| 【発明の名称】 |
棘皮動物駆除剤、及び棘皮動物の駆除方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】西野 伸幸
【氏名】河内 敏昭
【氏名】在田 洋
【氏名】渡辺 高行
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| 【要約】 |
【課題】棘皮動物を除く海洋底生生物に悪影響を与えることなく、持続的にその生息領域から棘皮動物を駆除することができる棘皮動物の駆除剤、及び海洋底生生物の生息領域から棘皮動物を駆除する方法を提供すること。
【解決手段】酸化カルシウムを10〜75質量%の範囲内の量で含む、酸化マグネシウムと酸化カルシウムとの焼結体粒子からなる棘皮動物駆除剤、及び棘皮動物駆除剤を海洋底生生物の生息領域(珊瑚礁1)又はその周囲に配置する、あるいは海洋底生生物の生息領域(珊瑚礁1)の周囲に配置した後、その生息領域に生息している棘皮動物を駆除する棘皮動物の駆除方法。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 酸化カルシウムを10〜75質量%の範囲内の量で含む、酸化マグネシウムと酸化カルシウムとの焼結体粒子からなる棘皮動物駆除剤。 【請求項2】 上記焼結体粒子の90質量%以上が、0.1〜500mmの範囲内の大きさにあることを特徴とする請求項1に記載の棘皮動物駆除剤。 【請求項3】 上記焼結体粒子の嵩密度が1.0〜3.5g/cm3の範囲内にあることを特徴とする請求項1に記載の棘皮動物駆除剤。 【請求項4】 複数個の焼結体粒子が、結着剤により塊状に結合していることを特徴とする請求項1に記載の棘皮動物駆除剤。 【請求項5】 海洋底生生物の生息領域に、酸化カルシウムを10〜75質量%の範囲内の量で含む、酸化マグネシウムと酸化カルシウムとの焼結体粒子を配置する棘皮動物の駆除方法。 【請求項6】 海洋底生生物の生息領域とその周囲に、酸化カルシウムを10〜75質量%の範囲内の量で含む、酸化マグネシウムと酸化カルシウムとの焼結体粒子を配置する棘皮動物の駆除方法。 【請求項7】 海洋底生生物の生息領域の周囲に、酸化カルシウムを10〜75質量%の範囲内の量で含む、酸化マグネシウムと酸化カルシウムとの焼結体粒子を配置し、次いで、該海洋底生生物の生息領域に生息する棘皮動物を駆除する棘皮動物の駆除方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、海洋底生生物の生息領域から棘皮動物を駆除する方法、及びその駆除に適した組成物に関するものである。 【0002】 【従来の技術】藻場、海洋底生動物(例;アサリやホタテ貝)の養殖場あるいは珊瑚礁では、ヒトデやウニなどの棘皮動物による食害が問題となっている。このため、棘皮動物を除く海洋底生生物に悪影響を与えることなく、藻場、海洋底生動物の養殖場あるいは珊瑚礁から棘皮動物を駆除する方法の研究が行われている。 【0003】北水試月報第30巻第11号(昭和48年11月30日発行)には、石灰や消石灰などの強アルカリ性の石灰類がヒトデ類やウニ類に対し優れた殺傷効果を有することが報告されている。この研究報告によれば、消石灰0.4gをヒトデ類に付着させると、高い確率でヒトデを斃死させることができるとされている。 【0004】石灰や消石灰などの強アルカリ性の石灰類は、ヒトデ類やウニ類などの棘皮動物の駆除に有効であると考えられる。しかし、消石灰や生石灰が海底に散布されるとその周囲は、温度とpHとが急激に高くなる。従って、消石灰や生石灰を海底に散布する際には、充分に棘皮動物以外の海洋底生生物への影響を配慮しなければならない。また、消石灰や生石灰は海水中で難溶性の炭酸カルシウムに変化するため、ヒトデ類の殺傷効果が一時的であるという問題もある。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、棘皮動物を除く海洋底生生物に悪影響を与えることなく、持続的にその生息領域から棘皮動物を駆除することができる棘皮動物の駆除剤、及び海洋底生生物の生息領域から棘皮動物を駆除する方法を提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明は、酸化カルシウムを10〜75質量%の範囲内の量で含む、酸化マグネシウムと酸化カルシウムとの焼結体粒子からなる棘皮動物駆除剤にある。