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【発明の名称】 サスポエマルジョン形態の農園芸用農薬組成物
【発明者】 【氏名】廣川 隆志

【氏名】大野 哲

【氏名】佐藤 隆志

【氏名】秋山 正樹

【氏名】岡村 充康

【要約】 【課題】保存安定性に優れ、また水面及び水中での分散性及び拡散性に優れ、更に薬害、特に薬剤が直接農作物に付着した場合の薬害をさらに抑えることができるサスポエマルジョン型の農園芸用農薬組成物の提供。

【解決手段】(1)水に対する溶解度が25℃で100ppm以下、且つ融点が68℃以下である水難溶性農薬原体(a)と;(2)水に対する溶解度が25℃で100ppm以下であり脂肪酸エステル系溶剤、二塩基酸エステル系溶剤及び高級アルコール系溶剤からなる群から選ばれる1種以上の水難溶性溶剤(b)と;(3)水に対する溶解度が25℃で100ppm以下で、融点が69℃以上である水難溶性農薬原体(c)と;(4)保護コロイド剤(d)と;(5)芳香族系ビニル系樹脂(e)と;(6)水(f);とを含有するサスポエマルジョン型の農園芸用農薬組成物。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 (1)水に対する溶解度が25℃で100ppm以下であり、且つ融点が68℃以下である水難溶性農薬原体(a)と、(2)水に対する溶解度が25℃で100ppm以下であり、脂肪酸エステル系溶剤、二塩基酸エステル系溶剤及び高級アルコール系溶剤からなる群から選ばれる1種以上の水難溶性溶剤(b)と、(3)水に対する溶解度が25℃で100ppm以下であり、且つ融点が69℃以上である水難溶性農薬原体(c)と、(4)保護コロイド剤(d)と、(5)芳香族系ビニル系樹脂(e)と、(6)水(f)とを含有することを特徴とするサスポエマルジョン形態の農園芸用農薬組成物。
【請求項2】 水難溶性農薬原体(a)を0.1〜30重量部、水難溶性溶剤(b)を0.1〜50重量部、水難溶性農薬原体(c)を0.1〜30重量部、保護コロイド剤(d)を0.5〜15重量部、芳香族系ビニル系樹脂(e)を0.5〜20重量部、並びに水(f)を1〜98.7重量部含有することを特徴とする請求項1に記載のサスポエマルジョン形態の農園芸用農薬組成物。
【請求項3】 保護コロイド剤(d)がポリビニルアルコールであることを特徴とする請求項1又は2に記載のサスポエマルジョン形態の農園芸用農薬組成物。
【請求項4】 芳香族系ビニル系樹脂(e)がスチレン系樹脂であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のサスポエマルジョン形態の農園芸用農薬組成物。
【請求項5】 水難溶性溶剤(b)が脂肪酸エステル系溶剤であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のサスポエマルジョン形態の農園芸用農薬組成物。
【請求項6】 水難溶性溶剤(b)が大豆油であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のサスポエマルジョン形態の農園芸用農薬組成物。
【請求項7】 水難溶性農薬原体(a)が融点が68℃以下の水難溶性除草剤であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のサスポエマルジョン形態の農園芸用農薬組成物。
【請求項8】 水難溶性農薬原体(c)が融点が69℃以上の水難溶性除草剤であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のサスポエマルジョン形態の農園芸用農薬組成物。
【請求項9】 さらに結晶析出防止剤を含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のサスポエマルジョン形態の農園芸用農薬組成物。
【請求項10】 さらに界面活性剤を含むことを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載のサスポエマルジョン形態の農園芸用農薬組成物。
【請求項11】 25℃における表面張力が37mN/m以上であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載のサスポエマルジョン形態の農園芸用農薬組成物。
【請求項12】 サスポエマルジョンの平均粒径が0.1〜15μmであることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載のサスポエマルジョン形態の農園芸用農薬組成物。
【請求項13】 水田に散布することを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載のサスポエマルジョン形態の農園芸用農薬組成物の使用方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、農作物に付着しても薬害が発生せず、さらに低温並びに高温において長期間貯蔵した後においても保存安定性に優れるサスポエマルジョン製剤に関する。
【0002】
【従来の技術】農薬原体は、取扱いの容易さ、または特定の組み合わせが相乗効果を奏するため、しばしば作物に混合物として散布される。使用の容易性、作業の効率化のためには、あらかじめ混合した液体配合物を農家に提供することが望ましい。しかしながら、全ての農薬原体の組み合わせにおいて十分な相溶性が得られるわけではないし、また長期間安定なものが得られるわけでもない。特に液状原体と固体原体は、その相溶性に大きな問題があり、実用性のある混合物を作るのは非常に難しい。
【0003】上記の問題に対する一つの解決方法として、サスポエマルジョン製剤が知られている。サスポエマルジョン(SE)とは、1つの成分のエマルジョン濃縮物(EC)と、他成分のサスペンジョン濃縮物(SC)との混合物であり、取扱いの容易さ等により種々の組成が検討されてきた。
【0004】例えば(イ)植物保護有効物質の新規なサスポエマルジョン(特開昭63−83001号公報参照)、(ロ)スルホ尿素系又はフェニル尿素系からの除草剤を用いたフェノキサプロップエチルの保存安定性の技術に困難のないサスポエマルジョン製剤(特開平5−132406号公報参照)、(ハ)スルホニル尿素を水分散液にしたサスポエマルジョン製剤(特開平6−219913号公報参照)、(ニ)固体としてジチオカルバマートを含み、乳化された成分としてトリアゾール、モルホリンまたはピリミジンを含むサスポエマルジョン製剤(特開平8−67603号公報)等が知られている。
【0005】しかしながら、従来の(イ)〜(ニ)のサスポエマルジョン製剤では、溶剤を必要とするエマルジョンと、サスペンジョンとを組み合わせる場合、散布時に薬剤の農作物への付着力が上昇し、更に薬剤が付着後に葉面で拡展するため有効成分が農作物の伸長部に接触し易くなり、重大な薬害を引き起こすといった問題点を有する。また、一般的にサスポエマルジョン製剤は、加水分解性のある農薬原体の分解を従来の水性懸濁状組成物(フロアブル)より大幅に促進するといった問題点を有することが知られている。
【0006】例えば(ハ)のサスポエマルジョン製剤では、ポリアクリル誘導体を用いることによりスルホニル尿素の分解抑制を行っているが、このポリアクリル酸誘導体を用いたサスポエマルジョン製剤でも、薬剤の組み合わせによっては効果的にその分解抑制機能が働かない。また(イ)〜(ニ)のサスポエマルジョン製剤は、高い溶解力をもった有機溶剤を使用した場合、サスペンジョンとエマルジョンの凝集が発生し易い等の問題点がある。そこで上記問題を解消するために、芳香族系ビニル系樹脂を含有するサスポエマルジョン製剤(例えば、特開2000−344604号公報を参照されたい)等が開発された。
【0007】該サスポエマルジョン製剤の特徴の1つとして、農作物の葉面に付着しても薬剤の接着力により葉面から伸長部へ薬剤が展延せず薬害を防止することがあげられている。しかしながら、このサスポエマルジョン製剤は、農薬原体が葉面に付着して薬害を発現する傾向が高く、薬剤が伸長部付近または直接付着した場合には強い薬害を引き起こす問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようとする課題は、加水分解性の高い除草活性成分の分解を効果的に抑制し、低温及び高温において長期間貯蔵した後においても保存安定性に優れ、また水面及び水中での分散性及び拡散性に優れた性能を維持しつつ、更に薬害、特に薬剤が直接農作物に付着した場合の薬害をさらに抑えることができるサスポエマルジョン形態の農園芸用農薬組成物を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、これらの課題を解決するべく種々研究を重ねた結果、加水分解性の高い農薬原体の分解を効果的に抑制し、長期にわたり優れた保存安定性を示し、さらに水面及び水中での分散性及び拡散性に優れ、安定した防除効果を示しつつ、薬剤の農作物、特に農作物の葉面への付着性を抑え、さらに薬剤が葉面に付着した場合でも、薬剤の接着力により葉面から伸長部への薬剤の展延を抑えることにより、薬害を効果的に抑制することができるサスポエマルジョン形態の農園芸用農薬組成物を見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】即ち本発明は、水に対する溶解度が25℃で100ppm以下であり、且つ融点が68℃以下である水難溶性農薬原体(a)と、水に対する溶解度が25℃で100ppm以下であり、脂肪酸エステル系溶剤、二塩基酸エステル系溶剤、及び高級アルコール系溶剤からなる群から選ばれる1種以上の水難溶性溶剤(b)と、水に対する溶解度が25℃で100ppm以下であり、且つ融点が69℃以上である水難溶性農薬原体(c)と、保護コロイド剤(d)と、芳香族系ビニル系樹脂(e)と、水(f)とを含有するサスポエマルジョン形態の農園芸用農薬組成物を提供するものである。
