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【発明の名称】 農薬の施用方法およびそれに用いる農薬製剤
【発明者】 【氏名】後藤 正光

【要約】 【課題】顆粒水和剤の剤型の農薬を液状肥料(液肥)と混和して側条施用するにおける問題の解決、および殺虫殺菌剤の効率的な施用方法の提供。

【解決手段】顆粒水和剤の剤型の農薬を直接液肥と混和し、側条施用することを特徴とする農薬の施用方法およびそのための顆粒水和剤、ならびに殺虫殺菌混合剤を液肥に混和し、側条施用することを特徴とする農薬の施用方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 顆粒水和剤の剤型の農薬を直接液状肥料(液肥)と混和し、側条施用することを特徴とする農薬の施用方法。
【請求項2】 顆粒水和剤が、直接液肥に混和しても、液肥中で粒が崩壊し、有効成分が液肥中に分散する製剤である請求項1記載の施用方法。
【請求項3】 顆粒水和剤が、粘度10mPa・Sの液肥に直接混和した時、30分以内に崩壊し、分散する製剤である請求項1記載の施用方法。
【請求項4】 顆粒水和剤が、有効成分として、殺虫活性成分、殺菌活性成分および除草活性成分のいずれか1種以上を含む請求項1記載の施用方法。
【請求項5】 顆粒水和剤が、殺虫活性成分として、カルタップ塩酸塩、クロチアニジンおよびベンスルタップからなる群から選ばれる1種以上を含む請求項4記載の施用方法。
【請求項6】 顆粒水和剤が、殺菌活性成分として、プロベナゾールを含む請求項4記載の施用方法。
【請求項7】 顆粒水和剤が、殺虫活性成分としてカルタップ塩酸塩および殺菌活性成分としてプロベナゾールを含む請求項4記載の施用方法。
【請求項8】 顆粒水和剤が、分子内にポリオキシエチレン鎖を有し常温で液状である界面活性剤を含む請求項7記載の施用方法。
【請求項9】 顆粒水和剤が、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルおよびポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートからなる群から選らばれる1種以上の界面活性剤を含む請求項7記載の施用方法。
【請求項10】 直接液肥に混和しても、液肥中で粒が崩壊し、有効成分が液肥中に分散する、農薬の顆粒水和剤。
【請求項11】 粘度10mPa・Sの液肥に直接混和した時、30分以内に崩壊し、分散する請求項10記載の顆粒水和剤。
【請求項12】 有効成分として、殺虫活性成分、殺菌活性成分および除草活性成分のいずれか1種以上を含む請求項10記載の顆粒水和剤。
【請求項13】 殺虫活性成分として、カルタップ塩酸塩、クロチアニジンおよびベンスルタップからなる群から選ばれる1種以上を含む請求項12記載の顆粒水和剤。
【請求項14】 殺菌活性成分として、プロベナゾールを含む請求項12記載の顆粒水和剤。
【請求項15】 殺虫活性成分としてカルタップ塩酸塩および殺菌活性成分としてプロベナゾールを含む請求項12記載の顆粒水和剤。
【請求項16】 分子内にポリオキシエチレン鎖を有し常温で液状である界面活性剤を含む請求項15記載の顆粒水和剤。
【請求項17】 ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルおよびポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートからなる群から選らばれる1種以上の界面活性剤を含む請求項15記載の顆粒水和剤。
【請求項18】 湿式押出造粒法によって得られる請求項10〜17いずれか1項記載の顆粒水和剤。
【請求項19】 殺虫殺菌混合剤を液肥に混和し、側条施用することを特徴とする農薬の施用方法。
【請求項20】 殺虫殺菌混合剤の顆粒水和剤を直接液肥に混和することを特徴とする農薬の施用方法。
【請求項21】 殺虫殺菌混合剤の顆粒水溶剤を直接液肥に混和することを特徴とする農薬の施用方法。
【請求項22】 殺虫殺菌混合剤の水和剤を直接液肥に混和することを特徴とする農薬の施用方法。
