| 【発明の名称】 |
鮮度液及びその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】鈴木俊行
【氏名】角田豊
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| 【要約】 |
【課題】生体組織を活性化させる鮮度液を提供すること。
【解決手段】生体組織へ作用する鮮度液において、深度の異なる少なくとも2種類の海洋深層水と多糖類と精製水を混合してあり、海洋深層水は、0.01〜0.001重量%であり、多糖類は、0.01〜0.001重量%である鮮度液及びその製造方法。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】生体組織へ作用する鮮度液において、深度の異なる少なくとも2種類の海洋深層水と多糖類と精製水を混合してあり、海洋深層水は、0.01〜0.001重量%であり、多糖類は、0.01〜0.001重量%であることを特徴とする鮮度液。 【請求項2】請求項1に記載の鮮度液において、第1海洋深層水は、深度600mの海洋深層水であり、0.008〜0.0005重量%であり、第2海洋深層水は、深度1400mの海洋深層水であり、0.008〜0.0005重量%であることを特徴とする鮮度液。 【請求項3】請求項1に記載の鮮度液において、精製水で希釈して使用されることを特徴とする鮮度液。 【請求項4】請求項1に記載の鮮度液において、水産物の鮮度保持材、臓器の保存材、食品添加物、食品、または、皮膚塗布材として使用されることを特徴とする鮮度液。 【請求項5】生体組織へ作用する鮮度液の製造方法において、深度の異なる少なくとも2種類の海洋深層水を調合し、調合した海洋深層水と精製水を調合して希釈し、希釈した海洋深層水を多糖類で調合することを特徴とする鮮度液の製造方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、生体組織に作用させる鮮度液に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、海洋深層水に関して、海面下300m以上の海水を使用して豆腐を製造する方法がある(特許番号第2995621号)。また、海洋深層水を使用した入浴剤がある(特開平10−182424号公報)。また、本出願人が水産生物処理水及び水産生物処理氷として、水産生物の死後の鮮度保持に関する出願を行っている(特開2000−125759号公報)。また海洋深層水を使用する皮膚外用剤がある(特開2000−212027号公報)。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】<イ>本発明は、生体組織を活性化させる鮮度液を提供することにある。 <ロ>また、本発明は、皮膚の活性材とし、水産物の鮮度保持材とし、臓器の保存材とし、食品添加物とし、また、食品として使用する鮮度液を提供することにある。 【0004】 【問題を解決するための手段】本発明は、生体組織へ作用する鮮度液において、深度の異なる少なくとも2種類の海洋深層水と多糖類と精製水を混合してあり、海洋深層水は、0.01〜0.001重量%であり、多糖類は、0.01〜0.001重量%であることを特徴とする鮮度液、又は、前記鮮度液において、第1海洋深層水は、深度600mの海洋深層水であり、0.008〜0.0005重量%であり、第2海洋深層水は、深度1400mの海洋深層水であり、0.008〜0.0005重量%であることを特徴とする鮮度液鮮度液、又は、前記鮮度液において、精製水で希釈して使用されることを特徴とする鮮度液、又は、前記鮮度液において、水産物の鮮度保持材、臓器の保存材、食品添加物、食品、または、皮膚塗布材として使用されることを特徴とする鮮度液、又は、生体組織へ作用する鮮度液の製造方法において、深度の異なる少なくとも2種類の海洋深層水を調合し、調合した海洋深層水と精製水を調合して希釈し、希釈した海洋深層水を多糖類で調合することを特徴とする鮮度液の製造方法にある。 