本発明の棘皮動物駆除剤は、棘皮動物の中でもヒトデ類及びウニ類、特にヒトデ類に対して有効である。 【0007】本発明の棘皮動物駆除剤において、焼結体粒子の90質量%以上は、0.1〜500mmの範囲内の大きさにあることが好ましく、また、焼結体粒子の嵩密度は1.0〜3.5g/cm3の範囲内にあることが好ましい。また、本発明の棘皮動物駆除剤においては、焼結体粒子がそれぞれ分離していてもよいし、複数個の焼結体粒子が結着剤により塊状に結合していてもよい。 【0008】本発明はまた、下記(1)〜(3)の棘皮動物の駆除方法にもある。 【0009】(1)海洋底生生物の生息領域に、酸化カルシウムを10〜75質量%の範囲内の量で含む、酸化マグネシウムと酸化カルシウムとの焼結体粒子を配置する棘皮動物の駆除方法。 【0010】(2)海洋底生生物の生息領域とその周囲に、酸化カルシウムを10〜75質量%の範囲内の量で含む、酸化マグネシウムと酸化カルシウムとの焼結体粒子を配置する棘皮動物の駆除方法。 【0011】(3)海洋底生生物の生息領域の周囲に、酸化カルシウムを10〜75質量%の範囲内の量で含む、酸化マグネシウムと酸化カルシウムとの焼結体粒子を配置し、次いで、該海洋底生生物の生息領域に生息する棘皮動物を駆除する棘皮動物の駆除方法。 【0012】上記本発明の棘皮動物の駆除方法において、海洋底生生物の生息領域とは、例えば、藻場、海洋底生動物(例;アサリやホタテ貝など貝類)の養殖場あるいは珊瑚礁をいう。また、配置するとは散布、又は設置もしくは設置固定することをいう。 【0013】 【発明の実施の形態】本発明の棘皮動物駆除剤においては、酸化カルシウムを10〜75質量%の範囲内で含む、酸化マグネシウムと酸化カルシウムとの焼結体粒子(以下、MgO−CaO焼結体粒子という)から溶出する酸化カルシウム(アルカリ成分)によって棘皮動物の駆除(忌避)効果が発揮される。このMgO−CaO焼結体に含まれる酸化カルシウム量は好ましくは20〜65質量%の範囲内、より好ましくは35〜65質量%の範囲内である。 【0014】本発明のMgO−CaO焼結体粒子では、酸化カルシウムが主に酸化マグネシウム結晶(ペリクレース結晶)粒間に存在する。このため、MgO−CaO焼結体粒子は、生石灰や消石灰と比較して酸化カルシウムの溶出量が少なくなる。従って、MgO−CaO焼結体粒子を海底に散布しても、生石灰や消石灰の場合と比較して、その周囲の環境の変化(温度やpHの上昇)が小さくなる。また、酸化マグネシウム結晶粒間に存在する酸化カルシウムは、炭酸カルシウムに変化しにくい。従って、MgO−CaO焼結体粒子は、持続的に酸化カルシウムを溶出する。 【0015】本発明のMgO−CaO焼結体粒子としては、天然のドロマイトを焼成して得られる天然ドロマイトクリンカ、あるいは酸化マグネシウム原料(例、水酸化マグネシウム)と酸化カルシウム原料(例、水酸化カルシウム)とを混合し、焼成して得たマグネシア・カルシアクリンカ(マグライムクリンカともいう)を有利に用いることができる。また、鉄成分(Fe2O3)を酸化マグネシウム結晶中に固溶させた鉄成分含有マグネシア・カルシアクリンカも好ましく用いることができる。鉄成分含有マグネシア・カルシアクリンカーは、酸化カルシウムの溶出量は少ないが、その分長期間にわたって酸化カルシウムを溶出するので、棘皮動物の駆除効果が長期間持続する。鉄成分含有マグネシア・カルシアクリンカを用いる場合、鉄成分量が0.2〜5質量%の範囲内にあることが好ましい。鉄成分含有マグネシア・カルシアクリンカは、鉄成分を含む水酸化マグネシウムと水酸化カルシウムとを混合し、焼成することにより製造することができる(特公平1−38072号参照)。 【0016】本発明のMgO−CaO焼結体粒子は、篩などの通常の分級装置にて、その90質量%以上が、0.1〜500mmの範囲内(好ましくは1〜100mmの範囲内)となるようにすることが好ましい。 