【請求項23】 殺虫殺菌混合剤のフロアブル剤を直接液肥に混和することを特徴とする農薬の施用方法。
【請求項24】 殺虫殺菌混合剤の乳剤を直接液肥に混和することを特徴とする農薬の施用方法。
【請求項25】 殺虫殺菌混合剤の顆粒水和剤を水に希釈したものを液肥に混和する農薬の施用方法。
【請求項26】 殺虫殺菌混合剤の水和剤を水に希釈したものを液肥に混和する農薬の施用方法。
【請求項27】 殺虫殺菌混合剤の乳剤を水に希釈させたものを液肥に混和する農薬の施用方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、広くは農薬の施用方法およびそれに用いる農薬製剤、特に、顆粒水和剤の剤形の農薬の施用方法およびそれに用いる顆粒水和剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から農薬施用の省力化の一つとして、肥料と農薬の混合物を同時施用する方法が知られている。例えば、農薬含有粒状肥料を田植えと同時に施用する方法■(特開平1−157492号、特開平8−245314号、特開平10−338604号、特開平10−338589号)、粒状肥料と農薬粒剤を別々に施用する方法■、液状肥料(液肥、ペースト肥料とも称される)に農薬を混和して施用する方法■、がある。方法■に関しては、肥料成分と農薬成分の組み合わせが多数存在し、それら全部を販売することは不可能であり、農業従事者は必要に応じた任意の組み合わせを選択することが出来ない。また施肥機の種類によっては農薬含有粒状肥料を田面水に施用するため、農薬成分が流亡しやすく、薬効が不十分という問題も抱えている。方法■に関しては、粒状肥料と農薬を任意で組み合わせることが出来るものの、肥料と農薬を別々に施用するための装置が付いた施肥機である必要性がある。また、そうした装置の付いた施肥機であっても、農薬粒剤が排出される際、田面水の返り水によって排出口及び粒剤が濡れ、粒剤が排出口に詰まってしまうという問題がある。方法■に関しては、液状肥料と農薬を任意に組み合わせることが出来、かつ通常の液状肥料のみを施肥するのと同じように作業できる点で利便性は高い。また農薬が混和された液状肥料は土中に施用されるので、農薬成分の流亡も少ない。しかしながら、方法■においても農薬を混和する際、その農薬の剤型によっては、製剤を一度水で希釈した後、液状肥料に混和する必要があった。特に顆粒水和剤では液状肥料に直接投入しても顆粒は崩壊しないので、まず顆粒水和剤を水に希釈して濃厚懸濁液を調製し、それを液状肥料と混和する必要があった。また、水に希釈してからの方法は、希釈用容器を用意する必要がある、水を用意する必要がある、希釈倍率が低いため(等倍希釈)濃厚懸濁液がどろどろになりやすく取り扱いにくい、面倒である等の問題もあった。さらに、殺虫剤と殺菌剤を同時に施用する場合それぞれの農薬を別々に水に希釈して混和する必要があるなど、一つの殺虫殺菌混合剤を液状肥料と混和して施用する例は見あたらない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の主な目的は、上記の顆粒水和剤を液肥と混和して側条施用するにおける問題を解決することである。また、本発明の他の目的は、殺虫殺菌剤の効率的な施用方法の提供である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来の常識とは反対に、顆粒水和剤の剤型の農薬も直接液肥と混和して側条施用でき、また、殺虫殺菌剤が、液肥と混和することにより、効率良く施用できることを見出した。