【0011】また、本発明は水田に散布することを特徴とする上記のサスポエマルジョン形態の農園芸用農薬組成物の使用方法を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の水難溶性農薬原体(a)とは、水に対する溶解度が25℃で100ppm以下であり、且つ融点が68℃以下、好ましくは−40〜68℃の農薬原体を指し、除草剤、殺菌剤、殺虫剤及び殺ダニ剤などが挙げられる。水難溶性農薬原体(a)のうち除草剤としては、例えば、2−(1,2−ジメチルプロピルアミノ)−4−エチルアミノ−6−メチルチオ−1,3,5−トリアジン(一般名、ジメタメトリン)、2−クロロ−2’,6’−ジエチル−N−(2−プロポキシエチル)−アセトアニリド(一般名、プレチラクロール)、S,S−ジメチル−2−(ジフルオロメチル)−4−イソブチル−6−(トリフルオロメチル)−3,5−ピリジンジカルボチオナート(一般名、ジチオピル)、S−ベンジル−N−(1,2−ジメチルプロピル)−N−エチルチオカルバマート(一般名、エスプロカルブ)、2,3−ジヒドロ−3,3−ジメチルベンゾフラン−5−イル エタンスルホナート(一般名、ベンフレセート)、ブチル=(R)−2−[4−(4−シアノ−2−フルオロフェノキシ)フェノキシ]プロピオナート(一般名、シハロホップブチル)、S−1−メチル−1−フェニルエチル=ピペリジン−1−カルボチオアート(一般名、ジメピペレート)等が挙げられる。
【0013】これらのうち、2−(1,2−ジメチルプロピルアミノ)−4−エチルアミノ−6−メチルチオ−1,3,5−トリアジン、2−クロロ−2’,6’−ジエチル−N−(2−プロポキシエチル)−アセトアニリド、S,S−ジメチル−2−(ジフルオロメチル)−4−イソブチル−6−(トリフルオロメチル)−3,5−ピリジンジカルボチオナート、S−ベンジル−N−(1,2−ジメチルプロピル)−N−エチルチオカルバマート、2,3−ジヒドロ−3,3−ジメチルベンゾフラン−5−イル エタンスルホナート、ブチル=(R)−2−[4−(4−シアノ−2−フルオロフェノキシ)フェノキシ]プロピオナート、S−1−メチル−1−フェニルエチル=ピペリジン−1−カルボチオアートが好ましく用いられる。
【0014】また、水難溶性農薬原体(a)のうち殺菌剤としては、O,O−ジイソプロピル−S−ベンジルチオホスフェート(一般名、IBP)、エチル=2−ジエトキシチオホスホリルオキシ−5−メチルピラゾロ(1,5−a)ピリミジン−6−カルボキシラート(一般名、ピラゾホス)、1−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−4−プロピル−1,3−ジオキソラン−2−イルメチル]−1H−1,2,4−トリアゾール(一般名、プロピコナゾール)等が挙げられる。
【0015】また、水難溶性農薬原体(a)のうち殺虫剤としては、O,O−ジメチル−S−(N−メチルカルバモイルメチル)ジチオホスフェート(一般名、ジメトエート)、S−4−フェノキシブチル−N,N−ジメチルチオカルバマート(一般名、フェノチオカルブ)、2−sec−ブチルフェニル−N−メチルカルバマート(一般名、BPMC)、2−(4−エトキシフェニル)−2−メチルプロピル−3−フェノキシベンジルエーテル(一般名、エトフェンプロックス)等が挙げられる。本発明の農園芸用農薬組成物には、これらの水難溶性農薬原体を1種以上用いることができ、除草剤、殺菌剤、殺虫剤等を複数種混合することも可能である。
【0016】本発明で使用される水難溶性溶剤(b)は、水に対する溶解度が25℃で1000ppm以下、好ましくは500ppm以下、より好ましくは100ppm以下であり、且つ25℃で液状である脂肪酸エステル系溶剤、二塩基酸エステル系溶剤、及び高級アルコール系溶剤を指す。この水難溶性溶剤(b)は、水に対する溶解度が低いほど、農園芸用農薬組成物の保存安定性は向上する。脂肪酸エステル系溶剤としては、脂肪酸として例えば2−エチルヘキサン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、エルカ酸、ブラシジン酸のような炭素数8〜22の飽和又は不飽和脂肪酸が挙げられ、そのアルキルエステルとしては、メチルエステル、ブチルエステル、イソブチルエステル、オレイルエステルのような炭素数1〜18の直鎖又は分岐鎖のアルキル鎖とのモノエステル型、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール(5モル)、ネオペンチルグリコール、グリセリンのような炭素数2〜10のグリコール類とのモノ、ジ及びトリエステル型が挙げられる。例えば、オレイン酸メチルエステル、リノール酸エチルエステル、リノレン酸メチルエステル、2−エチルヘキサン酸トリグリセリド、カプリル酸トリグリセリド、カプリン酸トリグリセリド、オレイン酸トリグリセリド、オクタン酸トリグリセリド、リノール酸トリグリセリド、リノレン酸トリグリセリド、エルカ酸トリグリセリド、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール等が挙げられる。
【0017】また、脂肪酸エステル系溶剤としては、植物油があげられ、これらの組成は、オレイン酸トリグリセリド、リノール酸トリグリセリド、リノレン酸トリグリセリド、エルカ酸トリグリセリド等を主成分とする混合物である。植物油としては、大豆油、オリーブ油、ホホバ油、ひまし油、菜種油、パーム油、トウモロコシ油、サフラワー油、カポック油、椿油、ヤシ油、ゴマ油、米ヌカ油、落下生油、綿実油、亜麻仁油、きり油、ひまわり油、紅花油等が挙げられる。
【0018】二塩基酸エステル系溶剤としては、シュウ酸、リンゴ酸、クエン酸、アジピン酸、フタル酸等の2つのカルボン酸基をもつ二塩基酸のエステル化合物であり、そのアルキルエステルとしては、メチルエステル、ブチルエステル、イソブチルエステル、オレイルエステルのような炭素数1〜18の直鎖又は分岐鎖のアルキル鎖とのエステル化合物であり、例えば、リンゴ酸イソステアリル、アジピン酸ジ(2−ヘプチルウンデシル)、グルタル酸ジメチル、コハク酸ジメチル、アジピン酸ジメチル、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジイソデシル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジイソブチル、フタル酸ジイソトリデシルなどが挙げられる。
【0019】高級アルコール系溶剤としては、炭素数6〜24の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和アルコールで、例えばオクタノール、ヘプチルアルコール、デシルアルコール、オレイルアルコール、ヘキシルデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール、デシルテトラデカノール、などが挙げられる。水難溶性溶剤(b)の中では、大豆油が特に好ましく用いられる。
【0020】本発明の水難溶性農薬原体(c)とは、水に対する溶解度が25℃で100ppm以下であり、且つ融点が69℃以上、好ましくは69〜350℃の農薬原体を指し、除草剤、殺菌剤、殺虫剤、殺ダニ剤等が挙げられる。
【0021】このような水及び油難溶性農薬原体(c)のうち除草剤としては、例えば、O−3−tert−ブチルフェニル−6−メトキシ−2−ピリジル(メチル)チオカルバマート(一般名、ピリブチカルブ)、5−(2,4−ジクロロフェノキシ)−2−ニトロメチルベンゾアート(一般名、ビフェノックス)、2−クロロ−N−(3−メトキシ−2−テニル)−2’,6’−ジメチルアセトアニリド(一般名、テニルクロール)、1−(α,α−ジメチルベンジル)−3−(パラトリル)尿素 (一般名、ダイムロン)、N,N−ジエチル−3−メシチルスルホニル−1H−1,2,4−トリアゾール−1−カルボキサミド(一般名、カフェンストロール)、メチル−α−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)カルバモイルスルファモイル]−o−トルアート(一般名、ベンスルフロンメチル)、2−ブロモ−N−(α,α−ジメチルベンジル)−3,3−ジメチルブタナミド(一般名、ブロモブチド)、1−(2−クロロイミダゾ[1,2−a]ピリジン−3−イルスルホニル)−3−(4,6−ジメトキシピリジン−2−イル)尿素(一般名、イマゾスルフロン)、1−{[O−(シクロプロピルカルボニル)フェニル]スルファモイル}−3(4,6−ジメトキシ−2−ピリミジニル)−尿素(一般名、シクロスルファムロン)等が挙げられ、このうち好ましくはO−3−tert−ブチルフェニル−6−メトキシ−2−ピリジル(メチル)チオカルバマート、5−(2,4−ジクロロフェノキシ)−2−ニトロメチルベンゾアート、2−クロロ−N−(3−メトキシ−2−テニル)−2’,6’−ジメチルアセトアニリド、1−(α,α−ジメチルベンジル)−3−(パラトリル)尿素、N,N−ジエチル−3−メシチルスルホニル−1H−1,2,4−トリアゾール−1−カルボキサミド、メチル−α−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)カルバモイルスルファモイル]−o−トルアート、2−ブロモ−N−(α,α−ジメチルベンジル)−3,3−ジメチルブタナミド、1−(2−クロロイミダゾ[1,2−a]ピリジン−3−イルスルホニル)−3−(4,6−ジメトキシピリジン−2−イル)尿素、1−{[O−(シクロプロピルカルボニル)フェニル]スルファモイル}−3(4,6−ジメトキシ−2−ピリミジニル)−尿素等が挙げられる。
【0022】また、このような水難溶性農薬原体(c)のうち殺菌剤としては、例えば、マンガニーズエチレンビス(ジチオカルバマート)(一般名、マンネブ)、3−アリルオキシ−1,2−ベンゾイソチアゾール−1,1−ジオキシド(一般名、プロベナゾール)、2−メチル−3’−イソプロポキシベンズアニリド(一般名、メプロニル)、4,5,6,7−テトラクロロイソフタロニトリル(一般名、TPN)、ジメチル−4,4’−O−フェニレンビス(3−チオアロファナート)(一般名、チオファネートメチル)等が挙げられる。さらにまた、このような水難溶性農薬原体(c)のうち殺虫剤としては、ジメチル−2−クロロ−1−(2,4−ジクロロフェニル)ビニルホスファート(一般名、ジメチルビンホス)、1−ナフチル−N−メチルカルバマート(一般名、NAC)、2−イソプロピルフェニル−N−メチルカルバマート(一般名、MIPC)等が挙げられる。
【0023】本発明の農園芸用農薬組成物には、これらの水難溶性農薬原体を1種以上用いることができ、除草剤、殺菌剤、殺虫剤等を複数種混合することも可能である。