【0017】本発明のMgO−CaO焼結体粒子の嵩密度は、1〜3.5g/cm3の範囲内にあることが好ましく、より好ましくは2〜3.5g/cm3の範囲内である。 【0018】本発明の棘皮動物駆除剤は、複数個のMgO−CaO焼結体粒子を結着剤にて結合させて塊状にして用いても良い。このMgO−CaO焼結体粒子塊状物の形状としては、例えば、球形状、アーモンド形状、立方形状、四脚ブロック形状を挙げることができる。また、軽量化を目的として、MgO−CaO焼結体粒子塊状物の内部を中空にしたり、生分解性の樹脂を内部に充填することもできる。 【0019】MgO−CaO焼結体粒子塊状物に用いる結着剤の例としては、セメント(例;マグネシアセメント)などの無機物、及び生分解性樹脂などの樹脂を挙げることができる。MgO−CaO焼結体粒子と結着剤との配合割合は、通常、MgO−CaO焼結体粒子が70〜90質量%(好ましくは75〜85質量%)、結着剤が30〜10質量%(好ましくは25〜15質量%)である。 【0020】MgO−CaO焼結体粒子塊状物は、さらに所望により、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなどのアルカリ剤を含んでいてもよい。 【0021】次に、ヒトデによる食害が問題となっている珊瑚礁を例に取り、本発明の棘皮動物駆除剤を用いた棘皮動物の駆除方法について、添付図面を参照しながら説明する。 【0022】図1は、珊瑚礁が形成されている海域を海上から見た概念図である。この図1の海域3では、珊瑚礁1が陸地4から離れた沖合に形成されている。 【0023】珊瑚礁1からヒトデを駆除する方法としては、まず、本発明の棘皮動物駆除剤を珊瑚礁1に直接散布する方法がある。珊瑚礁1に散布する駆除剤の量は、珊瑚や棘皮動物を除く海洋底生生物に対して悪影響を与えない範囲であれば特に制限はない。通常は、海底の面積1m2当たり10〜1000gの範囲内とする。駆除剤の散布方法に特には制限はなく、例えば、海面に散布してもよい。駆除剤は、珊瑚礁1の中央から外側方向に向かって順に散布し、ヒトデを珊瑚礁1から追い出すようにするのがよい。 【0024】駆除剤の散布により珊瑚礁1に生息しているヒトデを駆除した後、さらに、珊瑚礁1の周囲(以下、境界区域という)2にも駆除剤を散布し、珊瑚礁1に外部からヒトデが侵入しないようにすることが好ましい。境界区域2には、駆除剤を珊瑚礁1よりも多量に散布しておくことが好ましい。境界区域2に散布する駆除剤の量は、境界区域2の海底の面積1m2当たり100g以上、好ましくは1000g〜5000gの範囲内である。境界区域2の幅に特別な制限はないが、ヒトデの侵入防止効果と散布のための手間とを考えると、通常は1〜10mの範囲内である。 【0025】珊瑚礁1からヒトデを駆除する別の方法として、まず境界区域(珊瑚礁1の周囲)2の海底に駆除剤を設置し、珊瑚礁1に外部からヒトデが侵入しないようにした後、珊瑚礁1に生息する棘皮動物を捕獲する方法がある。この方法は、特に珊瑚礁1の水深が深い又は海水の流れが速いなどの理由により、駆除剤を散布するのが困難な場合に有効である。この駆除剤を海底に設置する場合の好ましい配置の例を、添付図面の図2〜図4に示す。 【0026】図2は、駆除剤(図示せず)を入れた網袋5がアンカー6にて設置固定された海底7を示す図である。網袋5の大きさには特別な制限はない。例えば、海底に設置した時の網袋の長さ方向(珊瑚礁を囲む方向)の長さが100m以上であってもよい。 【0027】図3及び図4に、塊状に形成された駆除剤を海底に設置した例を示す。 【0028】図3は、立方形状に形成された駆除剤8が二段に積み上げられて設置されている海底7を示す図である。立方形状の駆除剤8を海底7に設置することにより、駆除剤同士の隙間を少なくすることができる。 【0029】図4は、直径が相対的に大きい球形状の駆除剤9と直径が相対的に小さい球形状の駆除剤10とが交互に設置されている海底7を示す図である。直径の異なる球形状の駆除剤を海底7に設置することにより、駆除剤同士の隙間を小さくすることができる。 