【0005】すなわち、本発明は、(1)顆粒水和剤の剤型の農薬を直接液状肥料(液肥)と混和し、側条施用することを特徴とする農薬の施用方法、(2)顆粒水和剤が、直接液肥に混和しても、液肥中で粒が崩壊し、有効成分が液肥中に分散する製剤である上記(1)記載の施用方法、(3)顆粒水和剤が、粘度10mPa・Sの液肥に直接混和した時、30分以内に崩壊し、分散する製剤である上記(1)記載の施用方法、(4)顆粒水和剤が、有効成分として、殺虫活性成分、殺菌活性成分および除草活性成分のいずれか1種以上を含む上記(1)記載の施用方法、(5)顆粒水和剤が、殺虫活性成分として、カルタップ塩酸塩、クロチアニジンおよびベンスルタップからなる群から選ばれる1種以上を含む上記(4)記載の施用方法、(6)顆粒水和剤が、殺菌活性成分として、プロベナゾールを含む上記(4)記載の施用方法、(7)顆粒水和剤が、殺虫活性成分としてカルタップ塩酸塩および殺菌活性成分としてプロベナゾールを含む上記(4)記載の施用方法、(8)顆粒水和剤が、分子内にポリオキシエチレン鎖を有し常温で液状である界面活性剤を含む上記(7)記載の施用方法、および(9)顆粒水和剤が、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルおよびポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートからなる群から選らばれる1種以上の界面活性剤を含む上記(7)記載の施用方法を提供するものである。
【0006】また、本発明は、(10)直接液肥に混和しても、液肥中で粒が崩壊し、有効成分が液肥中に分散する、農薬の顆粒水和剤、(11)粘度10mPa・Sの液肥に直接混和した時、30分以内に崩壊し、分散する上記(10)記載の顆粒水和剤、(12)有効成分として、殺虫活性成分、殺菌活性成分および除草活性成分のいずれか1種以上を含む上記(10)記載の顆粒水和剤、(13)殺虫活性成分として、カルタップ塩酸塩、クロチアニジンおよびベンスルタップからなる群から選ばれる1種以上を含む上記(12)記載の顆粒水和剤、(14)殺菌活性成分として、プロベナゾールを含む上記(12)記載の顆粒水和剤、(15)殺虫活性成分としてカルタップ塩酸塩および殺菌活性成分としてプロベナゾールを含む上記(12)記載の顆粒水和剤、(16)分子内にポリオキシエチレン鎖を有し常温で液状である界面活性剤を含む上記(15)記載の顆粒水和剤、(17)ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルおよびポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートからなる群から選らばれる1種以上の界面活性剤を含む上記(15)記載の顆粒水和剤、(18)湿式押出造粒法によって得られる上記(10)〜(17)いずれか1項記載の顆粒水和剤も提供する。
【0007】さらに、本発明は、(19)殺虫殺菌混合剤を液肥に混和し、側条施用することを特徴とする農薬の施用方法、(20)殺虫殺菌混合剤の顆粒水和剤を直接液肥に混和することを特徴とする農薬の施用方法、(21)殺虫殺菌混合剤の顆粒水溶剤を直接液肥に混和することを特徴とする農薬の施用方法、(22)殺虫殺菌混合剤の水和剤を直接液肥に混和することを特徴とする農薬の施用方法、(23)殺虫殺菌混合剤のフロアブル剤を直接液肥に混和することを特徴とする農薬の施用方法、(24)殺虫殺菌混合剤の乳剤を直接液肥に混和することを特徴とする農薬の施用方法、(25)殺虫殺菌混合剤の顆粒水和剤を水に希釈したものを液肥に混和する農薬の施用方法、(26)殺虫殺菌混合剤の水和剤を水に希釈したものを液肥に混和する農薬の施用方法、および(27)殺虫殺菌混合剤の乳剤を水に希釈させたものを液肥に混和する農薬の施用方法も提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、顆粒水和剤の剤型の農薬を液肥と、混和して側条施用するに際し、顆粒水和剤を、水等で希釈せずに液肥と直接混和することを最大の特徴とする。これにより、希釈用容器を用意する必要がある、水を用意する必要がある、希釈倍率が低いため(等倍希釈等)、希釈液がどろどろになりやすく取り扱いにくく、面倒である等の問題が解消できる。用いる液肥、液肥と顆粒水和剤の混合割合、側条施用の方法、施用時期、施用量自体は特に限定するものではなく、通常採用される液肥、混合割合、施用方法、施用時期、施用量から適宜選択できる。また、水田用、畑地用、果樹用など特に限定するものではない。