【0024】また、本発明のサスポエマルジョン形態の農園芸用農薬組成物に保存安定性を損なわない範囲で水溶性農薬製剤を添加することも可能である。
【0025】本発明で使用される保護コロイド剤(d)としては、従来公知の保護コロイド剤が用いられる。保護コロイド剤(d)としては、例えば、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース又はヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられ、これらを単独で用いても、併用しても良い。
【0026】ポリビニルアルコールとしては、分子量200〜3500、鹸化度が60〜100モル%のものが挙げられ、好ましくは、分子量500〜2500、鹸化度が75〜95モル%程度のものである。保護コロイド剤(d)の中では、ポリビニルアルコールが特に好ましく用いられる。
【0027】本発明で使用される芳香族系ビニル系樹脂(e)としては、スチレン系樹脂、フタル酸系樹脂、芳香族ポリアミド系樹脂、キシリレン系樹脂、ビスフェノール系樹脂、イソシアナート系樹脂、フェニレン系樹脂等が挙げられ、好ましくはスチレン系樹脂が挙げられる。ここでいう系とは、樹脂が一般的な他のモノマー、例えばアクリル酸、ブタジエン、酢酸ビニル、メタクリル酸等との共重合体のものを含むという意味であり、芳香族基を必須成分として持っていれば、その他のモノマーが1種又は複数組み合わされていても良い。
【0028】スチレン系樹脂としては、スチレン/アクリル酸系エステル共重合体が好ましく用いられる。例えば、平均分子量が約100000〜900000、好ましくは300000〜700000のスチレン/アクリル酸系エステル共重合体が挙げられ、さらにこれを約10〜60重量%含有するディスパージョンの状態で使用するのが好ましい。例えばエマルジョン又はハイドロゾルのような型で使用することが好ましい。
【0029】本発明のサスポエマルジョン形態の農園芸用農薬組成物は、これらの他に水(f)を必須とする。
【0030】また本発明のサスポエマルジョン形態の農園芸用農薬組成物には、上述した(a)〜(f)成分に加え、さらに結晶析出防止剤を添加しても良い。該結晶析出防止剤としては、ロジングリセリンエステル(東邦化学工業株式会社製、ソルポール7518)等の樹脂誘導体や、Agrimer VEMAシリーズ(ISP株式会社製)、Agrimer VAシリーズ(ISP JAPAN社製)、Sokalan HP53(BASF社製)等の水溶性樹脂が挙げられ、このうち、ロジングリセリンエステルが好ましく挙げられる。
【0031】本発明のサスポエマルジョン形態の農園芸用農薬組成物の安定性を阻害しない範囲で公知慣用の界面活性剤が添加されても良い。該界面活性剤としては、ノニオン系、アニオン系界面活性剤が用いられる。具体的にはポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル誘導体、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンアリールフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンキャスターオイルエーテル類、ポリオキシエチレンソルビタンエステル類、ポリグリセリン脂肪酸エステル類、ソルビット脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等のノニオン界面活性剤が挙げられ、これらを単独で用いても、併用しても良い。
【0032】ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテルとしては、ポリオキシエチレン(5〜40モル)のトリスチリルフェニルエーテル等が挙げられる。ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリマーとしては、平均分子量が500〜20000、好ましくは1000〜10000のものが挙げられる。また当該ブロックポリマー中のポリオキシエチレンの比率は5〜70%が好ましく、より好ましくは20〜65%である。
【0033】ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル誘導体としては、ポリオキシエチレン(5〜40モル)のトリスチリルフェニルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレン(5〜40モル)のトリスチリルフェニルエーテルリン酸エステル塩等が挙げられる。
【0034】ここでいう塩としては、例えばナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、アンモニウム、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等が挙げられる。
【0035】ソルビタン脂肪酸エステルとしては、炭素数5〜20の脂肪酸とソルビタンのエステルが好ましく、例えばモノパルミチン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、トリステアリン酸ソルビタン、セスキステアリン酸ソルビタン等が挙げられる。これらの界面活性剤は、1種又は複数組み合わせて用いることができる。また、必要に応じて本発明の効果を損なわない範囲で、農薬製剤に公知慣用のアニオン界面活性剤を少量添加することもできる。
【0036】また、本発明の農園芸用農薬組成物の安定性を阻害しない範囲で水難溶性溶剤(b)以外の公知慣用の有機溶剤を添加し得る。当該有機溶剤としては、ケトン類、炭化水素類が挙げられる。
【0037】本発明の農園芸用農薬組成物は、上記成分以外に、必要に応じて公知慣用の消泡剤、凍結防止剤、防腐剤、増粘剤等の添加剤を含んでいても良い。消泡剤としては、例えばシリコーン系のものが挙げられる。凍結防止剤としては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール等のジオール類や、グリコールエーテル類、尿素等が挙げられる。
【0038】防腐剤としては例えばベストサイド1000(大日本インキ化学工業株式会社製)、ベストサイド300(大日本インキ化学工業株式会社製)等の工業用途の水系混合物に使用される防腐剤が挙げられる。
【0039】また、増粘剤としてはキサンタンガム、ウエランガム等のヘテロポリサッカライドガム、ベントナイト等の無機鉱物、コロイダルシリカ等が挙げられる。
【0040】続いて、本発明の農園芸用農薬組成物の製造方法の概要を説明する。本発明のサスポエマルジョン形態の農園芸用農薬組成物の製造方法は、(イ) 水難溶性農薬原体(a)と、水難溶性溶剤(b)と、保護コロイド剤(d1)と、水(f1)とを含むエマルジョン部を製造する。
【0041】(ロ) 保護コロイド剤(d2)と、水(f2)と、水難溶性農薬原体剤(c)とを含むサスペンジョン部を製造する。
【0042】(ハ) 最後に(イ)で製造したエマルジョン部、(ロ)で製造したサスペンジョン部、及び芳香族系ビニル系樹脂(e)とを混合する。又は芳香族系ビニル系樹脂(e)はエマルジョン部若しくはサスペンジョン部のどちらか一方に添加して製造し、最後に他の一方と混合しても良い。
【0043】さらに詳しく製造方法を説明する。水難溶性農薬原体(a)0.1〜30重量部、水難溶性溶剤(b)0.1〜50重量部、保護コロイド剤(d1)1.0〜15重量部を混合し、次に水(f1)5〜98.7重量部中に加えて撹拌混合し、更に乳化機又は湿式粉砕機により粒径0.1〜15μm、より好ましくは0.1〜5μmまで微粒子化しエマルジョン部を製造する。
【0044】次に保護コロイド剤(d2)1〜(15重量部−エマルジョン部で使用した保護コロイド剤重量部)重量部と水(f2)5〜(98.7重量部−エマルジョン部で使用した水重量部)重量部を撹拌混合した系に水難溶性農薬原体剤(c)0.1〜30重量部を加え、更に撹拌混合して分散した混合スラリーを製造し、湿式粉砕機により粒径0.1〜15μm、より好ましくは0.1〜5μmまで微粒子化しサスペンジョン部を製造する。
【0045】最後にエマルジョン部とサスペンジョン部と芳香族系ビニル系樹脂(e)0.1〜30重量部とを混合してサスポエマルジョンの製造は完了する。又は、芳香族系ビニル系樹脂(e)1〜30重量部をエマルジョン部若しくはサスペンジョン部のどちらか一方に添加して製造し、最後に他の一方と混合してサスポエマルジョンの製造は完了する。このときサスポエマルジョンの粒径は0.1〜15μm、より好ましくは0.1〜5μmである。
【0046】上述した粒径の範囲は、上限を越えると保存安定性が悪くなり好ましくなく、また、下限は実際に工業的に得られるものであり、本来は特に下限は限定されない。ここでいう乳化機としては、公知慣用の乳化機であり、ホモジナイザー、高圧乳化機、超音波乳化機等が挙げられる。また粉砕機としては公知慣用の粉砕機であり、ボールミル、ジェット粉砕機、衝撃微粒粉砕機等が挙げられるが、特に好ましくは微小球形の剛体ビーズ(ガラス,セラミック等)と共に混合スラリーを高速撹拌して微粉砕する湿式粉砕機を用いる方法が挙げられ、例えばダイノミルKDL型(WILLY A.BACHOFEN AG Maschinenfabrik Basel社製)、アシザワLMZ型(アシザワ株式会社製)、サンドグラインダー(アイメックス株式会社製)等が挙げられる。
【0047】また、保護コロイド剤(d)は、エマルジョン部を製造する場合とサスペンジョン部を製造する場合において同じ剤を使用することが好ましいが、複数の保護コロイド剤を使用する場合は、添加組成の割合、種類が若干異なっていても良い。
【0048】本発明のサスポエマルジョン形態の農園芸用農薬組成物における水難溶性農薬原体(a)の配合割合は、0.1〜30重量部、より好ましくは1〜10重量部である。また、水難溶性溶剤(b)の配合割合は0.1〜50重量部、より好ましくは1〜40重量部である。さらにまた水難溶性農薬原体(c)の配合割合は0.1〜30重量部、より好ましくは1〜10重量部である。さらにまた保護コロイド剤(d)の配合割合は0.5〜15重量部、より好ましくは1〜10重量部である。さらにまた芳香族系ビニル系樹脂(e)の配合割合は、0.5〜20重量部、より好ましくは1〜15重量部である。さらにまた水(f)の配合割合は1〜98.7重量部、より好ましくは20〜60重量部である。
