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【発明の名称】 芝の紫斑防止剤
【発明者】 【氏名】縣 和一

【氏名】廣川 隆志

【要約】 【課題】晩秋から冬季にかけての低温となる季節に、芝、特にベントグリーンで発現する紫斑発生を芝の生育を阻害することなく防止する芝の紫斑防止剤および該紫斑防止剤を用いる芝の紫斑防止方法を提供する。

【解決手段】波長300〜400nmの近紫外線を吸収する近紫外線吸収剤(但し、酸化鉄と酸化亜鉛とを除く)を含有することを特徴とする芝の紫斑防止剤および該紫斑防止剤を用いる芝の紫斑防止方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 波長300〜400nmの近紫外線を吸収する近紫外線吸収剤(但し、酸化鉄と酸化亜鉛とを除く)を含有することを特徴とする芝の紫斑防止剤。
【請求項2】 近紫外線吸収剤が、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤または平均粒子径が0.01〜0.1μmの酸化チタンである請求項1に記載の芝の紫斑防止剤。
【請求項3】 さらに着色剤を含有する請求項1に記載の芝の紫斑防止剤。
【請求項4】 さらに界面活性剤を含有する請求項1または3に記載の芝の紫斑防止剤。
【請求項5】 界面活性剤がシリコーン系界面活性剤とジアルキルスルホこはく酸塩系界面活性剤の少なくとも1つである請求項4に記載の芝の紫斑防止剤。
【請求項6】 さらに固着剤を含有する請求項1、3または4に記載の芝の紫斑防止剤。
【請求項7】 芝の紫斑防止剤が水中分散型製剤である請求項1、3、4または6に記載の芝の紫斑防止剤。
【請求項8】 波長300〜400nmの近紫外線を吸収する近紫外線吸収剤(但し、酸化鉄と酸化亜鉛とを除く)を芝に散布することを特徴とする芝の紫斑防止方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、芝の紫斑防止剤および該芝の紫斑防止剤を用いる芝の紫斑防止方法に関する。詳しくは、晩秋から冬季にゴルフ場や公園等の芝、特にベントグラスに見られる不均一な紫斑の発現を防止するための芝の紫斑防止剤および該紫斑防止剤を用いる芝の紫斑防止方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ゴルフ場のグリーン等に使用されているベントグラスは、晩秋から冬期にかけて部分的に又は全体的に紫がかった色合いとなる、いわゆる紫斑を生じ、美観を著しく損ねることが問題となっている。
【0003】ベントグラスには、もともと紫斑(アントシアン系色素)を発現する系統と発現しない系統が存在し、紫斑を発現する系統をアントシアン系統、紫斑を発現しない系統を非アントシアン系統と呼び、品種改良により非アントシアン系統の芝が造られている。しかしながら、非アントシアン系統のベントグラスを用いてもゴルフ場では通常グリーンをオーバーシードで管理するため、数年経時するうちに遺伝的因子によりアントシアン系統がでてくる場合が多く、問題は解決されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようとする課題は、晩秋から冬季にかけての低温となる季節に、芝、特にベントグリーンで発現する紫斑発生を芝の生育を阻害することなく防止する芝の紫斑防止剤および該紫斑防止剤を用いる芝の紫斑防止方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、課題を解決するため種々研究した結果、特に晩秋から冬期にかけて発生する芝の紫斑は、芝の新陳代謝機能が低下するその時期に日光の近紫外線による組織障害を防ぐために、芝がアントシアン系色素を生成することにより引き起こされることを見出した。紫斑発生を防ぐために、芝面に不織布や近紫外線カットビニールシートを覆い被せる方法が考えられるが、日中、ゴルフ場等のグリーンに不織布やビニールシートを覆い被せることはプレーの関係で不可能である。
【0006】一方、工業用のプラスチック、樹脂、フィルム、塗料などには耐光性や耐候性を付与するために、酸化鉄(Fe)、酸化亜鉛、酸化セリウム、種々の紫外線吸収剤が添加剤として用いられている。そこで、これらの紫外線吸収剤を芝へ散布することを検討したが、例えば、安価な酸化鉄を実際に芝へ散布すると、芝への薬害が大きく、これらの紫外線吸収剤を必ずしも全て使用できないことが判った。
【0007】これらに鑑み、本発明者らは、種々検討した結果、これらの紫外線吸収剤のいくつかが、近紫外線の吸収遮断性に優れ、かつ芝への薬害が少なく、低温期の芝の紫斑現象を有効的に防止できること、またその内のいくつかは、驚くべきことに芝の発育を阻害するどころか生育を促進する作用があることを見出し本発明を完成するに至った。
【0008】即ち、本発明は波長300〜400nmの近紫外線を吸収する近紫外線吸収剤(但し、酸化鉄と酸化亜鉛とを除く)を含有することを特徴とする芝の紫斑防止剤を提供する。
【0009】また本発明は、波長300〜400nmの近紫外線を吸収する近紫外線吸収剤(但し、酸化鉄と酸化亜鉛とを除く)を芝に散布することを特徴とする芝の紫斑防止方法を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の芝の紫斑防止剤に使用可能な波長300〜400nmの近紫外線吸収剤は、芝に対して薬害の少ないものが好ましく、酸化鉄と酸化亜鉛とを除く、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、サリチル酸エステル系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、シュウ酸アミド系紫外線吸収剤、および平均粒子径が0.01〜0.1μmの酸化チタンなどが挙げられる。
