| 【発明の名称】 |
アザジラクチン粉末を含む乳化性濃縮物の製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】アーケラ ヴェンカタ バーヴァニ サンカラム
【氏名】マドゥグラ マルサンダムルティ
【氏名】ダッタトレヤ マノハル アッケヴァル
【氏名】ヴェダラ スリニヴァサ シンガリ ラムゴパル
【氏名】ムッカマラ スブラマンヤム
【氏名】ヴォルガンチ スリハリ
【氏名】ティルチラパリー ナテサン パルササラティー
【氏名】アッタルリ ナラシムハ ラオ
【氏名】ジャヤンティ ヴェンカタ スルヤナラヤナ ムルティー
【氏名】モハメド アブドゥル ムネーム
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| 【要約】 |
【課題】昆虫/害虫の駆除の用途のための、アザジラクチンの濃縮した乾燥粉末を30%まで含む乳化性濃縮配合物の調製を提供することである。
【解決手段】インドセンダンの種子/仁由来のアザジラクチンを30重量%まで含有する乳化性濃縮物の調製法であって、純度88%までのアザジラクチン粉末を、溶媒又はその混合物、乳化剤又は乳化剤の組み合わせと共に、共力剤を用いて又は用いずに、かつUV安定剤を用いて又は用いずに攪拌し、これにより透明な乳化性濃縮物を得る方法。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 インドセンダンの種子/仁由来のアザジラクチンを30重量%まで含有する乳化性濃縮物の調製法であって、純度88%までのアザジラクチン粉末を、溶媒又はその混合物、乳化剤又は乳化剤の組み合わせと共に、共力剤を用いて又は用いずに、かつUV安定剤を用いて又は用いずに攪拌し、これにより透明な乳化性濃縮物を得る方法。 【請求項2】 使用する有機溶媒が、アロマックス、2-ブタノン、シクロヘキサノン、ジメチルホルムアミド、フタル酸ジメチル、フタル酸ジオクチル、イソブタノール、イソブチルメチルケトン、イソプロパノール、溶媒C-IX及びキシレンのいずれか、もしくはそれらの組み合わせである、請求項1記載の方法。 【請求項3】 前記乳化剤又は乳化剤の組み合わせが、市販されている非イオン性及びイオン性乳化剤、例えば、クレソロックス3409、エマルソルMAL 、エマルソル 172 RH 、イゲソル、アルキルベンゼンスルホン酸カルシウム(CABS)、エチレンオキシド凝縮物(10モル)、トリトン X100 及びツイーン80から選ばれる、請求項1記載の方法。 【請求項4】 共力剤としてピペロニルブトキシドを使用する、請求項1記載の方法。 【請求項5】 UV安定剤として2-ヒドロキシ-4- オクチルオキシ−ベンゾフェノンを使用する、請求項1記載の方法。 【請求項6】 インドセンダンの種子/仁由来のアザジラクチンを30重量%まで含有する乳化性濃縮物であって、殺虫剤として、もしくはいずれかの殺虫用配合物中で使用される乳化性濃縮物。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、純度88%までの乾燥固体粉末状のアザジラクチン調製物、アザジラクチンを30重量%まで含有する乳化性濃縮物、並びにインドセンダンの種子/仁から直接得られる、このような乾燥固体のアザジラクチン調製物及び乳化性濃縮物の調製法に関する。本発明の方法で調製された、乾燥した固体のアザジラクチン粉末は、農業、獣医学、及び公衆衛生において使用される、インドセンダン(Azadirachta indica A. Juss)の種子/仁由来の、害虫駆除用配合物に適している。同じく、本発明の方法によって調製された濃縮物も、害虫駆除剤として、直接使用される。 【0002】 【従来の技術】アザジラクチンは、下記式の構造を有す。 【0003】 【化1】
【0004】アザジラクチンは、様々な研究グループ(Rembold,H.の論文、Economic and Medical Plant Research 編;Govindachari,T.R. 、Sandhya,G.及びGaneshraj,S.P.の論文、Indian Journal of Chemistry 、31A:295(1990);Wagner,H. 及びNorman,R. の論文、Academic Press、New York, 3:7(1990) ;Govindachari,T.R. 、Sandhya,G.及びGaneshraj,S.P.の論文、Journal of Natural Products 、55:596(1992)) によって、“アザジラクチン(B-I) ”及び“アザジラクチンK”と称される多数の関連化合物が単離されているので、後に“アザジラクチンA”と称されるようになった。 【0005】食品及び商品として重要な作物の害虫駆除のために、現在使用されているのは、スペクトルが広く高い毒性を有するいくつかの有機合成殺虫剤である。これらは、効果的に標的害虫を駆除することに加え、害虫の天然の外敵及び他の益虫も殺す。更に不注意な使用のために、昆虫は、これらの一部に対する耐性を発現する。生分解性が悪いので、該製品の使用者に、これらの合成殺虫剤の一部が残留し毒性を示す事実もある。従って、低濃度で活性を有し、並びに昆虫、害虫に対する選択毒性、植物及び哺乳類に対する低い毒性、所望の安定性並びに経済的製品化の可能性を有する、環境に適合可能な殺虫剤が必要である。インドセンダンの木は、インド、並びにアジア、アフリカ及びオーストラリアの一部に広範に分布している。インドにおいては、インドセンダンの葉、インドセンダンの種子、インドセンダンの油及びインドセンダンのケーキ(cake)は、伝統的に害虫の駆除用に長く使用されている。これらの中で、毎年再生可能な天然原料を構成しているインドセンダンの種子が、害虫駆除特性が最も高い。 【0006】様々な害虫に対するアザジラクチンの昆虫の摂食阻害性及び昆虫の成長阻害特性について、多くの例が報告されている(例えば、Butterworth,J.H.及びMorgan,E.D. の論文、J.Chem.Soc.Chem.Communs.、23(1968);Leuschner,K.の論文、Naturwissenchaften、59:217(1972);Ruscoe,C.N.E. の論文、Nature、236:466(1972) ロンドン;Schumutterer,H. 及びRembold,H.の論文、Z.Angew.Ent.、2:179-188(1980) ;Warthen,J.D.Jr. の論文、ARMNE-4 USDA,SEA,Agricultural Reviews AND Manuals(1979) ;Kubo,I. 及びKlocke,J.A. の論文、Agricultural and Biological Chemistry 、46:1951(1982) ;Champagne,D.E.、Koul,O. 、Isman,M.B.、Scudder,G.E.及びTowers,G.H.N. の論文、Phytochemistory 、31:377(1992))。更にアザジラクチンは、突然変異を誘発しないことも報告されていて(Jacobson,M. の論文、第一回インドセンダンに関する国際会議録、Rottach Egern 、33(1980);インドセンダンの木(Azadirachta indica A. Juss)由来の天然の殺虫剤、Schmutterer,H.、Ascher,K.R.S. の論文、German Agency for Technical Cooperation 版、Eschborn、独国(1981))、かつ明らかな哺乳類への毒性は無いように思われる(Nakanishi,K.の論文、Recent Advances in Phytochemistry 、5:283(1975) ;Morgan,E.D. の論文、第一回インドセンダンに関する国際会議録、Rottach Egern 、43(1980);インドセンダンの木(Azadirachta indica A. Juss)由来の天然の殺虫剤、Schmutterer,H.、Ascher,K.R.S. 及びRembold,H.の論文、German Agency for Technical Coorporation版、Eschborn、独国(1981))。これらの研究の結果、アザジラクチンは、植物の保護に関し、環境適合性のある害虫駆除が期待できると考えられている。アザジラクチンは、インドセンダンの種子/仁の抽出物から純物質を単離するには経費がかかり、かつ経済的に化学合成するには非常に複雑な分子であるので、商業的には使用されていない。同じくアザジラクチンは、太陽光線のUV照射、熱、空気、湿度、酸及び葉の表面に存在する酵素のような環境因子により、迅速に分解されることもわかっている(Sundaram,K.M.S. 及びCurry,J.の論文、Journal of Pesticide Science、41:129(1994 ) )。 