【0049】製造されたサスポエマルジョン形態の農園芸用農薬組成物は、従来、別々に散布処理しなければならなかったエマルジョン組成物とサスペンジョン組成物を一度に散布処理することができ、省力的である。
【0050】本発明のサスポエマルジョン形態の農園芸用農薬組成物は、25℃での表面張力が37mN/m以上であり、好ましくは37〜55mN/m、より好ましくは38〜55mN/m、更に好ましくは40〜55mN/mである。表面張力を高くした場合、薬剤の農作物への付着を抑制することが可能になり、付着による薬害を抑えることにつながる。
【0051】本サスポエマルジョン形態の農園芸用農薬組成物の使用方法としては、植物への施用(茎葉散布)、植物の生育土壌への施用(土壌施用)、田面水への施用(水面施用)、種子への施用(種子処理)等が考えられ、特に田面水への使用(水面施用)に好適に用いられる。
【0052】本発明のサスポエマルジョン形態の農園芸用農薬組成物を田面水へ使用(水面施用)する場合、優れた水中分散性と拡散性を有する為、水田水面の1点または数箇所に直接滴下散布するのみで、使用者が水田に入ることなく、水田に容易に散布することができる。またこの時、散布器具は特に限定されないが、水懸濁状農薬組成物などで通常使用されているプラスティック容器、紙容器などを用いれば良い。この様なプラスティック容器や紙容器を使用して水田面に直接散布する場合は、充填した農薬原体の種類、製剤中への含有量などにより、その散布量が異なる為、一律に特定することはできないが、10アール当たり、10〜2000ml、好ましくは50〜1000mlを水田に施用する。例えば、50〜1000mlの容量に充填したものであれば、10アール当たり、容器1〜2本程度を水田に使用すれば良い。本発明のサスポエマルジョン形態の農園芸用農薬組成物を散布器具により水田面に直接散布したものは、薬液が水面に滴下されると同時に内容物の水面及び水中への拡散がはじまり均一に分散するため、十分な防除効果をもたらす。また、本発明のサスポエマルジョン形態の農園芸用農薬組成物は、稲に付着しても、表面張力が高いため、稲に付着し難く、また仮に稲に付着した場合でも、付着葉面での拡展性はほとんどないため、稲の伸長部にまで薬剤が到達することがほとんどなく、このため重大な薬害を引き起こす心配がない。
【0053】また、水に希釈して施用する場合は、例えば10m2の面積に薬剤を散布する時、散布タンクの10リットルの水に本薬剤を5〜2000ml、より好ましくは10〜1000ml程度を投入するだけで、作業者が安全で簡単に散布液が調製でき、果樹、野菜などに充分な効果をあげることができる。
【0054】本サスポエマルジョン形態の農園芸用農薬組成物は、上述した稲だけでなく他の農作物に対しても同様の効果を現す。即ち、表面張力を高く設定することにより、農作物に対する付着性を効果的に抑制し、更に、芳香族系ビニル系樹脂(e)の添加により、付着後の水分蒸発時に油層部が増粘し、さらに接着力を発現することで、葉面付着後の当該農園芸用農薬組成物の葉面での展延及び吸収を防止し、農作物の伸長部への薬剤の展延を防止する。このため、従来のサスポエマルジョン剤で問題となった農作物への薬剤の吸収並びに伸長部への薬剤の展延を効果的に抑制でき、このため農作物が枯死するような重大な薬害は効果的に防止される。
【0055】また、本サスポエマルジョン形態の農園芸用農薬組成物は、高温、低温の温度変化の激しい条件下でさえ、長期にわたって凝集物を形成することなく、化学的に不安定なスルホニル尿素等の分解を抑制するなど、良好な保存安定性を有する。
【0056】
【実施例】以下に本発明の実施例及び比較例を示し、本発明を更に詳細に説明するが、それらは本発明の範囲を何等限定するものではない。
【0057】[実施例1]エスプロカルブ5重量部、大豆油5重量部を溶融混合した後、この液を、水28.85重量部にポリビニルアルコール(株式会社クラレ製、PVA−235)1重量部、プロピレングリコール5重量部、ベストサイド1000(大日本インキ化学工業株式会社製)0.05重量部、消泡剤(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製、SM5512)0.1重量部を混合した混合物中に添加し、TKホモミキサー(特殊機化工業株式会社製)で10000rpmで5分間乳化させ、エマルジョン部を得た。
【0058】次に水37.21重量部、ポリビニルアルコール(株式会社クラレ製、PVA−235)1重量部、消泡剤(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製、SM5512)0.05重量部を混合溶解させた溶液にピリブチカルブ10重量部、イマゾスルフロン1.7重量部を加えて分散させ、これを湿式粉砕機にて粉砕し、サスペンジョン部を得た。
【0059】このように得られたエマルジョン部45.0重量部,サスペンジョン部49.96重量部と、スチレン/アクリル酸共重合体エマルジョン(固形分約50重量%含有)(大日本インキ化学工業株式会社製、EC−863)5重量部及び増粘剤(ローヌプーラン社製、ロードポールG)0.04重量部を混合し、均質なサスポエマルジョンを得た。
【0060】[実施例2]エスプロカルブ7重量部、ジチオピル1重量部、大豆油5重量部を混合した後この液を、水25.85重量部にポリビニルアルコール(株式会社クラレ製、PVA−220E)1重量部、スチレン/アクリル酸共重合体エマルジョン(固形分約50重量%含有)(大日本インキ化学工業株式会社製、EC−863)5重量部、エチレングリコール5重量部、ベストサイド1000(大日本インキ化学工業株式会社製)0.05重量部、消泡剤(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製、SM5512)0.1重量部を混合した混合物中に添加し、TKホモミキサー(特殊機化工業株式会社製)で10000rpmで3分間乳化させエマルジョン部を得た。
【0061】次に水37.91重量部、ポリビニルアルコール(株式会社クラレ製、PVA−220E)1重量部、消泡剤(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製、SM5512)0.05重量部を混合溶解させた溶液にピリブチカルブ10重量部、シクロスルファムロン1.0重量部を加えて分散させ、これを湿式粉砕機にて粉砕し、サスペンジョン部を得た。
【0062】このように得られたエマルジョン部50.0重量部、サスペンジョン部49.96重量部及び増粘剤(ローヌプーラン社製、ロードポールG)0.04重量部を混合し、均質なサスポエマルジョンを得た。
【0063】[実施例3]エスプロカルブ7重量部、ベンフレセート1重量部、オレイン酸メチルエステル5重量部を溶融混合した後、この液を、水26.85重量部にポリビニルアルコール(株式会社クラレ製、PVA−235)1重量部、スチレン/アクリル酸共重合体エマルジョン(固形分約50重量%含有)(大日本インキ化学工業株式会社製、EC−863)5重量部、エチレングリコール5重量部、ベストサイド1000(大日本インキ化学工業株式会社製)0.05重量部、消泡剤(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製、SM5512)0.1重量部を混合した混合物中に添加し、ダイノミルKDL型(W.A.B.社製)をビーズ充填率30%、10m/sの条件で乳化させ、エマルジョン部を得た。
【0064】次に水35.95重量部、ポリビニルアルコール(株式会社クラレ製、PVA−235)1重量部、消泡剤(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製、SM5512)0.05重量部を混合溶解させた溶液にピリブチカルブ10重量部、シクロスルファムロン1.0重量部を加えて分散させ、これを湿式粉砕機にて粉砕し、サスペンジョン部を得た。
【0065】このように得られたエマルジョン部50.0重量部と、サスペンジョン部48重量部及び2%増粘剤水溶液(ローヌプーラン社製、ロードポールG)2重量部を混合し、均質なサスポエマルジョンを得た。
【0066】[実施例4]ベンフレセート2重量部、ジイソブチルアジペート6重量部、大豆油5重量部を溶融混合した後、この液を、水25.85重量部にポリビニルアルコール(株式会社クラレ製、PVA−220)1重量部、スチレン/アクリル酸共重合体エマルジョン(固形分約50重量%含有)(大日本インキ化学工業株式会社製、EC−863)5重量部、エチレングリコール5重量部、ベストサイド1000(大日本インキ化学工業株式会社製)0.05重量部、消泡剤(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製、SM5512)0.1重量部を混合した混合物中に添加し、TKホモミキサー(特殊機化工業株式会社製)で8000rpmで10分間乳化させ、エマルジョン部を得た。
【0067】次に水34.95重量部、ポリビニルアルコール(株式会社クラレ製、PVA−220)1重量部、消泡剤(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製、SM5512)0.05重量部を混合溶解させた溶液にピリブチカルブ10重量部、イマゾスルフロン2.0重量部を加えて分散させ、これを湿式粉砕機にて粉砕し、サスペンジョン部を得た。
【0068】このように得られたエマルジョン部50.0重量部、サスペンジョン部48重量部及び2%増粘剤水溶液(ローヌプーラン社製、ロードポールG)2重量部を混合し、均質なサスポエマルジョンを得た。
【0069】[実施例5]エスプロカルブ5重量部、フタル酸ジイソトリデシル2重量部、ジチオピル1重量部、大豆油5重量部、酸化防止剤BHT0.05重量部を溶融混合した後、この液を、水29.80重量部にポリビニルアルコール(株式会社クラレ製、PVA−235)1重量部、スチレン/アクリル酸共重合体エマルジョン(固形分約50重量%含有)(大日本インキ化学工業株式会社製、EC−863)5重量部、プロピレングリコール5重量部、ベストサイド1000(大日本インキ化学工業株式会社製)0.05重量部、消泡剤(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製、SM5512)0.1重量部を混合した混合物中に添加し、TKホモミキサー(特殊機化工業株式会社製)で8000rpmで10分間乳化させ、エマルジョン部を得た。(54.0重量部)