【0011】例えば、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、【0012】2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−(3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジノニルフェニル)ベンゾトリアゾール、イソ−オクチル−3−(3−(ベンゾトリアゾ−ル−2−イル)−5−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオナート、【0013】2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ(1,1−ジメチルベンジル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−ジメチルベンジル−5’−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、メチル−3−[3−t−ブチル−5−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェニル]プロピオナート、イソオクチル−3−(3(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオナートなどが挙げられる。
【0014】トリアジン系紫外線吸収剤としては、2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリジン−2−イル)−5[(ヘキシル)オキシ]―フェノールなどが挙げられる。
【0015】ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−メトキシベンゾフェノン、2,−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノンなどが挙げられる。
【0016】サリチル酸エステル系紫外線吸収剤としては、フェニルサリチレート、4−n−オクチルフェニルサリチレート、2−エチルヘキシルサリチレート、ホモメシチルサリチレートなどが挙げられる。またシアノアクリレート系紫外線吸収剤としては、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレートなどが挙げられる。
【0017】シュウ酸アミド系紫外線吸収剤としては、2−エチル−5’−t−ブチル−2’−エトキシ−N,N’−ジフェニロキサルアミド、2−エチル−2’−エトキシ−N,N’−ジフェニロキサルアミド、4−ドデシル−2’−エトキシ−N,N’−ジフェニロキサルアミドなどが挙げられる。
【0018】さらに平均粒子径が0.01〜0.1μmの酸化チタンも好ましい波長300〜400nmの近紫外線を吸収する近紫外線吸収剤として挙げることができる。これらの平均粒子径の酸化チタンは、極めて微細な微粒子であり、透明で光を透過するため、波長300〜400nmの近紫外線をある程度選択的に吸収または遮断するものと思われる。本発明の紫斑防止剤には、これら波長300〜400nmの近紫外線吸収剤の1種、もしくは2種以上を適宜混合して用いる。
【0019】本発明の芝の紫斑防止剤は必要に応じて、紫斑防止剤が付着しても芝の自然な色合いを保持する目的で着色剤を含有していても良い。該着色剤としては、緑から青系統の顔料又は顔料分散組成物が挙げられ、例えば、顔料としてはフタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ハンザイエロー、イミダゾロン、レーキレッド、キナクリドン等の有機顔料の何れもが使用でき、一方、顔料分散組成物としてはリューダイグリーンFBK(大日本インキ化学工業株式会社製)、リューダイイエローKGL(大日本インキ化学工業株式会社製)、リューダイWブラックRC(大日本インキ化学工業株式会社製)、リューダイグリーンF4G(大日本インキ化学工業株式会社製)等の顔料分散組成物であれば何れもが使用でき、これら1種又は2種以上を混合することによって所望の色に調整することができる。また、一般的に市販されている水性顔料も使用することができる。
【0020】また本発明の芝の紫斑防止剤は、必要に応じて界面活性剤を含有していても良い。該界面活性剤としては、ノニオン界面活性剤、アニオン界面活性剤が用いられる。ノニオン界面活性剤としては、シリコーン系界面活性剤、ポリオキシエチレンアリールフェニルエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリマー類、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンキャスターオイルエーテル類、ポリオキシエチレンソルビタンエステル類、ポリグリセリン脂肪酸エステル類、ソルビット脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等が挙げられ、この中では、シリコーン系界面活性剤が好適に使用される。
【0021】アニオン界面活性剤としては、ジアルキルスルホこはく酸塩系界面活性剤、アルキルナフタレンスルホン酸塩系界面活性剤、アルキルナフタレンスルホン酸塩系界面活性剤、ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテルサルファート、ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテルホスファート、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルサルファート、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルホスファート、アルキルベンゼンスルホン酸塩系界面活性剤等が挙げられ、この中では、ジアルキルスルホこはく酸塩系界面活性剤が好適に使用される。これらの界面活性剤は、1種又は複数組み合わせて用いることができる。
【0022】また本発明の芝の紫斑防止剤は、必要に応じて固着剤を含有していても良い。本発明で使用される固着剤としては、常乾型で疎水性の被膜を形成する水分散型エマルジョン樹脂および水溶性樹脂が挙げられる。