【0005】 【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。 【0006】<イ>鮮度液鮮度液は、生体組織の活性化の性質を有しており、例えば、生物の腐敗の遅延、細胞の活性化、水産物の鮮度保持、臓器の保存など生体組織の活性化の性質を有しており、また、飲料水や食品としても利用することができる。これは、魚介類に限らず、鶏肉、豚肉や牛肉や野菜などの生鮮品にも適用できる。鮮度液の原液の成分の割合は、海洋深層水は、0.01〜0.001重量%であり、多糖類は、0.01〜0.001重量%である。鮮度液は、必要に応じて原液を精製水で希釈して使用する。その場合、海洋深層水と多糖類の濃度比は、原液と同じであり、精製水の割合が多くなる。 【0007】<ロ>海洋深層水海洋深層水は、200mより深い深度の海洋水であり、例えば、表1に示されるように、深度に応じて海水に含まれる成分の割合が変化している。そこで、少なくとも2種類の深度の異なる海洋深層水を調合することにより、採取した深層水とは異なった所望の成分濃度の深層水を製造できる。深度が異なる海洋深層水とは、含まれている成分の割合が実質的に異なっている海水である。成分の割合が実質的に異なっている2種類以上の深層水を合わせるので、調合された深層水は、同一深度の深層水に比べて異なった成分割合の深層水を得ることができる。 【0008】 【表1】
【0009】<ハ>深層水及び鮮度液の含有微量元素深層水は、生物学的にも化学的にも環境化学物質の汚染が無くクリーンであり、物理学的な安定性、特に安定な水温や大きい水分子クラスターから形成されていることなどからくる安定性が知られている。更に、化学的にも多種多様な元素やミネラル成分が多く含まれており、無機栄養塩を中心とした豊かな栄養性が保証されている。 【0010】人体内には種々の多様な元素が存在し、多量なものから微量なもの、超微量なものまであり、栄養学的にはこれらが必須でありミネラルの欠乏による様々な健康障害、疾病が知られている。細胞内に取り込まれたミネラルは、タンパク質(酵素など)やビタミン等と結合し、配合団となり重要な生理反応や触媒反応、運搬、浸透圧イオンの円滑な維持に不可欠な役割を持っており、生体のホメオスタシスの物質的基盤と言える。酵素を運搬するヘモグロピンにFeが不可欠であることや、ビタミンB12の分子構造の中心にCoが必要なことなどが良く知られている。ミネラルは、体外から結合性のトランスポート系によって小腸の粘膜性上皮細胞に取り込まれるが、この時、血液や体液中に溶解され各臓器の細胞に吸収れるものと見られる。 【0011】深度の異なる深層水を混ぜることにより成分割合が調整され、鮮度液中に含まれる多種多様なミネラル元素が、日常の栄養学的要求量よりもかなり低い含量であるが、化学的な意義における人体の生理学的機能を円滑にし、かつ生体のホメオスタシスを維持することに有効であると考えられる。 【0012】<ニ>深層水の栄養の調査深層水の栄養を調べるために、沖縄の糸満沖の約30km付近で海ヤカラ1号により取水された深度600mと1400mの2種類の深層水と、表層水を使用して試験を行った。 【0013】試験方法は、それぞれの海水2リットルを過熱蒸発させて20倍に濃縮した。それぞれの飽和海水を振とう後1時間静置し、上澄み液を採取して試験試料とした。水分については、常圧過熱乾燥法、タンパク質についてはケルダー法(タンパク質換算係数は6.25)、脂質分についてはエーテル抽出法によった。炭水化物は、含有量の残余を仮に全て炭水化物として算入した計算値とした。灰分は、直接灰化法によった。総カロリーは、この場合、炭水化物(g)に係数4を相乗した計算値とした。これらの試験は、食品保険対策室長通知(営業改善法に基づく衛新第3号、平成11年4月26日、厚生省生活衛生局食品保健課)の方法を採用した。このようにして得られた表層水、深度600m、深度1400mの深層水栄養学的組成を表2に示す。 【0014】 【表2】