【0070】次に水33.78重量部、ポリビニルアルコール(株式会社クラレ製、PVA−235)1重量部、消泡剤(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製、SM5512)0.05重量部を混合溶解させた溶液にピリブチカルブ11重量部、イマゾスルフロン1.17重量部、ロジングリセリンエステル(東邦化学工業株式会社製、ソルポール7518)1重量部を加えて分散させ、これを湿式粉砕機にて粉砕し、サスペンジョン部を得た。
【0071】このように得られたエマルジョン部54.0重量部,サスペンジョン部48.0重量部をTKホモミキサー(特殊機化工業株式会社製)で5000rpmで10分間混合し、さらに2%増粘剤水溶液(ローヌプーラン社製、ロードポールG)2重量部を混合し、均質なサスポエマルジョンを得た。
【0072】[実施例6]エスプロカルブ7重量部、ベンフレセート1重量部、大豆油7.5重量部、酸化防止剤BHT0.05重量部を溶融混合した後、この液を、水28.30重量部にポリビニルアルコール(株式会社クラレ製、PVA−220E)1重量部、スチレン/アクリル酸共重合体エマルジョン(固形分約50重量%含有)(大日本インキ化学工業株式会社製、EC−863)5重量部、プロピレングリコール5重量部、ベストサイド1000(大日本インキ化学工業株式会社製)0.05重量部、消泡剤(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製、SM5512)0.1重量部を混合した混合物中に添加し、TKホモミキサー(特殊機化工業株式会社製)で8000rpmで10分間乳化させエマルジョン部を得た。(54.0重量部)。
【0073】次に水33.35重量部、ポリビニルアルコール(株式会社クラレ製、PVA−235)1重量部、消泡剤(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製、SM5512)0.05重量部を混合溶解させた溶液にピリブチカルブ11重量部、シクロスルファムロン1.60重量部、ロジングリセリンエステル(東邦化学工業株式会社製、ソルポール7518)1重量部を加えて分散させ、これを湿式粉砕機にて粉砕し、サスペンジョン部を得た。
【0074】このように得られたエマルジョン部54.0重量部、サスペンジョン部48.0重量部を、TKホモミキサー(特殊機化工業株式会社製)で5000rpmで10分間混合し、さらに2%増粘剤水溶液(ローヌプーラン社製、ロードポールG)2重量部を混合し、均質なサスポエマルジョンを得た。
【0075】[比較例1]ピリブチカルブ10重量部、ベンフレセート8重量部、ジイソプロピルナフタレン(呉羽化学工業株式会社製、KMC−113)38重量部、トリオレイン酸ソルビタン(松本油脂製薬株式会社製、RY−425)0.6重量部及びポリオキシエチレン(16モル)トリスチリルフェニルエーテル(ローヌプーラン株式会社製、SOPROPHOR BSU)1.0重量部を溶融混合した後、この液を、水24.95重量部にジオクチルスルホこはく酸ナトリウム(東邦化学工業株式会社製、エアロールCT−1)0.7重量部、平均分子量が10000でポリオキシエチレンの比率が約70%のポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリマー(竹本油脂株式会社製、ニューカルゲン70100PB)1.0重量部、プロピレングリコール5重量部、ベストサイド1000(大日本インキ化学工業株式会社製)0.05重量部、消泡剤(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製、SM5512)0.1重量部を混合した混合物中に添加し、TKホモミキサー(特殊機化工業株式会社製)で10000rpmで3分間乳化させ、エマルジョン部を得た。
【0076】次に水3.7重量部、ポリオキシエチレン(16モル)トリスチリルフェニルエーテル(ローヌプーラン株式会社製、SOPROPHOR BSU)0.05重量部、ジオクチルスルホこはく酸ナトリウム(東邦化学工業株式会社製、エアロールCT−1)0.05重量部、平均分子量が10000でポリオキシエチレンの比率が約70%のポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリマー(竹本油脂株式会社製、ニューカルゲン70100PB)0.05重量部、消泡剤(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製、SM5512)0.05重量部を混合溶解させた溶液に、イマゾスルフロン1.7重量部を加えて分散させ、これを湿式粉砕機にて粉砕し、サスペンジョン部を得た。
【0077】このように得られたエマルジョン部89.4重量部,サスペンジョン部5.6重量部とスチレン/アクリル酸共重合体エマルジョン(固形分約50重量%含有)(大日本インキ化学工業株式会社製、EC−863)5重量部を混合し、均質なサスポエマルジョンを得た。
【0078】[比較例2]ピリブチカルブ5重量部、ジメチルモノプロピルナフタレン(日鉱石油化学株式会社製、PAD−1)20重量部、トリオレイン酸ソルビタン(松本油脂製薬株式会社製、RY−425)0.5重量部及びポリオキシエチレン(16モル)トリスチリルフェニルエーテル(ローヌプーラン株式会社製、SOPROPHOR BSU)1.0重量部を溶融混合した後、この液を、水26.73重量部にジオクチルスルホこはく酸ナトリウム(東邦化学工業株式会社製、エアロールCT−1)0.6重量部、エチレングリコール6重量部、ベストサイド1000(大日本インキ化学工業株式会社製)0.05重量部、増粘剤キサンタンガム(ローヌプーラン株式会社製、RHODOPOL G)0.02重量部、消泡剤(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製、SM5512)0.1重量部を混合した混合物中に添加し、ダイノミルKDL型(W.A.B.社製)をビーズ充填率30%、10m/sの条件で乳化させ、エマルジョン部を得た。
【0079】次に水13.58重量部、ポリオキシエチレン(16モル)トリスチリルフェニルエーテル(ローヌプーラン株式会社製、SOPROPHOR BSU)0.4重量部、消泡剤(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製、SM5512)0.02重量部を混合溶解させた溶液にシクロスルファムロン6重量部を加えて分散させ、これを湿式粉砕機にて粉砕し、サスペンジョン部を得た。
【0080】このように得られたエマルジョン部60重量部、サスペンジョン部20重量部とスチレン/アクリル酸共重合体エマルジョン(固形分約50重量%含有)(大日本インキ化学工業株式会社製、EC−863)20重量部を混合し、均質なサスポエマルジョンを得た。
【0081】[比較例3]エスプロカルブ5重量部、ベンフレセート5重量部、ジメチルジプロピルナフタレン(日鉱石油化学株式会社製、PAD−2)10重量部、モノオレイン酸ソルビタン(松本油脂製薬株式会社製、シルバンS−80)0.5重量部及びポリオキシエチレン(14モル)トリスチリルフェニルエーテル(東邦化学工業株式会社製、SORPOL T−15)1.5重量部を溶融混合した後、この液を、水40.71重量部にジオクチルスルホこはく酸ナトリウム(日本乳化剤株式会社製、Newcol 290M)1重量部、プロピレングリコール6重量部、結晶析出防止剤(ISP株式会社製、Agrimer Vema H240)0.14重量部、ベストサイド1000(大日本インキ化学工業株式会社製)0.05重量部、消泡剤(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製、SM5512)0.1重量部を混合した混合物中に添加し、ダイノミルKDL型(W.A.B.社製)をビーズ充填率0%、周速10m/sの条件で乳化させ、エマルジョン部を得た。
【0082】次に水11.54重量部、ポリオキシエチレン(14モル)トリスチリルフェニルエーテル(東邦化学工業株式会社製、SORPOL T−15)0.24重量部、ジオクチルスルホこはく酸ナトリウム(日本乳化剤株式会社製、Newcol 290M)0.2重量部、消泡剤(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製、SM5512)0.02重量部を混合溶解させた溶液にシクロスルファムロン8重量部を加えて分散させ、これを湿式粉砕機にて粉砕し、サスペンジョン部を得た。
【0083】このように得られたエマルジョン部70重量部、サスペンジョン部20重量部とスチレン/アクリル酸共重合体エマルジョン(固形分約40重量%含有)(大日本インキ化学工業株式会社製、EC−740)10重量部を混合し、均質なサスポエマルジョンを得た。
【0084】[比較例4]ピリブチカルブ10重量部、キシレン・トルエン・1−/2−メチルナフタレン(芳香族留分)(エクソン化学株式会社製、ソルベッソ150)40.6重量部及びポリオキシエチレンキャスターオイルエーテル(竹本油脂株式会社製、ニューカルゲンD−230)3重量部を溶融混合した後、この液を、水30.25重量部にポリオキシエチレンアリールフェニルエーテルリン酸エステル化塩(東邦化学工業株式会社製、ソルポール7678)1重量部、プロピレングリコール5重量部、ベストサイド1000(大日本インキ化学工業株式会社製)0.05重量部、消泡剤(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製、SM5512)0.1重量部を混合した混合物中に添加し、TKホモミキサー(特殊機化工業株式会社製)により10000rpmで3分間乳化し、エマルジョン部を得た。