【0023】より具体的には、水分散型エマルジョン樹脂としては、具体的には、エチレン−酢酸ビニル共重体樹脂エマルジョン、酢酸ビニル−ベオバ共重体樹脂エマルジョン、酢酸ビニル−アクリル共重体樹脂エマルジョン、酢酸ビニル樹脂エマルジョン、ウレタン−アクリル共重体樹脂エマルジョン、アクリル樹脂エマルジョン、スチレン−アクリル共重体樹脂エマルジョン、シリコン−アクリル共重体樹脂エマルジョンなどが挙げられる。
【0024】水分散型エマルジョン樹脂は、より具体的には、例えば、商品名:エバディックEV−15(エチレン−酢酸ビニル共重体樹脂エマルジョン、大日本インキ化学工業株式会社製)、商品名:エバディックEV−2(エチレン−酢酸ビニル共重体樹脂エマルジョン、大日本インキ化学工業株式会社製)、商品名:ボンコート6620(酢酸ビニル−ベオバ共重体樹脂エマルジョン、大日本インキ化学工業株式会社製)、【0025】商品名:ボンコート9160(酢酸ビニル−アクリル共重体樹脂エマルジョン、大日本インキ化学工業株式会社製)、商品名:ボンコート2610S(酢酸ビニル樹脂エマルジョン、大日本インキ化学工業株式会社製)、商品名:ボンコートEC818(アクリル樹脂エマルジョン、大日本インキ化学工業株式会社製)商品名:ボンコートEC863(スチレン−アクリル共重体樹脂エマルジョン、大日本インキ化学工業株式会社製)、商品名:ボンコートU−40(ベオバ−アクリル共重体樹脂エマルジョン、大日本インキ化学工業株式会社製)、商品名:ボンコートCG−5010(ウレタン−アクリル共重体樹脂エマルジョン、大日本インキ化学工業株式会社製)、商品名:ボンコートSA−5100(シリコン−アクリル共重体樹脂エマルジョン、大日本インキ化学工業株式会社製)等が挙げられる。
【0026】また、水溶性樹脂としては、具体的には水溶性アクリル樹脂、水溶性アルキッド樹脂、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース等のセルロース類、ポリビニルピロリドン、プルラン等の多糖類などが挙げられ、より具体的には、商品名:ウォーターゾールS753(水溶性アクリル樹脂、大日本インキ化学工業株式会社製)、商品名:ウォーターゾールS311(水溶性アルキッド樹脂、大日本インキ化学工業株式会社製)等が挙げられ、これらの固着剤を1種又は複数組み合わせて用いることができる。
【0027】本発明の芝の紫斑防止剤は、波長300〜400nmの近紫外線吸収剤を有機溶剤に分散又は溶解させるか分散剤と共に水に分散させることによって得られる水中分散型製剤であることが好ましい。水に分散させる場合は、波長300〜400nmの近紫外線吸収剤が既に0.01〜1.0μm程度の微粉末状態であれば、ホモジナイザー等で水に分散させるだけでよい。また、水に分散させて粉砕又は乳化を行う場合は、ホモジナイザー、高圧乳化機、超音波乳化機、又は湿式粉砕機等を使用して微粒子化又は乳化を行い水中分散型製剤を作製する。着色剤、界面活性剤、固着剤及び添加剤は水中分散型製剤作製時、作製後のどちらに添加して製造しても良い。
【0028】また湿式粉砕機としては微小球形の剛体ビーズ(ガラス,セラミック等)と共に混合スラリーを高速撹拌して微粉砕する方法のものが挙げられ、例えばダイノミルKDL型,WILLY A.BACHOFEN AG Maschinenfabrik Basel社製、アシザワLMZ型,アシザワ株式会社製、サンドグラインダー,アイメックス株式会社製等が挙げられる。
【0029】本発明の芝の紫斑防止剤は波長300〜400nmの近紫外線を吸収する近紫外線吸収剤を必須成分とし、該近紫外線吸収剤、例えば、平均粒子径が0.01〜0.1μmの酸化チタンを水に分散させたものであり、該近紫外線吸収剤の配合率は紫斑防止剤中20〜60重量%、より好ましくは30〜50重量%で、その他の成分としての水および/または有機溶剤の配合率は40〜80重量%、より好ましくは50〜70重量%である。
【0030】本発明の芝の紫斑防止剤には、製剤安定性を高めるために、さらに界面活性剤を配合することが好ましい。界面活性剤を配合した紫斑防止剤では、近紫外線吸収剤の配合率は、該紫斑防止剤中20〜60重量%、より好ましくは30〜50重量%で、界面活性剤の配合率は1〜10重量%、より好ましくは3〜7重量%である。また、その他成分としての水および/または有機溶剤の配合率は30〜79重量%、より好ましくは43〜67重量%である。
【0031】さらに、本発明の芝の紫斑防止剤には、散布薬剤による芝の変色を覆い芝の美観を保つ為に、着色剤を配合することも好ましい。例えば、界面活性剤と着色剤とを配合する場合の近紫外線吸収剤の配合率は該紫斑防止剤中10〜40重量%、より好ましくは15〜35重量%で、界面活性剤は1〜10重量%、より好ましくは3〜7重量%、着色剤は5〜20重量%、より好ましくは10〜15重量%である。また、その他成分として水および/または有機溶剤は30〜84重量%、より好ましくは43〜72重量%である。
【0032】さらに、本発明の芝の紫斑防止剤には、近紫外線吸収剤を効率よく芝に付着させるために、固着剤を配合することも好ましい。例えば、界面活性剤と着色剤と固着剤とを配合する場合の近紫外線吸収剤の配合率は、該紫斑防止剤中5〜38重量%、より好ましくは7〜36重量%で、界面活性剤は0.5〜4重量%、より好ましくは1.5〜3.5重量%で、着色剤は5〜18重量%、より好ましくは7.5〜15重量%で、固着剤は0.05〜33重量%、より好ましくは0.1〜30重量%である。また、その他成分として水及び/または有機溶剤は7〜89.45重量%、より好ましくは15.5〜83.9重量%である。
【0033】なお、ここで記載した配合率は、好ましい配合例の一例であり、本発明の芝の紫斑防止剤は、これら以外の例えば、近紫外線吸収剤と界面活性剤と固着剤との配合であっても良い。