【0015】これらの試験結果から、炭水化物は、表層水から深層水に至るに従って、13.1gから7.9gに減少している現象が見られ、炭水化物に関連する有機物には深層に行くに従い減少し、深層水がクリーンであることを示している。また、灰分の測定では、濃縮された表層水100g中に21.4g含有されているのに対し、深度600mの海水では23.0g、深度1400mの海水では23.3gの含有量を示し、深度が増すにつれて次第に灰分が増加している。このことは、深層水が重要なミネラルなどの栄養素を充分に含んでいることを示している。 【0016】<ホ>鮮度液の原液の調合鮮度液の原液の製造方法の例を図1に示す。深度の異なる少なくとも2種類の第1海洋深層水(S1)と第2海水深層水(S2)を調合して第1調合液を製造する(第1調合(S5))。ここで、第1海洋深層水と第2海水深層水の比率は、実質的に各深層水の成分が混合すればよく、2対8〜8対2の範囲にする。なお、3種類以上の深層水を調合する場合も、実質的に各深層水の成分が混合されるように比率を求める。第1調合液を濾過し、熱処理する(S6)。濾過と熱処理された第1調合液に、精製水(S3)を混合して第2調合液を製造する(第2調合(S7))。ここで、第1調合液を精製水で約10,000倍に希釈する。精製水とは、真水、自然湧水や水道水など、人間が飲料にできる水でよい。第2調合液にグルコースなどの多糖類(S4)を混合して第3調合液を製造する(第3調合(S8))。なお、ステップS7とステップS8を一緒に行っても、又は順序を逆にしても良い。第3調合水を殺菌処理して(S9)、鮮度液の原液を製造する(S10)。なお、殺菌処理は、前の工程で行っても良い。このようにして得られた鮮度液の原液の成分割合は、海洋深層水0.01〜0.001重量%であり、多糖類0.01〜0.001重量%の範囲になる。 【0017】例えば、糸満沖の約30km付近の深度600mの深層水と深度1400mの深層水を3対7の割合で調合して第1調合液を製造する。第1調合液を精製水で10,000倍に希釈して第2調合水を製造する。第2調合水にグルコース0.01重量%を混合して、第3調合水を製造して、殺菌処理して鮮度液の原液を製造する。 【0018】以下に、鮮度液を用いた臓器保存の試験について説明する。 <イ>臓器保存の試験鮮度液、深度1400mと深度600mの深層水が、肝細胞や組織構造の保存状態に与える影響を検討した。 【0019】<ロ>試料の調整鮮度液の原液を精製水で希釈した鮮度液および深層水を生理食塩水(0.9%NaCl)で希釈して調整して6種類の試料(試料A〜試料F)を作成した。試料Aは、鮮度液の原液を25%使用して希釈し、試料Bは、鮮度液の原液を10%使用して希釈し、試料Cは、深度1400mの深層水を106倍希釈(10−6使用)し、試料Dは、深度1400mの深層水を109倍希釈(10−9使用)し、試料Eは、深度600mの深層水を106倍希釈(10−6使用)し、試料Dは、深度600mの深層水を109倍希釈(10−9使用)したものである。なお、深層水などの海水は、糸満沖の約30km付近のものを使用した。 【0020】<ハ>試験方法マウスの肝臓を摘出し、直ちに摘出した肝臓を試料A〜Fで浸し、冷蔵庫(4℃)で保存し、一定期間(5日、10日、16日)後に組織を切り出し、ホルマリンで固定し、組織標本を作製し、検鏡した。 【0021】<ニ>試験結果試験結果を表3に示す。表3の結果から、深層水自体には、肝組織に対して変性させる作用があり、一種の毒性を持っていると考えられる。変化の内容は、肝組織の中心静脈周囲の実質細胞に、早い時期に膨化腫大が起こり、細胞の解離も起こる。この変化は、時間と共に補強され、病変部分の拡大、病変部分の拡大、細胞の壊死・消失へと発展する形をとる。この変化は時間と共に増強され、病変部分の拡大、細胞壊死・消失へと発展する形となる。 【0022】 【表3】