【0085】次に水5.35重量部、ポリオキシエチレンキャスターオイルエーテル(東邦化学工業株式会社製、ニューカルゲンD−230)0.5重量部、ポリオキシエチレンアリールフェニルエーテルリン酸エステル化塩(東邦化学工業株式会社製、ソルポール7678)0.1重量部、消泡剤(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製、SM5512)0.05重量部を混合溶解させた溶液に、イマゾスルフロン4重量部を加えて分散させ、これを湿式粉砕機にて粉砕し、サスペンジョン部を得た。
【0086】このように得られたエマルジョン部90重量部とサスペンジョン部10重量部を混合し、均質なサスポエマルジョンを得た。
【0087】[比較例5]エスプロカルブ10重量部、キシレン・トルエン・1−/2−メチルナフタレン(芳香族留分)(エクソン化学株式会社製、ソルベッソ150)30重量部及びポリオキシアルキレンアリールフェニルエーテル(竹本油脂株式会社製、ニューカルゲンFS−1)5重量部を溶融混合した後、この液を、水38.85重量部にポリオキシエチレンアリールフェニルエーテルリン酸エステル化塩(東邦化学工業株式会社製、ソルポール7678)1重量部、プロピレングリコール5重量部、ベストサイド1000(大日本インキ化学工業株式会社製)0.05重量部、消泡剤(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製、SM5512)0.1重量部を混合した混合物中に添加し、TKホモミキサー(特殊機化工業株式会社製)で10000rpmで3分間乳化させ、エマルジョン部を得た。
【0088】次に水5.35重量部、ポリオキシアルキレンアリールフェニルエーテル(竹本油脂株式会社製、ニューカルゲンFS−1)0.5重量部、ポリオキシエチレンアリールフェニルエーテルリン酸エステル化塩(東邦化学工業株式会社製、ソルポール7678)0.1重量部、消泡剤(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製、SM5512)0.05重量部を混合溶解させた溶液にイマゾスルフロン4重量部を加えて分散させ、これを湿式粉砕機にて粉砕し、サスペンジョン部を得た。
【0089】このように得られたエマルジョン部90重量部とサスペンジョン部10重量部を混合し、均質なサスポエマルジョンを得た。
【0090】[比較例6]ピリブチカルブ10重量部、プレチラクロール7重量部、キシレン・トルエン・1−/2−メチルナフタレン芳香族化合物混合物(高沸点芳香族留分)(エクソン化学株式会社製、ソルベッソ200)30重量部、及びポリオキシエチレンキャスターオイルエーテル(東邦化学工業株式会社製、SORPOL CA−20)5重量部を溶融混合した後、この液を、水31.85重量部にポリオキシエチレンアリールフェニルエーテル硫酸エステル化塩(東邦化学工業株式会社製、ソルポール7556)1重量部、プロピレングリコール5重量部、ベストサイド1000(大日本インキ化学工業株式会社製)0.05重量部、消泡剤(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製、SM5512)0.1重量部を混合した混合物中に添加し、TKホモミキサー(特殊機化工業株式会社製)で10000rpmで3分間乳化させ、エマルジョン部を得た。
【0091】次に水5.35重量部、ポリオキシエチレンキャスターオイルエーテル(東邦化学工業株式会社製、SORPOL CA−20)0.5重量部、ポリオキシエチレンアリールフェニルエーテル硫酸エステル化塩(東邦化学工業株式会社製、ソルポール7556)1重量部、消泡剤(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製、SM5512)0.05重量部を混合溶解させた溶液にベンスルフロンメチル4重量部を加えて分散させ、これを湿式粉砕機にて粉砕し、サスペンジョン部を得た。
【0092】このように得られたエマルジョン部90重量部とサスペンジョン部10重量部を混合し、均質なサスポエマルジョンを得た。
【0093】[比較例7]ピリブチカルブ10重量部、プレチラクロール7重量部、ジメタメトリン1重量部、ジイソプロピルナフタレン(呉羽化学工業株式会社製、KMC−113)38重量部、トリオレイン酸ソルビタン(松本油脂製薬株式会社製、RY−425)0.6重量部及びポリオキシエチレン(16モル)トリスチリルフェニルエーテル(ローヌプーラン株式会社製、SOPROPHOR BSU)1.0重量部を溶融混合した後、この液を、水24.65重量部にジオクチルスルホこはく酸ナトリウム(東邦化学工業株式会社製、エアロールCT−1)0.7重量部、平均分子量が10000でポリオキシエチレンの比率が約70%のポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリマー(竹本油脂株式会社製、ニューカルゲン70100PB)1.3重量部、プロピレングリコール5重量部、ベストサイド1000(大日本インキ化学工業株式会社製)0.05重量部、消泡剤(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製、SM5512)0.1重量部を混合した混合物中に添加し、TKホモミキサー(特殊機化工業株式会社製)で10000rpmで3分間乳化させ、エマルジョン部を得た。
【0094】次に水2.9重量部、ポリオキシエチレン(16モル)トリスチリルフェニルエーテル(ローヌプーラン株式会社製、SOPROPHOR BSU)0.05重量部、ジオクチルスルホこはく酸ナトリウム(東邦化学工業株式会社製、エアロールCT−1)0.05重量部、平均分子量が約10000でポリオキシエチレンの比率が約70%のポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリマー(竹本油脂株式会社製、ニューカルゲン70100PB)0.05重量部、消泡剤(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製、SM5512)0.05重量部を混合溶解させた溶液にベンスルフロンメチル2.5重量部を加えて分散させ、これを湿式粉砕機にて粉砕し、サスペンジョン部を得た。
【0095】このように得られたエマルジョン部94.4重量部とサスペンジョン部5.6重量部を混合し、均質なサスポエマルジョンを得た。
【0096】[比較例8]ピリブチカルブ5重量部、ジメチルモノプロピルナフタレン(日鉱石油化学株式会社製、PAD−1)20重量部、トリオレイン酸ソルビタン(松本油脂製薬株式会社製、RY−425)0.5重量部及びポリオキシエチレン(16モル)トリスチリルフェニルエーテル(ローヌプーラン株式会社製、SOPROPHOR BSU)1.0重量部を溶融混合した後、この液を、水46.75重量部にジオクチルスルホこはく酸ナトリウム(東邦化学工業株式会社製、エアロールCT−1)0.6重量部、エチレングリコール6重量部、ベストサイド1000(大日本インキ化学工業株式会社製)0.05重量部、消泡剤(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製、SM5512)0.1重量部を混合した混合物中に添加し、TKホモミキサー(特殊機化工業株式会社製)で10000rpmで3分間乳化させ、エマルジョン部を得た。
【0097】次に水13.58重量部、ポリオキシエチレン(16モル)トリスチリルフェニルエーテル(ローヌプーラン株式会社製、SOPROPHOR BSU)0.4重量部、消泡剤(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製、SM5512)0.02重量部を混合溶解させた溶液にベンスルフロンメチル6重量部を加えて分散させ、これを湿式粉砕機にて粉砕し、サスペンジョン部を得た。
【0098】このように得られたエマルジョン部80重量部とサスペンジョン部20重量部を混合し、均質なサスポエマルジョンを得た。
【0099】[比較例9]ジメタメトリン5重量部、ベンフレセート5重量部、ジメチルジプロピルナフタレン(日鉱石油化学株式会社製、PAD−2)10重量部、モノオレイン酸ソルビタン(松本油脂製薬株式会社製、シルバンS−80)0.5重量部及びポリオキシエチレン(14モル)トリスチリルフェニルエーテル(東邦化学工業株式会社製、SOROPOL T−15)1.5重量部を溶融混合した後、この液を、水50.85重量部にジアルキルスルホこはく酸ナトリウム(日本乳化剤株式会社製、Newcol 290M)1重量部、プロピレングリコール6重量部、ベストサイド1000(大日本インキ化学工業株式会社製)0.05重量部、消泡剤(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製、SM5512)0.1重量部を混合した混合物中に添加し、TKホモミキサー(特殊機化工業株式会社製)で10000rpmで3分間乳化させエマルジョン部を得た。
【0100】次に水11.54重量部、ポリオキシエチレン(14モル)トリスチリルフェニルエーテル(東邦化学工業株式会社製、SOROPOL T−15)0.24重量部、newcol(東邦化学工業株式会社製)0.2重量部、消泡剤(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製、SM5512)0.02重量部を混合溶解させた溶液にシクロスルファムロン8重量部を加えて分散させ、これを湿式粉砕機にて粉砕し、サスペンジョン部を得た。
【0101】このように得られたエマルジョン部80重量部とサスペンジョン部20重量部を混合し、均質なサスポエマルジョンを得た。
【0102】[比較例10]ピリブチカルブ10重量部、プレチラクロール7重量部、ジメタメトリン1重量部、キシレン38重量部、トリオレイン酸ソルビタン(松本油脂製薬株式会社製、RY−425)0.6重量部及びポリオキシエチレン(16モル)トリスチリルフェニルエーテル(ローヌプーラン株式会社製、SOPROPHOR BSU)1.0重量部を溶融混合した後、この液を、水29.65重量部にジオクチルスルホこはく酸ナトリウム(東邦化学工業株式会社製、エアロールCT−1)0.7重量部、平均分子量が約10000でポリオキシエチレンの比率が約70%のポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリマー(竹本油脂株式会社製、ニューカルゲン70100PB)1.3重量部、プロピレングリコール5重量部、ベストサイド1000(大日本インキ化学工業株式会社製)0.05重量部、消泡剤(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製、SM5512)0.1重量部を混合した混合物中に添加し、TKホモミキサー(特殊機化工業株式会社製)で10000rpmで3分間乳化させ、エマルジョン部を得た。