【0007】いくつかのグループが、実験室において、様々な害虫に対する、インドセンダンの種子又は仁の溶剤抽出物の昆虫の摂食阻害性及び昆虫の成長阻害特性について、並びにこれらの抽出物は純粋なアザジラクチンに比べ、比較的安価でかつより安定性があることから、圃場条件下での、害虫に対する多くの作物の保護について、研究していて、期待できる結果を導いている(例えば、Schmutterer,H.、Ascher,K.R.S. 、Rembold,H.の論文、インドセンダンの木(Azadirachta indicaA. Juss)由来の天然の殺虫剤、German Agency for Technical Cooperation 版、Eschborn、独国(1981),297頁、第一回インドセンダンに関する国際会議録、Rottach Egern 、(1980);Schmutterer,H.、Ascher,K.R.S. の論文、インドセンダンの木(Azadirachta indica A. Juss)由来の天然の殺虫剤及び他の熱帯植物、583 頁、German Agency for Technical Cooperation 版、Eschborn、独国(1984);第二回インドセンダンに関する国際会議録、Rauischholzhausen(1983) ;Schmutterer,H.、Ascher,K.R.S. の論文、インドセンダンの木(Azadirachta indicaA. Juss)由来の天然の殺虫剤及び他の熱帯植物、German Agency for Technical Cooperation 版、Eschborn、独国、703 頁(1987);第三回インドセンダンに関する国際会議録、ナイロビ(1986))。しかし、インドセンダンの種子又は仁の溶剤抽出物は、圃場条件での害虫に対する再現可能な生物活性及び効能に関するアザジラクチンの規格化が必要ないくつかの化合物の、かなり複雑な混合物である。先行技術において、インドセンダンの種子/仁からのアザジラクチンの抽出について、多くの溶媒及び様々な温度が調べられている。これらの方法の一部を、知見として下記に引用する。 【0008】先行技術において、Butterworth 及びMorgan(Butterworth,J.H. 及びMorgan,E.D. の論文、J.Insect Physiol. 、17:969(1971))は、インドセンダンの種子(2kg) からアザジラクチンを調製し、その方法は下記の工程を含む:(1) エタノールにより抽出(170g)する工程;(2) メタノール及び軽質石油(light petroleum)間で、該エタノール抽出物の濃縮物を分配する工程;(3) メタノール相の分配生成物(70g) についてクロマトグラフィー(フロリダ土) を行い、アザジラクチン含有画分(2g)を得る工程;(4) 工程3から得られたアザジラクチン含有画分の分取相クロマトグラフィー(PLC) を行い、アザジラクチン(1.5g)を得る工程である。この方法の工程2で得られた生成物(76g) は、経済的に得られるが、これは、水溶性化合物が存在するために、粘稠かつ油状であり、従って、良質の配合物の調製には適していず、更にアザジラクチンを濃縮した乾燥粉末を調製するためには、より安価な技術によって、更に処理する必要がある。 【0009】先行技術において、Uebel 、Warthen,Jr.,及びJacobson(Uebel,E.C. 、Warthen,Jr.J.D. 及びJacobson,M. の論文、J.Liq.Chromatogr. 、2:878(1979) )は、インドセンダン種子/仁(48.2kg)から、アザジラクチン(2kgバッチ、純度90%、8.7g) を単離し、これは下記の工程を含む:(1)インドセンダンの種子/仁(2kgバッチ)を、ワーリングブレンダーを用い、ヘキサンを溶媒として粉砕し、このホモジネートをろ過し、残留物(しぼりかす)を得る工程;(2) 粉末のしぼりかす(1.1kgバッチ)を、アセトンで、ソックスレー抽出する(24 時間)工程;(3) アセトン抽出物を、(a) ヘキサン、(b) 水及び (c)ヘキサンで洗浄する工程;(4)洗浄したアセトン抽出物を、70/30 、75/25 のメタノール/水で処理する工程;(5)70/30、75/25 のメタノール/水に可溶性の部分を、75/25 のジエチルエーテル/アセトンで処理し、75/25 のジエチルエーテル/アセトンに溶解性のアザジラクチン含有画分(102.8g)を得る工程;(7) ジエチルエーテル/アセトン画分を、クロマトグラフィー(化学結合相C18 、Hi−フロリジル)にかけ、アザジラクチン(8.7g、純度90%) を得る工程である。この方法の工程5の、70/30 、75/25 のメタノール/水によるアセトン抽出物の処理の後に得られた生成物は、改良が必要であり、易引火性の溶媒であり、かつ大規模操作における溶媒の回収及び反復使用が困難な溶媒であるジエチルエーテルは避ける。更に、この方法の詳細は、アザジラクチンは室温に比べアセトンの沸点(57 ℃) では不安定であるので、アセトン抽出以前の、インドセンダン種子や仁のヘキサンによる前抽出を省略するような、大規模操作時の工程(1) 、(2) 及び(3) の簡略化が必要である。アセトンは、低沸点溶媒であり、かつ大規模操作における経済的回収及び反復使用の点でも、優れた溶媒ではない。従ってこの操作は、大規模調製において、非常に煩雑で、有害で、不経済かつ不便であるので、この方法は、濃縮した乾燥アザジラクチン粉末の調製には適していない。 【0010】先行技術において、Feurhake(Feurhake,K.J.、第二回インドセンダンに関する国際会議録、Rauischholozhausen、103(1983) ;インドセンダンの木由来の天然の殺虫剤及び他の熱帯植物、Schmutterer,H.及びAscher,K.R.S. の論文、GermanAgency for Technical Cooperation 版、Eschborn、独国(1984)) は、工業用溶媒の適性を、(a) メチル3 級ブチルエーテル(MTB) 、(b) メチルイソブチルケトン(MIBK)、(c) メチルエチルケトン(MEK) 、(d) 水、(e) メタノール、(f) メタノール及びMTB の共沸混合物(AZT) 、(g) アセトン並びに (h)ブタノールについて調べ、彼らは、アザジラクチンの濃縮抽出物の調製には、AZT を推奨し、水は、アザジラクチンの溶解度が低いので、アザジラクチンの抽出にとっては都合の良い溶媒ではない事を示した。アザジラクチンの保護を目的とした、インドセンダン油及びp-アミノ安息香酸の使用も、先行技術において示されている。他の市販されているインドセンダン種子/仁をベースにした配合物の幾つかの例として、アザチン(Azatin)、インドセンダン油の配合物であるニームガード(Neemguard) 、300ppmのアザジラクチンを含有するニームゴールド(Neemgold)、及びニーマザル(Neemazal)Fがある。 【0011】この方法は、下記の工程から成る;(1) 粉砕したインドセンダンの種子及び仁を、まず石油エーテルによってソックスレー抽出し、脂肪質を除去する工程;(2) この抽出物を、MIBK及びMTB 又はアセトン又はメタノール又はAZT 又はMEK 又はブタノールのような溶媒で、10時間連続処理する工程;(3) この溶媒除去後に、AZT 抽出物の残留物をメタノールで処理する工程;(4) 工程3のメタノール可溶分を、メタノール50%及び軽質石油で、液−液抽出を行い、AZT-VR-NR を生じる工程で、アザジラクチン濃縮物と予想される収量は1〜1.5 %である。インドセンダンの種子及び仁の石油エーテルによる前抽出を省き、かつ高温での極性溶媒によるソックスレー抽出を、アザジラクチンはこれら温度では全く安定ではないので、省くことが望ましい。この方法において、AZT-VR-NR の物理的状態及び安定性は、示されなかった。これは、配合物に適した、乾燥した固体の濃縮アザジラクチンの調製の出発点であろう。 【0012】米国特許第4,556,562 号(Larson,R.O.,(1985))は、インドセンダンの種子及び仁の粉末を、60〜90℃のエタノールで抽出し、アザジラクチン5,000 〜10,000ppm を含有する抽出物を得、これを非イオン性乳化剤で処理し、かつpH3.5 〜6の範囲で、安定剤としてp-アミノ安息香酸及びインドセンダン油を用い、アザジラクチン2,000 〜4,000ppmに希釈した。エタノールによるインドセンダン種子の抽出は、先にButterworth 及びMorganによって、アザジラクチンの単離において実施されている(Butterworth,J.H. 及びMorgan,E.D. の論文、J.Insect Physiol.、17:969(1971)) 。