【0030】なお、図1においては沖合に形成された珊瑚礁を例に取り説明したが、沿岸に生成された珊瑚礁の場合には、図5に示すように、陸地4の形状を利用することも可能である。 【0031】本発明の棘皮動物駆除剤は、公知である他の湖底もしくは海底の化学的環境の改質剤(以下、底質改質剤という)と併用することができる。本発明の棘皮動物駆除剤と併用できる公知の底質改質剤の例としては、宇部マテリアルズ(株)から販売されているクリアウォーター(水酸化マグネシウムを主成分とする底質改善剤)、クリアウォーターH(酸化マグネシウムを主成分とする底質改善剤)、及びカルサンマリン(酸化カルシウムを主成分とする底質改善剤)などの湖底もしくは海底の土壌をアルカリ性にし、土壌中の堆積有機物の分解を促進するものを挙げることができる。 【0032】 【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、これらは本発明を限定するものではない。なお、実施例に記載の嵩密度は次のようにして測定した値である。 【0033】日本学術振興会第124委員会試験法分科会において決定された「学振法2.マグネシアクリンカの見掛け気孔率、見掛け密度及び嵩比重の測定方法」(1981年版耐火物手帳、耐火物技術協会発行)に準じて行い、下記の計算式を用いて算出した。 【0034】 嵩密度(g/cm3)=W1/(W3−W2)×SW1:試料の乾燥重量W2:ケロシンで飽和した試料のケロシン中での重量(g) W3:ケロシンで飽和した試料の重量(g) S:測定温度におけるケロシンの密度(g/cm3) 【0035】[実施例1]脱炭酸処理した海水に、MgイオンとFeイオンの比率がFe2O3/MgO質量換算で1.2/100となるようにFeSO4水溶液を添加した。この海水にCa(OH)2スラリを加えてMg(OH)2を生成させ、これを沈降濃縮し、工業用水により洗浄してMg(OH)2スラリを得た。得られたMg(OH)2スラリとCa(OH)2スラリとを、MgO/CaO質量換算で40/60となるように混合した。この混合スラリをろ過、乾燥し固形物を得た。この固形物を1900℃、30分間の条件で焼成しMgO−CaO焼結体粒子とした。このMgO−CaO焼結体粒子を目開き3mmと10mmの篩を用いて分級し、粒子径3〜10mmのMgO−CaO焼結体粒子を得た。得られたMgO−CaO焼結体粒子の嵩密度及び化学組成を表1に示す。 【0036】 【表1】 表1 ────────────────────────────── 嵩密度(g/cm3) 3.40 ────────────────────────────── 化学組成(%) MgO 38.49 CaO 60.31 Fe2O3 0.39 SiO2 0.10 Al2O3 0.076 B2O3 0.024 ──────────────────────────────【0037】[評価及び結果]下記の評価モデルを使用した。 (1)MgO−CaO焼結体粒子に接触したヒトデの挙動の観察水槽(幅52cm、奥行き32cm、高さ12cm)に海水を入れ、水槽の底部四隅に実施例1で製造したMgO−CaO焼結体粒子を1個ずつ設置した。次いで、水槽にヒトデを3個体入れた。MgO−CaO焼結体粒子に接触した後のヒトデの挙動の観察結果を表2に示す。 【0038】参考例として、実施例1で製造したMgO−CaO焼結体粒子の代わりに、下記(1)〜(3)に示す市販の底質改善剤を用いた以外は同様の操作を行って、これらに接触した後のヒトデの挙動の観察した。その結果を表2に併せて示す。 