【0009】本発明における顆粒水和剤は、直接液肥に混和しても、液肥中で粒が崩壊し、有効成分が液肥中に分散する製剤、特に、粘度10mPa・Sの液肥に直接混和した時、好ましくは30分以内、特に好ましくは10分以内に崩壊し、分散する製剤が好ましい。また、顆粒水和剤はその有効成分として、殺虫活性成分、殺菌活性成分および除草活性成分のいずれか1種以上を含むことができる。このような殺虫活性成分としては、例えば、フェンチオン(fenthion)、フェニトロチオン(fenitrothion)、ピリミホス−メチル(pirimiphos-methyl)、ダイアジノン(diazinon)、キナルホス(quinalphos)、イソキサチオン(isoxathion)、ピリダフェンチオン(pyridaphenthion)、クロルピリホス−メチル(chlorphyrifos-methyl)、バミドチオン(vamidothion)、マラソン(malathon)、フェントエート(phenthoate)、ジメトエート(dimethoate)、ジスルホトン(disulfoton)、モノクロトホス(monocrotophos)、テトラクロルビンホス(tetrachlorvinphos)、クロルフェンビンホス(chlorofenvinphos)、プロパホス(propaphos)、アセフェート(acephate)、サリチオン(salithion)、トリクルホン(trichlorphon)、EPN、カルバリル(carbaryl)、メトルカルブ(metolcarb)、イソプロカルブ(isoprocarb)(MIPC)、BPMC、プロポキスル(prooxur)、キシリルカルブ(xylylcarb)、XMC、カルボスルファン(carbosulfan)、ベンフラカルブ(benfuracarb)、メソミル(methomyl)、チオジカルブ(thiodicarb)、シクロプロトリン(cycloprothrin)、エトフェンプロックス(ethofenprox)、カルタップ(cartap)、チオシクラム(thiocyclam)、ベンスルタップ(bensultap)、ブプロフェジン(buprofezin)、カルボフラン(carbofuran)、フラチオカルブ(furathiocarb)、シアノフェンホス(cyanofenphos)、クロチアニジン(clothianidin)、ニテンピラム(nitenpyram)、フィプロニル(fipronil)、イミダクロプリド(imidacloprid)、シラフルオフェン(silafluofen)、アセタミプリド(acetamiprid)などが挙げられ、これらは2種以上併用してもよい。
【0010】このような殺菌活性成分としては、例えば、キャプタン(captan)、TPN、フサライド(fthalide)、モンガード(mongurad)、エジフェンホス(edofemphos)、IBP(iprobenfos)、チオファネート−メチル(thiophanate-methyl)、ベノミル(benomyl)、メプロニル(mepronil)、フルトラニル(flutolanil)、テクロフタラム(tecloftalam)、ペンシクロン(pencycuron)、メタラキシル(metalazyl)、カスガマイシン(kasugamycin)、バリダマイシンA(validamycin A)、プロベナゾール(probenazole)、イソプロチオラン(isoprothiolane)、トリシクラゾール(tricyclazole)、ピロキロン(pyroquilon)、オキソリニック酸(oxolinic acid)、フェリムゾン(ferimzon)、イプロジオン(iprodione)、フラメトピル(furametpyr)、チフルザミド(thifluzamide)、メトミノストロビン(metominostrobin)、ジクロシメット(diclocymet)、アゾキシストロビン(azoxystrobin)、カルプロパミド(carpropamid)などが挙げられ、これらは2種以上を併用してもよい。