Sankaramとその共同研究者らは、脱脂したインドセンダン種子のエタノール抽出物(ソックスレー) から、アザジラクチン濃縮画分を得、これをアセトンに溶解し、乳化剤ティーポル(Teepol)で処理し、かつ水で0.1 %に希釈し、得られた配合物で、作物モロコシ及びトウジンヒエを、それらの害虫から保護した(Sharma,H.C., 、Leuschner,K.、Sankaram,A.V.B. 、Gunasekher,D.、Marthandamurthi,M.、Bhaskariah,K. 、Subrahmanyam,M. 及びSulthana,N. の論文、第二回インドセンダンに関する国際会議録、Rauischholzhasen, 291(1983) ;インドセンダン由来の天然の殺虫剤、Schmutterer,H.、Ascher,K.R.S. 、German Agency for Technical Cooperation 版、Eschborn、独国) 。 【0013】Yamasaki、Klocke、Stone 及びDarlington(Yamasaki,R.B.、Klocke,J.A. 、Stone ,G.A. 及びDarlington,M.V. の論文、J. Chromatogr.,18:467(1986))は、インドセンダン種子(1kg) からアザジラクチンを単離し、アザジラクチン(56mg 、純度99%) を得、この方法は下記の工程を含でいる:(1) ヘキサン(2リットル)中に懸濁したインドセンダン種子を、室温で数時間、時々攪拌し、このヘキサン抽出物をデカントし、この操作を3 回以上繰り返す工程;(2) 工程1の脱脂したしぼりかすを、メタノール(2リットル)で、連続して6回抽出し、n-ヘキサンでも同様の操作を行う工程;(3) 一緒にしたメタノール抽出物のろ液を、減圧濃縮し、オレンジ色のタール(78g) を得る工程;(4) 工程4のオレンジ色のタールを、メタノール(2リットル)に再び溶解し、かつ攪拌しながら蒸留水(2リットル)で希釈する工程;(5) 工程4のメタノール水溶液混合物を、等分のn-ヘキサンで3回抽出し、その後等量のジクロロメタンで3回抽出する工程;(6) 一緒にしたジクロロメタン抽出物を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、溶離液はジエチルエーテル/メタノール) にかけ、オレンジ色の固体として、非晶質アザジラクチン(7.3%、7.4g) を得る工程である。しかしその安定性及び殺虫剤の用途への適性については、調べられておらず、アザジラクチン(7.3%)は、更にフラッシュクロマトグラフィー(ODSカラム、移動相はメタノール/H2O、3/2)で濃縮し、アザジラクチン(26 %、収量1.26g)を得た。このアザジラクチン(26 %) の物理的状態及び安定性についても、調べられておらず:(8) 工程7のアザジラクチン(26 %) を、分取HPLCにかけ、アザジラクチン(70 %)(シリカゲル、イソプロパノール/n-ヘキサン、1/3 、収量0.280g) を得;(9) アザジラクチン(70 %) を、フェニル分取HPLCにかけ、アザジラクチン(99 %、移動相は、アセトニトリル/H2O 、3/7 、収量56mg) を得た。この方法は、殺虫剤の用途に適したアザジラクチン(5〜30%) の調製に使用することもできるが、これは(1) インドセンダン種子をヘキサン中で、数時間時々攪拌し、かつ連続的に、ヘキサンで3回、メタノールで6回繰り返し、毎回デカントする工程を含み、この方法は、大規模操作においては、不便かつ不経済であり、徹底した改良が必要であり;(2) 工程2のインドセンダン種子のヘキサンによる脱脂は、可能であるならば省き、これによりアザジラクチン製造の抽出時間を短縮し、かつ費用を削減することができる。 【0014】この方法において、工程6のジクロロメタン抽出物のフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル) で得られたアザジラクチン(7.3%、オレンジ色の固体、収量0.74%) は、新規配合物の候補であるが、フラッシュクロマトグラフィーは、費用のかかる方法であり、かつその収量は少ない。クロマトグラフィーを使わないで、工程5の後で得られたジクロロメタン抽出物の精製を最適化することが望ましく、これにより優れた収量で、濃縮アザジラクチンの乾燥固体粉末を生じる。更に、ジクロロメタンのような低沸点の環境不適合の溶媒を使わないことが望ましい。溶媒の回収は、大規模操作においては良好ではない。実質的に、この方法は、殺虫配合物に適したアザジラクチン固体粉末の経済的製造には適していない。 【0015】Schroeder 及びNakanishi(Schroeder,D.R.及びNakanishi,K.の論文、J. Nat.Prod. 、50:242(1987)) は、インドセンダン種子及び仁からのアザジラクチンの単離について示し、これは下記の工程を含む:(1) インドセンダン種子及び仁(2.0kg) を、ヘキサン(2リットル)が入った市販のワーリングブレンダーで粉砕し(10分間) 、細かい粉末とし、1時間放置し、再度攪拌し、かつ吸引ろ過し、インドセンダン種子及び仁の抽出残留物を得る工程;(2) 工程1に記した方法を、連続して4回繰り返し、これを95%エタノール(2リットル)で、8〜12時間、ブレンダー中で浸出することにより工程1に記した方法で、5回抽出し、脱脂したインドセンダン種子及び仁のケーキを得る工程;(3) 一緒にしたエタノール抽出物を、減圧濃縮し、暗色の粘稠な残留物(185g)を得る工程;(4) 工程3のエタノール抽出残留物を、ヘキサン及びメタノール/H2O 、95/5の間で分配する工程;(5)95/5 メタノール/H2O 相(138g)を、水及び酢酸エチルで連続して分配する工程;(6) この酢酸エチル相(59g) を、酢酸エチルを用いてシリカゲルろ過し、濃縮アザジラクチン生成物(52g) を得る工程;(7) 工程6の生成物(52g) を、真空液体クロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン、3/1)にかけ、アザジラクチン画分(13g) を得る工程;(8) アザジラクチン画分を四塩炭素で結晶化し、粗アザジラクチン(8.5g)を得る工程;(9) 工程8の生成物をフラッシュクロマトグラフィー(CHCl3/CH3CN、3/1)にかけ、アザジラクチン(5g)を得る工程である。この方法に記されたワーリングブレンダーを用いた、ヘキサン及びエタノールによるインドセンダン種子及び仁の粉砕による抽出は、アザジラクチンの大規模調製においては、有害で、不経済であり、かつ不便であるので、修正が必要である。この方法において、工程6の酢酸エチル抽出物の残留物(52g) が、好ましいことに収量を低下することのない、経済的な溶剤分別法による、新規配合物のための乾燥固体の濃縮アザジラクチンの調製の出発点である。95%エタノールによる抽出に先立つ、ヘキサンによる脱脂は省くことができる。濃縮アザジラクチン画分を得るためのシリカゲルろ過及び真空液体クロマトグラフィーの工程は、新規殺虫用配合物に必要なより純度の高いアザジラクチンの調製のために、大規模で最適化することは困難であり、修正が必要である。この方法は、大規模操作には適していない。 【0016】欧州特許第0311 284 A2 号(1988)は、殺虫剤としての水素化されたアザジラクチン調製のための、淡黄色残留物のアザジラクチン(25 %、収量0.25%) の調製法を、開示している。この方法は、余りにも多くの浪費的で不経済な操作があり、かつ所望の生成物の収量は低い。新規配合物に適した濃縮アザジラクチンの乾燥固体の製造法に変更するには、これは、簡略化されかつ最適化されなければならない。 【0017】Govindachari、Sandhya 及びGaneshraj(Govindachari,T.R. 、Sandhya,G.及びGaneshraj,S.P.の論文、Chromatographia 、31:303(1991)) は、アザジラクチンAを調製し、これは下記の工程を含む:(1) 粉末にしたインドセンダン種子及び仁(1kg) を、ヘキサン(3リットル)で脱脂する工程;(2) 脱脂した粉末インドセンダン種子及び仁を、95%エタノール(a)(1リットル)及び(b)(0.5 リットル)で還流し、抽出する工程;(3) 一緒にしたエタノール抽出物から溶媒を除去した後、得られたエタノール濃縮物(95g) を、石油エーテルを含む90%メタノール(100ml) に溶解し、3回分配する工程;(4) 工程3のメタノール抽出物から溶媒を除した後、残留物を酢酸エチルで処理する工程;(5) 酢酸エチル抽出物を水で洗浄し、タンパク質、炭水化物を除去する工程;(6) 酢酸エチル抽出物から溶媒を除去し、アザジラクチン(25 %、24.5g)を得る工程;(7) アザジラクチン(25%、4g) について、RP18カラム上で分取HPLCを行い、アザジラクチンA+D(340mg)を得る工程;(8) アザジラクチンA+D の分取HPLCで、アザジラクチンA(160mg)を得る工程である。