【0034】本発明の紫斑防止剤を施用する芝の種類としては、紫斑現象を起こす芝であれば特に制限されず、一般的にゴルフ場、競技場、庭園等で使用される全ての芝が含まれ、具体的には、例えばレッドトップ、クリーピングベントグラス、ベルベットベントグラス、トールフェスク、ペレニアルライグラス、イタリアンライグラス、ケンタッキーブルーグラス、バッファローグラス、バミューダグラス、ウイーピングラブグラス、ノシバ、コウライシバ、センチペドグラス、カーペットグラス、ダリスグラス、キクユグラス、セントオーガスチングラス等(すべて一般名)が挙げられる。
【0035】本発明の芝の紫斑防止剤は、従来、芝に不織布や近紫外線カットビニールシートと覆い被せなければ防ぐことができなかった芝の紫斑を、散布液の形態で散布するだけで防止することが可能になり、省力的である。この際、散布液は通常10倍〜100倍に希釈後、芝面に散布される。
【0036】散布方法は、特に限定されないが、農薬で通常使用する噴霧器等を用いて散布すればよい。噴霧器等で散布する場合は、用いる紫斑防止剤の希釈割合、製剤中の紫外線防止剤含有量などにより、その散布量が異なる為、一律に特定することはできないが、有効成分である近紫外線吸収剤が0.01〜20g/m、好ましくは0.05〜10g/m、さらに好ましくは0.1〜5g/mとなるように散布すればよい。例えば、1〜40Lの容器に充填したものであれば、10倍〜100倍に希釈して、1000m当たり、該容器1本程度を芝面に散布すればよい。
【0037】本発明の紫斑防止剤の散布時期は、秋季から冬季にかけてである。該散布時期に1〜10回、好ましくは2回〜5回の散布を行う。散布間隔は、散布回数により異なる為、一律に特定することはできないが、3日〜50日、好ましくは7〜40日の間隔で実施する。
【0038】本発明の芝紫斑防止剤は希釈液を散布器具により芝面に散布することにより、芝葉面に紫外線防止剤が固着し、十分な紫斑防止効果をもたらす。また、本発明の芝の紫斑防止剤は、芝に付着しても、紫外線吸収剤の芝に対する生理活性が低いため、重大な薬害を引き起こす心配がない。
【0039】このように、本発明の芝の紫斑防止剤は、(a)芝に紫斑防止剤が付着しても薬害が発生せず、(b)紫斑防止剤を散布することで芝葉面に注がれる波長300〜400nmの近紫外線領域を良好に吸収又は遮断することにより芝の紫斑を防止又は抑制し、(c)芝に付着しても芝本来の自然な色合いを保持し美観を損なうことなく、(d)芝への付着力が高く、更に薬剤は均一に付着することから、芝の紫斑を有効に防止することが可能である。
【0040】
【実施例】以下に本発明の実施例及び比較例を示し、本発明を更に詳細に説明するが、もとより本発明はこれらの範囲に限定されるものではない。
【0041】[実施例1]1次粒子径が0.03〜0.05μmの酸化チタン(商品名:ST−440、チタン工業株式会社製)40重量部を水54重量部にアルキルナフタレンスルホン酸塩縮合物(商品名::SUPRAGIL MNS/90、ローヌプーラン株式会社製)6重量部を溶かした溶液に分散させ、TKホモミキサー(特殊機化工業株式会社製)で10,000rpmで3分間分散させ紫斑防止剤を得た。
【0042】[実施例2]1次粒子径が0.03〜0.05μmの酸化チタン(商品名:ST−495M、チタン工業株式会社製)40重量部を水54重量部にアルキルナフタレンスルホン酸塩縮合物(商品名:SUPRAGIL MNS/90、ローヌプーラン株式会社製)6重量部を溶かした溶液に分散させ、TKホモミキサー(特殊機化工業株式会社製)で10,000rpmで3分間分散させ紫斑防止剤を得た。
【0043】[実施例3]1次粒子径が0.03〜0.05μmの酸化チタン(商品名:ST−65C−S、チタン工業株式会社製)40重量部を水54重量部にアルキルナフタレンスルホン酸塩縮合物(商品名:SUPRAGIL MNS/90、ローヌプーラン株式会社製)6重量部を溶かした溶液に分散させ、TKホモミキサー(特殊機化工業株式会社製)で10,000rpmで3分間分散させ紫斑防止剤を得た。
【0044】[実施例4]水58.58重量部、ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテルサルファート(商品名:SORPOL 7556、東邦化学工業株式会社製)3.4重量部、ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル(商品名:SOPROPHOR BSU、ローヌプーラン株式会社製)1.1重量部、アルキルナフタレンスルホン酸塩縮合物(商品名:SUPRAGIL MNS/90、ローヌプーラン株式会社製)1.1重量部、消泡剤SM5512(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製)0.02重量部を混合溶解させた溶液に2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール35.8重量部を加えて分散させ、これを湿式粉砕機にて粉砕し紫斑防止剤を得た。
【0045】[実施例5]水58.58重量部、ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテルサルファート(商品名:SORPOL 7556、東邦化学工業株式会社製)3.4重量部、ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル(商品名:SOPROPHOR BSU、ローヌプーラン株式会社製)1.1重量部、アルキルナフタレンスルホン酸塩縮合物(商品名:SUPRAGIL MNS/90、ローヌプーラン株式会社製)1.1重量部、消泡剤SM5512(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製)0.02重量部を混合溶解させた溶液に2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール35.8重量部を加えて分散させ、これを湿式粉砕機にて粉砕し、紫斑防止剤を得た。