このような除草活性成分としては、例えば、2,4−D、MCPA、MCPCA、MCPB、クロメプロップ(chlomeprop)、ナプロアニリド(naproanilide)、クロルニトロフェン(chlornitrofen)、クロルメトキシニル(chlormethoxynil)、ビフェノックス(bifenox)、スエップ(swep)、ヂオベンカルブ(thiobencarb)、エスプロカルブ(esprocarb)、モリネート(molinate)、ジメピペレート(dimepiperate)、ピリブチカルブ(pyributycarb)、プロパニル(propanil)、プタクロール(butachlor)、プレチラクロール(prethilachlor)、ブロモブチド(bromobutide)、メフェナセット(mefenacet)、エトベンザニド(etobenzanid)、ダイムロン(dymron)、ベンスルフロン−メチル(bensulfuron-methyl)、イマゾスルフロン(imazosulfuron)、プラゾスルフロンエチル(pyrazosulfuron-ethyl)、シノスルフロン(cinosulfuron)、アジムスルフロン(azimsulfuron)、シメトリン(symetryn)、プロメトリン(prometryn)、ジメタメトリン(dimethametryn)、ベンダゾン(bentazone)、オキサジアゾン(oxadizaon)、ピラゾレート(pyrazolate)、ピラゾキシフェン(pyrazoxyfen)、ベンゾフェナップ(benzofenap)、トリフルラリン(trifluralin)、ダラポン(dalapon)、ピペロホス(piperohos)、クロルチアミド(chlorthiamid)、ジチオピル(dithiopyr)、テニルクロール(tenylchlor)、スルホスルフロン(sulfosulfuron)、シクロスルファムロン(cyclosulfamuron)、エトキシスルフロン(ethoxysulfuron)、ペントキサゾン(pentoxazone)、カフェンストロール(cafenstrole)、フェントラザミド(fentrazamide)、ベンゾビシクロン(benzobicyclon)などが挙げられ、これらは2種以上を併用してもよい。特に、本発明においては、殺虫活性成分としては、カルタップ塩酸塩、クロチアニジンおよびベンスルタップからなる群から選ばれる1種以上が好ましく、殺菌活性成分としては、プロベナゾールが好ましい。とりわけ、殺虫活性成分としてカルタップ塩酸塩および殺菌活性成分としてプロベナゾールを含む顆粒水和剤が好ましい。これらの有効成分の顆粒水和剤に対する配合量も特に限定するものではなく、個々の有効成分について、通常採用される範囲から適宜選択できる。
【0011】本発明の顆粒水和剤は、湿式押出造粒法、流動床造粒法等の自体公知の方法の造粒法を用いて製造でき、上記した崩壊、分散特性を示す限り、他の配合成分は限定するものではなく、適宜、固体担体と混合し、必要により、例えば、界面活性剤、結合剤、安定化剤、着色剤等を添加してもよい。特に、分子内にポリオキシエチレン鎖を有し常温で液状である界面活性剤、より具体的にはポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルおよびポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートからなる群から選らばれる1種以上の界面活性剤を用いることにより、所望の特性を有する顆粒水和剤が得られることが判明した。
【0012】本発明のもう1つの態様は、殺虫殺菌混合剤を液肥と混和し、側条施用する農薬の施用方法である。殺虫殺菌混合剤の殺虫活性成分および殺菌活性成分としては、上記と同様なものが挙げられ、特に、殺虫活性成分としてカルタップ塩酸塩、殺菌活性成分としてプロベナゾールを組み合わせることが好ましい。殺虫殺菌混合剤の剤型としては、顆粒水和剤、顆粒水溶剤、水和剤、フロアブル剤、乳剤等が挙げられる。これらは自体公知の方法で製造でき、殺虫活性成分、殺菌活性成分を適当な液体担体に溶解させるか分散させ、または適当な固体担体と混合するか、吸着させて適当な剤型とする。また、必要に応じて、例えば、界面活性剤、結合剤、懸濁助剤、増粘剤、安定剤、着色剤、防腐剤等を添加してもよい。この態様においては、液肥と直接混和する場合も、水和剤、顆粒水和剤や乳剤等を水で希釈した後、液肥と混和する場合も包含する。用いる液肥、液肥と顆粒水和剤の混合割合、側条施用の方法、施用時期、施用量自体は特に限定するものではなく、通常採用される液肥、混合割合、施用方法、施用時期、施用量から適宜選択できる。