この方法において、アザジラクチン25%を含有する生成物の物理的状態は、明らかにされていない。更に、脱脂工程は、省かなければならない。アザジラクチンは高温では不安定であり、エタノールの還流温度での抽出は避けねばならないことは公知であるので、新規配合物に適した乾燥したアザジラクチン粉末の製造のためには、この抽出方法は修正が必要である。95%エタノールによる粉末にしたインドセンダン仁の還流は、大規模抽出においては、簡単ではなく、経済的ではない。 【0018】Kleebergは、インドセンダン種子からの安定したアザジラクチンが豊富な粉末の調製法を報告し(Kleeberg,nH. 、独国出願公開第DE4,109,473 号(1992)、Chemical Abstructs、118:18002s(1993)) 、これは下記の工程を含む:(1) インドセンダン種子の水による抽出の工程;(2) 水性抽出物の酢酸エチルによる抽出の工程;(3) 酢酸エチル濃縮物を、石油エーテルで処理し、濃縮されたアザジラクチン粉末を生じる工程である。この方法は、アザジラクチンの水への溶解度は、インドセンダン種子/仁から効率的にアザジラクチンを抽出するメタノール及びエタノールのような溶媒と比べて非常に低いので、水はインドセンダン種子からアザジラクチンを経済的に抽出するための溶媒として適当ではないという事実のために、濃縮アザジラクチン粉末の経済的調製には適していない。この方法では、アザジラクチン粉末の収量は低い。 【0019】前述の方法の大部分は、種子又は仁の最初の抽出に、石油エーテル/ヘキサン/ヘプタンのいずれかを使用する。この後、アセトン又はメタノール又はエタノールのような極性溶媒で、室温又は該溶媒の灌流温度で、もしくはソックスレー抽出器で、抽出する。更に、これらの方法の目的は、そのアザジラクチン成分の抽出の中間段階の適用性、物理的状態、保存適性、安定性、及び実際の害虫駆除用配合物の調製とは無関係に、その構造、化学、生物活性を決定し、並びに複雑かつ精巧な、分取相クロマトグラフィー(PLC) 、カラムクロマトグラフィー及び高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いて分析試験を行うのに必要な、高価で純粋なアザジラクチンを抽出することである。事実、前述の方法において、アザジラクチン成分がかなり豊富なインドセンダン種子及び仁の抽出物が得られているが、その物理的状態、保存適性、安定性、配合物及び経済的製造法は研究されていず、かつこれらは、大規模の調製には経済的に適していない。保存、安定性及び配合物に関しては、アザジラクチン5〜30%を含有するさらさらした粉末が望ましく、かつ乳化性濃縮物(EC)、分散性水和剤(WDP) 、微粉、顆粒、エアゾール、放出制御型製剤などの配合物の調製については、無機塩、炭水化物、タンパク質及び着色物質のような水溶性化合物は、乳化性濃縮物の調製に関する活性成分の溶解に適当な溶媒の設計並びに実際の適用の安定性などにおいて問題を生じるので、この抽出物は、水溶性化合物を微量でも含まないことが好ましい。 【0020】これに関連して、前述の方法による溶媒除去後に得られたインドセンダン種子又は仁の極性溶媒による粗抽出物の濃縮物は、脂肪成分、並びにタンニン、有機カルボン酸、炭水化物、タンパク質、有機及び無機塩、色素などの水溶性化合物が存在するために、通常油状及びゴム状であり、かつこれらは良好な保存性を示さない。更に、これらの濃縮物には、乳化性濃縮物(EC)の配合物調製時の溶解度、並びに分散性水和剤(WDP) 配合物、微粉及び顆粒製剤調製の際のケーキングの問題がある。前述の利点にもかかわらず、5〜30%のアザジラクチンに都合のよい大規模での、安定性、害虫駆除に有用なEC配合物に適した有機溶媒への良好な溶解度、及びWPD 配合物の製造のためのキャリヤー物質との相容性を伴う、乾燥粉末状のインドセンダンの種子/仁抽出物の調製法が必要である。 【0021】アザジラクチンのアセトン溶液を日光に7日間及び16日間曝した場合には、アザジラクチンが分解したことに関連して、初齢のシロナヤガ(Spodoptera frugiperda) に対する、昆虫の摂食阻害活性において、それぞれ、50%以上の及び完全な低下がもたらされた(Stokes,J.B.、Redfern,R.E.の論文、J.Env.Sci.Health,Part A,A(17)57-65(1982) ;Chemical Abstructs、96:137955)。太陽光線によるアザジラクチンの光分解は、インドセンダン油、アンゼリカ油、ヒマシ油及びショウブ油により25%未満まで抑えられた。1971年という早い時期に、Butterworth 及びMorganによって、エタノールによるインドセンダン種子の抽出、このエタノール抽出物からのアザジラクチンの単離、及びエジプトツチイナゴに関するアザジラクチンの昆虫の摂食阻害特性について報告されている(Butterworth,J.H. 及びMorgan,E.D. の論文、J.Insect Physiol. 、17:969(1971)) 。アザジラクチン、サラニン(salannin)、脱アセチル化したニンビン及びニンビンのような活性化合物の濃縮インドセンダン抽出物も、界面活性剤及び特殊溶媒を用いて配合されていて、これらは、効果的な薬剤及び特殊溶媒であることが知られていて、かつこれらは、殺虫剤として、圃場及び実験室での試験において、効果が認められている(Feuerhake,K. 及びSchmutterer,H.の論文、Z.Pflanzen Krank Pflanzen Schutz、92(6):643-9(1985);Chemical Abstructs、104:163705h,(1986)) 。 【0022】シトロネラ油、アザジラクチンを5%含有するインドセンダン種子抽出物、トリクロサン(triclosan) 、DEET、ジ-pr-イソシンコメロン酸塩、微量のレモン油及びエタノールの混合物を、54℃で14日間加熱し、防虫剤を得た。加熱時に、アザジラクチンは消失し、かつ新たな化合物が形成された(Henry,G.V.,PCT 国際特許公開第91/5,970号、1991年5月6日、13頁;Chemical Abstructs、118:75393h) 。アザジラクチン3.2 %及び1,2-エポキシオクタン10%を含有する芳香族石油蒸留溶液のアザジラクチン成分は、28日間保存する間に、2.8 %に低下していた(Butler,B.J.、Ellenberger,W.P.、Omilinsky,B.A.、PLT,国際特許公開第9402,019号(クラス、AO1 N43/08) 、1994年2月3日、米国特許出願第920800号、1992年7月28日;Chemical Abstructs、120:263865q)。更にアザジラクチンは、太陽光線のUV照射、熱、空気、湿度、酸及び葉の表面に存在する酵素などの環境因子のために、迅速に分解することが知られている(Sundaram,K.M.S.及びCurry,J.の論文、Pesticide Science 、41:129(1944)) 。これらの結果から、作物の保護、保管した穀粒の保護及び公衆衛生のための、アザジラクチンを含有するインドセンダンの種子/仁/油の抽出物の安定した配合物が必要であることは明らかである。 【0023】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、昆虫/害虫の駆除の用途のための、アザジラクチンの濃縮した乾燥粉末を30%まで含む乳化性濃縮配合物の調製を提供することである。我々は、この分野を継続的に研究し、メタノール又はメタノール水溶液又はエタノール(精留エタノール) 又はエタノール水溶液のような極性溶媒を用いることによって、脂肪油が主に種子/仁の残留物に保持されているような室温で、粉末のインドセンダン種子/仁から、大量のアザジラクチンを、直接抽出することができ、その結果脂肪油を除去するために、粉末のインドセンダン種子/仁のヘキサン/石油エーテル(沸点60〜80℃) による最初の抽出を省くことができることを認めている。室温で抽出を行うことによって、抽出時のアザジラクチンの熱分解が、最小化される。我々は、粉末のインドセンダン種子/仁の大規模溶剤抽出のために、乾燥インドセンダン種子/仁を、粒末度がBSS-7(0.2mm)〜BSS-72(2.4mm) の範囲の適した粉末にまで速やかに砕解することが、可能であることを発見した。 【0024】 【課題を解決するための手段】従って、本発明は、連続的浸出によって、カラム内で、粉末のインドセンダン種子/仁からアザジラクチンを抽出するために、メタノール又はメタノール水溶液又はエタノール又はエタノール水溶液を直接使用する。本発明は、高温でのアザジラクチンの分解を避けるために、室温での連続的溶媒浸出を用い、これはモジュール式の操作に都合がよい。