【0103】次に水2.9重量部、ポリオキシエチレン(16モル)トリスチリルフェニルエーテル(ローヌプーラン株式会社製、SOPROPHOR BSU)0.05重量部、ジオクチルスルホこはく酸ナトリウム(東邦化学工業株式会社製、エアロールCT−1)0.05重量部、平均分子量が約10000でポリオキシエチレンの比率が約70%のポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリマー(竹本油脂株式会社製、ニューカルゲン70100PB)0.05重量部、消泡剤(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製、SM5512)0.05重量部を混合溶解させた溶液にベンスルフロンメチル2.5重量部を加えて分散させ、これを湿式粉砕機にて粉砕し、サスペンジョン部を得た。
【0104】このように得られたエマルジョン部94.4重量部とサスペンジョン部5.6重量部を混合し、均質なサスポエマルジョンを得た。
【0105】[比較例11]ピリブチカルブ5重量部、キシレン・トルエン・1−/2−メチルナフタレン芳香族化合物混合物(高沸点芳香族留分)(エクソン化学株式会社製、ソルベッソ200)20重量部、トリオレイン酸ソルビタン(松本油脂製薬株式会社製、RY−425)0.5重量部及びポリオキシエチレン(16モル)トリスチリルフェニルエーテル(ローヌプーラン株式会社製、SOPROPHOR BSU)1.0重量部を溶融混合した後、この液を、水46.75重量部にジオクチルスルホこはく酸ナトリウム(東邦化学工業株式会社製、エアロールCT−1)0.6重量部、エチレングリコール6重量部、ベストサイド1000(大日本インキ化学工業株式会社製)0.05重量部、消泡剤(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製、SM5512)0.1重量部を混合した混合物中に添加し、TKホモミキサー(特殊機化工業株式会社製)で10000rpmで3分間乳化させエマルジョン部を得た。
【0106】次に水13.58重量部、ポリオキシエチレン(16モル)トリスチリルフェニルエーテル(ローヌプーラン株式会社製、SOPROPHOR BSU)0.4重量部、消泡剤(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製、SM5512)0.02重量部を混合溶解させた溶液にベンスルフロンメチル6重量部を加えて分散させ、これを湿式粉砕機にて粉砕し、サスペンジョン部を得た。
【0107】このように得られたエマルジョン部80重量部とサスペンジョン部20重量部を混合し、均質なサスポエマルジョンを得た。
【0108】[比較例12]ジメタメトリン5重量部、ベンフレセート5重量部、フェニルキシリルエタンS(日本石油株式会社製、SAS−296)10重量部、モノオレイン酸ソルビタン(松本油脂製薬株式会社製、シルバンS−80)0.5重量部及びポリオキシエチレン(14モル)トリスチリルフェニルエーテル(東邦化学工業株式会社製、SOROPOL T−15)1.5重量部を溶融混合した後、この液を、水50.85重量部にジアルキルスルホこはく酸ナトリウム(日本乳化剤株式会社製、Newcol 290M)1重量部、プロピレングリコール6重量部、ベストサイド1000(大日本インキ化学工業株式会社製)0.05重量部、消泡剤(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製、SM5512)0.1重量部を混合した混合物中に添加し、TKホモミキサー(特殊機化工業株式会社製)で10000rpmで3分間乳化させ、エマルジョン部を得た。
【0109】次に水11.54重量部、ポリオキシエチレン(14モル)トリスチリルフェニルエーテル(東邦化学工業株式会社製、SOROPOL T−15)0.24重量部、ジアルキルスルホこはく酸ナトリウム(日本乳化剤株式会社製、Newcol 290M)0.2重量部、消泡剤(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製、SM5512)0.02重量部を混合溶解させた溶液にシクロスルファムロン8重量部を加えて分散させ、これを湿式粉砕機にて粉砕し、サスペンジョン部を得た。
【0110】このように得られたエマルジョン部80重量部とサスペンジョン部20重量部を混合し、均質なサスポエマルジョンを得た。
【0111】[比較例13]ピリブチカルブ10重量部、プレチラクロール7重量部、ジメタメトリン1重量部、ジイソプロピルナフタレン(呉羽化学工業株式会社製、KMC−113)38重量部、トリオレイン酸ソルビタン(松本油脂製薬株式会社製、RY−425)0.6重量部及びポリオキシエチレン(16モル)トリスチリルフェニルエーテル(ローヌプーラン株式会社製、SOPROPHOR BSU)1.0重量部を溶融混合した後、この液を、水24.65重量部にジオクチルスルホこはく酸ナトリウム(東邦化学工業株式会社製、エアロールCT−1)0.7重量部、平均分子量が約10000でポリオキシエチレンの比率が約70%のポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリマー(竹本油脂株式会社製、ニューカルゲン70100PB)1.3重量部、プロピレングリコール5重量部、ベストサイド1000(大日本インキ化学工業株式会社製)0.05重量部、消泡剤(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製、SM5512)0.1重量部を混合した混合物中に添加し、TKホモミキサー(特殊機化工業株式会社製)で10000rpmで3分間乳化させ、エマルジョン部を得た。
【0112】次に水2.9重量部、ポリオキシエチレン(16モル)トリスチリルフェニルエーテル(ローヌプーラン株式会社製、SOPROPHOR BSU)0.05重量部、ジオクチルスルホこはく酸ナトリウム(東邦化学工業株式会社製、エアロールCT−1)0.05重量部、平均分子量が約10000でポリオキシエチレンの比率が約70%のポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリマー(竹本油脂株式会社製、ニューカルゲン70100PB)0.05重量部、消泡剤(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製、SM5512)0.05重量部を混合溶解させた溶液にベンスルフロンメチル2.5重量部を加えて分散させ、これを湿式粉砕機にて粉砕し、サスペンジョン部を得た。
【0113】このように得られたエマルジョン部89.4重量部、サスペンジョン部5.6重量部及び酢酸ビニルエマルジョン樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、EC−6620)5重量部を混合し、均質なサスポエマルジョンを得た。
【0114】[比較例14]ピリブチカルブ5重量部、ジメチルモノプロピルナフタレン(日鉱石油化学株式会社製、PAD−1)20重量部、トリオレイン酸ソルビタン(松本油脂製薬株式会社製、RY−425)0.5重量部及びポリオキシエチレン(16モル)トリスチリルフェニルエーテル(ローヌプーラン株式会社製、SOPROPHOR BSU)1.0重量部を溶融混合した後、この液を、水26.75重量部にジオクチルスルホこはく酸ナトリウム(東邦化学工業株式会社製、エアロールCT−1)0.6重量部、エチレングリコール6重量部、ベストサイド1000(大日本インキ化学工業株式会社製)0.05重量部、消泡剤(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製、SM5512)0.1重量部を混合した混合物中に添加し、TKホモミキサー(特殊機化工業株式会社製)で10000rpmで3分間乳化させ、エマルジョン部を得た。
【0115】次に水13.58重量部、ポリオキシエチレン(16モル)トリスチリルフェニルエーテル(ローヌプーラン株式会社製、SOPROPHOR BSU)0.4重量部、消泡剤(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製、SM5512)0.02重量部を混合溶解させた溶液にベンスルフロンメチル6重量部を加えて分散させ、これを湿式粉砕機にて粉砕し、サスペンジョン部を得た。
【0116】このように得られたエマルジョン部60重量部、サスペンジョン部20重量部とポリアクリル酸ナトリウム(花王株式会社製、ポイズ530)20重量部を混合し、均質なサスポエマルジョンを得た。
【0117】[比較例15]ジメタメトリン5重量部、ベンフレセート5重量部、ジメチルジプロピルナフタレン(日鉱石油化学株式会社製、PAD−2)10重量部、モノオレイン酸ソルビタン(松本油脂製薬株式会社製、シルバンS−80)0.5重量部及びポリオキシエチレン(14モル)トリスチリルフェニルエーテル(東邦化学工業株式会社製、SOROPOL T−15)1.5重量部を溶融混合した後、この液を、水40.85重量部にジアルキルスルホこはく酸ナトリウム(日本乳化剤株式会社製、Newcol 290M)1重量部、プロピレングリコール6重量部、ベストサイド1000(大日本インキ化学工業株式会社製)0.05重量部、消泡剤(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製、SM5512)0.1重量部を混合した混合物中に添加し、TKホモミキサー(特殊機化工業株式会社製)で10000rpmで3分間乳化させ、エマルジョン部を得た。
【0118】次に水11.54重量部、ポリオキシエチレン(14モル)トリスチリルフェニルエーテル(東邦化学工業株式会社製、SOROPOL T−15)0.24重量部、ジアルキルスルホこはく酸ナトリウム(日本乳化剤株式会社製、Newcol 290M)0.2重量部、消泡剤(トーレ・ダウコーニングシリコーン株式会社製、SM5512)0.02重量部を混合溶解させた溶液にシクロスルファムロン8重量部を加えて分散させ、これを湿式粉砕機にて粉砕し、サスペンジョン部を得た。