【0046】[実施例6]水24.78重量部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム(商品名:エアロールCT−1L、東邦化学工業株式会社製)2重量部、ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル(商品名:SOPROPHOR BSU、ローヌプーラン株式会社製)0.6重量部、アルキルナフタレンスルホン酸塩縮合物(商品名:SUPRAGIL MNS/90、ローヌプーラン株式会社製)0.6重量部、消泡剤SM5512(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製)0.02重量部を混合溶解させた溶液に2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール7重量部を加えて分散させ、これを湿式粉砕機にて粉砕した。
【0047】得られた分散溶液に凍結防止剤としてエチレングリコール4.8重量部、着色剤としてリューダイグリーンFBK(大日本インキ化学工業株式会社製)12重量部、リューダイイエローKGL(大日本インキ化学工業株式会社製)15重量部及びリューダイWブラックRC3重量部(大日本インキ化学工業株式会社製)、固着剤としてボンコート6620(大日本インキ化学工業株式会社製)30重量部、防腐剤としてベストサイド1000(大日本インキ化学工業株式会社製)0.2重量部を加え紫斑防止剤を得た。
【0048】[実施例7]水47.78重量部、シリコン系界面活性剤(商品名:Silwet L-77、日本ユニカー株式会社製)2重量部、ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル(商品名:SOPROPHOR BSU、ローヌプーラン株式会社製)0.6重量部、アルキルナフタレンスルホン酸塩縮合物(商品名:SUPRAGILMNS/90、ローヌプーラン株式会社製)0.6重量部、消泡剤SM5512(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製)0.02重量部を混合溶解させた溶液に2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール14重量部を加えて分散させ、これを湿式粉砕機にて粉砕した。
【0049】得られた分散溶液に凍結防止剤としてエチレングリコール4.8重量部、着色剤としてリューダイグリーンFBK(大日本インキ化学工業株式会社製)12重量部、リューダイイエローKGL(大日本インキ化学工業株式会社製)15重量部及びリューダイWブラックRC3重量部(大日本インキ化学工業株式会社製)、防腐剤としてベストサイド1000(大日本インキ化学工業株式会社製)0.2重量部を加え紫斑防止剤を得た。
【0050】[実施例8]水33.78重量部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム(商品名:エアロールCT−1L、東邦化学工業株式会社製)2重量部、ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル(商品名:SOPROPHOR BSU、ローヌプーラン株式会社製)0.6重量部、アルキルナフタレンスルホン酸塩縮合物(商品名:SUPRAGIL MNS/90、ローヌプーラン株式会社製)0.6重量部、消泡剤SM5512(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製)0.02重量部を混合溶解させた溶液に2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール28重量部を加えて分散させ、これを湿式粉砕機にて粉砕した。
【0051】得られた分散溶液に凍結防止剤としてエチレングリコール4.8重量部、着色剤としてリューダイグリーンFBK(大日本インキ化学工業株式会社製)12重量部、リューダイイエローKGL(大日本インキ化学工業株式会社製)15重量部及びリューダイWブラックRC3重量部(大日本インキ化学工業株式会社製)、防腐剤としてベストサイド1000(大日本インキ化学工業株式会社製)0.2重量部を加え紫斑防止剤を得た。
【0052】[実施例9]水31.78重量部、シリコン系界面活性剤(商品名:Silwet L-77、日本ユニカー株式会社製)4重量部、ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル(商品名:SOPROPHOR BSU、ローヌプーラン株式会社製)0.6重量部、アルキルナフタレンスルホン酸塩縮合物(商品名:SUPRAGILMNS/90、ローヌプーラン株式会社製)0.6重量部、消泡剤SM5512(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製)0.02重量部を混合溶解させた溶液に2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール28重量部を加えて分散させ、これを湿式粉砕機にて粉砕した。
【0053】得られた分散溶液に凍結防止剤としてエチレングリコール4.8重量部、着色剤としてリューダイグリーンFBK(大日本インキ化学工業株式会社製)12重量部、リューダイイエローKGL(大日本インキ化学工業株式会社製)15重量部及びリューダイWブラックRC3重量部(大日本インキ化学工業株式会社製)、防腐剤としてベストサイド1000(大日本インキ化学工業株式会社製)0.2重量部を加え紫斑防止剤を得た。
【0054】[実施例10]水29.78重量部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム(商品名:エアロールCT−1L、東邦化学工業株式会社製)6重量部、ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル(商品名:SOPROPHOR BSU、ローヌプーラン株式会社製)0.6重量部、アルキルナフタレンスルホン酸塩縮合物(商品名:SUPRAGIL MNS/90、ローヌプーラン株式会社製)0.6重量部、消泡剤SM5512(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製)0.02重量部を混合溶解させた溶液に2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール28重量部を加えて分散させ、これを湿式粉砕機にて粉砕した。