本発明は、特に、インドセンダン種子/仁から直接得られる、乾燥粉末としてのアザジラクチンを88%まで含有するインドセンダン種子/仁の抽出物の製造法であり、メタノール又はメタノール水溶液又はエタノール又はエタノール水溶液を使用する連続的バッチ抽出の工程、これらの抽出物の濃縮の工程、該濃縮物の溶剤分別の工程、室温での分別沈殿の工程、カラムクロマトグラフィー及びHPLCの工程を含む製造法に関する。更に本発明は、特に昆虫/害虫の駆除の用途のための、アザジラクチンの濃縮した乾燥粉末を30%まで含む乳化性濃縮配合物の調製に関する。 【0025】 【発明の実施の形態】従って、本発明は、インドセンダン種子/仁から、アザジラクチンを88%まで含有する乾燥粉末としての抽出物を調製する方法であり、下記の工程を含む方法を提供する:(a) インドセンダンの種子/仁を、粉末に砕解する工程;(b) この粉末を、室温で、カラムの中で、メタノール又はメタノール水溶液、もしくはエタノール(精留エタノール)又はエタノール水溶液を用いて、連続的にバッチ浸出する工程;(c) この抽出物を濃縮し、この濃縮物を石油エーテル(沸点60〜80℃)又はヘキサンと共に攪拌し、かつ相を分離する工程;(d) アザジラクチンを含む濃度の高い相を、水に不混和性の有機溶媒、及び前記抽出に使用した溶媒に応じて必要であるならば水と共に攪拌し、かつ通常の方法で相を分離する工程;(e) この有機相を濃縮し、得られた濃縮物を、石油エーテル(沸点60〜80℃)又はヘキサンに、室温で攪拌しながら、徐々に添加する工程;(f) 吸引ろ過し、温度25〜65℃で減圧乾燥し、アザジラクチンを10〜19%含有する粉末として、抽出物を得る工程;(g) これを、ジクロロメタン及び酢酸エチルのような有機溶媒に再び溶解する工程;(h) 該溶液を、石油エーテル(沸点60〜80℃)又はヘキサンに、攪拌しながら添加し、得られた固体をろ過し、乾燥し、アザジラクチンを15〜26%含有する白色粉末を得る工程、並びに工程(e) のアザジラクチンを、有機溶媒に溶解し、かつオープンカラムクロマトグラフィーにかけ、49%まで含有する粉末を得、これをHPLCによって、88%まで濃縮する工程である。 【0026】更に本発明は、30%までの濃縮アザジラクチンの乳化性濃縮物の調製法を提供し、この方法は、前述のアザジラクチン粉末を、1種の有機溶媒又は有機溶媒の混合物、乳化剤もしくは乳化剤の組み合わせと共に、共力剤を用いて又は用いずに、かつUV安定剤を用いて又は用いずに、攪拌する。粉末の溶解に使用された溶媒類は、アロマックス(石油蒸留物を含有する芳香族化合物) 、2-ブタノン、シクロヘキサノン、ジメチルホルムアミド、フタル酸ジメチル、フタル酸ジオクチル、イソブタノール、イソブチルメチルケトン、イソプロパノール、溶媒C-IX(C5、C7、C8、C9〜C74 の範囲の、石油蒸留物を含有する高次脂肪族アルカン、イソアルカン類) 及びキシレンの単独、もしくは適当な混合物から選択する。使用した乳化剤は、市販されているイオン性又は非イオン性乳化剤、例えば、クレソロックス(Cresolox)3409、エマルソル(Emulsol)MAL、エマルソル172 RH、イゲソル(Igesol)、CABS、エチレンオキシド凝縮物(10モル)、トリトン X100 及びツイーン80から選択する。使用した共力剤は、ピペロニルブトキシドである。UV安定剤として、2-ヒドロキシ-4- オクチルオキシ- ベンゾフェノンを、任意に、褐色の均質の安定した液体が得られるまで使用する。得られた濃縮物は、水で希釈した後、害虫駆除用の噴霧液として使用することができる。 【0027】本発明の方法は、下記の工程を含む:(a) よく乾燥したインドセンダンの種子/仁を、ミルを用いて、適当な大きさの粉末に砕解する工程; (b) 工程(a) で得られたインドセンダン種子/仁の粉末を、適当なカラムに充填し、室温で、メノール又はエタノール(精留エタノール)もしくは水を20%含有するメタノール又はエタノールを用い、連続的に浸出する工程で、最も好ましい溶媒はメタノールである; (c) 工程(b) の抽出物を、大気圧又は減圧下で濃縮する工程で、好ましい条件は減圧下である; (d) 工程(c) の濃縮物を、石油エーテル又はヘキサンのような有機溶媒と共に攪拌し、かつ2相、即ち濃度の高い相及び濃度の低い相に分離する工程; (e) 工程(d) で得られたアザジラクチンを含む濃度の高い相を、水、並びにベンゼン、2-ブタノン、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、ジイソプロピルエーテル、酢酸エチル、メチル- 3級ブチルエーテル、トルエンなどの水に不混和性の有機溶媒と共に攪拌し、かつ相を分離する工程である。好ましい不混和性の有機溶媒は、酢酸エチルである。粉末にしたインドセンダンの種子/仁の抽出に水を20%含有するメタノール又はエタノールを使用する場合は、この工程において、水不混和性の溶媒と共に使用する水は不要である; (f) 工程(e) の有機相を、大気圧又は減圧下で、濃縮する工程で、好ましい条件は減圧下である; (g) 工程(f) で得られた濃縮物を、石油エーテル(沸点60〜80℃)又はヘキサンに、攪拌しながら、もしくは還流温度で、徐々に添加し、かつろ過し、これを65℃で減圧乾燥し、アザジラクチンを10〜19%含有する褐色がかった黄色の固体を得る工程で、好ましい溶媒は石油エーテルであり、これは、綿花、米、アメリカホドイモ、ナス、キャベツ、トウゴマ、カンキツ類、コーヒー、ジャガイモ、豆類、モロコシ類、サトウキビ、タバコなどのいくつかの作物、並びに貯蔵穀粒を害虫から保護するために、配合することができる; (h) 工程(g) の生成物を、ジクロロメタン又は酢酸エチルに溶解し、かつ石油エーテル(沸点60〜80℃)又はヘキサンの溶液を、攪拌しながら徐々に添加し、得られた固体をろ過し、65℃で減圧乾燥する工程。得られた白色粉末は、アザジラクチンを15〜26%含有する。得られた生成物は、害虫駆除用配合物に、有用である。この工程で使用した、最も好ましい溶媒は、酢酸エチル及び石油エーテル(沸点60〜80℃)である; (i) 工程(g) の生成物を、ジクロロメタン/酢酸エチルに溶解し、かつオープンカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)にかけ、段階的に溶離液として、ヘキサン又は石油エーテル(沸点60〜80℃)及び酢酸エチルの混合物を用い、溶媒を減圧除去後、白色固体として、49%までのアザジラクチン粉末を得る工程; (j) 工程(i) の生成物を、メタノールに溶解し、短いC18 ガードカラムを通してろ過し、得られたろ液を希釈し、かつセミ分取HPLC(C18 カラム)を実施し、アザジラクチン88%まで含有する、白色固体を得る工程である。 【0028】更に本発明は、インドセンダン種子/仁由来のアザジラクチンを30重量%まで含有する、乳化性濃縮物を調製する方法に関し、これは純度88%までのアザジラクチンを含有する粉末を、溶媒又はその混合物、乳化剤又は乳化剤の組み合わせと共に、共力剤を用いて又は用いずに、かつUV安定剤を用いて又は用いずに、攪拌し、これにより、透明な乳化性濃縮物を得る方法である。前述の方法で使用した有機溶媒は、アロマックス、2-ブタノン、シクロヘキサノン、ジメチルホルムアミド、フタル酸ジメチル、フタル酸ジオクチル、イソブタノール、イソブチルメチルケトン、イソプロパノール、溶媒C-IX及びキシレンの単独、もしくは適当な組み合わせである。使用した乳化剤は、例えば、クレソロックス 3409 、エマルソルMAL 、エマルソル172 RH、イゲソル、アルキルベンゼンスルホン酸カルシウム(CABS)、エチレンオキシド凝縮物(10モル)、トリトン X100 及びツイーン80のような、市販されているイオン性及び非イオン性乳化剤の1種である。使用した共力剤は、ピペロニルブトキシドであり、UV安定剤は、2-ヒドロキシ-4- オクチルオキシ- ベンゾフェノンである。 【0029】従って、本発明は、直接室温での連続的溶媒浸出し、溶剤抽出、濃縮、溶剤分配、分別沈殿することにより、インドセンダンの種子/仁から、アザジラクチンを88%まで含有するインドセンダンの種子/仁抽出物を、実用的な害虫駆除用の、乳化性濃縮物、分散性水和剤、微粉などの配合物に適した乾燥粉末として製造する、経済的かつ簡便な方法を提供する。更に本発明は、アザジラクチン粉末(10 〜26%) を、段階カラムクロマトグラフィー(シリカゲル)によって、49%までのアザジラクチン粉末へと濃縮し、これを更に特別な用途のために、HPLC(C18カラム) により、アザジラクチン(88 %) 粉末へと濃縮する方法を提供する。 