【0023】深度1400mと600mの深層水では多少の差があり、1400mの方に毒性が強い傾向がある。毒性は、希釈により軽減する。深度1400mと600mの差は、余り明瞭でない。 【0024】鮮度液A(10%)の場合、小葉中心部変性が15%であり、核保存率は95%であった。16日経た後でも、全体的な細胞解離傾向や一部の壊死があるが、核保存率は高く90%以上である。鮮度液B(25%)の場合、小葉中心部変性は特にないが類洞内に貧食細胞、核保存率は、80%であった。16日経た後でも、貧食細胞腫大と肝細胞の縮小はあるが変性壊死なく、核保存率80%である。 【0025】このように、鮮度液(臓器保存材)の場合、いずれも良好な成績を示し、16日経過しても細胞解離がなく、壊死も殆どなかった。 【0026】以下に、鮮度保持の試験について説明する。 【0027】<イ>鮮度保持の試験鮮度液を用いて魚について鮮度保持の効果を試験した。試験の手順は、精製水135(リットル)に鮮度塩6.8gを添加後、鮮度液の原液を6.8(ミリリットル)添加して凍結し鮮度氷とする。一方、比較例として無添加の氷を普通氷として使用した。なお、鮮度塩は、通常の塩NaClに僅かに鮮度液を添加したものである。 【0028】<ロ>魚の鮮度保持処理方法魚は、漁獲して試験を行った。発泡スチロール函の下部に鮮度氷の砕氷を敷き(敷き氷)、漁獲した試験魚種を入れ、その上部に更に鮮度氷の粉砕を被せる(かけ氷)。一方、普通氷も同様に敷き氷とかけ氷の間に試験魚種を入れた。魚の漁獲は、漁獲日、試験魚の受取日、K値測定日は全て同日である。鮮度の測定は、頭部、腹部、尾部の各部位のK値を測定して行った。 【0029】K値とは、HxR+Hx量のATP関連化合物全量(ATP+ADP+AMP+IMP+HxR+Hx)に対する百分率で表わされるものである。 【0030】K値の測定は、先ず、HxR+Hx量を測定する。これは、ヌクレオシドホスホリラーゼとキサンチンオキシダーゼを作用させて生成する過酸化水素を赤色キノン色素として測定する(A)。次に、ATP関連化合物全量を測定する。これは、アルカリ性ホスファターゼとアデノシンデアミナーゼを作用させた後のHxR+Hx量として測定する(B)。最後に、K値(%)=A/B×100として算出する。K値による鮮度判定は、表4に示されている。 【0031】 【表4】
【0032】<ハ>試験結果魚種の代表として、アカアマダイとムシガレイの2魚種についてのデータを示す。アカアマダイの試験結果を図2に示す。鮮度液(鮮度氷)を使用したものは、初日(漁獲日から5日目)では、K値は20〜22を示し、普通氷を使用したものは、部位により少々異なるが25〜27を示している。鮮度氷を使用したものは、3日目の測定日(漁獲日から8日目)までは25を維持しているが、普通氷を使用したものは、K値が上昇している。 【0033】ムシガレイの試験結果を図3に示す。鮮度液を使用したものは、初日(漁獲日から5日目)では、K値は13〜15を示し、普通氷を使用したものは、部位により少々異なるが17〜18を示している。5日目の測定日(漁獲日から10日目)までは35を維持しているが、普通氷を使用したものは、K値を超えてしまい鮮度を維持することは難しかった。 【0034】アカアマダイとムシガレイ以外に、キダイ、メイタガレイ、エソ、イボダイ、ヨロイイタチウオ、メバチ鮪、キハダ鮪、ビンチョウ鮪などでも同様の効果が得られた。 【0035】以下に、紫外線炎症の細胞修復の試験について説明する。 【0036】<イ>細胞修復の試験方法夏の外出による軽度の紫外線炎症の5人(男性3人と女性2人)をモデルとして、1日3回右手下腕部に鮮度液の原液を10,000倍に希釈した鮮度液を脱脂綿により2回〜3回塗布し、左手同部に比較対象として脱イオン水を同様に塗布した。塗布ごとに、ビデオマイクロスコープで皮膚の鮮度液及び脱イオン水双方の塗布部分を撮影記録した。これらの画像を解析し、皮膚の性状を観察項目から分析した。皮膚表面の画像解析は、マイクロ・スクエア社のモデルMSビデオマイクロスコープ1/4インチカラーCCD、27万画素、映像出力NTSC、白色LED、40倍〜140倍映像倍率を使用した。 