【0055】得られた分散溶液に凍結防止剤としてエチレングリコール4.8重量部、着色剤としてリューダイグリーンFBK(大日本インキ化学工業株式会社製)12重量部、リューダイイエローKGL(大日本インキ化学工業株式会社製)15重量部及びリューダイWブラックRC3重量部(大日本インキ化学工業株式会社製)、防腐剤としてベストサイド1000(大日本インキ化学工業株式会社製)0.2重量部を加え紫斑防止剤を得た。
【0056】[実施例11]水59.33重量部、ポリオキシエチレンジスチリルフェニルエーテルポリマーサルファート(商品名:ソルポール7556、東邦化学工業株式会社製)3.4重量部、ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル(商品名:SOPROPHOR BSU、ローヌプーラン株式会社製)1.1重量部、ポリビニルピロリドン(商品名:sokalan HP53、BASF社製)0.1重量部、消泡剤SM5512(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製)0.02重量部、防腐剤(商品名:ベストサイド1000、大日本インキ化学工業株式会社製)0.05重量部を混合溶解させた溶液に2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール36重量部を加えて分散させ、これを湿式粉砕機にて粉砕し、紫斑防止剤を得た。
【0057】[実施例12]水30.53重量部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム(商品名:エアロールCT−1L、東邦化学工業株式会社製)2.2重量部、ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル(商品名:SOPROPHOR BSU、ローヌプーラン株式会社製)1.1重量部、ポリビニルピロリドン(商品名:sokalan HP53、BASF社製)0.1重量部、消泡剤SM5512(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製)0.02重量部、防腐剤(商品名:ベストサイド1000、大日本インキ化学工業株式会社製)0.05重量部を混合溶解させた溶液に2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール36重量部を加えて分散させ、これを湿式粉砕機にて粉砕した。
【0058】得られた分散溶液に、着色剤としてリューダイグリーンFBK(大日本インキ化学工業株式会社製)12重量部、リューダイイエローKGL(大日本インキ化学工業株式会社製)15重量部及びリューダイWブラックRC3重量部(大日本インキ化学工業株式会社製)を加え紫斑防止剤を得た【0059】[実施例13]水29.33重量部、ポリオキシエチレンジスチリルフェニルエーテルポリマーサルファート(商品名:ソルポール7556、東邦化学工業株式会社製)3.4重量部、ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル(商品名:SOPROPHOR BSU、ローヌプーラン株式会社製)1.1重量部、ポリビニルピロリドン(商品名:sokalan HP53、BASF社製)0.1重量部、消泡剤SM5512(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製)0.02重量部、防腐剤(商品名:ベストサイド1000、大日本インキ化学工業株式会社製)0.05重量部を混合溶解させた溶液に2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール36重量部を加えて分散させ、これを湿式粉砕機にて粉砕した。
【0060】得られた分散溶液に、着色剤としてリューダイグリーンFBK(大日本インキ化学工業株式会社製)12重量部、リューダイイエローKGL(大日本インキ化学工業株式会社製)15重量部及びリューダイWブラックRC3重量部(大日本インキ化学工業株式会社製)を加え紫斑防止剤を得た【0061】[実施例14]実施例12の紫斑防止剤の組成物50重量部と固着剤として酢酸ビニル系樹脂エマルジョン(商品名:エバディックEV−15、大日本インキ化学工業株式会社製)50重量部を加え紫斑防止剤を得た。
【0062】[実施例15]実施例12の紫斑防止剤の組成物25重量部と固着剤として酢酸ビニル系樹脂エマルジョン(商品名:ボンコート6620、大日本インキ化学工業株式会社製)50重量部を加え紫斑防止剤を得た。
【0063】[実施例16]水58.58重量部、ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテルサルファート(商品名:SORPOL 7556、東邦化学工業株式会社製)3.4重量部、ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル(商品名:SOPROPHOR BSU、ローヌプーラン株式会社製)1.1重量部、アルキルナフタレンスルホン酸塩縮合物(商品名:SUPRAGIL MNS/90、ローヌプーラン株式会社製)1.1重量部、消泡剤SM5512(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製)0.02重量部を混合溶解させた溶液に2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリジン−2−イル)−5[(ヘキシル)オキシ]―フェノール35.8重量部を加えて分散させ、これを湿式粉砕機にて粉砕し紫斑防止剤を得た。