【0119】このように得られたエマルジョン部70重量部、サスペンジョン部20重量部及びポリアクリル酸樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、ウォータゾールS753)10重量部を混合し、均質なサスポエマルジョンを得た。
【0120】(試験例1) 付着薬害試験面積60cm2の樹脂製ポットに代掻き状態の水田土壌を詰め、幼苗期の稲(葉、コシヒカリ)を移植し、2cmの湛水条件とした。翌日、供試薬剤が湛水中に落下しないようにポットにカバーをした上で、実施例1〜6及び比較例1〜15の供試薬剤を地表面から45度に傾けた稲の第2葉に2cmの高さから、パスツールピペットを用いて1滴(約0.01ml)滴下し、1週間後に稲の成育状況を下記の5段階で評価した。付着部は葉身先端部と葉身基部の2カ所について2回の反復の試験を行った。結果を表1に示す。
【0121】(試験例2) 付着薬害試験(虐待試験)
面積60cm2の樹脂製ポットに代掻き状態の水田土壌を詰め、幼苗期の稲(葉、コシヒカリ)を移植し、2cmの湛水条件とした。虐待試験として実施例1〜6及び比較例1〜15の供試薬剤を幼苗期の稲に直接パスツールピペットを用いて3.5mlを噴霧し、1週間後に稲全体の成育状況を下記の5段階で評価した。虐待試験も2回の反復の試験を行った。結果を表2に示す。
【0122】[稲の成育状況の評価基準]
−:稲の生育に影響無し。
±:稲の生育に僅かに影響がある。
+:稲の生育に影響がある。
++:稲の生育に著しい影響がある。
+++:稲の生育に著しい影響があり、完全枯死する。
【0123】表1に示すように、実施例1〜6のサスポエマルジョンは稲に付着しても薬害が発生しなかった。一方、比較例4〜15では、薬剤付着場所が葉身基部の場合にすべてが完全枯死、葉身先端部の場合でも比較例4〜6は完全枯死、その他も大小の生育影響が見られた。また、表2に示すように薬剤の噴霧散布を行う虐待試験においては、実施例1〜6のサスポエマルジョンではほとんど薬害が見られなかったのに対し、葉身付着試験で薬害の見られなかった比較例1〜3を含む比較例1〜15で稲の生育に影響が見られた。
【0124】
【表1】

【0125】
【表2】

【0126】(試験例3) 保存安定性の測定調製したサスポエマルジョン剤を500mlのガラス瓶に入れ、製剤直後の場合及び40℃の恒温器に3カ月間静置保存した場合の各々のサスポエマルジョン剤の平均粒子径(μm)を測定した。この結果を表3に示した。
【0127】また、同様に、−5℃3日、室温1日、40℃3日を1サイクルとして繰り返し行い、3ヶ月間静置保存したサスポエマルジョン剤の平均粒子径(μm)を測定した。この結果を表4に示した。
【0128】なお、測定は、粒度分布測定装置(LS230:コールター社製)を用いて粒子径の経時変化を調べた。また、光学顕微鏡(×400)を用いて凝集物の形成の有無を確認した。平均粒子径が経時的に大きくなるものについては、エマルジョンの破壊、エマルジョン部とサスペンジョン部の凝集が考えられ、保存安定性の面で実用性上問題がある。また、光学顕微鏡を使った目視による製剤状態の観察により、凝集物の存在がわかる。
【0129】(試験例4) 化学的安定性調製したサスポエマルジョン剤を500mlのガラス瓶に入れ、製剤直後の場合及び40℃の恒温器に3カ月間静置保存した場合の各々のサスポエマルジョン剤中のスルホニル尿素化合物(SU)の有効成分濃度を測定し、残存率(%)を調べた。この結果を表3に示した。
【0130】また、同様に、−5℃3日、室温1日、40℃3日を1サイクルとして繰り返し行い、3ヶ月間静置保存したサスポエマルジョン剤中のスルホニル尿素化合物(SU)の有効成分濃度を測定し、残存率(%)を調べた。この結果を表4に示した。
【0131】なお、濃度の測定は高速液体クロマトグラフィー(ガリバーシリーズ:日本分光株式会社製)を用いて行った。保存試験開始の初期値を100として、測定値は初期値に対する割合(%)で算出した。すなわち、100%であれば分解は起こっておらず、割合(%)が低下するほど分解が進行しており、この値が低いものは実用性のあるサスポエマルジョン剤として不適である。
【0132】(試験例5) 粘度測定試験例1で用いたサスポエマルジョン剤のガラス瓶の倒立を10回繰り返し行った後、粘度を測定した。この結果を表4に示した。測定にはB型粘度計(BM型、東京計器株式会社製)を用い、測定条件はローターNo.3、ローター回転数60rpm、製剤温度20±0.4℃で行った。粘度は経時的変化が少ないものほど良好である。
【0133】(試験例6) 水中における分散性の測定500mlビーカーに水400mlを入れ、製剤直後の場合及び40℃の恒温器に3ヶ月間静置保存した場合の各々のサスポエマルジョン剤をピペットにて5滴(約0.05ml)滴下して拡散状態を観察し、次の4段階での評価を行った。この結果を表3に示した。
【0134】また、同様に、−5℃3日、室温1日、40℃3日を1サイクルとして繰り返し行い、3ヶ月間静置保存した、サスポエマルジョン剤の拡散状態を観察した。この結果を表4に示した。拡散状態は良好なものほど好ましい。
【0135】[拡散状態の評価基準]
◎:拡散状態が極めて良好。薬剤は水面・水中で拡散するように分散する。
○:拡散状態が良好。薬剤は水面で拡散し、水の中で一部拡散しながら液滴の形で水中を落ちていくが、底に着くまでには分散してしまう。
△:拡散状態がやや悪い。薬剤の大部分が液滴の形で底まで落ち、ビーカーを棒などで撹拌すれば分散する。
×:拡散状態が悪い。薬剤は液滴の形で底まで落ち、ビーカーを棒などで撹拌しても容易に分散しない。
【0136】
【表3】

【0137】表3,4中、「SU」とはスルホニル尿素化合物(シクロスルファムロン、イマゾスルフロン、ベンスルフロンメチル等)のことである。
【0138】
【表4】

【0139】*サイクル;−5℃3日、室温1日及び40℃3日で1サイクルとして繰り返し3ヶ月間行った。
【0140】表1乃至表4に示す結果より、実施例のサスポエマルジョン剤は、比較例のものより付着薬害が格段に少なく、粒子径及び粘度の経時変化が無く、また化学的に安定であることがわかった。
【0141】また、表1乃至表4に示す結果より、比較例1〜3は、物理的安定性、化学的安定性など保存安定性は良いが、付着薬害の試験で虐待的な散布方法を実施した場合、稲の生育に影響を及ぼすことがわかった。比較例4〜6は付着薬害が強く、物理的安定性、化学的安定性など保存安定性も良くなかった。比較例10〜12は付着薬害が強く、化学的安定性も良くなかった。樹脂を添加していない比較例7〜9及び芳香族系樹脂以外の樹脂を添加した比較例13〜比較例15も付着薬害が強かった。
【0142】表4に示す結果より、実施例1〜6は低温(−5℃)及び高温(40℃)の繰り返しにおいても粒子径及び粘度の経時変化が無く化学的にも安定であった。
【0143】(試験例7) 生物効果試験代掻き、稲移植後の水田に、畦畔板を用いて長さ30m、幅4mの区画を作製した。区画作製の7日後、区画の端から5mごと計7カ所に直径20cmの樹脂製リングを埋め、ノビエ、ホタルイ、一年生広葉を播種した。さらにその7日後(ノビエ、ホタルイ、一年生広葉発芽時)、約5cmの湛水条件とし、区画内外の水の移動を止めた上で30m幅の両端から実施例3の試験薬剤をそれぞれ30gずつ処理した。処理後3日間水の移動を止め、その後は湛水深を保ちながら圃場を管理した。処理29日後に調査を行い、下記の5段階で評価した。その結果を表5に示した。
【0144】[草丈抑制評価基準]
0:草丈抑制なし(無処理区と同様)
1:20%の草丈抑制2:40%の草丈抑制3:60%の草丈抑制4:80%の草丈抑制5:完全枯死【0145】
【表5】

【0146】表1及び表5に示す結果より、実施例3のサスポエマルジョン剤は、稲へ付着しても薬害が発生せず、また水田への直接散布でも除草効果に優れていたことから、この使用方法の実用性は高いものであることが証明された。
【0147】(試験例8) 稲に対する弾き性の測定幼苗期の稲(葉、コシヒカリ)に実施例1〜6及び比較例1〜15の供試薬剤を地表面から45度に傾けた稲の第2葉に2cmの高さから、パスツールピペットを用いて5滴(約0.01ml)滴下し、稲に対する薬剤の弾き性を測定した。この結果を表6に示した。
【0148】[弾き性の評価基準]
◎:5滴とも葉身に弾かれ付着しない。
○:5滴中3〜4滴以上が弾かれるが付着する。
△:5滴中1〜2滴以上が弾かれるが付着する。
×:5滴とも葉身に付着する。
【0149】(試験例9) 表面張力測定試験例1で用いたサスポエマルジョン剤のガラス瓶の倒立を10回繰り返し行った後、表面張力を測定した。この結果を表6に示した。測定には表面張力計(DIGI−O−MATIC ESB−IV、KYOWASCIENTIFIC CO.製)を用い、測定条件は製剤温度25±1.0℃で行った。表面張力は高いものほど良好である。
【0150】
【表6】

【0151】表6に示すように、実施例1〜6のサスポエマルジョンは表面張力が高く、稲に対する弾き性が高い。このため稲に付着しにくく薬害を発現し難い。一方、比較例1〜15は表面張力が低く、稲に付着しやすく、大量に稲に薬剤がかかるような条件下では薬害を発現しやすくなる。
【0152】
【発明の効果】本発明により、農作物に付着しても薬害が発生せず、加水分解性の高い除草活性成分の分解を効果的に抑制し、更に低温及び高温において長期間貯蔵した後においても保存安定性に優れるサスポエマルジョン形態の農園芸用農薬組成物を提供することができる。
【出願人】 【識別番号】000002886
【氏名又は名称】大日本インキ化学工業株式会社
【識別番号】000242002
【氏名又は名称】北興化学工業株式会社
【出願日】 平成13年3月29日(2001.3.29)
【代理人】 【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武 (外6名)
【公開番号】 特開2002−293701(P2002−293701A)
【公開日】 平成14年10月9日(2002.10.9)
【出願番号】 特願2001−97215(P2001−97215)