【0039】(1)クリアウォーター(水酸化マグネシウムを主成分とする底質改善剤、宇部マテリアルズ(株)製) (2)クリアウォーターH(酸化マグネシウムを主成分とする底質改善剤、宇部マテリアルズ(株)製) (3)カルサンマリン(酸化カルシウムを主成分とする底質改善剤、宇部マテリアルズ(株)製) 【0040】 【表2】 表2──────────────────────────────────── 試 料 試料に接触した後のヒトデの挙動──────────────────────────────────── 実施例1で製造した 直ちに試料から離れ、その後、試料に近づかな MgO−CaO焼結体 かった(試料はヒトデが接触しても崩壊せず) ──────────────────────────────────── 参考例 (1)クリアウォーター 試料の上を歩行するヒトデと、直ちに試料から (水酸化マグネシウムを 離れるヒトデとがあった 主成分とする底質改善剤) (2)クリアウォーターH 試料に接触した状態で留まっていた (酸化マグネシウムを 主成分とする底質改善剤) (3)カルサンマリン 直ちに試料から離れ、その後、試料に近づかな (酸化カルシウムを かった(試料はヒトデが接触した後崩壊した) 主成分とする底質改善剤) ────────────────────────────────────【0041】(2)餌(アサリ)を用いたヒトデ忌避効果の評価図6に示すように、縦100cm、横200cm、深さ100cmの水槽11を、仕切板12によって区画Aと区画Bの二つに区分けした。仕切板12には4cm×4cmの角材を用いた。区画Aに実施例1で製造したMgO−CaO焼結体粒子を敷き詰め(図示せず)その上にアサリ16を20個体置いて、区画Bにはヒトデ17を7個体とイトマキヒトデ18を3個体入れた。評価中は、常時海水を区画Aに供給した。区画Aに供給された海水は、区画Aをオバーフローして区画Bに流れ込み、区画Bに設けられている排水口15から外部に排出される。なお、区画Aにはバケツ14を設置し、ポンプ13から供給された海水が、バケツ14をオーバーフロして区画Aに流れ込むようにした。 【0042】ヒトデ及びイトマキヒトデの挙動を三週間観察したところ、ヒトデ及びイトマキヒトデは区画Aには移動できずに、共食いした。この間区画Aに入れたアサリは全て正常であった。 【0043】参考例として、実施例1で製造したMgO−CaO焼結体粒子の代わりに、クリアウォーター(水酸化マグネシウムを主成分とする底質改善剤)を用いた以外は同様の操作を行った。評価開始3日後には、ヒトデ及びイトマキヒトデが区画Aに移動し、アサリを食していた。 【0044】[実施例2]実施例1で製造したMgO−CaO焼結体粒子80質量部、マグネシアセメント20質量部、及びマグネシアセメント100gに対して50ミリリットルとなる量の塩化マグネシウム溶液(ボーメ度:25)を混合した。この組成物を型に入れて、5時間養生し、立方形状のMgO−CaO焼結体粒子塊状物を得た。得られた塊状物について実施例1と同様に、海水中でヒトデと接触させた結果、ヒトデは直ちに塊状物から離れ、その後、試料に近づかなかなった。 【0045】 【発明の効果】本発明の棘皮動物駆除剤は、海水中において持続的に酸化カルシウム(アルカリ成分)が溶出する。従って、本発明の棘皮動物駆除剤を用いることにより、棘皮動物から藻場、アサリやホタテ貝などの養殖場あるいは珊瑚礁を長期間にわたって保護することができる。また、本発明の棘皮動物駆除剤は、主成分が海水に含まれているカルシウムとマグネシウムであるので、海藻、アサリやホタテ貝などの有用生物及び珊瑚に悪影響を与えにくい。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000119988 【氏名又は名称】宇部マテリアルズ株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年2月28日(2001.2.28) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100074675 【弁理士】 【氏名又は名称】柳川 泰男
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| 【公開番号】 |
特開2002−255713(P2002−255713A) |
| 【公開日】 |
平成14年9月11日(2002.9.11) |
| 【出願番号】 |
特願2001−54155(P2001−54155) |
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