【0064】[実施例17]水58.58重量部、ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテルサルファート(商品名:SORPOL 7556、東邦化学工業株式会社製)3.4重量部、ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル(商品名:SOPROPHOR BSU、ローヌプーラン株式会社製)1.1重量部、アルキルナフタレンスルホン酸塩縮合物(商品名:SUPRAGIL MNS/90、ローヌプーラン株式会社製)1.1重量部、消泡剤SM5512(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製)0.02重量部を混合溶解させた溶液に2,2’−ジヒドロキシ−4、4‘−ジメトキシベンゾフェノン35.8重量部を加えて分散させ、これを湿式粉砕機にて粉砕し、紫斑防止剤を得た。
【0065】[実施例18]水58.58重量部、ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテルサルファート(商品名:SORPOL 7556、東邦化学工業株式会社製)3.4重量部、ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル(商品名:SOPROPHOR BSU、ローヌプーラン株式会社製)1.1重量部、アルキルナフタレンスルホン酸塩縮合物(商品名:SUPRAGIL MNS/90、ローヌプーラン株式会社製)1.1重量部、消泡剤SM5512(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製)0.02重量部を混合溶解させた溶液に4−n−オクチルフェニルサリチレート35.8重量部を加えて分散させ、これを湿式粉砕機にて粉砕し、紫斑防止剤を得た。
【0066】[実施例19]水58.58重量部、ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテルサルファート(商品名:SORPOL 7556、東邦化学工業株式会社製)3.4重量部、ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル(商品名:SOPROPHOR BSU、ローヌプーラン株式会社製)1.1重量部、アルキルナフタレンスルホン酸塩縮合物(商品名:SUPRAGIL MNS/90、ローヌプーラン株式会社製)1.1重量部、消泡剤SM5512(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製)0.02重量部を混合溶解させた溶液にエチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート35.8重量部を加えて分散させ、これを湿式粉砕機にて粉砕し、紫斑防止剤を得た。
【0067】[実施例20]水58.58重量部、ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテルサルファート(商品名:SORPOL 7556、東邦化学工業株式会社製)3.4重量部、ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル(商品名:SOPROPHOR BSU、ローヌプーラン株式会社製)1.1重量部、アルキルナフタレンスルホン酸塩縮合物(商品名:SUPRAGIL MNS/90、ローヌプーラン株式会社製)1.1重量部、消泡剤SM5512(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製)0.02重量部を混合溶解させた溶液に4−ドデシル−2’−エトキシ−N,N’−ジフェニロキサルアミド35.8重量部を加えて分散させ、これを湿式粉砕機にて粉砕し、紫斑防止剤を得た【0068】[実施例21]1次粒子径が0.03〜0.05μmの酸化チタン(商品名:ST−440、チタン工業株式会社製)40重量部を水60重量部に分散させ、TKホモミキサー(特殊機化工業株式会社製)で10,000rpmで3分間分散させ紫斑防止剤を得た。
【0069】[比較例1]1次粒子径が約0.04μmの酸化鉄(Fe)30重量部を水63重量部に界面活性剤アルキルナフタレンスルホン酸塩縮合物(商品名:SUPRAGIL MNS/90、ローヌプーラン株式会社製)7重量部及を溶かした溶液に分散させ、TKホモミキサー(特殊機化工業株式会社製)で10,000rpmで3分間分散させ紫斑防止剤を得た。
【0070】[比較例2]1次粒子径が約0.15μmの酸化亜鉛29重量部を水64重量部にアルキルナフタレンスルホン酸塩縮合物(商品名:SUPRAGIL MNS/90、ローヌプーラン株式会社製)6重量部を溶かした溶液に分散させ、TKホモミキサー(特殊機化工業株式会社製)で10,000rpmで3分間分散させ紫斑防止剤を得た。
【0071】(試験例1)近紫外線カット率と紫斑との関係ベントグラスを面積0.25m(0.5m×0.5m)のいくつかの区画に分けた。この1区画に、波長300〜400nmの近紫外線吸収フィルム(各カット率は表1に示す)を覆い被せ、冬季、2週間後の芝の紫斑度合いを下記の5段階で評価した。
【0072】
◎:芝の紫斑は全く認められなかった。
○:ごくわずかな芝の紫斑が見られた。
△:わずかな芝の紫斑が見られるが、問題にならなかった。
×:芝の紫斑が見られた。
××:かなりの芝の紫斑が見られた。
【0073】
【表1】

【0074】表1に示すように、近紫外線カット率が高いほど芝の紫斑防止効果は高いが、実用上40%以上のカット率があれば芝の紫斑防止効果があると判断できた。
【0075】(試験例2) 芝薬害試験ベントグラスを面積0.25m(0.5m×0.5m)のいくつかの区画に分けた。この1区画に、実施例1〜8及び比較例1及び2の供試薬剤を10倍及び50倍に希釈して、希釈液62.5mlを散布機を用いて散布し、1週間後に芝の成育状況を下記の5段階で評価した。散布は2区画について2回の反復を試験を行った。
【0076】