【0037】皮膚の性状については、8モニター項目について分析した。8モニター項目とは、皮膚の保水性、皮膚表層の外形、皮膚のしわ、皮膚の代謝率、皮膚の作動状態、皮膚の血流、皮膚の表面温度、皮膚の色調、発汗性である。特に炎症性の回復に注目し、皮膚の皮紋の方向性、これらのサイズと規則性及び皮膚の色調、血流、代謝活性殻、回復度を観察し推測した。なお、日焼けの度合いは、各個人がもともと持っているメラニンの量によって変わり、日焼けにより、皮膚が赤くなると炎症を起こしている証拠であり、皮膚の水分が少なくなっているため、水分の補給が必要となる。 【0038】<ロ>試験結果観察結果は、総合的なスコアから回復度として5段階A〜Eに分けて推測した。段階Aが最も良い性状であり、良い回復度とみなした。従って、試験開始の皮膚の性状は、夏の時期(8月下旬)における軽度の紫外線炎症を段階E〜Dとした。 【0039】第1例:YS(男性)19歳:鮮度液の回復効果により、15日以降、皮溝の規則性あり、スムースで、毛の生えが良い。 【0040】第2例:TN(男性)24歳:鮮度液の回復効果により、皮膚の表面に滑らかさが出ている。また、皮膚の色調が回復した結果、ピンク色で血行の活性化が見られた。 【0041】第3例:KM(男性)63歳:皮膚が高齢化により荒れており、色素の沈着や皮溝の不規則性が目立っていたが、鮮度液の継続的な塗布により、皮膚の表面のきめ細かさ、規則性が出てきた。 【0042】第4例:SI(女性)23歳:鮮度液の回復効果により、若い肌に特徴的な表層の性状がきめ細かくなってきている。表面の観察が緻密で、スムースで規則的な感じが観察された。特に塗布開始12日以降顕著になった。 【0043】第5例:NM(女性)24歳:鮮度液の回復効果により、皮膚、皮紋の規則性が極めて良くなっている。表層の性状はきめ細かい。皮膚の色調もピンク色で、血流が良い状態が観察された。特に塗布開始20日以降が顕著である。 【0044】男性3人の回復効果を図4に示し、女性2人の回復効果を図5に示す。白抜きの記号(白抜きの四角、丸、三角)は、鮮度液を塗布した個所の状態を示し、黒塗りの記号(黒塗りの四角、丸、三角)は、単純な脱イオン水を塗布した個所の状態を示している。これらの結果、10日間以降、継続的に鮮度液の塗布を行った場合、男女とも明らかにA〜Bへの回復効果が見られた。鮮度液が皮膚のケラチノサイトばかりでなく、深く皮膚の血流にも良い効果を及ぼし回復を促進しているとみられる。 【0045】以下に、肝硬変末期患者への利用について説明する。 【0046】<イ>肝硬変末期患者の症状肝硬変末期患者は、食欲不振や倦怠感があり、腹水1.0〜1.5リットルが溜まっている。化学療法にて肝硬変の末期症状で治療中であり、ここ数年、入退院を繰り返し、平成12年4月より症状が悪化し、口よりも水分を摂取できない状態で入院し、点滴による治療を行っていた。 【0047】<ロ>鮮度液の利用鮮度液を幹部に塗布して、4月27日より極少量の水を口から摂取することに至り、同日に飲料水として鮮度液を使用した。9月20日より一時帰宅療養を行う。食の全てに鮮度液を使用した。 【0048】<ハ>知見表5のように、CHEのデータが改善されつつあり、4月17日と9月5日のデータを比較した場合、かなり良くなっている。このことは、肝細胞のこれ以上の悪化を防止していることを意味している。形態系(CBC)のデータが安定しており、細胞の保存性がとてもよい。末期患者としては半年以上延命していることになる。なお、他の肝硬変患者47人についても、ほぼ同様の効果が得られた。 【0049】 【表5】
【0050】以下に、自己免疫性溶血性貧血患者への利用について説明する。 【0051】<イ>鮮度液の利用自己免疫性溶血性貧血患者は、やや貧血で脾臓のはれがありあり、少しふらつく症状がある。平成11年10月15日、貧血が高く入院し、検査の結果、自己免疫性溶血性貧血のため、化学治療を開始するが、回復が思わしくなかったが、11月4日に本人の希望で退院する。平成12年1月5日より鮮度液を500ml/日以上飲用してもらい、表6のように、改善効果を確認した。なお、他の貧血患者19人について、ほぼ同様の効果が得られた。 【0052】 【表6】