【0030】我々は、アザジラクチン抽出のためにメタノール又はメタノール水溶液又はエタノール又はエタノール水溶液で抽出する以前に、最初に砕解したインドセンダン種子又は仁を石油エーテル又はヘキサンで抽出する必要がないことを認めていて、これはこれらの溶媒では、室温では、粉末化されたインドセンダンの種子及び仁から、脂肪油類は顕著には抽出されず、かつ実際に脂肪油類は主に残留する種子又は仁の粉末に保持され、かつこれらはそれに続く工程におけるアザジラクチン単離の障害とならないからである。先行技術における、濃縮された極性溶媒による抽出は、アザジラクチンの含有量がより少なく、同様の精製工程の後であっても、油状又はゴム状の固体、もしくは粘稠な塊を生じる。本発明の方法では、アザジラクチンを88%まで含有する抽出物は、害虫駆除用の配合物の調製に容易に使用することができる、粉末の形状で得られる。 【0031】本発明の経済的かつ好都合なことに規模を拡大可能な(upscalable)方法による、適当に砕解したインドセンダン種子/仁を充填したカラムにおいて、室温で、極性溶媒を用いて、直接、連続的に溶媒浸出することによるアザジラクチンの抽出は、市販のブレンダーを用いて攪拌し、揮発性かつ有害な有機溶媒中に懸濁したインドセンダンの種子/仁を、砕解及び抽出するというような、危険で、不経済で、かつ都合よく規模の拡大ができない、反復性の操作を利用する、先行技術の方法よりも優っている。本発明の経済的かつ好都合なことに規模の拡大が可能な方法における、アザジラクチンの抽出及び濃縮を妨げるような脂質成分の大部分が残留するインドセンダンの種子/仁の粉末に保持されるような室温での、脱脂を経済的に省略した極性溶媒による、直接の、砕解されたインドセンダン種子/仁の連続的溶媒浸出は、一部の先行技術の、アザジラクチンの単離のために極性溶媒で抽出する以前に、脱脂のために石油エーテル/ヘキサンによるインドセンダン種子/仁の省略可能な溶媒抽出を、必ず使用しているような方法よりも優っている。 【0032】公知のアザジラクチンの熱不安定性に起因したその分解を抑える本発明の方法の、室温でのアザジラクチンの抽出は、先行技術の方法で使用された、高温、もしくはソックスレー抽出器において溶媒の沸点で実施された抽出よりも優っている。本発明の方法における、アザジラクチンを含有するインドセンダンの種子/仁の極性溶媒の粗抽出物からの、アザジラクチン粉末の調製は、先行技術の類似の抽出物の調製のための、経費のかかる不必要な反復操作を省略している。本発明の経済的かつ好都合なことに拡大可能な方法による、酢酸エチル抽出物の濃縮物を石油エーテル(沸点60〜80℃)/ヘキサンへ、攪拌しながら緩徐に添加し、その後2種の連続操作で、沈殿したアザジラクチン粉末をろ過及び乾燥することによる、配合物に適したアザジラクチン(15〜26%)粉末の調製は、同様の生成物の調製のために、高価で、時間のかかる、一部省略可能な溶媒抽出、並びに分配操作、クロマトグラフィー法並びにジエチルエーテルのような有害な溶媒を使用する、先行技術の方法に優っている。 【0033】インドセンダン種子からの安定したアザジラクチンが豊富な殺虫剤粉末の調製に関する特許(独国出願公開第 DE4, 109,473 号(1992))に開示された方法(Kleeberg,H.の論文、Chemical Abstructs,118:18002s)は、(1) インドセンダン種子を水で抽出する工程;(2) 水性抽出物を酢酸エチルで抽出する工程;(3) 酢酸エチル濃縮物に、石油エーテルを添加し、アザジラクチン粉末を沈殿する工程を含むが、この方法は、水へのアザジラクチンの溶解度が低いという点で、その最終生成物の収量は悪いと予想されるので、この方法よりも、本発明の方法の方が、優っている。本発明の方法の、アザジラクチン(10〜26%)粉末の、49%までのアザジラクチン粉末への濃縮は、カラムクロマトグラフィーによる、様々な組成の石油エーテル及び酢酸エチルを用いる、段階溶出の工程を含み、この方法は、ジエチルエーテルのような有害な溶媒を使用するか、もしくは高価なクロマトグラフィー法を反復使用するような、先行技術の方法よりも優っている。本発明の方法の、1 回の簡便な反復可能なHPLC(C18カラム) 工程による、アザジラクチン(49%まで)粉末の、アザジラクチン(88 %) への濃縮は(比較的早い段階でカラムを劣化する所望でない極性成分を除外するので) 、規模拡大ができない困難なPLC 、時間がかかる溶剤分配操作、ジエチルエーテルのような有害な溶媒、並びに多数の高価なクロマトグラフィー操作を伴うような、先行技術の方法よりも優っている。 【0034】本発明の方法に従って、殺虫用配合物に適した乾燥粉末状の、様々な純度のアザジラクチンが得られる。更に、このようにして得られた乾燥粉末は、有機溶媒類又はそれらの誘導体、乳化剤又はその組み合わせと、(任意に) UV安定剤及び共力剤と共に攪拌される。本発明を詳細に説明している下記の実施例に関連して、本発明を詳細に説明するが、これは本発明の範囲を限定するものではない。 【0035】 【実施例】実施例1十分に汚れを取り除いたインドセンダンの種子を、マルチミルで微粉砕し、粉末度がBSS-7(0.2mm)からBSS-72(2.4mm) の範囲の粗い粉末とした。得られたインドセンダン種子粉末(200g)を、ガラスカラムに充填し、室温で、メタノール浸出により連続的に抽出した。このメタノール抽出物(1000 ml) を、大気圧下で濃縮した。得られた濃縮物(40ml)を、攪拌器の中で、等量の石油エーテル(沸点60〜80℃)と共に攪拌し、かつ放置した。これらの2相を、相分離装置で分離した。濃度の高い相を、攪拌機の中で、酢酸エチル(40ml)及び水(20ml)と共に攪拌し、放置し、かつ濃度の低い酢酸エチル相を分離した。得られた濃度の高い相を、再度酢酸エチル(20ml)と共に攪拌し、同様の方法で、濃度の低い相を得た。両方の濃度の低い相を一緒にし、大気圧で濃縮した。このようにして得られた濃縮物を、石油エーテル(沸点60〜80℃)(40ml)に、室温又は還流条件下で、攪拌しながら徐々に添加し、生じた固体を吸引ろ過し、真空(65 ℃)で乾燥し、褐色がかった黄色の固体(3.65g) を得、これはHPLC分析により、アザジラクチンを10.84 %含有していた。 【0036】このアザジラクチンを10.84 %を含有する生成物(8g)を酢酸エチルに溶解し、この溶液を、石油エーテル(沸点60〜80℃)/ヘキサン(9/1) 組成物でスラリー状にしたシリカゲル(240g 、0.08mm未満) を充填したカラムに通した。このカラムを、石油エーテル(沸点60〜80℃)/酢酸エチルの、最初は9/1 、8/2 、7/3、6/4 、5/5 、4/6 、3/7 、2/8 、1/9 の様々な組成物で、段階的、連続的に溶出し、かつ各画分を、600 ml収集した。石油エーテル/酢酸エチルの2/8 組成物で溶出した第8画分は、溶媒を減圧除去後、白色残留物(1.5g)を生じ、これはHPLC分析により、アザジラクチン30.42 %を含有していた。このアザジラクチンを30.42 %含有する固体(500mg) を、メタノール(5ml) に溶解し、かつ短いカラム(Adsorbsil、LC、C18 、100/200 メッシュ) を通してろ過し、ろ液を10ml得た。これを、セミ分取HPLC( μbondapak、C18 カラム19mm(内径)×150mm 、移動相は、メタノール/ H2O 、6/4 、OD領域-2AUF:検出器-UV217nm;流量-4ml/ 分; 試料体積-300μl;アッテネーション-1) で処理した。保持時間22.6分のピークの溶出液を、減圧濃縮し、残留物を、真空、65℃で乾燥処理し、白色固体を得、このアザジラクチン含有率は、88%であった。前述のアザジラクチンを10.84 %含有する生成物(1g)を、酢酸エチルに溶解し、この溶液に石油エーテル(沸点60〜80℃)を攪拌しながら徐々に添加し、かつ得られた固体を、ろ過し、65℃で乾燥し、アザジラクチンを17%含有する生成物へと濃縮した。 【0037】実施例2十分に汚れを取り除いたインドセンダンの種子を、マルチミルで微粉砕し、粉末度がBSS-7(0.2mm)からBSS-72(2.4mm) の範囲の粗い粉末とした。得られたインドセンダン種子粉末(200g)を、ガラスカラムに充填し、室温で、エタノール(精留エタノール) 浸出により連続的に抽出した。このエタノール抽出物(1000ml)を、大気圧下で濃縮した。得られた濃縮物(40ml)を、攪拌器の中で、等量の石油エーテル(沸点60〜80℃)と共に攪拌し、かつ放置した。これらの2相を、相分離装置で分離した。濃度の高い相を、攪拌機の中で、酢酸エチル(40ml)及び水(20ml) と共に攪拌し、放置し、かつ濃度の低い酢酸エチル相を分離した。得られた濃度の高い相を、再度酢酸エチル(20ml)と共に攪拌し、同様の方法で、濃度の低い相を得た。両方の濃度の低い相を一緒にし、大気圧で濃縮した。このようにして得られた濃縮物を、石油エーテル(沸点60〜80℃)に、室温で、攪拌しながら徐々に添加し、生じた固体を吸引ろ過し、真空(65 ℃)で乾燥し、褐色がかった黄色の固体(3.0g)を得、これはHPLC分析により、アザジラクチンを9.15%含有していた。 