−:芝の生育に影響が無かった。
±:芝の生育に僅かに影響があった。
+:芝の生育に影響があった。(葉先が枯れた状態)
++:芝の生育に著しい影響があった。(全体の70〜90%が枯死)
+++:芝の生育に著しい影響があり、完全枯死した。(全体が枯死)
【0077】
【表2】

【0078】表2に示すように実施例1〜8、14及び15の紫斑防止剤は、比較例1及び2に比べて薬害の程度が小さいことがわかる。また比較例1については10倍及び50倍稀釈で葉の黄褐化、比較例2については10倍及び50倍稀釈で葉枯れ等の生育影響が見られた。
【0079】(試験例3)近紫外線カット率測定試験ベントグラスを面積0.25m(0.5m×0.5m)のいくつかの区画に分けた。この1区画の中心に0.135m×0.135mの不織布を敷き、実施例実施例1〜8及び14及〜20の供試薬剤を10倍に希釈して、希釈液62.5mlを散布機を用いて散布し、薬剤が付着した不織布の紫外線カット率を測定した。測定は、紫外線強度計UM−1(UM−36)を用いて行い、測定波長は310〜400nm、ピーク波長365±5nmで測定した。薬剤の近紫外線カット率(%)は下式により算出した。
【0080】薬剤の近紫外線カット率(%)=[薬剤が付着した不織布の近紫外線カット率(%)−不織布の近紫外線カット率(%)]
【0081】また、試験例1の近紫外線カット率と紫斑の関係から供試薬剤の紫斑防止評価を下記の5段階で評価した。
◎:十分な芝紫斑防止が可能であった。
○:効果的な芝紫斑防止が可能であった。
△:芝紫斑防止が可能であった。
×:芝紫斑防止効果は、ほとんど認められなかった。
××:芝紫斑防止効果がなかった。
【0082】
【表3】

【0083】表3に示すように実施例1〜8及び14及〜21の紫斑防止剤は、実用上、紫斑防止が可能なレベルの近紫外線カット率を持っていることが判る。
【0084】(試験例4)芝散布着色試験ベントグラスを面積0.25m(0.5m×0.5m)のいくつかの区画に分けた。この1区画に実施例6〜8の供試薬剤を10倍及び50倍に希釈し、希釈液62.5mlを散布機を用いて散布して芝への着色状況を調査した。
【0085】
【表4】

【0086】表4に示すように実施例6〜7の紫斑防止剤は、芝への付着後も芝本来の自然な色合いを保つことが可能であり、また着色状況から紫斑防止剤が十分芝に付着していることがわかった。
【0087】(試験例5)付着効果試験ベントグラスを面積0.25m(0.5m×0.5m)のいくつかの区画に分けた。この1区画に実施例8〜10及び比較例1及び2の供試薬剤を50倍に希釈し、希釈液62.5mlを散布機を用いて散布して芝への付着状況を調査した。
【0088】
【表5】

【0089】表5に示すように実施例8〜10の紫斑防止剤は、芝に対する付着性が高く、また芝に均一に付着した。
【0090】(試験例6)グリーン散布での効果試験ベントグラスを面積1.0m(1.0m×1.0m)に区画した。この区画に実施例11及び12の供試薬剤を50倍に希釈して、希釈液200mlを散布機を用いて散布した。使用したベントグラスはプロビデンス、SR−1020、コブラの3種類をそれぞれ使用し、1薬剤につき散布は3区画実施し、その平均を求めた。
【0091】散布は、第1回(2000年11月17日)、第2回(2000年11月28日)、第3回(2000年12月19日)、第4回(2001年1月17日)の計4回を実施し、2001年3月20日に緑度、均一度、紫斑指数を調査した。
【0092】緑度:グリーン全体の目視による緑の色合い[(薄い)1〜5(濃い)]
均一度:グリーン面における紫斑の発生度合い[(均一)1〜5(不均一)]
紫斑指数:紫斑の面積(%)×紫斑の色調[(薄い)1〜5(濃い)]
【0093】
【表6】

【0094】表6に示すように実施例11と12の紫斑防止剤は、無処理区に対して高い紫斑防止効果を示すことがわかる。また、近紫外線吸収剤と着色剤を併用した実施例12では、2つの相乗効果が得られることにより、紫斑防止効果がより強まることがわかる。これらの結果から、本発明による紫斑防止剤を実際のグリーンで使用した場合に、十分な紫斑防止効果が得られることがわかった。
【0095】(試験例7) 紫斑防止剤の生育量、直立茎数に及ぼす影響アントシアン系統と非アントシアン系統ベントグラスを栽培している1/5000a(0.02m)ワグネルポットに、実施例12と13の供試薬剤を50倍に希釈して、希釈液4mlを散布機を用いて散布した。散布は1薬剤につき3ポットの試験を行い、その平均を求めた。
【0096】散布は、第1回(2000年11月6日)、第2回(2000年11月27日)、第3回(2000年12月18日)、第4回(2001年1月15日)の計4回を実施し、2001年5月15日に刈取地上部重量及び直立茎本数を調査した。
【0097】
【表7】

【0098】表7に示すように実施例12及び13の紫斑防止剤は、アントシアン系統と非アントシアン系統ベントグラスのいずれにおいても、無処理区に対して刈取地上部重量及び直立茎本数共に増量がみられ、紫斑防止剤が生育を阻害するどころか、かえって促進する効果を有することが確認された。
【0099】
【発明の効果】本発明は、晩秋から冬季にかけ低温となる季節に芝、特にベントグリーンで発生し美観を損ねる紫斑現象を芝に対して薬害を与えることなく防止することができる芝の紫斑防止剤および該紫斑防止剤を用いる芝の紫斑防止方法を提供する。
【出願人】 【識別番号】501032788
【氏名又は名称】財団法人西日本グリーン研究所
【識別番号】000002886
【氏名又は名称】大日本インキ化学工業株式会社
【出願日】 平成13年12月26日(2001.12.26)
【代理人】 【識別番号】100088764
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 勝利
【公開番号】 特開2002−293706(P2002−293706A)
【公開日】 平成14年10月9日(2002.10.9)
【出願番号】 特願2001−393865(P2001−393865)