ極大な応用価値を有する殺螺剤であると共に稲株の育成に不利な影響を見受けない。実験の過程にも、殺螺作用の他に福寿螺卵の孵化に対して顕著な抑制効果を奏していることが発見された。さらには、SDSは自然界で分解可能なので、残毒が生態環境を危害する虞がない。本発明に使用された自然分解可能な基材(例えば紙蓆)自体が雑草防除の効果を有している他、土壌汚染の問題を引起すようなこともない。他に本発明はさらにSDSを自然分解可能な基材と配合して使用するので、雑草防除と殺螺との二重効果を有すると共に、農薬の環境汚染に対する衝撃を改善でき、省時、省事によりコストダウンの経済効果を発揮することができる。
【0040】本発明は上記の実施の形態に限定されるものでなく、特許請求の範囲を逸脱しないかぎり、当業者による変更、修飾、置換はいずれも本発明の技術的範囲に属する。
【出願人】 【識別番号】501149592
【氏名又は名称】永豊餘造紙股▲ふん▼有限公司
【出願日】 平成13年4月13日(2001.4.13)
【代理人】 【識別番号】100062225
【弁理士】
【氏名又は名称】秋元 輝雄
【公開番号】 特開2002−308709(P2002−308709A)
【公開日】 平成14年10月23日(2002.10.23)
【出願番号】 特願2001−115109(P2001−115109)