【0038】このアザジラクチンを9.15%を含有する生成物を酢酸エチルに溶解し、この溶液を、石油エーテル(沸点60〜80℃)/酢酸エチル(9/1) 組成物でスラリー状にしたシリカゲル(240g 、0.08mm未満) を充填したカラムに通した。このカラムを、石油エーテル(沸点60〜80℃)/酢酸エチルの、最初は9/1 、8/2 、7/3 、6/4 、5/5 、4/6 、3/7 、2/8 、1/9 の様々な組成物で、段階的、連続的に溶出し、かつ各画分を、600 ml収集した。石油エーテル/酢酸エチルの2/8 組成物で溶出した第8画分は、溶媒を減圧除去後、白色残留物(1.5g)を生じ、これはHPLC分析によりアザジラクチン39.7%を含有していた。このアザジラクチンを39.7%含有する固体(500mg) を、メタノール(5ml) に溶解し、かつ短いカラム(Adsorbsil、LC、C18 、100/200 メッシュ) を通してろ過し、ろ液を10ml得た。これを、セミ分取HPLC( μbondapak、C18 カラム19mm(内径)×150mm 、移動相は、メタノール/ H2O 、6/4 、OD領域-2AUF:検出器-UV217nm;流量-4ml/ 分; 試料体積-300μl;アッテネーション-1) で処理した。保持時間22.6分のピークの溶出液を、減圧濃縮し、残留物を、真空、65℃で乾燥処理し、白色固体を得、このアザジラクチン含有率は、88%であった。前述のアザジラクチンを9.15%含有する生成物(1g)を、酢酸エチルに溶解し、この溶液に石油エーテル(沸点60〜80℃)を攪拌しながら徐々に添加し、かつ得られた固体を、ろ過し、65℃で乾燥し、アザジラクチンを11.8%含有する生成物へと濃縮した。 【0039】実施例3十分に汚れを取り除いたインドセンダンの種子を、マルチミルで微粉砕し、粉末度がBSS-7(0.2mm)からBSS-72(2.4mm) の範囲の粗い粉末とした。得られたインドセンダン種子粉末(200g)を、ガラスカラムに充填し、メタノール浸出により連続的に抽出した。このメタノール抽出物(1000ml)を、大気圧下で濃縮した。得られた濃縮物(40ml)を、攪拌器の中で、等量の石油エーテル(沸点60〜80℃)と共に攪拌し、かつ放置した。これらの2相を、相分離装置で分離した。濃度の高い相を、攪拌機の中で、酢酸エチル(40ml)と共に攪拌し、放置し、かつ濃度の低い酢酸エチル相を分離した。得られた濃度の高い相を、再度酢酸エチル(20ml)と共に攪拌し、同様の方法で、濃度の低い相を得た。両方の濃度の低い相を一緒にし、大気圧で濃縮した。このようにして得られた濃縮物を、石油エーテル(沸点60〜80℃)に、室温で、攪拌しながら徐々に添加し、生じた固体を吸引ろ過し、真空(65 ℃)で乾燥し、褐色がかった黄色の固体(3.9g)を得、これはHPLC分析により、アザジラクチンを11.9%含有していた。 【0040】このアザジラクチンを11.9%含有する生成物を酢酸エチルに溶解し、この溶液を、石油エーテル(沸点60〜80℃)/酢酸エチル(9/1) 組成物でスラリー状にしたシリカゲル(240g 、0.08mm未満) を充填したカラムに通した。このカラムを、石油エーテル(沸点60〜80℃)/酢酸エチルの、最初は9/1 、8/2 、7/3 、6/4、5/5 、4/6 、3/7 、2/8 、1/9 の様々な組成物で、段階的、連続的に溶出し、かつ各画分を、600 ml収集した。石油エーテル/酢酸エチルの2/8 組成物で溶出した第8画分は、溶媒を減圧除去後、白色残留物(1.5g)を生じ、これはHPLC分析によりアザジラクチン31.19 %を含有していた。このアザジラクチンを31.19 %含有する固体(500mg) を、メタノール(5ml) に溶解し、かつ短いカラム(Adsorbsil、LC、C18 、100/200 メッシュ) を通してろ過し、ろ液を10ml得た。これを、セミ分取HPLC( μbondapak、C18 カラム19mm(内径)×150mm 、移動相は、メタノール/ H2O 、6/4 、OD領域-2AUF:検出器-UV217nm;流量-4ml/ 分; 試料体積-300μl;アッテネーション-1) で処理した。保持時間22.6分のピークの溶出液を、減圧濃縮し、残留物を、真空、65℃で乾燥処理し、白色固体を得、このアザジラクチン含有率は、88%であった。前述のアザジラクチンを11.9%含有する生成物(1g)を、酢酸エチルに溶解し、この溶液に石油エーテル(沸点60〜80℃)を攪拌しながら徐々に添加し、かつ得られた固体を、ろ過し、65℃で乾燥し、アザジラクチンを15.72 %含有する生成物へと濃縮した。 【0041】実施例4十分に汚れを取り除いたインドセンダンの種子/仁を、粉砕機で微粉砕し、粉末度がBSS-7(0.2mm)からBSS-72(2.4mm) の範囲の粗い粉末とした。得られたインドセンダン種子及び仁の粉末(200g)を、ガラスカラムに充填し、室温で、メタノール浸出により連続的に抽出した。このメタノール抽出物(1000ml)を、大気圧下で濃縮した。得られた濃縮物(40ml)を、攪拌器の中で、等量の石油エーテル(沸点60〜80℃)と共に攪拌し、かつ放置した。これらの2相を、相分離装置で分離した。濃度の高い相を、攪拌機の中で、酢酸エチル(40ml)及び水(20ml)と共に攪拌し、放置し、かつ濃度の低い酢酸エチル相を分離した。得られた濃度の高い相を、再度酢酸エチル(20ml)と共に攪拌し、同様の方法で、濃度の低い相を得た。両方の濃度の低い相を一緒にし、大気圧で濃縮した。このようにして得られた濃縮物を、石油エーテル(沸点60〜80℃)に、室温で、攪拌しながら徐々に添加し、生じた固体を吸引ろ過し、真空(65 ℃)で乾燥し、褐色がかった黄色の固体(4.0g)を得、これはHPLC分析により、アザジラクチンを16.16 %含有していた。このアザジラクチンを16.16 %含有する生成物(8g)を酢酸エチルに溶解し、この溶液を、石油エーテル(沸点60〜80℃)/酢酸エチル(9/1) 組成物でスラリー状にしたシリカゲル(240g 、Acme、0.08mm未満) を充填したカラムに通した。このカラムを、石油エーテル(沸点60〜80℃)/酢酸エチルの、最初は9/1 、8/2 、7/3 、6/4 、5/5 、4/6 、3/7 、2/8 、1/9 の様々な組成物で、段階的、連続的に溶出し、かつ各画分を、600 ml収集した。石油エーテル/酢酸エチルの2/8 組成物で溶出した第8画分は、溶媒を減圧除去後、白色残留物(1.5g)を生じ、これはHPLC分析によりアザジラクチン49.24 %を含有していた。 【0042】このアザジラクチンを49.24 %含有する固体(500mg) を、メタノール(5ml) に溶解し、かつ短いカラム(Adsorbsil、LC、C18 、100/200 メッシュ) を通してろ過し、ろ液を10ml得た。これを、セミ分取HPLC( μbondapak、C18 カラム19mm(内径)×150mm 、移動相は、メタノール/ H2O 、6/4 、OD領域-2AUF:検出器-UV217nm;流量-4ml/ 分; 試料体積-300μl;アッテネーション-1) で処理した。保持時間22.6分のピークの溶出液を、減圧濃縮し、残留物を、真空、65℃で乾燥処理し、白色固体を得、このアザジラクチン含有率は、88%であった。前述のアザジラクチンを16.16 %含有する生成物(1g)を、酢酸エチルに溶解し、この溶液に石油エーテル(沸点60〜80℃)を攪拌しながら徐々に添加し、かつ得られた固体を、ろ過し、65℃で乾燥し、アザジラクチンを22.89 %含有する生成物へと濃縮した。 【0043】実施例5十分に汚れを取り除いたインドセンダンの種子/仁を、粉砕機で微粉砕し、粉末度がBSS-7(0.2mm)からBSS-72(2.4mm) の範囲の粗い粉末とした。得られたインドセンダン種子及び仁の粉末(200g)を、ガラスカラムに充填し、室温で、水20%含有するメタノールによる浸出により、連続的に抽出した。このメタノール水溶液抽出物(1000ml)を、大気圧下で濃縮した。得られた濃縮物(40ml)を、攪拌器の中で、等量の石油エーテル(沸点60〜80℃)と共に攪拌し、かつ放置した。これらの2相を、相分離装置で分離した。濃度の高い相を、攪拌機の中で、酢酸エチル(40ml)と共に攪拌し、放置し、かつ濃度の低い酢酸エチル相を分離した。得られた濃度の高い相を、再度酢酸エチル(20ml)と共に攪拌し、同様の方法で、濃度の低い相を得た。両方の濃度の低い相を一緒にし、大気圧で濃縮した。このようにして得られた濃縮物を、石油エーテル(沸点60〜80℃,40ml )に、室温で、攪拌しながら徐々に添加し、生じた固体を吸引ろ過し、真空(65 ℃)で乾燥し、褐色がかった黄色の固体(3.75g) を得、これはHPLC分析により、アザジラクチンを19.93 %含有していた。