【0053】以下に、鮮度液の抗菌性について説明する。 【0054】<イ>試験方法細菌、酵母菌、カビ類の各菌の12時間培養した培養液0.1mlを直ちに10%の鮮度液を含む脱イオン水を使用したLB培地乃至栄養培地(2%グルコースを含む)上に播種した。ただし、大腸菌はキッコーマン培地(2%グルコースを含む)上に、また、ヘリコバクター(Helico−bacter)は極東製薬製カンピロ用培地上に播種した。24時間以上37℃、酵母菌、カビ類は20℃で培養、のち生存した菌体数をカウントした。比較実験には、10%鮮度液の代わりに単なる600m深度の深層水を用い、同等の操作を行い比較した。 【0055】<ロ>試験結果試験結果を表7に示す。表7において、鮮度液と単なる深層水を用いた時の菌体数をカウントし、平均増殖阻止率として、深層水に対する鮮度液の増殖阻止率を示している。このように、鮮度液は、優れた抗菌作用を有する。 【0056】広く病原性細菌のみならず、かび類及び酵母菌を対象として検定を行った。本件条件下では、いくつかの細菌、特に化膿菌、腸内細菌及び胃潰瘍の原因の一つと言われるピロリ菌にも抗菌性を示した。 【0057】 【表7】
【0058】以下に、ヒト線維芽細胞に及ぼす鮮度液の効果について説明する。 【0059】<イ>ヒト線維芽細胞線維芽細胞は、生体内の多くの内蔵組織に存在し、重要な働きが知られている。また、生化学実験においても頻繁に研究されている細胞である。この細胞の増殖に鮮度液がどのような効果をもつか試験する。 【0060】<ロ>試験方法ヒト線維芽細胞WI−38をRPMI1640(Sigma Co.)に10%ウシ胎児血清を加えた培地中、37℃5%Co2のインキュベータで培養した。鮮度液は、MILLEX−GV0.22umのフィルターにかけたものを培地の10%(V/V)添加した。 【0061】<ハ>試験結果浮遊しかけた線維芽細胞は、鮮度液の添加後から、徐々に回復の兆しを見せ、極めて回復傾向にあることが判明した。図6と図7は、細胞内の光学顕微鏡の写真(倍率×100倍)を写したものである。図6は、鮮度液の添加前のもので、一部浮遊細胞も見られ、増殖アレストの細胞が存在する。形態的にも細胞足が見られ疲労している。図7は、鮮度液添加後96時間の線維芽細胞を示しており、細胞の増殖が見られ、細胞密度が高くなっている。浮遊細胞の数が減少し、密着細胞の数が増加する傾向にある。 【0062】 【発明の効果】本発明は、次のような効果を得ることができる。 <イ>本発明は、生体組織を活性させる鮮度液を提供することができる。 <ロ>また、本発明は、皮膚の活性材とし、水産物の鮮度保持材とし、臓器の保存材とし、食品添加物とし、また、食品として使用する鮮度液を提供することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】501132871 【氏名又は名称】沖縄県海洋深層水開発協同組合 【識別番号】599086157 【氏名又は名称】株式会社ケン・リサーチ
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| 【出願日】 |
平成13年4月2日(2001.4.2) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100082418 【弁理士】 【氏名又は名称】山口 朔生 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−302401(P2002−302401A) |
| 【公開日】 |
平成14年10月18日(2002.10.18) |
| 【出願番号】 |
特願2001−103924(P2001−103924) |
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