【0013】
【実施例】つぎに、実施例、比較例、試験例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、「部」とあるは、いずれも重量部を意味する。
実施例1プロベナーゾル48部、カルタップ塩酸塩30部、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェート5部、リン酸1部、デキストリン2部、クレー14部を混合し、水を加えて混練した。この混練物を0.8mm径のスクリーンを付けた押出し造粒機にて造粒後、乾燥して、目的とする顆粒水和剤を得た。
【0014】実施例2プロベナーゾル48部、カルタップ塩酸塩30部、ポリオキシエチレンアルキルエーテル5部、リン酸1部、粉末尿素3部、クレー13部を混合し、水を加えて混練した。この混練物を0.8mm径のスクリーンを付けた押出し造粒機にて造粒後、乾燥して、目的とする顆粒水和剤を得た。
【0015】実施例3プロベナーゾル48部、カルタップ塩酸塩30部、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル4部、ナフタレンスルホン酸塩重縮合物1部、リン酸1部、クレー16部を混合し、水を加えて混練した。この混練物を0.8mm径のスクリーンを付けた押出し造粒機にて造粒後、乾燥して、目的とする顆粒水和剤を得た。
【0016】実施例4プロペナゾール48部、カルタップ塩酸塩30部、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル1.8部、ポリオキシエチレンアルキルエーテル0.2部、リン酸1部、デキストリン5部、クレー14部を混合し、水を加えて混練した。この混合物を0.8mm径のスクリーンを付けた押し出し造粒機にて造粒後、乾燥して目的とする顆粒水和剤を得た。
【0017】比較例1プロベナーゾル48部、カルタップ塩酸塩30部、アルケニルスルホン酸塩5部、リン酸1部、デキストリン2部、クレー14部を混合し、水を加えて混練した。この混練物を0.8mm径のスクリーンを付けた押出し造粒機にて造粒後、乾燥して、目的とする顆粒水和剤を得た。
【0018】比較例2プロベナーゾル48部、カルタップ塩酸塩30部、アルキルナフタレンスルホン酸塩重縮合物5部、リン酸1部、クレー16部を混合し、水を加えて混練した。この混練物を0.8mm径のスクリーンを付けた押出し造粒機にて造粒後、乾燥して、目的とする顆粒水和剤を得た。
【0019】比較例3プロベナーゾル48部、カルタップ塩酸塩30部、リグニンスルホン酸塩5部、リン酸1部、クレー16部を混合し、水を加えて混練した。この混練物を0.8mm径のスクリーンを付けた押出し造粒機にて造粒後、乾燥して、目的とする顆粒水和剤を得た。
【0020】試験例1液肥中崩壊性試験250ml容器に液肥(スーパー液肥200;コープケミカル製)を200g入れ、これに顆粒水和剤を5g投入した。投入直後から撹拌棒で1秒間に1回転の速度でかき混ぜ、全ての顆粒水和剤が崩壊するまでの時間を計測した。
顆粒水和剤 時間実施例1 2分実施例2 2分実施例3 2分実施例4 1分30秒比較例1 崩壊せず比較例2 崩壊せず比較例3 崩壊せず【0021】
【発明の効果】以上記載したごとく、本発明によれば、顆粒水和剤を直接液肥と混和して側条施用することができ、また、殺虫殺菌剤の効率的な施用方法が提供できる。
【出願人】 【識別番号】000002934
【氏名又は名称】武田薬品工業株式会社
【出願日】 平成14年1月17日(2002.1.17)
【代理人】 【識別番号】100062144
【弁理士】
【氏名又は名称】青山 葆 (外3名)
【公開番号】 特開2002−284602(P2002−284602A)
【公開日】 平成14年10月3日(2002.10.3)
【出願番号】 特願2002−8665(P2002−8665)