このアザジラクチンを19.93 %含有する生成物(8g)を酢酸エチルに溶解し、この溶液を、石油エーテル(沸点60〜80℃)/酢酸エチル(9/1) 組成物でスラリー状にしたシリカゲル(240g 、0.08mm未満) を充填したカラムに通した。このカラムを、石油エーテル(沸点60〜80℃)/酢酸エチルの、最初は9/1 、8/2 、7/3 、6/4 、5/5 、4/6 、3/7 、2/8 、1/9 の様々な組成物で、段階的、連続的に溶出し、かつ各画分を、600 ml収集した。石油エーテル(沸点60〜80℃)/酢酸エチルの2/8 組成物で溶出した第8画分は、溶媒を減圧除去後、白色残留物(1.5g ) を生じ、これはHPLC分析でアザジラクチン45%を含有していた。 【0044】このアザジラクチンを45%含有する固体(500mg) を、メタノール(5ml) に溶解し、かつ短いカラム(Adsorbsil、LC、C18 、100/200 メッシュ) を通してろ過し、ろ液を10ml得た。これを、セミ分取HPLC( μ bondapak 、C18 カラム19mm(内径)×150mm 、移動相は、メタノール/ H2O 、6/4 、OD領域-2AUF:検出器-UV217nm;流量-4ml/ 分; 試料体積-300μl;アッテネーション-1) で処理した。保持時間22.6分のピークの溶出液を、減圧濃縮し、残留物を、真空、65℃で乾燥処理し、白色固体を得、このアザジラクチン含有率は、88%であった。前述のアザジラクチンを19.93 %含有する生成物(1g)を、酢酸エチルに溶解し、この溶液に石油エーテル(沸点60〜80℃)を攪拌しながら徐々に添加し、かつ得られた固体を、ろ過し、65℃で乾燥し、アザジラクチンを26.86 %含有する生成物へと濃縮した。 【0045】実施例6十分に汚れを取り除いたインドセンダンの種子及び仁を、粉砕機で微粉砕し、粉末度がBSS-7(0.2mm)からBSS-72(2.4mm) の範囲の粗い粉末とした。得られたインドセンダン種子及び仁の粉末(200g)を、ガラスカラムに充填し、室温で、エタノール浸出により、連続的に抽出した。このエタノール抽出物(1000ml)を、大気圧下で濃縮した。得られた濃縮物(40ml)を、攪拌器の中で、等量の石油エーテル(沸点60〜80℃)と共に攪拌し、かつ放置した。これらの2相を、相分離装置で分離した。濃度の高い相を、攪拌機の中で、酢酸エチル(40ml)及び水(20ml)と共に攪拌し、放置し、かつ濃度の低い酢酸エチル相を分離した。得られた濃度の高い相を、再度酢酸エチル(20ml)と共に攪拌し、同様の方法で、濃度の低い相を得た。両方の濃度の低い相を一緒にし、大気圧で濃縮した。このようにして得られた濃縮物を、石油エーテル(沸点60〜80℃)(40ml)に、室温で、攪拌しながら徐々に添加し、生じた固体を吸引ろ過し、真空(65 ℃)で乾燥し、褐色がかった黄色の固体(2.8g)を得、これはHPLC分析により、アザジラクチンを16.06 %含有していた。このアザジラクチンを16.06 %含有する生成物(8g)を酢酸エチルに溶解し、この溶液を、石油エーテル(沸点60〜80℃)/酢酸エチル(9/1) 組成物でスラリー状にしたシリカゲル(240g 、0.08mm未満) を充填したカラムに通した。このカラムを、石油エーテル(沸点60〜80℃)/酢酸エチルの、最初は9/1 、8/2 、7/3、6/4 、5/5 、4/6 、3/7 、2/8 、1/9 の様々な組成物で、段階的、連続的に溶出し、かつ各画分を、600 ml収集した。石油エーテル(沸点60〜80℃)/酢酸エチルの2/8 組成物で溶出した第8画分は、溶媒を減圧除去後、白色残留物(1.5g)を生じ、これはHPLC分析によりアザジラクチン45.5%を含有していた。 【0046】このアザジラクチンを45.5%含有する固体(500mg) を、メタノール(5ml) に溶解し、かつ短いカラム(Adsorbsil、LC、C18 、100/200 メッシュ) を通してろ過し、ろ液を10ml得た。これを、セミ分取HPLC( μbondapak、C18 カラム19mm(内径)×150mm 、移動相は、メタノール/ H2O 6/4 、OD領域-2AUF:検出器-UV217nm;流量-4ml/ 分; 試料体積-300μl;アッテネーション-1) で処理した。保持時間22.6分のピークの溶出液を、減圧濃縮し、残留物を、真空、65℃で乾燥処理し、白色固体を得、このアザジラクチン含有率は、88%であった。前述のアザジラクチンを16.06 %含有する生成物(1g)を、酢酸エチルに溶解し、この溶液に石油エーテル(沸点60〜80℃)を攪拌しながら徐々に添加し、かつ得られた固体を、ろ過し、65℃で乾燥し、アザジラクチンを20.44 %含有する生成物へと濃縮した。 【0047】実施例7前記実施例のいずれかで得られた乾燥したインドセンダン種子抽出物粉末(20g) を、ビーカー中の、溶媒C-IX(51g) 、シクロヘキサノン(14g) 、トリトン-X 100(4.12g) 、ツイーン80(2.94g) 、イゲソル(CABS)(2.94g) 及びピペロニルブトキシド(5g)のよく攪拌した溶液に添加し、1時間連続して攪拌し、透明な褐色の溶液を得た。 実施例8実施例1〜6のいずれかで得られたインドセンダン種子抽出物粉末(1kg) を、ビーカー中の、溶媒C-IX(2.35kg)、シクロヘキサノン(1kg) 、トリトン-X 100 (206.0g) 、ツイーン80(147g)、イゲソル(CABS)(147g)、ピペロニルブトキシド(500g)及び2-ヒドロキシ-4- オクチルオキシ- ベンゾフェノン(25g) のよく攪拌した均質な溶液に添加し、8時間連続して攪拌し、透明な褐色の溶液を得た。 実施例9実施例1〜6のいずれかで得られた乾燥したインドセンダン種子抽出物粉末(20g) 、キシレン(51g) 、2-ブタノン(14g) 、トリトン-X 100 (4.12g) 、ツイーン80(2.94g) 及びイゲソル(CABS)(2.94g) 、ピペロニルブトキシド(5g)をビーカーに入れ、1時間連続して攪拌し、透明な褐色の溶液を得た。 【0048】実施例10実施例1〜6のいずれかで得られた乾燥したインドセンダン種子抽出物粉末(20g) 、フタル酸ジメチル(35g) 及びシクロヘキサノン(30g) 、エマルソル MAL(10g) 及びピペロニルブトキシド(5g)をビーカーに入れ、攪拌し、透明な褐色の溶液を得た。 実施例11実施例1〜6のいずれかで得られた乾燥したインドセンダン種子抽出物粉末(20g) 、シクロヘキサノン(70g) 及び乳化剤クレソロックス(10g) をビーカーに入れ、攪拌し、透明な褐色の溶液を得た。 実施例12実施例1〜6のいずれかで得られたインドセンダン種子抽出物粉末(20g) 、シクロヘキサノン(60g) 、フタル酸ジオクチル(8g)、エマルソル 172 RH(10g)、トリトン-X 100(2g)をビーカーに入れ、攪拌し、透明な褐色の溶液を得た。 【0049】実施例13実施例1〜6のいずれかで得られたインドセンダン種子抽出物粉末(20g) 、イソブチルメチルケトン(56g) 、ジメチルホルムアミド(14g) 、クレソロックス 3409(10g)をビーカーに入れ、攪拌し、透明な褐色の溶液を得た。 実施例14実施例1〜6のいずれかで得られた乾燥したインドセンダン種子抽出物粉末(20g) 、イソプロパノール(70g) 、イソゲル CABS(1.43g)及びエチレンオキシド凝縮物10モル(8.57g) をビーカーに入れ、攪拌し、褐色の均質の溶液を得た。 実施例15実施例1〜6のいずれかで得られた乾燥したインドセンダン種子抽出物粉末(20g) 、アロマックス(60g) 、シロヘキサノン(10g) 及びエマソル 172 RH(10g)をビーカーに入れ、1時間攪拌し、透明な褐色の溶液を得た。
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| 【出願人】 |
【識別番号】595023873 【氏名又は名称】カウンシル・オブ・サイエンティフィック・アンド・インダストリアル・リサーチ
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| 【出願日】 |
平成8年10月18日(1996.10.18) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100059959 【弁理士】 【氏名又は名称】中村 稔 (外6名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−249404(P2002−249404A) |
| 【公開日】 |
平成14年9月6日(2002.9.6) |
| 【出願番号】 |
特願2002−7372(P2002−7372) |
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